JPH06197940A - 薬液添加装置 - Google Patents

薬液添加装置

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JPH06197940A
JPH06197940A JP4361682A JP36168292A JPH06197940A JP H06197940 A JPH06197940 A JP H06197940A JP 4361682 A JP4361682 A JP 4361682A JP 36168292 A JP36168292 A JP 36168292A JP H06197940 A JPH06197940 A JP H06197940A
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bag
tube
container
tubes
red blood
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JP4361682A
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Inventor
Takahiko Watanabe
貴彦 渡辺
Norio Hosono
紀夫 細野
Noboru Ishida
登 石田
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の薬液添加装置1は、赤血球保存液1
3が貯留された容器2と、容器2内に連通するチューブ
3と、濃厚赤血球が収納された袋状の採血バッグ5と、
採血バッグ5内に連通するチューブ6と、チューブ3お
よび6を加熱溶融して接続するチューブ接続装置4と、
チューブ6の途中に設置されたローラポンプ10とを有
している。チューブ接続装置4によりチューブ3および
6を接続した後、ローラポンプ10を作動して、容器2
内の赤血球保存液13をチューブ3および6を介して採
血バッグ5内に供給する。赤血球保存液13の添加量
は、重量センサー12により検出した濃厚赤血球の重量
に応じて調整される。 【効果】 適量の薬液をバッグ内に迅速に添加すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば血液バッグ内に
赤血球保存液や血小板保存液のような薬液を添加する薬
液添加装置に関する。
【0002】
【従来の技術】輸血を行う場合、現在では、血液の有効
利用および輸血者の負担軽減などの理由から、供血者か
ら得た血液を遠心分離などにより各成分に分離し、輸血
者に必要な成分だけを輸血する体制がとられている。こ
の成分輸血が導入されたことにより、従来行われていた
全血輸血に比べ、血液の有効利用が行われるようになっ
ている。
【0003】このような成分輸血においては、採血バッ
グと、1個または2個以上の他のバッグで構成されたバ
ッグ連結体(マルチプルバッグ)が使用される。
【0004】このマルチプルバッグのうち、例えばクォ
ドラプルバッグ(4連バッグ)は、採血バッグと、血小
板保存用バッグ(以下、PCバッグという)と、血漿保
存用バッグ(以下、血漿バッグという)と、補助バッグ
とをそれぞれチューブで連結したものであり、PCバッ
グ内には、予め所定量の赤血球保存液が入れられてい
る。
【0005】このクォドラプルバッグでは、まず、採血
バッグに採血した血液に対し、1回目の遠心分離を行っ
て赤血球層(下層)、バフィーコート層(中間層)およ
び乏血小板(上層)の3成分に分離し、上澄みの乏血小
板血漿を血漿バッグへ移送し、次いで、主にバフィーコ
ートを補助バッグへ移送して、採血バッグ内に濃厚赤血
球を残し、そこへPCバッグ内の赤血球保存液を全量移
送し、次いで、チューブの融着、切断により採血バッグ
および血漿バッグをそれぞれ分離し、その後、補助バッ
グに対し2回目の遠心分離を施して血球層(下層)およ
び濃厚血小板(上層)に分離し、そのうちの濃厚血小板
層をPCバッグへ移送し、チューブの融着、切断により
PCバッグを分離するとともに、不要となった補助バッ
グを廃棄する。
【0006】このようなクォドラプルバッグでは、閉鎖
系で血液成分の分離、回収や赤血球保存液の移送等を行
うことができ、外部からの細菌の侵入にとっては有利で
