JPH05132568A - 繊維強化熱可塑性樹脂シート及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂シート及びその製造方法

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JPH05132568A
JPH05132568A JP29932091A JP29932091A JPH05132568A JP H05132568 A JPH05132568 A JP H05132568A JP 29932091 A JP29932091 A JP 29932091A JP 29932091 A JP29932091 A JP 29932091A JP H05132568 A JPH05132568 A JP H05132568A
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sheet
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芳明 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 補強効果が優れた繊維強化熱可塑性樹脂シー
トと、これを歩留よく製造することができる方法。 【構成】 本発明による繊維強化熱可塑性樹脂シート
は、使用するポリオレフィン系樹脂が接着性を有してお
り、強化材であるガラス繊維マットは部分的に開繊され
た繊維束が混在しており補強効果が優れているので、そ
の強度が極めて大きい。又、その製造方法は、上記のマ
ット及び樹脂を使用し、且つガラス繊維のマットを、マ
トリックス(A)/ガラス繊維(B)体積比がマトリッ
クスの含浸工程で加えられる圧力下での空間率がA〜
(A−B)の範囲内に規定しているので、強度も大きい
上記シートが得られると共に、含浸時の樹脂の流出が少
なく、樹脂の歩留が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂
シート及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】補強用繊維マットと熱可塑性樹脂を一体
化し、実質的に気泡のないシート状物を製造する方法
は、例えば特公昭63−15135号公報、特開昭62
−240514号公報に開示されている。ところで、使
用する繊維マットの形態は、樹脂の含浸速度(シートの
生産性)、含浸シートの強度、成形性などの性能及び含
浸時に必要な加圧力に大きく影響するにもかかわらず、
これまでほとんど規定されていない。その僅かな例外と
して特公平1−53896号公報及び特公昭52−25
864号公報における記載がある。前者の公報において
は、繊維マットの空間容積を40体積%以下に規定して
おり、後者公報においては、繊維補強された熱可塑性発
泡体を製造する際に、圧縮力とそのときの嵩密度でその
繊維マットの形態を規定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】繊維強化熱可塑性樹脂
シートにおいて、使用するガラス繊維の長さ、集束状態
及び繊維と樹脂の接着性などはシート製造時の樹脂の含
浸性、シートの強度特性、更にはシートを成形した後の
成形品の強度特性に大きな影響を及ぼすにも係わらず、
これまで、これらを明確に規定したものはなかった。こ
のため、樹脂のガラス繊維への含浸が不十分であるか、
又は、樹脂とガラス繊維の接着性が乏しいために、カラ
ス繊維の補強効果が十分に発揮されていなかった。
【0004】一方、前述の特公平1−53896号公報
及び特公昭52−25864号公報は、ガラス繊維の形
態を規定しようとしている。特公平1−53896号公
報での繊維マットの空間容積が40体積%以下との規本
発明の表現では繊維マットの空間率eが0.6以上に相
当する。しかし、繊維マットの空間率(マット内の空隙
体積の割合)は、測定する圧力により大きく変化する。
即ち、圧力が高いほど空間率eは小さくなる。加圧力と
ガラス繊維マットの空間率の関係を測定した一例を図2
に示す。同図に示すように、繊維マットの空間率は、マ
ットの加圧力によって大きく変化するため、測定圧力を
含浸工程で材料に加えられる圧力に限定しなければ実質
的な意味をもたない。仮に、上記特許の記載を加圧力ゼ
ロにおける繊維マットの形態を表現していると解釈する
と、この場合も実質的意味をもたない。例えば、0.5
kg/cm2 の加圧力下で測定した繊維マットの空間率
が全く同一のものでも、ニードルパンチのあるものとな
いものでは加圧力ゼロでの見掛けの空間率eは、甚だし
