JPH05132929A - 中空場所打ち杭の造成方法 - Google Patents

中空場所打ち杭の造成方法

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JPH05132929A
JPH05132929A JP29880991A JP29880991A JPH05132929A JP H05132929 A JPH05132929 A JP H05132929A JP 29880991 A JP29880991 A JP 29880991A JP 29880991 A JP29880991 A JP 29880991A JP H05132929 A JPH05132929 A JP H05132929A
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hollow
bag body
forming
hole
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JP29880991A
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Sadao Yabuuchi
貞男 藪内
Hitoshi Ogura
仁志 小椋
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JIOTOTSUPU KK
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JIOTOTSUPU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 杭内の中空形成と周辺地盤との周面摩擦の向
上効果とを同時に且つ簡便に達成できる。 【構成】 地盤に杭孔10を掘削し、該杭孔10中芯に
可撓性の中空形成袋体20を、及び該袋体20と孔壁と
の間に補強体40と硬化材50を、所要順序で挿入設置
した後、中空形成袋体20の上部開口部22から流体6
0を圧入して該袋体20を膨張させ、杭体の中芯に中空
部を形成する中空場所打ち杭の造成方法、更に硬化材5
0と孔壁との間に杭周形成袋体26を設定する造成方
法、及び中空形成可撓性袋体20の代わりに中空形成パ
イプ30と杭周形成袋体26を設定し該パイプ30と袋
体26との間に硬化材50を圧入する造成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地盤内に形成する中空
場所打ち杭の造成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から場所打ち杭を造成するにあた
り、杭体内を空洞にして強度上及び機能上不必要な部分
を取り除き且つ材料の節減を図る目的で、杭体内を空洞
にする、いわゆる中空場所打ち杭の各種造成方法が提案
されている。このような中空場所打ち杭の造成は、例え
ば、地盤中に杭孔を掘削し、孔壁安定液により孔壁の崩
壊を防ぎつつ、内側に内管を取り付けた鉄筋籠を建込
み、内管の外側にコンクリートを打設し、コンクリート
の硬化後該内管を引き抜くかあるいは埋殺することによ
り行われる。ここで、中空杭の造成にあたりその中空部
分に可撓性袋体を用いるものも知られており、特開昭5
5ー30059号公報には、掘削孔内に鉄筋籠を建込
み、その内側に可撓性圧力容器を挿入し、該容器内に流
体を注入した状態でコンクリートを打設し、コンクリー
ト硬化後流体を排除して中空杭を造成する方法が、特開
昭57ー155425号公報には、掘削孔にチューブを
入れ、液体を封圧してチューブを膨張させ、鉄筋籠を建
込みコンクリートを打設し、コンクリート硬化後チュー
ブ内の液体を排除してチューブを除去して中空杭を造成
する方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの可撓性袋体を
用いた中空場所打ち杭の造成法では、該袋体内に空気や
水の如き流体を圧入して膨らませ、空洞を形成するため
の内型枠の代わりに用いており、袋体の膨張後、コンク
リートを打設・硬化させている。従って、コンクリート
