JPH0514063U - パツケージガイド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガイド下部の熱を放散し易すくし、パッケー
ジにごみ等が付着することがないようにしたパッケージ
ガイドを提供する。 【構成】 自動ワインダーの満巻時のパッケージ５をベ
ルトコンベアに転動させつつ移送するためのパッケージ
ガイド６を格子状部材２８により構成したものであり、
それによりパッケージ下部の諸部品の放熱を向上させか
つパッケージにごみ等が付着しないようにしたものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動ワインダーの玉揚後にパッケージコンベアにパッケージを転動 させるガイドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動ワインダーにおいては、機台の下部に固定したボビンの糸を上方に引き出 し、駆動ドラムに圧接して回転するパッケージに糸を巻取っている。所定量巻取 ったパッケージは、ワインダの後部において列設した自動ワインダのユニットに 共通のベルトコンベアに移送され、次工程に搬送される。

【０００３】 玉揚げ時において、パッケージをベルトコンベアに移送する際には、綾振りド ラムに圧接していたパッケージをクレードルを開放することにより外し、クレー ドル部とベルトコンベア間においてベルトコンベア側が下方となるように傾斜し たガイドによって、このガイド上をパッケージが転動するようにし、ベルトコン ベアに移送していた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

従来のガイドは、金属板により平板形状に作られていたので、このガイド板の 下部近傍に設置されているワインダ用モータの熱の発散がこのガイド板によって 遮られ、ガイド板下部の諸装置がこの熱の影響を受けていた。また、ガイド板が 平板のため、ガイド板上に落下した糸屑やごみ等がこのガイド板にガイドされつ つ転動落下するパッケージに付着し、後の糸処理工程に影響を与えることがあっ た。

【０００７】 更にこのガイドの一部を構成するパッケージの転動時のガイドする部分も平板 で作られているため、このガイド縁部とパッケージの端面が引掛かり糸に損傷を 与えることもあった。

【０００８】 したがって、本考案は、ガイド下部の熱を放散し易すくし、パッケージにごみ 等が付着することがないようにしたパッケージガイドを提供することを目的とす る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記従来のものの欠点を解消するため、自動ワインダーの満巻時の パッケージをベルトコンベアに転動させつつ移送するためのパッケージガイドを 格子状部材により構成したものであり、それによりパッケージ下部の諸部品の放 熱を向上させ、かつパッケージにごみ等が付着しないようにしたものである。

【００１０】

【作用】

本考案は、上記のように構成したので、自動ワインダーにおいて満巻になった パッケージは、パッケージガイド上を転動してベルトコンベアに移送される。パ ッケージガイドは格子状部材により構成したので、パッケージガイドの下方に設 けたモータ等の諸部品はパッケージガイドの穴から放散する。

【００１１】

【実施例】

本考案の実施例を図面に沿って説明する。図１に示すように、ワインダーユニ ット１の下部に支持したボビン２の糸３は上方に引き出され、綾振りドラム４に 圧接して回転するパッケージ５に糸を巻き取っている。

【００１２】 所定量巻き取られたパッケージ５は、ワインダーユニット１の後部に設けたガ イド６に落下させ、その傾斜によって転動させて機台の上部後方に設けたベルト コンベア７上に送り込んでいる。

【００１３】 ベルトコンベア７は上記の如き多数列設してなるワインダユニット１に対して 共通のコンベアであり、各ワインダにおいて巻き上がったパッケージは、順次こ のベルトコンベアに送り込まれ、次工程へ搬出される。

【００１４】 ベルトコンベア７を構成するコンベアベルト１０は、その下部をコンベアフレ ーム１１で支持されており、側部にはガイド６上を転動してコンベアベルト上に 載置されるパッケージがコンベアベルトから落下しないようにストッパ８を設け ている。

