JPH051313A - 高炉炉壁付着物監視装置 - Google Patents
高炉炉壁付着物監視装置Info
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- JPH051313A JPH051313A JP15350691A JP15350691A JPH051313A JP H051313 A JPH051313 A JP H051313A JP 15350691 A JP15350691 A JP 15350691A JP 15350691 A JP15350691 A JP 15350691A JP H051313 A JPH051313 A JP H051313A
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- furnace wall
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- quadratic curve
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高炉炉壁の付着物厚さを監視する。
【構成】 高炉1の炉壁外周を多数区画に分割し、各分
割位置に熱電対先端5の埋込み深さを異ならせて設けた
2個の熱電対温度計4と、炉壁レンガ3が浸食されてお
らず、付着物9の無いときの測定点深さと測定温度を表
す基準2次曲線式(イ)から炉壁レンガ浸食後の付着物
の無いときの測定点深さと測定温度を表す2次曲線式
(ロ)と炉壁レンガ浸食後の付着物のあるときの測定点
深さと測定温度を表す2次曲線式(ハ)を求め、2次曲
線式(ロ)および(ハ)と炉内温度から炉壁の付着物厚
さを求める演算機6と、演算機による演算結果を表示す
る表示器7、8からなる高炉炉壁付着監視装置。 【効果】 熱電対の寿命が長く、付着物厚さを連続的に
把握することができるので、タイミング良くクリーニン
グすることができる。
割位置に熱電対先端5の埋込み深さを異ならせて設けた
2個の熱電対温度計4と、炉壁レンガ3が浸食されてお
らず、付着物9の無いときの測定点深さと測定温度を表
す基準2次曲線式(イ)から炉壁レンガ浸食後の付着物
の無いときの測定点深さと測定温度を表す2次曲線式
(ロ)と炉壁レンガ浸食後の付着物のあるときの測定点
深さと測定温度を表す2次曲線式(ハ)を求め、2次曲
線式(ロ)および(ハ)と炉内温度から炉壁の付着物厚
さを求める演算機6と、演算機による演算結果を表示す
る表示器7、8からなる高炉炉壁付着監視装置。 【効果】 熱電対の寿命が長く、付着物厚さを連続的に
把握することができるので、タイミング良くクリーニン
グすることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高炉炉壁の付着物厚
さを監視することのできる高炉炉壁付着物監視装置に関
するものである。
さを監視することのできる高炉炉壁付着物監視装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉では、焼結鉱を主体としてペレット
や塊鉱石等が使用されている。しかし、高炉の炉壁はガ
ス流速の低下による粉の蓄積とアルカリ、亜鉛の凝集等
により付着物や停滞層が形成され易い。この停滞層はス
リップの際脱落することはあるが、強固な付着物が一旦
形成されると、停滞層も形成され、その大きさが増大し
ていく。この付着物や停滞層が存在すると、その近傍の
装入物降下速度が不均一となり、鉱石とコークスが層状
に降下しなくなる。このような層の乱れは下部へより大
きく影響する。
や塊鉱石等が使用されている。しかし、高炉の炉壁はガ
ス流速の低下による粉の蓄積とアルカリ、亜鉛の凝集等
により付着物や停滞層が形成され易い。この停滞層はス
リップの際脱落することはあるが、強固な付着物が一旦
形成されると、停滞層も形成され、その大きさが増大し
ていく。この付着物や停滞層が存在すると、その近傍の
装入物降下速度が不均一となり、鉱石とコークスが層状
