JPH05137999A - ダイヤモンド単結晶の合成方法 - Google Patents

ダイヤモンド単結晶の合成方法

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JPH05137999A
JPH05137999A JP30319791A JP30319791A JPH05137999A JP H05137999 A JPH05137999 A JP H05137999A JP 30319791 A JP30319791 A JP 30319791A JP 30319791 A JP30319791 A JP 30319791A JP H05137999 A JPH05137999 A JP H05137999A
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Hitoshi Sumiya
均 角谷
Yasushi Goda
靖 郷田
Shuichi Sato
周一 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装飾用途や光学部品などに用いることができ
る無色透明で良質なダイヤモンド単結晶の新規な合成方
法を提供する。 【構成】 温度差法によるダイヤモンド単結晶合成にお
いて、Sn−X系金属間化合物(XはTi、Zr、H
f、V、Nb及びTaから選ばれる元素を表す)を添加
した溶媒金属を用いることを特徴とする。これにより、
無色透明でインクルージョンの殆どない良質なIIa型ダ
イヤモンド結晶を安価に且つ安定に合成できるので、装
飾用途や光学部品に供し得る合成ダイヤモンドの有利な
製法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装飾用途や光学部品な
どに用いられる無色で透明なダイヤモンド単結晶の合成
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在市販されている装飾用ダイヤモンド
としては、主に南アフリカ、ソビエト連邦より産出され
るものの中から、無色透明で内部欠陥の少ないものを選
別して用いている。天然装飾用ダイヤモンドは宝石の中
でも最も販売量が多い。また、ダイヤモンドを用いた光
学部品として、レーザー窓やIRアンビルセルなどがあ
るが、いずれも天然原石の中から赤外領域に光の吸収の
ない透明なダイヤモンド(IIa型と呼ばれる)が選ばれ
て用いられている。しかし、透明無色な原石の産出は極
めて少なく、安定供給や価格に問題がある。
【0003】一方、人工合成によるダイヤモンドは通
常、超高圧高温下で合成する際に、溶媒中の窒素が結晶
格子内に取り込まれるために黄色く着色してしまうが、
溶媒中に窒素ゲッターを添加することにより無色透明の
ダイヤモンドを得ることができる。この窒素ゲッターと
しては、たとえば、The Journal of Physical Chemistr
y, vol.75, No.12 (1971) p1838 に記載されているよう
に、Alがよく知られている。具体的には、米国特許第
4034066号明細書において、Fe溶媒にAlを3
〜5重量%添加することにより宝石級の無色透明なダイ
ヤモンド単結晶が得られたと記載されている。Al以外
の窒素ゲッターを用いた例として、たとえば無機材質研
究所研究報告書第39号(1984)第16〜19頁に、T
iやZrを溶媒金属に添加することにより結晶中の窒素
が除去されたという報告がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特に無色透明
の合成ダイヤモンドは合成コストが天然装飾用ダイヤモ
ンドよりはるかに高くなるため、工業生産は行われてい
ない。この理由は、合成には高価で特殊な装置が必要で
ある上に、Alなどを窒素ゲッターとして添加した場
合、その添加量の増加に従って、溶媒が結晶中に取り込
まれて(以下インクルージョン)不良結晶となることが
多くなるため、良質な結晶とするためには成長速度を大
幅に下げる必要があるからである。特にTiやZrを窒
素ゲッターとして用いた場合は、合成途中に溶媒中に生
成した炭化物(TiC,ZrCなど、カーバイドとも称
する)が結晶中に取り込まれるため、完全な結晶は得ら
