JPH05141068A - タイルパネルとその製造方法 - Google Patents

タイルパネルとその製造方法

Info

Publication number
JPH05141068A
JPH05141068A JP30768691A JP30768691A JPH05141068A JP H05141068 A JPH05141068 A JP H05141068A JP 30768691 A JP30768691 A JP 30768691A JP 30768691 A JP30768691 A JP 30768691A JP H05141068 A JPH05141068 A JP H05141068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tile
base plate
fitting
space
tiles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30768691A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0726467B2 (ja
Inventor
Kazuyuki Nishizawa
和幸 西澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gantan Beauty Industry Co Ltd
Original Assignee
Gantan Beauty Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gantan Beauty Industry Co Ltd filed Critical Gantan Beauty Industry Co Ltd
Priority to JP30768691A priority Critical patent/JPH0726467B2/ja
Publication of JPH05141068A publication Critical patent/JPH05141068A/ja
Publication of JPH0726467B2 publication Critical patent/JPH0726467B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 タイルと下地板の組み付けを、乾式パネルの
利点を生かしながら、弾性体製の固定具による場合より
もさらに高強度に結合・固定できるようにすると共に、
下地板とタイルの結合作業を、簡略化された組み付け工
程によって、複数のタイルについて同時に効率良く組み
付けたり、或いは、タイル毎に組み付けたり、自由に選
択できるようにすることである。 【構成】 タイル2の裏面側に嵌合凸部9を形成し、下
地板3の表面側に前記嵌合凸部9に対応して受支する嵌
合凹部14を形成してなるタイルパネル1にあって、タ
イル2の嵌合凸部9と下地板3の嵌合凹部14の上下の
対向面のいずれか一方に、受支状態において一つの固定
用空間部16となる溝部をそれぞれ形成し、前記固定用
空間部16に同空間部と略同一断面形状の固定具4を挿
入することによりタイルと下地板を結合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場から完成品として
出荷されて、建物の外装材として用いられるところの、
タイルと下地板が一体に組み合わされたタイルパネルお
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のタイルパネルは、タイルの現場
施工が不要であることから工期短縮に有効であり、且
つ、下地板が防・耐火性、遮音性、断熱性などに優れて
いるため、耐火建築用の外壁材として使用されている。
【0003】従来のものには、たとえば実開昭58-13452
7 号公報に提案されているタイルパネルや、実公平2-11
534 号公報に提案されている建築用複合材などがあるも
のの、ともに一長一短があって、構造的に問題がある。
【0004】前者のタイルパネルは、図14の(A)に示
すように、中空部を有するパネル50のタイル貼着面51に
は、底部よりも開口部の方を狭くした溝52が、パネル50
の一側縁から対向側縁まで穿設されると共に、タイル53
裏面には頂部よりも根元側の方を細くした凸条54がタイ
ルの一側縁から対向側縁まで穿設され、該凸条54が前記
溝52内に埋設状に接着されているものであって、焼成品
であるために避けられないタイルの成型寸法誤差による
ところの溝と凸条との間における嵌め合い遊び空間を接