を打設・硬化させた後に袋体中の流体を排除して袋体を
除去できる点に、内型枠の引き抜きの容易さ及び経済的
利点がある。
【0004】しかしながら、これらの方法では、造成さ
れる中空杭の地盤との馴染みが充分でなく、また、造成
工程が増加するため、そのコストと減量コンクリートと
のコストとが見合うかの問題があり、現状においては、
上述した公知の中空場所打ち杭の造成は普及していない
のが実状である。本発明はこれらの課題に鑑みなされた
ものであって、請求項1記載の発明は、杭内の中空形成
と共に周辺地盤との周面摩擦の向上を同時に且つ簡便に
達成できる、支持力の高められた中空場所打ち杭の造成
方法を提供することを目的とする。
【0005】請求項2記載の発明は、杭内の中空形成と
同時に、より良好な周辺地盤との周面摩擦効果及び地盤
改良効果を簡便に達成することができる、中空場所打ち
杭の造成方法を提供することを目的とする。請求項3記
載の発明は、より良好な周辺地盤との周面摩擦効果及び
地盤改良効果を簡便に達成することができる、中空場所
打ち杭の造成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の目的は、
請求項1記載の如く、地盤に杭孔を掘削し、該杭孔中芯
に可撓性の中空形成袋体を、及び該袋体と孔壁間に補強
体と硬化材を所要順序で挿入設置した後、中空形成袋体
の上部開口から流体を圧入して該袋体を膨張させ、杭体
の中芯に所要の大きさの中空部を形成することにより達
成される。
【0007】即ち本発明では、袋体内に予め流体を圧入
して中空形成用の内型枠として用いるという、従来の袋
体を用いた中空場所打ち杭の造成における常識をやぶ
り、可撓性袋体と杭孔との間に予め鉄筋籠等の補強体と
コンクリート等の硬化材とを設定した後、該袋体内に
水、圧搾空気等の流体を圧入して、硬化材を孔壁側に押
しやるように袋体を膨張させるものである。これによ
り、杭体の中芯に中空部が形成されると同時に、かかる
袋体の膨張とともに硬化材を周辺地盤に押しつけるた
め、周辺地盤の圧締、即ち地盤改良と周面摩擦の向上を
同時に達成することができる。また、硬化材が杭孔壁を
押しひろげるよう膨張して形成されるため、結果的に掘
削排土を低減することができる。もちろん、経済性の点
でも優れ、硬化材の硬化後、可撓性袋体内の流体を除去
することにより、該中空形成袋体を容易に排除すること
もできる。
【0008】更に、本発明の第二の目的は、請求項2記
載の如く、地盤に杭孔を掘削し、該杭孔に可撓性の杭周
形成袋体を、該杭周形成袋体の中芯に中空形成袋体を、
及びこれらの両袋体間に補強体と硬化材を所要順序で挿
入設置した後、中空形成袋体の上部開口から流体を圧入
して膨張させ、杭体の中芯に所要の大きさの中空部を形
成することにより達成される。
【0009】即ち、中空を形成するための袋体とは別
に、その外側に杭周形成袋体を設けることにより、硬化
材と杭孔との間に境界面ができ、更に、中空形成袋体内
への流体の圧入に伴い、中空部を形成するとともに、硬
化材を孔壁側に押しやり杭周形成袋体を膨張させ周辺地
盤を圧締するため、中空形成と同時に、周辺地盤の改良
効果及び周面摩擦の更なる増大効果が達成される。特に
この方法は、地下水流がある場合に好適である。
【0010】ここで、上記二種の袋体を用いる造成法に
おける中空形成用の可撓性袋体の代わりに、従来から用
いられているような中空形成パイプを用いてもよい。こ
の場合には、該パイプと杭周形成袋体との間に補強体を
設置し、杭周形成袋体の上部開口部から袋体内に硬化材
を圧入させることにより、杭周形成袋体の杭壁への膨張
を達成することができる。
【0011】即ち、本発明の第三の目的は、請求項3記
載の如く、地盤に杭孔を掘削し、該杭孔に可撓性袋体
を、該袋体の中芯に中空形成パイプを、及び該袋体とパ
イプとの間に補強体を所要順序で挿入設置した後、該パ
イプと可撓性袋体との間に硬化材を圧入して該袋体を膨
張させ、杭体の中芯に所要の中空部を形成することによ
り達成される。
【0012】以下、本発明を更に詳述する。本発明にお
いて中空形成用に設けることのできる不透水性の可撓性
