JPH05130571A - 映像走査周波数変換装置およびその制御方法 - Google Patents

映像走査周波数変換装置およびその制御方法

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JPH05130571A
JPH05130571A JP3286469A JP28646991A JPH05130571A JP H05130571 A JPH05130571 A JP H05130571A JP 3286469 A JP3286469 A JP 3286469A JP 28646991 A JP28646991 A JP 28646991A JP H05130571 A JPH05130571 A JP H05130571A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】入力側複合同期信号の水平ブランキング期間と
出力側複合同期信号の水平ブランキング期間の重なりに
関係なく安定な映像走査周波数変換装置とその制御方法
を提供する。 【構成】本装置は、2n(nは2以上の整数)個の映像
メモリを備え、シリアル入力映像データの書き込みを行
う制御手段は入力側複合同期信号の水平ブランキング期
間に同期させて、シリアル出力映像データの読み出しを
行う制御手段は出力側複合同期信号の水平ブランキング
期間に同期させて、それぞれ第1から第2nまでの映像
メモリを順次走査方式では第1の映像メモリから順次切
り替え、飛越走査方式では第1フィールドを奇数番目の
映像メモリの中で、第2フィールドを偶数番目の映像メ
モリの中でそれぞれ順次切り替えて、シリアル入力映像
データの書き込みまたはシリアル出力映像データの読み
出しを行なうよう制御し、さらに上記パラレルデータの
一括書き込みおよび一括読み出し制御手段は、映像メモ
リの切り替え制御後の表示期間を含む期間に該映像メモ
リ内のデータを転送するよう制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は任意の映像信号の映像走
査周波数を他の映像走査周波数に変換する映像走査周波
数変換装置およびその制御方法に係り、特に順次走査方
式と飛越走査方式の変換における映像走査周波数の安定
化を図ることができる映像走査周波数変換装置およびそ
の制御方法の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、順次走査方式と飛越走査方式につ
いて、図4を用いて説明する。図4(a)は順次走査方
式における複合同期信号、図4(b)は順次走査方式に
おける表示画面、図4(c)は飛越走査方式における複
合同期信号、図4(d)は飛越走査方式における表示画
面である。図4(b)において、画面中のアルファベッ
トは図4(a)の同期信号中のアルファベットに対応し
ている。走査線aは、画面左上すみ1から2へ走査し、
次に走査線bは、3から4へ走査し、あと同様に繰り返
して走査線gが13から14へ走査して1枚の画面が完
成する。すなわち、1回の垂直走査で1枚の画面走査が
完了する。この方式を順次走査方式という。図4(d)
において、画面中のアルファベットは図4(c)の同期
信号中のアルファベットに対応している。走査線aは、
画面左上すみ1から2へ走査し、あと同様に繰り返して
走査線dが7から8へ1/2画面走査し、次に走査線e
が画面最上部中央9から10へ1/2画面走査し、次に
走査線fが走査線a・b間の11から12へ走査しあと
同様に走査し、走査線hが走査線c・d間の15から1
6へ走査して1枚の画面が完成する。すなわち1回目の
あらく走査した走査線の中間を2回目の走査線が走査す
るようにしたもので、2回の垂直走査で1枚の画面が完
成する。この方式を飛越走査方式といい、1回目の垂直
走査を行う領域を第1フィールド、2回目の垂直走査を
行う領域を第2フィールドという。
【0003】次に、従来の映像走査周波数変換装置の順
次走査方式と飛越走査方式との変換方法につき図3およ
び図5、図6を参照して説明する。図3は映像メモリの
ブロック図であり、図5は従来の映像走査周波数変換装
置の映像メモリの入出力部の構成を示すブロック図であ
る。また図6は図5の装置における映像データの流れを
説明する図である。図3に示す映像メモリ12、13
は、シリアル入力クロックCKinに同期してシリアル入
力イネーブルSIEのイネーブル期間にシリアル映像デ
ータSVinを取り込み、シリアル入力イネーブルSIE