着剤55で埋めることで、凸条を溝内に埋め殺して一体に
しているものである。
【0005】しかしながら、モルタルなどの接着剤を用
いるために、作業能率が低いなどの生産性の問題が、さ
らに、両者の嵌め合いの遊びにより、タイルが上下方向
や水平方向に傾いて、外観上の見栄えが悪くなるなどの
問題がある。一方、後者のものは、図14の(B)に示す
ように、中空部を有するセメント板60の表面に嵌合部61
を形成すると共にこの嵌合部61に嵌着せる被嵌合部63を
裏面に形成した小割のタイル62を固着している構成のも
のであり、前者のものと同じような以下の問題がある。
【0006】すなわち、タイルは、焼き物であることか
ら、金属加工部品のような精度を得ることは出来ない。
因みに、建築の内外装に用いられるタイルは、その使用
目的とコストの面から、近年機械部品等に採用されてい
るセラミックとは成型精度の基準が根本的に異なる。そ
のため、嵌合部と被嵌合部の嵌着状態を得られなくなっ
たりする問題があり、実際上は嵌着のための遊びが必須
であって、この遊びによるタイルのガタツキを接着剤で
おさえることになり、結局、前者のものと同様に、生産
性および外観上に問題がある。
【0007】また、特開昭59-173454 号公報には、図14
の(C)に示すように、壁下地70に支持体71を固着し
て、この支持体71に嵌合固着される切欠部73を形成した
タイル72を固着している構成の壁仕上げ構造が記載され
ているが、前二者と同様に、生産性および外観上の問題
がある。
【0008】出願人は、これらの従来品における欠点を
解決したものとして、特願平3-211066号のタイルパネル
を提案している。
【0009】このタイルパネルの構成は、図14の(D)
に示す通り、タイル80の裏面側に上下に平行状の複数の
係合凸部81を形成し、下地板82の表面側に前記係合凸部
81に対応して受支する係合凹部83を形成してなるタイル
パネルにあって、タイル80の係合凸部81の下側部分81a
は下地板82に対して断面下向き鉤状に、下地板82の係合
凹部83の上側部分83a はタイル80に対して断面上向き鉤
状にそれぞれ形成し、この上下に対向状のタイル80の下
側係合凸部81と下地板82の上側係合凹部83との間の対向
面で形成された空間部84に固定具85を介在し、同固定具
85によりタイル80を下地板82に固定したものである。
【0010】このタイルパネルは、完全乾式パネルであ
って、接着による養生等を行う必要がないため、製造が
容易であるという優れた効果を有するものであり、さら
に、タイルの組み付け外観に乱れがなくて美麗である
が、今だ次の問題がある。
【0011】タイルと下地板による組み付け精度の調整
を固定具の弾性に頼っていること、それにともないタイ
ルの取り付け作業をタイル毎に行わなければならないと
いう構造上および製造効率上の好ましくない問題が残さ
れていた。すなわち、タイルと下地板の受支関係は、空
間部を作り出すための間隙が必要であり、仮に、全ての
タイルを下地板に受支させた後、左右に隣り合う各タイ
ルと下地板の間の各空間部に亘り一気に固定具を挿入し
ようとしても、その挿入にともなう打撃振動により、未
挿入部位のタイルが前記間隙分ズレ動いて、空間部が安
定的に維持できないため、一気に挿入することが出来
ず、結局、タイルと下地板の結合を個々のタイル毎に行
うしかなく、複数のタイルを一気に結合することは極め
て困難である。
【0012】また、空間部を確保するために、タイルの
係合凸部の下側部分を断面下向き鉤状に、下地板の係合
凹部の上側部分を断面上向き鉤状にそれぞれ形成してい
るが、このような特異形状を有するタイルは、その異形
度合いに比例して歪み変形が大きくなることが知られて
おり、下地板と各タイルにおける隙間すなわち空間部寸
法はさらにばらつく。その結果、組み付け精度の調整を
ますます固定具の弾性にたよらざるを得ず、且つ、各空
間部寸法が安定していないことにより、複数のタイルを
一気に結合することをさらに困難にしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、タイルと下地板の組み付けを、乾式パネルの利点を
生かしながら、弾性体製の固定具による場合よりもさら
に高強度に結合・固定できない点、下地板とタイルの結
合作業を、複数のタイルについて同時に効率良く組み付
けしたり、或いは、タイル毎に組み付けたり、自由に選
択できない点である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のタイルパネルで
は前記の課題を達成するために、タイルの裏面側に嵌合