袋体は、先端部が閉塞されたものであって、中空部形成
に際して圧入する流体を透過させることなく、かかる圧
入に伴い充分に該袋体を膨張させ得、且つ一定の強度を
有するものであればいずれでもよい。例えば、合成ゴ
ム、合成樹脂、合成繊維、薄い金属板などが挙げられ
る。なかでも、通常のプラスチック原料、例えばナイロ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ア
クリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等を素材と
する延伸又は未延伸のプラスチックフィルム、あるいは
下記に示すような繊維材料からなる布状物に、プラスチ
ックフィルムを貼布又は合成樹脂若しくはゴム系塗料を
含浸若しくはコーティングしたものが好ましい。また、
流体圧入に伴い、周りの硬化材と地盤を充分に押し広げ
つつ膨張し得るに充分な強度を有する必要がある。更
に、中空形成可撓性袋体は特に円周方向における膨張率
が一定である方が、得られる中空体の均一性を確保する
上で好ましい。また、該中空形成用の不透水性可撓性袋
体の大きさは特に限定的ではなく、設定すべき中空部の
所要の大きさに応じて適宜選択することができる。
【0013】かかる中空形成用の可撓性袋体を設けるこ
とにより、硬化材の打設後、該袋体内に流体を圧入する
だけで、杭体の中芯に所要の中空部を形成すると同時に
周辺地盤の改良を達成することができる。かかる流体の
例としては、水、泥水、空気等を挙げることができる。
一方、本発明において、中空形成パイプ又は中空形成可
撓性袋体の外側に、杭周形成用に設けることのできる可
撓性袋体は、特に限定的ではなく、可撓性があり、硬化
材を圧入するに対して充分な強度と硬化材の流出防止性
があればよく、透水性、半透水性、不透水性のいずれで
もよい。例えば、天然繊維(例えば綿、麻等)、合成繊
維(例えばナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリ塩化ビニル等)等の通常の繊維材料
からなる織物、編物、不織布等の布状物、合成ゴム、合
成樹脂(例えばナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等)
からなる延伸又は未延伸のプラスチックフィルム、更に
は上記布状物に上記合成樹脂若しくはゴム系塗料を含浸
若しくはコーティングしたもの又は上記布状物に合成樹
脂製のフィルムを貼付したもの等を適宜用いることがで
きる。なかでも、周辺地盤内の脱水性を促進することの
できる、透水性ないしは半透水性のものが好ましい。ま
た、周辺地盤との周面摩擦をより向上させるために、該
袋体は部所毎にその伸縮性ないし膨張性が異なるものを
用いてもよい。かかる伸縮性の違いは、部分的に伸縮率
の異なる素材を配置させる方法、織り目の強さを変える
方法、部分的に二種以上の素材をはりあわせる方法等が
ある。中空形成袋体と杭周形成袋体の二種の袋体を用い
る場合には、その素材は同一のものであっても異なるも
のであってもよい。該杭周形成用の可撓性袋体の大きさ
も特に限定的ではなく、必要に応じて適宜設定できる。
また、先端部は閉塞されていることが好ましい。
【0014】上記の如き、中空形成袋体又は中空形成パ
イプの外側に杭周形成用の可撓性袋体を設けた場合に
は、所定箇所への流体又は硬化材の圧入により、該杭周
形成可撓性袋体が膨張して周辺地盤を圧縮させ、地盤改
良及び周面摩擦の向上を達成することができ、軟弱地盤
への適用が容易となる。しかも、硬化材は杭周形成可撓
性袋体内に注入され地中でそのまま、即ち地中との間に
該可撓性袋体を介したまま硬化するため、地下水流等に
よりコンクリート等の硬化材が流れず、杭体の品質を保
証することができる。
【0015】また、本発明で用いることのできる中空形
成パイプとしては、硬化材の圧入に対して充分な強度を
有するものであればよく、回収の際に充分な引っ張り強
度を有するもの、あるいは回収せずに杭体の一部として
使用できるものが好ましい。また、補強体としては、一
定の強度を有し、硬化材がその内外をある程度自由に通
