JPH05131018A - バツグ連結体およびその製造方法 - Google Patents

バツグ連結体およびその製造方法

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JPH05131018A
JPH05131018A JP3322507A JP32250791A JPH05131018A JP H05131018 A JPH05131018 A JP H05131018A JP 3322507 A JP3322507 A JP 3322507A JP 32250791 A JP32250791 A JP 32250791A JP H05131018 A JPH05131018 A JP H05131018A
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bag
tube
blood
plasma
sterilization
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JP3322507A
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Makoto Miyake
誠 三宅
Noboru Ishida
登 石田
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Terumo Corp
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    • A61M1/00Suction or pumping devices for medical purposes; Devices for carrying-off, for treatment of, or for carrying-over, body-liquids; Drainage systems
    • A61M1/02Blood transfusion apparatus
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M39/00Tubes, tube connectors, tube couplings, valves, access sites or the like, specially adapted for medical use
    • A61M39/22Valves or arrangement of valves
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のバッグ連結体1は、採血バッグ1
と、血小板保存用バッグ10と、血漿バッグ30とをそ
れぞれチューブ14、22、24で連結したものであ
る。採血バッグ1内には、抗凝固剤(薬液)18が入れ
られており、他のバッグ10、30は空のバッグであ
る。各バッグは、樹脂製の可撓性を有するシート材を重
ね、その周縁のシール部2、11、31において融着
し、袋状としたもので、採血バッグ1のシート材は、軟
質ポリ塩化ビニルで構成され、その他のバッグ10、3
0のシート材は、例えばEVAのようなポリオレフィン
で構成されている。採血バッグ1は、高圧蒸気滅菌が施
され、その他のバッグ10、30は、放射線滅菌または
ガス滅菌が施されている。 【効果】 耐熱性に重点を置くことなくバッグ10、3
0の材料選択が可能で、各バッグに要求される諸特性を
より向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液やその成分を収納
する複数のバッグで構成されるバッグ連結体およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】輸血を行う場合、現在では、血液の有効
利用および輸血者の負担軽減などの理由から、供血者か
ら得た血液を遠心分離などにより各成分に分離し、輸血
者に必要な成分だけを輸血する体制がとられている。こ
の成分輸血が導入されたことにより、従来行われていた
全血輸血に比べ、血液の有効利用が行われるようになっ
ている。
【0003】このような成分輸血においては、採血バッ
グと、1個または2個以上の他のバッグで構成されたバ
ッグ連結体(マルチプルバッグ)が使用される。このマ
ルチプルバッグのうち、例えばトリプルバッグは、採血
バッグと、血小板保存用バッグ(以下、PCバッグとい
う)と、血漿保存用バッグ(以下、血漿バッグという)
とをそれぞれチューブで連結したものであり、前記採血
バッグに採血した血液に対し、遠心分離を少なくとも1
回行って赤血球、濃厚血小板および乏血小板血漿の3成
分に分離し(PRP法)、これらをそれぞれ採血バッ
グ、PCバッグおよび血漿バッグに収納、保存する。
【0004】このようなマルチプルバッグにおける各バ
ッグは、軟質ポリ塩化ビニル製のシート材を重ね、その
周縁を融着したものである。軟質ポリ塩化ビニル製のシ
