JPH05139748A - 疎水性酸化チタンおよび電子写真用現像剤 - Google Patents
疎水性酸化チタンおよび電子写真用現像剤Info
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- JPH05139748A JPH05139748A JP3334115A JP33411591A JPH05139748A JP H05139748 A JPH05139748 A JP H05139748A JP 3334115 A JP3334115 A JP 3334115A JP 33411591 A JP33411591 A JP 33411591A JP H05139748 A JPH05139748 A JP H05139748A
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Abstract
経時安定性を損うことなく優れた流動性を示す電子写真
用現像剤を提供する。 【構成】一般式(1): R1-(X)p-(CH2CH2O)q(CH2)mSiR2 3-nR3 n [式中それぞれ、R1は炭素数1から10のフッ素置換
アルキル基;XはSO2NR4(但しR4は水素または炭
素数1から5のアルキル基);CONR4,CO2または
CH2Oより選ばれる2価の置換基;R2は炭素数1から
5のアルキル基;R3はCl,Brまたは炭素数1から
5のアルコキシ基;pは0または1の整数;qは0から
10の整数;mは1から5の整数( 但しp,qが同時に
0の場合は、mは2から5の整数);nは1から3の整
数を表す。]で示されるフッ素置換シラン化合物とオル
ガノポリシロキサンによって処理され、鉄に対する摩擦
帯電量が−50μC/gから+50μC/gの範囲にあり、か
つメタノール滴定試験によって測定された疎水化度が5
0以上の値を示すことを特徴とする酸化チタン(TiO
2)粉体およびこれをトナーに添加したことを特徴とす
る電子写真用現像剤。
Description
よびこれを含有する電子写真用現像剤に関する。さらに
詳しくは、鉄に対する摩擦帯電性が小さく、かつ安価に
提供できることを特徴とする疎水性酸化チタン粉末とこ
れを含有する電子写真用現像剤に関する。
その流動性を高め、凝集を防止する目的で添加剤(流動
性改善剤)を用いることが広く行われている。従来、流
動性改善剤としては表面を疎水化した金属酸化物微粉
末、特にシリカ微粉末が一般的に用いられてきた。しか
し、キャリアとして一般的に用いられている鉄との摩擦
帯電性の点から考えると、これらの添加剤はそれ自体が
高い帯電性を持っている。従って、これらを過量に用い
た場合、トナー自体の帯電性への影響が顕著になり、帯
電量の湿度に対する依存性が上昇したり、経時的な安定
性が低下するなどの現象が起きる。従ってこれらの添加
剤の使用量は、一般的に1重量部以下とされ、得られる
流動性の改善効果は必ずしも充分なものではない。
小さい添加剤を流動性改善剤として用いることによって
解決され得ると予想される。酸化チタン粉体は、鉄に対
する摩擦帯電量が−50μC/gから+50μC/g程度の範
囲にあり、かつその値が安定しているため、電子写真、
静電記録等において、トナーの流動性等の改善剤として
用いた場合、そのトナーの帯電静を大きく変化させない
という条件を満たしている。
が高いため、そのままトナーの添加剤として用いた場
合、分散性や耐久性に問題が生じる。従って酸化チタン
をトナーの添加剤として用いるためにはなんらかの方法
によって表面を疎水化する必要がある。
化する方法としては、シランカップリング剤あるいはポ
リシロキサンなどによって表面の水酸基を化学的あるい
は物理的に不活性化する方法が知られている。しかし、
これら従来の方法で酸化チタン粉体を疎水化した場合に
はいくつかの問題が生じる。
キルハロゲン化シラン、アルキルジシラザン等のシラン
化合物で酸化チタン粉体を処理した場合、処理後の摩擦
帯電性は処理前とほとんど変化しないが、表面を疎水化
する度合が小さく、処理量を増やしてもそれにより達成
される疎水化度は40前後が限界である。また、一定し
た疎水化度を得ることが困難である。したがって、この
ようなシラン化合物によって処理した酸化チタンを疎水
性物質中に添加した場合、その分散性の点で問題が生じ
る。
ロキサンはそれ自体が負の帯電性を示し、これを用いて
被処理酸化チタンの疎水化度が50以上となるまで疎水
化処理を行なった場合、鉄に対する摩擦帯電性もまた
