JPH05132524A - アクリレート共重合体 - Google Patents

アクリレート共重合体

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JPH05132524A
JPH05132524A JP29747591A JP29747591A JPH05132524A JP H05132524 A JPH05132524 A JP H05132524A JP 29747591 A JP29747591 A JP 29747591A JP 29747591 A JP29747591 A JP 29747591A JP H05132524 A JPH05132524 A JP H05132524A
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acrylate
copolymer
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hydrogen atom
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Akihiro Niki
章博 仁木
Toranosuke Saito
寅之助 斉藤
Hironori Kadomachi
博記 角町
Daishirou Kishimoto
大志郎 岸本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Sanko Co Ltd
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Sanko Chemical Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟性、接着性および耐候性などの物性を損
なうことなく、機械的強度が優れたアクリレート共重合
体を提供する。 【構成】 下記一般式〔I〕で表されるアクリレート
(a)と下記一般式〔II〕で表されるアクリレート(b)と
を主な構成成分とするアクリレート共重合体。 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜6のアルキル
基を示し、R2は水素原子または1価の有機基を示
す)。 【化2】 (式中、nは3または4を示す。R3は水素原子または
炭素数1〜6のアルキル基を示し、R4は2価の有機基
を示し、R5は水素原子または1価の有機基を示す)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリレート共重合体
に関し、より詳しくは機械的強度に優れるアクリレート
共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリレート重合体は、一般に粘稠な流
動体であり、接着剤や粘着剤の原料として好適に用いら
れる。しかし、このポリマーは室温で粘性を有し、かつ
機械的強度が弱いために、これらのポリマーをフィルム
状に成形することは困難である。アクリレート重合体の
粘性を低減させ、機械的強度を向上させる試みがなされ
ており、例えば、特公昭53ー45358号公報に開示
される方法がある。該公報では、アクリレートモノマー
とポリスチレンマクロモノマーを共重合させて、ポリス
チレングラフトポリアクリレートを合成する方法が開示
されており、スチレンの凍結相が分子間の凝集力を増大
させることにより、フィルム状に成形することが可能な
物性を有するポリマーが得られる。しかし、該ポリマー
においては、ポリスチレンマクロモノマーの含有量が3
0重量%以上必要であるため、ポリアクリレート特有の
接着性や耐候性を損なうという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリアクリ
レートの柔軟性、接着性および耐候性を損なうことな
く、機械的強度に優れ、かつフィルム状に成形すること
が可能なポリアクリレートを得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
〔I〕で表されるアクリレート(a)と、下記一般式〔I
I〕で表されるアクリレート(b)とを主な構成成分と
し、そのことにより上記目的が達成される。
【0005】
【化3】
【0006】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
6のアルキル基を示し、R2は水素原子または1価の有
機基を示す)。
【0007】
【化4】
【0008】(式中、nは3または4を示す。R3は水
素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示し、R4
2価の有機基を示し、R5は水素原子または1価の有機
基を示す)。
【0009】以下、本発明について詳しく説明する。
【0010】本発明の共重合体の構成成分であるアクリ
レート(a)は、下記一般式〔I〕で示される。
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
6のアルキル基を示し、R2は水素原子または1価の有
