JPH0512899U - 多層巻円筒形低温液体貯槽 - Google Patents

多層巻円筒形低温液体貯槽

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JPH0512899U
JPH0512899U JP5974591U JP5974591U JPH0512899U JP H0512899 U JPH0512899 U JP H0512899U JP 5974591 U JP5974591 U JP 5974591U JP 5974591 U JP5974591 U JP 5974591U JP H0512899 U JPH0512899 U JP H0512899U
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JP
Japan
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layer portion
tank
temperature liquid
liquid storage
storage tank
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Pending
Application number
JP5974591U
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English (en)
Inventor
和雄 石田
唯渉 仲地
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案はLNGやLPGなどの低温液体を貯
蔵するための内槽が多重層からなる多層巻円筒形低温液
体貯槽に関するものであり、その目的は熱収縮による内
槽の耐久性を向上させた多層巻円筒形低温液体貯槽を提
供するものである。 【構成】 本考案はLNGやLPGなどの低温液体を実
質的に貯蔵すると共に、断面逆U字形の円筒状に形成さ
れた内槽と、該内槽を囲繞するように所定の間隔を隔て
て設けられた外槽とからなる円筒形低温液体貯槽におい
て、上記内槽を内層部と外層部からなる二重層に形成す
ると共に、該内層部を、その線膨張係数が外層部の線膨
張係数より小さくなる材質で形成したことを特徴として
いる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はLNGやLPGなどの低温液体を貯蔵するための低温液体貯槽に係り 、特に、複数の層からなる多層巻内槽を備えた多層巻円筒形低温液体貯槽に関す るものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、LNGやLPGなどの低温液体を貯蔵するための低温液体貯槽は鋼板 で円筒形に形成され、実質的に低温液体を貯蔵する内槽と、この内槽を所定の間 隔を隔てて囲繞するように設けられた外槽から成っており、この内槽と外槽の間 隙に外部入熱を防止するための保冷層が充填されている。
【0003】 この低温液体貯槽は直径が数十mの大きさに形成されているが、最近では土地 事情等の諸原因により、さらに容量の大きい低温液体貯槽が要求されており、こ のためには直径が100m前後の大型の低温液体貯槽が必要となってくる。しか しながら、低温液体貯槽内槽を大型化することによって増大する応力に対応する ように内槽の板厚を厚くする必要があるが、この板厚を厚くすると、じん性が低 下していわゆるぜい性破壊を招いてしまう危険性がある。
【0004】 そのため、本考案者らはこの内槽を比較的板厚の薄い鋼板を2層以上に積層し た多重巻きで形成することで、耐応力性を向上させると共に、じん性の低下を防 止した多層巻円筒形低温液体貯槽を提案している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、この多層巻円筒形低温液体貯槽の内槽は複数の層 からなるため、低温液体を流し込んだ直後に、低温液体が直接、触れる最内層部 が、他の外層部より先に冷却されて急激に熱収縮を起こして外層部から剥離して しまい、最内層部のみに多大な応力が加わって亀裂を生じる虞があった。すなわ ち、内槽を構成する複数の層はそれぞれ同じ材質で形成されているため、熱伝導 の時間差によって熱収縮率に差が生じてしまい外側の層に比較して低温液体が直 接、触れる最内層部のみが急激に熱収縮を起こしてしまうものであった。
【0006】 そこで、本考案は上述した課題を有効に解決するために案出されたものであり 、その目的は内槽を構成する内層部と外層部の材質を変えることで熱収縮に対す る耐久性を向上させた多層巻円筒形低温液体貯槽を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本考案はLNGやLPGなどの低温液体を実質的に 貯蔵すると共に、円筒状に形成された内槽と、該内槽を囲繞するように所定の間 隔を隔てて設けられた外槽とからなる円筒形低温液体貯槽において、上記内槽を 内層部と外層部からなる二重層に形成すると共に、該内層部を、その線膨張係数 が外層部の線膨張係数より小さくなる材質で形成したものである。
【0008】
【作用】
本考案は上述したように構成したことにより、内槽にLNGやLPGなどの低 温液体を流し込んだ際に、これに直接接触する内槽の内層部が急激に熱収縮を起 こすことになるが、その線膨張係数はこの内層部の外側に位置している外層部よ り小さいため、外層部が内層部を締め付けるように熱収縮することとなり、内層 部が熱収縮しても内層部が外層部から剥離することがなくなる。従って、内層部 のみに大きな応力が加わることがなく、内層部の破壊などを防止することができ る。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
【0010】 図1は本考案に係る多層巻円筒形低温液体貯槽の概略を示す断面図である。図 示するように、この多層巻円筒形低温液体貯槽1はコンクリート製の基台2上に 底部保冷層3を介して、円筒状の内槽4が立設されており、さらに、この内槽4 の周囲に、粒状パーライト等から成る保冷層5を介してこれを囲繞するように外 槽6が立設されている。