に降下しなくなる。このような層の乱れは下部へより大
きく影響する。
【0003】そのため、炉内のガス流分布が乱れて溶銑
温度の変動、棚吊り、スリップを引起し、生産性が大き
く低下する。従って、炉壁の付着物の形成を早期に検知
して、除去する必要がある。
温度の変動、棚吊り、スリップを引起し、生産性が大き
く低下する。従って、炉壁の付着物の形成を早期に検知
して、除去する必要がある。
【0004】高炉炉壁の付着物の検出に関して公開され
ている特許文献としては、特開昭57−57809号公
報がある。この方法は、炉内においては、装入したコー
クス層と鉱石層とは交互に層状をなし降下し、また鉱石
とコークスとではそれぞれ粒径や熱容量が異なり、コー
クスの温度は鉱石の温度より高くなるため、高炉炉壁の
貫通孔から温度計を炉内に挿入し温度を測定すると、炉
壁に付着物が無いと測定温度が周期的に変動を示し、付
着物が生じて温度計の先端が付着物中に埋もれると、周
期的変化が消滅するので付着物の存在が検出できる。そ
して、温度計の炉壁面からの突出長さを所定値に定める
ことにより、付着物の厚さも検出できるというものであ
る。
ている特許文献としては、特開昭57−57809号公
報がある。この方法は、炉内においては、装入したコー
クス層と鉱石層とは交互に層状をなし降下し、また鉱石
とコークスとではそれぞれ粒径や熱容量が異なり、コー
クスの温度は鉱石の温度より高くなるため、高炉炉壁の
貫通孔から温度計を炉内に挿入し温度を測定すると、炉
壁に付着物が無いと測定温度が周期的に変動を示し、付
着物が生じて温度計の先端が付着物中に埋もれると、周
期的変化が消滅するので付着物の存在が検出できる。そ
して、温度計の炉壁面からの突出長さを所定値に定める
ことにより、付着物の厚さも検出できるというものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭57−5780
9号公報の方法は、次のような問題点がある。温度計の
先端を炉内に突出しておくため、先端が炉内の高温度に
曝され、また降下する鉱石やコークスの磨耗をうけるた
め温度計の寿命が短い。また、付着物の厚さは、温度計
の突出長さ以上になったときに分かるだけで、付着物の
厚さを連続的に知ることはできない。
9号公報の方法は、次のような問題点がある。温度計の
先端を炉内に突出しておくため、先端が炉内の高温度に
曝され、また降下する鉱石やコークスの磨耗をうけるた
め温度計の寿命が短い。また、付着物の厚さは、温度計
の突出長さ以上になったときに分かるだけで、付着物の
厚さを連続的に知ることはできない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような問
題点を解決しようとするもので、高炉の炉壁レンガの高
さ方向を複数段、円周方向を複数個所に分割し、分割さ
れた位置毎に熱電対先端の埋込み深さを異ならせて設け
た2個の熱電対温度計と、分割された各位置の熱電対温
度計の測定温度と炉壁レンガが浸食されておらず、付着
物の無いときの測定点深さと測定温度を表す基準2次曲
線式(イ)から、炉壁レンガ浸食後の付着物の無いとき
の測定点深さと測定温度を表す2次曲線式(ロ)と炉壁
レンガ浸食後の付着物のあるときの測定点深さと測定温
度を表す2次曲線式(ハ)を求め、2次曲線式(ロ)お
よび(ハ)と炉内温度から炉壁の付着物厚さを求める演
算機と、演算機による演算結果を表示する表示器からな
ることを特徴とする高炉炉壁付着物監視装置である。
題点を解決しようとするもので、高炉の炉壁レンガの高
さ方向を複数段、円周方向を複数個所に分割し、分割さ
れた位置毎に熱電対先端の埋込み深さを異ならせて設け
た2個の熱電対温度計と、分割された各位置の熱電対温
度計の測定温度と炉壁レンガが浸食されておらず、付着
物の無いときの測定点深さと測定温度を表す基準2次曲
線式(イ)から、炉壁レンガ浸食後の付着物の無いとき
の測定点深さと測定温度を表す2次曲線式(ロ)と炉壁
レンガ浸食後の付着物のあるときの測定点深さと測定温
