JPH051295A - 過塩基性硫化アルカリ土類金属フエネートの製造方法 - Google Patents

過塩基性硫化アルカリ土類金属フエネートの製造方法

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JPH051295A
JPH051295A JP15632091A JP15632091A JPH051295A JP H051295 A JPH051295 A JP H051295A JP 15632091 A JP15632091 A JP 15632091A JP 15632091 A JP15632091 A JP 15632091A JP H051295 A JPH051295 A JP H051295A
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earth metal
alkaline earth
mol
overbased sulfurized
phenate
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JP15632091A
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Hiroaki Koushima
宏明 甲嶋
Tomiyasu Minoue
富安 美ノ上
Takeshige Nakano
武重 仲野
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩基価の高い過塩基性硫化アルカリ土類金属
フェネートを効率よく製造する方法を開発すること。 【構成】 フェノール類にイオウ,アルカリ土類金属化
合物及び二価アルコールを反応させ、次いで二酸化炭素
処理を行い、反応系中に残存するアルカリ土類金属化合
物を用いて過塩基化処理を行い、過塩基性硫化アルカリ
土類金属フェネートを製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過塩基性硫化土類金属
フェネートの製造方法に関し、詳しくは二酸化炭素処理
と過塩基化操作を連続して行うことにより、スラッジや
原料回収量が少ない条件で、塩基価の高い過塩基性硫化
アルカリ土類金属フェネートを効率よく製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】J.
H.ウォーカー、N.P.シールズ、W.T.スチュワ
ートらは、米国特許2680096号でアルキルフェノ
ール,アルカリ土類金属化合物,エチレングリコール及
びイオウの混合物を反応することにより硫化フェネート
を製造したことを報告している。しかし、これらは潤滑
油添加剤としての安定性や油溶性に劣るものであった。
また、F.P.オットーは、米国特許3036971号
にJ.H.ウォーカーらが行った工程に、二酸化炭素処
理工程を追加し、製品の品質改良を行ったことを報告し
ている。しかし、この方法では満足できる塩基価の製品
を得るには至っていなかった。
【0003】W.J.フォックス、J.ペニントらは、
F.P.オットー等の1.5倍のカルシウムを付加するこ
とに成功している(特許第474042号)。しかし、
これは再度二価アルコールと水酸化カルシウムとを追加
して反応を繰り返し行う必要があった。W.W.ハネマ
ンは、F.P.オットー等の製法よりもアルキルフェノ
ール当たり、多くのアルカリ土類金属を含有せしめるこ
とに成功した(特許第437377号)。しかし、この
方法ではF.P.オットー等の工程に原料として、スル
フォン酸金属塩と高級アルコールを追加しなければなら
なかった。一方、酒井、堀らは、特許第533078
号,同533079号,同613542号,同6135
43号に、従来法に比べさらに過剰の金属を含有する塩
基性フェネートの製法を開示している。しかし、この方
法では高級アルコールを使用することが必須である。
【0004】また、堀、林田らは、特公昭60−288
78号公報に、原料フェノール類のグラム当量に対して
理論量よりも少ないアルカリ土類金属化合物を配合する
ことによって、使用原料を節約した塩基性フェネートの
製造法を述べている。しかし、この方法は得られる製品