(絶対値の)大きな負の帯電性を示し酸化チタン本来の
特長がいかされない。
てフッ素置換シラン化合物が知られており、それによる
金属酸化物の表面処理も既に報告されている(特開昭6
0−93455)。実際にフッ素置換シラン化合物によ
って酸化チタンを処理した場合、高い疎水化度と低い摩
擦帯電量を同時に達成することが可能である。しかし、
比表面積の大きな酸化チタン粉体を多量に使用する場
合、こうした酸化チタン粉体に十分な疎水化度を付与す
るためには、高価なフッ素置換シラン化合物を多量に使
用する必要があり、製品価格の上から実際的ではない。
化度と鉄に対する摩擦帯電量の2条件を同時に満足する
ことなく用いられており、実際にこれらの粉体を電子写
真用現像剤に流動性改善などの目的で使用した場合、そ
の帯電性が環境の影響を受けやすく経時的変化も大きい
という問題が生じている。
を考慮し、充分な疎水化度と低い摩擦帯電量とを併せ持
つ、実用的な価格で提供される酸化チタン粉体を提供す
ること、および、この酸化チタン粉体を含有する、安定
した帯電性を持ち、流動性に優れた電子写真用現像剤を
提供することにある。
べく鋭意研究を行った結果、フッ素置換シラン化合物と
オルガノポリシロキサンを組み合わせて表面処理した酸
化チタンは、フッ素置換シラン化合物あるいはオルガノ
ポリシロキサンを単独で処理した場合と比較して、より
少ない処理量で同等の疎水化度が得られることを見いだ
した。この結果フッ素置換シラン化合物の使用量を実用
的に許容される範囲に抑え、かつ鉄に対する摩擦帯電量
と疎水化度をそれぞれ実用的に好ましい値にすることが
可能となった。実際にこの表面処理粉をトナーに添加し
た場合、そのトナー自体の帯電量の変化は極めて小さい
ため、比較的多量に用いることが可能で、結果的に充分
な流動性が得られることを確認し、本発明の目的を達成
するに到った。
物とオルガノポリシロキサンによって処理され、鉄に対
する摩擦帯電量が−50μC/gから+50μC/gの範囲に
あり、かつメタノール滴定試験によって測定された疎水
化度が50以上の値を示す酸化チタン(TiO2)粉体
をトナーに添加したことを特徴とする電子写真用現像剤
が提供される。
物とは、 R1-(X)p-(CH2CH2O)q(CH2)mSiR2 3-nR3 n [式中それぞれ、R1は炭素数1から10のフッ素置換
アルキル基;XはSO2NR4(但しR4は水素または炭
素数1から5のアルキル基);CONR4,CO2または
CH2Oより選ばれる2価の置換基;R2は炭素数1から
5のアルキル基;R3はCl,Brまたは炭素数1から
5のアルコキシ基;pは0または1の整数;qは0から
10の整数;mは1から5の整数( 但しp,qが同時に
0の場合は、mは2から5の整数);nは1から3の整
数を表す。]で示されるフッ素置換シラン化合物であ
り、具体的には、以下のような化合物が例示される。
CH3)3 C7F15CH2O(CH2)3Si(OC2H5)3 C7F15CONEt(CH2)3Si(OCH3)3 C8F17SO2NEt(CH2)3Si(OCH3)3 C8F17SO2NPr(CH2)3Si(OCH3)3 C8F17SO2NEt(CH2)3SiMeCl2
ンは、被処理酸化チタン粉体を疎水化するに足るもので
あればよく特に限定されないが、製品価格および疎水性
の観点から以下の一般式(2)のオルガノポリシロキサン
が好適である。 一般式(2): −(SiMe2O)a(SiR5R6O)b− [式中、R5、R6は、アルキル基、フェニル基、フェニ
ル置換アルキル基、アルコキシ基およびハイドロジェン
基より選ばれる同一または異なる置換基を表わす(但
し、R5、R6は、aが0である場合には同時にハイドロ
ジェン基であってはならない)。また、aは0または正
整数、bは正整数を表す]。なお、一般式(2)中の置換
基R5、R6は、被処理粉体を疎水化するに足るものであ
ればよい。有機置換機の組合せとしては、メチル基とハ
イドロジェン基、フェニル基とフェニル基、メチル基と
メチルスチリル基、メチル基と長鎖アルキル基、メチル
基と長鎖アルコキシ基等が例示される。
は、酸化チタン粉体表面に均一に付着する程度の流動性
を有すること以外は特に限定されないが、処理操作の面
から10csから1000cs程度の粘度のものを用いるこ
とが好ましい。酸化チタン粉体の粒径は、特に比表面積
が40m2/g以上200m2/g以下のものが好ましい。
に対する摩擦帯電量は、−50μC/gから+50μC/gの
範囲とする。摩擦帯電量(絶対値)が50μC/gを超え