度を表す2次曲線式(ハ)を求め、2次曲線式(ロ)お
よび(ハ)と炉内温度から炉壁の付着物厚さを求める演
算機と、演算機による演算結果を表示する表示器からな
ることを特徴とする高炉炉壁付着物監視装置である。
【0007】
【作用】高炉の炉壁レンガ内に熱電対先端を埋め込んだ
複数の熱電対温度計から演算機に測定温度が送信され
る。演算機で、分割された各位置毎に、測定温度と基準
2次曲線式(イ)から炉壁レンガ浸食後の付着物の無い
ときの測定点深さと測定温度を表す2次曲線式(ロ)と
炉壁レンガ浸食後の付着物のあるときの測定点深さと測
定温度を表2次曲線式(ハ)を求め、2次曲線式(ロ)
および(ハ)と炉内温度から炉壁の付着物厚さを求め
る。演算機による演算結果はCRTデスプレーに表示ま
たはプリンターによりプリントアウトされる。
複数の熱電対温度計から演算機に測定温度が送信され
る。演算機で、分割された各位置毎に、測定温度と基準
2次曲線式(イ)から炉壁レンガ浸食後の付着物の無い
ときの測定点深さと測定温度を表す2次曲線式(ロ)と
炉壁レンガ浸食後の付着物のあるときの測定点深さと測
定温度を表2次曲線式(ハ)を求め、2次曲線式(ロ)
および(ハ)と炉内温度から炉壁の付着物厚さを求め
る。演算機による演算結果はCRTデスプレーに表示ま
たはプリンターによりプリントアウトされる。
【0008】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて以下に説明
する。図1は本発明装置をシャフト部に設けた例のブロ
ック図、図2は熱電対先端の埋込み部の部分水平断面を
示す図である。図において、高炉1のシャフト部外周を
高さ方向に6等分(等分された平面を段と、下から上に
1〜6段と呼称する)、円周方向に8等分(円周を北
(N),北西(NW),西(W)・・・に分割する)に
分割し、各分割点の炉壁レンガ3に2本の熱電対4を、
その先端5の埋込み深さ(鉄皮2の外面から熱電対先端
までの距離で、測定点深さとも言う)を異ならせて取付
けている。熱電対5の取付け位置は、例えば、3段のN
というように呼称される。
する。図1は本発明装置をシャフト部に設けた例のブロ
ック図、図2は熱電対先端の埋込み部の部分水平断面を
示す図である。図において、高炉1のシャフト部外周を
高さ方向に6等分(等分された平面を段と、下から上に
1〜6段と呼称する)、円周方向に8等分(円周を北
(N),北西(NW),西(W)・・・に分割する)に
分割し、各分割点の炉壁レンガ3に2本の熱電対4を、
その先端5の埋込み深さ(鉄皮2の外面から熱電対先端
までの距離で、測定点深さとも言う)を異ならせて取付
けている。熱電対5の取付け位置は、例えば、3段のN
というように呼称される。
【0009】各取付け位置の熱電対4の測定温度は、演
算機6に送信される。演算機6には、火入れ後シャフト
の炉壁レンガ3が浸食されておらず、且つ付着物の無い
時期(火入れ後約2週間で炉況の安定時期)に予め定め
た位置の熱電対4で測定した2測定点深さ(図2の
X1 ,X2 深さ)の温度およびと炉内温度(測定点深さ
L)とそれらの測定点深さから導かれる基準式数1が予
め入力されている。炉壁レンガ中の測定点深さ(X)と
測定温度(Y)の関係は2次曲線式に近似されるので、
基準式数1は2次曲線式としている。
算機6に送信される。演算機6には、火入れ後シャフト
の炉壁レンガ3が浸食されておらず、且つ付着物の無い
時期(火入れ後約2週間で炉況の安定時期)に予め定め
た位置の熱電対4で測定した2測定点深さ(図2の
X1 ,X2 深さ)の温度およびと炉内温度(測定点深さ
L)とそれらの測定点深さから導かれる基準式数1が予
め入力されている。炉壁レンガ中の測定点深さ(X)と
測定温度(Y)の関係は2次曲線式に近似されるので、
基準式数1は2次曲線式としている。
【0010】
【数1】
【0011】演算機6で、熱電対を取付けた各位置につ
いて以下のような演算がされ、付着物厚さが求められ
る。付着物の厚さを求める方法は2方法あり、それぞれ