量に対して大過剰の原料フェノール類を使用しなければ
ならないこと、大量の原料フェノール類を回収しなけれ
ばならないことなどの問題点があった。このように、上
記従来技術では、アルカリ土類金属化合物の反応率が低
く、この点を解決しようとすれば、金属付加工程を繰り
返し行ったり、高級アルコールや過剰の該フェノール類
が必要であり、満足できる塩基価の製品を得るのは難し
かった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは前
記の諸問題を考慮に入れ、高塩基価を有する過塩基性フ
ェネート型清浄剤の製造法の確立を目指し鋭意研究を行
った。その結果、炭酸化処理と過塩基化操作を連続して
行うことにより、スラッジや原料回収量が少ない条件
で、効果的に高塩基価を有する過塩基性硫化アルカリ土
類金属フェネートを製造する方法を見出した。本発明
は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0006】すなわち、本発明は、炭素数8〜32個の
炭化水素鎖を有するフェノール類に、イオウ,アルカリ
土類金属化合物及び二価アルコールを反応させ、次いで
二酸化炭素処理を行い、しかる後に反応系中に残存する
アルカリ土類金属化合物を用いて過塩基化処理を行うこ
とを特徴とする過塩基性硫化アルカリ土類金属フェネー
トの製造方法を提供するものである。
【0007】本発明の方法により得られる過塩基性硫化
アルカリ土類金属フェネートは、原料としてフェノール
類を使用する。上記フェノール類は、炭素数8〜32
個、好ましくは12〜28個の炭化水素鎖を有するもの
である。炭化水素鎖の具体例としてはアルキル基,アル
ケニル基あるいはアラルキル基を有するものであり、よ
り具体的にはオクチル基,ノニル基,セチル基,エチル
ヘキシル基,ドデシル基,テトラデシル基,ヘキサデシ
ル基等が挙げられる。また、石油炭化水素から誘導され
るポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテン等の炭化
水素鎖を挙げることもできる。これらを、1種あるいは
2種以上混合して用いてもよい。この原料であるフェノ
ール類は、様々な方法で得ることができるが、例えばア
ルキルフェノールについては、通常は直鎖状アルケンと
フェノールを、イオン交換樹脂,活性白土あるいはゼオ
ライトの存在下で、90〜190℃の加熱処理すること
により得ることができる。
【0008】また、本発明で用いられる二価アルコール
は、比較的低沸点及び低粘度で反応性に富むものが好ま
しく、特に炭素数2〜6のものが好ましい。具体的に
は、エチレングリコール,ジエチレングリコール,プロ
ピレングリコールが好ましい。ここで、二価アルコール
の使用量はアルカリ土類金属化合物1モル当たり0.1〜
3.0モル、特に0.5〜1.5モルが好ましい。二価アルコ
ールの使用量が0.1モル未満の場合は、アルカリ土類金
属化合物の製品転化率が低下するおそれがあり、3.0モ
ルを超える場合は、反応生成物から過剰の二価アルコー
ルを蒸留除去するユーティリティーが過大となることが
ある。一方、ここで用いられるイオウの量は、特に限定
されないが、上記フェノール類1モルに対して 0.3〜0.
7 モルが好ましい。 0.3モル未満の場合は過塩基性硫化
アルカリ土類金属フェネートの収量が少なくなり、0.7
モルを超える場合は過塩基性硫化アルカリ土類金属フェ
ネートの塩基価が低下することがある。
【0009】また、上記アルカリ土類金属化合物として
は、その種類については特に限定されないが、例えばア
ルカリ土類金属の酸化物または水酸化物であり、好まし
くはカルシウム,バリウム,マグネシウム等の酸化物ま
たは水酸化物である。より好ましい具体例としては、酸
化カルシウムまたは水酸化カルシウムが挙げられる。こ
こで用いられるアルカリ土類金属化合物の量は、最終製
品の目的とする塩基価に応じて定めるとになるが、例え
ば上記フェノール類1モルに対し、0.5〜2モル程度用
いればよい。
【0010】本発明の方法により過塩基性硫化アルカリ
土類金属フェネートを製造するには、例えば特公昭46
−18号公報,同50−19566号公報,同53−2
884号公報及び同60−28878号公報等に示され