ート材を用いる理由としては、適度な気体透過性を有
し、血球、血小板等の細胞の保存に適すること、高圧蒸
気滅菌に際しての耐熱性に優れること、遠心分離操作や
振盪保存に耐えうる柔軟性を有していること、融着がし
易い等、製造が容易で、材料コストも安いことが挙げら
れ、特に、採血バッグについては、シート材から可塑剤
(DEHP等)が適度に溶出して、バッグ内の赤血球の
保存性が向上するという利点もある。
【0005】しかしながら、PCバッグおよび血漿バッ
グについては、軟質ポリ塩化ビニル製のシート材で構成
することによる次のような欠点がある。PCバッグにつ
いては、バッグの容積(表面積)を大きくするかまたは
シート材の厚さを薄くしない限り、十分な酸素および炭
酸ガス透過性が得られず、血小板の保存性が悪くなる。
また、シート材から溶出した可塑剤が血小板に悪影響を
及ぼす。すなわち、溶出した可塑剤のために、血小板の
in vitroでの活性指標(低浸透圧ショック回複率や凝集
能)が低くなる。
【0006】また、血漿バッグ内に収納された血漿は、
通常凍結保存されるが、軟質ポリ塩化ビニルは、本来低
温での強度が低く、凍結状態の血漿バッグに落下等の衝
撃が加わると、粉々に砕けるような破損を生じる。
【0007】従って、このような問題を解決ものとし
て、PCバッグまたは血漿バッグの構成材料が採血バッ
グの構成材料と異なるバッグ連結体が開示されている
(特開平01−56779号)。
【0008】しかしながら、これらのバッグ連結体は、
バッグ連結体の全体に対し、高圧蒸気滅菌(オートクレ
ーブ滅菌)を施すため、PCバッグおよび血漿バッグの
構成材料としては、それらのバッグに要求される上記特
性の他に、高圧蒸気滅菌に耐え得る耐熱性を有していな
ければならなず、材料選択の幅が狭いという欠点があ
る。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、E
VAと略記する)を用いる場合、高圧蒸気滅菌(110
℃以上)に耐え得る耐熱性を得るためには、放射線照射
を行うかまたは過酸化物等を用いた化学的手法により架
橋化しなければならない。
【0009】そして、このような耐熱性を優先すれば、
PCバッグや血漿バッグに要求される柔軟性、透明性、
ガス透過性、低温強度、製造の容易性、経済性、安全性
等のいずれかが犠牲になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、滅菌
方法の改善によって、耐熱性に重点を置くことなくバッ
グの材料選択をすることができ、その結果、各バッグに
要求される諸特性をより向上することができるバッグ連
結体の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)または(2)の本発明により達成される。また、
下記(3)ないし(5)のいずれかであるのが好まし
い。
【0012】(1)薬液が入った第1のバッグと、空の
第2のバッグとを含む複数のバッグを有し、これらをそ
れぞれチューブで連結してなるバッグ連結体であって、
前記第1のバッグは、軟質ポリ塩化ビニルで構成され、
高圧蒸気滅菌が施されており、前記第2のバッグは、前
記第1のバッグと異なる材料で構成され、放射線滅菌ま
たはガス滅菌が施されているものであることを特徴とす
るバッグ連結体。
【0013】(2)薬液が入った軟質ポリ塩化ビニル製
の第1のバッグと、前記第1のバッグと異なる材料で構
成された空の第2のバッグとを有するバッグ連結体を製
造する方法であって、前記薬液が入った状態の第1のバ
ッグを閉鎖系で高圧蒸気滅菌し、一方、空の第2のバッ
グを閉鎖系で放射線滅菌またはガス滅菌し、次いで、前
記第1のバッグに連通する第1のチューブと、前記第2
のバッグに連通する第2のチューブとを無菌的に接続す
ることを特徴とするバッグ連結体の製造方法。
【0014】(3)前記第2のバッグは、ポリオレフィ
ンまたはポリオレフィンを含むポリマーアロイで構成さ
れている上記(1)または(2)に記載のバッグ連結体
またはその製造方法。
【0015】(4)前記第1のチューブおよび前記第2
のチューブの構成材料は、同一組成または相溶性を有す
るものである上記(2)または(3)に記載のバッグ連
結体の製造方法。
【0016】(5)前記第1チューブおよび第2のチュ
ーブの無菌的接続は、接続するチューブの端部同士を加
熱しつつ切断し、その切断端部同士を融着することによ
り行なわれる上記(2)ないし(4)のいずれかに記載
のバッグ連結体の製造方法。
【0017】
【発明の構成】以下、本発明のバッグ連結体およびその
製造方法を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に
説明する。
【0018】図1は、本発明のバッグ連結体の構成例を
示す平面図である。同図に示すように、バッグ連結体1
は、採血バッグと、PCバッグと、血漿バッグとをそれ
ぞれチューブで連結したトリプルバッグである。
【0019】図1中の右側に位置する採血バッグ1は、
