JPH05140040A - β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法

Info

Publication number
JPH05140040A
JPH05140040A JP32502291A JP32502291A JPH05140040A JP H05140040 A JPH05140040 A JP H05140040A JP 32502291 A JP32502291 A JP 32502291A JP 32502291 A JP32502291 A JP 32502291A JP H05140040 A JPH05140040 A JP H05140040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
alkyl group
unsaturated
methyl
acid derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32502291A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Hirai
憲次 平井
Satoyuki Yano
智行 矢野
Koichi Shikakura
光一 鹿倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sagami Chemical Research Institute filed Critical Sagami Chemical Research Institute
Priority to JP32502291A priority Critical patent/JPH05140040A/ja
Priority to JP29660592A priority patent/JPH069498A/ja
Publication of JPH05140040A publication Critical patent/JPH05140040A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 有用な複素環化合物合成のための重要な中間
体となる、β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体
の工業的な製造方法を提供する。 【構成】 一般式(1)、例えば式(3)のβ,γ−不
飽和−α−ヒドロキシカルボン酸誘導体を、ジメチルス
ルホキシド及びその活性化剤を用いて、アルコール部位
を選択的に酸化し、一般式(2)、例えば式(4)の
β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体を簡便に収
率よく製造する。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明は、一般式(1)
【0002】
【化3】
【0003】(式中、R1及びR2は各々独立に水素原
子、直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル基またはアリ
ール基を表わし、R3は水素原子、直鎖状もしくは分岐
状アルキル基を表わす。またこれらのアルキル基やアリ
ール基はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、カ
ルボキシ基、アルコキシカルボニル基、叉は/及びニト
ロ基で置換されていてもよい。さらにR1とR2あるいは
2とR3が結合している炭素原子と一体となって環を形
成してもよい。R4は水素原子、アルキル基またはアラ
ルキル基を表わす。)で示されるβ,γ−不飽和−α−
ヒドロキシカルボン酸誘導体のアルコール部位を選択的
に酸化して一般式(2)
【0004】
【化4】
【0005】(式中、R1、R2、R3及びR4は前記と同
じ意味を表わす。)で示されるβ,γ−不飽和−α−ケ
トカルボン酸誘導体の製造方法に関する。本発明の化合
物は複素環化合物合成の重要な中間体となるものであ
り、例えばセファロスポリンやセファマイシン等のβ−
ラクタム誘導体合成の中間体である3,6−ジヒドロ−
2H−1,3−チアジンの重要な合成中間体と成りうる
[Barrett,G.C.,Eggers,S.H.,Emerson,T.R.,Lowe,G.J.C
hem.Soc.788(1964)]。
【0006】
【従来の技術】これまでβ,γ−不飽和−α−ケトカル
ボン酸誘導体の製造方法として、特定の置換基を有する
ものについて、二酸化マンガンを用いて酸化する方法の
報告例がある[Barrett,G.C.,Eggers,S.H.,Emerson,T.
