JPH0513011A - 進行波管用結合空胴形遅波回路 - Google Patents
進行波管用結合空胴形遅波回路Info
- Publication number
- JPH0513011A JPH0513011A JP16486891A JP16486891A JPH0513011A JP H0513011 A JPH0513011 A JP H0513011A JP 16486891 A JP16486891 A JP 16486891A JP 16486891 A JP16486891 A JP 16486891A JP H0513011 A JPH0513011 A JP H0513011A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coupling hole
- cavity
- resonators
- coupled
- wall
- Prior art date
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- Pending
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- Microwave Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】進行波管として広帯域で安定な動作を実現する
ために、進行波管用結合空胴形遅波回路のスロットモー
ドの低域しゃ断周波数を低下させることなく、基本モー
ドの通過帯域を広げることを目的としている。 【構成】本発明は空胴共振器が周期的に配列されてお
り、空胴共振器の各々は隣接する空胴共振器の間の壁に
設けられた結合孔を介して電気的に結合している進行波
管用結合空胴形遅波回路において、結合孔の近傍の空胴
共振器の壁の厚さを薄くしていることを特徴としてい
る。
ために、進行波管用結合空胴形遅波回路のスロットモー
ドの低域しゃ断周波数を低下させることなく、基本モー
ドの通過帯域を広げることを目的としている。 【構成】本発明は空胴共振器が周期的に配列されてお
り、空胴共振器の各々は隣接する空胴共振器の間の壁に
設けられた結合孔を介して電気的に結合している進行波
管用結合空胴形遅波回路において、結合孔の近傍の空胴
共振器の壁の厚さを薄くしていることを特徴としてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、進行波管用空胴形遅波
回路に関し、時に広帯域で安定な動作が得られる進行波
管用の結合空胴形遅波回路の構造に関する。
回路に関し、時に広帯域で安定な動作が得られる進行波
管用の結合空胴形遅波回路の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の進行波管用結合空胴形遅波回路は
図3に示すように、周期的に配列された空胴共振器1
と、隣接する空胴共振器を電気的に結合する結合孔2と
電子ビームの通過するドリフト管3から構成される。こ
の種の遅波回路は、ある特定の周波数帯域の電磁波を伝
搬する帯域フィルターとしての性質を有しており、さら
に回路を伝搬する電磁波の位相速度は高速の1/5〜1
/10に遅れるため、通常大電力進行波管の遅波回路と
して広く用いられている。
図3に示すように、周期的に配列された空胴共振器1
と、隣接する空胴共振器を電気的に結合する結合孔2と
電子ビームの通過するドリフト管3から構成される。こ
の種の遅波回路は、ある特定の周波数帯域の電磁波を伝
搬する帯域フィルターとしての性質を有しており、さら
に回路を伝搬する電磁波の位相速度は高速の1/5〜1
/10に遅れるため、通常大電力進行波管の遅波回路と
して広く用いられている。
【0003】一般に結合空胴形遅波回路の性質は、図2
に示すω−β図を用いて説明される。図2と図3を用い
て結合空胴形遅波回路の構造と特性の関係を簡単に説明
する。図3において、空胴共振器1の共振周波数が図2
における基本モードの高域しゃ断周波数fu m を与え、
また図3の結合孔2の開き角θの大きさが基本モードの
低域しゃ断周波数fl m を与える。つまり、結合孔2の
開き角θの大きさは図2において電磁波の通過帯域の幅
Δfを決定する。一方、図2におけるスロットモードは
結合孔2で共振するモードであり、このモードの低域し
ゃ断周波数fl m は結合孔の開き角θに依存する。
に示すω−β図を用いて説明される。図2と図3を用い
て結合空胴形遅波回路の構造と特性の関係を簡単に説明
する。図3において、空胴共振器1の共振周波数が図2
における基本モードの高域しゃ断周波数fu m を与え、
また図3の結合孔2の開き角θの大きさが基本モードの
低域しゃ断周波数fl m を与える。つまり、結合孔2の
開き角θの大きさは図2において電磁波の通過帯域の幅
Δfを決定する。一方、図2におけるスロットモードは
結合孔2で共振するモードであり、このモードの低域し
ゃ断周波数fl m は結合孔の開き角θに依存する。
【0004】進行波管用の結合空胴形遅波回路として要
求される特性は、進行波管の広帯域化のためにω−β図
の通過帯域Δfが広く、かつ発振のない安定な動作を実
現するために不要モードであるスロットモードの低域し
ゃ断周波数fl s が高いことである。しかし、通過帯域
Δfを広くするためには結合孔2の開き角θを大きくす
ることが必要であり、開き角θを大きくするとスロット
モードの低域しゃ断周波数fl s が低下し発振を生じや
すくなる。スロットモードの低域しゃ断数波数fl s を
低下させずに通過帯域Δfを広げる1つの方法として
は、隣り合う空胴共振器の壁の厚さdを小さくする方法
があるが、通常の壁の厚さdは、熱的な配慮または構造
