JPH05140523A - 粘着剤組成物、粘着テープまたはシート、貼付構造体および粘着剤付き軟質塩化ビニル系樹脂製品 - Google Patents

粘着剤組成物、粘着テープまたはシート、貼付構造体および粘着剤付き軟質塩化ビニル系樹脂製品

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JPH05140523A
JPH05140523A JP3343140A JP34314091A JPH05140523A JP H05140523 A JPH05140523 A JP H05140523A JP 3343140 A JP3343140 A JP 3343140A JP 34314091 A JP34314091 A JP 34314091A JP H05140523 A JPH05140523 A JP H05140523A
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JP
Japan
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weight
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sensitive adhesive
acrylate
pressure
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JP3343140A
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English (en)
Inventor
Norio Numata
憲男 沼田
Masateru Fukuoka
正輝 福岡
Kazuma Sasaki
一磨 佐々木
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】初期接着力が高く、且つ、分子内にエポキシ基
を有する化合物を含有する軟質塩化ビニル系樹脂への経
時接着性能の低下することのない粘着剤組成物、粘着テ
ープまたはシートおよび貼付構造体を提供する。 【構成】ブチルアクリレート71.85重量部、エチル
アクリレート20重量部、2─ヒドロキシエチルメタク
リレート0.15重量部、N−ビニルピロリドン8重量
部の混合物を反応させ、粘着剤溶液を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、初期粘着力が高く、且
つ、分子内にエポキシ基を有する化合物を含有する軟質
塩化ビニル系樹脂への経時粘着性能が低下することのな
いアクリル系の粘着剤組成物、粘着テープまたはシー
ト、貼付構造体および粘着剤付き軟質塩化ビニル系樹脂
製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクリル系の粘着剤組成物を用いた粘着
テープまたはシートの基材として、軟質塩化ビニル系樹
脂を使用したり、軟質塩化ビニル系樹脂製品に、アクリ
ル系の粘着剤組成物からなる粘着剤層が設けられた粘着
テープまたはシートを貼付したり、軟質塩化ビニル樹脂
製品を両面接着テープを用いて被着体に貼付したり、軟
質塩化ビニル系樹脂製品にアクリル系の粘着剤組成物か
らなる粘着剤層を設けたりする場合に、軟質塩化ビニル
系樹脂から粘着剤層に可塑剤が移行し、これにより粘着
剤層の粘着性能が著しく低下してしまうという問題点が
ある。
【0003】本問題点の原因として、従来から軟質塩化
ビニル系樹脂中の可塑剤が経時的に粘着テープに移行
し、粘着剤の凝集力が著しく低下するためであると考え
られてきた。アクリル系粘着剤においてもこの考えに基
づき改良が種々なされてきた。
【0004】例えば、特開昭53─94519号公報で
は、アクリル粘着剤中に反応性のレゾール型フェノール
樹脂を混合して凝集力の低下を抑えたり、特開平1─1
01384号公報では、多官能性不飽和モノマーとケト
・エノール互変異性体と多価金属との錯化合物とを用い
ることが記載されている。
【0005】しかしながら、これらの従来の技術では、
エポキシ化大豆油等分子内にエポキシ基を有する化合物
を含有する軟質塩化ビニル系樹脂製品に対しては効果が
なく、また、可塑化物質が、ジオクチルフタレート(D
OP)のような低分子可塑剤でなく、ポリエステル系可
塑剤のような従来から粘着剤層への移行性がないといわ
れている高分子可塑剤を用いている場合であっても、軟
質塩化ビニル系樹脂製品表面に対する接着力が激減する
ことが本発明者らの検討で明らかになり、この原因とし
て上記公報でも用いられているα,β─不飽和カルボン
酸等の酸基が軟質塩化ビニル系樹脂中のエポキシ基と結
合し、粘着剤として大幅に適性を欠くほど、架橋が進行
するためと判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、初期粘
着力が高く、且つ、分子内にエポキシ基を有する化合物
を含有する軟質塩化ビニル系樹脂への経時粘着性能が低
下することのない粘着剤組成物、粘着テープまたはシー
ト、貼付構造体および粘着剤付き軟質塩化ビニル樹脂製
品を提供することを目的として、種々のモノマーからな
る共重合体を合成し、分子内にエポキシ基を有する化合
物を含有する軟質塩化ビニル系樹脂に対する粘着力を測
定した。
【0007】その結果、N−ビニルピロリドン、アクリ
ロイルモルホリン、N─イソプロピルアクリルアミドお
よびN−ビニルカプロラクタムから選ばれる1種以上の
モノマーが、凝集力付与成分として非常に優れた効果を
発揮することを見いだし、更に検討した結果、驚くべき
ことに、アクリル酸等の活性水素含有モノマーの含有率
が低ければ低いほど、エポキシ基を有する化合物を含有
する軟質塩化ビニル系樹脂に対する粘着力の経時的低下
が抑制されるという知見を得た。本発明はこのような知
見に基づいて完成されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、分子内にエポキシ基を有する化合物を含有する軟質
塩化ビニル系樹脂製品用の粘着剤組成物であって、一般
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 は水素またはメチル基、R2
は炭素数が1〜12のアルキル基)のアルキル(メタ)
アクリレートモノマーの少なくとも1種と、N−ビニル
ピロリドン、アクリロイルモルホリン、N─イソプロピ
ルアクリルアミドおよびN−ビニルカプロラクタムから
選ばれる1種以上のモノマー3〜10重量%(モノマー
成分中)とを主成分モノマーとして共重合して得られる