後述する樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その
周縁のシール部2において、融着(熱融着、高周波融着
等)または接着し、袋状としたものである。このシール
部2で囲まれる内側の部分に、採血された血液またはそ
の血液から遠心分離により得られた濃厚赤血球が収納さ
れる血液成分収納部3が形成されている。
【0020】採血バッグ1の上部には、ピールタブを備
えた2つの開口部4、4が形成され、またそれらの間に
は、他のバッグに接続するための排出口5が形成されて
いる。この排出口5には、連結部材15を介してチュー
ブ14の一端が接続されている。
【0021】また、チューブ14の他端には、二股に分
岐する分岐コネクタ21が接続されている。なお、連結
部材15は、破断前は流路が閉塞されているが、破断す
ると流路が開通する部材を用いるのが好ましく、具体的
には、テルモ社製、商品名:クリックチップを用いるこ
とができる。また、本発明では、連結部材15を設けな
くてもよく、この場合には、クレンメ等によりチューブ
14を適宜閉塞、解除するのが好ましい。
【0022】さらに、採血バッグ1の上部には、血液成
分収納部3に連通するよう可撓性を有するチューブ6の
一端が接続され、このチューブ6の他端には、ハブ7を
介して採血針8が装着されている。また、ハブ7には採
血針8を被包するキャップ9が装着される。
【0023】図1中の中央に位置するPCバッグ10
は、後述する樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、
その周縁のシール部11において、融着(熱融着、高周
波融着等)または接着し、袋状としたものである。
【0024】このシール部11で囲まれる内側の部分
に、採血バッグ1内の血液から分離された血小板が収納
される血小板収納部12が形成されている。PCバッグ
10の上部には、ピールタブを備えた2つの開口部1
3、13が形成されている。
【0025】さらに、バッグ上部の開口部13の側部に
は、血小板収納部12に連通する可撓性を有するチュー
ブ22の一端が接続され、このチューブ22の他端は、
前記分岐コネクタ21の一方の分岐端に接続されてい
る。これにより、採血バッグ1の血液成分収納部3とP
Cバッグ10の血小板収納部12とが、チューブ14、
22および分岐コネクタ21を介して連通する。
【0026】図1中の左側に位置する血漿バッグ30
は、後述する樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、
その周縁のシール部31において、融着(熱融着、高周
波融着等)または接着し、袋状としたものである。この
シール部31で囲まれる内側の部分に、血液より分離さ
れた血漿(特に、乏血小板血漿)が収納される血漿収納
部32が形成されている。
【0027】血漿バッグ30の上部には、ピールタブを
備えた2つの開口部33、33が形成されている。さら
に、バッグ上部の開口部33の側部には、血漿収納部3
2に連通する可撓性を有するチューブ24の一端が接続
されている。また、チューブ24の他端は、前記分岐コ
ネクタ21の他方の分岐端に接続されている。これによ
り、血漿バッグ30の血漿収納部32と、他のバッグ
2、10の血液成分収納部3および血小板収納部12と
がチューブ14、22、24および分岐コネクタ21を
介して連通する。
【0028】なお、分岐コネクタ21は、例えばポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボ
ネート等の樹脂による成形物で構成される。このような
バッグ連結体においては、少なくとも1つの薬液入りの
バッグ(第1のバッグ)と、少なくとも1つの空のバッ
グ(第2のバッグ)とが存在する。例えば、未使用時の
PCバッグ10および血漿バッグ30は空のバッグとさ
れ、採血バッグ1には、薬液として例えば抗凝固剤18
が入れられている。
【0029】このように、各バッグ1、10、30は、
薬液入りのバッグか、空のバッグかによって、その滅菌
方法が異なり、さらにこの滅菌方法の相違により、バッ
グのシート材の構成材料が異なる。薬液入りのバッグで
ある採血バッグ1に対しては、高圧蒸気滅菌(オートク
レーブ滅菌)が施される。この場合、滅菌条件は特に限
定されないが、例えば、温度110〜135℃、水蒸気
分圧1.4〜3.1atm で、滅菌時間5〜60分程度と
するのが好ましい。このような条件により、採血バッグ
1内および抗凝固剤18等の滅菌が確実になされる。
【0030】なお、このような薬液入りのバッグに対
し、放射線滅菌(特に、γ線滅菌)またはガス滅菌(特
に、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌)を行なう
ことは好ましくない。γ線は薬液を透過しないので滅菌
効果がほとんどなく、また、EOGは薬液中に溶解し、
水および薬液中の塩素と反応して、毒性のあるエチレン
