JPH03251252A - バッグ連結体 - Google Patents

バッグ連結体

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JPH03251252A
JPH03251252A JP2048433A JP4843390A JPH03251252A JP H03251252 A JPH03251252 A JP H03251252A JP 2048433 A JP2048433 A JP 2048433A JP 4843390 A JP4843390 A JP 4843390A JP H03251252 A JPH03251252 A JP H03251252A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、複数のバッグを有するバッグ連結体に関する
〈従来の技術〉 輸血を行う場合、現在、血液の有効利用および輸血者の
負担軽減などの理由から、供血者から得た血液を遠心分
離などにより各成分に分離し、輸血者に必要な成分だけ
を輸血する体制がとられている。 この成分輸血が導入
されたことにより、従来行われていた全血輸血に比べ、
血液の有効利用が行われるようになっている。
このような成分輸血においては、採血バッグと、1個ま
たは2個以上の他のバッグで構成されたバッグ連結体(
マルチプルバッグ)が使用される。
このマルチプルバッグのうち、例えばトリプルバッグは
、採血バッグと、血小板保存用バッグ(以下、PCバッ
グという)と、血漿保存用バッグ(以下、血漿バッグと
いう)とをチューブで連結したものであり、採血バッグ
に採血した血液に対し、遠心分離を2度行って赤血球、
濃厚血小板および乏血小板血漿の3成分に分離し、これ
らをそれぞれ採血バッグ、PCバッグおよび血漿バッグ
に収納保存する。
このようなマルチプルバッグシステムにおいて、特開昭
55−60464号公報では、可塑剤としてジ(エチル
ヘキシル)フタレート(DEHP)を含有する軟質ポリ
塩化ビニル製の採血バッグを用いる旨が開示されている
この場合、採血バッグ材料中の可塑剤は採血血液に溶出
するが、DEHPは赤血球を長期間保存する際に生ずる
瀉血を抑制する作用を有するので、採血バッグに保存さ
れる赤血球にとっては良い結果を与える。
一方、DEHP等の可塑剤は血小板には悪影響を与える
。 即ち、可塑剤は血小板に対しては生化学的、生理学
的な変化を引き起し、輸血後の活性と生存能を低下させ
ることが知られている(文献: TRANSFUSIO
N 1986;26:351−357)。
従って、PCバッグには、ポリオレフィン系の共重合体
等の材質を用いるとされている。
採血バッグ内には、予めACD液、CPD液、ヘパリン
ナトリウム液等の抗凝固剤が入れられているが、この液
にDEHPが溶出、混入するので、採血した際に血液と
前記抗凝固剤とが混合されるとその血液中にDEHPが
混入することとなる。
採血血液は一旦採血バッグに貯留された後、これを遠心
分離して赤血球と血漿とに分けられるが、軟質ポリ塩化
ビニル中に含まれる可塑剤は血液中の血漿により抽出さ
れ易い性質を有しており、この分離操作が完了するまで
、室温で放置される間に経時的に採血バッグ中の可塑剤
が溶出することとなり、そのため、その血漿から分離さ
れた濃厚血小板にもDEHPが移行する。
結果として、濃厚血小板中に溶出されるDEHPの量は
、採血バッグ中に保存される濃厚赤血球中に溶出するD
EHPの量に比べ低値ではあるものの、血小板の活性お
よび生存能の低下は生じ、特に大量、頻回の輸注を行え
ば患者に悪影響を及ぼす。
また、乏血小板血漿中へも、輸送中あるいは保管中にほ
ぼ同程度のDEHPが溶出、混入することとなり、これ
を新鮮凍結血漿あるいは血漿製剤として大量、頻回の輸
注を行なえば患者に悪影響を及ぼす。
〈発明が解決しようとする課題〉 血漿、特に濃厚血小板への可塑剤の混入が実質的にない
バッグ連結体を提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 このような目的は、下記(1)〜(4)の本発明により
達成される。
(1)採血用の採血バッグと、赤血球保存用の赤血球バ
ッグとをチューブで連結したバッグ連結体であって、 前記採血バッグ中 が実質的に生じない樹脂で構成され、 前記赤血球バッグの構成材料中または赤血球バッグ内に
瀉血抑制物質を有することを特徴とするバッグ連結体。
(2)前記赤血球バッグが、可塑剤としてジ(エチルヘ
キシル)フタレートを含有するポリ塩化ビニルで構成さ
れている上記(1)に記載のバッグ連結体。
(3)前記採血バッグが、ポリオレフィン、可塑剤を含