のディセーブル期間にはシリアル入力映像データSVin
の取り込みを行わないシリアル入力メモリ8と、シリア
ル出力クロックCKoutに同期して、シリアル出力イネ
ーブルSOEのイネーブル期間にシリアル出力映像デー
タを出力し、シリアル出力イネーブルSOEのディセー
ブル期間には、ハイインピーダンス状態となって外部回
路と切り離した状態になるシリアル出力メモリ10と、
メモリセレクトMSがONの時に制御信号Tinによりシ
リアル入力メモリ8から転送されたパラレルデータPin
を格納蓄積し、メモリセレクトMSがONの時に制御信
号Toutにより蓄積した映像データを取り出して、パラ
レルデータPoutとしてシリアル出力メモリ10に転送
し、メモリセレクトMSがOFFの時には、制御信号T
inまたはToutの入力でも何ら動作しないメモリアレイ
9とによって構成されている。ここで、パラレルデータ
inとパラレルデータPoutは、同一内容の画面の映像
データであるが、同一のデータとは限らないので、シリ
アル入力メモリ8からメモリアレイ9へのパラレルデー
タをPinとし、メモリアレイ9からシリアル出力メモリ
10へのパラレルデータをPoutとして便宜上区別す
る。また、映像メモリ12、13に対する制御信号
in、ToutとメモリセレクトMS、シリアル入力イネ
ーブルSIE、シリアル出力イネーブルSOEによる制
御は説明の便宜上各メモリにおいて自動的に判断され実
行されるものとする。
【0004】図5の映像走査周波数変換装置は、図3で
説明した映像メモリ2つ、すなわち第1の映像メモリ1
2と第2の映像メモリ13と、メモリ制御部11とで構
成される。順次走査方式から飛越走査方式への変換にお
いてメモリ制御部11は、シリアル入力映像データSV
inを1走査線毎に奇数ラインであれば第1のメモリ12
に、偶数ラインであれば第2のメモリ13に書き込める
ようにシリアル入力イネーブルSIE1とSIE2を切
り替え、入力側複合同期信号CSinの水平ブランキング
期間に基づいて映像メモリ内のシリアル入力メモリ8か
らメモリアレイ9へのパラレルデータPinの転送を行う
制御信号Tinの発行を、それが第1のメモリ12に対し
てであればメモリセレクトMS1と、第1のメモリ13
に対してであればメモリセレクトMS2と共に発行し、
シリアル出力映像データSVoutをそれが第1フィール
ドの領域の出力であれば第1のメモリ12から、第2フ
ィールドの領域の出力であれば第2のメモリ13から出
力するようにシリアル出力イネーブルSOE1とSOE
2およびシリアル出力クロックCKout1とCKout2を
切り替え、出力側複合同期信号CSoutの水平ブランキ
ング期間に基づいて映像メモリ内のメモリアレイ9から
メモリアレイ10へのパラレルデータPoutの転送を行
う制御信号Toutの発行を、それが第1のメモリ12に
対してであればメモリセレクトMS1と、第2のメモリ
13に対してであればMS2と共に発行する。飛越走査
方式から順次走査方式への変換においても同様にメモリ
制御部11は、シリアル入力映像データSVinをそれが
第1のフィールドの入力であれば第1のメモリ12へ、
第2フィールドの入力であれば第2のメモリ13へ書き
込めるようにシリアル入力イネーブルSIE1とSIE
2を切り替え、入力側複合同期信号CSinの水平ブラン
キング期間に基づいて制御信号Tinの発行とメモリセレ
クトMS1またはMS2の発行を行い、シリアル出力映
像データSVoutのそれが奇数ラインの出力であれば第
1のメモリ12から、偶数ラインの出力であれば第2の
メモリ13から出力するようにSOE1とSOE2を切
り替え、出力側複合同期信号CSoutの水平ブランキン
グ期間に基づき制御信号ToutとメモリセレクトMS1
またはMS2を発行する。これらの動作を、入力側複合
同期信号CSinの水平ブランキング期間と、出力側複合
同期信号CSoutの水平ブランキング期間毎に行う。
【0005】次に上述のような従来の映像走査周波数変
換装置における走査方式の変換の制御方式について図6
を用いて説明する。図6(a)は順次走査方式から飛越
走査方式への変換におけるデータの流れを、図6(b)
は飛越走査方式から順次走査方式への変換におけるデー
タの流れをそれぞれ示した図である。図6(a)におい
て、1画面をa〜hの8本の水平走査線で構成するもの
として、入力側では奇数ラインa、c、e、gを第1の
メモリ12へ、偶数ラインb、d、f、hを第2のメモ
リ13へ入力順に格納し、出力側では第1のメモリ12