グリコールやエチレンクロルヒドリンとなるからであ
る。
【0031】一方、空のバッグであるPCバッグ10お
よび血漿バッグ30に対しては、放射線滅菌(特に、γ
線滅菌)またはガス滅菌(EOG滅菌)を行なう。この
場合、滅菌条件は特に限定されないが、例えば、次のよ
うなものとされる。
【0032】γ線滅菌の場合、γ線の照射量は、好まし
くは1〜5Mrad程度とされる。また、EOG滅菌の場
合、EOG濃度が好ましくは500〜800mg/l程度の
ものを用い、ガス接触時間は、好ましくは90〜240
分程度とされる。このような条件により、PCバッグ1
0および血漿バッグ30の内部等の滅菌が確実になされ
る。
【0033】このような放射線滅菌またはガス滅菌を行
なっても、バッグが空であるため、上述したような弊害
はなく、また、最も大きな利点は、上記のような高圧蒸
気滅菌を行なわないため、バッグのシート材は、高い滅
菌温度に耐え得る耐熱性を必要としないことである。こ
のような滅菌方法に基づく耐熱性の要否を考慮して、各
バッグ1、10、30のシート材の構成材料は、以下の
ようなものとされる。
【0034】採血バッグ1のシート材の構成材料として
は、軟質ポリ塩化ビニルとされる。軟質ポリ塩化ビニル
は、高圧蒸気滅菌に耐え得る耐熱性と、遠心分離操作や
振盪保存に耐え得る柔軟性とを有しており、また、バッ
グへの加工、製造が容易で、材料コストも安い。
【0035】この軟質ポリ塩化ビニルにおける可塑剤と
しては、例えば、ジ(エチルヘキシル)フタレート(D
EHP)、ジ−(n−デシル)フタレート(DnDP)
等を用いることができるが、その中でも特に、DEHP
が好ましい。その理由は、採血バッグ1にて赤血球を保
存する際に、シート材から溶出したDEHPが溶血を抑
制する作用を生じ、赤血球の保存性が向上するからであ
る。
【0036】なお、DEHPに代表される可塑剤の含有
量は、ポリ塩化ビニル100重量部に対し、30〜70
重量部程度とするのが好ましい。採血バッグ1のシート
材の厚さは特に限定されないが、0.2〜0.65mm程
度、特に、0.30〜0.50mm程度とするのが好まし
い。
【0037】採血バッグ1の容量は特に限定されない
が、100〜600ml程度、特に、200〜500ml程
度とするのが好ましい。
【0038】PCバッグ10および血漿バッグ30のシ
ート材の構成材料は、前記採血バッグ1のシート材と異
なるものであり、高圧蒸気滅菌に耐え得る耐熱性(熱に
よる溶融、軟化、変質、劣化等がないこと)を有する必
要はない。具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)のようなポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、シリ
コーン、各種ポリオレフィン、あるいはこれらを任意に
組み合せたもの(例えば積層体)が挙げられるが、これ
らのうちでも、特に、ポリオレフィンが好ましい。ポリ
オレフィンは、柔軟性、透明性を有するとともに、低温
強度が高く、例えば、血漿バッグ30内に血漿を収納し
て凍結保存した際に、耐衝撃性に優れるからである。
【0039】ポリオレフィンとしては、エチレン、プロ
ピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィンあるい
はジオレフィンを重合または共重合あるいはイオン性共
重合した重合体が用いられ、例えば、高圧法ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプ
ロピレン、EVA(架橋または未架橋のEVA)、スチ
レン系エラストマー、あるいはこれらを任意に組み合せ
たものが挙げられるが、これらのうちでも、柔軟性、透
明性、加工性に優れるという点で、EVA、特に未架橋
のEVAが好ましい。
【0040】さらに、未架橋のEVAは、架橋EVAに
比べ、架橋のための加工手段を要しないため、経済的に
有利であるばかりでなく、安全性の点でも優れている。
すなわち、未架橋のEVAは、架橋処理によって生成す
る種々のポリマーの分解物や架橋のために用いられる過
酸化物等が、バッグに保存される血液製剤に悪影響を及
ぼすという安全上の問題が生じない。
【0041】また、このようなポリオレフィン、特にE
VAと、各種熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーとを
アロイ化したもの、すなわち、ポリマーブレンドしたも
のや、グラフト重合、ブロック重合されたポリマーを用
いることもできる。
【0042】また、PCバッグ10および血漿バッグ3
0のシート材は、2層以上を積層した積層体(例えば、
ラミネートフィルム)とすることもできる。この場合、
積層体を構成する層のうちの少なくとの1層を、上記例
示の材料で構成することができる。バッグに対し高圧蒸
気滅菌を施す場合には、積層体を構成する全ての層が高
圧蒸気滅菌に耐えうる耐熱性を有していなければならな