い場合には3倍も異なることがある。
【0005】次に、特公昭52−25864号公報での
圧縮力とその時の嵩密度によるその繊維マットの性状を
規定した場合には、嵩密度は繊維の密度を限定すれば本
発明でいう繊維マットの空間率と同様の意味をもちう
る。しかし、マトリックスと繊維マットの構成割合、即
ち、重量割合あるいは体積割合と適正マットの形態との
関係については言及されていない。
【0006】本発明は、上記課題を解決して補強効果が
優れた繊維強化熱可塑性樹脂シートと、これを歩留よく
製造することができる方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するべく鋭意検討を進め、マトリックスと繊維マ
ットの構成割合(体積割合)を様々に変化させ、かつ繊
維マットの形態を様々に変化させ検討した結果、材料構
成とマット形態の適正な組み合わせがあることを見出
し、更に、適正な樹脂を選定することによって本発明に
到った。
【0008】即ち、本発明による繊維強化熱可塑性樹脂
シートは、接着性が付与されたポリオレフィン系樹脂を
含むポリオレフィン系樹脂が、長さ6〜100mmで且
つ部分的に開繊されたガラス繊維束が混在するガラス繊
維マットで強化されている。
【0009】又、本発明による繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートの製造方法は、ガラス繊維マットで強化された熱可
塑性樹脂シートの製造方法において、マトリックス/ガ
ラス繊維の体積比をA/Bとしたとき(但しA+B=
1)、マトリックスの含浸工程で加えられる圧力条件下
での空間率がA〜(A−B)の範囲内にあり、且つ長さ
6〜100mmであると共に部分的に開繊されたガラス
繊維束が混在するガラス繊維マットを用い、このマット
に前記体積比のマトリックスとして接着性が付与された
ポリオレフィン系樹脂を含むポリオレフィン系樹脂を供
給し、次いで加熱及び加圧して前記マットに前記ポリオ
レフィン系樹脂を含浸させ、その後前記マットがシート
の厚さ方向に膨れないように圧力を加えながら冷却固化
させる。
【0010】この繊維強化熱可塑性樹脂シートの構成成
分であるマトリックスとガラス繊維は、このシートの用
途、要求される特性等に応じて選択される。
【0011】マトリックスとして使用される樹脂として
は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂ポリブテン
樹脂等のポリオレフィン系樹脂の中から選定される。
又、ポリオレフィン系樹脂としては、接着性が付与され
たポリオレフィン系樹脂を含むものが使用されるが、こ
の樹脂は結晶性ポリオレフィン(通常のポリオレフィ
ン)と不飽和カルボン酸或いは有機シラン化合物を、有
機過酸化物などの触媒の存在下で反応させて得られるも
ので、所謂変性ポリオレフィンである。
【0012】ガラス繊維は、長さ6〜100mm程度、
好ましくは13〜50mm程度の短繊維束を開繊する操
作をして、部分的に開繊されたガラス繊維束を混在さ
せ、この部分的に開繊されたガラス繊維束が混在してい
るガラス繊維マットにして用いる。このガラス繊維マッ
ト中の部分的に開繊されたガラス繊維束の割合は30%
以上であるのが好ましい。
【0013】なお、上記した部分的に開繊されたガラス
繊維束は、次のような状態のものを言う。これを図11
によって説明する。図11はガラス繊維束及び部分的に
開繊されたガラス繊維束の状態を模式的に示した図であ
り、20はガス繊維束、21はガラス繊維を示す。この
図において、(a)図は開繊されていない繊維束、
(b)図〜(e)図が部分的に開繊されたガラス繊維束
である。部分的に開繊されたガラス繊維束の状態は、
(b)図、(c)図、(d)図、(e)図の順にその開
繊の度合が大きくなっている。
【0014】そして、ガラス繊維のアスペクト比は10
00以上であるのが望ましい。マトリックス(A)/ガ
ラス繊維(B)の体積比は、製品シートに要求される強
度等から定められ、通例0.95/0.05〜0.60
/0.40程度、好ましくは0.9/0.1〜0.7/
0.3程度の範囲内で設定される。
【0015】繊維マットは、上記マトリックス/繊維体
積比(A/B、但しA+B=1)において、マトリック
スの含浸工程での繊維マットに加えられる圧力下での該
マットの空間率がA〜(A+B)の範囲内になるものが
用いられる。空間率と含浸去れないで繊維マット外に残
るマトリックスの関係を求めた結果を図1に示す。図中
□は繊維の体積率が5%(従って、マトリックスの体積
率が95%)の場合を、◆は繊維の体積率が10%の場
合を、○は20%、◇は30%、■は40%の場合をそ