過するものであればよく、例えば鉄筋籠、周面に多数の
穴の開いた鋼管等が挙げられる。
【0016】本発明にて用いることのできる硬化材は、
例えばセメント系、石膏系、石灰系、ポゾラン系、スラ
グ系及びその他の材料等を単独又は組み合わせて適宜用
いることができる。また必要に応じてその他の添加剤、
例えば骨材、安定化剤、流動化剤等を加えることができ
る。更に、硬化材と孔壁との間に杭周形成可撓性袋体を
設けた場合には、硬化材中に孔を掘削して得られた排土
を含有させた硬化性混合物、いわゆるソイルセメントを
用いることもできる。このように排土を用いる場合に
は、粘土等の不良土を適宜選択排除して使用することが
好ましい。
【0017】本発明では、通常の方法に従い、例えばバ
ケット、ドリルピット等の機械力を用いて、地盤中に所
定深度まで杭孔を掘削することができる。杭孔内に、中
空形成袋体、中空形成パイプ、杭周形成袋体、補強体及
び硬化材等を挿入設置する順序は、特に限定されない。
例えば、補強体と中空形成体(可撓性袋体又はパイプ)
を地表より杭孔内に挿入した後、該形成体と杭孔との間
に硬化材を注入してもよいし、杭孔内に補強体と硬化材
を注入した後、中空形成体を該硬化材中に押し込んでも
よい。また、杭周形成袋体を挿入設置する場合は、硬化
材注入前である。
【0018】更に、補強体の装填は、硬化材硬化前であ
ればいずれの時期でもよいが、中空形成袋体又は中空形
成パイプの杭孔内への装填前、または挿入と同時が好ま
しい。例えば、硬化材が容易に通過し得る通路をその上
部から下部にわたり設けた鉄筋籠を、場合により杭周形
成可撓性袋体内に装填し、更に押し込みロッドを該鉄筋
籠内に装填して、即ち、掘削杭孔内に、杭周形成袋体を
かぶせた鉄筋籠を押し込みロッド等を用いて挿入させ、
次いで該押し込みロッドを引き抜き、しかる後に、中空
形成可撓性袋体又は中空形成パイプを該鉄筋籠内に挿入
する方法が挙げられる。場合により、押し込みロッドは
用いずに、鉄筋籠を掘削杭孔内へ挿入することもでき
る。また、中空形成パイプを押し込みロッドの代わりに
用いてもよいし、該鉄筋籠と押し込みロッドとの間に予
め中空形成可撓性袋体を装填させておいてもよい。その
後、所定の箇所への硬化材又は流体の注入をおこなえば
よい。
【0019】また、杭周形成袋体を設定した場合に、該
杭周形成袋体の膨張工程と硬化材の充填工程とを分離し
てもよい。例えば、杭周形成可撓性袋体として不透水性
素材を用い、杭孔内に挿入した後、該杭周形成袋体に圧
力水、圧搾空気の如き流体を圧入することにより袋体を
一旦膨張させた後、中空形成体(可撓性袋体又はパイ
プ)及び補強体を杭周形成袋体の中に装填し、硬化材を
注入、更には場合により流体を圧入することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明に従う中空場所打ち杭の造成方
法を具体的に詳述する。まず、請求項1記載の造成法で
ある、中空形成用の不透水性可撓性袋体20のみを用い
た場合を説明する。図1aに示す如く、地盤に所定深度
まで杭孔10を掘削し、上部に開口部22を有する不透
水性の可撓性袋体20、及びその袋体20と孔壁12と
の間に補強体40及び硬化材50を設定する。中空形成
袋体20、補強体40及び硬化材50の挿入設置順序
は、特に限定されない。例えば、補強体40と不透水性
可撓性袋体20を地表より差し込みロッド等を用いて杭
孔10内に挿入後、該袋体20と掘削孔10との間に硬
化材50を注入してもよいし、掘削孔10内に補強体4
0と硬化材50を装填後、不透水性可撓性袋体20の先
端部をシャフト等の先でつかみ該硬化材50中に押し込
んでもよい。
【0021】該掘削孔10の大きさは限定的でなく、用
いる可撓性袋体20の材質、更には所望する最終掘削孔
10の大きさにより適宜求めることができる。該掘削孔
10は、通常の方法に従い、安定液などを注入して掘削
孔10の崩壊の防止を行ってもよい。可撓性袋体20の
上部開口部22は、通常地表付近に設定されるが、流体
60圧入が行えればその箇所は特に限定的ではない。流
体60圧入のしやすさ及び流体60の均一流入の優位性