の方法について以下に説明する。
いて以下のような演算がされ、付着物厚さが求められ
る。付着物の厚さを求める方法は2方法あり、それぞれ
の方法について以下に説明する。
【0012】(1)測定点深さX1 の1測定点の測定温
度から求める場合 炉壁レンガ厚さを求める。炉壁レンガがある厚さ浸
食されたある期間(例えば、2週間)の測定点深さX 1
の最高温度(付着物が無いとき最高温度となる)がY0
であったとする。図3において、曲線(イ)はシャフト
の炉壁レンガが浸食されておらず、付着物の無い時期の
測定点深さ(X)と測定温度(Y)の基準式数1で表さ
れる2次曲線である。曲線(イ)において、測定点深さ
X1 の温度はY1 である。曲線(イ)で温度Y0 に該当
する測定点深さを読むとX0 である。即ち、炉壁レンガ
の浸食により測定点深さX1 が、見掛け上(X0−
X1 )だけ炉内側に移動している。測定点深さX1 で測
定温度Y1 を満足する測定点深さ(X)と測定温度値
(Y)の関係式は、数1の2次曲線を炉外側に(原点側
に)(X0 −X1 )だけ平行移動したもの、即ち、下記
の数2となる。数2は炉壁レンガが浸食され、付着物の
無いときの測定点深さ(X)と測定温度(Y)の関係式
であり、図3の曲線(ロ)である。
度から求める場合 炉壁レンガ厚さを求める。炉壁レンガがある厚さ浸
食されたある期間(例えば、2週間)の測定点深さX 1
の最高温度(付着物が無いとき最高温度となる)がY0
であったとする。図3において、曲線(イ)はシャフト
の炉壁レンガが浸食されておらず、付着物の無い時期の
測定点深さ(X)と測定温度(Y)の基準式数1で表さ
れる2次曲線である。曲線(イ)において、測定点深さ
X1 の温度はY1 である。曲線(イ)で温度Y0 に該当
する測定点深さを読むとX0 である。即ち、炉壁レンガ
の浸食により測定点深さX1 が、見掛け上(X0−
X1 )だけ炉内側に移動している。測定点深さX1 で測
定温度Y1 を満足する測定点深さ(X)と測定温度値
(Y)の関係式は、数1の2次曲線を炉外側に(原点側
に)(X0 −X1 )だけ平行移動したもの、即ち、下記
の数2となる。数2は炉壁レンガが浸食され、付着物の
無いときの測定点深さ(X)と測定温度(Y)の関係式
であり、図3の曲線(ロ)である。
【0013】
【数2】
【0014】そして、数2において、Y=測定点レベル
での炉内温度(ゾンデで計測された炉内高さ方向の温度
分布からから得られ、シャフト部は熱保存帯域であるの
で、例えば、900℃)としたときのXの値L0 が炉壁
レンガの厚さである。
での炉内温度(ゾンデで計測された炉内高さ方向の温度
分布からから得られ、シャフト部は熱保存帯域であるの
で、例えば、900℃)としたときのXの値L0 が炉壁
レンガの厚さである。
【0015】従って、演算機6では、次の演算がなされ
る。所定期間(設定で定められる。例えば、2週間)の
測定点深さX1 の最高温度Y0 を求め、数1でY=Y0
となる測定点深さX0 を求める。数1を原点側に(X0
−X1 )だけ平行移動した数2を求める。数2でY=炉
内温度(例えば、900℃)とし、炉壁レンガ厚さX=
L0 を求める。
る。所定期間(設定で定められる。例えば、2週間)の
測定点深さX1 の最高温度Y0 を求め、数1でY=Y0
となる測定点深さX0 を求める。数1を原点側に(X0
−X1 )だけ平行移動した数2を求める。数2でY=炉
内温度(例えば、900℃)とし、炉壁レンガ厚さX=
L0 を求める。
【0016】 付着物がある壁厚を求める。炉壁に付
着物9があると、測定点深さX1 の温度Yi はY0 より
下がる。曲線(イ)で温度Yi に該当する測定点深さは
Xi である。付着物9が生じたことにより測定点深さX
1 が、見掛け上(X1 −Xi )だけ炉外側に(原点側
に)移動している。測定点深さX1 で測定温度Yi を満
足する測定点深さ(X)と測定温度(Y)の関係式は、
数1の2次曲線を(X1 −Xi )だけ炉内側に平行移動
したもの、即ち、下記の式数3となる。数3は付着物の