凸部を形成し、下地板の表面側に前記嵌合凸部に対応し
て受支する嵌合凹部を形成してなるタイルパネルにあっ
て、タイルの嵌合凸部と下地板の嵌合凹部の上下の対向
面のいずれか一方に、受支状態において一つの固定用空
間部となる溝部をそれぞれ形成し、前記固定用空間部に
同空間部と略同一断面形状の固定具を挿入してタイルと
下地板を結合したことを特徴とする。
【0015】また、本発明では、固定用空間部は断面形
状を略円形状に形成すると共に、固定具は断面形状を長
軸方向が前記空間部の直径より僅かに大きくて、短軸方
向が前記空間部の直径より僅かに小さい楕円形状に形成
したことを特徴とする。
【0016】また、本発明では、固定具は固定用空間部
の断面形寸法よりも僅かに大きく形成し、且つ外周面に
断面略三角形状の多数の筋目を長手方向に沿い形成した
ことを特徴とする。この固定具と空間部の断面形寸法比
は、固定具が僅かに大きい比、具体的には0.5mm 程度が
好ましい。そして、筋目は、固定具が丸棒状の場合、長
手方向に沿う直線状あるいは螺旋状のいずれでも良い。
【0017】また、本発明では、固定具は挿入側端部に
先細状の挿入ガイド部を形成すると共に、長さをタイル
の長さとほぼ等しい定尺にしたことを特徴とする。
【0018】また、本発明におけるタイルはセラミック
を代表とする公知の部材から適宜選択される。また、下
地板はコンクリート板等の窯業系部材で、代表的なもの
としては、中空押し出しパネルである。固定具は主に金
属素材を用いるが、硬質合成樹脂材料でも良い。この固
定具の挿入は、油圧シリンダー等適宜工場設備により行
われるが、小型ハンマー等による軽い打撃によって行う
ことも出来る。
【0019】また、セラミック製タイルと窯業系下地板
の嵌合凹凸部の寸法精度は、概ね±0.5 〜1.0mm 程度で
あり、したがってタイルの係合凸部と下地板の係合凹部
との嵌め合い精度(隙間)は最大±1.0 〜2.0mm 程度で
ある。そして、対向状の溝部からなる固定用空間部の寸
法精度は、当然プラス側に設定される。また、固定具と
空間部の断面形状は、円形状、楕円形状、三角形状、四
角形状、六角形状、その他のこれらに類する形状のいず
れであっても良く、適宜選択する。
【0020】また、本発明のタイルパネルの製造方法で
は、下地板表面にタイル裏面をそれぞれ対面方向からあ
てがって、下地板表面側の嵌合凹部に各タイル裏面側の
嵌合凸部を嵌合させて受支した後、この嵌合状の嵌合凹
部と嵌合凸部の上下の対向面のいずれか一方における両
者の溝部で形成された固定用空間部に対して、その連続
孔状の各空間部に亘る串刺し状または空間部個々に、同
空間部と略同一断面形状の固定具を挿入することによ
り、下地板とタイルを結合させて組み付けるようにした
ことを特徴とする。
【0021】
【作用】垂直に立てるか斜め或いは水平に寝かせた下地
板表面にタイル裏面をその対面方向からあてがって、同
下地板表面側の嵌合凹部に同タイル裏面側の嵌合凸部を
嵌合させて、下地板表面に同表面を全て覆う枚数のタイ
ルを受支する。この受支状態において、下地板と各タイ
ルにおける嵌合部分の一対の溝部で形成された各固定用
空間部は、タイルの動きが固定具の挿入にともなう打撃
振動によっても生じないことにより、安定して空間部を
維持するため、これらの全ての空間部に対して、その横
列に連なる各空間部に亘り一気に固定具を挿入すること
により、受支状態に保持して、下地板に全てのタイルを
同時に効率良く結合し得る。
【0022】そして、タイルと下地板の組み付け状態
は、固定具が空間部内に在って、タイル側と下地板側の
両溝部に対してそれぞれ楔状に係合して、嵌合凹部に嵌
合凸部を受支状態のまま高強度に結合しているから、固
定具が上下半分に剪断されない限り、その結合状態が保
持されるため、タイルか下地板が破断する破壊にいたる
まで、嵌合部分の一対の溝部で形成された空間部と固定
具によるところの強力な結合強度を維持し得る。
【0023】また、タイルと下地板の組み付け状態は、
固定用空間部が断面略円形状で、固定具がその断面形状
を長軸方向が前記空間部の直径より僅かに大きくて、短
軸方向が前記空間部の直径より僅かに小さい楕円形状に
形成してある場合、固定具を空間部入り口で回転させ
て、固定具が打ち込み可能で且つ高強度が得られる適性
な軸角度を選択して打ち込むことにより、空間部の寸法
誤差を吸収して、高強度の結合状態が得られる。
【0024】また、タイルと下地板の組み付け状態は、
固定具が空間部の断面形寸法よりも僅かに大きくて、且
つ外周面に断面略三角形状の多数の筋目を長手方向に沿
い形成してある場合、固定具の打ち込み抵抗を増すこと
無く、空間部の寸法誤差を吸収して、高い結合強度が得