R.,Lowe,G.J.Chem.Soc.788(1964)]。しかしながら、こ
の方法はベンジルエステルを使用する必要があり、更に
収率も低く、工業的製法としては必ずしも満足できるも
のではない。更に、β,γ−不飽和−α−ケトカルボン
酸誘導体の製造方法としては、ビニルグリニャール試薬
とシュウ酸エステルとの反応[Rambaud,M.,Bakasse,M.,
Duguay,G., Villieras,J.,Synthesis,564(1988)]や
ピルビン酸エステルとベンズアルデヒド類との縮合反応
[Reimer,M.,J.Am.Chem.Soc.46,783(1924)]が知られて
いるが、前者の方法では取り扱いにくいグリニャール試
薬を用いなければならず、必ずしも工業的に有利な方法
とは言い難い。また後者の方法では使用する原料に制限
があり、種々の誘導体の合成が困難なばかりでなく、収
率も低いものであり、工業的な製造方法とは成り難いも
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように有用な複素
環化合物合成のための重要な中間体となるβ,γ−不飽
和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法としてはこれ
まで優れた方法はなく、安価な原料から簡便に製造でき
る方法の開発が望まれる。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、β,γ−
不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の工業的にも有利な
優れた製造方法について鋭意検討した結果、β,γ−不
飽和−α−ヒドロキシカルボン酸誘導体を原料として用
い、ジメチルスルホキシド及びその活性化剤を酸化剤と
してそのアルコール部位のみを選択的に酸化することに
より、収率よく目的とするβ,γ−不飽和−α−ケトカ
ルボン酸誘導体が得られることを見出し本発明を完成し
た。
【0009】本発明の製造方法はジメチルスルホキシド
及びその活性化剤存在下に実施することが必須であり、
ジメチルスルホキシドの使用量は原料基質に体して1モ
ル等量以上用い、その活性化剤はジメチルスルホキシド
に対して0.5モル当量以上用いることにより収率よく
目的物を得ることができる。ジメチルスルホキシドの活
性化剤としては、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、オ
キザリルクロリド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、
五酸化二リン、ピリジン−SO3などを用いることがで
き、使用する活性化剤によっては、トリエチルアミン、
ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、N−
メチルモルホリンなどの第3級アミン存在下に反応させ
ることが収率を向上させる点で好ましい。
【0010】反応は有機溶媒中で実施することができる
が、ジメチルスルホキシドを溶媒として用いて行なうこ
ともできる。有機溶媒は反応に害を与えないものであれ
ば使用することができ、例えば、塩化メチレン、クロロ
ホルム、ベンゼン、トルエン、アセトン等を例示するこ
とができる。反応温度は、使用するジメチルスルホキシ
ドの活性化剤によって−100〜100℃の温度範囲か
ら選択された温度で実施することができるが、反応操作
の簡便さ、選択性及び収率が良い点で−78〜50℃の
温度で行なうことが好ましい。反応終了後は通常の抽出
操作により目的物を得ることができる。
【0011】本発明の原料である一般式(1)で表わさ
れるβ,γ−不飽和−α−ヒドロキシカルボン酸誘導体
は、例えば、特開昭60−179147記載のβ,β−
2置換グリシド酸エステル誘導体を金属触媒の存在下に
開環異性化することにより容易に得られるが、例えばベ
ンゼンスルホン酸あるいはp−トルエンスルホン酸など
のスルホン酸類を触媒として異性化することによっても
製造することができる。(下記参考例参照)
【0012】このようにして製造することのできる本発
明の前記一般式(2)で示されるβ,γ−不飽和−α−
ケトカルボン酸誘導体において、R1,R2およびR3
示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデカニル基、
オクタデカニル基等を例示することができる。R1及び
2で示されるアリール基としては、フェニル基、ナフ
チル基、アントラニル基等を例示することができる。
4で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基等を例示することができる。アラルキル基として
は、ベンジル基等をあげることができる。以下、実施例
及び参考例により本発明を更に詳細に説明するが、本発
明はこれらの反応に限定されるものではない。
【0013】
【実施例】
実施例1
【0014】
【化5】
【0015】オキザリルクロリド(480ul,5.5
mmol)の塩化メチレン(12.5ml)溶液を−5
0〜−60℃に冷却し、ジメチルスルホキシド(781
ul,11mmol)の塩化メチレン(2.5ml)溶
液を滴下した。この温度で2分間攪拌した後、3−メチ
ル−2−ヒドロキシル−3−ブテン酸メチル(650m
g,5mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴下
し、反応混合物をこの温度を維持しながら15分間攪拌
