JPH05134056A - 雨水流入量予測装置 - Google Patents

雨水流入量予測装置

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JPH05134056A
JPH05134056A JP29677491A JP29677491A JPH05134056A JP H05134056 A JPH05134056 A JP H05134056A JP 29677491 A JP29677491 A JP 29677491A JP 29677491 A JP29677491 A JP 29677491A JP H05134056 A JPH05134056 A JP H05134056A
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rainfall
flow rate
inflow
data
prediction
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Tomio Yamada
富美夫 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、高精度に雨水流量を予測でき、
ポンプ施設などにおいて最適なポンプ台数を用いて雨水
を排水可能とすることにある。 【構成】 レーダ雨量計11,12を用いて雨域の雨量
状態を取り込んだ後、メッシュ雨量データ変換手段13
に送出し、ここでメッシュ雨量分布の降雨データを作成
する。さらに、この降雨データと過去の履歴降雨データ
とに基づいて前記対象流域の数時間先までの降雨を予測
する降雨予測手段およびこの予測降雨データを用いて対
象流域の最下流点の流量を算定する流入解析手段を設
け、この算定された予測流量を流入量補正手段17に送
出し、ここで予測流量と下水幹線上流端設置の下水幹線
センサの計測流量とを比較して当該予測流量の誤差補正
を行う。そして、センサ設置点を上流端、プロセス流入
渠の水位計位置を下流端とし、上・下流端の区間につい
て不定流計算式を用いて流下量を予測する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雨水の排水を行う下水
道ポンプ場または下水処理場などのポンプ施設に利用さ
れる流入量予測装置に係わり、特に雨水流入量を高精度
に予測してポンプを最適に運用する雨水流入量予測装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、都市部では、急激な都市化の進行
や下水道の整備に伴い、降雨の大半がポンプ施設に流入
することになり、特に集中豪雨,台風,雷雨などのよう
に急激に雨水が下水幹線に流入した場合、その流入雨水
の適切な排水が必要になってきた。
【0003】そこで、降雨時、ポンプ施設のポンプを適
切に運用することが重要であるが、そのためには降雨開
始からポンプ施設への雨水流入開始までの短い時間の間
に雨水流入量を適確に予測する必要がある。
【0004】従来、かかる必要性に基づいて雨水流入量
を定量的に予測するために、ポンプ施設の下水幹線上流
側に水位計または流量計(以下、これらを幹線センサと
総称する)が設置され、この幹線センサの計測値から雨
水流入量を予測する,いわゆる流下量予測法が用いられ
ている。
【0005】以下、この流下量予測法による雨水流入量
の予測について演算式を用いて簡単に説明する。今、下
水管渠内の流れを不定流として取り扱うと、開水路流れ
の基本方程式は、
【0006】
【数1】 からなる連立1階偏微分方程式で表すことができる。上
式のうち,(1)式は質量保存則、(2)式はエネルギ
ー保存則を表している。但し、 A:流積(流体断面積)(m2 ) Q:流量(m
3 /s) t:時間(s) x:距離
(m) q:横流入量(m2 /s) v:流速(m
/s) h:水深(m) g:重力加速
度(m/s2 ) i:管勾配(−) n:粗度係数
(−) R:径深(m) ここで、横流入量qは下水幹線の横から入る雨水流入
量、粗度係数nは管の材質によって決まる係数である。
そして、前記(1)式および(2)式を数値解法するに
は、幾つかの計算ブロックに分け、各計算点毎に差分演
算を実施して水位と流量を求める必要がある。
【0007】そこで、かかる数値解法について、図6に