あるが、次のような種々の欠点がある。
【0007】PCバッグ内の赤血球保存液の採血バッグ
内への移送は、その都度PCバッグを高所へ持ち上げ、
落差によって行っているが、手またはハンガー等の器具
によりPCバッグを高所で保持するための手間がかか
り、また、落差の程度や両バッグを接続するチューブの
内径によって、赤血球保存液の流量、すなわち移送時間
にバラツキがあり、その移送時間も比較的長いという欠
点がある。
【0008】また、上記クォドラプルバッグでは、PC
バッグ内の赤血球保存液を排出後、そのPCバッグ内に
濃厚血小板層に導入するが、PCバッグ内やチューブ内
に不可避的に少量の赤血球保存液が残留していると、P
Cバッグ内に回収した血小板に悪影響を及ぼす。
【0009】採血バッグへの採血量が変動したり、採血
量が一定であっても、個人差や分離条件等により得られ
る赤血球の量が変動することがあり、従って、添加する
赤血球保存液の量も赤血球の量に応じて調整する必要が
あるが、PCバッグ内には予め一定量の赤血球保存液が
入れられており、前述したように赤血球保存液の残留に
よる血小板への悪影響を防止するために、赤血球保存液
の全量を採血バッグへ移送しなければならず、このた
め、赤血球保存液の添加量を調節することはできず、採
血バッグ内の赤血球の量の変動に対応できない。
【0010】さらに、上記クォドラプルバッグでは、分
離された各血液成分は、4つのバッグのうちの採血バッ
グ、PCバッグおよび血漿バッグにそれぞれ収納される
が、不要な補助バッグは廃棄されるため、衛生面や経済
性の点で不利であるという問題もある。
【0011】また、以上のようなマルチプルバッグによ
る血液成分の分離では、血液製剤完成までの各工程を人
の手によって行わねばならず、血液製剤の製造の自動化
に対応できない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、適量
の薬液をバッグ内の液体に迅速に添加することができ、
また、自動化への対応に有利な薬液添加装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)の本発明により達成される。また、下記(2)な
いし(5)であるのが好ましい。
【0014】(1) 薬液が貯留された容器と、該容器
内に連通する第1のチューブと、細胞を含む液体が収納
された袋状のバッグと、該バッグに連通する第2のチュ
ーブと、前記第1および第2のチューブを接続するチュ
ーブ接続装置とを有し、前記チューブ接続装置により前
記第1および第2のチューブを接続した後、前記容器内
の薬液を前記第1および第2のチューブを介して前記バ
ッグ内に所定量移送することを特徴とする薬液添加装
置。
【0015】(2) 前記薬液を移送するためのローラ
ポンプを有する上記(1)に記載の薬液添加装置。
【0016】(3) 前記チューブ接続装置は、前記第
1および第2のチューブを加熱溶融して接続するもので
ある上記(1)または(2)に記載の薬液添加装置。
【0017】(4) 前記バッグ内の細胞量に応じて前
記薬液のバッグ内への添加量を調整する上記(1)ない
し(3)のいずれかに記載の薬液添加装置。
【0018】(5) 前記バッグの内容物の重量を検出
する重量センサーを有し、該重量センサーの検出値に応
じて前記薬液のバッグ内への添加量を調整する上記
(1)ないし(3)のいずれかに記載の薬液添加装置。
【0019】
【実施例】以下、本発明の薬液添加装置を添付図面に示
す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の薬液添加装置の構成例を
示す斜視図、図2は、図1に示す薬液添加装置の回路構
成を示す模式図である。これらの図に示すように、本発
明の薬液添加装置1は、容器2と、該容器2内に連通す
るチューブ3と、濃厚赤血球が収納された袋状の採血バ
ッグ(血液バッグ)5と、該バッグに連通するチューブ
6と、チューブ3および6を接続するチューブ接続装置
4と、ローラポンプ10とを有している。
【0021】容器2は、スタンド11により好ましくは
着脱自在に保持されており、容器2内には、薬液として
赤血球保存液13が貯留されている。
【0022】容器2としては、柔軟性を有する材料で構
成されていても、硬質材料で構成されていてもよく、具