られる。しかも、打ち込み時に、固定具の筋目先端がタ
イルか下地板を部分的に切削しても、その切削粉は筋目
の溝部分に収まるから、その高い結合強度を保ち得る。
【0025】また、タイルと下地板の組み付け状態は、
固定具が挿入側端部に先細状の挿入ガイド部を形成する
と共に、長さをタイルの長さとほぼ等しい定尺にしてあ
る場合、銃器類の弾とマガジンの様な適宜連続挿入手段
を用いれば、工場製造時における組み付けスペースの減
少と、施工後の災害等によるパネル面の一部の破損時
に、当該タイルのメンテナンスを容易に行い得る。ま
た、下地板にタイルを個々にも結合し得て、窓廻り等特
殊形状のパネルを製造する場合にも有効である。
【0026】
【実施例】図1乃至図3にはタイルパネルの第1実施例
を例示しており、タイルパネル1はタイル2…と下地板
3と固定具4…とで構成してある。タイル2は横長矩形
状のブロックで、その上縁部5の表面側には上段部6を
形成する一方、下縁部7の裏面側には下段部8を形成し
ていて、下地板3に対して上下の各タイル2がその上下
縁部を表裏に重ね合わせた状態で配設されている。ま
た、上段部6は表面側に向けて斜め下向きに形成して、
同上段部6に雨や埃等が溜まらないようにしてある。
【0027】そして、タイル2の裏面側中央には嵌合凸
部9を右端から左端まで突設形成すると共に、この嵌合
凸部9における水平状の上面部9aに沿い断面略半円形状
の溝部10を凹設してある。このタイル2…は嵌合凸部9
を下地板3の嵌合凹部14にそれぞれ嵌合して、下地板3
の表面側に上下に並列状に受支されている。
【0028】下地板3は中空部11を有する長尺状の中空
押出パネルで、上端部には上側のタイルパネル1におけ
る下地板3との接続用凸状継部12を、下端部には下側の
タイルパネル1における下地板3との接続用凹状継部13
をそれぞれ形成している。そして、下地板3の表面側に
はタイル2の嵌合凸部9に対応して受支する嵌合凹部14
…を上下に平行させて板の右端から左端まで多数形成
し、各嵌合凹部14における水平状の上面部14a には断面
略半円形状の溝部15を同上面部の右端から左端までに亘
り、嵌合凹部14に受支されている嵌合凸部9の溝部10と
対向させて凹設形成してある。
【0029】下地板3と上下各横列のタイル2との間に
は両者の対向状の両溝部10,15 による断面略円形状の固
定用空間部16がそれぞれ形成されており、この各横列に
連続丸孔状に連なった固定用空間部16…には固定具4を
挿入してある。
【0030】固定具4は外径dが空間部16の直径Dとほ
ぼ同一で、長さが下地板3と同じ長尺状の丸棒状に成形
してあり、下地板3と横列の各タイル2における空間部
16…内に亘り串刺し状に介在していて、タイル2側と下
地板3側の両溝部10,15 に対してそれぞれ楔状に係合し
て、嵌合凹部14に嵌合凸部9を受支状態のまま高強度に
結合している。
【0031】これにより、下地板3と所要枚数のタイル
2を、各横列の空間部16…に亘り挿入した固定具4で同
時に効率良く結合し得ると共に、この結合状態につい
て、固定具4が空間部16におけるタイル2側と下地板3
側の両溝部10,15 に対してそれぞれ楔状に係合している
から、この固定具4が上下半分に剪断されない限り、そ
の結合状態が保持されることによって、高強度の結合関
係を得ることが出来る。
【0032】しかも、タイル2における嵌合凸部9の異
形度合いが低いため、成形歪みは組み付け精度の調整を
必要としない程ほとんどなく、各空間部16が連続丸孔状
に安定化していて、固定具4の挿入を一気に迅速に行う
ことができる。
【0033】さらに、嵌合凸部9の上面部9aおよび下面
部9bと嵌合凹部14の上面部14a および下面部14b はとも
に水平状であるから、嵌合凹部14に対して嵌合凸部9を
下地板3の表面側から嵌め込み作業することができると
共に、この嵌め込み作業についても、嵌合凸部9が嵌合
凹部14に嵌合状態に受支されて外れ落ちないので、下地
板3を立てた状態にしてタイル2を組み付けすることが
できて、組み付けのための作業スペースを減少できる。
【0034】図4に例示した第2実施例のものでは、そ
の構成は前記した第1実施例のものと基本的に同一であ
るため、共通する構成の説明を省略して、相違している
構成について以下に説明する。
【0035】タイル2は下縁部7を裏面側よりも表面側
が低いテーパー状に形成していて、最も低い下縁部7表
面側端縁で水切りしやすくしている。そして、タイル2
裏面側の嵌合凸部9は、その上面部9aが後ろ側に向けて
斜め下向きに、下面部9bが後ろ側に向けて斜め上向きに