れぞれ示している。本発明においては、図1においてマ
ット外に残るマトリックスの体積比が0〜50%になる
空間率を有する繊維マットを使用する。表で示すと表1
ようになる。好ましい空間率は、マット外に残るマトリ
ックスの体積率が0〜46%、特に5〜30%になる範
囲である。
【0016】
【表1】
【0017】実際のマットは、完全な均質とはかぎらな
いため、空間率eの平均値が上限値と同一であっても局
所的にこの値を超える部分がある場合がある。このよう
な場合には、計算上含浸に関与しないマトリックスが5
体積%程度(90/10の場合、e=0.895)残っ
てもよい。繊維マットが均質な場合、eが上限値と等し
くてもよい。
【0018】上記のマトリックスの溶融含浸を行う際の
圧力を加えたときの不織布の空間率eは次のようにして
求めることができる。先ず、総重量W〔g〕、面積S
〔cm 2 〕を測定し、ある任意の厚さの繊維不織布を上
下に常盤を有する加圧装置にセットし、この不織布に均
一に所定圧力を加え、不織布の厚さが変化しなくなるま
で(通常約5分)同じ圧力を加え続ける。次に、圧縮状
態の不織布の厚さt〔cm〕と面積S’〔cm2 〕(通
常初期面積Sと同じ)を測定する。その結果、空間率e
は次式で求められる。
【0019】
【数1】
【0020】繊維マットの空間率eが温度によって殆ど
変化しない場合には、常温での測定でよい。しかし、含
浸前の繊維マットが補強繊維以外の材料、例えば繊維状
マトリックス、粉体状マトリックス、エマルジョン状マ
トリックスを含む場合、これらの成分を除いたもの、即
ち、空間率測定には、含浸工程で補強用繊維マットとし
て機能する成分のみを空間率測定に用いるべきである。
繊維マットの空間率が温度により大きく変化する場合に
は、含浸工程の温度に等しい温度で空間率を測定する。
【0021】空間率の異なるガラス繊維マットは次のよ
うにして製造できる。市販のガラス繊維の非連続繊維束
(チョップドストランド)をヘンシェルミキサーなどの
装置を使用して、比較的弱い剪断力を繊維束に加えて開
繊させる。この時、ミキサー内での攪拌時間を変えるこ
とにより、繊維束の開繊度合いを変化させることができ
る。即ち、長時間攪拌させることにより開繊が進行し、
繊維束される繊維の集合体は嵩密度の低いものになる。
このようにして、嵩密度の異なる繊維集合体を不織布業
界で使用される給繊機やコンデンサーを用いてマット状
に分散させ、嵩密度、即ち、空間率の異なる繊維マット
が繊維束できる。繊維束の開繊方法としては、他にスパ
イクの付いたシリンダー・オープナーを用いる方法、繊
維集束剤を溶媒などにより除去する方法、高速のエアー
を吹き付ける方法などがある。
【0022】又、繊維マットの空間率を簡便に調整する
方法としては、予め空間率が既知である高空間率マット
と低空間率マットを多量に準備しておき、この両者を積
層又は混合させることにより任意の空間率マットを製造
できる。
【0023】繊維マットは、ニードルパンチにより接合
されていてもよく、またバインダーにより接合されてい
てもよい。また、繊維の一部又は全部が一方向に配合し
ていてもよい。また、その構造が厚み方向に不均一、即
ち空間率の異なる層が積層された構造でもよく、また特
開平3−47740号公報に開示されているように、空
間率が厚み方向に連続的に変化する構造でもよい。厚み
方向に不均一のマットの場合、全体の空間率eを代表値
として使用できる。しかし、すべての層が発明の空間率
の下限値以上であることが補強効果の点で望ましい。繊
維の30〜95%が一方向に配向している繊維マット
は、次のようにして製造することができる。
【0024】6〜100mmの長さにカットされた非連
続繊維束をそのままの状態で、又は繊維が著しく損傷さ
れない範囲で任意の程度開繊した状態で、表面にスパイ
クを有する回転するドラム状シリンダーに定量的に供給
する。
【0025】非連続繊維束の開繊を行う最も代表的な方
法は、乾式不織布製造装置の一つとして普及している開
繊機、ビーターあるいはブレンダーと呼ばれる装置を使
用する方法である。他の方法としては、所謂ヘンシェル
ミキサーなどを用いてもよい。又、繊維束を回転する羽
根を有する送綿機などを通じて空気と共に空送するだけ
でもある程度開繊することができる。
【0026】非連続繊維束を表面にスパイクを有するド
ラム状シリンダーに定量的に供給する方法は乾式の不織
布製造技術をそのまま適用することができる。
【0027】表面にスパイクを有するドラム(スパイク
ドラム)としては、不織布業界で普及しているカード機
に装着されているものをそのまま使用することができ
る。カード機では、一般には、フィードされた繊維束を
