JPH05128459A - ヘツドアクチユエータ - Google Patents

ヘツドアクチユエータ

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JPH05128459A
JPH05128459A JP3288325A JP28832591A JPH05128459A JP H05128459 A JPH05128459 A JP H05128459A JP 3288325 A JP3288325 A JP 3288325A JP 28832591 A JP28832591 A JP 28832591A JP H05128459 A JPH05128459 A JP H05128459A
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piezoelectric
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head actuator
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moving
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Takahiro Nishikura
孝弘 西倉
Katsu Takeda
克 武田
Masanori Sumihara
正則 住原
Osamu Kawasaki
修 川崎
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 棒状の弾性体と圧電体とからなる振動体に弾
性波を励振することにより振動体に加圧接触した移動体
を駆動するヘッドアクチュエータにおいて、振れ角が大
きく制御周波数の高い小型で軽量なヘッドアクチュエー
タを提供する。 【構成】 第1と第2の圧電体を貼り合わせた断面形状
が多角形(四角形)の弾性体1の稜線部に移動体6を加
圧バネ8を通して加圧接触させる構成とする。 【効果】 振動体3の平面精度や移動体6との平行度な
どの精度を緩和でき、ガイド軸7に沿って移動体6を駆
動することにより、ヘッド10とテープとのスペシング
角をほぼゼロとし、振れ角が大きく、高速応答性が可
能。また第1と第2の圧電体とを切り替えて交流電圧を
印加すれば移動体6の移動方向を変化でき、高効率駆動
で簡単な回路構成のヘッドアクチュエータが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はVTR機器等に用いられ
る、圧電体の弾性振動を用いて駆動力を発生する小型の
ヘッドアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、VTR機器において、記録再生画
像の高品質化や特殊再生機能の高度化、さらには磁性材
料の進歩による高記録密度化にともないビデオトラック
幅が狭まるため、高精度でトラック追尾のできるヘッド
アクチュエータが嘱望されている。 以下に従来の複合
バイモルフと平行バネ型バイモルフの圧電型ヘッドアク
チュエータについて説明する。
【0003】図14は、アンペックス社が開発した複合
バイモルフ構造のヘッドアクチュエータの斜視図であ
る。図15はその動作原理を示す図である。29、3
0、31、32はアクチュエータ電極、33はセンサ電
極、34は支持台、35はヘッドである。
【0004】この様に構成されたヘッドアクチュエータ
は、アクチュエータ電極29と31および30と32が
接続され、アクチュエータ電極29と30で一方向に曲
げを生じた時、反対方向に接続されたアクチュエータ電
極31と32で圧電体28の先端は反対方向の曲げを生
じるために全体としてS字形に近い形に変形する。
【0005】これにより、このアクチュエータの先端に
設けられたヘッド35はテープ36に対してのスペーシ
ング角θを単一バイモルフ構造のヘッドアクチュエータ
に比べて大幅に小さくできるものである。また、センサ
電極33は圧電体28の曲げによる歪から発生する電荷
を検出することによりヘッド35の位置を制御するため
に用いられる。
【0006】図16は平行バネ型バイモルフ構造のヘッ
ドアクチュエータの斜視図である。図17はその動作原
理を示す図である。同図から、バイモルフ構造の圧電素
子37、38を平行に2枚配置し、その先端に曲がり方
向に柔軟性を持ったフレキシブルヘッドホルダー39を
設け、その先端にヘッド35を貼付けた構成となってい
る。第17図から、圧電素子37、38に直流電圧を印
加すると(数1)式に従って先端が変位する。
【0007】
【数1】
【0008】ここで、d31は圧電定数、lは圧電素子の