るとトナーの帯電性に大きく影響するようになり、特に
その温度依存性や経時変化が大きくなる。摩擦帯電量の
測定方法は、例えば(色材,55[9]630-636.1982)など
の文献に規定されている。
化度はメタノール滴定試験により測定した値が50以上
であることを要する。疎水化度が50未満であると、ト
ナーとの相溶性が不十分で分散性が悪くなる。メタノー
ル滴定試験は、処理された酸化チタン粉体の疎水化度を
実験的に求める方法で、本明細書においては次のように
規定される。処理された酸化チタン粉体0.2gをビーカー
中の水50mlに添加する。この混合物をマグネティクスス
ターラーで攪拌しながら、メタノールを滴下していく。
酸化チタン微粉体全体が溶液中に湿潤した時点を終点と
し、疎水化度はそれに用したメタノールの体積(Qml)
から次の式によって規定される。 疎水化度=Q/(50+Q)×100
方法は、従来公知の方法が適用される。すなわち、被処
理酸化チタン粉体を機械的に十分攪拌をしながら、これ
にフッ素置換シラン化合物、続いてあるいは同時にオル
ガノポリシロキサンを滴下あるいは噴霧して加える。こ
のときフッ素置換シラン化合物の反応性を高める触媒と
してジエチルアミンなどを加える、あるいはアンモニア
ガスを吹き込むことが望ましい。また用いるフッ素置換
シラン化合物及びオルガノポリシロキサンの粘度に応じ
て、エタノール、アセトンあるいはヘキサン等の溶剤を
希釈剤として用いることも可能である。処理剤添加後、
窒素雰囲気下で100℃から300℃の範囲の温度で加
熱して反応を完結させると共に、溶剤を除去する。
なわち鉄に対する摩擦帯電量が−50μC/gから+50
μC/gの範囲にあり、かつメタノール滴定試験によって
測定された疎水化度が50以上の値を示すことを特徴と
する酸化チタン(TiO2)微粉体を与えるために適当
なフッ素置換シラン化合物及びオルガノポリシロキサン
の合計使用量は被処理酸化チタン粉体の比表面積に応じ
て定められる。例えば、比表面積50m2/gの酸化チタン
粉体の場合、被処理酸化チタンの重量に対してフッ素置
換シラン化合物とオルガノポリシロキサンの合計使用量
が2.5重量%から12.0重量%、好ましくは2.5
重量%から6.0重量%の範囲であることによって上記
疎水化度が達成される。他の場合についても、上記関係
に準じて、その比表面積に比例してフッ素置換シラン化
合物とオルガノポリシロキサンの合計使用量を増減する
ことによって目的が達成される。また個々の使用量につ
いては、フッ素置換シラン化合物の使用量は被処理酸化
チタンに対して1.0重量%から10.0重量%、好ま
しくは1.0重量%から5.0重量%の範囲にあり、か
つオルガノポリシロキサンの使用量は1.0重量%から
5.0重量%、好ましくは1.0重量%から2.5重量
%であることが必要である。この場合、フッ素置換シラ
ン化合物とオルガノポリシロキサンとの量比は、0.2
から10の範囲とする。
素置換シラン化合物と上記オルガノポリシロキサンによ
って処理した酸化チタン微粒子を、通常の方法によって
トナーに添加して得られる。
物とオルガノポリシロキサンとを併用することが本質的
に重要である(後述の比較対照例参照)。これらを個別
に用いて酸化チタン粒子を処理しても所望の疎水化度を
達成することはできない。疎水化度に対してフッ素置換
シラン化合物とオルガノポリシロキサンとが相乗効果を
示す原因については、フッ素置換シラン化合物が結合し
た酸化チタン表面の近傍にオルガノポリシロキサンが存
在することによって、フッ素置換シラン化合物の配向性
が高まるためとも推測されるが、必ずしも明確ではな
い。
的に説明する。これらは説明のためのものであって、本
発明はこれらによって限定されるものではない。
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤1を室温で噴
霧した。 処理剤1: フッ素置換シラン化合物 C8F17SO2NPr(CH2)3Si(OMe)3 0.50g メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−99(20cs)) ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌後、窒素気流下で
外部が加熱し、40分かけて250℃まで昇温させ、こ
の温度で30分保持した後、室温まで放冷した。得られ
た粉体のメタノール滴定試験による疎水化度及び鉄に対