機基を示す)。
【0013】上記R2の有機基としては、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数1〜20の置換アルキル基、ア
ミノ基および置換アミノ基が挙げられる。このような化
合物〔I〕としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、アクリルアミド、メタク
リルアミド、N−Nジメチルアクリルアミドなどが挙げ
られる。これら化合物は、単独で用いてもよく、あるい
は数種を併用してもよい。さらに、これらモノマーを共
重合して用いることも可能である。
【0014】本発明の共重合体の構成成分であるアクリ
レート(b)は、下記一般式〔II〕で示される。
【0015】
【化6】
【0016】(式中、nは3または4を示す。R3は水
素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示し、R4
2価の有機基を示し、R5は水素原子または1価の有機
基を示す)。
【0017】上記R3としては水素原子またはメチル基
が好適に用いられる。R4としては、−O−、−OR
6−、下記一般式〔III〕で示す基、
【0018】
【化7】
【0019】(式中、mは1〜10を示し、tは1〜3
0を示す)。
【0020】−NH−、−NHR7−、−R8NHCOO
−、−R9NHCOOR10−などが好適に用いられる
(R6〜R10は、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素
数1〜20の置換アルキレン基またはイミノ基、カルボ
ニル基を含有する炭化水素基を示す)。R5としては、
水素原子、−OHおよび下記一般式〔IV〕で示す基が好
適に用いられる。
【0021】
【化8】
【0022】(式中、uは1〜10を示し、sは1〜3
0を示す)。
【0023】このアクリレート(b)は、p−ターフェ
ニルもしくはp−クォータフェニルユニットを有し、剛
直なポリマーを形成し得る分子構造をもつ。このユニッ
トは液晶化合物のメソゲンとして有効であることが知ら
れており、これは該ユニットが強い凝集力を有している
ことを示す。したがって、該ユニットがポリマー鎖中に
組み込まれると、その強い凝集力によって非常に強固な
物理的架橋が形成される。その結果、アクリレート共重
合体におけるアクリレート(b)の含有量が少量でも、
機械的強度の優れたアクリレート共重合体となることが
推察される。含有量が少量であるため、ポリアクリレー
トが本来もつ接着性などの物性を損なうことがない。生
成するアクリレート共重合体は、比較的低い弾性率と比
較的高い伸びを示し、エラストマーとして好適な性質を
有する。
【0024】上記共重合体を調製するためには、アクリ
レート(a)が、アクリレート(a)とアクリレート
(b)との合計重量の60〜99重量%の割合で用いら
れることが好ましく、より好ましくは75〜95重量%
の割合で用いられる。アクリレート(b)は、該合計重
量の1〜40重量%であることが好ましく、より好まし
くは、5〜25重量%である。アクリレート(b)が1
重量%より少なく含有される場合には、生成する共重合
体の機械的強度が十分に得られず、逆に、40重量%よ
り多い場合には、反応系においてアクリレート(b)の
溶解が困難になるため、高分子量の共重合体を得ること
ができない。
【0025】本発明のアクリレート共重合体には、アク
リレート(a)およびアクリレート(b)以外のモノマ
ーが含有されてもよい。
【0026】本発明のアクリレート共重合体を調製する
方法としては、例えば、上記アクリレート(a)および
アクリレート(b)および必要に応じて他のモノマー
を、酢酸エチル、テトラヒドロフラン(以下、THFと
いう)、ジメチルスルホキシド(以下、DMSOとい
う)、ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒、またはシ
クロヘキサン、トルエンなどの無極性溶媒中で、アゾビ
スイソブチロニトリル(以下、AIBNという)やパー
オキシドなどのラジカル開始剤の存在下で重合させる方
法が挙げられる。
【0027】本発明のアクリレート共重合体は、エラス
トマーとして使用することができ、プレス成形、押出成
形、射出成形、ブロー成形などの成形が可能であり、チ
ューブ、シート、自動車部品などの各種成形品、接着
剤、粘着剤および塗料などに好適に用いることができ
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0029】(実施例1) (1)4−メトキシ−p−クォーターフェニルの合成 ガラス製フラスコに、グリニヤル試薬用のマグネシウム
片3.6gを入れ、窒素下にて、滴下ロートから4−ブ
ロモビフェニル33.6gを含有するTHF溶液150
mlを滴下した。ヨウ素を少量加え、反応を開始させた
後、3時間攪拌しながら反応させ、グリニヤル試薬を調
製した。
【0030】上記と別のフラスコに、4−ブロモ−4’
メトキシビフェニル31.5gと、触媒としてNiCl
2(dppp)108mg(dppp:1,3−ビス