からa、c、e、gの順に第1フィールドとして出力
し、その後第2のメモリ13からb、d、f、hの順に
第2フィールドとして出力する。この時出力側の複合同
期信号上には1/2走査線の領域が生じるが、この領域
は表示されない区間として取り扱うものとする。図6
(b)において、同様に1/2走査線の区間は無視し、
第1フィールドをa〜d、第2フィールドをe〜hとし
て変換するものとする。入力側では、第1フィールドa
〜dを入力順に第1のメモリ12に格納し、次に第2フ
ィールドe〜hを第2のメモリ13に入力順に格納し、
出力側では第1のメモリ12と第2のメモリ13とから
1ラインずつ交互にa、e〜d、hの順に出力する。こ
れらの操作を入力側複合同期信号CSinおよび出力側複
合同期信号CSoutの水平ブランキング期間毎に絶えず
行うことにより、映像走査周波数および走査方式の変換
を行う。
【0006】図7は制御信号TinとToutの動作を示す
図である。入力側複合同期信号CSinの水平ブランキン
グ期間に基づき、図中丸印のようにTinが発行され、出
力側複合同期信号CSoutの水平ブランキング期間に基
づき、図中二重丸印のようにToutが発行される。入力
側と出力側の走査周波数が異なるため図中X点のように
水平ブランキング期間同士が重なる場合が生じる。この
場合、データの保護あるいは、制御信号の入力を1つず
つしか受け付けない等の理由により、制御信号Tinまた
はToutのどちらかの発行を図中黒丸で示すように遅ら
せる必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の制御方式では、複合同期信号の水平ブラン
キング期間毎の短い時間にメモリアレイ9との転送制御
を行う必要があり、メモリ間の映像データ転送制御を遅
らすことになると、順次走査方式から飛越走査方式への
変換動作時のように同一メモリに連続してアクセスする
ような場合には、入出力のタイミングがずれ、結果とし
て出力側映像信号のブレ、ちらつき等となってしまった
り、以上のことを回避するために、水平同期信号のブラ
ンキング期間に制限が生じたりするという問題点があっ
た。本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、入力側
複合同期信号の水平ブランキング期間と出力側複合同期
信号の水平ブランキング期間の重なりの有無に関係なく
安定な映像走査周波数変換装置とその制御方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の映像走査周波数変換装置は、例えば図1に
示すように、映像メモリとして、2n(nは2以上の整
数)個の第1から第2nまでの映像メモリを備え、メモ
リ制御部が入力信号に基づいて各映像メモリに対し、制
御信号とクロック信号により、データの書き込み、読み
出し、転送の制御を行う中で、シリアル入力映像データ
の書き込みを行う制御手段は、上記第1から第2nまで
の映像メモリを入力側複合同期信号の水平ブランキング
期間に同期させて、それが順次走査方式であれば第1の
映像メモリから順次切り替えて、飛越走査方式であれば
第1フィールドを奇数番目の映像メモリの中で、第2フ
ィールドを偶数番目の映像メモリの中でそれぞれ順次切
り替えて、上記第1から第2nまでの映像メモリに対す
る上記シリアル入力映像データの書き込みを順次行うよ
う制御するものとし、シリアル出力映像データの読み出
しを行う制御手段は、上記第1から第2nまでの映像メ
モリを出力側複合同期信号の水平ブランキング期間に同
期させて、それが順次走査方式であれば第1の映像メモ
リから順次切り替えて、飛越走査方式であれば第1フィ
ールドを奇数番目の映像メモリの中で、第2フィールド
を偶数番目の映像メモリの中でそれぞれ順次切り替え
て、上記第1から第2nまでの映像メモリからの上記シ
リアル出力映像データの読み出しを順次行うよう制御す
るものとし、さらに上記パラレルデータの一括書き込み
制御手段および一括読み出し制御手段は、映像メモリの
切り替え制御後の表示期間を含む期間に該映像メモリ内
のデータの転送を行うよう制御するものとする。
【0009】また上記目的を達成するための本発明の映
像走査周波数変換装置の制御方法は、例えば図2のよう
に、シリアル入力メモリとメモリアレイとシリアル出力
メモリとをそれぞれ備えた2n(nは2以上の整数)個
の第1から第2nまでの映像メモリを、入力側複合同期
信号の水平ブランキング期間に同期させて、それが順次