する摩擦帯電量は、それぞれ70、−18μC/gであっ
た。
物とポリシロキサンとを順次使用して酸化チタンの処理
を行なった。加熱乾燥させた酸化チタン(比表面積50
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下攪拌しながら、下記の組成の処理剤2aを室温で噴
霧した後、続けて処理剤2bを同じく室温で噴霧した。 処理剤2a: フッ素置換シラン化合物 C8F17SO2NPr(CH2)3Si(OMe)3 0.50g ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 3.0ml 処理剤2b: メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−99(20cs)) n−ヘキサン 2.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ65、−2μC/gであった。
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤3を室温で噴
霧した。 処理剤3: フッ素置換シラン化合物 C6F13CH2CH2Si(OCH3)3 0.50g ジフェニルポリシロキサン 0.50g (信越化学工業株式会社製KF−50(100cs)) ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部から加熱し、40分かけて230℃まで昇温さ
せ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷した。
得られた粉体のメタノール滴定試験による疎水化度及び
鉄に対する摩擦帯電量は、それぞれ71、−24μC/g
であった。
0m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰
囲気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤4を室温で
噴霧した。 処理剤4: フッ素置換シラン化合物 C7F15CH2O(CH2)3Si(OEt)3 1.00g メチルアルキルポリシロキサン* 0.25g (信越化学工業社製KF−413(100cs)) ジエチルアミン 数滴 アセトン 5.0ml *R5がメチル基、R6が長鎖アルキル基 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて200℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ78、−21μC/gであった。
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤5を室温で噴
霧した。 処理剤5: フッ素置換シラン化合物 2.00g C4F9CH2CH2OCH2CH2CH2SiMe(OEt)2 メチルアルコキシポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−851(80cs)) ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ61、−22μC/gであった。この例では、本発明の
酸化チタン処理粉体現像剤は1重量部以上を使用しても
トナーの帯電性に顕著な影響を及ぼさないことがわか
る。
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤6を室温で噴
霧した。 処理剤6: フッ素置換シラン化合物 C8F17SO2NEt(CH2)3SiMeCl2 0.50g メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−99(20cs)) ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、アンモニ
アガスを30分間吹き込んだ。その後窒素気流下で外部
加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇温させ、
この温度で30分保持した後、室温まで放冷した。得ら
れた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試験による
疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞれ65、