【００１５】 ガイド６は、転動落下するパッケージ５の転動側面１２を受ける底部ガイド１ ３と、パッケージ５の端面１４をガイドする側部ガイド１５とからなる。底部ガ イド１３は線状体を略Ｕ字形に折曲した底部ガイド部材１６を複数個設け、その 端部を支持固定部材１７の溝１８に嵌合して溶接される。底部ガイド部材１６の 先端側は連結片２０の溝２１に嵌合して溶接され、これら支持固定部材１７と連 結片２０によって一体化した底部ガイド１３を構成している。

【００１６】 支持固定部材１７の両端に形成したフランジ２２には、固定用ボルトを挿通す る孔２３を設け、片側のフランジ２２には、側部ガイド１５の固定端部２４が溶 接される。側部ガイド１５は、固定端部２４によって底部ガイド１３の平面より 立ち上がり、底部ガイド１３と並行に延びる並行ガイド部２５を備え、その端部 には転動落下するパッケージ５をこのガイド６の所定位置に寄せるための寄せ部 ２６を備えている。

【００１７】 なお、底部ガイド１３の確実な固定支持のため、連結片２０にねじ孔２７を設 け、底部ガイド１３の下方に位置する機器と連結固定し、また側部ガイド１５の 固定端部２４は支持固定部材１７のフランジ２２に固定するほか、支持固定部１ ７の底面に直接溶接して固定しても良い。

【００１８】 側部ガイド１５は、形成されるパッケージ５が図示するようなコーンパッケー ジ５の時にそのコーンパッケージの小径側端面１４を受ける側に固定する。

【００１９】 上記構成において、パッケージが満巻となりクレードルが開放すると、パッケ ージ５はガイド６側に落下してくる。このパッケージ５の端面１４は、側部ガイ ド１５の寄せ部２６でガイド６側の所定位置に寄せられ、パッケージの側面１２ が底面ガイド１３上を転動落下する。

【００２０】 この時、パッケージ５がコーンパッケージの際には、その小径端面１４側を中 心に回転し、底面ガイド１３から外れようとするが、小径端面１４側が側面ガイ ド１５の平行ガイド部２５でガイドされるため、パッケージ５は、底面ガイド１ ３上を確実に転動落下し、ベルトコンベア７上に落下する。転動落下の慣性によ り、ベルトコンベア７を越えようとするパッケージは、ストッパ８により受け止 められ、ベルトコンベア７上に載置されて搬送される。

【００２１】 ガイド６は線材で形成されるため、線材間に孔２８が多数形成されることと なり、このガイド６下方に位置するモータ等の熱は上方に容易に放散する。また 空中の糸屑やごみ等はガイドに溜ることはなく、転動落下するパッケージ５にこ れらの糸屑やごみ等が付着することがない。

【００２２】 上記実施例において、格子状部材を形成するため線材を用いたものであるが、 そのほかガイドを波板により形成し、その凹部等に多数の孔を形成しても良く、 各種の格子状部材をガイドとして使用しうる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は、上記のように構成し作用するので、ガイドの下方に設けられたモー タ等各種機器からの熱は、ガイドに遮られることなく、上方に放熱することがで きるので、これらの機器及びその周辺機器の過熱を防止することができる。

【００２４】 またガイドは格子状部材からなるので、ガイド上に落下する糸屑、風綿、ごみ 等はガイド上に溜ることがなく、したがってガイド上を転動するパッケージにこ れらの不純物がが付着することがないので、パッケージを処理する次工程でごみ 等の悪影響を及ぼすことを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のパッケージガイドを用いた自動ワイン
ダーの側面図である。

【図２】本考案のパッケージガイドの実施例を示す斜視
図である。

【符号の説明】

５ パッケージ ６ ガイド ７ ベルトコンベア ８ ストッパ １３ 底部ガイド １５ 側部ガイド １６ 底部ガイド部材 １７ 支持固定部材 ２０ 連結片 ２５ 平行ガイド部 ２６ 寄せ部 ２８ 孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自動ワインダーの満巻時のパッケージをベ
   ルトコンベアに転動させつつ移送するためのパッケージ
   ガイドを格子状部材により構成したことを特徴とするパ
   ッケージガイド。