アクリル系共重合体を主成分とする粘着剤組成物であ
る。
【0011】本願の請求項2の発明は、請求項1の粘着
剤組成物からなる粘着剤層を基材の少なくとも一方の面
に積層してなる粘着テープまたはシートである。本願の
請求項3の発明は、分子内にエポキシ基を有する化合物
を含有する軟質塩化ビニル系樹脂製品が、請求項2の粘
着テープまたはシートを介して被着体に貼付されている
貼付構造体である。
【0012】本願の請求項4の発明は、請求項1の粘着
剤組成物からなる粘着剤層を、分子内にエポキシ基を有
する化合物を含有する軟質塩化ビニル系樹脂製品の片方
の面に積層してなる粘着剤付き軟質塩化ビニル系樹脂製
品である。
【0013】軟質塩化ビニル系樹脂の中に含有される分
子内にエポキシ基を有する化合物としては、「ポリ塩化
ビニル─その基礎と応用」(昭和63年、日刊工業新聞
社発行)に記載されているように、軟質塩化ビニル系樹
脂の安定剤および2次可塑剤としての、例えば、エポキ
シ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ化動植物
油、エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化テトラヒド
ロフタレート等のエポキシ化脂環式化合物、ビスフェノ
ールAグリシジルエーテル、エポキシ化ポリブタジエン
等が挙げられる。
【0014】また、軟質塩化ビニル系樹脂は、通常重合
度800〜1500の塩化ビニル樹脂に、ジオクチルフ
タレート(DOP)等のフタル酸エステル系、アジピン
酸ジ─2─エチルヘキシル等の脂肪族二塩基酸エステ
ル、トリメリット酸エステル、リン酸エステル、ポリエ
ステル系または上記のエポキシ系の可塑剤が1種以上混
合されたものであり、通常、用途に応じて樹脂100重
量部に対し、数重量部〜百数十重量部含有されているも
のである。
【0015】本発明において使用されるアルキル(メ
タ)アクリレートモノマーとしては、一般式
【0016】
【化3】
【0017】式中、R1 は水素またはメチル基、R2
炭素数が1〜12の範囲にあるアルキル基、即ち、メチ
ル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基、2─
エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基等か
らなるモノマーから選ばれる少なくとも1種からなるも
の、とりわけ、n─ブチルアクリレートが好適に使用さ
れ、また、n−ブチルアクリレート95重量%以下と、
n−ブチルアクリレート以外の上記一般式で示されるア
ルキル(メタ)アクリレートモノマー5〜30重量%と
からなる併用系が特に好適に使用される。
【0018】n−ブチルアクリレート以外の上記一般式
で示すアルキル(メタ)アクリレートモノマーとして
は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレー
ト、2─エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオ
クチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アク
リレート等が使用され、とりわけ、エチルアクリレート
が好適に使用される。
【0019】アルキル(メタ)アクリレートモノマーの
アルキル基の炭素数が12を越える場合には、ガラス転
移温度が高くなり粘着力が低下してしまう。アルキル
(メタ)アクリレートの全共重合成分中の含有割合は9
7重量%(モノマー成分中)以下とされる必要があり、
好ましくは、70〜97重量%(モノマー成分中)であ
る。含有割合が97重量%(モノマー成分中)を越える
場合には、粘着剤の凝集力が小さくて粘着力が低く、分
子内にエポキシ基を有する化合物を含有する軟質塩化ビ
ニル系樹脂に対する経時の物性低下が大きくなってしま
う。
【0020】本発明において使用するN−ビニルピロリ
ドン、アクリロイルモルホリン、N─イソプロピルアク
リルアミドおよびN−ビニルカプロラクタムから選ばれ
る1種以上のモノマーの全共重合体成分中の含有量は3
〜10重量%(モノマー成分中)であり、好ましくは5
〜8重量%(モノマー成分中)である。
【0021】含有量が3重量%(モノマー成分中)未満
である場合には、粘着剤の凝集力が小さくて粘着力が低
く、分子内にエポキシ基を有する化合物を含有する軟質
塩化ビニル系樹脂に対する経時の物性低下が大きくなっ
てしまう。逆に、10重量%(モノマー成分中)を越え
る場合には、貼付後初期の粘着物性のバランスがとれな
い。
【0022】更に、本発明においては、アルキル(メ
タ)アクリレートと共重合可能な不飽和モノマーが必要
に応じて使用され、その具体例としては、例えば、酢酸
ビニル、スチレン、(メタ)アクリルアミド等が挙げら
れる。これらの含有割合は、0〜30重量%(モノマー
成分中)である。含有量が30重量%(モノマー成分
中)を越える場合には、粘着剤が硬くなり、粘着力が低
下する傾向がある。
【0023】本発明の粘着剤は、特に高温下での物性や
可塑剤含有時の物性を維持させるために、従来のアクリ
ル系粘着剤と同様に適度に架橋させるべきであり、架橋
法として、電子線照射法、ベンゾイルパーオキサイド等
の過酸化物等の熱架橋法、通常よく行われる方法とし
て、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラ
ミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架
橋剤、または多官能性モノマーを添加して架橋させる方
法を採用することができる。
【0024】そのような架橋剤を用いる場合には、あら
かじめアクリル共重合体中にヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等の
─OH基を有するモノマーや、アクリル酸等の─COO
H基を有するモノマーを共重合することが多いが、アク
リル共重合体の架橋起点モノマーとして、α,β─不飽
和カルボン酸を用いる場合にはできるだけ少ない方がよ
く、その含有量は0.5重量%(モノマー成分中)以
下、好ましくは0.3重量%(モノマー成分中)以下に
すべきである。粘着剤の好ましい架橋度は、テトラヒド
ロフランに浸漬後の非可溶分率(ゲル分率)を尺度とし
てアクリル共重合体の30〜90重量%、より好ましく
は40〜80重量%である。
【0025】本発明においては、必要に応じて、粘着付
与樹脂を混合してその粘着物性を制御できる。粘着付与
樹脂としては、天然樹脂系のロジン誘導体系、テルペン