ているような塩基性硫化アルカリ土類金属フェネートを
製造する工程及びその後の過塩基化工程の二つの工程を
行えばよい。
【0011】塩基性硫化アルカリ土類金属フェネートを
得るには様々な方法があるが、具体的には上記フェノー
ル類,イオウ,アルカリ土類金属化合物及び二価アルコ
ールよりなる原料混合物を反応させ、硫化−金属付加反
応(特公昭60−28878号公報等参照)を適当な条
件、例えば120〜180℃で行った後、反応系中から
水及び2価アルコールを留去し、次いでオートクレーブ
中で、例えば100〜200℃にて,常圧〜20kg/
cm2 の二酸化炭素圧力下で二酸化炭素処理を行う方法
が好ましい。
【0012】次に、得られた塩基性硫化アルカリ土類金
属フェネートには過塩基化処理が施される。この過塩基
化処理は、塩基性硫化アルカリ土類金属フェネートに、
化学量論的にみてアルカリ土類金属塩が過剰となるよ
う、残存するアルカリ土類金属化合物に溶媒と、好まし
くは、仕込んだアルカリ土類金属化合物の0.05〜70
モル%の二酸化炭素を加え、通常0〜80℃で常圧〜1
0kg/cm2 の圧力下で反応させるものである。溶媒
は、芳香族及び/又は一価アルコールの溶媒または混合
溶媒が用いられる。ここでは、混合溶媒を用いる方が過
塩基化が円滑に進み好ましい。また、二酸化炭素が添加
したアルカリ土類金属化合物の0.05モル%未満の場合
は充分な塩基価の過塩基性硫化アルカリ土類金属フェネ
ートを得ることができず、70モル%を超える量を用い
た場合は製造途中で固化する恐れがある。また、過塩基
化処理においてアルカリ土類金属化合物が不足した場合
は、必要に応じて添加することができる。ここで、芳香
族の溶媒としては、ベンゼン,トルエン,キシレン等が
好ましく、一価アルコールの溶媒としてはメタノール,
エタノール等が好ましい。また、必要に応じて水を加え
てもよい。芳香族溶媒の使用量は硫化アルカリ土類金属
フェネートに対して、100〜1000モル%が好まし
く、特に200〜500モル%が好ましい。一価アルコ
ール溶媒の使用量は同様にして、50〜800モル%が
好ましく、特に100〜400モル%が好ましい。水の
使用量も同様にして、0〜200モル%が好ましく、特
に20〜100モル%が好ましい。
【0013】本発明においては、反応物,反応中間体あ
るいは製品の取扱いを容易にするため、適当な希釈剤を
用いることができる。希釈剤の存在下に上記反応を行っ
てもよい。この希釈剤としては例えばパラフィン系,ナ
フテン系,芳香族系鉱油あるいはこれらの混合物が好ま
しい。このようにして得られる過塩基性硫化アルカリ土
類金属フェネートの塩基価は、上記アルカリ土類金属化
合物,二酸化炭素及び溶媒の仕込み量によって調整する
ことができる。好ましくは塩基価が200〜400mg
KOH/gである。
【0014】本発明の方法にて得られる過塩基性硫化ア
ルカリ土類金属フェネートは、様々な用途があるが、こ
れを単独であるいはこれを主成分として必要に応じて他
の添加剤成分とともに、潤滑油用添加剤として用いるこ
とにより、極めて清浄効果の高い清浄分散剤を構成する
ことができる。さらに、潤滑油に上記過塩基性硫化アル
カリ土類金属フェネートを配合すれば、潤滑油組成物を
得ることができる。ここで潤滑油としては、従来から潤
滑油として用られているものであれば種々のものが充当
できる。例えば、鉱油系(ナフテン系基油,パラフィン
系基油,中間系基油等),合成油系(重合オレフィン,
ダイエステルポリブテン,シリコーンオイル,ポリアル
キレングリコール,ハロカーボン,りん酸エステル,ケ
イ酸エステル等),動植物脂肪油系(ヒマシ油,ナタネ
油,パーム油,ラード,鯨油等),混成油(鉱油系+動
植物脂肪油系など)がある。この潤滑油組成物におい
て、潤滑油に配合される上記過塩基性硫化アルカリ土類
金属フェネートの割合は、状況に応じて適宜選定すれば
よく、特に限定はされないが、例えば1〜50重量%
(組成物全体に対して)の範囲であり、好ましくは5〜
30重量%の範囲である。上記潤滑剤組成物は、潤滑油
に上記過塩基性硫化アルカリ土類金属フェネートを配合
することによって得られるが、更に必要に応じて各種添
加剤、例えば無灰系清浄分散剤,酸化防止剤,粘度指数
向上剤,消泡剤,さび止め剤,流動点降下剤,極圧剤,