長さ、tは圧電素子の厚み、Vは印加電圧である。
【0009】また、圧電素子37、38の機械的共振周
波数fは(数2)に従う。
【0010】
【数2】
【0011】ここで、ρは密度、s11は弾性定数であ
る。上記関係により圧電素子37、38が変位した時、
フレキシブルヘッドホルダー39はテープ36に対して
平行になるように変形する。このため図14の複合バイ
モルフ構造に比べて、曲げに寄与する圧電素子長が実効
的に長くとれる、またフレキシブルヘッドホルダー39
によりヘッド34が平行移動するため、スペーシング角
θをほとんどゼロにできるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、複合バイモルフ構造や平行バネ型バイモル
フ構造のヘッドアクチュエータは何れも、形状が大きく
なってしまうと言う問題点がある。
【0013】(数1)と(数2)の関係にしたがえば、
変位量ξは圧電素子の長さと厚みの比(l/t)の平方
に比例する。一方、共振周波数fは圧電体の厚みと長さ
の平方(t/l2)に比例する。
【0014】例えば、圧電素子の長さl=20mm、厚
み1mm、d31≒−10-10(m/v)、ヤング率s11
≒1011(N/m2)、密度ρ=7.8×103(kg/
3)の時、電圧V=1Kvで変位量ξ≒300μm、共
振周波数f≒1400Hz程度を得ることができる。
【0015】この様に多数のヘッド構成の場合、ヘッド
シリンダの径はφ50mm以上で、かつ高DC電圧が必
要となっている。反面、寸法を縮小すれば圧電素子の機
械的強度の低下と共振周波数fの低下をまねいてしま
い、共振周波数の約半分程度の制御周波数でしか制御で
きない現状のものを、さらに制御周波数を下げて用いな
ければならないという大きな問題がある。
【0016】本発明は上記問題点を解決したヘッドアク
チュエータを提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のヘッドアクチュエータは、少なくとも1組
の交差する平面には圧電体が設けられた断面形状が正方
形の棒状振動体と、正方形の稜線部にガイド軸や板バネ
に設けられた移動体を圧接する加圧機構部と、移動体の
位置を知る光学式や歪検出素子等の位置検出部から構成
される。
【0018】また、第1と第2の圧電体により励振され
る合成振動による駆動方法や、片側の圧電体に交流電圧
を印加することにより、移動体をある一方向に移動さ
せ、他方の圧電体に交流電圧を切り替えることにより移
動体を逆方向に移動させることが可能である。
【0019】
【作用】上記の構成によって、移動体と振動体との加圧
が面でなく点あるいは線状となるため移動体と振動体の
平面精度や平行度に対する制約は皆無となり、量産性や
低コストが容易にはかれる。また、従来のバイモルフ構
造のように機械的共振周波数によって制御周波数が制限
されることがなくなる。また、振動体の圧電素子の共振
現象を用いて、移動体に摩擦力を駆動力として伝達する
ため、駆動電圧の低減や移動体の高速駆動が可能であ
る。
【0020】さらにガイド軸上を移動するためヘッドの
振れ幅が構造により制限されることがなく、振動体の稜
線部を移動体が移動するためヘッドのスペーシング角を
ほぼゼロとできるものである。
【0021】また、この駆動方法として、X、Y方向の
振動変位に対してある角度を持つ振動体の稜線部に移動
体が加圧されるため、振動の変位量の余弦成分で移動体
を駆動でき、X、Y方向の片側の圧電体の振動だけで移
動体を一方向に駆動するとともに、他方の圧電体に振動
を励振するように交流電圧を切り替えるだけで移動方向
を反転させることができるものである。
【0022】さらに別の駆動方法としては、X、Y方向
の圧電体に位相の異なる交流電圧を同時に印加すること
により振動体の稜線部に楕円軌跡の振動を励振し、位相
を変えることにより移動体の移動方向を容易に変えるこ
とも可能である。
【0023】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明のヘッドアクチュエータの第
1の実施例について、図1を参照しながら説明する。
【0024】図1は、本実施例のヘッドアクチュエータ
の斜視図である。同図において、1は断面形状が四角形
の弾性体、2aは図示していないが第1の圧電体、2b
は第2の圧電体で、弾性体1に第1と第2の圧電体2
a、2bを貼り合わせて振動体3が構成されている。ま
た、4は支持穴、5は支持部材、6は移動体、7はガイ
ド軸、8は加圧バネ、9は光学式の位置検出器、10は
信号検出用のヘッドである。
【0025】図2は、棒の1次の自由振動の変位分布を
示す図で、11は支持穴4の位置に対応するノード
(節)であり、この場合振動体3の両端から0.224