いが、PCバッグ10および血漿バッグ30に対して
は、高圧蒸気滅菌を行なわないため、積層体を構成する
各層に耐熱性を有さない材料を用いることができ、積層
体を設計、製造するにあたっての層構成のパターンやバ
リエーションが広がる。
【0043】なお、このようなシート材が積層体による
ものである場合にも、上記ポリオレフィン(特に、EV
A)またはこれを含むポリマーアロイによる層を有する
のが好ましく、その層の厚さは、シート材の全厚の40
%以上、特に60%以上であるのが好ましい。
【0044】PCバッグ10のシート材の厚さは特に限
定されないが、0.1〜0.5mm程度、特に、0.15
〜0.30mm程度とするのが好ましい。また、血漿バッ
グ30のシート材の厚さは特に限定されないが、0.2
〜0.6mm程度、特に、0.20〜0.35mm程度とす
るのが好ましい。
【0045】PCバッグ10の酸素ガス透過量は、10
00〜20000 ml/m2・day・atm(30℃)程度、特に、
2000〜15000 ml/m2・day・atm(30℃)程度とす
るのが好ましい。また、PCバッグ10の炭酸ガス透過
量は、2000〜50000ml/m2・day・atm(30℃)程
度、特に、5000〜30000 ml/m2・day・atm(30
℃)程度とするのが好ましい。
【0046】また、血漿バッグ30は、低温下における
耐衝撃性に優れるものであるのが好ましい。例えば、血
漿バッグ30を−40℃にて凍結状態とし、これを1m
程度の高さから落下させてもバッグに破損を生じない程
度の耐衝撃性を有するものであるのが好ましい。
【0047】PCバッグ10および血漿バッグ30の容
量は特に限定されないが、それぞれ100〜600ml程
度、特に、150〜500ml程度とするのが好ましい。
なお、PCバッグ10と血漿バッグ30とは、シート材
の構成材料、シート材の厚さ、ガス透過量、容量等が、
それぞれ、同一でも異なっていてもよい。
【0048】図1に示すバッグ連結体において、チュー
ブ6、14、22、24の構成材料としては、例えば、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、PE
T、PBTのようなポリエステル、EVA、ポリウレタ
ン、ポリエステルエラストマー、スチレン−ブタジエン
−スチレン共重合体等の熱可塑性エラストマー等が挙げ
られるが、その中でも特に、ポリ塩化ビニルが好まし
い。各チューブがポリ塩化ビニル製であれば、十分な可
撓性、柔軟性が得られるので取り扱いがし易く、またク
レンメ等による閉塞に適するからである。
【0049】なお、チューブ22、24をポリ塩化ビニ
ルで構成した場合、PCバッグ10および血漿バッグ3
0の構成材料と異なることとなるが、チューブ22、2
4に対し、特開平02−1280号公報に記載されたよ
うな2層接着チューブを適用することにより、バッグ1
0、30とチューブ22、24との良好な接着性を得る
ことができる。
【0050】チューブ6、14、22、24の内径は特
に限定されないが、好ましくは2.0〜4.5mm程度と
される。なお、チューブ6、14、22、24、52お
よび62は、それぞれ単一のチューブのみならず、複数
本のチューブをコネクタ等のチューブ接続部材で接続し
たものや、後述する無菌的な接続方法により接続したも
のでもよい。これにより、各バッグの滅菌、血液成分の
保存、遠心分離、その他製剤作業の際等に各バッグ1、
10、30等の分離を容易に行なうことができる。
【0051】抗凝固剤18は、通常液体であり、例え
ば、ACD液、CPD液、CPDA−1液、ヘパリンナ
トリウム液等が挙げられる。これらは、下記表1に示さ
れる成分を含有する水溶液である。
【0052】
【表1】
【0053】これらの抗凝固剤の適正使用量は、ヒト全
血200mlに対し、ACD液およびヘパリンナトリウム
液がそれぞれ約30ml、CPD液およびCPDA−1液
がそれぞれ約28mlである。
【0054】次に、本発明のバッグ連結体の製造方法に
ついて説明する。本発明のバッグ連結体の製造方法は、
薬液入りのバッグと、空のバッグとを別個に用意し、こ
れらを密封状態とし、薬液入りのバッグに対しては、高
圧蒸気滅菌、空のバッグに対しては、放射線滅菌または
ガス滅菌を施し、その後、各バッグのチューブを無菌的
に接続することによりバッグ連結体を製造するものであ
る。
【0055】チューブ14の端部16および17付近を
無菌的に接続する方法としては、例えば、次のような加
熱接続手段40を用いる方法が挙げられる。図2は加熱
接続手段40の構成例を示す斜視図、図3〜図6は該加
熱接続手段40を用いたチューブ14の接続工程を示す
斜視図である。これらの図に示すように、加熱接続手段
40は、一対のホルダー41、42の間にウエハー43
を配置した構造であり、ホルダー41、42の間に、チ
ューブ14を重ねて架設し、加熱したウエハー43にて
これらを切断および溶融し、片方のホルダー91を移動
させ、ウエハー43を除いてチューブ14同士を融着す