フェノール樹脂系、合成樹脂系の芳香族石油樹脂系、ク
マロンインデン樹脂系、フェノール樹脂系、キシレン樹
脂系等従来既知のものが使用できる。特にこの中でロジ
ン誘導体系(例えば、荒川化学社製:商品名「スーパー
エステル」)や、芳香族・脂肪族石油系(三井石油化学
社製:商品名「FTR」)等を使用した場合、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等の比較的低極性の被着体への接
着性が向上する。
【0026】本願の粘着剤層を有する粘着テープまたは
シートは、軟質塩化ビニル系樹脂を基材とするものであ
ってもよいし、軟質塩化ビニル系樹脂製品を被着体に貼
付するものであってもよい。
【0027】粘着テープの場合、片面に粘着剤層を有す
るのであってもよいし、基材の両面に粘着剤層を有す
る、いわゆる両面テープ形状のものであってもよい。両
面テープ形状のものである場合には、少なくとも片面に
本発明の接着剤組成物による粘着剤層が設けられている
必要がある。
【0028】基材には、紙、不織布、ポリエステル樹脂
もポリオレフィン樹脂等からなるプラスチックフィル
ム、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリクロ
ロプレン樹脂、軟質塩化ビニル系樹脂(上記の組成のも
のが好ましい)、アクリル系樹脂等からなるプラスチッ
クフォーム等が使用される。
【0029】また、基材層を有しない、いわゆるノンサ
ポートタイプの粘着シートであってもよい。本発明粘着
テープまたはシートは、分子内にエポキシ基を有する化
合物を含有する軟質塩化ビニル系樹脂体と接する粘着剤
層が請求項1記載の粘着剤組成物であることが重要であ
る。従って、本発明粘着テープまたはシートの形態とし
ては、片面粘着テープまたはシートでもよく、他方の面
の粘着剤層の組成が異なる両面粘着テープまたはシート
であってもよいのである。
【0030】本発明においては、分子内にエポキシ基を
有する化合物を含有する軟質塩化ビニル系樹脂製品とし
ては、例えば、自動車用エンブレム、サイドモール等が
挙げられる。
【0031】
【作用】本願の請求項1の発明においては、アルキル
(メタ)アクリレートモノマーと所要量のN−ビニルピ
ロリドン、アクリロイルモルホリン、N─イソプロピル
アクリルアミドおよびN−ビニルカプロラクタムから選
ばれる1種以上のモノマーとを共重合して得られるアク
リル系共重合体を主成分とするものであるので、貼付初
期の粘着物性に優れ、且つ、軟質塩化ビニル系樹脂製品
から分子内にエポキシ基を有する化合物が粘着剤層へ移
行してきても、反応性のある活性水素を有するα,β─
不飽和カルボン酸を実質的に有さないために、粘着性能
が低下することがない粘着剤組成物である。
【0032】本願の請求項2の発明においては、基材の
少なくとも一方の面に上記の粘着剤組成物からなる粘着
剤層を積層したものであるので、貼着初期の粘着物性に
優れ、且つ、この面を分子内にエポキシ基を有する化合
物を含有する軟質塩化ビニル系樹脂製品に貼付した場
合、経時粘着性能が低下することのない、粘着テープま
たはシートを与える。また、軟質塩化ビニル系樹脂製品
を被着体に貼付する場合においても、この面を該製品側
に貼付することにより経時粘着性能が低下することのな
い粘着テープまたはシートとなる。
【0033】本願の請求項3の発明においては、分子内
にエポキシ基を有する化合物を含有する軟質塩化ビニル
系樹脂製品が、上記の粘着テープまたはシートを介して
被着体に貼付されているので、経時粘着性能が低下する
ことがない貼付構造体となる。
【0034】本願の請求項4の発明においては、軟質塩
化ビニル系樹脂製品の片方の面に上記の粘着剤組成物か
らなる粘着剤層を積層したものであるので、貼付初期の
粘着物性に優れ、且つ、軟質塩化ビニル系樹脂製品から
分子内にエポキシ基を有する化合物が粘着剤層へ移行し
てきても、経時粘着性能の低下することのない、粘着剤
付き軟質塩化ビニル系樹脂製品である。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。実施例1 (1) 粘着剤の製造 温度計、攪拌機、冷却管および滴下漏斗を備えた反応機
にて、アルキル(メタ)アクリレートモノマーとしての
n−ブチルアクリレート71.85重量部およびエチル
アクリレート20重量部と、2─ヒドロキシエチルメタ
クリレート0.15重量部と、N−ビニルピロリドン8
重量部とを、酢酸エチル100重量部に溶解し、窒素気
流下80℃にて、ベンゾイルパーオキサイド0.2重量
部を重合開始剤として8時間重合して粘着剤溶液を得
た。
【0036】重合されたアクリル系共重合体のゲルパー
ミエーションクロマトグラフィ法による重量平均分子量
は55万であった。 (2) 両面粘着テープの製造 この粘着剤溶液にイソシアネート系架橋剤(日本ポリウ
レタン社製:商品名「コロネートL」)2重量部を混合
し、この混合溶液を、表面離型処理を施した厚さ38μ
mのポリエステルフィルム上に乾燥後の厚さが70μm
になるように塗工して、100℃中で5分間乾燥させ
て、粘着剤皮膜を得た。ついで、表面をコロナ放電処理
した厚さ0.8mmの発泡倍率15倍のポリエチレン製
発泡シート(積水化学社製:商品名「ソフトロン」)の
基材21の両面に上記粘着剤皮膜を転写して粘着剤層2
2を形成し、発泡体を基材とする両面粘着テープ2を得
た(図1参照)。
【0037】この両面粘着テープ2の両面に形成された
粘着剤層22のゲル分率は65重量%であった。なお、
ゲル分率の測定は、下記のとおり行った。
【0038】粘着剤試料W0 gを大過剰のテトラヒドロ
フランに20℃で24時間浸漬し、非ゲル分をテトラヒ
ドロフランに可溶化させ、これを200メッシュの金網
で濾過し、回収された不溶部分を110℃で3時間乾燥
し、その重量W1 を測定する。ゲル分率はW1 /W0 ×
100%で表示される。
【0039】(3) 物性測定 被着体に貼付する軟質塩化ビニル系樹脂製品として、塩
化ビニル樹脂(重合度1100)100重量部、ジオク
チルフタレート50重量部、エポキシ化大豆油2重量
部、錫系金属安定剤3重量部、重質炭酸カルシウム15
重量部からなる軟質塩化ビニル系樹脂板(30×80×
5mm)1を用いた。
【0040】この樹脂板を25mm幅の両面粘着テープ
2を介して被着体であるステンレス板3上に載置し、樹
脂板の表面から2kgローラーで1往復させて圧着して
図1に示す如き貼付構造体を作製した。
【0041】ついでこの貼付構造体を貼付後20分後
と、貼付後80℃の雰囲気中で2週間経過させた後の試
験片を図1に示した矢印の方向に200ミリ/分の速度