示す下水管渠内水位断面を用いて説明する。先ず、初期
の水深Ht-1 を仮定し、計算開始時刻tの各計算点の流
量をQt とすると、 Qt =(1/n)・I1/2 ・R2/3 ・A ……(3) なる演算式から算定できる。次に、上流端流量Quを境
界条件とし、所定の時間毎に各計算点の水深Ht を求め
ると、 Ht =(Qi-1 +QA −Qi )・{△t/(B・△x)} +Ht-1 ……(4)
【0008】から算定できる。この時刻(t−1)の各
計算点の流量Qt+1 と流速Vt+1 とを、水深Ht を用い
て上記(3)式から算定する。なお、上式において、 Q:流量(m3 /秒) n:Manning
式の粗度係数 I:勾配 R:径深(A
/P) A:流水の断面積(m2 ) P:潤辺
(m) Ht :時刻tの水深(m) Qi-1 :i-1 地
点の流量(m3 /秒) QA :処理分区からの流入量(m3 /秒)Qi:i地点
の流量(m3 /秒) △t:計算時間ピッチ(秒) B:水面幅
(m) △x:区間距離(m) Ht-1 :時刻t
−1の水深(m) H:水深(m) i-1 ,i:各計算点 である。
【0009】従って、以上のような計算を逐次計算時間
ピッチ△t毎に繰り返すことにより水深Ht と流量Qt
を求めていく。ここで、上流端流量Quを境界条件とし
て所定時間毎に与える値は上流端に設置されている幹線
流量計の計測値を用いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、以上のような
流下量予測法は、幹線センサを用いて直接に流量を計測
できるので、ポンプの起動タイミングの予測に必要な流
入量の時間変化を高精度に予測できて有効であるが、何
ら降雨域が把握されていないことから、その後、継続的
に雨が降り続いた場合にはその降雨の影響データを取り
込みにくい問題がある。
【0011】また、雨水流入量を予測するに際し、その
予測時間は移送時間よりも短い方が望ましく、このため
例えば幹線センサをはるか遠くの下水幹線上流端部に設
置することが考えられるが、このセンサ設置点とポンプ
施設との間で横流入する降雨量を無視できなくなる。そ
の結果、やむを得ずポンプ施設の近くに設置することに
なるが、この場合には予測時間が移送時間よりも長くな
り、予測精度が非常に悪くなる。
【0012】以上のような問題点について図7を参照し
て説明する。図7(a)は下水管1の上流端側に幹線流
量計2、下流端側に流入渠水位計3を設置したときの断
面図であって、これら両計器2,3の区間は不定流計算
の対象区間となる。また、同図(b)では、幹線流量計
2にて時刻t0 までの間計測された上流端流量Quの実
測値(実線)を表し、また△Tは予測時間を表してい
る。
【0013】一方、ポンプ施設流入渠においては、一般
に流入渠水位計3を用いて水位を測定しているが、この
ときのポンプ施設流入渠の流量をQdとする。従って、
この流量Qdは予測したい流入量でもある。
【0014】ところで、簡単のために上流端から下流端
までの移送時間をτとすると、下流端では時刻t0 にお
いて図7(c)に示すごとく上流端の(t0 −τ)時点
までの観測値(履歴)から実線のように下流端流量Qd
を予測でき、さらに(t0 +τ)まで上流端流量Quの
観測値から予測可能である。
【0015】しかし、現在時刻t0 から予測時間△Tま
で下流端流量Qdを予測しようとすると、移送時間τ分
だけ上流端流量Quから不定流計算により精度よく予測
できるものの、残りの時間(t0 +τ)〜(t0 +△
T)の間は上流端流量Quを計測していなので、下流端
流量Qdを予測できず、たとえ予測しても全く信頼性の
ないものとなる。従って、現在時刻t0 以降でも上流端
流量Quを連続的にt0+△Tまで予測できれば、下流
端流量Qdの予測精度が向上し、信頼性を得ると考えら
れる。
【0016】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、高精度に雨水流入量を予測可能であり、ポンプ施設
などにおいて最適なポンプ台数を選択して雨水を排水し
うる雨水流入量予測装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、レーダ空中線を用いて対象流域の雨域の雨
滴の反射電波を受信し、この受信電力からメッシュ雨量