した。次いでトリエチルアミン(3.5ml,25mm
ol)を滴下した後、さらに15分間攪拌した。反応液
を室温まで昇温し10分間攪拌した。反応液に飽和塩化
アンモニウム水溶液(30ml)を加え、有機層を分離
し、水層を塩化メチレン(20ml×2回)で抽出し
た。有機層を合わせ、これを次亜塩素酸ナトリウムの希
薄水溶液、1N−塩酸、続いて飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を瀘別し、瀘液
を濃縮することにより3−メチル−2−オキソ−3−ブ
テン酸メチルの油状物(600mg,収率94.0%)
を得た。
【0016】1H−NMRスペクトル(CDCl3,TM
S,ppm):δ1.94(dd,J=0.9and
1.3Hz,3H),3.90(s,3H),6.11
(q,J=0.8Hz,1H),6.18(q,J=
1.3Hz,1H) IR(neat,cm-1):2990,1745,16
90,1440,1260,1070
【0017】実施例2
【0018】
【化6】
【0019】オキザリルクロリド(480ul,5.5
mmol)の塩化メチレン(12.5ml)溶液を−5
0〜−60℃に冷却し、ジメチルスルホキシド(781
ul,11mmol)の塩化メチレン(2.5ml)溶
液を滴下した。この温度で2分間攪拌した後、シクロペ
ンテン−1−イルグリコール酸メチル(781mg,5
mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴下し、反
応液をこの温度を維持しながら15分間攪拌した。次に
トリエチルアミン(3.5ml,25mmol)を滴下
し、さらに15分間攪拌した。反応液を室温まで昇温し
10分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶
液(30ml)を加え、有機層を分離し、水層を塩化メ
チレン(20ml×2回)で抽出した。有機層を合わ
せ、これを次亜塩素酸ナトリウムの希薄水溶液、1N−
塩酸、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。乾燥剤を瀘別し、瀘液を濃縮することに
より2−(シクロペンテン−1−イル)−2−オキソ酢
酸メチルの油状物(733mg,収率95.0%)を得
た。
【0020】1H−NMRスペクトル(CDCl3,TM
S,ppm):δ2.04(sep, J=
7.3Hz,2H),2.5〜2.8(m,4H),
3.88(s,3H),7.1〜7.3(m,1H) IR(neat,cm-1):2990,1740,16
75,1610,1225,1160
【0021】実施例3
【0022】
【化7】
【0023】オキザリルクロリド(480ul,5.5
mmol)の塩化メチレン(12.5ml)溶液を−5
0〜−60℃に冷却し、ジメチルスルホキシド(781
ul,11mmol)の塩化メチレン(2.5ml)溶
液を滴下した。この温度で2分間攪拌した後、シクロヘ
キセン−1−イルグリコール酸メチル(851mg,5
mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴下し、反
応液をこの温度を維持しながら15分間攪拌した。次に
トリエチルアミン(3.5ml,25mmol)を滴下
し、さらに15分間攪拌した。反応液を室温まで昇温し
10分間攪拌した後、反応液に飽和塩化アンモニウム水
溶液(30ml)を加え、有機層を分離し、水層を塩化
メチレン(20ml×2回)で抽出した。有機層を合わ
せ、これを次亜塩素酸ナトリウムの希薄水溶液、1N−
塩酸、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。乾燥剤を瀘別し、瀘液を濃縮することに
より2−(シクロヘキセン−1−イル)−2−オキソ酢
酸メチルの油状物(839mg,収率99.0%)を得
た。1 H−NMRスペクトル(CDCl3,TMS,pp
m):δ1.6〜1.8(m,4H),2.2〜2.5
(m,4H),3.88(s,3H),6.9〜7.1
(m,1H)
【0024】実施例4
【0025】
【化8】
【0026】オキザリルクロリド(480ul,5.5
mmol)の塩化メチレン(12.5ml)溶液を−5
0〜−60℃に冷却し、ジメチルスルホキシド(781
ul,11mmol)の塩化メチレン(2.5ml)溶
液を滴下した。この温度で2分間攪拌した後、2−ヒド
ロキシ−3−フェニル−3−ペンテン酸メチル(1.0
3g,5mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴
下し、反応混合物をこの温度を維持しながら15分間攪
拌した。次にトリエチルアミン(3.5ml,25mm
ol)を滴下し、さらに15分間攪拌した。反応液を室
温まで昇温し10分間攪拌した後、反応液に飽和塩化ア
ンモニウム水溶液(30ml)を加え、有機層を分離
し、水層を塩化メチレン(20ml×2回)で抽出し
た。有機層を合わせ、これを次亜塩素酸ナトリウムの希
薄水溶液、1N−塩酸、続いて飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を瀘別し、瀘液
を濃縮することにより2−オキソ−3−フェニル−3−
ペンテン酸メチルの油状物(990mg,収率97.0
%)を得た。
【0027】1H−NMRスペクトル(CDCl3,TM
S,ppm):δ1.92(d,J=7.5Hz,3
H),3.90(s,3H),7.10(q,J=7.