形成された断面略台形状に成形してあり、溝部10は上面
部9aに形成してある。
【0036】下地板3は長尺状の押出パネルで、その上
端部後半部分には上側のタイルパネル1における下地板
3との接続用凸状継部12を、下端部後半部分には下側の
タイルパネル1における下地板3との接続用凹状継部13
をそれぞれ形成している。そして、下地板3表面側の嵌
合凹部14は、その上面部14a を前側に向けて斜め上向き
に、下面部14b を前側に向けて斜め下向きに形成して、
断面略台形状の嵌合凸部9と相似形状に成形してあり、
溝部15は上面部14a に嵌合凸部9の溝部10と対向させて
形成してある。
【0037】下地板3と上下各横列のタイル2との間に
おける各横列に連続丸孔状に連なった固定用空間部16…
には固定具4を串刺し状に挿入してあり、この固定具4
をタイル2側と下地板3側の両溝部10,15 に対してそれ
ぞれ楔状に係合させて、嵌合凹部14に嵌合凸部9を受支
状態のまま高強度に結合している。
【0038】これにより、下地板3と所要枚数のタイル
2を、各横列の空間部16…に亘り一気に挿入した固定具
4で同時に効率良く結合し得ると共に、この結合状態に
ついて、固定具4が空間部16におけるタイル2側と下地
板3側の両溝部10,15 に対してそれぞれ楔状に係合して
いるから、この固定具4が上下半分に剪断されない限
り、その結合状態が保持されることによって、高強度の
結合関係を得ることが出来る。
【0039】しかも、タイル2における嵌合凸部9の異
形度合いが低いため、成形歪みは組み付け精度の調整を
必要としない程ほとんどなく、各空間部16が連続丸孔状
に安定化して、固定具4の挿入を一気に行うことができ
る。
【0040】さらに、嵌合凹部14に対して嵌合凸部9を
下地板3の表面側から嵌め込み作業することができると
共に、この嵌め込み作業を、下地板3を斜め上向き或い
は横にした状態でタイル2を組み付けることができる。
【0041】図5に例示した第3実施例のものでは、そ
の構成は前記した第1実施例のものと基本的に同一であ
るため、共通する構成の説明を省略して、相違している
構成について以下に説明する。
【0042】タイル2は下縁部7を表面側に向けて斜め
上向きに形成して、上段部6の傾斜角度と対称状の同角
度状に形成してあり、下地板3に対して上下の各タイル
2がその上下縁部を表裏に重ね合わせた状態で、上段部
6と下縁部7とで断面略横V溝を形成して、雨や埃が溜
まらず且つ意匠的に美麗であるものにしている。そし
て、タイル2裏面側の嵌合凸部9は、その上面部9aを水
平状に形成する一方、下面部9bを後ろ側に向けて斜め上
向きに形成してあり、溝部10は下面部9bに形成してあ
る。
【0043】下地板3の嵌合凹部14は、その上面部14a
を水平状に、下面部14b を前側に向けて斜め下向きに形
成して、嵌合凸部9と相似形状に成形してあり、溝部15
は下面部14b に嵌合凸部9の溝部10と対向させて形成し
てある。
【0044】下地板3と上下各横列のタイル2との間に
おける各横列に連続丸孔状に連なった固定用空間部16…
には固定具4を串刺し状に挿入してあり、この固定具4
をタイル2側と下地板3側の両溝部10,15 に対してそれ
ぞれ楔状に係合させて、嵌合凹部14に嵌合凸部9を受支
状態のまま高強度に結合している。
【0045】この第3実施例のものも、前記第2実施例
のものと同様の作用・効果を奏するものである。
【0046】図6に例示した第4実施例のものでは、そ
の構成は前記した第1実施例のものと基本的に同一であ
るため、共通する構成の説明を省略して、相違している
構成について以下に説明する。
【0047】固定具4はその断面形状を、長軸方向の径
d1が空間部16直径Dよりも大径で、短軸方向の径d2が空
間部16直径Dよりも小径である楕円形状に形成してあ
り、この固定具4は連続丸孔状の空間部16…に対して、
同空間部16入り口で回転させて、固定具が打ち込み可能
で且つ高強度が得られる適性な軸角度を選択して挿入さ
れている。
【0048】この第4実施例のものも、前記第1実施例
のものと同様の作用・効果を奏し、さらに、空間部16の
寸法誤差を吸収して、高強度に結合することができる。
【0049】図7に例示した第5実施例のものでは、そ
の構成は前記した第1実施例のものと基本的に同一であ
るため、共通する構成の説明を省略して、相違している
構成について以下に説明する。
【0050】固定具4は空間部16の断面形寸法すなわち
直径Dよりも僅かに大きい外径dの丸棒状に形成し、そ
の外周面には断面略三角形状の多数の筋目17を長手方向
に沿い形成してあり、この固定具4は連続丸孔状の空間