で割裂試験を行い、割裂強度の変化を測定した。その割
裂試験の結果を表1に示す。
【0042】また、同様の試験片について、軟質塩化ビ
ニル系樹脂板側に接触する粘着剤層のゲル分率を測定し
た。その結果を表1に併せて示す。実施例2 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート92.85重量部を用いたこと、およ
び、N─ビニルピロリドン7重量部を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして、両面粘着テープを製造し
て、割裂試験を行い、ゲル分率を測定した。その結果を
表1に示す。
【0043】実施例3 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート72.85重量部および2─エチルヘ
キシルアクリレート20重量部を用いたこと、および、
N−ビニルピロリドン7重量部を用いたこと以外は、実
施例1と同様にして、両面粘着テープを製造して、割裂
試験を行い、ゲル分率を測定した。その結果を表1に示
す。
【0044】実施例4 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、イソノ
ニルアクリレート92.85重量部を用いたこと、およ
び、N−ビニルピロリドン7重量部を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして、両面粘着テープを製造し
て、割裂試験を行い、ゲル分率を測定した。その結果を
表1に示す。
【0045】実施例5 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、2−エ
チルヘキシルアクリレート92.85重量部を用いたこ
と、および、N−ビニルピロリドン7重量部を用いたこ
と以外は、実施例1と同様にして、両面粘着テープを製
造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定した。その結
果を表1に示す。
【0046】実施例6 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート75.8重量部およびエチルアクリレ
ート20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメ
タクリレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタク
リレート0.2重量部を用いたこと、および、N−ビニ
ルピロリドン4重量部を用いたこと以外は、実施例1と
同様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行
い、ゲル分率を測定した。その結果を表1に示す。
【0047】実施例7 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート69.8重量部、エチルアクリレート
20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメタク
リレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート0.2重量部を用いたこと、および、N─ビニルピ
ロリドン10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同
様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行
い、ゲル分率を測定した。その結果を表1に示す。
【0048】実施例8 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート87.8重量部、エチルアクリレート
5重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメタクリ
レートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト0.2重量部を用いたこと、およびN─ビニルピロリ
ドン7重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル
分率を測定した。その結果を表1に示す。
【0049】比較例1 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート71.85重量部、エチルアクリレー
ト20重量部を用いたこと、および、N─ビニルピロリ
ドンを用いずにアクリル酸8重量部を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして、両面粘着テープを製造し
て、割裂試験を行い、ゲル分率を測定した。その結果を
表1に示す。
【0050】比較例2 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート59.85重量部およびエチルアクリ
レート20重量部を用いたこと、および、N─ビニルピ
ロリドン20重量部を用いたこと以外は、実施例1と同
様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行
い、ゲル分率を測定した。その結果を表1に示す。
【0051】比較例3 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート77.8重量部およびエチルアクリレ
ート20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメ
タクリレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルアクリ
レート0.2重量部を用いたこと、および、N─ビニル
ピロリドン2重量部を用いたこと以外は、実施例1と同
様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行
い、ゲル分率を測定した。その結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1からも明らかな如く、本発明の実施例
の場合は、いずれも、貼付直後および80℃2週間後の
割裂強度が優れ、初期粘着力が高く、且つ、経時接着性
能が低下していないのに対して、比較例の場合は、初期
粘着力または経時粘着性能が劣っているか、または両者
とも劣っている。実施例9 N─ビニルピロリドンの代わりに、アクリロイルモルホ
