JPH05140863A - 繊維の紫外線照射による改質加工方法 - Google Patents
繊維の紫外線照射による改質加工方法Info
- Publication number
- JPH05140863A JPH05140863A JP35412391A JP35412391A JPH05140863A JP H05140863 A JPH05140863 A JP H05140863A JP 35412391 A JP35412391 A JP 35412391A JP 35412391 A JP35412391 A JP 35412391A JP H05140863 A JPH05140863 A JP H05140863A
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- yarn
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- irradiating
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- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目 的】 この発明は、紫外線の作用により、繊維表
面を変化させて、改質加工を行うもので、この時、紫外
線吸収剤を繊維に含浸させておいて、行うとより効果を
あげうる。繊維の改質の目的に応じた薬品を使用した
時、薬品の反応や繊維と薬品との作用を、紫外線照射に
よりおこなわせ、効果の向上や、耐洗濯性をよくする加
工方法に関するものである。 【構 成】 繊維に、紫外線を照射し、又は、紫外線吸
収剤を含浸させておいて、その上必要に応じて、薬品や
樹脂にて処理をほどこして、紫外線を照射する事によ
り、繊維を改質する加工方法であります。
面を変化させて、改質加工を行うもので、この時、紫外
線吸収剤を繊維に含浸させておいて、行うとより効果を
あげうる。繊維の改質の目的に応じた薬品を使用した
時、薬品の反応や繊維と薬品との作用を、紫外線照射に
よりおこなわせ、効果の向上や、耐洗濯性をよくする加
工方法に関するものである。 【構 成】 繊維に、紫外線を照射し、又は、紫外線吸
収剤を含浸させておいて、その上必要に応じて、薬品や
樹脂にて処理をほどこして、紫外線を照射する事によ
り、繊維を改質する加工方法であります。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】繊維には、それぞれ優れた性質を
持っておりますが、又欠点もあります。例えば、羊毛は
保温性にすぐれていますが、家庭洗濯でフェルト収縮を
おこします。この欠点に対し、繊維表面での紫外線の作
用により、羊毛の脱スケールがおき、フェルト収縮の防
止が出来ます。又繊維に、より利用価値のある機能を付
与して、利用度を上げる事が出来きます。例を上げます
と、羊毛は汗を吸い取りにくいが、紫外線照射により繊
維との反応で、繊維表面に亀裂が生じて、水を吸いやす
くなります。
持っておりますが、又欠点もあります。例えば、羊毛は
保温性にすぐれていますが、家庭洗濯でフェルト収縮を
おこします。この欠点に対し、繊維表面での紫外線の作
用により、羊毛の脱スケールがおき、フェルト収縮の防
止が出来ます。又繊維に、より利用価値のある機能を付
与して、利用度を上げる事が出来きます。例を上げます
と、羊毛は汗を吸い取りにくいが、紫外線照射により繊
維との反応で、繊維表面に亀裂が生じて、水を吸いやす
くなります。
【0002】
【従来の技術】羊毛の防縮加工方法 1.樹脂によりスケールを被覆する。 2.化学薬品により脱スケールをおこなう。 3.プラズマ加工によるオフスケール。 1の方法は風合いが硬くなる。2の方法は、種々酸化剤
がもちいられますが、塩素を使用する事が多い。この場
合、臭い、毒性等の作業性や公害問題が発生する。3の
方法は設備費が高く、コストがかかる。 羊毛のビリング防止方法 1.樹脂によってかためる。 2.化学薬品によるオフスケール。 樹脂による方法は、羊毛の風合いがそこなわれる。化学
薬品による従来のオフスケールは、作業性や公害問題が
おきる。 セルローズ系繊維の防シワ、防縮加工 1.メラミン・ホルマリン系樹脂による加工。 2.尿素・ホルマリン系樹脂による加工。 3.グリオキザール系樹脂による加工。 1.2の樹脂は、ホルマリンの含有による毒性の問題が
