JP4276564B2 - 高炉の操業方法 - Google Patents

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本発明は、高炉の操業方法に係わり、特に炉底付近における炉内状況を反映した活性度を判定し、高炉の操業条件を変更する高炉の操業方法に関する。
従来から、高炉の適正な操業を維持するために、炉内状況をモニターして、操業条件を変更することが行なわれている。操業条件を適正に変更して操業を続けるためには、炉内状況をできるだけ正確に知る必要がある。一般に、高炉炉底においては、炉内の溶銑流や温度分布を直接計測できないため、炉底底盤および炉側壁耐火物内に熱電対を埋設し、この温度変化をモニターしている。例えば、埋設深度を変えた2点の温度から定常熱伝導を仮定して1150℃ライン(炭素飽和溶銑の凝固点)を推定して煉瓦の稼働面(過去最高温度になった時点の1150℃ライン)から現在の1150℃ラインを粘稠層(凝固層)と推定している。粘稠層が小さくなれば耐火物溶損の危険があり、逆に粘稠層が大きくなれば炉内が不活性になって安定操業ができなくなる。したがって、適正な操業を維持するためには、高炉炉底の状況を正確にモニターすることが必要になる。
操業条件を管理する方法あるいは炉内状況をモニターする方法としては、例えば、以下のような提案がなされている。
1)特許文献1では、高炉炉底側壁部に熱電対を埋設し、この熱電対の連続的な
温度変化を直接測定し、温度の絶対値および温度上昇/下降を判断基準にして予め設定した装入TiO2 の増量・減風・休風等の操業条件を管理する方法を開示している。
2)特許文献2では、高炉炉床壁に埋設された熱電対2点の温度、または1点の温度と外面の伝熱条件から、1次元定常伝熱を伝熱逆問題手法により仮定して炉内から外部へ向かう熱流束を算出し、熱流束の大小、増減を判断基準にして炉床壁耐火物の損傷状況を推定し、その損傷状況に応じた損傷防止アクションを行う方法を開示している。
4)特許文献3、特許文献4では、高炉炉床壁に埋設された熱電対2点の温度、または1点の温度と外面の伝熱条件から、伝熱逆問題解析手法を用いて稼働面の熱流束または温度を計算し、稼働面の熱流束または温度の絶対値および/または変動を判断基準にして、将来の耐火物の残存厚みと耐火物内面に付着する炉内溶融物凝固層厚みの変化を予測する方法を開示している。
4)特許文献5、特許文献6では、高炉炉内に設けた検出端を介して計測され、炉内状態が反映された第1の時系列情報に基づいて、リカレンスプロットを作成するプロット作成し、このリカレンスプロット構造に基づいて高炉の炉内状況を判断する方法を開示している。特に、特許文献6では、高炉炉底の底盤中央に埋め込まれた熱電対により計測された時系列の温度情報から得られた時系列の熱流束情報と、高炉炉底の出銑孔付近に埋め込まれた熱電対により計測された時系列の温度情報から得られた時系列の熱流束情報とに基づいて、2変数の相互リカレンスプロットを作成し、その相互リカレンスプロットに基づいて、高炉炉底における湯流れ状態を判断することを開示している。
しかしながら、高炉炉側壁の煉瓦厚みは初期状態で約2mの厚みがあり、これに対して、この側壁煉瓦内に埋設される熱電対の位置は、通常煉瓦背面から50〜150mm程度とかなり鉄皮(炉外)側に設置されるために、炉内の熱状態が変化した場合、煉瓦内の非定常熱伝導によって温度が変化するために時間遅れが大きい。また、高炉炉底盤は炉内稼働面から熱電対まで更に遠く、大半の高炉では3〜4m,ないしはそれ以上離れている。非定常変化時に定常熱伝導を仮定して炉内状況を推定するような上記特許文献1、特許文献2に開示された方法では、誤差が大きいという問題がある。また上記特許文献3、特許文献4の方法ではこれらの点は改善されているといえども、炉内の湯流れ(溶銑流)の状態が変化しても温度の変化は緩慢なため、炉内の状態が変化してから稼働面の熱流束または温度が明確に変動し始めるまでにかなりの時間を要するという問題がある。また、特許文献5及び6は、炉内状況を判断するためのカオス応用技術(リカレンスプロットを行う方法)を開示し、特に特許文献6は、炉内の湯流れ状態の診断を開示するが、炉底が活性か不活性かを判断するに止まっている。
