JPH0513019B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、工具取付ステーシヨンを複数有し
各ステーシヨンに多数の工具のうちから選択した
所定の工具を取付けてこれら工具で所定の加工作
業を行なうようにした工作機械の加工工具の取
付・確認方法に関する。

［従来技術の説明］ 上記工作機械の一例としては、例えばNC装置
付のタレツトパンチプレスがある。

タレツトパンチプレスは例えば７２の工具取付
ステーシヨンを有する例があり、このタレツトパ
ンチプレスに用いる金型（工具）は、例えば200
〜300に及ぶ場合がある。

そして、一般には、加工プログラム上でいわゆ
る準備機能中のＴコード（工具指定コード）によ
つて工具取付ステーシヨンを指定すると共にこの
指定位置に作業者が所定の金型を取付けて所定金
型で所定の加工作業を行うことが行われている。
従つて、加工プログラムで指定するステーシヨン
位置に正規の金型が取付けられる限りにおいて所
定の金型で所定の加工作業が行えることになる。

ところが、上記したように、ステーシヨン数が
複数であり、又、金型数が多種に亘るので、オペ
レータは誤つて別の金型を取付けてしまつたり、
取付けるのを忘却したり、或いは既に取付けられ
ている金型をそのままの状態として別の加工作業
に移つてしまつたりする恐れが生ずる。

そこで、オペレータは細心の注意を払つて前記
Ｔコードで指令される工具取付けステーシヨンに
所定の金型を取付けたり、又、既に取付けられて
いる金型が所定のものであるか否かを確認したり
しなければならない。

しかしながら、従来、上記の工具（金型）の取
付・確認作業に際しては、オペレータは加工プロ
グラムリストを持ち出して、このプログラム中か
ら前記Ｔコードを一つづつ目視で捜し出し、Ｔコ
ードと使用金型サイズの対応を考えながらこれら
Ｔコードで指定されるステーシヨンに所定の金型
が取付けられるように取付・確認処理をするもの
であるから、取付・確認処理に多くの時間を要し
たりＴコードの見逃しを行つたり、又、ステーシ
ヨンと金型の対応を誤る危険性が高いという問題
点があつた。

なお、上記の事情はタレツトパンチプレスに限
られるものでなく、工具取付ステーシヨンを複数
有し、このステーシヨンに多数の工具のうちから
所定のものを選択して取付ける方式の工作機械に
ついて同様であるが、特にタレツトパンチプレス
にあつては工具取付ステーシヨンを有するタレツ
トがプレス機械の内部に設けられるものであるこ
とから工具（金型）の取付・確認作業は慎重を要
し、これが円滑に行われる必要性が高い。

［発明の目的］ この発明は、工具取付ステーシヨンを複数有
し、各ステーシヨンに多数の工具のうちから選択
した所定の工具を取付けてこれら工具で所定の加
工作業を行う工作機械において、上記問題点を改
善し、加工工具を正確に知ることができ、加工工
具の取付・確認を正確・迅速に行うことのできる
加工工具の取付・確認方法を提供することを目的
とする。

［発明の概要］ 上記目的を達成するために、本発明は、テープ
リーダ又はプログラムフアイルからNCプログラ
ム入力処理部に入力された加工プログラムのＴコ
ード及び工具ナンバ、サイズのコメントを抽出し
てリストテーブルとしてNC装置のCRTに表示
し、このリストテーブルに表示されたＴコードに
対応する工作機械の工具取付ステーシヨンに前記
コメントに対応する工具が取付けてあるかを確認
するものである。

［実施例の説明］ 以下、この発明について一実施例を挙げ詳細に
説明する。

加工工具の取付・確認方法の説明に先立ち、先
ず、この方法を適用することのできるNC装置の
一例を第１図〜第３図を用いて説明する。

第１図はNC装置付きタレツトパンチプレスの
概要図である。第２図はその構成要素のブロツク
図、又、第３図はそのソフトウエア説明図を示し
ている。

第１図に示すように、NC装置１がタレツトパ
ンチプレス３に取り付けられている。NC装置１
にはキーボード、CRT５等備えた操作装置７が
取り付けられてある。

タレツトパンチプレス３には図示しない被加工
材料をパンチングするためのXYキヤリツジ、ス
トライカ、複数ステーシヨンＳを備えたタレツト
Ｔ等有している。タレツトＴの各ステーシヨンＳ
には加工作業に応じて所定の金型（図示せず）が
取付けられる。そしてタレツトパンチプレス３は
NC装置１に入力された加工プログラムに従つて
被加工材料に所定の金型で所定のパンチ作業を施
す。

第２図に示すように、NC装置１のCPU９、
ROM１１、RAM１３は、システムバス１５を
介して相互に接続されている。又、このシステム
バス１５にデジタルインプツト１７、デジタルア
ウトプツト１９、プログラマブルコントローラ２
１、双方向性のRAM（補間部）２３、２つのシ
リアルインタフエイス２５，２７、そしてパラレ
ルインタフエイス２９が接続されている。