あり、3の方法は、低ホルマリンであるが、ホルマリン
を含有している。 羊毛の吸水加工方法 1.親水基を持った樹脂で加工する。 2.化学薬品によるオフスケール。 樹脂による方法は、風合いの問題と、耐洗濯が弱い。化
学薬品によるオフスケールは、作業性と公害問題があ
る。 撥水加工方法 撥水剤には、シリコーン系、弗素系、ピリジン系、ワッ
クス系等種々ありますが、耐洗濯性に難点があります。 柔軟加工方法 柔軟剤には、アルキル硫酸エステル塩.アルキルスルホ
コハク酸エステル等のアニオン系。アルキルアンモニウ
ムクロライド.アーコベル型.イミダゾリン型等のカチ
オン系。ベタイン型の両性タイプ。多価アルコール脂肪
酸エステル等の非イオン系。シリコーン系柔軟剤等種々
の柔軟剤がありますが、繊維自体の硬いものには、ソフ
トに出来る限度があります。 セラミックス加工 羊毛に耐久性のあるセラミックス加工や、金属加工をほ
どこすには、 1.接着性の良い樹脂を使用。 2.オフスケールをしてから加工する。 セラミックスや金属加工は、それだけでも硬くなるの
に、樹脂を使用するとよけいに硬くなる。 濃色加工 1.濃染性のある樹脂加工をする。 2.繊維のイオン性をかえて染着をよくする。 濃染加工は、色が濃くなるだけでなく、色の深みも必要
でありますが、その点に問題があります。
がもちいられますが、塩素を使用する事が多い。この場
合、臭い、毒性等の作業性や公害問題が発生する。3の
方法は設備費が高く、コストがかかる。 羊毛のビリング防止方法 1.樹脂によってかためる。 2.化学薬品によるオフスケール。 樹脂による方法は、羊毛の風合いがそこなわれる。化学
薬品による従来のオフスケールは、作業性や公害問題が
おきる。 セルローズ系繊維の防シワ、防縮加工 1.メラミン・ホルマリン系樹脂による加工。 2.尿素・ホルマリン系樹脂による加工。 3.グリオキザール系樹脂による加工。 1.2の樹脂は、ホルマリンの含有による毒性の問題が
あり、3の方法は、低ホルマリンであるが、ホルマリン
を含有している。 羊毛の吸水加工方法 1.親水基を持った樹脂で加工する。 2.化学薬品によるオフスケール。 樹脂による方法は、風合いの問題と、耐洗濯が弱い。化
学薬品によるオフスケールは、作業性と公害問題があ
る。 撥水加工方法 撥水剤には、シリコーン系、弗素系、ピリジン系、ワッ
クス系等種々ありますが、耐洗濯性に難点があります。 柔軟加工方法 柔軟剤には、アルキル硫酸エステル塩.アルキルスルホ
コハク酸エステル等のアニオン系。アルキルアンモニウ
ムクロライド.アーコベル型.イミダゾリン型等のカチ
オン系。ベタイン型の両性タイプ。多価アルコール脂肪
酸エステル等の非イオン系。シリコーン系柔軟剤等種々
の柔軟剤がありますが、繊維自体の硬いものには、ソフ
トに出来る限度があります。 セラミックス加工 羊毛に耐久性のあるセラミックス加工や、金属加工をほ
どこすには、 1.接着性の良い樹脂を使用。 2.オフスケールをしてから加工する。 セラミックスや金属加工は、それだけでも硬くなるの
に、樹脂を使用するとよけいに硬くなる。 濃色加工 1.濃染性のある樹脂加工をする。 2.繊維のイオン性をかえて染着をよくする。 濃染加工は、色が濃くなるだけでなく、色の深みも必要
でありますが、その点に問題があります。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】繊維を改質するには、
種々の方法がありますが、それぞれ問題がある。 1.化学薬品が人体に悪影響を及ぼす。 2.設備、装置に経費がかかる。 3.効果に限界がある。 この欠点
に対し発明は、人に対してマイルドな薬品を使用して改
質を行う。特殊な装置を必要としないで加工が出来る様
にする。加工の効果をあげたり、耐久性を増す。
種々の方法がありますが、それぞれ問題がある。 1.化学薬品が人体に悪影響を及ぼす。 2.設備、装置に経費がかかる。 3.効果に限界がある。 この欠点
に対し発明は、人に対してマイルドな薬品を使用して改
質を行う。特殊な装置を必要としないで加工が出来る様
にする。加工の効果をあげたり、耐久性を増す。
【0004】
【課題を解決するための手段】1.酸化剤を使用する場
合、塩素系でなく、重亜硫酸ソーダの様な食品添加に用
いる事が出来る、還元剤でも加工処理が出来る。 2.紫外線照射装置、カーボンアーク又は、キセノンア
ーク紫外線照射、又ブラックライトブルー蛍光灯を用い
て行う。 3.繊維表面の化学変化や、羊毛では、オフスケールに