から地表面であることが好ましい。また、掘削孔10内
に挿入された中空形成用の不透水性袋体20には、流体
60の圧入に伴い形成される中空部が杭体の中芯に設定
できるように、該杭孔10との間にスペーサー等を設け
てもよい。
【0022】次いで、図1bのように、該可撓性袋体2
0の開口部22からポンプ等を用いて圧入口24を通し
て該袋体20内へ流体60(例えば圧搾空気、圧力水な
ど)を圧入すると、該袋体20の膨張に伴い硬化材50
を地盤の周囲方向に向かって押しひろげ、周辺地盤の改
良ないしは周面摩擦の向上を達成することができる。流
体60の袋体20内への圧入は本分野で通常用いられる
ポンプを用いることにより容易に行うことができる。
【0023】次いで、請求項2記載の造成法である、内
側の中空形成可撓性袋体20及び外側の杭周形成可撓性
袋体26の二種の袋体を用いた場合を説明する。図2a
に示す如く、地盤の所定深度まで杭孔10を掘削し、杭
周形成袋体26を挿入設置し、該杭周形成袋体26の内
側に中空形成袋体20を、及びこれらの両袋体の間に補
強体40と硬化材50とを挿入設置する。
【0024】中空形成袋体20、杭周形成袋体26、補
強体40及び硬化材50の設置順序は特に限定的ではな
く、例えば、通常の方法に従い地盤中に掘削孔10を設
けた後、内部に中空形成可撓性袋体20及び外部が杭周
形成可撓性袋体26からなる二重構造の袋体を該杭孔1
0内に地表より挿入後、中空形成袋体20と杭周形成袋
体26との間に硬化材50を注入することにより行なう
ことができる。該掘削孔10内に杭周形成可撓性袋体2
6を挿入後硬化材50を注入し、しかる後中空形成可撓
性袋体20の先端部をシャフト等を用いてつかみ、硬化
材50中に押し込むことにより行ってもよい。
【0025】かかる二種の袋体を用いた造成法において
も、内側の中空形成袋体20の開口部22及び外側の杭
周形成袋体26の開口部28はそれぞれ地表付近に設定
されるが、前記の場合と同様、硬化材50又は流体60
の圧入が行えればその箇所は特に限定的ではない。ま
た、前記と同様、中空部を杭体の中芯に設定できるよう
中空形成袋体20と杭周形成袋体26との間にスペーサ
ーを設けてもよい。
【0026】次いで、図2bに示す如く、前記と同様に
該中空形成可撓性袋体20の開口部22からポンプ等を
用いて該袋体20内へ流体60を圧入することにより、
該袋体20の膨張に伴い硬化材50を杭周形成袋体26
とともに地盤の周囲方向に向かって押しひろげ、周辺地
盤の改良ないしは周面摩擦の更なる向上を達成すること
ができる。
【0027】次に、請求項3記載の造成法である、中空
形成パイプ30と杭周形成可撓性袋体26とを用いた場
合を説明する。図3aに示す如く、地盤の所定深度まで
杭孔10に掘削し、内側に中空形成パイプ30、補強体
40及び硬化材50を装填した杭周形成可撓性袋体26
を挿入設置する。
【0028】杭孔10内への中空形成パイプ30、補強
体40、硬化材50及び杭周形成可撓性袋体26の挿入
設置順序は、特に限定されない。例えば、前記の如く通
常の方法に従い地盤に掘削孔10を設けた後、中空形成
パイプ30の外側に杭周形成可撓性袋体26をかぶせ、
該掘削孔10内に挿入することができる。可撓性袋体2
6の挿入とパイプ30の挿入は別々に行ってもよいし、
また、予め掘削孔10を設けずにパイプ30をシャフト
の代わりに用いて可撓性袋体26を挿入させてもよい。
【0029】この造成法においても、可撓性袋体26の
開口部28は地表付近に設定されるが、前記の場合と同
様、中空形成パイプ30の外側に硬化材50の圧入を行
うことができればその箇所は特に限定的ではない。ま
た、中空形成パイプ30と可撓性袋体26との間にスペ
ーサーを設けてもよい。次いで、図3bに示す如く、該
可撓性袋体26の開口部28からポンプ等を用いて該可
撓性袋体26と中空形成パイプ30との間に硬化材50
を圧入することにより、該可撓性袋体26を地盤の周囲
方向に向かって押しひろげ、周辺地盤の改良ないしは周
面摩擦の向上を達成することができる。
【0030】中空形成パイプ30は、硬化材50の硬化
後引き抜いてもよいし、そのまま埋没させてもよい。引