れなくなる。
【0005】本発明者等が行った実験の結果によると、
窒素ゲッターとしてAlを用い、溶媒金属に均一混合し
た場合、無色透明なダイヤモンド結晶を合成するために
は、その添加量は溶媒に対し少なくとも4重量%必要で
あるが、この場合インクルージョンの巻き込みなしに結
晶成長させるためには、成長速度を1mg/hr以下に
する必要がある。この場合、たとえば1カラット(20
0mg)の結晶を合成するには200時間の合成時間を
要し、製造コストは膨大なものとなる。また、Ti、Z
rなど、Alより窒素との反応性の高い物質を窒素ゲッ
ターとして溶媒に均一添加した場合、添加量は1重量%
でも無色透明な結晶となるが、成長速度を大幅に低下さ
せたとしてもインクルージョン(カーバイド)が多く、
良質な結晶は殆ど得られない。本発明はこのような問題
を解決し、窒素ゲッターを加えて無色透明でしかもイン
クルージョンのない良質なダイヤモンド単結晶を容易に
製造できる新規な製法の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、温度差法によ
るダイヤモンド単結晶合成において、窒素ゲッターとし
てSn−X系金属間化合物(XはTi、Zr、Hf、
V、Nb及びTaから選ばれる元素を表す)を添加した
溶媒金属を用いることを特徴とするものである。本発明
において、前記溶媒金属としては、Fe、Co、Ni、
Mn及びCrの中から選ばれる一種もしくは二種以上か
らなる金属であり、0.1〜6.0重量%の炭素を含む
ものが特に好ましい。また、本発明における前記窒素ゲ
ッターとして添加するSn−X系金属間化合物(XはT
i、Zr、Hf、V、Nb及びTaから選ばれる元素を
表す)の添加量は、前記溶媒金属に対して0.1〜10
重量%であることが特に好ましい。
【0007】上記の問題を解決するため、本発明者らが
種々検討したところ、溶媒中にSnを添加すれば溶媒中
の炭素のポテンシャルが上がり、そのため成長中の結晶
表面の埋め残しが少なくなって、インクルージョンの混
入がある程度抑えられることが判った。また、Ti,Z
r,、Hfなど炭化物を形成しやすい元素を窒素ゲッタ
ーとして添加する場合に、同時にSnを溶媒中に添加す
れば、TiCやZrCなど合成中に溶媒中に生成した炭
化物が結晶に取り込まれる前に、多くは溶媒中に拡散、
浮上するため、比較的はやい成長速度でも良質なIIaタ
イプのダイヤモンド結晶が得られることを見いだした。
さらに検討を重ねたところ、SnとTi,Zrなどから
なる金属間化合物などを窒素ゲッターとして添加すれ
ば、より効果的であり、またTiCなどの炭化物の生成
自体が大幅に抑えられることが判った。その結果、従来
の2倍程度の速い成長速度でも良質なIIa結晶が得られ
ることを確認し、本発明を完成するに至った。
【0008】図1は本発明の一具体例であって、ダイヤ
モンド単結晶合成用の試料室構成を示す図であり、2は
Sn−X系金属間化合物(XはTi、Zr、Hf、V、
Nb及びTaから選ばれる元素を表す)の粉末が予め添
加されている溶媒金属である。なお、図1中、1は炭素
源、3は種結晶、4は絶縁体、5は黒鉛ヒーター、6は
圧力媒体を示す。金属間化合物の例として、たとえばS
n−Ti系金属間化合物としては、Sn 5 Ti6 ,Sn
3 Ti5 ,SnTi2 ,SnTi3 などが挙げられる。
Sn−Zr系金属間化合物としては、SnZr,Sn2
Zr,SnZr3 などが、Sn−V系金属間化合物とし
てはSnV3 ,Sn−Nb系金属間化合物としてSnN
3 などが挙げられる。その他Sn−Hf系、Sn−T
a系金属間化合物の各種も用いることができる。これら
の金属間化合物の添加量はできるだけ少ない方が好まし
いが、溶媒金属に対して0.1重量%より少ないと窒素
が十分に除去されずに結晶がかなり黄色味を帯びてく
る。また、10重量%を越えると、結晶中にインクルー
ジョンが多く取り込まれるようになる。
【0009】ここで図1の溶媒金属2は、Fe,Co,
Ni,Mn,Crの中から選ばれる一種もしくは二種以
上からなる金属であり、種結晶溶解防止のため0.1〜
6.0重量%の炭素を予め添加しておく。炭素添加量が
0.1重量%未満もしくは炭素を含まない溶媒金属を用