表面にスパイクを有し回転するドラム状シリンダーに接
触させる。スパイクは丁度櫛が髪をすくように繊維を不
織布状に整える。回転するシリンダー上で整えられた繊
維は最終的にはドッファーと呼ばれる隣接する他のスパ
イクを有するドラムに移され、次の工程へと移送されて
行く。スパイクの形状は、いわゆるメタリックワイヤー
(のこぎり刃状)、針布(針状)と呼ばれるものが一般
的である。
【0028】ドラム表面に突出している長さは数mm〜
1cm程度である。スパイクの植設数は一般にポイント
数十〜数百本/inch2 程度である。カード機では目
的とする不織布に応じて、上記のシリンダー及びドッフ
ァーの他にテーカイン、ウオーカー、ストリッパーなど
の回転するドラムを付設することができる。
【0029】繊維の一部が一方向に配向した不織布は互
いに隣接して回転する上記の表面にスパイクを有する複
数のドラムの回転数を互いに変えることによって形成す
ることができる。一方向(ドラムの回転方向)に配向し
ている繊維の割合は使用する繊維の種類、即ち、材質、
繊維長、繊維径等と繊維の混合状態及び開繊度、使用す
るドラムのスパイクの形状、本数等と回転速度、繊維の
フィード速度等によって変化する。換言すれば、使用す
る繊維と装置が定まっていれば繊維のフィード速度と各
ドラムの回転速度を制御することによって、一方向に配
向している繊維の割合を制御することができる。そこ
で、使用する繊維と装置について予めフィード速度と各
ドラムの回転数を変えて各条件ごとに形成される不織布
中の一方向に配向している繊維の割合を求めておいて、
このデータに基づいて運転を行なえばよい。スパイクド
ラムの本数は最低で2本あればよく、通常2〜10本程
度、多くの場合は2〜5本程度を連設して使用する。一
般に、後段のスパイクドラムの回転速度が前段のスパイ
クドラムより速ければ速い程、一方向に配向している繊
維の割合が増し、連設されるスパイクドラムの本数が多
くなる程、その状態が増長される。なお、後段のスパイ
クドラムの回転数は前段のスパイクドラムより速くなく
とも繊維の一部は回転方向に配向される。一方向に配合
している繊維の割合を測定する方法は、直接目視により
測定するのが一般的であるが、他の方法としては、不織
布の拡大写真をコンピューターによる画像処理を行って
定量することもできる。
【0030】形成される不織布の空間率は繊維の種類と
配向性のほか、開繊度も影響し、しかも開繊は不織布形
成時においてもスパイクドラム通過等によって進行す
る。しかし、使用する繊維と装置が定まれば繊維のフィ
ード速度と各ドラムの回転速度に応じて形成される不織
布の空間率はほぼ一定値になるから、予めこれらの条件
ごとに不織布の空間率を求めておいてこのデータに基づ
いて運転を行なえばよい。
【0031】カード機を使って作製できる不織布は通常
ガラス繊維の場合で目付量が数g/m2〜数十g/m2、多くて
も100g/m2 である。従って、任意の目付量の不織布を作
製するためにはカード機を複数台並べて、各カード機か
ら排出される不織布を多段に積層する方法、一台のカー
ド機で作製した不織布をロール状に巻取り、このロール
を複数本準備した後、各々のロールから不織布を繰り出
しながら積層する方法、上記の方法の組合せなどが考え
られる。こうして形成される不織布の積層体は、ニード
ルパンチなどの機械的手段で接合を行い、不織布強度を
向上させることができるが、これらの加工は加工後の不
織布の空間率eが本発明の範囲外にならないよう配慮す
る必要がある。また、不織布積層体をバインダーによっ
て接合すすこともできる。
【0032】一方、本発明においては、簡略化されたプ
ロセスにより任意の目付量の配向された不織布を得るこ
とができる。一台のカード機から取り出された長尺の不
織布をその長尺方向と平行に移動するコンベア上に折り
重ね、繊維の配向が乱れないように任意の目付量にす
る。折り重ねる方法は該コンベア上にその走行方向に前
段に往復動する装置を設けて、そこから長尺の不織布を
繰り出せばよい。この装置にはコンベア、リール等のウ
ェブ繰出し機能を有するものを用いればよい。この折り
重ね積層不織布をニードルパンチなどの加工により接合
した不織布とする。これにより、一台のカード機で最小
の工程とスペースで任意の目付量の不織布を繊維の配向
を乱すことなく得ることができる。
【0033】ポリオレフィン系樹脂は、フィルム状、溶
融樹脂、粉体、粒状、繊維状などいずれの形態であって
もよい。又、耐熱安定化剤や難燃剤等の添加物を加えて
もよい。
【0034】ポリオレフィン系樹脂を供給した後は、こ
のポリオレフィン系樹脂が少なくとも軟化流動する状態
になるまで加熱加圧して、マットに樹脂を含浸させる。