部16…に対して打ち込まれて挿入されている。
【0051】この第5実施例のものも、前記第1実施例
のものと同様の作用・効果を奏し、さらに、固定具4の
打ち込み抵抗を増すこと無く、空間部16の寸法誤差を吸
収して、高強度に結合できる。しかも、打ち込み時に、
固定具4の筋目17先端がタイル2か下地板3を部分的に
切削しても、その切削粉は筋目17の溝部分17a に収まる
から、その高い結合強度を保持することができる。
【0052】図8および図9に例示した第6実施例のも
のでは、その構成は前記した第1実施例のものと基本的
に同一であるため、共通する構成の説明を省略して、相
違している構成について以下に説明する。
【0053】固定具4は長さがタイル2の長さとほぼ等
しい定尺で、外径dが空間部16の断面形寸法すなわち直
径Dよりも僅かに大きい丸棒状に形成してあり、挿入側
端部には先細状の挿入ガイド部18を形成すると共に、外
周面には断面略三角形状の多数の筋目17を長手方向に沿
い形成している。この固定具4は各タイル2の組み付け
毎にそれぞれの丸孔状空間部16に対して打ち込まれて挿
入されている。
【0054】この第6実施例のものも、前記第5実施例
のものと同様の作用・効果を奏し、さらに、工場製造時
における組み付けスペースの減少に有効であると共に、
施工後の災害等によるパネル面の一部のタイルの破損時
に、当該タイルのみを入れ替えできてメンテナンス容易
である。
【0055】図10乃至図13には前記した第1実施例のタ
イルパネル1の製造方法を例示している。
【0056】第1工程(図1).下地板3を作業台(図
示せず)上に立てる。
【0057】第2工程(図11, 図12).下地板3表面に
各タイル2裏面をその対面方向からあてがって、下地板
3表面側の嵌合凹部14にタイル2裏面側の嵌合凸部9を
嵌合させて、下地板3表面に同表面を被う所要枚数のタ
イル2を受支する。この受支状態で、下地板3と各横列
のタイル2…における嵌合状の嵌合凹部14と嵌合凸部9
の溝部10,15 で形成された固定用空間部16は連続丸孔状
につながる。
【0058】第3工程(図13).各横列の連続丸孔状の
空間部16…に対して、丸棒状の固定具4をそれぞれ一気
に挿入して、下地板3に各タイル2を結合し、タイルパ
ネル1を組み付ける。
【0059】これにより、下地板3の嵌合凹部14に各タ
イル2の嵌合凸部9を嵌合する工程と、横列に連なる連
続丸孔状の空間部16…に亘り一気に固定具4を挿入する
工程により、下地板3に全てのタイル2が高強度に結合
されたタイルパネル1を効率良く製造することができ
る。
【0060】また、前記した製造方法は、各横列毎に下
側から上側に行ったり、反対側の上側から下側に実施し
たり、各タイル毎に固定具を挿入して行っても良い。
【0061】
【発明の効果】
イ.請求項1により、下地板表面側の嵌合凹部に各タイ
ル裏面側の嵌合凸部を嵌合させて、下地板表面に同表面
を全て被う所要枚数のタイルを受支した状態で、下地板
と各タイルにおける嵌合部分の一対の溝部で形成された
各固定用空間部が連続孔状に連なって安定しているた
め、この連続孔状の各固定用空間部に亘り固定具を一気
に挿入して、下地板に全てのタイルを一気に同時に効率
良く結合することができる。
【0062】ロ.同項により、タイルと下地板の組み付
け状態は、固定具が空間部内に在って、タイル側と下地
板側の両溝部に対してそれぞれ楔状に係合して、嵌合凹
部に嵌合凸部を受支状態のまま高強度に結合しているか
ら、固定具が上下半分に剪断されない限り、その結合状
態が保持されるため、タイルか下地板が破断する破壊に
いたるまで、嵌合部分の一対の溝部で形成された空間部
と固定具によるところの強力な結合強度を維持すること
ができ、極めて強度的に優れた組み付け構造である。さ
らに、接着による養生等を行う必要がなく、製造が容易
であるという完全乾式パネル特有の優れた効果を有する
ものである。
【0063】ハ.請求項2により、タイルと下地板の組
み付け状態は、断面略円形状である固定用空間部に対し
て、固定具の断面形状を長軸方向が前記空間部の直径よ
り僅かに大きくて、短軸方向が前記空間部の直径より僅
かに小さい楕円形状に形成してあるので、固定具を空間
部入り口で回転させて、固定具が打ち込み可能で且つ高
強度が得られる適性な軸角度を選択して打ち込むことに
よって、空間部の寸法誤差を吸収して、高強度の結合状
態にすることができる。
【0064】ニ.請求項3により、タイルと下地板の組
み付け状態は、固定具が空間部の断面形寸法よりも僅か
に大きくて、且つ外周面に断面略三角形状の多数の筋目
を長手方向に沿い形成してあるので、固定具の打ち込み