CPU９は、後述するオペレーテイングシステ
ム下で全体を総括制御する。ROM１１はNC装
置の制御用プログラムやNCテープを入力するた
めのプログラム等を有し、CPU９はこのプログ
ラムに従つてタレツトパンチプレス３の制御を行
つたりNCテープの読込み処理を行つたりする。

上記RAM１３は、CPU９の処理中のデータの
格納を行い、必要な時にこのデータをデータ要求
部分に提供する。

上記デジタルインプツト１７、デジタルアウト
プツト１９は、コネクタモジユールCMを介して
ソレノイド、又はリミツトスイツチ等（第２図に
は図示せず、第３図参照）と接続される。なお、
これらの信号系にはノイズ対策としてフオトカプ
ラを用い、外部とシステムとを完全にアイソレシ
ヨンするようにしている。

上記双方向性RAM２３はＸ軸、Ｙ軸等制御軸
を駆動する複数の位置制御モジユール３１と接続
され、各位置制御モジユール３１は各制御軸のサ
ーボアンプ３３とそれぞれ接続されている。各サ
ーボアンプ３３は対応する軸の駆動モータＭとそ
れぞれ接続され、各モータに関連してタコジエネ
レータTG及びエンコーダＥがそれぞれ設けら
れ、エンコーダＥのフイードバツク信号は上記位
置制御モジユール３１に、タコジエネレータTG
からの速度信号は上記サーボアンプ３３にそれぞ
れ帰還されている。

上記シルアルインタフエイス２５は、CRT及
びMDiコントローラ３５を介してCRT５付及び
キーボード３７付の操作装置７が接続されてい
る。又、シリアルインタフエイス２７には、パネ
ルコントローラ３９を介してコントロールパネル
４１が接続されている。上記パラレルインタフエ
イス２９には、テープリーダ４３が接続され、該
テープリーダ４３から加工プログラムを記載した
NCテープを読み込めるようにしてある。

NCテープの作成方式は従来に準ずるものであ
るが、本例では従来のNCテープに加えて、加工
プログラムのステーシヨン指定のＴコードに次い
でコメント文を追加している。このコメント文は
Ｔコードで指定される金型の金型ナンバ、形状寸
法等の金型情報である。この金型情報は加工に関
しては何らの影響を与えるものではなく、後述す
るように他に利用するために追加したものであ
る。

キーボード３７はCRT５への表示に関する制
御を行つたりその他のキー情報を入力するために
用いる。CRT５はステータス表示、各軸の位置
表示、アラームの表示等行うことができるが、こ
の他使用工具の一覧表を表示することができる。

コントロールパネル３９は、制御状況や各スイ
ツチ状況等をLED等用いて表示する他、CPU９
とシリアル通信することができる。

第３図に示すように、主制御部４５はオペレー
テイングシステム４７下に位置し、図中、破線で
示すコントロール信号の流れで結ばれて、この主
制御４５に自動運転制御部４９、運転状態管理部
５１及び、CRT及びMDiのデータ制御部５３が
従属する。そして、同じく、図中、破線で示した
コントロール信号の流れで結ばれているように、
上記自動運転制御部４９に、NCプログラム入力
処理部５５、演算処理部５７、並びに、NCデー
タ出力処理部５９が従属している。

RAM１３中のコモンテーブル６１には、Di／
Doイメージテーブル６３、運転コントロールテ
ーブル６５、NCプログラム出力処理バツフア６
７、NCプログラム演算処理バツフア６９、NC
プログラム入力バツフア７１、金型リストテーブ
ルTLTが備えられている。NCプログラムフアイ
ル７３はNCプログラムを記憶しており、メモリ
運転モード下で利用される。図にはデータの流れ
を実線で、コントロールデータの流れを肉太矢線
で示しており、上記オペレーテイングシステムの
各モジユールと、第２図ブロツク図に示した各構
成要素は相互に連絡され、協働して工作機械を稼
働させるのである。

第１図〜第３図に示したNC装置付タレツトパ
ンチプレス３の加工作業では、加工に関するプロ
グラムがテープリーダ４３、又は、NCプログラ
ムフアイル７３からNCプログラム入力処理部５
５に所定容量づつ読込まれ、演算処理部５７、
NCデータ出力処理部５９を介して双方向性
RAM２３にNCデータが出力され、サーボモー
タＭが所定の動作を行つて所定の加工作業が行わ
れる。

なお、NCプログラム入力処理部５５の作動モ
ードは自動運転制御部４９で指令され、プログラ
ムチエツクモード下においては、入力プログラム
のフオーマツトチエツクを行うが、本例では、こ
のとき、前記Ｔコード及びそのコメント文を描出
できるように構成してある。