+2μC/gであった。
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤7を室温で噴
霧した。 処理剤7: フッ素置換シラン化合物 C8F17SO2NPr(CH2)3Si(OMe)3 1.00g メチルスチリルポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−410(100cs)) ジエチルアミン 数滴 アセトン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ62、−25μC/gであった。
いずにフッ素置換シラン化合物のみで酸化チタン粉体の
処理を行なった。加熱乾燥させた酸化チタン(比表面積
50m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素
雰囲気下攪拌しながら、下記の組成の処理剤を室温で噴
霧した。 処理剤: フッ素置換シラン化合物 C8F17SO2NPr(CH2)3Si(OMe)3 0.50g ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ24、−4μC/gであった。
いずにオルガノポリシロキサンのみで酸化チタン粉体の
処理を行なった。加熱乾燥させた酸化チタン(比表面積
50m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素
雰囲気下攪拌しながら、下記の組成の処理剤を室温で噴
霧した。 処理剤: メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.50g (信越化学工業社製KF−99(200cs)) n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ10、−42μC/gであった。また、処理剤中のポリ
シロキサンの量を1.0gおよび3.0gに変えた以外
は同様の操作によって得た酸化チタン粉体のメタノール
滴定法による疎水化度および鉄に対する摩擦帯電量は、
それぞれ41、−75μC/gおよび68、−208μC/g
であった。
オルガノポリシロキサンの併用の効果をより明瞭に示す
ため、処理剤の量(合計量)を5.0重量%として A:フッ素置換シラン化合物のみ(5.0重量%); B:オルガノポリシロキサンのみ(5.0重量%);お
よび C:フッ素置換シラン化合物(2.5重量%) +オルガノポリシロキサン(2.5重量%) の各3例について上記の例(実施例・比較例)と同様な
操作によって酸化チタン粉体の処理を行なった。結果は
下表に示すとおりである。 この例からは、本発明の効果は、フッ素置換シラン化合
物とオルガノポリシロキサンの平均的または総和的な効
果ではなく、両者の併用による相乗的効果であることが
わかる。
%を分散、粉砕後、10μ〜20μに分級して得られた
樹脂粉(樹脂粉−1)100g中に上記実施例1〜7で
調製した酸化チタン粒子1gを混合することによってト
ナーを調製した。さらにこのトナー30gを酸化鉄粉1
000gに加え、現像剤とした。酸化チタン微粒子の添
加を行なわないで調製した現像剤の摩擦帯電量が−15
μC/gであったのに対し、この現像剤の摩擦帯電量も−
15μC/gであった。本現像剤を市販の複写機に入れ、
寿命テストを行ったところ、約26,000枚以上のコ
ピーにおいても画像にカブリは生じなかった。さらに高
温多湿(28℃,85%RH)の環境下においても良好な
画像を示し、帯電量の変化は認められなかった。
比較例2で調製した酸化チタン粉末(疎水化度10、摩
擦帯電量−42μC/g)に変えた以外は、実施例8と同
様にして現像剤を調製した。この現像剤の帯電量は−1
5μC/gであった。本現像剤を市販の複写機に入れ、寿
命テストを行ったところ、約13,000枚で画像にカ
ブリが生じ、さらに高温多湿(28℃,85%RH)の環
境下において帯電量が−13μC/gまで低下した。
%、ニグロシン5%を分散、粉砕後、10μ〜20μに
分級して得られた樹脂粉(樹脂粉−2)100g中に上
記実施例1〜7で調製した酸化チタン微粒子1gを混合
することによってトナーを調製した。さらにこのトナー
30gを酸化鉄粉1000gに加え、現像剤とした。酸化
チタン微粒子の添加を行なわないで調製した現像剤の摩
擦帯電量が+18μC/gであったのに対し、この現像剤
の摩擦帯電量も+18μC/gであった。本現像剤を市販
