JP2006511745A

JP2006511745A - 中空ガラスの建築部材を使用した壁構造

Info

Publication number: JP2006511745A
Application number: JP2005508294A
Authority: JP
Inventors: ムジンスキー、アルカディウズ
Original assignee: ムジンスキー、アルカディウズ
Priority date: 2002-12-18
Filing date: 2003-12-12
Publication date: 2006-04-06
Also published as: US20060010810A1; BR0316742A; CA2513420A1; AU2003287112A1; EA006994B1; UA84138C2; EP1576242A1; WO2004055288A1; EA200500949A1; NO20053476L

Abstract

平面及びアーチ型の形状の壁の両方の建造に用いられる建築ユニットは、連結ブロックを形成する水平及び垂直ファスナー（１及び２）である支持部材から成り、前記ファスナーの前面にはほぞ穴（１０）付きの縦穴（７及び１２）が備えられ、一方、垂直ファスナー（２）の側面には、水平ファスナー（１）の穴（７）と重なるように横穴（１３）が設けられており、前記穴には全建造物を結合させるねじ付きファスナーが埋め込まれている。ファスナーのほぞ穴（１０）付き縦穴（７及び１２）は、ほぞ穴（１０ａ）付き溝型凹所（７ａ及び１２ａ）の形で備えられてもよい。水平及び垂直ファスナーの両方の外側部分には成形スラット（３）が固定されており、前記成形スラットの縁部（１６）は前記ファスナーの外側縁（１７及び１８）の外側にわずかに突き出している。ねじ付きファスナーはスタッドボルト（４）とこれと協働する縦型ナット（５）から成る。水平ファスナーは、好ましくは中空ガラスタイル（６）の長さ（ｈ）と等しい長さ（ａ）であり、一方、垂直ファスナーの横穴（１３）は、組立て後互いに接触するように、垂直ファスナーの上面２５から、中空タイルの高さ（ｈ）の半分と水平ファスナーの厚さ（ｄ）の半分の合計に等しい距離（ｓ）の位置にある。アーチ型の形状の壁を建造するために、ユニットは舌状の隙間パッド（２０）を備え、前記バッドは、凸状部分の正面側、垂直ファスナーの側面（２１）と水平ファスナーの前面（２２）の間にはめ込まれる。

Description

本発明の対象は、室内装飾的要素を持つ、中空ガラスタイルを使った建物壁の建造に使用する建築ユニットである。

角（cubicoidal）ガラス、主として中空タイルを使った、直線或いはアーチ型の壁を建造するためのユニットが知られている。このユニットは、垂直及び水平の周縁スラットと、壁の長さと等しい長さの水平ファスナーと、同じく中空タイルの高さと等しい長さの垂直ファスナーから成っている。これらのファスナーは、補強部材を構成する棒状或いは梯子状の形状を持つ。アーチ型の壁を建造する場合、周縁スラットと水平ファスナーは共に、壁の外形に合うように適切に成形される。補強ファスナーは、中空タイル間の水平及び垂直の間隙に取り付けられる。そのような補強ファスナーは、下方のスラットから順に建築用モルタルが充填され、その上に次の中空タイルの列が置かれる。ファスナーの端は、成形された周縁スラットの内側に入れ込まれることに注意しなければならない。

建造されたビルの室内装飾的要素を持つ、中空ガラスタイルを使った直線壁の非モルタル建築ユニットも知られている。このユニットは木材でできた支持部材を取り入れている。このユニットは、枠と、壁の長さと等しい長さを有し、止め具で枠に固定された水平スラットと、同じく中空タイルの高さと等しい長さの垂直ファスナーから成る。前記スラットは中空タイルの列間の水平結合部に埋め込まれ、一方、ファスナーは各列に置かれた個々の中空タイル間の垂直結合部に埋め込まれる。スラットの間に固く締められたファスナーは、中空タイルの側壁の凹状の外形に合うように、平らな或いは凸状の側面を持つ。

本発明は、モルタルを使用しない建物壁を建造するための建築ユニットの設計に係る。本ユニットは長方形で中空ガラスタイルを取り囲む支持部材から成り、前記支持部材は、ブロックを連結する形の水平及び垂直ファスナーを構成する。これらのファスナーの片側にはほぞ穴付きの縦穴があり、溝型の凹所を形成してもよい。垂直ファスナーの側面には、水平ファスナーに作られた穴に重なる横穴があり、その中にねじ付きファスナーが埋め込まれる。水平及び垂直ファスナーの外側には成形スラットが固定され、スラットの端はこれらのファスナーの端部より外へわずかに突き出ている。成形スラットはさねはぎ結合で水平及び垂直ファスナーに固定される。ねじ付きファスナーは、スタッドボルトと、これと協働する縦型ナットから成る。水平ファスナーは好ましくは中空ガラスタイルの長さと等しい長さを有し、一方、垂直ファスナーの横穴は、組立て後互いに接触するように、上面からの距離が、中空タイルの高さの半分と垂直ファスナーの厚さの半分の合計に等しくなるように配置される。