体的な構成材料としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニ
ル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン(低密度〜高密
度)、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ−(4−メチ
ルペンテン−1)、ポリカーボネート、ABS樹脂、ア
クリル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、
ポリアセタール、ポリアリレート、フッ素樹脂、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、アイオ
ノマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステ
ル、芳香族または脂肪族ポリアミド、シリコーン、ポリ
ウレタン、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラ
ストマー、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、
アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等の
熱可塑性エラストマー等の各種高分子材料や、各種ガラ
ス、アルミナ、シリカ等の各種セラミックス、ステンレ
ス等の金属、あるいはこれらを任意に組み合わせたもの
等が挙げられる。
【0023】容器2の容量は特に限定されないが、薬液
添加の自動化に対応し得るように、複数個(例えば2〜
50個程度)の採血バッグ5に赤血球保存液を連続して
供給できる程度のものとするのが好ましく、具体的に
は、100〜5000ml程度、特に2000〜5000
ml程度とするのが好ましい。
【0024】容器2内の赤血球保存液13としては、例
えば、次のようなものが挙げられる。 S.A.G.M.液(塩化ナトリウム:0.877 %、
アデニン:0.0169%、ブドウ糖:0.818 %、D−マンニ
トール:0.525 %を含む水溶液)
【0025】 テルモ社製の商品名OPTISOL
(塩化ナトリウム:0.877 %、アデニン:0.030 %、ブ
ドウ糖:0.818 %、D−マンニトール:0.525 %を含む
水溶液)
【0026】 MAP液(塩化ナトリウム:0.497
%、アデニン:0.014 %、ブドウ糖:0.721 %、D−マ
ンニトール:1.457 %、クエン酸:0.020 %、クエン酸
ナトリウム:0.150 %、リン酸1ナトリウム:0.094 %
を含む水溶液)
【0027】容器2の下端には、容器2内に連通するチ
ューブ3の一端が接続されており、このチューブ3の他
端は、後述するチューブ接続装置4にセットされる。
【0028】チューブ3の構成材料としては、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、EVAのよう
なポリオレフィン、PET、PBTのようなポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリエステルエラストマー、ポリア
ミドエラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレン共
重合体等の熱可塑性エラストマー等が挙げられるが、そ
の中でも特に、ポリ塩化ビニルが好ましい。
【0029】また、チューブ3の内径は、特に限定され
ないが、通常、2〜15mm程度、特に2〜5mm程度とす
るのが好ましい。なお、図示されていないが、チューブ
3の途中、特に容器2の近傍に、流路を開閉する弁やコ
ック、あるいは流量調節弁等を設けてもよい。
【0030】一方、採血バッグ(血液バッグ)5は、遠
心補助カップ7内に収納されており、この遠心補助カッ
プ7は、円筒状の台座8に載置され、起立した状態で、
バッグ圧迫装置9にセットされている。
【0031】遠心補助カップ7は、遠心分離器のインナ
ーカップに相当するもので、例えば軟質ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレンのような材料で構成
され、圧迫装置9により容易に変形可能な程度の可撓性