5Hz,1H),7.3〜7.5(m,5H) IR(neat,cm-1):2990,1740,16
80,1630,1440,1310,1225,11
40,1100,710
【0028】実施例5
【0029】
【化9】
【0030】オキザリルクロリド(96ul,1.1m
mol)の塩化メチレン(2.5ml)溶液を−50〜
−60℃に冷却し、ジメチルスルホキシド(156u
l,2.2mmol)の塩化メチレン(0.5ml)溶
液を滴下した。この温度で2分間攪拌した後、2−ヒド
ロキシ−3−フェニル−3−ブテン酸メチル(192m
g,1mmol)の塩化メチレン(1ml)溶液を滴下
し、反応混合物をこの温度を維持しながら15分間攪拌
した。次にジイソプロピルエチルアミン(871ul,
5mmol)を滴下し、さらに15分間攪拌した。反応
液を室温まで昇温し10分間攪拌した後、反応液に飽和
塩化アンモニウム水溶液(10ml)を加え、有機層を
分離し、さらに水層を塩化メチレン(10ml×2回)
で抽出した。有機層を合わせ、これを次亜塩素酸ナトリ
ウムの希薄水溶液、1N−塩酸、続いて飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を瀘別
し、瀘液を濃縮することにより2−オキソ−3−フェニ
ル−3−ブテン酸メチルの油状物(135mg,収率7
0.8%)を得た。
【0031】1H−NMRスペクトル(CDCl3,TM
S,ppm):δ3.90(s,3H),6.32
(s,1H),6.40(s,1H),7.8(s,5
H)
【0032】実施例6
【0033】
【化10】
【0034】オキザリルクロリド(96ul,1.1m
mol)の塩化メチレン(2.5ml)溶液を−50〜
−60℃に冷却し、ジメチルスルホキシド(156u
l,2.2mmol)の塩化メチレン(0.5ml)溶
液を滴下した。この温度で2分間攪拌した後、2−ヒド
ロキシ−3−(4−フルオロフェニル)−3−ブテン酸
メチル(210mg,1mmol)の塩化メチレン(1
ml)溶液を滴下し、反応混合物をこの温度を維持しな
がら15分間攪拌した。次にジイソプロピルエチルアミ
ン(871ul,5mmol)を滴下し、さらに15分
間攪拌した。反応液を室温まで昇温し10分間攪拌した
後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(10ml)
を加え、有機層を分離し、さらに水層を塩化メチレン
(10ml×2回)で抽出した。有機層を合わせ、これ
を次亜塩素酸ナトリウムの希薄水溶液、1N−塩酸、続
いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。乾燥剤を瀘別し、瀘液を濃縮することにより2−
オキソ−3−(4−フルオロフェニル)−3−ブテン酸
メチルの油状物(174mg,収率83.4%)を得
た。
【0035】1H−NMRスペクトル(CDCl3,TM
S,ppm):δ3.92(s,3H),6.30
(s,1H)6.38(s,1H),7.07(t,J
=9Hz,2H),7.34(dd,J=9and5.