抵抗を増すこと無く、空間部の寸法誤差を吸収して、高
い結合強度にすることができる。しかも、打ち込み時
に、固定具の筋目先端がタイルか下地板を部分的に切削
しても、その切削粉は筋目の溝部分に収まるから、その
高い結合強度を堅持することができる。
【0065】ホ.請求項4により、タイルと下地板の組
み付け状態は、固定具が挿入側端部に先細状の挿入ガイ
ド部を形成して、長さをタイルの長さとほぼ等しい定尺
にしてあるので、下地板にタイルを個々に結合すること
ができ、工場製造時における組み付けスペースの減少
と、施工後の災害等によるパネル面の一部のタイルの破
損時に、当該タイルのメンテナンスを容易に行うことが
できる。
【0066】ヘ.請求項5により、下地板の嵌合凹部に
各タイルの嵌合凸部を嵌合する工程と、横列に連なる連
続孔状の空間部…に亘り一気に固定具を挿入する工程と
に、その組み付け工程を簡略化できて、下地板に全ての
タイルが高強度に結合されたタイルパネルを効率良く製
造することができる。
【0067】ト.同項により、各空間部個々に固定具を
挿入して組み付けることもでき、自由に選択して製造で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタイルパネルの第1実施例を例示し
た斜視図。
【図2】 図1のA−A線に沿える部分拡大断面図。
【図3】 要部の部分拡大断面図。
【図4】 本発明のタイルパネルの第2実施例を例示し
た部分拡大断面図。
【図5】 本発明のタイルパネルの第3実施例を例示し
た部分拡大断面図。
【図6】 本発明のタイルパネルの第4実施例を例示し
た要部の縦断面図。
【図7】 本発明のタイルパネルの第5実施例を例示し
た部分拡大断面図。
【図8】 本発明のタイルパネルの第6実施例を例示し
た部分拡大断面図。
【図9】 同実施例における固定具の拡大斜視図で、一
部切欠している。
【図10】 本発明のタイルパネルの製造方法を例示した
第1工程の斜視図。
【図11】 同製造方法における第2工程の途中を示す斜
視図。
【図12】 同製造方法における第2工程の終了時を示す
斜視図。
【図13】 同製造方法における第3工程の終了時を示す
斜視図。
【図14】 (A)〜(D)はそれぞれ従来のタイルパネ
ルを示す部分拡大断面図。
【符号の説明】
1 タイルパネル 2 タイル 3 下地板 4 固定具 5 タイルの上縁部 6 タイルの上
段部 7 タイルの下縁部 8 タイルの下
段部 9 タイルの嵌合凸部 9a 嵌合凸部の
上面部 9b 嵌合凸部の下面部 10 嵌合凸部の
溝部 11 下地板の中空部 12 下地板の凸
状継部 13 下地板の凹状継部 14 下地板の嵌
合凹部 14a 嵌合凹部の上面部 14b 嵌合凹部
の下面部 15 嵌合凹部の溝部 16 空間部 17 固定具の筋目 18 固定具の挿
入ガイド部 D 空間部の直径 d 固定具の外
径 d1 固定具の長軸方向の径 d2 固定具の短
軸方向の径

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイルの裏面側に嵌合凸部を形成し、下
    地板の表面側に前記嵌合凸部に対応して受支する嵌合凹
    部を形成してなるタイルパネルにあって、タイルの嵌合
    凸部と下地板の嵌合凹部の上下の対向面のいずれか一方
    に、受支状態において一つの固定用空間部となる溝部を
    それぞれ形成し、前記固定用空間部に同空間部と略同一
    断面形状の固定具を挿入してタイルと下地板を結合した
    ことを特徴とするタイルパネル。
  2. 【請求項2】 固定用空間部は断面形状を略円形状に形
    成すると共に、固定具は断面形状を長軸方向が前記空間
    部の直径より僅かに大きくて、短軸方向が前記空間部の
    直径より僅かに小さい楕円形状に形成したことを特徴と
    する請求項1記載のタイルパネル。
  3. 【請求項3】 固定具は固定用空間部の断面形寸法より
    も僅かに大きく形成し、且つ外周面に断面略三角形状の
    多数の筋目を長手方向に沿い形成したことを特徴とする
    請求項1記載のタイルパネル。
  4. 【請求項4】 固定具は挿入側端部に先細状の挿入ガイ
    ド部を形成すると共に、長さをタイルの長さとほぼ等し
    い定尺にしたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか
    に記載のタイルパネル。
  5. 【請求項5】 下地板表面にタイル裏面をそれぞれ対面
    方向からあてがって、下地板表面側の嵌合凹部に各タイ
    ル裏面側の嵌合凸部を嵌合させて受支した後、この嵌合