特開平7−207310号公報 特開2002−363619号公報 特開2001−234217号公報 特開2002−266011号公報 特開2002−212612号公報 特開2003−301210号公報
本発明は、リカレンスプロットを行う方法を改良して、炉底付近における炉内状況を正確に多段階で判定し、高炉の操業条件を変更する高炉操業方法を提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その要旨は次の通りである。
高炉炉底の底盤中央に埋め込まれた第1の温度検知手段により計測された時系列の温度情報から得られた第1の時系列情報と、高炉炉底側壁の出銑口下部に埋め込まれた複数の第2の温度検出手段により計測された複数の時系列の温度情報から得られた第2の時系列情報とに基づいて、炉底底盤と炉底側壁の各出銑口下部とを組とする2変数のリカレンスプロットを出銑口本数分作成し、これらの2変数のリカレンスプロットから、0〜出銑口本数の範囲に分布するプロット点の個数である相関の数に応じて識別した合成リカレンスプロットを作成し、高炉炉底の活性度を該プロット点の個数である相関の数に基づいて多段階で判定し、該活性度に応じて高炉操業条件を変更することを特徴とする高炉の操業方法。
前記2変数のリカレンスプロットを作成するステップは、前記第1の時系列温度情報と前記第2の時系列温度情報とから、逆問題解析により、前記各温度検出手段に対応する高炉炉底の稼働面での時系列の熱流束情報または温度情報を算出し、該熱流束情報または温度情情報に基づいて、炉底底盤と炉底側壁の各出銑口下部とを組とする2変数のリカレンスプロットを作成するステップとすることができる。
本発明によれば、炉底の活性度を正確に判定でき、高炉全体の操業条件を適正に変更できるから、誤った条件で操業を続けることが防止できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。まず、第1図を参照して、本発明を実施するための高炉炉下部の活性度判定装置110を説明する。活性度判定装置110は、リカレンスプロット作成部101、リカレンスプロット合成部103および判定部105から構成されている。リカレンスプロット作成部101では、高炉炉底の底盤中央に埋め込まれた熱電対301により計測された時系列の温度情報と、図2及び図3に示すように、高炉炉底の出銑孔付近に埋め込まれた熱電対302(1)〜302(4)により計測された時系列の温度情報とから逆問題解析により各熱電対301、302(1)〜302(4)に対応する高炉炉底の稼働面での時系列の熱流束情報を求める。本例は、熱電対302は、出銑孔付近に埋め込んであるが、本発明を実施するためには出銑孔付近に埋め込まなければならないというものではない。高炉炉底の熱流束を正確に把握できれどのような個所に設けてもよい。次に、逆問題解析により算出された各熱電対301、302(1)〜302(4)についての時系列の熱流束情報に基づいてアトラクタ軌道を再構成する。この再構成されたアトラクタに基づいて2変数のリカレンスプロットを作成する。次いで、リカレンスプロット合成部103で、この2変数のリカレンスプロットを合成する。そして、合成されたリカレンスプロット上でプロットされた点の個数に基づいて高炉炉底における活性度を多段階で判定する。本発明は、得られた活性度に応じて高炉の操業条件を変更するもので、高炉炉底の活性度に応じた適正な高炉の操業が行なえる。
ここで、高炉の構成について図2を参照して説明する。図2に示すように、高炉内は概ね5つの領域、すなわち、原料が装入前と同じように塊として存在する塊状帯201、原料が熱と荷重とにより半溶融状になっている融着帯202、溶けた銑鉄やスラグがコークスの間を降下する滴下帯203、コークスが羽口251からの送風によって燃焼、運動するレースウェイ204、溶融生成物(銑鉄、スラグ)が貯溜される湯溜まり205、に大別することができる。滴下帯203は、コークスが長時間殆ど静止している領域(炉芯203a)と、連続的にコークスがレースウェイ204に移動する領域(活性コークス帯203b)とに分けられる。