を有している。
【0032】バッグ圧迫装置9は、固定的に設置された
係止部材91と、該係止部材91に対向して配置された
押圧板92と、該押圧板92を移動せしめる駆動手段
(図示せず)とで構成されており、係止部材91と押圧
板92との間に採血バッグ5を収納する遠心補助カップ
7を設置した状態で、押圧板92を係止部材91に近づ
く方向に移動して、採血バッグ5を遠心補助カップ7毎
圧迫するものである。
【0033】このようなバッグ圧迫装置9による採血バ
ッグ5の圧迫は、本発明の薬液添加装置1による薬液の
添加に先立って行われる。すなわち、採血バッグ5の圧
迫は、採血バッグ5内の採血血液を遠心分離により赤血
球層(下層)、バフィーコート層(中間層)および乏血
小板血漿(上層)の3成分に分離した状態で、乏血小板
血漿やバフィーコートを採血バッグ5からチューブ6を
介して排出し、後述するチューブ接続装置4によりチュ
ーブ6に適時接続された他のバッグ(図示せず)へ移送
する際に行われる。図1および図2は、乏血小板血漿お
よびバフィーコートをそれぞれ採血バッグ5から他のバ
ッグへ移送した後の状態を示している。
【0034】図2に示すように、採血バッグ5は、樹脂
製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール
部51において、融着(熱融着、高周波融着等)または
接着し、袋状としたものである。このシール部51で囲
まれる内側の部分には、前記3つの分離成分のうち乏血
小板血漿およびバフィーコートが排出されて残っている
濃厚赤血球が収納されている。
【0035】採血バッグ5を構成するシート材の構成材
料としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニルが好適に使用
される。
【0036】この軟質ポリ塩化ビニルにおける可塑剤と
しては、例えば、ジ(エチルヘキシル)フタレート(D
EHP)、ジ−(n−デシル)フタレート(DnDP)
等が使用される。なお、このような可塑剤の含有量は、
ポリ塩化ビニル100重量部に対し、30〜70重量部
程度とするのが好ましい。
【0037】また、採血バッグ5のシート材の他の構成
材料としては、ポリオレフィン、すなわちエチレン、プ
ロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィンある
いはジオレフィンを重合または共重合した重合体を用い
ることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、EVA
と各種熱可塑性エラストマーとのポリマーブレンド等、
あるいは、これらを任意に組み合せたものが挙げられ
る。さらには、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ−
1,4−シクロヘキサンジメチルテレフタレート(PC
HT)のようなポリエステルや、ポリ塩化ビニリデンを
用いることもできる。
【0038】採血バッグ5の上部には、バッグ内に連通
するチューブ6の一端が接続されており、このチューブ
6の他端は、チューブ接続装置4にセットされる。な
お、チューブ6の構成材料としては、前記チューブ3と
同様のものが用いられ、チューブ6の内径および外径
は、チューブ3とほぼ同様とされる。
【0039】また、チューブ6の途中には、ローラポン
プ10が設置されている。このローラポンプ10が所定
方向に回転すると、ローラ101がチューブ6を圧閉し
ながらチューブ6の長手方向に沿って移動し、これによ
りチューブ6内の赤血球保存液13が流動して採血バッ
グ5内に供給される。
【0040】このように、本実施例では、赤血球保存液
13の移送をローラポンプ10により行うため、迅速な
送液ができ、流量の安定性も確保でき、しかも、容器2
を高所に設置する必要がないため、容器2等の配置や構
造について設計の幅が広がる。また、ローラポンプ10
は、他の種類のポンプに比べ、流路の閉鎖系を保持した
状態で、容易に着脱することができるため、無菌的な処
理にとって有利である。
【0041】バッグ圧迫装置9の下部には、採血バッグ
5内の内容物の重量を検出する重量センサー12が設置
されている。この重量センサー12は、係止部材91お