    状の嵌合凹部と嵌合凸部の上下の対向面のいずれか一方
    における両者の溝部で形成された固定用空間部に対し
    て、その連続孔状の各空間部に亘る串刺し状または空間
    部個々に、同空間部と略同一断面形状の固定具を挿入す
    ることにより、下地板とタイルを結合させて組み付ける
    ようにしたことを特徴とするタイルパネルの製造方法。
JP30768691A 1991-11-22 1991-11-22 タイルパネルとその製造方法 Expired - Lifetime JPH0726467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30768691A JPH0726467B2 (ja) 1991-11-22 1991-11-22 タイルパネルとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30768691A JPH0726467B2 (ja) 1991-11-22 1991-11-22 タイルパネルとその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05141068A true JPH05141068A (ja) 1993-06-08
JPH0726467B2 JPH0726467B2 (ja) 1995-03-22

Family

ID=17972005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30768691A Expired - Lifetime JPH0726467B2 (ja) 1991-11-22 1991-11-22 タイルパネルとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0726467B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100760334B1 (ko) * 2005-09-16 2007-09-20 주식회사 엘지화학 패널 조립세트 및 이의 시공방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100760334B1 (ko) * 2005-09-16 2007-09-20 주식회사 엘지화학 패널 조립세트 및 이의 시공방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0726467B2 (ja) 1995-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3999343A (en) Partition and stud therefor
JP4607952B2 (ja) ホゾ継ぎ具
JP2003160993A (ja) ガラスによる壁面からの水平張り出し構造
JP2006511745A (ja) 中空ガラスの建築部材を使用した壁構造
JPH05141068A (ja) タイルパネルとその製造方法
JPH05156783A (ja) タイルパネルとその製造方法
JPH05156782A (ja) タイルパネルとその製造方法
KR20080040075A (ko) 벽돌 조적공법
JP5169367B2 (ja) 断熱天井
KR100444155B1 (ko) 구형 조립식건축물 및 그 건축방법
KR101715675B1 (ko) 건축용 블록을 구비하는 보강블록 조립체
JP2877794B1 (ja) 根太材とフローリング材との結合金具、フローリング材の敷設方法、及び床構造
KR20030023315A (ko) 건축물의 단열재 고정구
RU2204668C1 (ru) Сборная строительная конструкция
CN213572474U (zh) 一种仿古建筑节能保温墙体结构
JPH0644966Y2 (ja) 間仕切壁用パネル
JPH0693696A (ja) 硬質壁材の取付構造
CN211396114U (zh) 饰面板以及隔墙
RU2178048C1 (ru) Плита бетонная фасадная
KR200298613Y1 (ko) 목조 판넬의 조립구조
JPH0539656A (ja) 硬質壁材の取付構造
CN115680191A (zh) 一种装配式建筑节能墙体结构板
KR0173839B1 (ko) 단열 벽체 시공 방법
RU32806U1 (ru) Комбинированная балка
CN111424881A (zh) 一种不锈钢木梁组合构件及其制作方法