よって、より効果がでたり、耐久性が増す。
合、塩素系でなく、重亜硫酸ソーダの様な食品添加に用
いる事が出来る、還元剤でも加工処理が出来る。 2.紫外線照射装置、カーボンアーク又は、キセノンア
ーク紫外線照射、又ブラックライトブルー蛍光灯を用い
て行う。 3.繊維表面の化学変化や、羊毛では、オフスケールに
よって、より効果がでたり、耐久性が増す。
【0005】
【作用と実施例】紫外線吸収剤の溶液に、繊維試料布を
浸漬し後絞り、乾燥致します。紫外線吸収剤の代表例を
あげますと、 パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシルエステル パラアミノ安息香酸エチル パラメトシキ桂皮酸エチルヘキシルエステル 2−(2−ヒドロキシー5−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール オキシベンゾン ウロカニン酸 シノキサート 等があります。紫外線吸収剤の付
着量は、純分換算で2〜4%。紫外線吸収剤を付着させ
た布を、図1のカーボンアーク紫外線照射、又キセノン
紫外線照射、図2のブラックライト蛍光灯での装置を用
いて、紫外線を照射致します。紫外線の照射量は、40
〜50J/cm2、温度40℃。繊維試料布の加工(改
質)目的に応じた薬品処理を、紫外線照射前に行ない、
この薬品と紫外線吸収剤とが共存する状態で、紫外線を
照射をする。羊毛のフェルト収縮防止・ピリング防止・
柔軟加工・吸水加工・セラミックス加工の前処理・濃染
深色加工には、重亜硫酸ソーダ・ハイドロサルファイト
・過酸化水素・過マンガン酸カリ等の還元剤、酸化剤で
処理して後、紫外線を照射する。又はオゾンの様な酸化
性の雰囲気で紫外線の照射を行う。撥水加工を目的とす
る場合は、弗素系樹脂で加工し、後に紫外線の照射を行
うと、耐洗濯性が向上する。セルロース系繊維の防縮加
工・防皺加工の目的の場合にも、紫外線吸収剤を付着さ
せた後、紫外線を照射する。又エマルジョン型樹脂での
処理を、紫外線照射前に行い、紫外線吸収剤と樹脂とが
付与された状態で、紫外線の照射を行う。
浸漬し後絞り、乾燥致します。紫外線吸収剤の代表例を
あげますと、 パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシルエステル パラアミノ安息香酸エチル パラメトシキ桂皮酸エチルヘキシルエステル 2−(2−ヒドロキシー5−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール オキシベンゾン ウロカニン酸 シノキサート 等があります。紫外線吸収剤の付
着量は、純分換算で2〜4%。紫外線吸収剤を付着させ
た布を、図1のカーボンアーク紫外線照射、又キセノン
紫外線照射、図2のブラックライト蛍光灯での装置を用
いて、紫外線を照射致します。紫外線の照射量は、40
〜50J/cm2、温度40℃。繊維試料布の加工(改
質)目的に応じた薬品処理を、紫外線照射前に行ない、
この薬品と紫外線吸収剤とが共存する状態で、紫外線を
照射をする。羊毛のフェルト収縮防止・ピリング防止・
柔軟加工・吸水加工・セラミックス加工の前処理・濃染
深色加工には、重亜硫酸ソーダ・ハイドロサルファイト
・過酸化水素・過マンガン酸カリ等の還元剤、酸化剤で
処理して後、紫外線を照射する。又はオゾンの様な酸化
性の雰囲気で紫外線の照射を行う。撥水加工を目的とす
る場合は、弗素系樹脂で加工し、後に紫外線の照射を行
うと、耐洗濯性が向上する。セルロース系繊維の防縮加
工・防皺加工の目的の場合にも、紫外線吸収剤を付着さ
せた後、紫外線を照射する。又エマルジョン型樹脂での
処理を、紫外線照射前に行い、紫外線吸収剤と樹脂とが
付与された状態で、紫外線の照射を行う。
【0006】
【発明の効果】羊毛のフェルト収縮防止 洗濯収縮試験は、JIS L0217−103法により
行い、10回洗濯後の収縮結果を比較しますと、素材に
より差がありますが、2〜12%の収縮率低下がありま
す。 羊毛のピリング防止 JIS L1076A法 ICI型試験機による試験で
0.5〜2級向上。 羊毛の柔軟加工 オフスケールにより、しなやかな風合いになる。 羊毛の吸水加工 脱スケールにより、濡れやすくなります。 羊毛のセラミックス加工の前処理 羊毛には、スケールがある為、セラミックスや金属等無
機質のものは、接着しにくいが、スケールにきずをつけ