走査方式であれば第1の映像メモリから順次切り替え
て、飛越走査方式であれば第1フィールドを奇数番目の
映像メモリの中で、第2フィールドを偶数番目の映像メ
モリの中でそれぞれ順次切り替えて、上記第1から第2
nまでの映像メモリの上記シリアル入力メモリに対する
シリアル入力映像データの書き込みを順次行い、出力側
複合同期信号の水平ブランキング期間に同期させて、そ
れが順次走査方式であれば第1の映像メモリから順次切
り替えて、飛越走査方式であれば第1フィールドを奇数
番目の映像メモリの中で、第2フィールドを偶数番目の
映像メモリの中でそれぞれ順次切り替えて、上記第1か
ら第2nまでの映像メモリの上記シリアル出力メモリか
らのシリアル出力映像データの読み出しを順次行い、映
像メモリ内における、既に入力されている映像データの
上記シリアル入力メモリから上記メモリアレイへの転送
と、このメモリアレイ内に記憶されている映像データの
上記シリアル出力メモリへの転送を映像メモリの切り替
え制御後の表示期間を含む期間に行うよう制御すること
とする。
【0010】すなわち、本発明は、同一映像メモリに対
して連続して転送を行うことがないように、1回の垂直
走査に対して映像メモリを複数具備し、それぞれの複合
同期信号の水平ブランキング期間毎に順次切り替え、メ
モリアレイとの転送制御を次の水平ブランキング期間ま
での表示期間を含めた期間に行うことにより走査周波数
および走査方式の変換を行うものである。
【0011】
【作用】本発明で、映像メモリを2n(nは2以上の整
数)個設けることにより、第1から第2nまでの映像メ
モリから、奇数番目の映像メモリを複数個と偶数番目の
映像メモリを複数個取り出すことができるようになる。
したがって例えば奇数番目の映像メモリを選択してこれ
に切り替える場合、奇数番目に属する複数の映像メモリ
の中で選択対象の映像メモリを順次変えるように切り替
えることにより、同一の映像メモリに対して連続して選
択することのないようにすることが可能になる。そこ
で、本発明において、「第1から第2nまでの映像メモ
リを、入力側複合同期信号の水平ブランキング期間に同
期させて、それが順次走査方式であれば第1の映像メモ
リから順次切り替えて、飛越走査方式であれば第1フィ
ールドを奇数番目の映像メモリの中で、第2フィールド
を偶数番目の映像メモリの中でそれぞれ順次切り替え
て、上記第1から第2nまでの映像メモリの上記シリア
ル入力メモリに対するシリアル入力映像データの書き込
みを順次行い、出力側複合同期信号の水平ブランキング
期間に同期させて、それが順次走査方式であれば第1の
映像メモリから順次切り替えて、飛越走査方式であれば
第1フィールドを奇数番目の映像メモリの中で、第2フ
ィールドを偶数番目の映像メモリの中でそれぞれ順次切
り替えて、上記第1から第2nまでの映像メモリの上記
シリアル出力メモリからのシリアル出力映像データの読
み出しを順次行う」ようにすることにより、1回の垂直
走査に対して複数の映像メモリが順次対応するようにな
る結果、同一映像メモリに対して連続して転送を行うこ
とがないようになる。またこのため、「映像メモリ内に
おける、既に入力されている映像データの上記シリアル
入力メモリから上記メモリアレイへの転送と、このメモ
リアレイ内に記憶されている映像データの上記シリアル
出力メモリへの転送を」従来のように短い水平ブランキ
ング期間の中で強いて行わなくとも、本発明のように、
「メモリの切り替え制御後の表示期間を含む期間に行う
よう」にすることが可能になる。以上により本発明によ
れば、入出力の複合同期信号の水平ブランキング期間の
重なりの有無に無関係になり、従来このような重なりが
ある場合に生じた映像信号のブレやちらつき等の発生も
なくなる。すなわち、複合同期信号のブランキング期間
に影響されずに安定した映像データが取り出されること
になる。ここで、奇数番目、偶数番目のように映像メモ
リを区別しているが、順次走査方式の1ライン目を飛越
走査方式の第1フィールドの1ライン目に対応させた場
合の説明上の区別とする。
【0012】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明による映像走査周波数変換装置の実施
例におけるメモリ部およびその制御部の構成を示すブロ
ック図であり、図3は図1で使用する映像メモリの構造
を示すブロック図である。
【0013】図3に示す映像メモリ2〜7は、従来技術
で用いたものと同様に、シリアル入力クロックCKin
同期してシリアル入力イネーブルSIEのイネーブル期