よび押圧板92が遠心補助カップ7に非接触の状態で、
採血バッグ5、採血バッグ5の内容物、遠心補助カップ
7および台座8の合計重量を計測し、予め既知の採血バ
ッグ5、遠心補助カップ7および台座8の重量を減算し
て、採血バッグ5の内容物の重量を好ましくはリアルタ
イムに検出することができるような構成となっている。
【0042】赤血球保存液13の適正な添加量は、採血
バッグ5内の赤血球の量にほぼ比例するため、本実施例
の薬液添加装置1では、重量センサー12により採血バ
ッグ5内の濃厚赤血球の重量を測定し、この重量に応じ
た量の赤血球保存液13を添加する。なお、赤血球保存
液13の添加量の調整は、例えば、ローラポンプ10の
作動時間または回転数を制御することにより行うことが
できる。また、チューブ3または6の途中に流量調節弁
(図示せず)を設け、採血バッグ5へ供給される赤血球
保存液13の流量を調節することにより行ってもよい。
【0043】このように、本実施例では、採血バッグ5
内の赤血球の量に応じた適量の赤血球保存液13を添加
することができるため、赤血球が最適な条件で保存され
ることとなり、有効保存期間が長くなる。
【0044】次に、チューブ接続装置4の構成例につい
て説明する。図3は、チューブ接続装置4の主要部の構
成例を示す斜視図、図4〜図7は、それぞれ、このチュ
ーブ接続装置4によるチューブ3および6の接続工程を
示す斜視図である。これらの図に示すように、チューブ
接続装置4は、一対のホルダー41、42の間にウエハ
ー(板状の加熱素子)43を交換可能に配置した構造で
あり、ホルダー41、42の間に、2本のチューブ3、
6の端部付近を並べて架設し、加熱されたウエハー43
にてこれらを溶融、切断し、片方のホルダー41を移動
し、ウエハー43を取り除いてチューブ3および6を融
着するものである。
【0045】さらに詳述すると、ホルダー41、42
は、それぞれ、図3中上下に分割されたホルダー片41
1、412および421、422から構成されており、
これらのホルダー片411、412および421、42
2は、それぞれ、支点44により回動可能となってい
る。
【0046】また、各ホルダー片411、412および
421、422の対向面(内面)には、断面形状が半円
形の溝45、46がそれぞれ2つ形成され、ホルダー片
411、412および421、422を重ね合わせた状
態で、円形断面のチューブ保持部47、48が形成され
るようになっている。
【0047】なお、図示されていないが、ホルダー41
および42のウエハー43側の端部には、それぞれ、ホ
ルダー片411、412および421、422を閉じた
ときにチューブ3および6を圧迫してその内部を閉塞す
るようなチューブ挟持部が設けられていてもよい。
【0048】ウエハー43は、銅板のような金属板を2
つ折りにし、その内面に絶縁層を介して所望パターンの
発熱用の抵抗体(図示せず)が形成された構成のもので
あり、前記抵抗体の両端の端子431および432は、
それぞれ、金属板に形成された開口より露出している。
なお、このウエハー43は、1回のチューブの接続毎に
使い捨て(シングルユース)であるのが好ましい。
【0049】次に、チューブ接続装置4によるチューブ
の接続方法について説明する。図4に示すように、チュ
ーブ3および6の端部は、それぞれ、チューブシーラー
(図示せず)等により予め封止されて閉塞端31および
61を形成し、チューブ3および6は、それらの閉塞端
31および61が相互に逆方向に向くように一定長さ平
行に重ねて、2つのホルダー41、42の溝45、46
内に設置し、ホルダー片411、412および421、
422を閉じて、2本のチューブ3および6をチューブ
保持部47、48に挟持、固定する。
【0050】次に、図示しない通電手段により、ウエハ
ー43の端子431および432間に例えば6〜24V
の電圧を印加して、ウエハー43内の抵抗体に通電す
る。これにより、抵抗体が発熱し、ウエハー43は、チ
ューブ3および6の溶融温度以上の温度(例えば260
〜320℃程度)に加熱される。
【0051】この状態で、図5に示すように、ウエハー
43を図中上方に移動すると、ウエハー43の熱によっ
てチューブ3および6は溶融、切断される。このとき、
チューブ3および6の切断端部は、溶融または軟化した
状態で高温であり、かつ外部と連通しないため、無菌状