いた場合、種結晶上にPtなどの種結晶溶解防止材を配
置する必要があるが、種結晶防止材を配置することは多
結晶化やインクルージョンの巻き込みの原因となり、好
ましくない。また、炭素添加量が6重量%を越えると、
自然核発生が起こりやすくなり、種結晶以外の部所より
結晶成長するため結晶同士が干渉し、良質な結晶が得ら
れなくなる。
【0010】本発明に用いる種結晶、炭素源等はこの種
の技術分野で公知のものを用いることができる。また、
温度差法による合成の条件等は適宜選択することができ
る。具体的な例は後記する実施例に挙げられる。
【0011】
【作用】本発明によるダイヤモンド合成方法によると、
溶媒中にSn−X系金属間化合物(XはTi、Zr、H
f、V、Nb及びTaから選ばれる元素を表す)を窒素
ゲッター且つインクルージョン混入防止材として添加し
ておく。その結果、従来よりかなり速い成長速度でも良
質なIIaダイヤモンド結晶が得られる。この理由につい
て、Sn−Ti系の金属間化合物を例にして次に具体的
に述べる。先にも述べたように、Tiのみを窒素ゲッタ
ーとして用いた場合、窒素との反応性が高いので添加量
は〜1重量%という微量でも無色透明なダイヤモンド結
晶となるが、TiCが溶媒中に多量に生成する。そのた
め結晶成長が阻害されたり、また結晶の成長速度を大幅
に低下させたとしても、このTiCが結晶中に取り込ま
れたりして、良質な結晶は殆ど得られない。しかし、窒
素ゲッターとしてTiを添加するとともに、低粘性で炭
化物を形成しないSnを同時に添加することで、生成し
たTiCを溶媒中に拡散させることができ、TiCの結
晶中への混入をある程度抑えることができる。またSn
を添加すれば溶媒中の炭素のポテンシャルが上がり、そ
のため成長中の結晶表面の埋め残しが少なくなって、溶
媒の巻き込み(インクルージョン)自体がある程度抑え
られる。さらに、本発明のようにSnとTiからなる金
属間化合物、例えばSnTi3 ,Sn5 Ti6 などを添
加した場合、より効果的である。すなわち、孤立したT
iCがなくなるため、TiCの生成自体も殆どなくな
る。また、Sn−Ti金属間化合物が分解してTiCが
生成しても、SnがTiの近傍に存在するため、これに
よりTiCが容易に溶媒中に拡散される。その結果、良
質な結晶がかなり得やすくなる。また、窒素の除去効率
も、Tiと同程度で、1重量%程度の微量の添加でも殆
ど窒素が除去される。以上のように、窒素ゲッターとし
てSn−Ti系の金属間化合物を用いることにより、A
lやTiなどの従来の窒素ゲッターを用いる場合より、
速い成長速度で無色透明でインクルージョンのない良質
なIIaダイヤモンド結晶を合成することが可能となる。
具体的には例えばSn5 Ti6 金属間化合物を溶媒金属
に対し1重量%添加した場合、成長速度2.5mg/h
rでも、無色透明な良質なIIaダイヤモンド結晶が得ら
れる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 溶媒の原料として粒径50〜100μmの高純度Fe粉
末、Co粉末、グラファイト粉末を用い、 Fe:Co:C=60:40:4.5(重量比) となるように配合した。これにさらに添加材として平均
粒径50μmのSn5 Ti6 金属間化合物粉末を溶媒金
属量(グラファイトを除く)に対し1重量%添加し、十
分に混合した。この混合粉末を型押し成形し、脱ガス、
焼成したもの(直径20mm、厚み10mm)を溶媒と
した。炭素源にはダイヤモンドの粉末、種結晶には直径
約500μmのダイヤモンド結晶3個を用いた。図1に
示す試料室構成で、炭素源と種部に約30℃の温度差が
つくように加熱ヒーター内にセットした。これを超高圧
発生装置を用いて、圧力5.5GPa、温度1300℃
で70時間保持し、ダイヤモンドの合成を行った。その
結果、0.7〜0.9カラットの無色透明なインクルー
ジョンの殆どない良質なIIa型のダイヤモンド結晶3個
が得られた。ESRにより結晶中の窒素濃度を測定する
と、いずれも0.1ppm以下であった。磁気天秤によ
りインクルージョン濃度を測定すると、いずれも0.3
重量%以下であった。
【0013】実施例2〜5 Sn5 Ti6 金属間化合物粉末の添加量を溶媒金属量
(グラファイトを除く)0.5、2.0、4.0、8.