間にシリアル入力映像データSVinを取り込み、シリア
ル入力イネーブルSIEのディセーブル期間にはシリア
ル入力映像データSVinの取り込みを行わないシリアル
入力メモリ8と、シリアル出力クロックCKoutに同期
して、シリアル出力イネーブルSOEのイネーブル期間
にシリアル出力映像データを出力し、シリアル出力イネ
ーブルSOEのディセーブル期間にはハイインピーダン
ス状態となって外部回路と切り離した状態になるシリア
ル出力メモリ10と、メモリセレクトMSがONの時に
制御信号Tinによりシリアル入力メモリ8より転送され
たパラレルデータPinを格納蓄積し、メモリセレクトM
SがONの時に制御信号Toutにより蓄積した映像デー
タを取り出して、パラレルデータPoutとしてシリアル
出力メモリ10に転送し、メモリセレクトMSがOFF
の時には、制御信号TinまたはToutの入力でも何ら動
作しないメモリアレイ9とによって構成されている。こ
こでパラレルデータPinとパラレルデータPoutは同一
内容の画面の映像データであるが、同一走査線のデータ
とは限らないので、シリアル入力メモリ8からメモリア
レイ9へのパラレルデータをPinとし、メモリアレイ9
からシリアル出力メモリ10へのパラレルデータをP
outとして便宜上区別する。また、映像メモリ2〜7に
対する制御信号Tin、ToutとメモリセレクトMS、シ
リアル入力イネーブルSIE、シリアル出力イネーブル
SOEによる制御は説明の便宜上各メモリにおいて自動
的に判断され実行されるものとする。
【0014】図1の映像走査周波数変換装置は、図3で
説明したメモリを2n個、すなわち第1のメモリ2から
第2nのメモリ7と、メモリ制御部1から構成されてい
る。メモリ制御部1は、2n個ある映像メモリのうち何
れか1つが必ず入力の水平走査線1ライン分のシリアル
入力映像データSVinの取り込みを行えるように、入力
側複合同期信号CSinの水平ブランキング期間に基づい
て、それが順次走査方式であれば第1のメモリ2から第
2nのメモリ7までの順に、飛越走査方式の第1フィー
ルドであれば第1のメモリ2から第2n-1のメモリ6
までの奇数番目のメモリの順に、飛越走査方式の第2フ
ィールドであれば第2のメモリ3から第2nのメモリ7
までの偶数番目のメモリの順に、それぞれの映像メモリ
に接続されているシリアル入力イネーブルSIE1〜S
IE2nのイネーブル状態を次々に切り替える。また、
メモリ制御部1は、2n個ある映像メモリのうち何れか
1つが必ず水平走査1ライン分のシリアル出力映像デー
タSVoutの出力を行えるように、出力側複合同期信号
のCSoutの水平ブランキング期間に基づいて、それが
順次走査方式であれば第1のメモリ2から第2nのメモ
リ7までの順に、飛越走査方式の第1フィールドであれ
ば第1のメモリ2から第2n-1のメモリ6まで奇数番
目のメモリの順に、飛越走査方式の第2フィールドであ
れば第2のメモリ3から第2nのメモリ7までの偶数番
目のメモリの順に、それぞれの映像メモリに接続されて
いるシリアル出力イネーブルSOE1〜SOE2nのイ
ネーブル状態と、シリアル出力クロックCKoutを入力
し各映像メモリに分配したCKout1〜CKout2nの入
力状態とを次々に切り替える。さらにメモリ制御部1
は、入力側の水平走査1ライン分のシリアル入力映像デ
ータSVinの入力が終了し、入力動作待機中になった映
像メモリに対し、メモリセレクトMS1〜MS2nの何
れかをONにし、シリアル入力メモリ8からメモリアレ
イ9への転送を行なう制御信号Tinを発行し、出力側の
水平走査1ライン分のシリアル出力映像データSVout
の出力が終了し、出力動作待機中になった映像メモリに
対し、メモリセレクトMS1〜MS2nの何れかをON
にし、メモリアレイ9からシリアル出力メモリ10への
次に出力されるパラレルデータPoutの転送を行なう制
御信号Toutを発行する。ここで、シリアル出力クロッ
クCKoutを分配して同時に切り替えているのは、一般
的に用いられる映像メモリは、シリアル出力イネーブル
SOEがディセーブルの出力待機中にクロックの入力が
行なわれると、シリアル出力の開始位置が変化してしま
うためで、シリアル出力イネーブルSOEがディセーブ
ル時にシリアル出力開始位置が変化しないのであれば、
全ての映像メモリに対し同一のシリアル出力クロックC
outを入力させても問題ない。ここでnは2以上の整
数とする。
【0015】以上のような動作を行なうメモリ制御部1