加熱温度は少なくともポリオレフィン系樹脂を軟化させ
うる温度であり、これは樹脂の種類によって異なる。
【0035】本発明で使用する含浸圧力は、2kgf/cm2
下で十分である。連続的にシートを製造する場合、二枚
のエンドレスベルトの間で含浸と冷却を行う方法が知ら
れている(特公昭63−15135号公報)。圧力が低
くてよいことは含浸装置を安価にし、またシール材を使
用しなくても材料歩留りを高くすることができる。ただ
し、シート厚の減少は時間とともに除々に進行する可能
性があるため、プレス面のクリアランス制御(下限制
御)はあった方が良い。
【0036】本発明の方法により、繊維強化熱可塑性樹
脂発泡体を製造することもできる。その場合、気泡なく
含浸させた後、シートに加える圧力を含浸工程の圧力よ
り低くし、樹脂が流動できる温度に加熱しながら繊維マ
ットの反発力によりシートを厚み方向に膨張させる。
【0037】繊維マットにポリオレフィン系樹脂を含浸
させた後は、該マットがシート厚方向に膨れないように
圧力を加えながら冷却固化させればよい。
【0038】
【作用】本発明の方法においては、繊維マットを含浸時
に加えられる圧力下での空間率が、マトリックスである
ポリオレフィン系樹脂を含浸させた際にこの樹脂が丁度
繊維マットの空間を充填する状態からシートの50体積%
がマットに含浸されないで残る状態の範囲内になるもの
を採用している。本発明者らは、空間率がこの下限値以
下になると、繊維の補強効果が著しく低下することを見
出した。又、空間率が上記下限値以下では含浸工程で材
料に圧力と温度が加えられる際、繊維マットに含浸して
いかない残りの50体積%以上の樹脂が、含浸が完了する
以前にシートの幅方向へ流出してしまう。この現象は加
圧力が高く、樹脂の粘土が低く、かつ加圧する時間が長
い程顕著である。この結果、含浸後のシートには材料
(特に樹脂)の幅方向への流出による材料歩留りの低
下、樹脂流出による繊維含有率の増加、含浸シートの板
厚低下などが起こり、材料コストの増加および品質が不
安定となる。この現象を防止するためには、含浸工程お
よび冷却工程で材料の周りに所定の板厚を有するシール
材を装着する必要があるが、本発明で採用した空間率の
繊維マットを用いた場合には、このシール材がなくても
マトリックスの流出は少ない。
【0039】接着性が付与されたポリオレフィン系樹脂
を含有するポリオレフィン系樹脂を使用すると、樹脂と
ガラス繊維の界面の接着性がよくなり、引張強さ、曲げ
強さ、圧縮強さ、層間剪断強さ等が大幅に向上し、引張
り、曲げ、圧縮の各弾性率も増加する。
【0040】部分的に開繊されている繊維束が混在して
いるマットを使用すると、全く開繊されていない剪断し
ただけの繊維束の場合よりも成形シートの強度が大きく
なる。そして、部分的に開繊されている繊維束が適当な
混在割合になっていると、成形時における繊維の流動性
もよい状態になり、リブ等の凸部がある複雑な形状品の
成形を行うことができる。
【0041】ガラス繊維の長さは6〜100mm程度に
する適当であるが、この範囲外では何れも好ましくない
現象が起こる。即ち、6mm未満の長さであると、補強
強度の機能が不足して成形品の強度が低下する。又、長
さが100mmを超えると、成形時における繊維の流動
性が悪くなり、複雑な形状品の成形に適さないものにな
る。
【0042】
【実施例】
(実施例1)ガラス繊維束(富士ファイバーグラス製、
FES−13−1250、繊維長13mm、繊維径11μm、集束本数
135本)を三井三池化工機製ヘンシェルミキサーFM75J
に1000gずつ投入し、ZO O 羽根を周束約40mとなる
回転数で攪拌した。攪拌時間は10、30、60、120秒と変
化させた。それぞれの攪拌時間後に得られたガラス繊維
集合体を観察すると、繊維束の開繊が攪拌時間の増加と
ともに進行し、次第に嵩高い綿状になっているのが認め
られた。各攪拌時間後の繊維をそれぞれ中央綿機製作所
製のコンデンサーと呼ばれる集綿装置へエアにより連続
的に送り込み、幅750mm 、長さ1500mmの4種類の繊維略
マットを得た。この繊維の略マットをいわゆるランダム
ウェーバーと呼ばれる装置にフィードし、移動するコン
ベア上に繊維を散布集積させて目的の繊維マットを得
た。この繊維マットの目付量はランダムウェーバーのコ
ンベア速度を調節することにより、どれでも約994g/m2
とした。次に、各々の繊維マットの空間率eを圧力1kgf
/cm2の条件で測定した。
【0043】こうして目付量が994g/m2 で1kgf/cm2の圧
力での空間率eがそれぞれ0.60、0.67、0.75、0.80であ
り、この圧力に対する厚みがそれぞれ1.0 、1.2 、1.6