き抜く場合には、引き抜きを容易ならしめるためにパイ
プ30の外側に、紙、布、スチロール、鋼などによりシ
ールしたり、グリース油、パラフィンその他の樹脂材料
を塗布したりして、引き抜き用スリップ層を設けること
ができる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1
記載の中空場所打ち杭の造成方法によれば、中空形成可
撓性袋体内に流体を圧入して周辺の硬化材及び地盤を同
時に押しひろげることから、杭内の中空形成及び周辺地
盤との周面摩擦の向上を同時に且つ簡便に達成すること
ができる。
【0032】請求項2記載の中空場所打ち杭の造成方法
によれば、内側に中空形成可撓性袋体及び外側に杭周形
成可撓性袋体を用いることにより、杭内の中空形成と同
時に、より良好な周辺地盤との周面摩擦効果及び地盤改
良効果を一度に且つ簡便に達成することができる。請求
項3記載の中空場所打ち杭の造成方法によれば、中空形
成パイプの外側に杭周形成可撓性袋体を用いることによ
り、より良好な周辺地盤との周面摩擦効果及び地盤改良
効果を簡便に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図中、a及びbは、請求項1記載の発明にか
かる中空場所打ち杭の造成法の一実施例を示す縦断面概
念図である。
【図2】同図中、a及びbは、請求項2記載の発明にか
かる中空場所打ち杭の造成法の一実施例を示す縦断面概
念図である。
【図3】同図中、a及びbは、請求項3記載の発明にか
かる中空場所打ち杭の造成法の一実施例を示す縦断面概
念図である。
【符号の説明】
10 杭孔 12 孔壁 20 中空部形成可撓性袋体 22 中空形成可撓性袋体開口部 24 流体圧入口 26 杭周形成可撓性袋体 28 杭周形成可撓性袋体開口部 30 中空形成パイプ 40 補強体 50 硬化材 60 流体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤に杭孔を掘削し、該杭孔中芯に可撓
    性の中空形成袋体を、及び該袋体と孔壁間に補強体と硬
    化材を所要順序で挿入設置した後、中空形成袋体の上部
    開口から流体を圧入して該袋体を膨張させ、杭体の中芯
    に所要の大きさの中空部を形成することを特徴とする中
    空場所打ち杭の造成方法。
  2. 【請求項2】 地盤に杭孔を掘削し、該杭孔に可撓性の
    杭周形成袋体を、該杭周形成袋体の中芯に中空形成袋体
    を、及びこれらの両袋体間に補強体と硬化材を所要順序
    で挿入設置した後、中空形成袋体の上部開口から流体を
    圧入して膨張させ、杭体の中芯に所要の大きさの中空部
    を形成することを特徴とする中空場所打ち杭の造成方
    法。
  3. 【請求項3】 地盤に杭孔を掘削し、該杭孔に可撓性袋
    体を、該袋体の中芯に中空形成パイプを、及び該袋体と
    パイプ間に補強体を所要順序で挿入設置した後、該パイ
    プと可撓性袋体との間に硬化材を圧入して該袋体を膨張
    させ、杭体の中芯に所要の中空部を形成することを特徴
    とする中空場所打ち杭の造成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008047151A1 (en) 2006-10-20 2008-04-24 City University A pile and method of constructing the same
CN104328782A (zh) * 2014-11-27 2015-02-04 北京中铁润海科技有限公司 一种可膨胀性灌注装置及其治理铁路路基沉降变形的方法
CN104895053A (zh) * 2015-06-16 2015-09-09 苏交科集团股份有限公司 一种节段式空腔灌注桩的施工方法
CN107190737A (zh) * 2017-07-04 2017-09-22 福建省水利水电科学研究院 一种高强度模袋桩的施工工艺

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