【0011】 この内槽4は低温液体を実質的に貯蔵するものであり、図2及び図3に示すよ うに低温液体に直接接触する内層部7と、この内層部7を囲繞するように密着し て設けられた外層部8との二重層を有する多層巻き構造となっている。この内層 部7は例えば20〜40mm程度の板厚の9%ニッケル鋼板から形成されており 、また、外層部8は例えば20〜40mm程度の板厚のSUS(ステンレススチ ール)304鋼板から形成されており、その合計板厚は内槽4の応力に充分耐え 得るように60〜80mm程度が望ましい。さらに、この内層部7を形成するニ ッケル鋼板の線膨張係数α1は外層部8を形成する線膨張係数α2より小さくな っている。すなわち、9%ニッケル鋼板の線膨張係数α1は約9×10-6/℃で あるのに対して、SUSの線膨張係数α2は約15×10-6/℃であり、その線 膨張係数は9%ニッケル鋼板の約1.5倍となっている。
【0012】 次に、本考案の作用を説明する。
【0013】 図2及び図3に示すように、内槽4内にLNGやLPGなどの低温液体を流し 込むと、内槽4が冷却され、径方向内方に熱収縮することになる。この場合、熱 伝導の時間差によって、直接低温液体に接触している内層部7の方が、外層部8 より先に冷却されて、その熱収縮率が外層部8より大きくなるが、上述したよう に、この内層部7は比較的熱膨張係数の小さい材質で形成されているため、内層 部7より熱膨張係数の大きい材質で形成された外層部8が熱伝導の時間差を補う ように内層部7よりさらに大きく熱収縮率して内層部7に密着したまま内層部7 と同時に熱収縮することになる。従って、内層部7のみが熱収縮してこれに大き な応力が加わることがなく、内層部7の破壊などを防止されることになる。
【0014】 このように、本考案では直接低温液体に接触する内層部7と、この内層部7の 周囲に設けられた外層部8を熱膨張係数の異なる材質で形成することにより、両 者の熱熱収縮率の差を無くし、外層部8から内層部7の剥離を防止して内槽4の 耐久性を向上させることができる。
【0015】 尚、内層部7と外層部8の熱応力が過大にならないように、各々の板厚を適切 な厚さに選定すると共に、図4に示すように、貯蔵する低温液体の温度によって 内層部7と外層部8の間に温度分布調節用の断熱層9を設け、各々の温度分布を 適切に調節することも可能となる。また、本実施例の内槽4は2重層であるが、 2重層以上に設定した場合は、最内層部より外側に成るにしたがって順次熱膨張 係数の大きい材質で形成することによって、上記と同様な効果が得られることに なる。また、外層部8の材質であるSUSは内層部7の材質である9%ニッケル 鋼板より高価なものであるため、必要に応じて内層部7の板厚を厚くして、外層 部8の板厚を薄くすることで、コストの低減を図ることもできる。
【0016】
【考案の効果】
以上、要するに本考案によれば外層部と内層部とを膨張係数の異なる材質で形 成することにより、低温時において、外層部から内層部が剥離することを防止す ることが可能となり、内槽の耐久性が向上するといった優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る多層巻円筒形低温液体貯槽の一実
施例を示す概略断面図である。
【図2】本考案の内槽付近を示す部分拡大断面図であ
る。
【図3】本考案の内槽付近を示す部分平面断面図であ
る。
【図4】他の変形実施例を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
4 内槽 5 外槽 7 内層部 8 外層部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LNGやLPGなどの低温液体を実質的
    に貯蔵すると共に、円筒状に形成された内槽と、該内槽
    を囲繞するように所定の間隔を隔てて設けられた外槽と
    からなる円筒形低温液体貯槽において、上記内槽を内層
    部と外層部からなる二重層に形成すると共に、該内層部
    を、その線膨張係数が外層部の線膨張係数より小さくな
    る材質で形成したことを特徴とする多層巻円筒形低温液
    体貯槽。
JP5974591U 1991-07-30 1991-07-30 多層巻円筒形低温液体貯槽 Pending JPH0512899U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016174837A1 (ja) * 2015-04-28 2016-11-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 真空断熱材、ならびに、これを用いた断熱容器、住宅壁、輸送機器、水素輸送タンカー、およびlng輸送タンカー

Cited By (4)

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WO2016174837A1 (ja) * 2015-04-28 2016-11-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 真空断熱材、ならびに、これを用いた断熱容器、住宅壁、輸送機器、水素輸送タンカー、およびlng輸送タンカー
JPWO2016174837A1 (ja) * 2015-04-28 2017-06-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 真空断熱材、ならびに、これを用いた断熱容器、住宅壁、輸送機器、水素輸送タンカー、およびlng輸送タンカー
US10001247B2 (en) 2015-04-28 2018-06-19 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Vacuum heat-insulating material, and heat-insulating container, dwelling wall, transport machine, hydrogen transport tanker, and LNG transport tanker equipped with vacuum heat-insulating material
US10520135B2 (en) 2015-04-28 2019-12-31 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Vacuum heat-insulating material, and heat-insulting container, dwelling wall, transport machine, hydrogen transport tanker, and LNG transport tanker equipped with vacuum heat-insulating material

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