、2.0mm のガラス繊維マット(ニードルパンチなし)
を得た。30cm×30cmの各空間率のガラス繊維マットにつ
いて、その2枚とやはり30cm×30cmの大きさでフィルム
厚が0.78mmでMIが60g/10分の接着性が付与されたポリ
プロピレンを含むポリプロピレン樹脂フィルム(日本石
油化学(株)製、XJ2001Bに日石NポリマーP4
02を10%混練したもの)4枚をポリプロピレンフィ
ルム/ガラス繊維マット/ポリプロピレンフィルム/ポ
リプロピレンフィルム/ガラス繊維マット/ポリプロピ
レンフィルムの順に積層した。この積層物は、マトリッ
クス/繊維の体積比が0.80/0.20になる。この積層物を
1mm厚のステンレススチール板2枚の間にはさみ、200
℃のホットプレスにて1kgf/cm2の圧力で4分間加熱加圧
した。その後、直ちにステンレス板とともに25℃の冷却
プレスに移動させ、1kgf/cm2の圧力で1分間冷却加圧し
た。スペーサーやシール材は使用しなかった。得られた
シートの断面は図3に示すように、空間率e=0.60以外
のものは板厚方向にマトリックス3が繊維2のマットほ
ぼ全体に広がっていた。このシートの評価結果は表2に
示す。 (比較例1)ガラス繊維マットの1kgf/cm2での空間率e
が0.56および0.85であること以外は、上記実施例1と全
く同じにしてシートを作製した。このシートにおいて
は、空間率e=0.56のものはポリプロピレン樹脂の周辺
への流出が多くなり、結果として繊維含有率が設定値の
20体積%よりも高く、かつシート厚みが設置値の3.8 〜
4.0mm よりも薄くなった。又、シート1の断面は図4の
ようにマトリックス3と繊維2が明らかに層状に積層さ
れた構造になった。又、空間率e=0.85のものは図6に
示すようにポリプロピレン樹脂がマット内を充満でき
ず、含浸不良部4があった。このシートの評価結果は表
2に示す。 (比較例2)ポリプロピレンフィルムとして、通常のも
の(日本石油化学(株)製、XJ2001B)を使用し
たこと以外は、実施例1と同じ条件でシートを作製し
た。得られたシートの断面は実施例1の図3と同じであ
った。このシートの評価結果は表2に示す。
【0044】表2はマットの空間率と補強効果の関係、
及び使用樹脂の相違(通常のポリプロピレン使用、接着
性が付与されたポリプロピレンが混練されたポリプロピ
レン)による強度の差を曲げ強度で示したものである。
【0045】表2により、マットの空間率と補強効果の
関係をみると、実施例1と比較例1の曲げ強度を比べて
みると、比較例1の空間率e=0.56(図4)のもの及び
空間率e=0.85(図6)のものは、実施例1の空間率e
=0.60,0.67,0.75,0.80のもの(図3)よりも強度が
低く、補強効果が十分ではなかった。これは、上述のよ
うに樹脂の含浸状態が悪かったためである。
【0046】又、使用樹脂の相違ついては、通常のポリ
プロピレン樹脂を使用した比較例2の強度は、接着性が
付与されたポリプロピレンを含むポリプロピレン樹脂を
使用した実施例1の強度よりも低かった。
【0047】上述した使用樹脂の相違による強度の差を
より詳しく示すと、表3のごとくである。表3のよう
に、接着性が付与されたポリプロピレンを含むポリプロ
ピレン樹脂を使用した実施例1の結果は比較例2の結果
に対し、曲げ強さの他に、引張強さ、圧縮強さ、曲げ弾
性率の各強度評価項目のすべてについて良好の値が得ら
れた。
【0048】又、表3に記載した実施例1と比較例2で
得られた樹脂シートを材料とし、このシートの必要枚数
を、遠赤外線加熱炉で約210℃に加熱した後、スタン
ピング型の間に投入し、圧縮成形により図12に示す形
状のビーム15に成形した。このビームは、厚さt4m
m、両側のフランジ部の幅w1 が各20mm、上面の幅
2 が115mm、側部の高さhが60mmであった。
そして、このビームをアムスラー型の試験機に取付け、
静的曲げ試験を行った。この試験は、押し付け治道の形
状は160R×幅200mmの円筒、ビームの取付け治
道のスパンは700mm、クロスヘッド速度は20mm
/minにした。この結果を表4及び図13に示す。図
13において、曲線Aは実施例1の結果、曲線Bは比較
例2の結果である。表4及び図13によれば、実施例1
のビームは比較例2のビームよりも大きな荷重に耐える
ことができた。即ち、比較例2のものは、実施例1のも
のよりも小さい荷重でフランジ部の曲げ破壊が起こった
のに対し、実施例1のものは、それよりも大きな荷重を
かけても上面部が座屈しただけであった。更に、実施例
1のものは、破壊に到るまでの変位が大きく、自動車の