分布の降雨データを作成するメッシュ雨量データ変換手
段と、このメッシュ雨量データ変換手段によって得られ
た降雨データと過去の履歴降雨データとに基づいて対象
流域の数時間先までの降雨を予測する降雨予測手段と、
この降雨予測手段による降雨予測データを用いて前記対
象流域の最下流点である流量算定点の流量を算定する流
入解析手段と、この流入解析手段によって算定された予
測流量と前記下水幹線上流端に設置された下水幹線セン
サの計測流量とを比較して当該予測流量の誤差補正を行
う流入量補正手段と、前記下水幹線センサ設置点を上流
端、前記プロセス流入渠の水位計位置を下流端とし、こ
れら上・下流端の区間について不定流計算式を用いて流
下量を予測する流下量予測手段とを有する雨水流入量予
測装置である。
【0018】
【作用】従って、本発明は以上のような手段を講じたこ
とにより、レーダ空中線およびレーダ送受信装置などの
レーダ雨量計を用いて雨域の雨滴から反射してくる受信
電力を取り込んでメッシュ雨量データ変換手段に送出
し、ここで受信電力の大きさに応じてメッシュ雨量デー
タに変換するので、雨域の形状および雨域各領域ごとの
降雨強度からなる降雨データを再現性よく得ることがで
きる。
【0019】しかも、降雨予測手段では降雨データと過
去の履歴降雨データとに基づいて対象流域の降雨が対象
流域の数時間先に何れの方向にどの程度の距離だけ移動
しているかを決定し降雨予測を行い、さらに流入解析手
段では対象流域内の雨量が所定時間ごとにどの程度移動
して下水幹線上流端に到達して流入するかを算定するの
で、上流端の流入流量を相当正確に予測でき、また流入
量補正手段にて実際の下水幹線上流端の流量実測値に基
づいて補正を加えるので、非常に精度の高い予測値が得
られる。
【0020】さらに、流下予測手段において上流端流入
流量をもとに従来周知の不定流計算式を用いて下流端流
下量を予測することから、下流端流入量を高精度に予測
することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明装置の一実施例を示す全体構
成図である。同図において11はレーダ空中線、12は
レーダ送受信装置であって、このレーダ送受信装置12
の送信電力を受けてレーダ空中線11から下水幹線12
上流側の対象流域の雨域に向けて電波が発射され、この
雨域にり降下する雨滴からの反射電波,つまり降雨形状
を含む降雨強度をレーダ空中線11を介してレーダ送受
信装置12で受信し電気的な受信電力に変換する構成と
なっている。
【0022】13はメッシュ雨量データ変換手段であっ
て、これは例えばレーダ空中線11で捕えた雨域よりも
広いデータ保存領域を分割したメッシュデータ領域を有
し、前記レーダ送受信装置12からの降雨形状を含む降
雨強度に応じたメッシュ雨量データ(降雨データ)に変
換する。メッシュデータに変換した理由はレーダ送受信
装置12の受信電力はそのままでは降雨データとして使
用できないためである。
【0023】14はメッシュ雨量データ変換手段13に
よって変換された降雨データと過去の履歴降雨データと
に基づいて対象流域に降る降雨分布を数時間先まで予測
する降雨予測手段であり、ここで予測された数時間先ま
での降雨分布は流入解析手段15に送られる。この流入
解析手段15は予測された降雨分布をもとにRRL(ロ
ード・リサーチ・ラブラトリ)法を用いて対象流域の最
下流点である流量算定点での降雨の流入時間と流入量と
を予測する。この流量算定点の相当地点,つまり下水幹
線上流端には幹線センサ16が設置され、通常,当該設
置点の水位と流量とを測定している。
【0024】17は流入解析手段15によって予測され
た予測流入流量と幹線センサ16で測定された測定流量
とを比較し予測流入流量の誤差を補正する流入量補正手
段である。この予測誤差の補正は例えばある時間経過ご
とにゲインを下げるなどの方法をとり、補正後の予測流
入流量を流下予測手段18に送出する。
【0025】この流下予測手段18では、幹線センサ1
6の設置点を上流端、ポンプ施設流入渠の水位計19の
設置点を下流点とし、不定流計算を用いて下流端の流
量,すなわちポンプ施設流入量を予測する。20は流入
予測表示装置、21はポンプ場、22は雨水ポンプ、2
3は河川を示す。次に、以上のように構成された装置の
動作について説明する。
【0026】レーダ空中線11およびレーダ送受信装置