油性向上剤等を配合することもできる。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によりさら
に具体的に説明する。 実施例1 攪拌器,冷却管及び窒素ガス導入管を備え付けた反応容
器に、モノ−ヘキサデシルフェノール319g(1モ
ル),イオウ16g(0.5モル)及び水酸化カルシウム
63g(0.8モル)を入れ攪拌した。得られた懸濁液に
エチレングリコール31g(0.5モル)を加え、窒素気
流下140℃で4時間反応を行った。生成した水及び過
剰のエチレングリコールを減圧留去し、暗黄色の蒸留残
存物を得た。得られた蒸留残留物をオートクレーブに移
し、二酸化炭素で5kg/cm2 に加圧して160℃で
1時間攪拌し、二酸化炭素を吸収させた。得られた反応
混合物中には45gの水酸化カルシウムが残存してい
た。次いで反応混合物を、攪拌器、二酸化炭素導入管を
備え付けた反応容器に移し、キシレン250g,メタノ
ール120gを加え、二酸化炭素13g(0.3モル)を
200ミリリットル/分で吹き込みながら室温で激しく
攪拌した。反応混合物から、メタノール,水を留去し、
スラッジを濾過後、キシレン及び未反応ヘキサデシルフ
ェノールを減圧留去し、鉱油120gを添加した。得ら
れた過塩基性硫化アルカリ土類金属フェネートは、収量
340g,塩基価240mgKOH/g,動粘度(10
0℃)29.0cSt,Ca(カルシウム)含量8.4重量
%,S(イオウ)含量2.9重量%、また回収したヘキサ
デシルフェノール150g,スラッジ(油除去)10g
であった。
【0016】実施例2 溶媒としてさらに水を10g加えたこと以外は、実施例
1と同様な方法で反応を行った。なお、二酸化炭素処理
後の反応混合物中には45gの水酸化カルシウムが残存
していた。得られた過塩基性硫化アルカリ土類金属フェ
ネートは、収量340g,塩基価245mgKOH/
g,動粘度(100℃)29.0cSt,Ca含量8.4重
量%,S含量2.9重量%、また回収したヘキサデシルフ
ェノール150g,スラッジ10gであった。
【0017】実施例3 過塩基化反応でキシレンの代わりにトルエン300gを
用いた以外は、実施例2と同様な方法で反応を行った。
なお、二酸化炭素処理後の反応混合物中には47gの水
酸化カルシウムが残存していた。得られた過塩基性硫化
アルカリ土類金属フェネートは、収量330g,塩基価
243mgKOH/g,動粘度(100℃)28.3cS
t,Ca含量8.3重量%,S含量2.9重量%、また回収
したヘキサデシルフェノール160g,スラッジ12g
であった。
【0018】実施例4 ヘキサデシルフェノールの代わりにドデシルフェノール
262g(1モル)を用い、鉱油添加量を100gにし
た以外は、実施例2と同様な方法で反応を行った。な
お、二酸化炭素処理後の反応混合物中には47gの水酸
化カルシウムが残存していた。得られた過塩基性硫化ア
ルカリ土類金属フェネートは、収量275g,塩基価2
58mgKOH/g,動粘度(100℃)220cS
t,Ca含量8.8重量%,S含量2.6重量%、また回収
したドデシルフェノール135g,スラッジ9gであっ
た。
【0019】実施例5 ヘキサデシルフェノールの代わりにドデシルフェノール
87g(0.33モル),テトラデシルフェノール97g
(0.33モル)及びヘキサデシルフェノール106g
(0.33モル)の混合物を用い、鉱油添加量を100g
にした以外は、実施例2と同様な方法で反応を行った。
なお、二酸化炭素処理後の反応混合物中には45gの水
酸化カルシウムが残存していた。得られた過塩基性硫化
アルカリ土類金属フェネートは、収量285g,塩基価
250mgKOH/g,動粘度(100℃)122cS
t,Ca含量9.0重量%,S含量2.9重量%、また回収
したアルキルフェノール155g,スラッジ10gであ
った。
【0020】比較例1 攪拌器、冷却管及び窒素ガス導入管を備え付けた反応容
器に、モノ−ヘキサデシルフェノール319g(1モ
ル),イオウ16g(0.5モル),水酸化カルシウム6
3g(0.8モル)及び鉱油100gを入れて攪拌した。
得られた懸濁液にエチレングリコール31g(0.5モ
ル)を加え、窒素気流下140℃で4時間反応を行っ
た。生成した水及び過剰のエチレングリコールを減圧留