において、入力側複合同期信号CSinの水平ブランキン
グ期間に基づいて第1のメモリ2から第2nのメモリ7
までの映像メモリへの入力を切り替える順番と、出力側
複合同期信号CSoutの水平ブランキング期間に基づい
て第1のメモリ2から第2nのメモリ7までの映像メモ
リからの出力を切り替える順番に一定の規則を持たせる
ことにより、図7Xのような場合でも映像走査方式に関
係なく、映像走査周波数の変換が可能となり、映像メモ
リの容量が映像データのデータ量に対して不足していて
も、映像メモリの個数を増やすことにより容易に対応が
可能となる。図2は、映像メモリを4個(n=2)とし
た場合の走査周波数の変換時のデータの流れを示す図
で、図2(a)は順次走査方式から飛越走査方式への変
換、図2(b)は飛越走査方式から順次走査方式への変
換を示している。図中飛越走査方式において1/2走査
線の領域は通常表示領域外のものであるため、データと
しては取り扱わないものとする。図2(a)において、
入力映像データa〜hは、第1のメモリ2から順にa、
b、c…と格納され、第4のメモリ5にdを格納後再度
第1のメモリ2から順に格納している。出力映像データ
は第1フィールドであれば奇数番号の第1のメモリ2と
第3のメモリ4から交互にa、c、e、gと出力し、第
2フィールドであれば偶数番号の第2のメモリ3と第4
のメモリ5から交互にb、d、f、hと出力している。
図2(b)において、入力映像データa〜hは、第1フ
ィールドであれば奇数番号の第1のメモリ2と第3のメ
モリ4とに交互にa、b、c、dと順に格納し、第2フ
ィールドであれば偶数番目の第2のメモリ3と第4のメ
モリ5とに交互にe、f、g、hと格納している。出力
映像データは、第1のメモリ2から順にa、e、b、
f、c、g、d、hと出力している。このように同一メ
モリに対して連続してアクセスすることがないため、走
査方式に関係なく安定した映像走査周波数の変換を行な
うことができる。この装置において、順次走査方式どう
しあるいは飛越走査方式どうしでの変換であっても映像
メモリに対して入力・出力ともに同じアクセスを行なっ
ているので、問題なく映像走査周波数の変換を行なうこ
とが可能である。
【0016】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、入力側複
合同期信号の水平ブランキング期間および出力側複合同
期信号の水平ブランキング期間に影響を受けることな
く、安定した映像走査周波数の変換および走査方式の変
換を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による映像走査周波数変換装置
のメモリ部およびその制御部の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】図1の装置における映像データの流れを説明す
る図である。
【図3】映像メモリの構成を示すブロック図である。
【図4】順次走査方式と飛越走査方式を説明する図であ
る。
【図5】従来の映像走査周波数変換装置のメモリ部およ
びその制御部を示すブロック図である。
【図6】図5の装置における映像データの流れを説明す
る図である。
【図7】従来の動作を説明するタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
1…メモリ制御部 2…第1のメモリ 3…第2のメモリ 4…第3のメモリ 5…第4のメモリ 6…第2n-1のメモリ 7…第2nのメモリ 8…シリアル入力メモリ 9…メモリアレイ 10…シリアル出力メモリ 11…メモリ制御部 12…第1のメモリ 13…第2のメモリ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メモリ制御部と、該メモリ制御部による切
    り替え制御の対象となる複数の映像メモリを有し、 該映像メモリのそれぞれは、パラレルデータを一括して
    書き込みおよび読み出し転送可能なメモリアレイと、シ
    リアル入力映像データを入力しパラレルデータとして上
    記メモリアレイに対し一括して書き込み転送可能なシリ
    アル入力メモリと、上記メモリアレイから一括して読み
    出し転送されたパラレルデータをシリアル出力映像デー
    タとして出力可能なシリアル出力メモリを有し、 上記メモリ制御部は、入力信号に基づいて各映像メモリ
    に対しデータの書き込み、読み出し、転送の制御を行う
    制御信号とクロック信号を有し、該制御信号とクロック