12を用いて対象流域の雨域形状および降雨強度分布を
取り出し、さらにメッシュ雨量データ変換手段13にて
メッシュ雨量データ(降雨データ)に変換した後、この
変換された降雨データを用いて後続の降雨予測手段14
および流出解析手段15で下水幹線上流端の流入流量を
予測する。
【0027】先ず、降雨予測手段14による降雨予測
は、対象流域の降雨を数時間先まで予測するもので、そ
の予測の一例について図2を用いて説明する。降雨予測
では、将来の任意時刻の雨域位置と降雨強度とを予測す
る必要があり、これには幾つかの方法があるが、ここで
は簡単のためには以下の仮定をおいてみる。すなわち、 (1) 現在の雨域形状は将来とも変化しない。 (2) 現在の雨域の降雨強度分布は将来とも変化しな
い。
【0028】ここでは、現在時刻t0 の雨域の中心
(イ)或いは降雨強度を含んだときの雨域の重心に着目
し、過去の履歴降雨データ,つまり過去の雨域移動方向
データを用いて雨域の移動方向および位置を予測する。
なお、雨域の位置は過去の雨域移動速度に予測時間△T
を乗じて求める。一方、降雨予測のもう1つの要素であ
る降雨強度の予測は過去の降雨強度の時間変化を予測時
間△Tだけ外挿して求めるものである。従って、この降
雨予測手段14によって雨域形状、時間的に移動する雨
域の位置、時間的に変化する降雨強度などを求めること
ができる。
【0029】次に、流入解析手段15による流入解析
は、予測降雨をもとに降雨が対象流域から流入するであ
ろう流入時間および流入量を予測するものであって、こ
の流入解析法には従来のような管渠内雨水流下の水位断
面の変化から解析するのではなく、降雨予測を組合せる
ことにより、今後引き続き降る雨による流量を算定する
ものである。
【0030】そこで、流入解析法として例えばRRL法
を用いて説明する。例えば図3に示すような対象流域を
考えたとき、降雨は時間遅れを伴って最下流地点pに流
入する。従って、流入量算定地点をpとすると、予め任
意の地点から地点pまでの雨水到達時間を求めるととも
に、計算時間間隔△t(例えば5分)ごとに等到達時間
領域(面積)Aiを算定しておく。この雨水到達時間は
下水管が満管状態であると仮定し、水理学公式から流速
を求め、△t時間相当の距離を算定することにより境界
線Liを作成することができる。しかる後、対象流域に
降る降雨強度Iiについて図4に示すように観測し、地
点pの流入量Piを次式から算定する。 P0 =0 P1 =I1 ・A1 2 =I1 ・A2 +I2 ・A1 3 =I1 ・A3 +I2 ・A2 +I3 ・A1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Pn =I1 ・An +I2 ・An-1 +……+In ・A1 ……(5) その結果、以上のような流入量(流域流量)Piを求め
ることにより、図5に示すように算定できる。
【0031】因みに、同図は先1時間の流域流量を予測
したものであり、この流域流量が幹線センサ設置点の流
量と見なすことができ、流下予測区間の上流端の流量入
力値となる。
【0032】しかる後、流出量補正手段17では流入解
析手段15からの予測された流量と幹線センサ16の測
定流量とを比較し、ある時間ごとに予測流量の誤差補正
を行う。さらに、流下予測手段18では、幹線センサ設
置点を上流端、ポンプ施設の水位計設置位置を下流端と
し、前記(3)式,(4)式を用いて不定流計算を実施
して下流端の流入量予測,つまり流下予測を行う。この
流下予測の計算手順について、図7を用いて具体的に説
明すると、 1.時刻(t0 −τ)において幹線センサ16の水位H
uと流入渠水位H1 とから各計算点の初期水深Hi を補
間して求める。 2.時刻(t0 −τ)において初期水深Hi から各計算
点の流量Qi を前記(3)式に基づいて算定する。 3.時刻(t0 −τ)〜t0 の間、幹線センサ16の実
測流量Qu を入力し、水深Hi を前記(4)式から算定
する。 従って、ここまでの過程で現在時刻t0 における各計算
点の水深Hi および流量Qi の推定値を求めることがで
きる。
【0033】4.t0 〜(t0 +△T)の間、流入量補
正手段17の出力である幹線センサ16の予測流量Qi
を入力し、水深Hi を前記(4)式を用いて算定する。
また、水深Hi からQi を前記(3)式を用いて算定す