有しないポリ塩化ビニルまたは可塑剤としてジ−(n−
デシル)ツクレートを含有するポリ塩化ビニルで構成さ
れている上記(1)または(2)に記載のバッグ連結体
(4)前記チューブは、ポリ塩化ビニルで構成されてい
る上記(1)〜(3)のいずれかに記載のバッグ連結体
板あるいは血漿への可塑剤の混入は皆無となる。
一方、赤血球バッグは、例えば溶血抑制物質であるDE
HPを可塑剤として含有するポリ塩化ビニルで構成され
ているため、このDEHPが赤血球バッグ内へ溶出、混
入し、バッグ内で保存される赤血球に対し溶血抑制作用
を発揮する。
〈作用〉 このような構成のバッグ連結体では、採血バッグに採血
された血液を遠心分離し、血漿をPCバッグあるいは血
漿バッグへ移した後、赤血球を専用の赤血球バッグへ移
して保存する。
このとき、採血バッグは、例えば可塑剤を含有しない樹
脂で構成されているため、採血した際にその血液への可
塑剤の混入はなく、さらに、PCバッグおよび血漿バッ
グは可塑剤を含有しない樹脂で構成されているため、濃
厚血小〈実施例〉 以下、本発明のバッグ連結体を添付図面に示す好適実施
例に基づき詳細に説明する。
なお、本明細書において、「血液」とは、全成分を含む
全血をいう。 また、「血漿」とは、赤血球以外の成分
を含むものをいい、例えば多血小板血漿、濃厚血小板、
乏血小板血漿、乏血小板血漿からクリオプレシピテート
を除去したもの等を総称したものを指す。
第1図に本発明のバッグ連結体の構成例を示す。 この
バッグ連結体は、採血バッグと、PCバッグと、血漿バ
ッグと、赤血球バッグとをチューブで連結したものであ
る。
第1図中、右から2番目に位置する採血バッグlは、樹
脂製シート材を重ね、その周縁のシール部2において、
高周波加熱またはその他の加熱方法により融着し、袋状
としたものである。
このシール部2で囲まれる内側の部分に、採血された血
液が収納される血液収納部3が形成されている。
採血バッグlの上部には、ビールタブを備えた2つの排
出口4.4が形成され、またそれらの間には、後述する
他のバッグに接続するための排出口5aおよび5bが形
成されている。
排出口5aには、連結部材15aを介してチューブ14
の一端が接続され、チューブ14の他端には、後述する
分岐コネクタ21が設けられている。
なお、連結部材15aおよび後述する連結部材15bは
、破断前は流路が閉塞されているが、破断すると流路が
開通する部材を用いるのが好ましく、例えば、テルモ■
社製のクリックチップを用いることができる。
さらに、採血バッグ1の上部には、血液成分収納部3に
連通するよう可撓性を有するチューブ6の一端が接続さ
れ、このチューブ6の他端には、ハブ7を介して採血針
8が装着されている。 また、ハブ7には採血針8を被
包するキャップ9が装着される。
なお、採血バッグlの血液収納部3には、必要に応じA
CD液、CPD液、CPDA−1液、ヘパリンナトリウ
ム液等の抗凝固剤が入れられている。
第1図中、採血バッグlの左側に位置するPCバッグ3
0は、樹脂製シート材を重ね、その周縁のシール部31
において、高周波加熱またはその他の加熱方法により融
着し、袋状としたものである。
このシール部31で囲まれる内側の部分に、採血バッグ
l内の血液から分離された血漿(多血小板血漿)が収納
される血小板収納部32が形成されている。
PCバッグ30の上部には、ビールタブを備えた2つの
排出口33.33が形成されている。
さらに、バッグ上部の排出口33の側部には、血小板収
納部32に連通する可撓性を有するチューブ22の一端
が接続され、このチューブ22の他端は、分岐コネクタ
21の一方の分岐端に接続されている。 これにより、
採血バッグ1の血液収納部3とPCバッグ30の血小板
収納部32とが、チューブ22.14および分岐コネク
タ21を介して連通ずる。
第1図中、左側に位置する血漿バッグ10は、樹脂製シ
ート材を重ね、その周縁のシール部11において、高周
波加熱またはその他の加熱方法により融着し、袋状とし
たものである。
このシール部11で囲まれる内側の部分に、PCバッグ
30内の多血小板血漿から分離された血漿(乏血小板血
漿)が収納される血漿収納部12が形成されている。
血漿バッグ10の上部には、ビールタブを備えた2つの
排出口13.13が形成されている。
さらに、バッグ上部の排出口13の側部には、血漿収納
部12に連通する可撓性を有するチューブ24の一端が
接続され、その他端は、前記分岐コネクタ21の他方の
分岐端に接続されている。 これにより、血漿バッグ1
0の血漿収納部12と、他のバッグ2.30の血液収納
部3および血小板収納部32とがチューブ24.14.