的な配慮によって制限される。
求される特性は、進行波管の広帯域化のためにω−β図
の通過帯域Δfが広く、かつ発振のない安定な動作を実
現するために不要モードであるスロットモードの低域し
ゃ断周波数fl s が高いことである。しかし、通過帯域
Δfを広くするためには結合孔2の開き角θを大きくす
ることが必要であり、開き角θを大きくするとスロット
モードの低域しゃ断周波数fl s が低下し発振を生じや
すくなる。スロットモードの低域しゃ断数波数fl s を
低下させずに通過帯域Δfを広げる1つの方法として
は、隣り合う空胴共振器の壁の厚さdを小さくする方法
があるが、通常の壁の厚さdは、熱的な配慮または構造
的な配慮によって制限される。
【0005】従って、通常の進行波管用結合空胴形遅波
回路の設計では、結合孔の開き角θの最大は約90°程
度に、壁の厚さdは空胴周期Lの10〜30%程度に選
ばれ、通過帯域Δfの最大は基本モードの高域しゃ断周
波数の約30%程度に制限されていた。
回路の設計では、結合孔の開き角θの最大は約90°程
度に、壁の厚さdは空胴周期Lの10〜30%程度に選
ばれ、通過帯域Δfの最大は基本モードの高域しゃ断周
波数の約30%程度に制限されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来の従来の進行
波管用結合空胴形遅波回路では、電磁波の通過帯域Δf
を広くとるために結合孔2の開き角θを大きくするとス
ロットモードの低域しゃ断周波数fl s が低下し、進行
波管に適用した場合、発振を生じやすいという問題があ
った。
波管用結合空胴形遅波回路では、電磁波の通過帯域Δf
を広くとるために結合孔2の開き角θを大きくするとス
ロットモードの低域しゃ断周波数fl s が低下し、進行
波管に適用した場合、発振を生じやすいという問題があ
った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、空胴共振器が
周期的に配列されており、前記空胴共振器の各々は隣接
する空胴共振器の間の壁に設けられた結合孔を介して電
気的に結合してなる進行波管用結合空胴形遅波回路にお
いて、結合孔の近傍の空胴の壁の厚さを薄くしたことを
特徴としている。
周期的に配列されており、前記空胴共振器の各々は隣接
する空胴共振器の間の壁に設けられた結合孔を介して電
気的に結合してなる進行波管用結合空胴形遅波回路にお
いて、結合孔の近傍の空胴の壁の厚さを薄くしたことを
特徴としている。
【0008】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の第1の実施例の進行波管用結合空胴
形遅波回路の断面図である。図1において、1は空胴共
振器であり、2は結合孔,3はドリフト管を示す。隣接
する空胴共振器1は結合孔2を介して電気的に結合して
おり、結合孔2の近傍の壁の厚さds は、他の部分の壁
の厚さと比べて薄くなっている。
る。図1は本発明の第1の実施例の進行波管用結合空胴
形遅波回路の断面図である。図1において、1は空胴共
振器であり、2は結合孔,3はドリフト管を示す。隣接
する空胴共振器1は結合孔2を介して電気的に結合して
おり、結合孔2の近傍の壁の厚さds は、他の部分の壁
の厚さと比べて薄くなっている。
【0009】本発明により進行波管用結合空胴形遅波回
路は結合孔2の近傍の壁の厚さds を他の部分の壁の厚
さdに比べて薄くすることにより、結合孔2の開き角θ
は小さくても、隣り合う空胴共振器1の間の強い結合度
が得られ、図2において、スロットモードの低域しゃ断
周波数fl s を低下することなく、通過帯域Δfを広く
することが可能となる。また、このとき壁の厚さを薄く
するのは結合孔2の近傍のみであるので熱的及び構造的
な問題は生じない。
路は結合孔2の近傍の壁の厚さds を他の部分の壁の厚
さdに比べて薄くすることにより、結合孔2の開き角θ
は小さくても、隣り合う空胴共振器1の間の強い結合度
が得られ、図2において、スロットモードの低域しゃ断
周波数fl s を低下することなく、通過帯域Δfを広く
することが可能となる。また、このとき壁の厚さを薄く
するのは結合孔2の近傍のみであるので熱的及び構造的
な問題は生じない。
【0010】従って、本実施例を実際の進行波管用結合
空胴形遅波回路に適用すると、壁の厚さdは空銅周期L
の10%〜30%であり、結合孔周辺の壁の厚さds は
それ以外の部分の壁の厚さdの10%〜80%ひ選べこ
とが可能である。このとき、スロットモードの低域しゃ
断周波数fl s の制限から結合孔の開き角θの最大を9
0°程度とすると、通常帯域Δfは基本モードの高域し
ゃ断周波数の40%程度が得られることが予想される。
空胴形遅波回路に適用すると、壁の厚さdは空銅周期L
の10%〜30%であり、結合孔周辺の壁の厚さds は
それ以外の部分の壁の厚さdの10%〜80%ひ選べこ
とが可能である。このとき、スロットモードの低域しゃ
断周波数fl s の制限から結合孔の開き角θの最大を9
0°程度とすると、通常帯域Δfは基本モードの高域し
ゃ断周波数の40%程度が得られることが予想される。
【0011】特に図示はしないが本発明の第2の実施例
としては、隣り合う空胴共振器を電気的に結合する結合
孔の周辺の壁の厚さがテーパ状に薄くなっている進行波
管用結合形遅波回路も同じ効果が期待できる。
としては、隣り合う空胴共振器を電気的に結合する結合
孔の周辺の壁の厚さがテーパ状に薄くなっている進行波
管用結合形遅波回路も同じ効果が期待できる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、空胴共振