る。 5.前記4について計算時間ピッチ△t毎に繰り返し行
って下流端流量Qdを求め、下流端の雨水流入量とする
ものである。
【0034】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、レーダ雨量計を用いて雨域の雨滴から反射してくる
受信電力の大きさに応じてメッシュ雨量データに変換す
るので、雨域の形状および雨域各領域ごとの降雨強度か
らなる降雨データを再現性よく得ることが可能である。
【0035】また、降雨予測手段14にて降雨が予測時
間内に何れの方向にどの程度の距離だけ移動するかを過
去の雨域移動方向データから決定し降雨予測を行い、か
つ、流入解析手段15において対象流域内の雨量が所定
時間ごとにどの程度移動して下水管上流端に到達して流
入するかを算定するので、上流端の流入流量を正確に予
測できる。しかも、実際の下水幹線上流端の流量実測値
に基づいて補正を加えるので、非常に精度の高い予測値
となる。
【0036】さらに、以上のように精度の高い上流端流
入流量に基づいて従来周知の不定流計算式を用いて下流
端の流下量を予測するので、高精度に雨水流入量を予測
でき、この雨水流入量に基づいて最適な排水ポンプの運
転台数を決定して適切にポンプ施設の雨量を排水でき
る。
【0037】なお、上記実施例では、ポンプ施設などの
ポンプ運転台数の制御を想定しているが、必ずしもポン
プ施設である必要はなく、例えば貯留池に適用する場合
にはゲートの開度制御に用いてもよく、その他種々の用
途に適用可能である。その他、本発明はその要旨を逸脱
しない範囲で種々変形して実施できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
ーダ雨量計を用いて雨域の降雨状態を判断し、かつ、対
象流域の降雨の流動状態を判断しながら上流側流入流量
を予測するので、この上流側流入流量から高精度に雨水
流量を予測でき、ポンプ施設などにおいて最適なポンプ
台数を用いて雨水を排水できる雨水流入量予測装置を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる雨水流入量予測装置の一実施
例を示す構成図。
【図2】 降雨予測時の雨域の移動方向を説明する図。
【図3】 対象流域に降った雨量の移動状態を説明する
図。
【図4】 対象流域の最下点に流入する所定時間ごとの
流入量を示す図。
【図5】 降雨開始から予測時間までの雨水流入量予測
状態を示す図。
【図6】 下水管内の流下量を計算するための説明図。
【図7】 流量移送時間、予測時間および上・下流端の
流量の状態を説明する図。
【符号の説明】
11…レーダ空中線、12…レーダ送受信装置、13…
メッシュ雨量データ変換手段、14…降雨予測手段、1
5…流入解析手段、16…幹線センサ、17…流入量補
正手段、18…流下予測手段、19…流入渠水位計、2
1…ポンプ場、22…ポンプ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象流域に降った雨量が下水幹線を介し
    て所要のプロセスに流入する雨水流入量を予測する雨水
    流入量予測装置において、 レーダ空中線を用いて前記対象流域の雨域の雨滴の反射
    電波を受信し、この受信電力からメッシュ雨量分布の降
    雨データを作成するメッシュ雨量データ変換手段と、 このメッシュ雨量データ変換手段によって得られた降雨
    データと過去の履歴降雨データとに基づいて前記対象流
    域の数時間先までの降雨を予測する降雨予測手段と、 この降雨予測手段の降雨予測データを用いて前記対象流
    域の最下流点である流量算定点の流量を算定する流入解
    析手段と、 この流入解析手段によって算定された予測流量と前記下
    水幹線上流端に設置された幹線センサの計測流量とを比
    較して当該予測流量の誤差補正を行う流入量補正手段
    と、 前記下水幹線センサ設置点を上流端、前記プロセス流入
    渠の水位計位置を下流端とし、これら上・下流端の区間
    について不定流計算式を用いて流下量を予測する流下量
    予測手段とを備えたことを特徴とする雨水流入量予測装
    置。
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