22および分岐コネクタ21を介して連通ずる。
なお、分岐コネクタ21は、例えばポリ塩化ビニル、ポ
リカーボネート等の樹脂による成形物で構成される。
第1図中、右側に位置する赤血球バッグ40は、赤血球
を収納、保存する専用のバッグであり、樹脂製シート材
を重ね、その周縁のシール部41において、高周波加熱
またはその他の加熱方法により融着し、袋状としたもの
である。
このシール部41で囲まれる内側の部分に、採血バッグ
1内の血液から分離された赤血球が収納される赤血球収
納部42が形成されている。
赤血球バッグ40の上部には、ビールタブを備えた2つ
の排出口43.43が形成されている。
さらに、バッグ上部の排出口43の側部には、赤血球収
納部42に連通する可撓性を有するチューブ25の一端
が接続され、このチューブ25の他端は、連結部材15
bを介して前記採血バッグ1の排出口5bに接続されて
いる。
これにより、採血バッグ1の血液収納部3と赤血球バッ
グ40の赤血球収納部42とが、チューブ25を介して
連通ずる。
なお、赤血球バッグ40の赤血球収納部42には、必要
に応じ、赤血球保存液が入れられている。 この赤血球
保存液としては、例えば、S、A、G、M、液(0,8
77%塩化ナトリウム、0.0169%アデニン、0.
818%ブドウ糖、0.525%D−マンニトールを含
む水溶液)等が挙げられる。
次に、図示のバッグ連結体における各バッグおよびチュ
ーブの構成材料、サイズ等について説明する。
採血バッグ1は、内容物(血液、抗凝固剤)への可塑剤
の溶出が実質的にない樹脂材料で構成されている。 具
体的には、次のようなものが挙げられる。
■ポリオレフィン ポリオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブタ
ジェン、イソプレン等のオレフィンあるいはジオレフィ
ンを重合または共重合した重合体が用いられ、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、リニアローデンシティ
−ポリエチレン、リニアベリーローデンシティ−ポリエ
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)ある
いは、EVAと各種熱可塑性エラストマーとのポリマー
ブレンド等が挙げられる。 そのなかでも、特に、透明
性、柔軟性、加工性および低温下での強度(靭性)等に
優れるという点から、EVAを用いるのが好ましい。
■可塑剤を含有しないポリ塩化ビニル 可塑剤を含有しないポリ塩化ビニル(無可塑塩ビ)とし
ては、例えば東亜合成■社製NP−レジン、セキスイー
社製ニスメゾイカ等を挙げることができる。
■可塑剤としてジ−(n−デシル)フタレート(DnD
、P)を含有するポリ塩化ビニルこのDnDP可塑化ポ
リ塩化ビニルを用いた場合、可塑剤の溶出量は極めて少
ない。
即ち、溶出量は、DEHP可塑化ポリ塩化ビニルに比し
て1/70〜1 / 100程度またはそれ以下である
しかも、DnDP自身、低毒性であり、また変異原付も
ない(特開昭61−33661号公報参照)。
従って、血小板への悪影響が生じない。
このような可塑剤DnDPの含有量は、ポリ塩化ビニル
100重量部に対し、30〜70重量部、特に40〜6
0重量部とするのが好ましい。
その理由は、30重量部未満であるとバッグの柔軟性が
乏しくなり、また70重量部を超えると、バッグ内に溶
出してくる可塑剤の量が多くなり、また、強度も低下す
るからである。
なお、採血バッグ1の構成材料として上記■および■の
ようなポリ塩化ビニルを用いた場合には、遠心分離操作
や振盪保存に耐える柔軟性および滅菌に対する耐熱性が
得られ、また、遠心時のしわの発生(血小板の分散性に
影響)も少ないという利点がある。
また、採血バッグ1のシート材中には、安定剤等を添加
することができる。 安定剤としては、例えばエポキシ
化合物、Ca−Zn系安定剤等が挙げられる。
採血バッグ1のシート材の肉厚は、好ましくは0,25
〜0.45mm、より好ましくは0.35〜0.45+
nmとする。 シート材の肉厚が0.25m+n未満で
は十分な強度が得られず、0.45mo+を超えると柔
軟性が低下し、採血の操作性や輸血に際しての排出能に