5Hz,2H)
【0036】実施例7
【0037】
【化11】
【0038】オキザリルクロリド(96ul,1.1m
mol)の塩化メチレン(2.5ml)溶液を−50〜
−60℃に冷却し、ジメチルスルホキシド(156u
l,2.2mmol)の塩化メチレン(0.5ml)溶
液を滴下した。この温度で2分間攪拌した後、2−ヒド
ロキシ−3−(3−トリル)−3−ブテン酸メチル(2
06mg,1mmol)の塩化メチレン(1ml)溶液
を滴下し、反応混合物をこの温度を維持しながら15分
間攪拌した。次にジイソプロピルエチルアミン(871
ul,5mmol)を滴下し、さらに15分間攪拌し
た。反応液を室温まで昇温し10分間攪拌した後、反応
液に飽和塩化アンモニウム水溶液(10ml)を加え、
有機層を分離し、さらに水層を塩化メチレン(10ml
×2回)で抽出した。有機層を合わせ、これを次亜塩素
酸ナトリウムの希薄水溶液、1N−塩酸、続いて飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥
剤を瀘別し、瀘液を濃縮することにより2−オキソ−3
−(2−トリル)−3−ブテン酸メチルの油状物(15
2mg,収率74.4%)を得た。
【0039】1H−NMRスペクトル(CDCl3,TM
S,ppm):δ2.37(s,3H),3.90
(s,3H),6.27(s,1H),6.35(s,
1H),7.1〜7.3(m,4H) IR(neat,cm-1):2990,1745,16
95,1270,1040,710
【0040】実施例8
【0041】
【化12】
【0042】2−ヒドロキシ−3−エチル−3−ペンテ
ン酸メチル(2.0g,12.6mmol)に室温でジ
メチルスルホキシド(15ml)と無水酢酸(15m
l)を加え3日間攪拌した。反応終了後、反応液に1N
−塩酸(100ml)を加え、エーテル(50ml×3
回)で抽出した。有機層を合わせ、これを次亜塩素酸ナ
トリウムの希薄水溶液、続いて水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。乾燥剤を瀘別し、瀘液を濃縮す
ることにより目的物である2−オキソ−3−エチル−3
−ペンテン酸メチル(1.06g,収率53.7%)を
得た。
【0043】1H−NMRスペクトル(CDCl3,TM
S,ppm):δ0.92(t,J=7.5Hz,3
H),1.89(d,J=6.8Hz,3H) 2.20(q,J=7.5Hz,2H),3.80
(s,3H),6.63(q,J=7.0Hz,1H)
【0044】実施例9
【0045】
【化13】
【0046】2−ヒドロキシ−3−メチル−3−ヘプテ
ン酸メチル(1.78g,10.3mmol)に室温で
ジメチルスルホキシド(15ml)と無水酢酸(15m
l)を加え3日間攪拌した。反応終了後、反応液に1N
−塩酸(100ml)を加え、エーテル(50ml×3
回)で抽出した。有機層を合わせ、これを次亜塩素酸ナ
トリウムの希薄水溶液、続いて水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。乾燥剤を瀘別し、瀘液を濃縮す
ることにより目的物である2−オキソ−3−メチル−3
−ヘプテン酸メチル(1.0g,収率56.2%)を得
た。
【0047】1H−NMRスペクトル(CDCl3,TM
S,ppm):δ0.96(t,J=7.0Hz,3
H),1.53(sep,J=7.0Hz,2H) 1.85(d,J=1.3Hz,3H),2.35(t
d,J=6.8and7.0Hz,2H),3.93
(s,3H),6.72(td,J=1.3and6.