るものである。
【0056】さらに詳述すると、ホルダー41、42
は、それぞれ図中上下に分割されたホルダー片411、
412および421、422から構成されており、これ
らのホルダー片411、412および421、422
は、それぞれ、支点44により回動可能となっている。
【0057】また、各ホルダー片411、412および
421、422の対向面には、断面形状が半円形の溝4
5、46がそれぞれ2つ形成され、ホルダー片411、
412および421、422を重ね合わせた状態で、円
形断面のチューブ保持部47、48が形成されるように
なっている。
【0058】なお、ホルダー片411、412、42
1、422の構成材料としては、例えば、各種熱可塑性
樹脂または熱硬化性樹脂、アルミナ、シリカ等の各種セ
ラミックス、ステンレス、アルミニウム等の各種金属等
が挙げられる。また、ウエハー43は、例えば、鉄、
銅、アルミニウム、金、銀、チタン、またはこれらの金
属を含む合金等の金属材料により構成され、最初にチュ
ーブ14と接触する側の端辺には鋭利な刃431が形成
されている。
【0059】以下、加熱接続手段40の使用方法につい
て説明する。図3に示すように、チューブ14の切断部
16および17を、それらが相互に逆方向に向くように
一定長さ平行に重ねて、2つのホルダー41、42の溝
45、46内に設置し、ホルダー片411、412およ
び421、422を閉じて、2本のチューブ14をチュ
ーブ保持部47、48に挟持、固定する。
【0060】次に、図4に示すように、ウエハー43を
チューブ14の溶融温度以上の温度に加熱し、その刃4
31によって平行に支持されたチューブ14を切断する
とともに、ウエハー43の熱によってチューブ14の切
断端部を溶融する。このとき、チューブ14の切断端部
は、溶融または軟化した状態であるため、その熱により
無菌状態が維持される。
【0061】次に、図5に示すように、チューブ14の
切断端部の溶融状態を維持しつつ、一方のホルダー41
をチューブ14の配列方向に移動し、切断されたチュー
ブ14の切口が対向する位置で停止、固定する。
【0062】次に、図6に示すように、ウエハー43を
チューブ14に対して直角方向に引き抜き、一方のホル
ダー41を他方のホルダー42の方向へ向けて押し付け
る。これにより、溶融したチューブ14の切口同士が接
着(融着)される。このようなチューブ14の接続時に
おいても、ウエハー43の熱による滅菌がなされるた
め、無菌状態が維持される。
【0063】また、切断された端部16、17を含むチ
ューブ片は、廃棄される。接続されるチューブ14同士
は、同一組成のものに限らず、相溶性を有するものであ
ればよい。
【0064】なお、チューブ14同士を無菌的に接続す
る方法は、上記加熱接続手段40を用いる方法に限定さ
れず、例えば、加熱下で接続するコネクタを用いた方法
等であってもよい。
【0065】このような本発明のバッグ連結体の製造方
法によれば、軟質ポリ塩化ビニル製の採血バッグ1と、
その他の材料で構成されたPCバッグ10および血漿バ
ッグ30とを、それぞれ異なる滅菌方法で滅菌すること
が容易に可能となるため、薬液収納の有無等を考慮した
最適条件の滅菌が可能となる。
【0066】特に、下記実施例2のように、PCバッグ
10および血漿バッグ30に対しても、それぞれ独立し
て滅菌処理を施すことができるので、滅菌方法や滅菌条
件をバッグ10、30毎に適宜選定することができ、よ
り適した滅菌が可能となる。従って、この方法は、PC
バッグ10および血漿バッグ30のシート材の構成材料
や、シート材の厚さ、バッグ容量等が異なる場合に有利
である。
【0067】以上では、薬液として抗凝固剤18を例に
して説明したが、薬液はこれに限らず、例えば、赤血球
保存液であってもよい。この赤血球保存液としては、例
えば、SAGM液(塩化ナトリウム:0.877 %、アデニ
ン:0.0169%、ブドウ糖:0.818 %、D−マンニトー
ル:0.525 %を含む水溶液)が挙げられる。
【0068】以上、本発明のバッグ連結体を図示のトリ
プルバッグについて説明したが、本発明は、これに限定
されるものではない。例えば、バッグの用途が上記と異
なるトリプルバッグ、採血バッグと血漿バッグを連結し
たダブルバッグ、これらのダブルバッグやトリプルバッ
グに、例えばクリオプレシピテート(AHF)回収用の
バッグや、白血球除去用のバッグのような1または2以
上の他のバッグを付加したもの等でもよい。
【0069】また、本発明では、空のバッグが複数個あ
る場合、その全てに対し、放射線滅菌またはガス滅菌を
施さねばならないというものではなく、空のバッグの内
の少なくとも1つを軟質ポリ塩化ビニルで構成し、これ
に放射線滅菌またはガス滅菌を施したものでもよい。
【0070】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0071】(実施例1)赤血球の保存に最適な材料で