リン8重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル
分率を測定した。その結果を表2に示す。
【0054】実施例10 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート92.85重量部を用いたこと、およ
び、N─ビニルピロリドンの代わりにアクリロイルモル
ホリン7重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に
して、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲ
ル分率を測定した。その結果を表2に示す。
【0055】実施例11 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート72.85重量部および2─エチルヘ
キシルアクリレート20重量部を用いたこと、および、
N−ビニルピロリドンの代わりにアクリロイルモルホリ
ン7重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル
分率を測定した。その結果を表2に示す。
【0056】実施例12 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、イソノ
ニルアクリレート92.85重量部を用いたこと、およ
び、N−ビニルピロリドンの代わりにアクリロイルモル
ホリン7重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に
して、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲ
ル分率を測定した。その結果を表2に示す。
【0057】実施例13 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、2−エ
チルヘキシルアクリレート92.85重量部を用いたこ
と、および、N−ビニルピロリドンの代わりにアクリロ
イルモルホリン7重量部を用いたこと以外は、実施例1
と同様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を
行い、ゲル分率を測定した。その結果を表2に示す。
【0058】実施例14 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート75.8重量部およびエチルアクリレ
ート20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメ
タクリレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタク
リレート0.2重量部を用いたこと、および、N−ビニ
ルピロリドンの代わりにアクリロイルモルホリン4重量
部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘
着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定
した。その結果を表2に示す。
【0059】実施例15 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート69.8重量部、エチルアクリレート
20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメタク
リレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート0.2重量部を用いたこと、および、N─ビニルピ
ロリドンの代わりにアクリロイルモルホリン10重量部
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘着
テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0060】実施例16 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート87.8重量部、エチルアクリレート
5重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメタクリ
レートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト0.2重量部を用いたこと、およびN─ビニルピロリ
ドンの代わりにアクリロイルモルホリン7重量部を用い
たこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘着テープ
を製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定した。そ
の結果を表2に示す。
【0061】比較例4 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート59.85重量部およびエチルアクリ
レート20重量部を用いたこと、および、N─ビニルピ
ロリドンの代わりにアクリロイルモルホリン20重量部
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘着
テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0062】比較例5 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート77.8重量部およびエチルアクリレ
ート20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメ
タクリレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルアクリ
レート0.2重量部を用いたこと、および、N─ビニル
ピロリドンの代わりにアクリロイルモルホリン2重量部
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘着
テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0063】なお、比較例1の結果を表2に再記した。
【0064】
【表2】
【0065】表2からも明らかな如く、本発明の実施例
の場合は、いずれも、貼付直後および80℃2週間後の
割裂強度が優れ、初期粘着力が高く、且つ、経時接着性
能が低下していないのに対して、比較例の場合は、いず
れも、初期粘着力または経時粘着性能が劣っているか、
両者とも劣っている。