0重量%と変えた他は実施例1と同様にして、本発明に
従いダイヤモンド合成を行った。いずれも0.8カラッ
ト前後の良質なIIa型ダイヤモンド結晶が得られた。い
ずれの結晶も窒素濃度は0.2ppm以下、インクルー
ジョン量は0.3重量%以下であった。
【0014】実施例6 添加材としてSn5 Ti6 金属間化合物粉末に代えてS
nZr4 金属間化合物粉末を用いた他は実施例1と同様
にして、本発明によりダイヤモンド結晶を合成した。そ
の結果、実施例1と殆ど同じ、良質なIIa型ダイヤモン
ド結晶が得られた。
【0015】実施例7 添加材としてSn5 Ti6 金属間化合物粉末に代えてS
nV3 金属間化合物粉末を用いた他は実施例1と同様に
して、本発明によりダイヤモンド結晶を合成した。その
結果、実施例1と殆ど同じ、良質なIIa型ダイヤモンド
結晶が得られた。
【0016】実施例8 添加材としてSn5 Ti6 金属間化合物粉末に代えてS
nNb3 金属間化合物粉末を用いた他は実施例1と同様
にして、本発明によりダイヤモンド結晶を合成した。そ
の結果、実施例1と殆ど同じ、良質なIIa型ダイヤモン
ド結晶が得られた。
【0017】実施例9 溶媒の原料として粒径50〜100μmの高純度Fe粉
末、Ni粉末、Co粉末、グラファイト粉末を用い、 Fe:Ni:Co:C=60:30:10:4.2(重
量比) となるように配合した他は実施例1と同様にして本発明
に従いダイヤモンド結晶を合成した。その結果、実施例
1と殆ど同じ、良質なIIa型ダイヤモンド結晶が得られ
た。
【0018】実施例10 溶媒の原料として粒径50〜100μmの高純度Fe粉
末、Ni粉末、Mn粉末、グラファイト粉末を用い、 Fe:Ni:Mn:C=60:30:10:4.0(重
量比) となるように配合した他は実施例1と同様にして本発明
に従いダイヤモンド結晶を合成した。その結果、実施例
1と殆ど同じ、良質なIIa型ダイヤモンド結晶が得られ
た。
【0019】実施例11 溶媒の原料として粒径50〜100μmの高純度Fe粉
末、Ni粉末、グラファイト粉末を用い、 Fe:Ni:C=70:30:3.5(重量比) となるように配合した他は実施例1と同様にして本発明
に従いダイヤモンド結晶を合成した。その結果、実施例
1と殆ど同じ、良質なIIa型ダイヤモンド結晶が得られ
た。
【0020】実施例12 溶媒の原料として粒径50〜100μmの高純度Co粉
末、グラファイト粉末を用い、 Co:C=100:4.7(重量比) となるように配合し、合成温度条件を1350℃にした
他は実施例1と同様にして本発明に従いダイヤモンド結
晶を合成した。その結果、実施例1と殆ど同じ、良質な
IIa型ダイヤモンド結晶が得られた。
【0021】実施例13 溶媒の原料として粒径50〜100μmの高純度Ni粉
末、グラファイト粉末を用い、 Ni:C=100:4.2(重量比) となるように配合し、合成温度条件を1350℃にした
他は実施例1と同様にして本発明に従いダイヤモンド結
晶を合成した。その結果、実施例1と殆ど同じ、良質な
IIa型ダイヤモンド結晶が得られた。
【0022】比較例1 Sn5 Ti6 金属間化合物を添加せず、かわりに平均粒
径50μmのTi粉末を1重量%添加した他は実施例1
と同様にして、ダイヤモンド結晶の合成を試みた。窒素
量が約0.2ppmと少ない結晶が得られたが、成長量
は一個あたり約0.3カラットと少なかった。また多く