影響を与えるからである。
PCバッグ30も、前記採血バッグ1と同様の材料で構
成され、そのなかでも特に、DnDP可塑化ポリ塩化ビ
ニルを用いるのが好ましい。
DnDP可塑化ポリ塩化ビニルを用いた場合、前記特性
に加え、次のような利点がある。
即ち、DnDP可塑化ポリ塩化ビニルは、ガス透過性(
0,ガス透過性およびCo2ガス透過性)が高いため、
同一個数の血小板を保存するために必要なバッグ容量(
表面積)がDEHP可塑化ポリ塩化ビニルを用いる場合
に比較して少なくて済む。
このことは、製剤の作業性を良好なものとする。 特に
、遠心カップ容積、分離スタンドの大きさ、血小板保存
時に用いられる振盪機の容積・寸法あるいは種々の輸送
・保存用の容器スペースの点でバッグサイズがコンパク
トになることは大きな利点を有すると言える。
また、製造上のメリットとしては材料の節約ができると
いう点も挙げられる。
このような可塑剤DnDPの含有量は、前記と同様であ
る また、PCバッグ30のシート材中には、前記と同様の
安定剤等を添加することができる。
血小板収納部32のガス透過性に関与しつる部分の内表
面積(以下、「有効内表面積」という)は、好ましくは
100〜450cm2.より好ましくは200〜350
cII+!、さらに好ましくは260〜340cII+
1とする。
有効内表面積が1006m2未満であると、所望のガス
透過性が得られず、また4 50 cm”を超えると、
バッグのサイズが大型化し、操作性が悪くなるからであ
る。
また、血小板収納部32におけるCO2ガス透過量は、
好ましくは3 、 1 mj(Cow)/day−at
m・ml(PC) (30℃)以上、より好ましくは3
.6+nj(Cow)/day−atm−mj(PC)
 (30℃)以上、さらに好ましくは4 、 Oml(
Cow)/day−atm−mj(PC)(30℃)以
上とするのがよい。
CO2ガス透過量が3 、 1 mj(COt)/da
y−atm・ml(PC) (30℃)未満であると、
約0192〜3.4X10’/μmの血小板を長期間保
存することが困難となるからである。
以上述べた構成とすることにより、1単位以上の血小板
、特に血小板の個数が2 X 10 ”個を超える血小
板を有効期間72時間以上保存することができるPCバ
ッグが提供される。
血漿バッグlOも、前記採血バッグ1と同様の材料で構
成されている。 また、血漿バッグ30のシート材の肉
厚についても、前記採血バッグ1と同様である。
赤血球バッグ40は、溶血抑制物質であるジ(エチルヘ
キシル)フタレート(DEHP)を可塑剤として含有す
るポリ塩化ビニルで構成されているのが好ましい。
このDEHPを可塑剤として用いることにより、赤血球
バッグ40内に溶出したDEHPが赤血球膜の保護作用
を生じ、溶血が抑制され、赤血球の長期保存に寄与する
このような可塑剤DEHPの含有量は、ポリ塩化ビニル
100重量部に対し、30〜70重量部、特に40〜6
0重量部とするのが好ましい。
その理由は、30重量部未満であるとバッグの柔軟性が
乏しくなり、また70重量部を超えると、バッグ内に溶
出してくる可塑剤の量が多(なり、また強度も低下する
からである。
また、赤血球バッグ40のシート材中には、安定剤等を
添加することができる。 安定剤としては、例えばエポ
キシ化合物、Ca−Zn系安定剤等が挙げられる。
なお、溶血抑制物質としては、前記DEHPの他にジオ
クチルマレート(DOM)、2−エチルヘキサン酸トリ
グリセライド(TGO)あるいは種々のクエン酸エステ
ル等の可塑剤が挙げられる。
また、赤血球バッグ40を前記DEHP可塑化ポリ塩化
ビニルで構成する代りに、前記■、■、■のような採血
バッグ1と同様の材料で構成してもよい。 ただし、こ
の場合には、赤血球バッグ40の赤血球収納部42に前
記溶血抑制物質を入れておく。 その方法としては、例
えば、DEHP可塑化ポリ塩化ビニル片を赤血球収納部
42に入れておくことができる。
このような構成により、赤血球バッグ4oに濃厚赤血球
を保存した場合、保存中に溶出する可塑剤の濃度は、3
0〜500 ppm程度、特に50〜s o ppm程
度とするのが好ましい。
赤血球バッグ40のシート材の肉厚は、好ましくは0.