【0066】実施例17 N─ビニルピロリドンの代わりに、N─イソプロピルア
クリルアミド8重量部を用いたこと以外は、実施例1と
同様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行
い、ゲル分率を測定した。その結果を表3に示す。
【0067】実施例18 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート92.85重量部を用いたこと、およ
び、N─ビニルピロリドンの代わりにN─イソプロピル
アクリルアミド7重量部を用いたこと以外は、実施例1
と同様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を
行い、ゲル分率を測定した。その結果を表3に示す。
【0068】実施例19 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート72.85重量部および2─エチルヘ
キシルアクリレート20重量部を用いたこと、および、
N−ビニルピロリドンの代わりにN─イソプロピルアク
リルアミド7重量部を用いたこと以外は、実施例1と同
様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行
い、ゲル分率を測定した。その結果を表3に示す。
【0069】実施例20 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、イソノ
ニルアクリレート92.85重量部を用いたこと、およ
び、N−ビニルピロリドンの代わりにN─イソプロピル
アクリルアミド7重量部を用いたこと以外は、実施例1
と同様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を
行い、ゲル分率を測定した。その結果を表3に示す。
【0070】実施例21 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、2−エ
チルヘキシルアクリレート92.85重量部を用いたこ
と、および、N−ビニルピロリドンの代わりにN─イソ
プロピルアクリルアミド7重量部を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして、両面粘着テープを製造して、割
裂試験を行い、ゲル分率を測定した。その結果を表3に
示す。
【0071】実施例22 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート75.8重量部およびエチルアクリレ
ート20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメ
タクリレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタク
リレート0.2重量部を用いたこと、および、N−ビニ
ルピロリドンの代わりにN─イソプロピルアクリルアミ
ド4重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル
分率を測定した。その結果を表3に示す。
【0072】実施例23 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート69.8重量部、エチルアクリレート
20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメタク
リレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート0.2重量部を用いたこと、および、N─ビニルピ
ロリドンの代わりにN─イソプロピルアクリルアミド1
0重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率
を測定した。その結果を表3に示す。
【0073】実施例24 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート87.8重量部、エチルアクリレート
5重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメタクリ
レートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト0.2重量部を用いたこと、およびN─ビニルピロリ
ドンの代わりにN─イソプロピルアクリルアミド7重量
部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘
着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定
した。その結果を表3に示す。
【0074】比較例6 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート59.85重量部およびエチルアクリ
レート20重量部を用いたこと、および、N─ビニルピ
ロリドンの代わりにN─イソプロピルアクリルアミド2
0重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率
を測定した。その結果を表3に示す。
【0075】比較例7 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート77.8重量部およびエチルアクリレ
ート20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメ
タクリレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルアクリ
レート0.2重量部を用いたこと、および、N─ビニル
ピロリドンの代わりにN─イソプロピルアクリルアミド
2重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率
を測定した。その結果を表3に示す。
【0076】なお、比較例1の結果を表3に再記した。
【0077】
【表3】
【0078】表3からも明らかな如く、本発明の実施例
の場合は、いずれも、貼付直後および80℃2週間後の
割裂強度が優れ、初期粘着力が高く、且つ、経時接着性
能が低下していないのに対して、比較例の場合は、いず
れも、初期粘着力または経時粘着性能が劣っているか、
両者とも劣っている。
【0079】実施例25 N─ビニルピロリドンの代わりに、N−ビニルカプロラ
クタム8重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に