アーチ型の形状の壁を建造するために、ユニットには舌状の隙間パッドが備えられており、垂直ファスナーの側面と水平ファスナーの前面の間、凸状部分の正面側に埋め込まれる。

本発明の建築ユニットにより、木材を含む様々な建築部材を使った、建物の直線及びアーチ型の形状の壁、或いは、それらの壁の一部の組立てが簡単になり、全建造物の適切な安定性と堅固さが確保できる一方、適切な中空ガラスタイルを選べば、室内装飾の面で光を機能的に操作することが可能になるので質の高い美観も保証される。

本発明の建築ユニットは、ブロックを連結する形の水平及び垂直ファスナー１及び２を備え、前記ファスナーは長方形かほぼ長方形であって、支持部材としての機能を果たし、又、前記ファスナーには成形シーリングスラット３が取り付けられる。両ファスナーとスラットの両方ですべての中空ガラスタイルの堅固な枠組を構成して、建造施設におけるガラス取り付け部分を形成する。

ファスナー１及び２は好ましくは同じ厚さｄを有し、スタッドボルト４とこれと協働する縦型ナット５から成るねじ付きファスナーによって互いに連結される。これらのナットは、同時にスタッドボルトを締めるのに使われるジョイントにもなる。垂直ファスナー同士を直接締めるスタッドボルトは、これらのファスナーの長さに適合するような長さに作られている。他方、水平ファスナー同士を締めるスタッドボルトは、垂直ファスナーごとに分けられており、水平ファスナーの長さと垂直ファスナーの厚さに適合する長さを有している。

ラクスファー（Luxfer）タイプの中空ガラスタイルは長方形の外周壁を有する。中空タイルの外周を形成する上部、下部、側面の壁は、中央部分の表面が凹状になっている。

水平ファスナー１は、好ましくは中空ガラスタイルの長さｂと等しい長さａを有し、このタイルの厚さよりわずかに薄い幅であって、スタッドボルト４用に、少なくとも１個、好ましくは２個の縦穴７を持つ。これらの穴は、片側が広くなっており、そこにスラストワッシャ９用の凹所８とナット５用のほぞ穴１０が作られている。外側には全長に渡り、好ましくは台形型の溝１１を形成する凹所が設けられている。

垂直ファスナー２は少なくとも1個のスタッドボルト４用の縦穴１２を有し、前記縦穴は、垂直対称軸の長さ方向に設けられていて、片側が広く、そこにスラストワッシャ９用の凹所８及びナット５用のほぞ穴１０が設けられている。外側には全長に渡って、溝１１を形成する凹所が設けられている。

第８図に示されている長型で基本の垂直ファスナーは、好ましくは中空タイルの高さｈと水平ファスナーの厚さｄを合計した長さを有し、組立ての際に水平ファスナーの縦穴と重なる横穴１３を中央部分に有する。

他方、残りの短型垂直ファスナーは、壁を構成する中空タイルの最初と最後の層の側面の枠組を形成し、好ましくは中空タイルの高さｈの半分と水平ファスナーの厚さｄの合計に等しい長さを有する。ファスナーの下部には、第１１図に示すように、２個の横穴１３が設けられている。短型及び長型ファスナー２の横穴は、ファスナー同士が互いに接着するように、上面２５からの距離が、中空タイルの高さｈの半分と水平ファスナーの厚さｄの半分の合計に等しくなるように配置される。

成形スラット３は、ファスナー１及び２の厚さよりわずかに広い幅と前記ファスナーの長さに適合する長さを有し、ファスナーに設けられた溝１１に適合する形状の舌１４が内側に設けられており、この舌と溝のさねはぎ結合１５によってスラットとファスナーが結び付けられる。

スラットの横断面は階段状の縁部１６を有する多角形で、この縁部は各ファスナーの端部１７及び１８の外側にわずかに突き出て、中空タイルの端部１９にかぶさるようになっている。これによって、結合が更に堅固になると同時に中空タイル間に形成された結合部分が隠される。

中空タイルを使用した、ほぼアーチ型の形状の壁の建造に使われる建築ユニットは、水平ファスナーを備えており、組立ての際にスタッドボルト４が適切な位置にくるように、前記ファスナーの縦型通路７は広げられる。前記ユニットは更に、ほぼ長方形の部分を持った舌状の隙間パッド２０を備えていて、前記隙間パッドは、第１６図に示すように、ファスナーの組立ての際、壁の凸面をなす部分の最前部、中空ガラスタイルの側面側である垂直ファスナーの側面２１と水平ファスナーの前面２２の間にはめ込まれる。