8Hz,1H)
【0048】実施例10
【0049】
【化14】
【0050】シクロペンテン−1−イルグリコール酸メ
チル(2.0g,12.8mmol)に室温でジメチル
スルホキシド(15ml)と無水酢酸(15ml)を加
え2日間攪拌した。反応終了後、反応液に1N−塩酸
(100ml)を加え、エーテル(50ml×3回)で
抽出した。有機層を合わせ、これを次亜塩素酸ナトリウ
ムの希薄水溶液、続いて水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。乾燥剤を瀘別後、瀘液を濃縮し得られ
た油状物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘ
キサン=1:4)で精製分離することにより目的物であ
る2−(シクロペンテン−1−イル)−2−オキソ酢酸
メチル(1.0g,収率54.0%)を得た。スペクト
ルデータ等は実施例2に示した通りである。
【0051】実施例11
【0052】
【化15】
【0053】シクロヘキセン−1−イルグリコール酸メ
チル(2.0g,11.8mmol)に室温でジメチル
スルホキシド(15ml)と無水酢酸(15ml)を加
え2日間攪拌した。反応終了後、反応液に1N−塩酸
(100ml)を加え、エーテル(50ml×3回)で
抽出した。有機層を合わせ、これを次亜塩素酸ナトリウ
ムの希薄水溶液、続いて水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。乾燥剤を瀘別後、瀘液を濃縮し得られ
た油状物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘ
キサン=1:4)で精製分離することにより目的物であ
る2−(シクロヘキセン−1−イル)−2−オキソ酢酸
メチル(1.13g,収率57.0%)を得た。1H−
NMRスペクトルデータは実施例3に示した通りであ
る。
【0054】実施例12
【0055】
【化16】
【0056】2−ヒドロキシ−3−フェニル−3−ペン
テン酸メチル(2.0g,19.7mmol)に室温で
ジメチルスルホキシド(15ml)と無水酢酸(15m
l)を加え2日間攪拌した。反応終了後、反応液に1N
−塩酸(100ml)を加え、エーテル(50ml×3
回)で抽出した。有機層を合わせ、これを次亜塩素酸ナ
トリウムの希薄水溶液、続いて水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。乾燥剤を瀘別後、瀘液を濃縮し
得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:4)で精製分離することにより目的
物である2−オキソ−3−フェニル−3−ペンテン酸メ
チル(1.1g,収率55.0%)を得た。スペクトル
データ等は実施例4に示した通りである。
【0057】参考例1
【0058】
【化17】
【0059】攪拌機を装備した3Lの三つ口フラスコに
3,3−ジメチルグリシド酸メチル(1.1kg,7.
68mol)と触媒としてTsOH・H2O(1.0
g)を加え、140〜150℃の湯浴中で、加熱攪拌し
た。反応終了後、NMRスペクトルより2−ヒドロキシ
−3−メチル−3−ブテン酸メチルが90%の純度で生
成していることを確認した。 沸点:65〜90℃/60〜10mmHg
【0060】H−NMRスペクトル(CDCl3,TM
S,ppm):δ1.75(d,J=1.5Hz,3
H),3.38(brs,1H),3.83(s,3
H),4.58(s,1H),5.00(q,J=1.