して、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲ
ル分率を測定した。その結果を表4に示す。
【0080】実施例26 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート92.85重量部を用いたこと、およ
び、N─ビニルピロリドンの代わりにN−ビニルカプロ
ラクタム7重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様
にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、
ゲル分率を測定した。その結果を表4に示す。
【0081】実施例27 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート72.85重量部および2─エチルヘ
キシルアクリレート20重量部を用いたこと、および、
N−ビニルピロリドンの代わりにN−ビニルカプロラク
タム7重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル
分率を測定した。その結果を表4に示す。
【0082】実施例28 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、イソノ
ニルアクリレート92.85重量部を用いたこと、およ
び、N−ビニルピロリドンの代わりにN−ビニルカプロ
ラクタム7重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様
にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験を行い、
ゲル分率を測定した。その結果を表4に示す。
【0083】実施例29 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、2−エ
チルヘキシルアクリレート92.85重量部を用いたこ
と、および、N−ビニルピロリドンの代わりにN−ビニ
ルカプロラクタム7重量部を用いたこと以外は、実施例
1と同様にして、両面粘着テープを製造して、割裂試験
を行い、ゲル分率を測定した。その結果を表4に示す。
【0084】実施例30 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート75.8重量部およびエチルアクリレ
ート20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメ
タクリレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタク
リレート0.2重量部を用いたこと、および、N−ビニ
ルピロリドンの代わりにN−ビニルカプロラクタム4重
量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面
粘着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測
定した。その結果を表4に示す。
【0085】実施例31 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート69.8重量部、エチルアクリレート
20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメタク
リレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート0.2重量部を用いたこと、および、N─ビニルピ
ロリドンの代わりにN−ビニルカプロラクタム10重量
部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘
着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定
した。その結果を表4に示す。
【0086】実施例32 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート87.8重量部、エチルアクリレート
5重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメタクリ
レートの代わりに2─ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト0.2重量部を用いたこと、およびN─ビニルピロリ
ドンの代わりにN−ビニルカプロラクタム7重量部を用
いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘着テー
プを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定した。
その結果を表4に示す。
【0087】比較例8 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート59.85重量部およびエチルアクリ
レート20重量部を用いたこと、および、N─ビニルピ
ロリドンの代わりにN−ビニルカプロラクタム20重量
部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘
着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定
した。その結果を表4に示す。
【0088】比較例9 アルキル(メタ)アクリレートモノマーとして、n−ブ
チルアクリレート77.8重量部およびエチルアクリレ
ート20重量部を用いたこと、2─ヒドロキシエチルメ
タクリレートの代わりに2─ヒドロキシプロピルアクリ
レート0.2重量部を用いたこと、および、N─ビニル
ピロリドンの代わりにN−ビニルカプロラクタム2重量
部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面粘
着テープを製造して、割裂試験を行い、ゲル分率を測定
した。その結果を表4に示す。
【0089】なお、比較例1の結果を表4に再記した。
【0090】
【表4】
【0091】表4からも明らかな如く、本発明の実施例
の場合は、いずれも、貼付直後および80℃2週間後の
割裂強度が優れ、初期粘着力が高く、且つ、経時接着性
能が低下していないのに対して、比較例の場合は、いず
れも、初期粘着力または経時粘着性能が劣っているか、
両者とも劣っている。
【0092】実施例33 n─ブチルアクリレート50重量部、2─エチルヘキシ
ルアクリレート47重量部、N−ビニルピロリドン3重