あるときの測定点深さ(X)と測定温度(Y)の関係式
であり、図3の曲線(ハ)である。
着物9があると、測定点深さX1 の温度Yi はY0 より
下がる。曲線(イ)で温度Yi に該当する測定点深さは
Xi である。付着物9が生じたことにより測定点深さX
1 が、見掛け上(X1 −Xi )だけ炉外側に(原点側
に)移動している。測定点深さX1 で測定温度Yi を満
足する測定点深さ(X)と測定温度(Y)の関係式は、
数1の2次曲線を(X1 −Xi )だけ炉内側に平行移動
したもの、即ち、下記の式数3となる。数3は付着物の
あるときの測定点深さ(X)と測定温度(Y)の関係式
であり、図3の曲線(ハ)である。
【0017】
【数3】
【0018】そして、数3において、Y=炉内温度(例
えば、900℃)としたときのXの値Li が付着物9が
ある壁厚さである。
えば、900℃)としたときのXの値Li が付着物9が
ある壁厚さである。
【0019】従って、演算機6では、次の演算がなされ
る。数1で、Y=付着物厚さを求めるときの測定点深さ
X1 の測定温度Yi となる測定点深さXi を求め、数1
をX軸の向きに(X1 −Xi )だけ平行移動した数3を
求める。数3でY=炉内温度(例えば、900℃)と
し、付着物9のある壁厚さX=Li を求める。
る。数1で、Y=付着物厚さを求めるときの測定点深さ
X1 の測定温度Yi となる測定点深さXi を求め、数1
をX軸の向きに(X1 −Xi )だけ平行移動した数3を
求める。数3でY=炉内温度(例えば、900℃)と
し、付着物9のある壁厚さX=Li を求める。
【0020】 付着物の厚さを求める。およびの
結果より、付着物の厚さΔL=Li −L0 を求める。
結果より、付着物の厚さΔL=Li −L0 を求める。
【0021】(2)測定深さX1,X2 の2測定点の測定
温度から求める場合 炉壁レンガ厚さを求める。炉壁レンガがある厚さ浸
食されたある期間(例えば、2週間)の測定点深さ
X 1 ,X2 の最高温度(付着物が無いとき最高温度とな
る)がそれぞれY01,Y02であったとする。図4におい
て、曲線(イ)はシャフトの炉壁レンガが浸食されてお
らず、付着物の無い時期の測定点深さ(X)と測定温度
(Y)の基準式数1で表される2次曲線である。曲線
(イ)において、測定点深さX1 ,X2 の温度は、それ
ぞれY1 ,Y2 である。座標(X1 ,Y01)および座標
(X2 ,Y02)で作る線分の傾きm0 =(Y02−Y01)
/(X2 −X1 )と基準式数1で表される2次曲線
(イ)上で傾きが等しくなる点の測定点深さX0 は、数
4、数5より求まる。
温度から求める場合 炉壁レンガ厚さを求める。炉壁レンガがある厚さ浸
食されたある期間(例えば、2週間)の測定点深さ
X 1 ,X2 の最高温度(付着物が無いとき最高温度とな
る)がそれぞれY01,Y02であったとする。図4におい
て、曲線(イ)はシャフトの炉壁レンガが浸食されてお
らず、付着物の無い時期の測定点深さ(X)と測定温度
(Y)の基準式数1で表される2次曲線である。曲線
(イ)において、測定点深さX1 ,X2 の温度は、それ
ぞれY1 ,Y2 である。座標(X1 ,Y01)および座標
(X2 ,Y02)で作る線分の傾きm0 =(Y02−Y01)
/(X2 −X1 )と基準式数1で表される2次曲線
(イ)上で傾きが等しくなる点の測定点深さX0 は、数
4、数5より求まる。
【0022】
【数4】 であるから、
【0023】
【数5】
【0024】測定点深さX0 は、炉壁レンガが浸食され
ていなければ、測定点深さX1 ,X 2 の中間点(X1 +
X2 )/2に一致しなければならないが、この場合、測
定点深さX1 ,X2 の中間点(X1 +X2 )/2は、炉
壁レンガの浸食により、炉内方向に{X0 −(X1 +X
2 )/2}だけ移動している。従って、測定点深さ(X
1 +X2 )/2で切線の傾きがm0 なる2次曲線が、付
着物の無い場合の測定点深さ(X)と測定温度(Y)の