態が維持される。
【0052】次に、図6に示すように、チューブ3およ
び6の切断端部の溶融状態を維持しつつ、一方のホルダ
ー41をチューブ3、6の配列方向に移動し、切断され
たチューブ3および6の切口同士が一致する位置で停
止、固定する。
【0053】次に、図7に示すように、ウエハー43を
図中下方に引き抜き、必要に応じ、一方のホルダー41
を他方のホルダー42の方向へ向けて押し付ける。これ
により、溶融したチューブ3および6の切口同士が融着
され、両チューブ3および6の接続がなされる。
【0054】なお、両チューブ3、6の接続部位の内側
が軽度に融着して扁平状態となり、チューブ内が閉塞し
ている場合があるため、必要に応じ、両チューブ3、6
の接続部位をもみほぐす等してチューブ内の流路を開通
させておく。
【0055】このようなウエハー43による両チューブ
3および6の切断から接続までの一連の動作において、
チューブ3および6の切口およびその周辺部は、溶融ま
たは軟化した状態で高温であり、また、切口同士が密
着、接合されるまでは高温のウエハー43の表面に密着
しており、外部と連通しないため、チューブ内の無菌状
態がほぼ完全に維持される。
【0056】チューブ3および6の接続後、切断された
閉塞端31、61を含むチューブ片32および62は、
それぞれ、ホルダー42および41から取り外され、廃
棄される。
【0057】また、次回に他のチューブの接続を行う際
には、使用済のウエハー43を新たなウエハー43に交
換し、使用済のウエハー43は廃棄される。
【0058】以下、本発明の薬液添加装置1の使用方法
について説明する。まず、濃厚赤血球入の採血バッグ5
が収納されている遠心補助カップ7を円筒状の台座8に
載置し、起立した状態でバッグ圧迫装置9にセットす
る。
【0059】次に、係止部材91および押圧板92を遠
心補助カップ7に対し非接触とし、重量センサー12に
より、採血バッグ5、その内容物(濃厚赤血球)、遠心
補助カップ7および台座8の合計重量を計測し、予め既
知の採血バッグ5、遠心補助カップ7および台座8の重
量を減算して、採血バッグ5内の濃厚赤血球の重量W1
を求める。
【0060】そして、求めた濃厚赤血球の重量W1
ら、添加すべき赤血球保存液13の量(目標添加量W
2 )を算出する。なお、この赤血球保存液13の目標添
加量W2の算出は、例えばマイクロコンピュータにより
構成される制御手段(図示せず)の演算部により行われ
る。
【0061】次に、採血バッグ5に接続されているチュ
ーブ6の途中をローラポンプ10にセットするととも
に、チューブ6の採血バッグ5と反対側の端部付近(閉
塞端61が形成)を前述したようにしてチューブ接続装
置4のホルダー41および42にセットする。また、容
器2に接続されているチューブ3の容器2と反対側の端
部付近(閉塞端31が形成)も前述したようにしてチュ
ーブ接続装置4のホルダー41および42にセットす
る。
【0062】次に、前述した操作手順によりチューブ接
続装置4を作動して、チューブ3および6を接続する。
【0063】このようにしてチューブ3および6の接続
が完了したら、ローラポンプ10を作動し、容器2内の
赤血球保存液13をチューブ3および6を介して採血バ
ッグ5内に供給する。このとき、赤血球保存液13の採
血バッグ5への添加量が、前記目標添加量W2 となるよ
うに制御する。
【0064】この制御方法としては、例えば、重量セン
サー12をリアルタイムに作動させて随時重量測定を行
い、採血バッグ5の内容物(濃厚赤血球+赤血球保存
液)の重量がW1 +W2 に到達したら、ローラポンプ1
0の作動を停止して、赤血球保存液13の採血バッグ5
への添加を終了する方法を採用することができる。ま
た、その他の方法として、目標添加量W2 を添加するの
に要するローラポンプ10の作動時間を求め、前記制御
手段に内蔵されたタイマーにより、この作動時間に相当
する時間ローラポンプ10を作動する方法を採用しても
よい。
【0065】以上のようにして、採血バッグ5内への赤
血球保存液13の添加が完了したら、チューブシーラー
等を用いて、チューブ3または6の適当な箇所(例え
ば、チューブ3および6の接続部位近傍)を例えば所定
長さ融着、閉塞し、この融着部の途中を切断して採血バ