一般的に離れた位置にある二ヵ所間の情報は、流体の連続性の性質により上流から下流へと伝達される。また、流れを誘起するような動力源が下流に存在する場合、その動力源に関する下流の情報が上流にも伝達される。本発明の一実施形態では、出銑という動力源により誘起されて炉底中央から出銑孔252に向かう湯流れによる温度の時系列情報を用いて、高炉炉底の活性度を判定する。
本発明を実施するに際しては、図2、図3に示すように、高炉炉底303の底盤303a中央に熱電対301を埋め込み、炉壁303の炉壁303bには周方向に配置されたNo.1〜No.4の複数の出銑孔252(1)〜252(4)の付近、例えば各出銑孔252(1)〜252(4)の真下位置に、熱電対302(1)〜302(4)が埋め込まれている。そして、上流側の検出端に相当する底盤303(a)中央の熱電対301について得られる時系列の熱流束信号と、下流側の検出端に相当する出銑孔252(1)〜252(4)付近の各熱電対302(1)〜302(4)について得られる時系列の熱流束信号とを用いて、高炉炉底における活性度を判定する。
次に、図4に示すフローチャートを参照して、本発明の実施の形態である高炉操業方法について説明する。最初に、図1に示した高炉炉下部の活性度判定装置110において、熱電対301、302(1)〜302(4)により計測された炉底煉瓦を介しての時系列の温度情報から、リカレンスプロット作成部101が、逆問題解析手段により各熱電対301、302(1)〜302(4)に対応する炉底303の稼働面の時系列の熱流束情報を求める(ステップS401)。
底盤303a中央の熱電対301を例に説明すると、逆問題解析では、熱電対301、熱電対301から埋め込まれた炉底303煉瓦を含む系を対象にした所定の方程式(偏微分方程式等)と、熱電対301に対応する底盤303の稼働面での熱流束の仮定値とを用いて、熱電対301位置での温度を算出する。次いで、その算出した熱電対301位置での温度と、熱電対301により実際に計測された温度との誤差が所定の値より小さくなるように、上記熱流束の仮定値を修正し、熱電対301位置での温度の算出を繰り返す。その結果、算出した熱電対301位置での温度と、熱電対301により実際に計測された温度との誤差が所定の値より小さくなったときの熱流束の仮定値を、熱電対301に対応する炉底303の稼働面での熱流束値とする。
また、例えば、下記の数1に示す式(1)、式(2)に基づいて、熱電対に対応する炉底303の稼働面での熱流束を算出する。
Figure 0004276564
上記式(1)は、非定常の熱伝導方程式である。式(1)に対して所定の演算等を施すと、式(2)に示すような積分境界方程式になる。式(2)において、Gが共役方程式の解、uはスカラー量(本例の場合、温度)、∂u/∂nはスカラー勾配(本例の場合、熱流束)である。上記式(2)において、左辺は熱電対301に対応する炉底303の稼働面に関する積分であり、右辺は所定の既知境界面、例えば熱電対301位置を含む面に関する積分である。従って、熱電対301での計測温度に基づいて、式(2)の右辺の各値が求められ、その求められた値から式(2)の左辺のスカラー勾配∂u/∂n(熱電対301に対応する炉底303の稼働面での熱流束)が求められる。
次に、リカレンスプロット作成部101は、上記逆問題解析により求められた各熱電対301、302(1)〜302(4)から得られた熱流束情報に基づいて、アトラクタと呼ばれる軌道を再構成する(ステップS402)。先ず、アトラクタ作成部は、逆問題解析部により算出された各熱電対301、302(1)〜302(4)についての熱流束情報から、対象とする現象の2倍以上の次元mをもつ遅延ベクトル:v(t)={u(t),u(t+τ),u(t+2τ),・・・・・・・・,u(t+(m−1)τ)}を作成する。なお、u(t)は時刻tにおける熱流束、τは時間遅れ間隔である。続いて、アトラクタ作成部は、作成された遅延ベクトル:v(t)を所定の次元を有する位相空間に写像する。この写像した遅延ベクトル:v(t)の時間推移による軌道を作成することによりアトラクタを再構成する。
続いて、上述の再構成されたアトラクタに基づいてリカレンスプロットを作成する(ステップS402)。リカレンスプロットとは再構成されたアトラクタの非定常挙動を2次元表示したものであり、ここで作成するリカレンスプロットは、リカレンスプロットを2変数(上流側の検出端に関する変数、及び下流側の検出端に関する変数)に拡張したものであり、以下の説明では「相互リカレンスプロット」という。