関係を表す2次曲線である。この2次曲線は、2次曲線
(イ)を炉外方向(原点方向)に{X0−(X1 +
X2 )/2}だけ平行移動した2次曲線(ロ)であり、
数6で表される。
ていなければ、測定点深さX1 ,X 2 の中間点(X1 +
X2 )/2に一致しなければならないが、この場合、測
定点深さX1 ,X2 の中間点(X1 +X2 )/2は、炉
壁レンガの浸食により、炉内方向に{X0 −(X1 +X
2 )/2}だけ移動している。従って、測定点深さ(X
1 +X2 )/2で切線の傾きがm0 なる2次曲線が、付
着物の無い場合の測定点深さ(X)と測定温度(Y)の
関係を表す2次曲線である。この2次曲線は、2次曲線
(イ)を炉外方向(原点方向)に{X0−(X1 +
X2 )/2}だけ平行移動した2次曲線(ロ)であり、
数6で表される。
【0025】
【数6】
【0026】そして、数6において、Y=炉内温度(例
えば、900℃)としたときのXの値L0 が炉壁レンガ
の厚さである。
えば、900℃)としたときのXの値L0 が炉壁レンガ
の厚さである。
【0027】従って、演算機6では、次の演算がなされ
る。所定期間(設定で定められる。例えば、2週間)の
測定点深さX1 ,X2 の最高温度Y01,Y02を求め、基
準式数1の切線の傾きが、傾きm0 =(Y02−Y01)/
(X2 −X1 )と等しくなる測定点深さX0 を数4およ
び数5より求める。基準式数1を原点方向に{X0 −
(X1 +X2 )/2}だけ平行移動した2次曲線式数6
をもとめる。数6でY=炉内温度(例えば、900℃)
とし、炉壁レンガ厚さX=L0 を求める。
る。所定期間(設定で定められる。例えば、2週間)の
測定点深さX1 ,X2 の最高温度Y01,Y02を求め、基
準式数1の切線の傾きが、傾きm0 =(Y02−Y01)/
(X2 −X1 )と等しくなる測定点深さX0 を数4およ
び数5より求める。基準式数1を原点方向に{X0 −
(X1 +X2 )/2}だけ平行移動した2次曲線式数6
をもとめる。数6でY=炉内温度(例えば、900℃)
とし、炉壁レンガ厚さX=L0 を求める。
【0028】 付着物がある壁厚を求める。付着物が
生じたときの測定点深さX1 ,X2 の温度(前記最高温
度Y1 ,Y2 より低くなる)をYi1,Yi2とし、座標
(X1 ,Yi1)および(X2 ,Yi2)で作る線分の傾き
mi =(Yi2−Yi1)/(X2−X1 )と基準式数1で
表される2次曲線(イ)上で傾きが等しくなる点の測定
点深さXi は、数7、数8より求まる。
生じたときの測定点深さX1 ,X2 の温度(前記最高温
度Y1 ,Y2 より低くなる)をYi1,Yi2とし、座標
(X1 ,Yi1)および(X2 ,Yi2)で作る線分の傾き
mi =(Yi2−Yi1)/(X2−X1 )と基準式数1で
表される2次曲線(イ)上で傾きが等しくなる点の測定
点深さXi は、数7、数8より求まる。
【0029】
【数7】 であるから、
【0030】
【数8】
【0031】測定点深さXi は、炉壁レンガに付着物が
なければ、測定点深さX1 ,X2 の中間点(X1 +
X2)/2に一致しなければならないが、この場合、測
定点深さX1 ,X2 の中間点(X1 +X2 )/2は、付
着物により、原点方向に{(X1 +X2 )/2−Xi }
だけ移動している。従って、測定点深さ(X1 +X2 )
/2で切線の傾きがmi なる2次曲線が、付着物のある
場合の測定点深さ(X)と測定温度(Y)の関係を表す
2次曲線である。この2次曲線は、2次曲線(イ)を炉
内方向に{(X1 +X2 )/2−Xi }だけ平行移動し
た2次曲線(ハ)であり、数9で表される。
なければ、測定点深さX1 ,X2 の中間点(X1 +
X2)/2に一致しなければならないが、この場合、測
定点深さX1 ,X2 の中間点(X1 +X2 )/2は、付
着物により、原点方向に{(X1 +X2 )/2−Xi }
だけ移動している。従って、測定点深さ(X1 +X2 )
/2で切線の傾きがmi なる2次曲線が、付着物のある