25〜0.45mm、より好ましくは0.35〜0.4
5mmとする。 シート材の肉厚が0.25mm未満で
は十分な強度が得られず、0.45+o+aを超えると
柔軟性が低下し、操作性や輸注時における排出能が低下
するからである。
このような赤血球バッグ40のサイズは特に限定されな
いが、内容量が100〜500mj程度、特に200〜
500m1程度のものが好ましい。
チューブ6.14.22.24および25の構成材料は
、ポリ塩化ビニルであるのが好ましい。 チューブ6.
14.22.24および25がポリ塩化ビニル製であれ
ば、十分な可撓性、柔軟性が得られるので取り扱いがし
易(、またクレンメ等による閉塞に適し、しかも各バッ
グや分岐コネクタ21との接合性が良好となるからであ
る。
また、チューブ6.14.22.24および25の可塑
剤の種類やその含有量は特に限定されないが、特にチュ
ーブ6.14.24および22については、可塑剤とし
てDnDPを用いるのが好ましい。
チューブ6.14.22.24および25の内径は、好
ましくは2.0〜4.0mm程度のものとされる。
また、チューブ6.14.22.24および25は、そ
れぞれ単一のチューブのみならず、複数本のチューブを
コネクタ等のチューブ接続部材で接続したものでもよい
、 これにより、血液成分の遠心分離、その他の製剤作
業の際等に前記チューブ接続部材の着脱により各バッグ
1.10.30および40等を分離することができる。
次に、図示のバッグ連結体の使用方法について説明する
1) 採血バッグ1を低所へ置き、チューブ14および
25が閉塞された状態(クリックチップによる連結部材
15a、15bの破断前)で、採血針8を採血者の血管
に穿刺して採血を行う。 これにより、採血血液はチュ
ーブ6を経て採血バッグlの血液収納部3に導入される
採血バッグ1は、前述したような可塑剤の溶出が実質的
に生じない樹脂で構成されているため、導入された血液
や予め入れられていた抗凝固剤に可塑剤が溶出しない。
2) チューブ6をクレンメ等で閉塞し、採血バッグl
に遠心分離を施し、赤血球とその他の成分を含む血漿と
に分離する。
3) チューブ24をクレンメ等で閉塞するとともに、
チューブ14の閉塞を解除しくクリックチップによる連
結部材15aの破断)、採血バッグ1を押圧して、分離
された上澄みの血漿をチューブ14および22を介して
PCバッグ30の血小板収納部32へ導入する。
4) 血漿と赤血球との界面が血液収納部3の上端に達
したところで採血バッグlの押圧、を停止し、チューブ
22をクレンメ等で閉塞する。
5) チューブ25の閉塞を解除しくクリックチップに
よる連結部材15bの破断)、さらに採血バッグ1を押
圧して、採血バッグ1内に残っている赤血球をチューブ
25を介して赤血球バッグ40の赤血球収納部42へ導
入する。
赤血球の導入が完了したら、チューブ25をクレンメ等
で閉塞し、チューブシール装置等により切断分離する。
6)  PCバッグ30に遠心分離を施して、濃厚血小
板と、乏血小板血漿とに分離する。
7) チューブ22の前記閉塞およびチューブ24の前
記閉塞をそれぞれ解除するとともに、チューブ14をク
レンメ等で閉塞し、PCバッグを押圧して分離された上
澄みの乏血小板血漿をチューブ22、分岐コネクタ21
およびチューブ24を介して血漿バッグlOの血漿収納
部12へ導入する。
以上のような操作を行うことにより、PCバッグ30、
血漿バッグ10および赤血球バッグ40には、それぞれ
濃厚血小板、乏血小板血漿および赤血球(濃厚赤血球)
が収納される。
この場合、血漿が通過した部分または収納される部分で