具体的には、一方の変数の再構成アトラクタ上にある現在時刻点から所定の範囲内にある近傍点を、他方の変数の再構成アトラクタ上から検索する。その結果、検索された近傍点の時刻を、横軸を現在時刻、縦軸を近傍点時刻として2次元表示することにより相互リカレンスプロットを作成する。相互リカレンスプロットは、炉底中央の熱電対301と各出銑孔付近の熱電対302(1)〜(4)について作成される。すなわち、4枚のリカレンスプロットが得られる。
次に、作成された4枚のリカレンスプロットは、リカレンスプロット合成部104で重ね合わせて合成される(ステップS404)。各リカレンスプロットは、ある時刻の炉底と、同じまたは別のある時刻の側壁のある地点とで熱流束の動きの相関が強い点がプロットされたもので、炉底の時刻と側壁の時刻をそれぞれ縦軸及び横軸とするものである。各出銑口に対応する4枚の図を重ね合わせると、合成リカレンスプロット上の任意の点で、相関の個数(プロット点の個数)が0〜4の範囲に分布し、5段階で相関の度合いが分る。この相関点の個数が多いほど、炉底と側壁の熱流束の相関性が多いことになる。
図5は、本発明による合成リカレンスププロットを示すもので、相関の数(0〜4)に応じて識別したものである。なお、識別結果はカラー表示するとその相違が明確に表示できる。熱流束の相関性は、炉底の活性度が高いことを示し、裏返せば、相関の数が少ないほど炉底が不活性であることを示しているといえる。特に、図5の対角線l近傍は同時刻での相関の度合いを表しており、時刻t1では相関4で最も高く、炉底が最も活性化していることを示している。これに対して時刻t2では相関0で最も低く、炉底が全く不活性の状態にあることを示し、また、時刻t3では、相関2で中間の状態にあることが分る。このようにして、ステップ405で炉底の活性度を多段階で判定する(ステップS405)。
次に、求められた活性度に従って、高炉操業条件を変更する(ステップS406)。すなわち、高炉上方の鉱石やコークスの投入割合や投入方法、及び羽口からの送風、微粉炭の投入の条件や方法を変更する。なお、炉底の活性度は、炉底底盤の冷却制御にも依存するが、本発明の高炉操業条件には炉底底盤の冷却制御は含まない。
従来から、高炉全体の操業を監視するために、炉底底盤の温度、出銑された溶銑の温度・成分の検出、スラグの温度・成分の検出、ゾンデによる高炉高さ方向の温度検出、その他ガスの組成をモニターすることなどが行なわれている。これらのモニターの結果により、高炉の操業状態の良否を判断している。本発明は、高炉炉底の活性度を多段階で把握し、この炉底活性度情報を操業条件を変更する情報とするもので、本発明によれば、高炉炉底の活性度を多段階で正確に判定することができ、適正な操業条件の変更が可能で、誤った条件で操業を続けるということがなくなる。
図6に、操業条件を変化させる従来の基準又は目標値の一例を示す。図6の表のうち、溶銑温度は出銑される溶銑の温度であり、スラグ塩基度、スラグAl(アルミナ)は、高炉から取り出されたスラグにより得られる。溶銑温度、スラグ塩基度、スラグAlの値は、操業の目標値であり、直接変更できる操業条件ではない。このうち溶銑温度を例にとると、従来から、溶銑温度が低いときは、高炉の状態が悪く活性度が低いとみて溶銑温度を上げるように、例えば、羽口から送風するガスの温度を上げる、酸素富化率を高める等を行なっているが、本例では、リカレンスプロットを利用して活性度の多段階の判定を行なうので、溶銑温度の情報が正しく高炉炉下部の状況を反映していない場合でも正しく判定することができる。すなわち、操業条件の的確な変更を指示でき、過度に溶銑温度を上げる又は下げるというようなことはなくなる。