場合の測定点深さ(X)と測定温度(Y)の関係を表す
2次曲線である。この2次曲線は、2次曲線(イ)を炉
内方向に{(X1 +X2 )/2−Xi }だけ平行移動し
た2次曲線(ハ)であり、数9で表される。
【0032】
【数9】
【0033】そして、数9において、Y=炉内温度(例
えば、900℃)としたときのXの値Li が付着物があ
る壁厚である。
えば、900℃)としたときのXの値Li が付着物があ
る壁厚である。
【0034】従って、演算機6では次の演算がなされ
る。付着物厚さを求めようとするときの測定点深さ
X1 ,X2 の温度Yi1,Yi2から、傾きmi =(Yi2−
Yi1)/(X2 −X1 )を求め、基準式数1の切線の傾
きが、mi にと等しくなる測定点深さXi を数7および
数8より求める。基準式数1をX軸の向きに{(X1 +
X2 )/2−Xi }だけ平行移動した2次曲線式数9を
もとめる。数9でY=炉内温度(例えば、900℃)と
し、付着物がある壁厚X=Li を求める。
る。付着物厚さを求めようとするときの測定点深さ
X1 ,X2 の温度Yi1,Yi2から、傾きmi =(Yi2−
Yi1)/(X2 −X1 )を求め、基準式数1の切線の傾
きが、mi にと等しくなる測定点深さXi を数7および
数8より求める。基準式数1をX軸の向きに{(X1 +
X2 )/2−Xi }だけ平行移動した2次曲線式数9を
もとめる。数9でY=炉内温度(例えば、900℃)と
し、付着物がある壁厚X=Li を求める。
【0035】 付着物の厚さを求める。およびの
結果より、付着物の厚さΔLは、ΔL=Li −L0 で求
める。
結果より、付着物の厚さΔLは、ΔL=Li −L0 で求
める。
【0036】以上の演算結果および前記演算結果から求
められる浸食された炉壁レンガの姿図や炉壁付着物の姿
図がCRTデスプレー7またはプリンター8に送信さ
れ、CRTデスプレー7またはプリンター8でプリント
アウトされ、オペレーターに知らされる。なお、上記例
はシャフト部について述べたが、他の炉壁部についても
適用できる。
められる浸食された炉壁レンガの姿図や炉壁付着物の姿
図がCRTデスプレー7またはプリンター8に送信さ
れ、CRTデスプレー7またはプリンター8でプリント
アウトされ、オペレーターに知らされる。なお、上記例
はシャフト部について述べたが、他の炉壁部についても
適用できる。
【0037】
【発明の効果】本発明装置では、熱電対先端が炉壁レン
ガ中に埋め込まれているので、熱電対の寿命が長く、ま
た付着物厚さを付着物の発生から連続的に把握すること
ができる。従って、付着物をタイミング良くクリーニン
グすることができ、炉況の安定化を図ることができる。
ガ中に埋め込まれているので、熱電対の寿命が長く、ま
た付着物厚さを付着物の発生から連続的に把握すること
ができる。従って、付着物をタイミング良くクリーニン
グすることができ、炉況の安定化を図ることができる。
【図1】本発明装置をシャフト部に設けて例のブロック
図である。
図である。
【図2】熱電対の埋込み部の部分水平断面を示す図であ
る。
る。
【図3】付着物厚さを1測定点の測定温度から求める方
法を説明するグラフである。
法を説明するグラフである。
【図4】付着物厚さを2測定点の測定温度から求める方
法を説明するグラフである。
法を説明するグラフである。
2 鉄皮 3 炉壁レンガ 4 熱電対 5 熱電対先端 6 演算機 7 CRTデスプレー 8 プリンター 9 付着物
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 高炉の炉壁レンガの高さ方向を複数段、
円周方向を複数個所に分割し、分割された位置毎に熱電
対先端の埋込み深さを異ならせて設けた2個の熱電対温
度計と、分割された各位置の熱電対温度計の測定温度と
炉壁レンガが浸食されておらず、付着物の無いときの測
定点深さと測定温度を表す基準2次曲線式(イ)から、
炉壁レンガ浸食後の付着物の無いときの測定点深さと測
定温度を表す2次曲線式(ロ)と炉壁レンガ浸食後の付