5Hz,1H),5.10(s,1H)
【化−1】
【化−2】
【化−3】
【化−4】
【化−5】
【化−6】
【化−7】
【化−8】
【化−9】
【化−10】
【化−11】
【化−12】
【化−13】
【化−14】
【化−15】
【化−16】
【化−17】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 【化1】(式中、R1及びR2は各々独立に水素原子、直
    鎖状、分岐状もしくは環状アルキル基またはアリール基
    を表わし、R3は水素原子、直鎖状もしくは分岐状アル
    キル基を表わす。またこれらのアルキル基やアリール基
    はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、カルボキ
    シ基、アルコキシカルボニル基、叉は/及びニトロ基で
    置換されていてもよい。さらにR1とR2あるいはR2
    3が結合している炭素原子と一体となって環を形成し
    てもよい。R4は水素原子、アルキル基またはアラルキ
    ル基を表わす。)で示されるβ,γ−不飽和−α−ヒド
    ロキシカルボン酸誘導体をジメチルスルホキシド及びそ
    の活性化剤を用いて酸化することを特徴とする下記一般
    式 【化2】(式中、R1及びR2は各々独立に水素原子、直
    鎖状、分岐状もしくは環状アルキル基またはアリール基
    を表わし、R3は水素原子、直鎖状もしくは分岐状アル
    キル基を表わす。またこれらのアルキル基やアリール基
    はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、カルボキ
    シ基、アルコキシカルボニル基、叉は/及びニトロ基で
    置換されていてもよい。さらにR1とR2あるいはR2
    3が結合している炭素原子と一体となって環を形成し
    てもよい。R4は水素原子、アルキル基またはアラルキ
    ル基を表わす。)で示されるβ,γ−不飽和−α−ケト
    カルボン酸誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 活性化剤が無水酢酸、無水トリフルオロ
    酢酸、オキザリルクロリド、ジシクロヘキシルカルボジ
    イミド、五酸化二リン、又はピリジン−SO3である請
    求項1記載の製造方法。
JP32502291A 1991-11-14 1991-11-14 β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法 Pending JPH05140040A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32502291A JPH05140040A (ja) 1991-11-14 1991-11-14 β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法
JP29660592A JPH069498A (ja) 1991-11-14 1992-10-09 β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32502291A JPH05140040A (ja) 1991-11-14 1991-11-14 β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05140040A true JPH05140040A (ja) 1993-06-08

Family

ID=18172270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32502291A Pending JPH05140040A (ja) 1991-11-14 1991-11-14 β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05140040A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011102282A (ja) * 2009-11-12 2011-05-26 Hokkaido Univ 光学活性シアノヒドリン化合物類およびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011102282A (ja) * 2009-11-12 2011-05-26 Hokkaido Univ 光学活性シアノヒドリン化合物類およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05331124A (ja) α−ケトアミド誘導体の製造法
JP2787602B2 (ja) イソキサゾリン誘導体
US5498799A (en) Process for producing optically active 2-norbornanone
JPH05140040A (ja) β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法
JPH10139770A (ja) 2−(3−シアノフェニル)チアゾール誘導体の製造法
HU209916B (en) Process for preparation of 2-aryl-5-/trifluoro-methyl/-pyrrole derivatives having insecticidal, acaricidal, nematocidal activity
JP2834501B2 (ja) 3,4―エポキシ酪酸エステルの製法および中間体
JPH069498A (ja) β,γ−不飽和−α−ケトカルボン酸誘導体の製造方法
JP2523026B2 (ja) α,β―不飽和ケトン及びケトオキシム誘導体
JP3288847B2 (ja) 7−アザフタリド誘導体の製造方法
JP2796749B2 (ja) イソキサゾール誘導体の製造方法
JP2986003B2 (ja) 2−アルキル−3−スチリルオキシランカルボン酸エステル及びその製法
JPS5927343B2 (ja) 3−アミノイソオキサゾ−ル類の合成法
JP2579547B2 (ja) アルコキシカルボニル化合物の製法
JPH0124782B2 (ja)
JP2669961B2 (ja) アゼチジノン誘導体及びその製造法
JP3201998B2 (ja) (s)−ベンゾオキサジン誘導体の製造方法及び(r)−ベンゾオキサジン誘導体のラセミ化方法
KR100322237B1 (ko) α-케토카르복시산 유도체의 제조방법
JP2542843B2 (ja) 新規なノルボルナン誘導体およびその製造法
WO1993013060A1 (en) Novel intermediate compound and production thereof
WO2001030770A1 (en) Stereoselective synthesis of oxazoline derivative
JPH041736B2 (ja)
JP3770678B2 (ja) 光学活性アルコール及びそのカルボン酸エステル
JP4064645B2 (ja) 多置換シクロアルケン類の新規製造法
JPH0434986B2 (ja)