水平ファスナーは、好ましくはその前側に長方形の凹所２３を有し、その中に隙間パッドがはめ込まれる。これによって、ねじ付きファスナーにほとんど負担をかけずに、ファスナー１及び２を互いに適切な角度で配置し、予定の形状の壁を建造することが確実になり、壁の形状に必要な安定性が確実に得られる。パッド２０の厚さを変えれば、凸面の彎曲率の小さな壁も大きな壁も正確に建造することができる。以上のような建造方法を用いれば、例えば、壁の前面部分の形に合わせた水平ファスナーを作る必要もなく、様々な形状の壁の組立てや建造が容易になる。

建物の内部に独立した立ち壁を建造する場合は、外側のファスナーを交換するか、又は、垂直方向も水平方向も、帯状の同型部材２４で作られた枠によって更に補強され、通常メタルファスナーとして知られるもので固定される。短いボルトが枠上にはめ込まれてもよく、前記ボルトの寸法は縦型ナット５に合わせられ、前記ナットには更にスタッドボルト４が固定されている。アーチ型の壁の場合は、枠の土台の形は建造される壁の外形に合わせられる。

水平及び垂直ファスナーは、ファスナー周縁上の凹所に応じて、第６及び９図に破線で示すように、適宜表面を成形でき、これにより壁構造内部に間隙を生じる可能性を最小限に抑えることができる。

窓の開口部を建造する場合や、通常の外壁を建造する場合、中空タイルとファスナーの間に生じる間隙には可塑性シーリング材が充填される。

１枚の中空ガラスタイルを取り囲んでいる建築ユニットは、原則として、２個の水平ファスナー（上面と下面）、４個の垂直ファスナー（各側に２個）及び縦穴７及び１２にはめ込まれる８本のねじ状ファスナーで構成される。部材の数は壁建造に使用される中空ガラスタイルの数によって決められる。横穴１３の適切な位置は、組立て後に、中空タイルの中心部分の高さで、垂直ファスナーの上面２５が互いにそろうように決められていて、前記中空タイルの水平方向の端部から外に突き出ているファスナーの部分は、壁の隣接する層内にある中空タイルを、その高さの半分まで取り囲む腕を形成する。

前述した、ファスナーの上方に突き出した部分は、中空タイルを平らに並べることや次の層の組立てを容易にする。これにより直線壁の建造が確実になり、全建造物の適切な堅固さと安定性が保証される。

建築ユニットの別の実施例では、第１７、１８、１９、２０、２１及び２２図に示されるように、水平ファスナー１のほぞ穴１０付きの縦穴７は、ほぞ穴１０ａ付きの溝型凹所７ａの形状を有し、垂直ファスナー２のほぞ穴１０付きの縦穴１２は、ほぞ穴１０ａ付きの溝型凹所１２ａの形状であって、更に、前記凹所はファスナーの全長に渡って作られている。ナット５をはめ込むためのほぞ穴１０ａの先にはスラストワッシャ９用のくぼみ８ａがある。水平及び垂直ファスナーの凹所７ａ及び１２ａは、ねじ付きファスナーのスタッドボルト４の半径をわずかに超える幅の角型（cubicoidal）の溝を備え、前記溝は、前記ボルトの楕円形状に適合するアーチ状の表面を持つ底部２６まで続いている。凹所の底は、ボルトを縦方向に中心に配置できる深さで作られており、凹所の対称軸はファスナー１及び２の厚さの半分にほぼ等しい深さに達する。

技術的観点から見ると、例えば切削技法を用いる場合、水平及び垂直ファスナーの長さに関わらず、全長に渡って、溝型凹所を高い精度で成形することができる。これにより、安定した壁を平らに（真っ直ぐに）設置することができ、又、ねじ付きファスナーを前もって取り付けた上にブロックファスナーを載せれば、前記壁の組立てが容易になる。壁の適切な強度を確実に得るために、前述の組立ての際、垂直ファスナーは、そのすぐ下に設置されたファスナーに対して１８０度の角度で反転させられる。従って、垂直ファスナーの凹所１２ａの側面の開口部は、ファスナーで作られた支持構造を成す支柱の左側及び右側に交互に配置されることになる。水平及び垂直ファスナーと、成形スラット及び隙間パッドは、木材、プラスチック、及び／又は、適切な抵抗パラメータを持つ他の建築部材で作られる。部材、例えば木製の部材などを適切に選択すれば、建物施設に装飾的な要素が加わり、壁の美観について高い質を得ることもできる。