バンパービーム等のように大きなエネルギーの吸収量が
必要な製品の材料として適していることを示している。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】(実施例2)含浸工程および冷却工程を2
枚のエンドレスベルトの間で連続的に行った。ベルト間
のクリアランスを3.8 mmとした。ベルト温度は含浸工
程で200 ℃、冷却工程で30℃になるようにした。シール
材は使用しなかった。ガラス繊維マットは1kgf/cm2で空
間率e=0.75の実施例1のマットを使用し、マトリック
スは実施例1のポリプロピレンのフィルムを使用して、
構成割合はマトリックス/繊維=80/20体積%とした。
ベルトの圧力は1kgf/cm2に設定した。 (実施例3)繊維マットとして、厚み方向に空間率が連
続的に変化する傾斜構造(特開平3-47740 号公報) で、
かつ全体の空間率eが1kgf/cm2での測定で0.75であ
るものを使用した以外は実施例2と同じである。 (実施例4)繊維長50mm、繊維径11μm、集束本
数135本のガラス繊維束(「FES−50−125
0」、富士ファイバーグラス(株)製)を開繊機(「ス
ーパーブレンダーNDWG−20」池上機械(株)製)
に投入して繊維束を予備開繊した。この予備開繊ガラス
繊維5を第7図に示すようなカード機(「カード機60
−M32」、池上機械(株)製)に定量的に投入した。
このカード機は径が806mmφのシリンダーロール
6、522mmφのドッファーロール7及び229mm
のテーカインロール8の3本のスパイクロールを有し、
さらに径127mmφのウオーカーロールと径78mm
のストリッパーロール各5本づつ(いずれも図示されて
いない。)が付設されている。
【0053】ガラス繊維の供給量は約30kg/hrと
し、ドッファーロル7からの不織布の取り出し速度を約
15mpmにして、目付量22g/m2 の不織布9を得
た。このガラス繊維不織布を繊維の配向方向を同じにし
て23枚積層した後、上下から各々5本/cm2 のピッ
チでニードルパンチ加工した。
【0054】このガラス繊維不織布は目付量約500g
/m2 で、一方向に配向している繊維が約60%あり、
1.0kgf/cm2 の圧力での空間率eは0.75で
あった。この不織布4枚にMIが60g/10分で実施
例1で使用したものと同じポリプロピレン樹脂よりなる
厚み0.78mmのフィルムを所定枚数上下から積み重
ね200℃に加熱したプレスにて1.0kgf/cm2
の圧力で5分、次に常温のプレスにて1.0kgf/c
2 の圧力で5分圧縮して厚み4mm、ガラス繊維含有
率19体積%の繊維強化可塑性樹脂シートを得た。
【0055】また、このシートの断面の模式図を第8図
に示す。熱可塑性樹脂3はガラス繊維2の不織布に十分
含浸しており、シート中の気泡の残留はなかった。
【0056】このシートの配向方向及び垂直方向の機械
的強度を表5に示す。 (比較例3)使用したポリプロピレンフィルムを通常の
もの(日本石油化学(株)製、XJ2001B)を使用
したこと以外は、実施例4と同じ条件でシートを作製し
た。このシートの配向方向及び垂直方向の機械的強度を
表5に示す。 (比較例4)一方向に引き揃えたロービング300g/
2 とランダムのチョップドストランドマット300g
/m2 を貼り合わせたガラス繊維マット(「ラミマット
LM303KA−104」、日東紡績(株)製)と厚み
150μmの通常のポリプロピレンフィルム(日本石油
化学(株)製、XJ2001B)の所定枚数を引き揃え
たロービングの方向を同一にして交互に積層し、実施例
4と同様の方法で厚み4mm、ガラス繊維含有率40重
量%のシートを得た。ガラス繊維マットの空間率eは
1.0kgf/cm2 の圧力に対して0.45、繊維の
配向成分は約50%であった。
【0057】このシートの断面の模式図を図10に示
す。ポリプロピレン樹脂3はガラス繊維マット13内に
十分含浸しておらず、樹脂と繊維の各層が一体とならず
に分離していた。このシートの機械的強度を表5に示
す。
【0058】表5により、接着性のポリプロピレン樹脂
を含有する樹脂を使用した実施例4と通常のポリプロピ
レン樹脂を使用した比較例4測定結果を比較すると、各
強度項目とも実施例4の方が明らかに高くなっている。
【0059】又、通常のポリプロピレン樹脂を使用した
もの同士である比較例3と比較例4の測定結果を比べる
と、マットの空間率が小さい条件の比較例4で作製した
樹脂シートは、樹脂の含浸が十分でなく、特に含浸の影
響が顕著にあらわれる曲げ強さ、曲げ弾性率が劣ってい
る。
【0060】
【表5】
【0061】そして、実施例4と比較例4で得られた樹