着物のあるときの測定点深さと測定温度を表す2次曲線
式(ハ)を求め、2次曲線式(ロ)および(ハ)と炉内
温度から炉壁の付着物厚さを求める演算機と、演算機に
よる演算結果を表示する表示器からなることを特徴とす
る高炉炉壁付着物監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15350691A JPH051313A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 高炉炉壁付着物監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15350691A JPH051313A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 高炉炉壁付着物監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051313A true JPH051313A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=15564042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15350691A Pending JPH051313A (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 高炉炉壁付着物監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH051313A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5298251B1 (ja) * | 2013-02-20 | 2013-09-25 | 株式会社神鋼環境ソリューション | メタン発酵槽内の堆積物の堆積状態を推定する方法、メタン発酵槽内の堆積物の除去方法及びメタン発酵装置 |
CN104404187A (zh) * | 2014-11-24 | 2015-03-11 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 一种高炉炉墙渣皮厚度监测系统及方法 |
CN112251555A (zh) * | 2020-10-23 | 2021-01-22 | 中冶南方工程技术有限公司 | 一种渣皮脱落程度分析方法、终端设备及存储介质 |
CN112943484A (zh) * | 2021-01-19 | 2021-06-11 | 西北工业大学 | 一种研究粗糙度对喷管壁面传热影响的实验装置 |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP15350691A patent/JPH051313A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5298251B1 (ja) * | 2013-02-20 | 2013-09-25 | 株式会社神鋼環境ソリューション | メタン発酵槽内の堆積物の堆積状態を推定する方法、メタン発酵槽内の堆積物の除去方法及びメタン発酵装置 |
CN104404187A (zh) * | 2014-11-24 | 2015-03-11 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 一种高炉炉墙渣皮厚度监测系统及方法 |
CN112251555A (zh) * | 2020-10-23 | 2021-01-22 | 中冶南方工程技术有限公司 | 一种渣皮脱落程度分析方法、终端设备及存储介质 |
CN112943484A (zh) * | 2021-01-19 | 2021-06-11 | 西北工业大学 | 一种研究粗糙度对喷管壁面传热影响的实验装置 |
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