のTiCが結晶中に見られ、溶媒の巻き込みも約1.3
重量%と多く、良質な結晶は得られなかった。
【0023】比較例2 Sn5 Ti6 金属間化合物の添加量を15重量%とした
他は実施例1と同様にしてダイヤモンド結晶の合成を試
みた。種結晶から成長した結晶は多結晶化しており、良
質な単結晶は得られなかった。
【0024】比較例3 Sn5 Ti6 金属間化合物を添加せず、かわりに平均龍
家系50μmのSn粉末とTi粉末をそれぞれ0.5重
量%添加した他は実施例1と同様にして、ダイヤモンド
結晶の合成を試みた。0.8カラット前後で窒素量が約
0.2ppmと少ない結晶が霰多賀、インクリージョン
量は0.7重量%とやや多かった。
【0025】比較例4 溶媒の原料として粒径50〜100μmの高純度でFe
粉末、Ni粉末、Co粉末を用い、 Fe:Ni:Co =60:30:10(重量比) となるように配合し、炭素を添加しなかった他は、実施
例1と同様にしてダイヤモンド結晶の合成を試みた。そ
の結果、種結晶は溶媒中に完全に溶解して消失してしま
い、ダイヤモンドの成長は認められなかった。
【0026】比較例5 溶媒の原料として粒径50〜100μmの高純度Fe粉
末、Ni粉末、Co粉末、グラファイト粉末を用い、 Fe:Ni:Co:C=60:30:10:7(重量
比) となるように配合した他は実施例1と同様にしてダイヤ
モンド結晶を合成した。その結果、種結晶以外の所より
ダイヤモンドが多数自然核発生し、このため結晶同士が
干渉し、良質な結晶は殆ど得られなかった。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば無
色透明でインクルージョンのほとんど無いダイヤモンド
単結晶を、安価に安定して合成できる。本発明の方法に
より、合成ダイヤモンドを装飾用途、光学部品用途など
に利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例における結晶合成用の試料室
構成を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 炭素源 2 Sn−X系金属間化合物を添加された溶媒金属 3 種結晶 4 絶縁体 5 黒鉛ヒーター 6 圧力媒体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度差法によるダイヤモンド単結晶合成
    において、Sn−X系金属間化合物(XはTi、Zr、
    Hf、V、Nb及びTaから選ばれる元素を表す)を添
    加した溶媒金属を用いることを特徴とするダイヤモンド
    単結晶の合成方法。
  2. 【請求項2】 前記溶媒金属は、Fe、Co、Ni、M
    n及びCrの中から選ばれる一種もしくは二種以上から
    なる金属であり、且つ0.1〜6.0重量%の炭素を含
    むことを特徴とする請求項1記載のダイヤモンド単結晶
    の合成方法。
  3. 【請求項3】 前記Sn−X系金属間化合物(XはT
    i、Zr、Hf、V、Nb及びTaから選ばれる元素を
    表す)の添加量は前記溶媒金属に対して0.1〜10重
    量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のダイ
    ヤモンド単結晶の合成方法。
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