(ジフェニルホスフィノ)プロパン)を加え、さらにT
HF500mlを加えた。この溶液に、上記で調製した
グリニヤル試薬を、窒素下、0℃にて、約1時間かけて
滴下した。滴下終了後、反応系を5時間反応させ、反応
を完了した。生成した白色固体を、スルホランに溶解さ
せた後再結晶させ、4−メトキシ−p−クォーターフェ
ニル30.6gを得た(収率76%)。
【0031】(2)4−ヒドロキシ−p−クォーターフ
ェニルの合成 三口フラスコに、(1)項で得られた4−メトキシ−p
−クォーターフェニル25.2gと塩化メチレン500
mlを入れ懸濁させた。この懸濁液に、三臭化ホウ素1
9.0gを含有する塩化メチレン溶液50mlを、窒素
下にて、約30分間かけて滴下した。その後、反応系を
還流させながら10時間反応させた。反応終了後、析出
した固体を、DMSOに溶解させた後、再結晶させ、4
−ヒドロキシ−p−クォーターフェニル21.6gを得
た(収率89%)。
【0032】(3)4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
p−クォーターフェニルの合成 (2)で得られた4−ヒドロキシ−p−クォーターフェ
ニル19.2gおよびK2C03少量を、スルホラン50
0mlに溶解させ、この溶液にエチレンカーボネート
1.5倍当量を加えて、窒素下、120℃で6時間反応
させた。反応を終了した溶液を冷却すると白色固体が析
出した。該溶液をろ過して、4−(2−ヒドロキシエト
キシ)−p−クォーターフェニルを得た(収率83
%)。
【0033】(4)アクリレート(b)の合成 (3)項で得られた4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
p−クォーターフェニル18.3gを含有するスルホラ
ン溶液に、ブチルリチウム3.2gを含有するヘキサン
溶液20mlを、窒素下、100℃にて滴下し、滴下
後、6時間反応させた。さらに、反応系にメタクリロイ
ルクロライド26.1gを加え、12時間反応させた。
反応を終了した溶液を冷却すると白色固体が析出した。
該溶液をろ過して下式〔V〕で示す化合物を得た(収率
96%)。この化合物〔V〕は、クォーターフェニルユ
ニットを有し、アクリレート(b)として以下の工程に
使用した。
【0034】
【化9】
【0035】(5)アクリレート共重合体の調製 アクリレート(a)としてアクリル酸ブチル40g、ア
クリレート(b)として(4)項で得られた化合物
〔V〕10g、DMSO300ml、酢酸エチル200
ml、AIBN0.5gおよびt−ドデシルメルカプタ
ン0.5gをガラス製フラスコに仕込み、窒素下、60
〜100℃で12時間反応させた。反応を終了した溶液
の溶媒を留去させると、エラストマー状のポリマーが得
られた。このポリマーを溶媒キャスト法によって成形す
ると、丈夫なフィルムが得られた。得られたフィルムに
ついて、JIS K6301に準じ、23℃にて、島津
オートグラフAG−5000を用いて、破断強度および
破断伸びを測定した。破断強度は160kg/cm2
破断伸びは860%であった。
【0036】(実施例2〜4)アクリレート(a)とし
てアクリル酸2−エチルヘキシルを用い、下記表1に示
す重量で化合物〔V〕と混合したこと以外は、実施例1
と同様にした。得られたフィルムの測定値を表1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】表1より、実施例2〜4で得られたポリマ
ーは、機械的強度に優れることが判る。
【0039】(比較例)アクリル酸ブチル50g、酢酸
エチル500g、AIBN0.5gおよびt−ドデシル
メルカプタン0.5gを用い、反応温度を60〜80℃
としたこと以外は実施例1と同様にしてポリマーを得
た。得られたポリマーは、室温で粘稠な流動体であり、
このポリマーからフィルムを作製することはできなかっ
た。
【0040】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
アクリレート共重合体によれば、柔軟性、接着性および
耐候性などの物性を損なうことなく、機械的強度が優れ
た共重合体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 大志郎 大阪府茨木市三島丘2丁目11番20号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕で表されるアクリレート
    (a)と、下記一般式〔II〕で表されるアクリレート
    (b)とを主な構成成分とするアクリレート共重合体。 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜6のアルキル
    基を示し、R2は水素原子または1価の有機基を示
    す。) 【化2】 (式中、nは3または4を示す。R3は水素原子または
    炭素数1〜6のアルキル基を示し、R4は2価の有機基
    を示し、R5は水素原子または1価の有機基を示す。)
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