脂シートを材料とし、前述のようにして図12で説明し
たものと同じビームを作製した。次いで、前述と同じ試
験機及び同じ試験方法によって破壊試験を行った。この
結果を図13に示す。図13において、曲線Cは実施例
4の結果、曲線Dは比較例4の結果である。この図のよ
うに、実施例4のものは、破壊に到るまでの変位が大き
く、エネルギーの吸収量が大きな必要な製品であった。 (実施例5)繊維マットに1cm2 当たり20回のニー
ドルパンチを行って、2kgf/cm2 でのマット空間
率が0.78であるガラス繊維マット(繊維長50m
m、繊維径11μm)を得た。このマットを使用して、
実施例1と同様に一旦含浸の完了したシートを作成し
た。(含浸時の圧力は2kgf/cm2 )。次いで、冷
却工程に移行せずに圧力を開放した状態で200℃で加
熱を続け、繊維マットの反発力によりシートを厚み方向
に膨張させた。これを冷却して得られた発泡シートは、
繊維表面のほぼ全面にマトリックスが付着しており、強
度の高い発泡体であった。
【0062】
【発明の効果】本発明による繊維強化熱可塑性樹脂シー
トは、使用するポリオレフィン系樹脂が接着性を有して
おり、強化材であるガラス繊維マットは部分的に開繊さ
れた繊維束が混在しており補強効果が優れているので、
その強度が極めて大きい。
【0063】又、その製造方法は、上記のマット及び樹
脂を使用し、且つマトリックスである樹脂とガラス繊維
の体積比を適切な範囲に規定しいるので、強度も大きい
上記シートが得られると共に、含浸時の樹脂の流出が少
なく、樹脂の歩留が高い。つ低圧力で製造できるため設
備コストの低い繊維強化熱可塑性シートが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】含浸加圧下での繊維マット空間率と含浸後マッ
ト外に残るマトリックスの体積%との関係を各マトリッ
クス/繊維体積毎に示した図である。
【図2】加圧力と繊維マットの空間率との関係を示した
図である。
【図3】実施例で得られた含浸シートを模式的に示した
断面図である。
【図4】比較例で得られた含浸シートを模式的に示した
断面図である。
【図5】実施例で得られた含浸シートを模式的に示した
断面図である。
【図6】比較例で得られた含浸シートを模式的に示した
断面図である。
【図7】本発明の一実施例で使用された繊維不織布製造
装置の概略を示す側面図である。
【図8】本発明の一実施例による繊維強化熱可塑性樹脂
シートの一例の断面模式図である。
【図9】本発明の一実施例で使用された繊維不織布製造
装置の概略を示す側面図である。
【図10】繊維強化熱可塑性樹脂シートの比較例の断面
模式図である。
【図11】ガラス繊維束及び部分的に開繊されたガラス
繊維束の状態を模式的に示した図である。
【図12】実施例及び比較例によって製作された樹脂シ
ートを材料として成形したビームを示す斜視図である。
【図13】実施例及び比較例によって製作された樹脂シ
ートを材料として成形したビームの荷重と変位の関係を
示した図である。
【符号の説明】
1 繊維強化熱可塑性樹脂シート 2 ガラス繊維 3 ポリプロピレン樹脂 13 ガラス繊維マット 20 ガラス繊維束 21 ガラス繊維

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着性が付与されたポリオレフィン系樹
    脂を含むポリオレフィン系樹脂が、長さ6〜100mm
    で且つ部分的に開繊されたガラス繊維束が混在するガラ
    ス繊維マットで強化された繊維強化熱可塑性樹脂シー
    ト。
  2. 【請求項2】 ガラス繊維マットで強化された熱可塑性
    樹脂シートの製造方法において、マトリックス/ガラス
    繊維の体積比をA/Bとしたとき(但しA+B=1)、
    マトリックスの含浸工程で加えられる圧力条件下での空
    間率がA〜(A−B)の範囲内にあり、且つ長さ6〜1
    00mmであると共に部分的に開繊されたガラス繊維束
    が混在するガラス繊維マットを用い、このマットに前記
    体積比のマトリックスとして接着性が付与されたポリオ
    レフィン系樹脂を含むポリオレフィン系樹脂を供給し、
    次いで加熱及び加圧して前記マットに前記ポリオレフィ
    ン系樹脂を含浸させ、その後前記マットがシートの厚さ
    方向に膨れないように圧力を加えながら冷却固化させる
    ことを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方
    法。
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