本発明の建築ユニットによって、中空ガラスタイルを使った、仕切り壁や外壁、又、他の大型で独立した装飾スクリーンの建造が可能になり、中空ガラスタイルを適切に選択することで光を機能的に操作することができる。簡易建造を特徴とするユニットにより、壁（直線かアーチ型かを問わず）の組立てを一人で行うことが可能になる。

本発明の対象は図面に示された例に示されている。
第１図は、中空ガラスタイルを使って建造された直線壁部分中の建築ユニットの上面斜視図を示す。第２図は、第１図から中空ガラスタイルを除いた壁部分の建築ユニットの上面斜視図を示す。第３図は、中空ガラスタイルを使って建造されたアーチ型の形状の壁部分中の建築ユニットの上面斜視図を示す。第４図は、第３図から中空ガラスタイルを除いた壁部分の建築ユニットの上面斜視図を示す。第５図は、ユニットの水平ファスナーの縦断面図を示す。第６図は、第５図の水平ファスナーの正面図を示す。第７図は、水平ファスナーの側面斜視図を示す。第８図は、ユニットの垂直ファスナーの縦断面図を示す。第９図は、第８図の線Ａ−Ａでの垂直ファスナーの縦断面図を示す。第１０図は、基本垂直ファスナーの側面斜視図を示す。第１１図は、短型垂直ファスナーの上面斜視図を示す。第１２図は、取り外されたねじ付きファスナーの縦断面図を示す。第１３図は、成形スラットを内側から見た図を示す。第１４図は、第１３図のスラットの縦断面図を示す。第１５図は、直線壁部分における水平ファスナーと垂直ファスナーとの結合部分の縦断面図を示す。第１６図は、アーチ型の形状の壁部分における垂直ファスナーと水平ファスナーとの結合部分の平面図を示す。第１７図は、中空ガラスタイルを含む建築ユニットの別の実施例の上面斜視図を示す。第１８図は、第１７図のユニットの水平ファスナーを溝型凹所側から見た図を示す。第１９図は、第１８図の水平ファスナーのＷから見た正面図を示す。第２０図は、第１７図のユニットの垂直ファスナーを溝型凹所側から見た図を示す。第２１図は、第２０図の垂直ファスナーのＷ１から見た正面図を示す。第２２図は、直線壁部分における、第１７図の水平ファスナーと垂直ファスナーとの結合部分の水平断面図を示す。

Claims

中空ガラスタイルを使った建物壁の建造に用いられる建築ユニットであって、長方形で中空タイルを取り囲む支持部材から成り、前記支持部材が連結ブロックを形成する水平及び垂直ファスナー１及び２であり、前記ファスナーの前面にはほぞ穴１０付きの縦穴７及び１２が設けられており、一方、垂直ファスナー２の側面には、水平ファスナーの穴７と重なるように横穴１３が設けられており、前記穴には全建造物を結合するねじ付きファスナーがはめ込まれていることを特徴とする建築ユニット。
請求項１記載のユニットであって、水平及び垂直ファスナー１及び２の両方の外側部分には成形スラット３が固定されており、前記成形スラットの縁部１６は前記ファスナーの端部１７及び１８の外側にわずかに突き出していることを特徴とする建築ユニット。
請求項２記載のユニットであって、成形スラット３は水平及び垂直ファスナー１及び２にさねはぎ結合１５によって固定されていることを特徴とする建築ユニット。
請求項１記載のユニットであって、ねじ付きファスナーはスタッドボルト４とこれと協働する縦型ナット５から成ることを特徴とする建築ユニット。
請求項１記載のユニットであって、水平ファスナー１は好ましくは中空ガラスタイル６の長さｂと等しい長さａを有し、一方、垂直ファスナー２の横穴１３は、組立て後互いに接触するように、垂直ファスナーの上面２５から見て、中空タイルの高さｈの半分と水平ファスナー１の厚さｄの半分の合計に等しい距離ｓの位置にあることを特徴とする建築ユニット。
請求項１記載のユニットであって、アーチ型の形状の壁を建造するために、舌状の隙間パッド２０を備え、前記パッドが壁の凸状部分の正面側、垂直ファスナー２の側面２１と水平ファスナー１の前面２２の間にはめ込まれることを特徴とする建築ユニット。
請求項１記載のユニットであって、ほぞ穴１０付きの縦穴７及び１２が、ほぞ穴１０ａ付きの溝型凹所７ａ及び１２ａの形状を有し、水平及び垂直ファスナー１及び２の全長に渡って作られていることを特徴とする建築ユニット。
請求項７記載のユニットであって、水平及び垂直ファスナー１及び２の溝型凹所７ａ及び１２ａがアーチ状の底部２６を有し、前記底部の形状は、ねじ付きファスナーのボルト４の楕円形状に適合し、前記ボルトを縦方向に配置でき、水平及び垂直ファスナーの厚さの中心に配置できる深さに作られていることを特徴とする建築ユニット。