l(l:振動体長)の位置となる。図1から、移動体6
は振動体3の稜線部1aで振動体3の中央部の振動変位
量の最大位置で加圧接触している。また、振動体3はプ
ラスチックピンなどの支持部材5で低ヤング率を持つも
のや音速の小さい材料等からなり、支持穴4で支持固定
されている。この時、支持穴4はX、Y方向の振動体3
の剛性を等しくするために対称に設ける方が好ましい
が、支持穴4の影響が無視できる場合はこの限りではな
い。
【0026】次に、図3と図4(a)、(b)の動作説
明図を用いてその駆動原理を説明する。図3は、第1と
第2の圧電体2a、2bの合成振動を用いた時の駆動原
理図であり、図4は第1と第2の圧電体2a、2bを単
独振動を用いた時の駆動原理図である。
【0027】いま第1の圧電体2aに(数3)で表され
る交流電圧v1を印加してX方向に振動を励振し、また
第2の圧電体2bに(数4)で表されるπ/2位相の異
なる交流電圧v2を印加してY方向にも振動を励振す
る。
【0028】
【数3】
【0029】
【数4】
【0030】ここで、V0は交流電圧の瞬時値、ωは角周
波数、tは時間である。これにより、振動体3の全周に
おいて(数5)で表せる楕円軌跡の曲げ振動が励振され
る。一例として、図3中の矢印で楕円軌跡の様子を示
す。
【0031】
【数5】
【0032】ここで、ξは曲げ振動の振幅値、ξ0は曲
げ振動の瞬時値である。この楕円軌跡の振動により、加
圧機構部の加圧バネ8で振動体3の稜線部が移動体6に
圧接され、摩擦力により楕円軌跡の運動方向に駆動され
る。また、(数4)に示すように±π/2と位相を変え
ることにより、移動体6の移動方向を反転することがで
きるものである。
【0033】また別の駆動方法を図4を用いて説明す
る。図4(a)は第1の圧電体2aにより、X方向の振
動が励振された場合の振動体3の稜線部の振動の様子を
示している。稜線部において、振動変位量ξxはξx1
ξx2方向の成分に分解することができる。よって、稜線
部に加圧接触された移動体6は第1の圧電体2aにより
励振された振動変位ξxのξx2成分によりξx2方向に移
動することになる。
【0034】同様に図4(b)には第2の圧電体2bに
より、Y方向の振動が励振された場合の振動体3の稜線
部の振動の様子を示している。稜線部において、振動変
位量ξyはξy1とξy2方向の成分に分解することができ
る。よって、稜線部に加圧接触された移動体6は第2の
圧電体2bにより励振された振動変位ξyのξy2成分に
よりξy2方向に移動することになる。
【0035】以上説明したように、第1と第2の圧電体
2a、2bにより単独に励振される振動の余弦方向成分
ξx2、ξy2は互いに反対方向の成分であるため、どちら
か一方の圧電体を駆動することにより移動体6の移動方
向を制御することができ、1つの交流電圧を各圧電体に
対して切り替えて入力することにより移動方向の反転が
可能となる。
【0036】そして、上記どちらかの駆動方法により、
図1に示すガイド軸7に沿って移動する移動体6上にヘ
ッド10を設け、例えばフレキシブルP板等で記録信号
を取り出すものである。
【0037】この時、ビデオ信号を記録したトラックに
ヘッド10を正確にトラッキングさせるために、位置検
出器9から移動体6の位置情報をフィードバックさせる
ことにより高精度のヘッドアクチュエータを得ることが
できるものである。
【0038】図5に位置検出器9の一例として示すよう
に、ビームスプリッター等の偏光素子13上に半導体レ
ーザ14とフォトダイオード等の光検知素子15と反射
鏡16を各面に図のように配置し、移動体6にアルミ膜
などからなる反射膜17を設ける。
【0039】検出原理は、半導体レーザ14から出たレ
ーザ光が偏光素子13で2つに分岐され、一方のレーザ
光18は反射鏡16で反射され光検出素子15に入射
し、もう一方のレーザ光19は移動体6上の反射膜16
により反射して、再度偏光素子13で反射されて光検出
素子15に入射する。この時レーザ光18と19の光検
出素子15までの光路長差による光強度の変化により、
その位置を決定するものである。
【0040】なお、位置検出器9は、光てこの原理を用
いたものや光エンコーダなど小型で移動体6と非接触の
検出素子であれば何でもよい。
【0041】以上のように本実施例によれば、移動体6
はガイド軸7にそって移動するため、原理的に振れ幅は
制限されず、テープとヘッド10とのスペーシング角は
ゼロとなり、理想的なヘッドアクチュエータを得ること
ができる。
【0042】さらに、従来のような機械的共振周波数で
制御周波数が制限されることがないため高速応答を達成
できる。また、移動体の駆動原理が基本的に摩擦駆動で
あるためダンピング性能がよくリンギングのないヘッド