ある軟質ポリ塩化ビニル製シート(厚さ0.40mm)に
より、図1に示す構成の採血バッグ1を作製し、これに
軟質ポリ塩化ビニル製のチューブ6および14を接続し
た。なお、採血バッグ1のサイズは、市販の400ml採
血用のバッグ連結体と同一とした(以下、バッグサイズ
は全て同様)。
【0072】次に、チューブ14を図1中のA部で切断
し、端部16をチューブシーラー(ERA社製の商品
名:セブラ、チューブシーラーモデル1090型)を用
いて融着、封止した。その後、CPD液56mlを採血針
8およびチューブ6を介して採血バッグ1の血液成分収
納部3に充填し、キャップ9にて密封後、121℃で2
0分間、高圧蒸気滅菌を施した。
【0073】一方、ガス透過性が良好であることから血
小板の保存に適し、かつ、耐低温衝撃性に優れることか
ら血漿の凍結保存にも適した素材である未架橋のEVA
(酢酸ビニル15重量%含有)を用い、これを押し出し
成形して得たシート(厚さ0.25mm)により、図1に
示す構成のPCバッグ10および血漿バッグ30を作製
し、これらを軟質ポリ塩化ビニル製のチューブ22、2
4および分岐コネクタ21で接続して、PCバッグ10
と血漿バッグ30との連結体を作製した。
【0074】なお、図1中のA部で切断して得られたチ
ューブ14の端部17を、上記と同様のチューブシーラ
ーを用いて融着、密封した。次に、この連結体にEOG
滅菌を施した。滅菌条件は、EOG濃度600mg/l、滅
菌時間150分であった。
【0075】それぞれ別個に滅菌した採血バッグ1およ
びPCバッグ10と血漿バッグ30との連結体を、図2
〜図6に示す構成の加熱接続手段40を用いてチューブ
14の端部16および17付近で接続し、チューブ14
を連通させて、採血バッグ1、PCバッグ10および血
漿バッグ30からなる本発明のバッグ連結体を得た。
【0076】(比較例1)実施例1と同様にして、採血
バッグ1を作製し、チューブ6および14を接続し、C
PD液56mlを充填密封した。また、実施例1と同様に
して、PCバッグ10と血漿バッグ30との連結体を作
製した。次に、これらを実施例1と同様に加熱接続手段
40にて接続、連通し、採血バッグ1、PCバッグ10
および血漿バッグ30からなるバッグ連結体を作製し
た。
【0077】このバッグ連結体に対し、121℃で20
分間、高圧蒸気滅菌を施した。
【0078】(実施例2)実施例1と同様にして、採血
バッグ1を作製し、チューブ6および14を接続し、A
CD液60mlを充填密封した。この採血バッグ1に対
し、121℃で20分間、高圧蒸気滅菌を施した。
【0079】また、ガス透過性が良好であることから血
小板の保存に適した素材であるLLDPE製のシート
(厚さ0.1mm)により、図1に示す構成のPCバッグ
10を作製し、これに軟質ポリ塩化ビニル製のチューブ
22および分岐コネクタ21を接続した。そして、チュ
ーブ22を図1中のB部で切断し、端部25を前記と同
様のチューブシーラーを用いて融着、封止した。
【0080】次に、このPCバッグ10に対し、照射量
2Mradでγ線を施した。また、実施例1と同様にして、
血漿バッグ30を作製し、チューブ24を接続した。そ
して、図1中のA部で切断して得られたチューブ14の
端部17およびB部で切断して得られたチューブ22の
端部26を、それぞれ、上記と同様のチューブシーラー
を用いて融着、密封した。
【0081】次に、この血漿バッグ30に実施例1と同
条件でEOG滅菌を施した。それぞれ別個に滅菌した採
血バッグ1、PCバッグ10および血漿バッグ30を、
実施例1と同様の加熱接続手段40を用いてチューブ1
4の端部16および17付近、ならびにチューブ22の
端部25および26付近でそれぞれ接続し、チューブ1
4および22をそれぞれ連通させて、採血バッグ1、P
Cバッグ10および血漿バッグ30からなる本発明のバ
ッグ連結体を得た。
【0082】(比較例2)実施例2と同様にして、採血
バッグ1を作製し、チューブ6および14を接続し、A
CD液60mlを充填密封した。また、実施例2と同様に
して、PCバッグ10および血漿バッグ30をそれぞれ
作製した。次に、これらを実施例2と同様に加熱接続手
段40にて接続、連通し、採血バッグ1、PCバッグ1
0および血漿バッグ30からなるバッグ連結体を作製し
た。
【0083】このバッグ連結体に対し、121℃で20
分間、高圧蒸気滅菌を施した。
【0084】[実験1]実施例1および2の各バッグ連
結体に対し、下記の方法に基づく、外観検査、機能検査
および無菌試験を行った。その結果、実施例1および2
のバッグ連結体は、いずれも、外観、機能共に良好であ
り、また、各バッグ内やチューブ内は無菌状態が維持さ
れていた。
【0085】また、比較例1および2の各バッグ連結体
に対しも、同様の外観検査および機能検査を行った。そ
の結果、比較例1および2のバッグ連結体は、いずれ
も、PCバッグ10および血漿バッグ30が高圧蒸気滅
菌の熱により変形し、濃厚血小板血漿(PC)および乏