    信号により、入力側複合同期信号の水平ブランキング期
    間に同期させて上記映像メモリを順次走査方式または飛
    越走査方式に対応して順次切り替えてこれにシリアル入
    力映像データの書き込みを行う制御手段と、出力側複合
    同期信号の水平ブランキング期間に同期させて上記映像
    メモリを飛越走査方式または順次走査方式に対応して順
    次切り替えてシリアル出力映像データの読み出しを行う
    制御手段と、各映像メモリ内で、既に映像データが入力
    された上記シリアル入力メモリから上記メモリアレイへ
    のパラレルデータの一括書き込み転送を行う制御手段
    と、上記メモリアレイからの上記シリアル出力メモリへ
    のパラレルデータの一括読み出し転送を行う制御手段を
    有して、 任意の映像信号の映像走査周波数を他の映像走査周波数
    に変換する映像走査周波数変換装置において、 上記複数の映像メモリとして2n(nは2以上の整数)
    個の第1から第2nまでの映像メモリを備え、 上記シリアル入力映像データの書き込みを行う制御手段
    は、上記第1から第2nまでの映像メモリを入力側複合
    同期信号の水平ブランキング期間に同期させて、それが
    順次走査方式であれば第1の映像メモリから順次切り替
    えて、飛越走査方式であれば第1フィールドを奇数番目
    の映像メモリの中で、第2フィールドを偶数番目の映像
    メモリの中でそれぞれ順次切り替えて、上記第1から第
    2nまでの映像メモリに対する上記シリアル入力映像デ
    ータの書き込みを順次行うよう制御するものであり、 上記シリアル出力映像データの読み出しを行う制御手段
    は、上記第1から第2nまでの映像メモリを出力側複合
    同期信号の水平ブランキング期間に同期させて、それが
    順次走査方式であれば第1の映像メモリから順次切り替
    えて、飛越走査方式であれば第1フィールドを奇数番目
    の映像メモリの中で、第2フィールドを偶数番目の映像
    メモリの中でそれぞれ順次切り替えて、上記第1から第
    2nまでの映像メモリからの上記シリアル出力映像デー
    タの読み出しを順次行うよう制御するものであり、 さらに上記パラレルデータの一括書き込み制御手段およ
    び一括読み出し制御手段は、映像メモリの切り替え制御
    後の表示期間を含む期間に該映像メモリ内のデータの転
    送を行うよう制御するものであることを特徴とする映像
    走査周波数変換装置。
  2. 【請求項2】任意の映像信号の映像走査周波数を他の映
    像走査周波数に変換する映像走査周波数変換装置の制御
    方法において、 シリアル入力メモリとメモリアレイとシリアル出力メモ
    リとをそれぞれ備えた2n(nは2以上の整数)個の第
    1から第2nまでの映像メモリを、入力側複合同期信号
    の水平ブランキング期間に同期させて、それが順次走査
    方式であれば第1の映像メモリから順次切り替えて、飛
    越走査方式であれば第1フィールドを奇数番目の映像メ
    モリの中で、第2フィールドを偶数番目の映像メモリの
    中でそれぞれ順次切り替えて、上記第1から第2nまで
    の映像メモリの上記シリアル入力メモリに対するシリア
    ル入力映像データの書き込みを順次行い、 出力側複合同期信号の水平ブランキング期間に同期させ
    て、それが順次走査方式であれば第1の映像メモリから
    順次切り替えて、飛越走査方式であれば第1フィールド
    を奇数番目の映像メモリの中で、第2フィールドを偶数
    番目の映像メモリの中でそれぞれ順次切り替えて、上記
    第1から第2nまでの映像メモリの上記シリアル出力メ
    モリからのシリアル出力映像データの読み出しを順次行
    い、 映像メモリ内における、既に入力されている映像データ
    の上記シリアル入力メモリから上記メモリアレイへの転
    送と、このメモリアレイ内に記憶されている映像データ
    の上記シリアル出力メモリへの転送を映像メモリの切り
    替え制御後の表示期間を含む期間に行うことを特徴とす
    る映像走査周波数変換装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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