アクチュエータとすることができる。
【0043】そして、振動体3の稜線部に移動体6を加
圧接触させる構成により、移動体と振動体との平行度や
平面精度に対する制約が皆無となり、安価で量産性に優
れ、信頼性の高いヘッドアクチュエータを得ることがで
きる。
【0044】また、特に片側の圧電体で振動体を駆動す
る場合において、移動体の移動方向に対応した圧電体に
交流電圧を印加するだけでできるため、駆動回路や制御
回路を非常に簡単な構成とすることができる。さらに、
1つの圧電体の駆動でも、X、Y方向の合成振動時と同
程度の振動変位量が得られるため、入力電力を少なくで
き駆動効率を大幅に向上させることができる。
【0045】同様に、駆動が片側だけであるから弾性体
1の形状変化や寸法精度などにより、XとY方向の共振
周波数が異なっても制御が可能で厳密な形状精度等が必
要でない。よって、非常に簡単な構成と駆動回路で特性
の安定したヘッドアクチュエータを得ることができる。
【0046】なお、第1と第2の圧電体2a、2bは図
1に示したように交差する2つの平面のみに限定される
ものではなく、図6に示すように相対する平面に図中の
矢印で示すような分極方向の配置となるように圧電体2
a’、2b’を設け、圧電体2a、2a’および圧電体
2b、2b’の組で駆動することにより、低共振インピ
ーダンス化と高い結合係数が得られ、低電圧駆動や負荷
変動に対する駆動周波数変化に追従する制御回路を簡略
化することができるなどの利点が付与されるものであ
る。
【0047】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について、図7を参照しながら説明する。
【0048】図7は、本発明の第2の実施例のヘッドア
クチュエータの平面図である。同図は、上記第1の実施
例の光学的な位置検出器9を除き、移動体6に歪ゲージ
等の位置検出器20を設けた板バネ21を付与したもの
である。それにより、移動体6の移動により板バネ21
が変形し、その変形量が位置検出器20の抵抗値などを
変化させることで移動体6の位置を制御するものであ
る。他の構成は上記第1の実施例と同じである。
【0049】以上のように本実施例によれば、第1の実
施例と同様な効果が得られる一方、第1の実施例では、
高価な光学式位置検出器9を用いたり、ヘッド10から
の記録信号の読み出しが困難であったが、本実施例では
安価な抵抗変化を利用した歪ゲージ等の位置検出器20
で位置制御ができるとともに、板バネ21上を配線する
ことにより、移動体の駆動による実施例1で発生しやす
い断線等の問題を未然に防止することができるものであ
る。
【0050】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
3について、図8を参照しながら説明する。
【0051】図8は、本発明の第3の実施例のヘッドア
クチュエータの平面図である。同図は、第1及び第2の
実施例のガイド軸10による移動体6の案内をやめ、平
行バネ22で移動体6を挟持し、振動体3に加圧接触さ
せる構造とするものである。
【0052】以上のように本実施例によれば、平行バネ
22を用いたので、第1及び第2の実施例のガイド軸1
0構造時、移動体6との摺動による摩耗の問題や摺動抵
抗による移動体の移動量の非線形性の問題が解消できる
ものである。また、位置検出器は実施例2と同様の構成
とできるため、安価で信頼性の高いヘッドアクチュエー
タとすることができる。
【0053】ここで、本実施例では平行バネ構成とした
が、1枚バネ構成でも良いことは言うまでもない。
【0054】(実施例4)次に本発明の第4の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0055】図9は、本発明の第4の実施例のヘッドア
クチュエータの平面図である。同図は、第3の実施例に
おいて、半円筒形の曲げ部23を設けた平行バネ24と
したものである。他の構成は実施例3と同様である。
【0056】第3の実施例の平行バネ22を用いた構造
では、移動体6の振れ幅は平行バネの伸び量に依存する
ので、余り大きくはとれないが、半円筒形の曲げ部23
を持つ平行バネ24を用いた構造の本実施例によれば、
曲げ部23の変形により移動体6の振れ幅を大きく拡大
できるものである。
【0057】(実施例5)次に本発明の第5の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0058】図10は、本発明の第5の実施例のヘッド
アクチュエータの斜視図である。同図においては、第1
から第4の実施例における弾性体1の断面形状を三角形
の弾性体25としたものである。他の構成は各実施例と