血小板血漿(PPP)を収容することができず、使用不
能であった。
【0086】・検査方法 外観検査 バッグ連結体を目視にて観察し、使用上支障が生じるよ
うな異常の有無を確認する。
【0087】 機能検査 採血バッグにポリ塩化ビニル樹脂製血液セット基準に定
める疑似血液を約400ml充填し、これをPCバッグお
よび血漿バッグに移行し、疑似血液が滞りなく移行する
ことを確認する。
【0088】 無菌試験 採血バッグ内の抗凝固剤をPCバッグおよび血漿バッグ
に移行し、各バッグの内面を抗凝固剤で洗浄した後、抗
凝固剤を再び採血バッグに戻す。この抗凝固剤につい
て、日本薬局方一般試験法の無菌試験に定める間接法
(メンブランフィルター法)により、無菌試験を実施す
る。
【0089】(比較例3)軟質ポリ塩化ビニル製シート
(厚さ0.40mm)により、図1に示す構成の採血バッ
グ1、PCバッグ10および血漿バッグ30を作製し、
これらをチューブ14、22、24および分岐コネクタ
21で連結してバッグ連結体を作製し、次いで、採血バ
ッグ1にCPD液60mlを充填密封した。
【0090】次に、このバッグ連結体に対し、121℃
で20分間、高圧蒸気滅菌を施した。
【0091】[実験2]実施例1および比較例3のバッ
グ連結体に対し、低温下での耐衝撃性を調べた。まず、
各バッグ連結体の採血バッグにヒト血液400mlを採血
し、常法に従い、赤血球濃厚液(CRC)、PCおよび
PPPの3成分に分離した。次に、PPP(約160m
m)を血漿バッグ30に移行し、これを−40℃の冷凍
庫に入れて凍結した。
【0092】実施例1におけるの血漿バッグ30を2m
の高さからコンクリート製の床に落下したところ、破損
は生じなかった。これに対し、比較例3における血漿バ
ッグを0.5mの高さからコンクリート製の床に落下し
たところ、かなりの破損が生じた。
【0093】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、薬
液入りのバッグと空のバッグとでそれぞれ異なる滅菌方
法採用することにより、滅菌方法により拘束される条
件、例えば高圧蒸気滅菌に対する耐熱性のような条件を
考慮することなくバッグの材料選択をすることができ、
バッグの材料選択の幅が広がる。
【0094】その結果、各バッグに要求される諸特性、
例えば、柔軟性、透明性、気体透過性、低温強度、安全
性等をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバッグ連結体の構成例を示す平面図で
ある。
【図2】チューブを接続するための加熱接続手段の構成
例を示す斜視図である。
【図3】図2に示す加熱接続手段を用いたチューブの接
続工程を示す斜視図である。
【図4】図2に示す加熱接続手段を用いたチューブの接
続工程を示す斜視図である。
【図5】図2に示す加熱接続手段を用いたチューブの接
続工程を示す斜視図である。
【図6】図2に示す加熱接続手段を用いたチューブの接
続工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 採血バッグ 2 シール部 3 血液成分収納部 4 開口部 5 排出口 6 チューブ 7 ハブ 8 採血針 9 キャップ 10 PCバッグ 11 シール部 12 血小板収納部 13 開口部 14 チューブ 15 連結部材 16、17 端部 18 抗凝固剤 21 分岐コネクタ 22、24 チューブ 25〜28 端部 30 血漿バッグ 31 シール部 32 血漿収納部 33 開口部 40 加熱接続手段 41、42 ホルダー 411、412 421、422 ホルダー片 43 ウエハー 431 刃 44 支点 45、46 溝 47、48 チューブ保持部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液が入った第1のバッグと、空の第2
    のバッグとを含む複数のバッグを有し、これらをそれぞ
    れチューブで連結してなるバッグ連結体であって、 前記第1のバッグは、軟質ポリ塩化ビニルで構成され、
    高圧蒸気滅菌が施されており、 前記第2のバッグは、前記第1のバッグと異なる材料で
    構成され、放射線滅菌またはガス滅菌が施されているも
    のであることを特徴とするバッグ連結体。
  2. 【請求項2】 薬液が入った軟質ポリ塩化ビニル製の第
    1のバッグと、前記第1のバッグと異なる材料で構成さ
    れた空の第2のバッグとを有するバッグ連結体を製造す
    る方法であって、 前記薬液が入った状態の第1のバッグを閉鎖系で高圧蒸
    気滅菌し、一方、空の第2のバッグを閉鎖系で放射線滅
    菌またはガス滅菌し、次いで、前記第1のバッグに連通
    する第1のチューブと、前記第2のバッグに連通する第
    2のチューブとを無菌的に接続することを特徴とするバ
    ッグ連結体の製造方法。
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