ることにより、接着性が良くなる。 濃染深色加工 繊維に凹凸をつくる事により、色が濃くみえるし、深味
がでる。 撥水加工 弗素樹脂の付着性がよくなり、耐洗濯性が向上する。 セルローズ系繊維の防縮加工、防皺加工 紫外線照射により、繊維が硬くなり防縮性と防皺性が増
す。樹脂の使用により、より効果がでる。
行い、10回洗濯後の収縮結果を比較しますと、素材に
より差がありますが、2〜12%の収縮率低下がありま
す。 羊毛のピリング防止 JIS L1076A法 ICI型試験機による試験で
0.5〜2級向上。 羊毛の柔軟加工 オフスケールにより、しなやかな風合いになる。 羊毛の吸水加工 脱スケールにより、濡れやすくなります。 羊毛のセラミックス加工の前処理 羊毛には、スケールがある為、セラミックスや金属等無
機質のものは、接着しにくいが、スケールにきずをつけ
ることにより、接着性が良くなる。 濃染深色加工 繊維に凹凸をつくる事により、色が濃くみえるし、深味
がでる。 撥水加工 弗素樹脂の付着性がよくなり、耐洗濯性が向上する。 セルローズ系繊維の防縮加工、防皺加工 紫外線照射により、繊維が硬くなり防縮性と防皺性が増
す。樹脂の使用により、より効果がでる。
【図1】カーボンアークによる、紫外線照射装置。
【図2】ブラックライトブルー蛍光灯による、紫外線照
射装置。この蛍光灯は、可視光線をカットし、紫外線を
効率よく発生する。
射装置。この蛍光灯は、可視光線をカットし、紫外線を
効率よく発生する。
Claims (1)
- 【請求項1】 天然繊維を素材とした糸及び織・編物に
紫外線を照射し、 又は紫外線吸収剤を付着させておいて、紫外線を照射す
る事により、繊維表面の変化及び繊維表面での薬品の反
応によって、繊維を改質する加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35412391A JPH05140863A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 繊維の紫外線照射による改質加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35412391A JPH05140863A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 繊維の紫外線照射による改質加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05140863A true JPH05140863A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18435449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35412391A Pending JPH05140863A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 繊維の紫外線照射による改質加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05140863A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008240166A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 天然繊維の光改質方法および装置 |
KR20210007173A (ko) * | 2019-07-10 | 2021-01-20 | 주식회사 원텍스 | 물세탁이 가능한 양모직물을 포함하는 복합직물 |
-
1991
- 1991-11-15 JP JP35412391A patent/JPH05140863A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008240166A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 天然繊維の光改質方法および装置 |
KR20210007173A (ko) * | 2019-07-10 | 2021-01-20 | 주식회사 원텍스 | 물세탁이 가능한 양모직물을 포함하는 복합직물 |
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