第４図に使用金型リスト表示のデータの流れの
説明図を示した。第５図はNCプログラム入力処
理部５５の処理フローチヤートである。

第４図に示したように、加工プログラムはテー
プリーダ４３から、又はNCプログラムフアイル
７３から、或いは図示しないバブルメモリ等から
NCプログラム入力処理部５５に入力され、この
処理部５５でＴコード及びそのコメントが抽出さ
れ抽出された内容が金型リストテーブルTLTに
書き込まれる。そして金型リストテーブルTLT
に書き込まれた金型リストはキーボード３７から
のキーインに従つて、CRT＆MDiデータ制御部
５３を介してCRT５に適宜に表示されるように
なつている。

第５図に示したように、NCプログラム入力処
理部５５は、ステツプ503で１ブロツクのNCプ
ログラムを入力し、ステツプ505でフオマツトを
チエツクし、ステツプ507でＴコードの有無を判
断する。

ステツプ507でＴコードが見出されなければス
テツプ517へ移り、有することが判断されればス
テツプ509へ移る。ステツプ509はそのＴコードに
ついて既にセツト済みか否かを判断するものであ
り、セツト済みであればステツプ517へ移り、ま
だセツトしていなければステツプ511へ移る。

ステツプ511は金型リストテーブルTLTへＴコ
ードで示されるステーシヨンナンバを記載するも
のである。ステツプ513はコメントの有無を判断
すもので、コメントが追記されていれば金型リス
トテーブルへそのコメントを記載する。

ステツプ517はデータをNCプログラム演算処
理バツフアへセツトするものである。以上のよう
にしてステツプ519で１ブロツク分の処理を終了
し、ステツプ503で次のブロツクが入力され、加
工プログラムの全ブロツクにおいてＴコードが抽
出されることになる。

以上の処理により、金型リストテーブルTLT
には、第４図に示したようにこれから使用される
金型についてステーシヨンナンバ、及びそのコメ
ントが記載されているので、オペレータはMDi
装置３７で所定のキー操作を行えば、金型リスト
テーブルTLTの内容をCRT５に表示することが
できることになる。

オペレータはこの表示により、これから使用さ
れるタレツトのステーシヨンのみに関して、コメ
ントとして記載されている金型を取付けるよう
に、又、既に取付けられている場合にはその取付
けられた金型がコメントで示されている金型と合
致しているかを確認すれば良い。これらの金型取
付・確認作業に関しては混乱を招く要因がなく、
又、不使用のステーシヨンまで確認する要もない
ので無駄がなく、円滑、迅速な処理が行えること
になる。

なお、以上の説明ではNC装置そのものを用い
て金型リストテーブルを第２図に示したNC装置
のRAM１３に記憶する例を示したが、これらリ
ストの作成は、他のコンピユータシステムを用い
て作成することができることは勿論である。

又、以上の説明では金型リストをCRT５に表
示する例を示したが適宜のプリンタ装置を用いて
書面に打ち出すようにしても良いことは勿論であ
る。

［発明の効果］ 以上のごとき実施例の説明より理解されるよう
に、要するに本発明は、テープリーダ４３又は
NCプログラムフアイル７３からNCプログラム
入力処理部５５に入力された加工プログラムのＴ
コード及び工具ナンバ、サイズのコメントを抽出
してリストテーブルTLTとしてNC装置のCRT
５に表示し、このリストテーブルTLTに表示さ
れたＴコードに対応する工作機械の工具取付ステ
ーシヨンに前記コメントに対応する工具が取付け
てあるかを確認するものである。

上記構成より明らかなように、本発明において
は、加工プログラムからＴコード及び工具ナン
バ、サイズのコメントを抽出してリストテーブル
TLTとしてCRT５に表示し、この表示されたリ
ストテーブルTLTにおけるＴコードに対応する
工作機械の工具取付ステーシヨンに前記コメント
に対応する工具が取付けてあるかを確認するもの
であるから、前記加工プログラムを実行する前に
複数の工具取付ステーシヨンに対する所定の工具
の取付確認を正確かつ迅速に行なうことができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも実施例を示し、第１図はNC装
置のタレツトパンチプレスの概要を示す平面説明
図、第２図はNC装置のブロツク図、第３図は
NC装置のデータ関連図、第４図はNCプログラ
ム入力処理部のデータの流れの説明図、第５図は
NCプログラム入力処理部の処理フローチヤート
である。 １……NC装置、３……タレツトパンチプレ
ス、５……CRT、５３……CRT＆MDiデータ制
御部、５５……NCプログラム入力処理部、Ｓ…
…工具取付ステーシヨン、TLT……金型リスト
テーブル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ テープリーダ４３又はNCプログラムフアイ
   ル７３からNCプログラム入力処理部５５に入力
   された加工プログラムのＴコード及び工具ナン
   バ、サイズのコメントを抽出してリストテーブル
   TLTとしてNC装置のCRT５に表示し、このリ
   ストテーブルTLTに表示されたＴコードに対応
   する工作機械の工具取付ステーシヨンに前記コメ
   ントに対応する工具が取付けてあるかを確認する
   ことを特徴とする加工工具の取付・確認方法。