ある採血バッグ1、PCバッグ30、血漿バッグ10、
チューブ6.14.22.24は、可塑剤の溶出が実質
的に生じない樹脂で構成されているので、これらの部分
において血漿への可塑剤の溶出、混入はない。
また、赤血球が収納される赤血球バッグ40では、溶血
抑制物質であるDEHPが溶出、混入するため、溶血が
抑制され、赤血球の保存にとって好ましい。
なお、バッグ連結体のオートクレーブ滅菌により赤血球
バッグ40の可塑剤DEHPが採血バッグl内へ移行す
ることもありうるが、この量は、多い場合でも、10p
pm以下であるため、血小板に対する影響はほとんどな
い。
以上、本発明のバッグ連結体を図示の4つのバッグを有
するものについ説明したが、本発明はこれに限定される
ものではない。
例えば、図示の構成においてPCバッグ30、血漿バッ
グlOのいずれか一方または双方を省略したもの、また
は、例えばクリオプレシピテート(AHF)回収用のバ
ッグや、白血球除去用のバッグのような1または2以上
の他のバッグ、あるいはフィルター等を付加したもの等
でもよい。
また、チューブの接続パターンについても図示のものに
限定されない。 例えば、チューブ14と25のいずれ
か一方は、その採血バッグ側接続端を他方のチューブの
途中に分岐コネクタを介して接続してもよい。
〈発明の効果〉 以上述べたように、本発明のバッグ連結体によれば、赤
血球を保存する専用の赤血球バッグを別途設けたことに
より、血漿、特に濃厚血小板血漿への可塑剤の混入が実
質的に生じず、よって人体への安全性が高まる。
また、赤血球の保存においては、溶血が抑制され、より
長期の保存が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のバッグ連結体の構成例を示す平面図
である。 符号の説明 1・・・採血バッグ 2・・・シール部 3・・・血液収納部 4.5a、5b・・・排出口 6・・・チューブ 7・・・ハブ 8・・・採血針 9・・・キャップ 10・・・血漿バッグ 11・・・シール部 12・・・血漿収納部 13・・・排出口 14・・・チューブ 15a、15b・・・連結部材 21・・・分岐コネクタ 22.24.25・・・チューブ 30・・・PCバッグ 31・・・シール部 32・・・血小板収納部 33・・・排出口 40・・・赤血球バッグ 41・・・シール部 42・・・赤血球収納部 43・・・排出口 出  願  人 代  理  人 同 テルモ株式会社

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)採血用の採血バッグと、赤血球保存用の赤血球バ
    ッグとをチューブで連結したバッグ連結体であって、 前記採血バッグが、内容物への可塑剤の溶出が実質的に
    生じない樹脂で構成され、 前記赤血球バッグの構成材料中または赤血球バッグ内に
    溶血抑制物質を有することを特徴とするバッグ連結体。
  2. (2)前記赤血球バッグが、可塑剤としてジ(エチルヘ
    キシル)フタレートを含有するポリ塩化ビニルで構成さ
    れている請求項1に記載のバッグ連結体。
  3. (3)前記採血バッグが、ポリオレフィン、可塑剤を含
    有しないポリ塩化ビニルまたは可塑剤としてジ−(n−
    デシル)フタレートを含有するポリ塩化ビニルで構成さ
    れている請求項1または2に記載のバッグ連結体。
  4. (4)前記チューブは、ポリ塩化ビニルで構成されてい
    る請求項1〜3のいずれかに記載のバッグ連結体。
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