量部、光重合開始剤(メルク社製:商品名「ダロキュア
2959」)0.1重量部を均一になるまで攪拌混合し
た。この混合液を紫外線透過性のガラス容器に入れ溶存
する酸素を窒素ガスでパージして除去した。更にガラス
容器ごしに紫外線を照射し、部分的に重合させた。この
時の粘度は500cps、転化率は4.1%であった。
【0093】得られた反応性増粘組成物に、ヘキサンジ
オールジアクリレート0.03重量部、光重合開始剤
(メルク社製:商品名「ダロキュア2959」)1重量
部を添加混合した後、この混合液を表面をコロナ処理し
た発泡体シート上に70μmの厚さになるようにコンマ
コーターにて塗工し、酸素濃度300ppmのイナート
ゾーンで超高圧水銀灯を線源として、その照射面のラン
プ強度が、8mw/cm 2 〔365nmに最大感度を有
する光強度測定器UVR─1(東京光学機器社製)にて
測定した強度値として〕となるようにランプ高さを設定
し、2分間照射し、両面粘着発泡体テープを得て、実施
例1と同様に割裂試験を行い、ゲル分率を測定した。そ
の結果を表5に示す。
【0094】実施例34 モノマー組成を、n−ブチルアクリレート60重量部、
イソオクチルアクリレート30重量部、N−ビニルカプ
ロラクタム10重量部としたこと以外は、実施例33と
同様にして、両面粘着発泡体テープを得て、実施例1と
同様に割裂試験を行い、ゲル分率を測定した。その結果
を表5に示す。
【0095】実施例35 モノマー組成を、n−ブチルアクリレート72重量部、
エチルアクリレート20重量部、アクリロイルモルホリ
ン8重量部、アクリロイルモルホリン8重量部としたこ
と以外は、実施例33と同様にして、両面粘着発泡体テ
ープを得て、実施例1と同様に割裂試験を行い、ゲル分
率を測定した。その結果を表5に示す。
【0096】実施例36 モノマー組成を、n−ブチルアクリレート60重量部、
2─エチルヘキシルアクリレート30重量部、N−ビニ
ルピロリドン5重量部、N−イソプロピルアクリルアミ
ド5重量部としたこと以外は、実施例33と同様にし
て、両面粘着発泡体テープを得て、実施例1と同様に割
裂試験を行い、ゲル分率を測定した。その結果を表5に
示す。
【0097】比較例10 モノマー組成を、n−ブチルアクリレート70重量部、
イソオクチルアクリレート20重量部、アクリル酸10
重量部としたこと以外は、実施例33と同様にして、両
面粘着発泡体テープを得て、実施例1と同様に割裂試験
を行い、ゲル分率を測定した。その結果を表5に示す。
【0098】なお、比較例1の結果を表5に再記した。
【0099】
【表5】
【0100】表5からも明らかな如く、本発明の実施例
の場合は、いずれも、貼付直後および80℃2週間後の
割裂強度が優れ、初期粘着力が高く、且つ、経時接着性
能が低下していないのに対して、比較例の場合は、初期
粘着力または経時粘着性能が劣っているか、両者とも劣
っている。
【0101】
【効果】本願の請求項1の発明は、上記の如き構成とさ
れているので、初期粘着力が高く、且つ、軟質塩化ビニ
ル系樹脂製品から分子内にエポキシ基を有する化合物が
移行してきても、経時粘着性能が低下することがない粘
着剤組成物である。
【0102】本願の請求項2の発明は、上記の如き構成
とされているので、初期粘着力が高く、且つ、この面を
上記軟質塩化ビニル系樹脂製品に貼付した場合、経時粘
着性能の低下することのない粘着テープまたはシートで
あり、軟質塩化ビニル系樹脂製品を被着体に貼付したり
する場合に、この面を該製品側に貼付することにより、
経時粘着性能の低下することのない粘着テープまたはシ
ートである。
【0103】本願の請求項3の発明は、上記の如き構成
とされているので、経時粘着性能が低下することがなく
製品が被着体に貼付された貼付構造体である。本願の請
求項4の発明は、上記の如き構成とされているので、初
期粘着力が高く、且つ軟質塩化ビニル系樹脂製品から分
子内にエポキシ基を有する化合物が移行してきても、経
時粘着性能が低下することがない粘着剤付き軟質塩化ビ
ニル系樹脂製品である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の貼付構造体の物性測定の状態
を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例の貼付構造体の物性測定の状態
を示す平面図である。
【符号の説明】
1 軟質塩化ビニル系樹脂板 2 両面粘着テープ 3 ステンレス板 21 基材 22 粘着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 226/10 MNN 7242−4J C09J 7/02 JJW 6770−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内にエポキシ基を有する化合物を含
    有する軟質塩化ビニル系樹脂製品用の粘着剤組成物であ
    って、一般式 【化1】 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数が1
    〜12のアルキル基)のアルキル(メタ)アクリレート
    モノマーの少なくとも1種と、N−ビニルピロリドン、
    アクリロイルモルホリン、N─イソプロピルアクリルア
    ミドおよびN−ビニルカプロラクタムから選ばれる1種
    以上のモノマー3〜10重量%(モノマー成分中)とを
    主成分モノマーとして共重合して得られるアクリル系共
    重合体を主成分とすることを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1の粘着剤組成物からなる粘着剤
    層を基材の少なくとも一方の面に積層してなる粘着テー
    プまたはシート。
  3. 【請求項3】 分子内にエポキシ基を有する化合物を含
    有する軟質塩化ビニル系樹脂製品が、請求項2の粘着テ
    ープまたはシートを介して被着体に貼付されていること
    を特徴とする貼付構造体。
  4. 【請求項4】 請求項1の粘着剤組成物からなる粘着剤
    層を、分子内にエポキシ基を有する化合物を含有する軟
    質塩化ビニル系樹脂製品の片方の面に積層してなる粘着
    剤付き軟質塩化ビニル系樹脂製品。
JP3343140A 1991-09-27 1991-12-25 粘着剤組成物、粘着テープまたはシート、貼付構造体および粘着剤付き軟質塩化ビニル系樹脂製品 Pending JPH05140523A (ja)

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