O/C上限及びコークスDIは、直接変更できる操業条件である。O/Cは、炉頂から装入される鉱石(焼結鉱)とコークスの重量比である。例えば鉄1t作るのに、1600kgの鉱石と、石炭とコークスを合わせて500kgを使用し、うち羽口から石炭を150kg吹き込み、炉頂からコークスを350kg装入する場合、O/Cは、1600/350で、4.6程度になる。この値が大きくなると、コークス単位量あたりの反応が増加し、粒径の低下や粉の発生量の増加など炉芯でのコークスの状態が悪くなり、溶銑や溶融スラグが流れにくくなる場合がある。このような場合は、O/Cを小さくするようにすなわちコークス比を増加するように操業条件を変更する。コークスDIは、投入されるコークスの強度を示し、コークス品質を変えることによって操業条件を変更する。いずれの場合でも、高炉炉下部の活性度の正確な情報が多段階で得られるので、的確な操業条件変更の指示が行なえる。
一例を示せば、炉底活性度レベルすなわち前記の炉底と側壁の相関の数に応じて図8に示すような基準を設けて操業を行なえばよい。
このように、炉底の活性度が悪いと高炉全体が不安定となるにもかかわらず、従来は炉底の活性度を温度差でモニターするしかなかったが、本実施形態では、前記のように炉底の活性度を5段階で正確に評価でき、これに対応して最大5段階で操業条件の変更を適正に実行することができる。また、高炉下部側壁に埋め込む熱電対を増やせば、さらにきめ細かな制御が行なえることはもちろんである。
本実施形態では、リカレンスプロットを高炉炉底と出銑口付近の温度情報から生成しているので、例えば、出銑口4本のうち2本を使用して出銑する場合を考えると、使用中の出銑口の本数以上の点が合成リカレンスプロットに現れていると、炉底状態は良好であると判断できる。逆に、合成リカレンスプロット上のプロットの個数が使用中の出銑口の本数未満になり、この状態が長く(例えば4、5日)続くと不活性の状態であると判断できる。
図7に、このようにして作成された合成リカレンスプロットを示す。すなわち、4本の出銑口のうち2本の出銑口を使用した状態の4枚の相互リカレンスプロットを、相関が2以上あった点を黒とし、相関が1以下の点を白として、合成したものである。そして、対角線上で相関が1以下の白い部分が所定時間(例えば4,5日)以上連続すると、活性度が低下したと判断できる。このような情報を高炉操業条件変更のための情報として組み込むことによりさらに的確な高炉の操業が行なえる。
本発明を実施するための活性度判定装置の概略を示す図である。 高炉内の状況を模式的に示した断面図である。 熱電対301、302(1)〜302(4)の配置関係を示す図である。 本発明による高炉炉底状態の判定処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態によって求められた合成リカレンスプロットを示す図である。 従来の高炉操業条件を変更する基準の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に使用する他の合成リカレンスプロットを示す図である。 本発明の一実施形態に使用する炉底活性度レベルに対応する操業基準を示す図である。
符号の説明
251…羽口
252…出銃口
301、302(1)〜302(4)…熱電対
303…炉底

Claims (2)

  1. 高炉炉底の底盤中央に埋め込まれた第1の温度検知手段により計測された時系列の温度情報から得られた第1の時系列情報と、高炉炉底側壁の出銑口下部に埋め込まれた複数の第2の温度検出手段により計測された複数の時系列の温度情報から得られた第2の時系列情報とに基づいて、炉底底盤と炉底側壁の各出銑口下部とを組とする2変数のリカレンスプロットを出銑口本数分作成し、これらの2変数のリカレンスプロットから、0〜出銑口本数の範囲に分布するプロット点の個数である相関の数に応じて識別した合成リカレンスプロットを作成し、高炉炉底の活性度を該プロット点の個数である相関の数に基づいて多段階で判定し、該活性度に応じて高炉操業条件を変更することを特徴とする高炉の操業方法。
  2. 前記2変数のリカレンスプロットを作成するステップは、前記第1の時系列温度情報と前記第2の時系列温度情報とから、逆問題解析により、前記各温度検出手段に対応する高炉炉底の稼働面での時系列の熱流束情報または温度情報を算出し、該熱流束情報または温度情情報に基づいて、炉底底盤と炉底側壁の各出銑口下部とを組とする2変数のリカレンスプロットを作成するステップであることを特徴とする請求項1記載の高炉の操業方法。
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