去して、暗黄色の蒸留残存物を得た。得られた蒸留残留
物をオートクレーブに移し、二酸化炭素で5kg/cm
2 に加圧して160℃で1時間攪拌し、二酸化炭素を吸
収させた。反応混合物をキシレン300ミリリットルで
希釈し、未反応の水酸化カルシウム等を遠心分離除去
後、キシレン及び未反応ヘキサデシルフェノールを減圧
留去して暗黄色の生成物を得た。反応混合物を攪拌器,
二酸化炭素導入管を備え付けた反応容器に移し、水酸化
カルシウム37g(0.5モル),キシレン250g,メ
タノール120g及び水10gを加え、二酸化炭素13
g(0.3モル)を200ミリリットル/分で吹き込みな
がら室温で激しく攪拌した。反応混合物は、メタノール
及び水を留去し、スラッジを濾過後、キシレン及び未反
応ヘキサデシルフェノールを減圧留去した。得られた過
塩基性硫化アルカリ土類金属フェネートは、収量330
g,塩基価251mgKOH/g,動粘度(100℃)
87.4cSt,Ca含量8.5重量%,S含量3.1重量
%、また回収したヘキサデシルフェノール155g,ス
ラッジ66gであった。
【0021】比較例2 過塩基化反応を行わなかった以外は、比較例1と同様な
方法で反応を行った。得られた塩基性硫化アルカリ土類
金属フェネートは、収量310g,塩基価147mgK
OH/g,動粘度(100℃)31.8cSt,Ca含量
5.1重量%,S含量3.4重量%、また回収したヘキサデ
シルフェノール160g,スラッジ50gであった。
【0022】比較例3 過塩基化反応で溶媒としてキシレン300gのみを用い
た以外は、実施例2と同様な方法で反応を行った。反応
中、吹き込んだ二酸化炭素は、完全に吸収されず、過塩
基化が充分に行われなかった。得られた塩基性硫化アル
カリ土類金属フェネートは、収量305g,塩基価13
1mgKOH/g,動粘度(100℃)17.6cSt,
Ca含量4.7重量%,S含量3.2重量%、また回収した
ヘキサデシルフェノール160g,スラッジ49gであ
った。
【0023】
【発明の効果】以上の如く、本発明の方法により得られ
る過塩基性硫化アルカリ土類金属フェネートは、塩基価
が高く油溶性に優れているため潤滑油添加剤として有効
に利用することができる。この潤滑油添加剤を配合した
潤滑剤組成物は、清浄分散性,熱安定性及び油溶性に優
れ、実用的価値の高いものである。したがって、本発明
の方法により得られる過塩基性硫化アルカリ土類金属フ
ェネートは、各種内燃機関(ガソリンエンジン,ディー
ゼルエンジン,ガスエンジン等)用の潤滑油添加剤を始
め、様々な分野で幅広くかつ有効に利用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 129:08 125:10) C10N 30:04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数8〜32個の炭化水素鎖を有する
    フェノール類に、イオウ,アルカリ土類金属化合物及び
    二価アルコールを反応させ、次いで二酸化炭素処理を行
    い、しかる後に反応系中に残存するアルカリ土類金属化
    合物を用いて過塩基化処理を行うことを特徴とする過塩
    基性硫化アルカリ土類金属フェネートの製造方法。
  2. 【請求項2】 芳香族炭化水素及び一価アルコールを含
    む溶媒を用いて過塩基化処理を行う請求項1記載の過塩
    基性硫化アルカリ土類金属フェネートの製造方法。
  3. 【請求項3】 芳香族炭化水素,一価アルコール及び水
    を含む溶媒を用いて過塩基化処理を行う請求項1記載の
    過塩基性硫化アルカリ土類金属フェネートの製造方法。
JP15632091A 1991-06-27 1991-06-27 過塩基性硫化アルカリ土類金属フエネートの製造方法 Pending JPH051295A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017133004A (ja) * 2016-01-26 2017-08-03 インフィニューム インターナショナル リミテッド 金属洗浄剤

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