の複写機に入れ、寿命テストを行ったところ、約21,
000枚以上のコピーにおいても画像にカブリは生じな
かった。さらに高温多湿(28℃、85%RH)の環境下
においても良好な性能を示し、帯電量の変化は認められ
なかった。
比較例2で調製した酸化チタン粉末(疎水化度10、摩
擦帯電量−42μC/g)に変えた以外は、実施例9と同
様にして現像剤を調製した。この現像剤の帯電量は+1
7μC/gであった。本現像剤を市販の複写機に入れ、寿
命テストを行ったところ、約9,000枚で画像にカブ
リが生じ、さらに高温多湿(28℃,85%RH)の環境
下において帯電量が+13μC/gまで低下した。
置換シラン化合物とオルガノポリシロキサンとの併用に
よる酸化チタンの処理によって、フッ素置換シラン化合
物単独の処理よりも著しく少量の処理量で、実用上求め
られている疎水性酸化チタン粉体を得ることが可能とな
った。すなわち、本発明の酸化チタン粉体は、疎水化度
が50以上であるためトナー中への分散性にすぐれ、か
つ、鉄に対する摩擦帯電量が−50μC/gから+50μC
/gの範囲であるためトナー自体の帯電性への影響が小さ
く、充分な流動性改善効果を持つ。また、この実用的な
価格で提供される添加剤を用いた本発明の現像剤は、改
善された流動性を有するのみならず帯電量や環境に対し
優れた経時安定性を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(1): R1-(X)p-(CH2CH2O)q(CH2)mSiR2 3-nR3 n [式中それぞれ、R1は炭素数1から10のフッ素置換
アルキル基;XはSO2NR4(但しR4は水素または炭
素数1から5のアルキル基);CONR4,CO2または
CH2Oより選ばれる2価の置換基;R2は炭素数1から
5のアルキル基;R3はCl,Brまたは炭素数1から
5のアルコキシ基;pは0または1の整数;qは0から
10の整数;mは1から5の整数( 但しp,qが同時に
0の場合は、mは2から5の整数);nは1から3の整
数を表す。]で示されるフッ素置換シラン化合物とオル
ガノポリシロキサンによって処理され、鉄に対する摩擦
帯電量が−50μC/gから+50μC/gの範囲にあり、か
つメタノール滴定試験によって測定された疎水化度が5
0以上の値を示すことを特徴とする酸化チタン(TiO
2)粉体。 - 【請求項2】オルガノポリシロキサンが一般式(2): −(SiMe2O)a(SiR5R6O)b− [式中、R5、R6は、アルキル基、フェニル基、フェニ
ル置換アルキル基、アルコキシ基およびハイドロジェン
基より選ばれる同一または異なる置換基を表わす(但
し、R5、R6は、aが0である場合には同時にハイドロ
ジェン基であってはならない)。また、aは0または正
整数、bは正整数を表す]で示されるオルガノポリシロ
キサンであることを特徴とする請求項1に記載の酸化チ
タン(TiO2)粉体。 - 【請求項3】一般式(1): R1-(X)p-(CH2CH2O)q(CH2)mSiR2 3-nR3 n [式中それぞれ、R1は炭素数1から10のフッ素置換
アルキル基;XはSO2NR4(但しR4は水素または炭
素数1から5のアルキル基);CONR4,CO2または
CH2Oより選ばれる2価の置換基;R2は炭素数1から
5のアルキル基;R3はCl,Brまたは炭素数1から
5のアルコキシ基;pは0または1の整数;qは0から
10の整数;mは1から5の整数( 但しp,qが同時に
0の場合は、mは2から5の整数);nは1から3の整
数を表す。]で示されるフッ素置換シラン化合物とオル
ガノポリシロキサンによって処理され、鉄に対する摩擦
帯電量が−50μC/gから+50μC/gの範囲にあり、か
つメタノール滴定試験によって測定された疎水化度が5
0以上の値を示す酸化チタン(TiO2)粉体をトナー
に添加したことを特徴とする電子写真用現像剤。 - 【請求項4】オルガノポリシロキサンが一般式(2): −(SiMe2O)a(SiR5R6O)b− [式中、R5、R6は、アルキル基、フェニル基、フェニ
ル置換アルキル基、アルコキシ基およびハイドロジェン
基より選ばれる同一または異なる置換基を表わす(但
し、R5、R6は、aが0である場合には同時にハイドロ
ジェン基であってはならない)。また、aは0または正
整数、bは正整数を表す]で示されるオルガノポリシロ
キサンであることを特徴とする請求項3の電子写真用現
像剤。
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