ッグ5を分離する。これにより、適量の赤血球保存液が
添加済の赤血球製剤が封入された採血バッグ5が完成す
る。なお、チューブ3側の切断端部は、前記閉塞端31
を構成し、新たに交換された採血バッグ5のチューブ6
との接続に供される。
【0066】バッグ圧迫装置9にセットする採血バッグ
を遠心補助カップ7および台座8毎赤血球保存液添加前
の新たな採血バッグ5に交換し、前記と同様の工程を経
て、再び、容器2内の赤血球保存液13の添加を行う。
【0067】このような赤血球保存液13の添加を複数
の採血バッグ5に対し繰り返し行い、容器2内の赤血球
保存液13の残量が所定量(例えば、目標添加量W2
最大値)以下となったら、赤血球保存液13が満量入れ
られた新たな容器2と交換し、再び、赤血球保存液13
の採血バッグ5への添加を続行する。
【0068】なお、本発明の薬液添加装置は、採血バッ
グ5内の濃厚赤血球の量に応じて赤血球保存液13の添
加量を調整する構成とせず、予め定められた量の赤血球
保存液13を採血バッグ5に添加する構成であってもよ
い。
【0069】また、本発明では、前記ローラポンプ10
等のポンプを用いず、容器2を採血バッグ5より高所へ
置き、落差によって赤血球保存液13を採血バッグ5内
に供給する構成であってもよい。
【0070】また、本発明では、チューブ6の採血バッ
グ5側を分岐コネクタ(図示せず)等を用いて2以上に
分岐させ、複数の採血バッグ5に対し同時に赤血球保存
液13を添加し得るような構成としてもよい。
【0071】また、本発明では、チューブ3の容器2側
を分岐コネクタ(図示せず)等を用いて2以上に分岐さ
せ、複数の容器2からそれぞれ異なる薬液を採血バッグ
5等のバッグ内に添加し得るような構成としてもよい。
【0072】図8は、本発明の薬液添加装置における容
器の他の構成例を示す断面側面図である。同図に示す容
器14は、前記と同様の赤血球保存液13が貯留された
容器本体15と、該容器本体15の上部開口を気密的に
封止する蓋体16と、該蓋体16を貫通し、その下端が
容器本体15の底部付近まで延長された管体17とで構
成されている。管体17の容器14外の端部には、前記
チューブ3が接続されており、前記ローラポンプ10の
作動により、容器14内の赤血球保存液13が吸い上げ
られ、管体17およびチューブ3を経て排出される。
【0073】なお、容器本体15、蓋体16および管体
17は、前述したような硬質材料で構成されている。
【0074】また、蓋体16には、通気孔18が形成さ
れており、この通気孔18を覆うように、通気性および
細菌不透過性を有するフィルター19が設置されてい
る。容器14内の液量の減少に伴って、通気孔18を介
して容器14内に外気が流入するが、この際、通気孔1
8には、前記フィルター19が設置されているため、容
器14内への塵や細菌の侵入が阻止され、赤血球保存液
13の汚染が防止される。
【0075】このような通気性および細菌不透過性を有
するフィルター19としては、例えば、延伸ポリテトラ
フルオロエチレン(例えば、ゴア社製の商品名:ゴアテ
ックス、住友電気工業社製の商品名:フロロポア)や、
ポリプロピレン不織布等を用いることができる。
【0076】上記実施例では、濃厚赤血球が収納された
採血バッグ5に赤血球保存液13を添加する構成につい
て代表的に説明したが、バッグの種類、バッグ内に収納
されている細胞の種類および添加する薬液の種類は、こ
れらに限定されない。
【0077】例えば、血液製剤の製造に関しては、次の
ような場合が挙げられる。バッグの上部および下部にそ
れぞれチューブが接続された構造の採血バッグ(BAT
バッグ)では、遠心分離により分離された3成分のう
ち、血漿および赤血球をそれぞれバッグの上部のチュー
ブおよび下部のチューブから排出し、採血バッグ内に
は、最終的にバフィーコートが残るため、このようなB
ATバッグに対しては、本発明の薬液添加装置により血
小板保存液を添加することができる。
【0078】また、バフィーコートあるいは濃厚血小板
が収納されたPCバッグに対し、本発明の薬液添加装置
により血小板保存液を添加することもできる。
【0079】また、本発明の薬液添加装置は、血液製剤
の製造以外、例えば、輸液剤の調合、具体的には、高カ
ロリー輸液剤にアミノ酸製剤を添加する場合等に適用し
てもよい。