器が周期的に配列されており、空胴共振器の各々は隣接
する空胴共振器の間の壁に設けられた結合孔を介して電
気的に結合してなる進行波管結合空胴形遅波回路におい
て、結合孔の近傍の空胴共振器の壁の厚さを薄くするこ
とにより、スロットモードの低域しゃ断周波数を低下さ
せることなく遅波回路の通過帯域を広げられるという効
果を有する。本発明による進行波管用結合空胴形遅波回
路を実際の進行波管に適用することにより広帯域でかる
安定な動作の実現が可能となる。
器が周期的に配列されており、空胴共振器の各々は隣接
する空胴共振器の間の壁に設けられた結合孔を介して電
気的に結合してなる進行波管結合空胴形遅波回路におい
て、結合孔の近傍の空胴共振器の壁の厚さを薄くするこ
とにより、スロットモードの低域しゃ断周波数を低下さ
せることなく遅波回路の通過帯域を広げられるという効
果を有する。本発明による進行波管用結合空胴形遅波回
路を実際の進行波管に適用することにより広帯域でかる
安定な動作の実現が可能となる。
【図1】本発明により進行波管用結合空胴形遅波回路の
第1の実施例の断面図である。
第1の実施例の断面図である。
【図2】ω−β関係を表わす図である。
【図3】従来の進行波管用結合空胴形遅波回路の断面図
である。
である。
1 空胴共振器 2 結合孔 3 ドリフト管
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 空胴共振器が周期的に配列されており、
前記空胴共振器の各各は隣接する空胴共振器の間の壁に
設けられた結合孔を介して電気的に結合してなる進行波
管用結合空胴形遅波回路において、前記結合孔の近傍で
空胴共振器の壁の厚さを薄くしたことを特徴とする進行
波管用結合空胴形遅波回路
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16486891A JPH0513011A (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 進行波管用結合空胴形遅波回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16486891A JPH0513011A (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 進行波管用結合空胴形遅波回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0513011A true JPH0513011A (ja) | 1993-01-22 |
Family
ID=15801453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16486891A Pending JPH0513011A (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 進行波管用結合空胴形遅波回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0513011A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6185968B1 (en) | 1998-02-03 | 2001-02-13 | Kabushiki Kaisha Opton | Bending device and bending method |
CN110459452A (zh) * | 2019-07-26 | 2019-11-15 | 电子科技大学 | 一种带状电子注耦合腔慢波结构加工装配方法 |
CN112888141A (zh) * | 2020-12-30 | 2021-06-01 | 兰州科近泰基新技术有限责任公司 | 一种高梯度返波型行波加速器及其快速能量调节方法 |
-
1991
- 1991-07-05 JP JP16486891A patent/JPH0513011A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6185968B1 (en) | 1998-02-03 | 2001-02-13 | Kabushiki Kaisha Opton | Bending device and bending method |
US6189353B1 (en) | 1998-02-03 | 2001-02-20 | Kabushiki Kaisha Opton | Bending device and bending method |
US6237380B1 (en) | 1998-02-03 | 2001-05-29 | Kabushiki Kaisha Opton | Bending device having a control mechanism for controlling joint-type robots of the bending device |
CN110459452A (zh) * | 2019-07-26 | 2019-11-15 | 电子科技大学 | 一种带状电子注耦合腔慢波结构加工装配方法 |
CN112888141A (zh) * | 2020-12-30 | 2021-06-01 | 兰州科近泰基新技术有限责任公司 | 一种高梯度返波型行波加速器及其快速能量调节方法 |
CN112888141B (zh) * | 2020-12-30 | 2023-05-30 | 兰州科近泰基新技术有限责任公司 | 一种高梯度返波型行波加速器及其快速能量调节方法 |
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