【0080】以上、本発明の薬液添加装置を添付図面に
示す構成例について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0081】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の薬液添加装
置によれば、バッグ内の液体に適量の薬液を迅速に添加
することができる。特に、バッグ内の細胞量に応じて薬
液のバッグ内への添加量を調整する場合には、バッグ内
の細胞量の変動に対応した最適量の薬液を添加すること
ができる。
【0082】また、チューブを加熱溶融して接続するチ
ューブ接続装置を用いた場合、チューブの接続からバッ
グ内への薬液の添加までの一連の工程を閉鎖系にて行う
ことができ、無菌状態を維持する必要性が高い処理に有
利である。
【0083】また、本発明の薬液添加装置によれば、人
の手による操作を極力省略することができ、薬液添加の
自動化への対応に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬液添加装置の構成例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示す薬液添加装置の回路構成を示す模式
図である。
【図3】チューブ接続装置の主要部の構成例を示す斜視
図である。
【図4】図3に示すチューブ接続装置によるチューブの
接続工程を示す斜視図である。
【図5】図3に示すチューブ接続装置によるチューブの
接続工程を示す斜視図である。
【図6】図3に示すチューブ接続装置によるチューブの
接続工程を示す斜視図である。
【図7】図3に示すチューブ接続装置によるチューブの
接続工程を示す斜視図である。
【図8】本発明における容器の他の構成例を示す断面側
面図である。
【符号の説明】
1 薬液添加装置 2 容器 3 チューブ 31 閉塞端 32 チューブ片 4 チューブ接続装置 41、42 ホルダー 411、412 421、422 ホルダー片 43 ウエハー 431、432 端子 44 支点 45、46 溝 47、48 チューブ保持部 5 採血バッグ 51 シール部 6 チューブ 61 閉塞端 62 チューブ片 7 遠心補助カップ 8 台座 9 バッグ圧迫装置 10 ローラポンプ 101 ローラ 11 スタンド 12 重量センサー 13 赤血球保存液 14 容器 15 容器本体 16 蓋体 17 管体 18 通気孔 19 フィルター

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液が貯留された容器と、該容器内に連
    通する第1のチューブと、細胞を含む液体が収納された
    袋状のバッグと、該バッグに連通する第2のチューブ
    と、前記第1および第2のチューブを接続するチューブ
    接続装置とを有し、 前記チューブ接続装置により前記第1および第2のチュ
    ーブを接続した後、前記容器内の薬液を前記第1および
    第2のチューブを介して前記バッグ内に所定量移送する
    ことを特徴とする薬液添加装置。
JP4361682A 1992-12-28 1992-12-28 薬液添加装置 Pending JPH06197940A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013532032A (ja) * 2010-06-22 2013-08-15 テルモ ヨーロッパ エヌ ヴイ 容器間で生体液を移送させるためのワークステーション及び方法
JP2016171967A (ja) * 2015-03-18 2016-09-29 テルモ株式会社 吊下げ治具及び添加液移送方法
JP2018046908A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 テルモ株式会社 医療用製剤分割ユニット及び医療用製剤分割方法
JP2020158128A (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 テルモ株式会社 無菌充填システム、無菌充填方法、無菌充填装置及び薬液充填済みバッグを製造する方法

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