同様である。
【0059】次に、図11(a)、(b)の片側の圧電
体で駆動する場合を例として動作原理を説明する。基本
的には図4と同様である。図11(a)、(b)に示す
ように、斜辺AとBの法線方向の振動が励振された場
合、各振動変位量ξAとξBはξ A1とξA2方向およびξB1
とξB2方向の成分に分解でき、移動体6をξA2とξB2
よって反対方向に駆動するものである。
【0060】以上のように本実施例によれば、三角形の
断面を持つ振動体構造では各圧電体での共振周波数が四
角形の振動体に比べてずれにくく、またずれても単独に
調整することができる。
【0061】さらに、図10に示したように斜辺と底辺
に挟まれた角度をθ1、θ2とした時、ξA2、ξB2は(数
6)、(数7)で表わせ、
【0062】
【数6】
【0063】
【数7】
【0064】この時、例えば振動体を正三角形とすれ
ば、θ1=θ2=60度でξA2、ξB2はξA、ξBの約87
%となり、正方形のθ1=θ2=45度での約71%に比
べて大きな振幅を得ることができ、高効率駆動ができる
ヘッドアクチュエータを得ることができる。なお、振動
体の三角形の形状は正三角形か2等辺三角形が好ましい
が、この限りではない。
【0065】(実施例6)更に、本発明の第6の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0066】本実施例は、第1から第5の実施例の構成
において、振動体3の少なくとも移動体6が加圧接触す
る稜線部1aに、図12の振動体の断面図に示すよう
に、丸み25を形成しエッジを無くしたヘッドアクチュ
エータであり、他の構成は各実施例と同様である。
【0067】上記のように本実施例によれば、第1から
第5の実施例の駆動時に発生する振動体3のエッジでの
引っかかりによる移動体6の摩耗が非常に少なくなるた
め、ヘッドアクチュエータの寿命を著しく向上させ、長
時間にわたり高い信頼性のアクチュエータを得ることが
でき、工業上のメリットは計り知れないものである。
【0068】(実施例7)次に、本発明の第7の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0069】図13は、本実施例7の移動体の断面図で
ある。同図(a)、(b)は、片持ち梁構造の移動体2
6を示し、同図(c)は両持ち梁構造の移動体27を示
す。他の構成は各実施例と同様である。
【0070】上記のように本実施例によれば、この移動
体構成により片持ち部や両持ち部で加圧バネ機構と同じ
作用を持たすことができるため加圧機構部を省略するこ
とができる。もちろん加圧機構部を設けても良いことは
言うまでもない。また、移動体26、27に加圧力を調
節する機能があるため、ヘッドアクチュエータの組立時
の微調整が非常に容易となり応用範囲が拡大できるもの
である。さらに移動体26、27の片持ち部や両持ち部
により振動体3の不要振動を吸収するため、さらなる均
一接触性と騒音などの発生をなくすことができるもので
ある。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明は、四角形や三角形
断面を有する振動体の稜線部に移動体を加圧機構部を通
して加圧接触して駆動することにより、振動体の平面精
度や移動体との平行度に対する制約を皆無とすることが
でき、低コストで量産性に優れ、特性の安定したヘッド
アクチュエータを実現できる。
【0072】また、振動体の稜線部での駆動により、片
方の圧電体に印加した交流電圧で励振される振動変位の
余弦方向成分で移動体を一方向に駆動でき、また他方の
圧電体に交流電圧を切り替えて印加することにより、移
動体の移動方向を反転することができるため、低入力駆
動が可能で高効率のヘッドアクチュエータが簡単な構成
で容易に実現できるものである。
【0073】そして、移動体をガイド軸や平行バネ構造
で移動させることにより、スペーシング角がほぼゼロで
振れ幅が大きく、かつ摩擦駆動によりリンギングのない
小型で軽量のヘッドアクチュエータを実現できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘッドアクチュエータの一実施例の斜
視図
【図2】棒の1次の自由振動分布図
【図3】同実施例の合成駆動の動作説明図
【図4】(a)は、同実施例の第1の圧電体での動作説
明図 (b)は、同実施例の第2の圧電体での動作説明図
【図5】図1における光学式位置検出器の構成図
【図6】同実施例の圧電体の配置図
【図7】本発明の第2の実施例の平面図
【図8】本発明の第3の実施例の平面図
【図9】本発明の第4の実施例の平面図
【図10】本発明の第5の実施例の斜視図
【図11】同実施例の動作説明図
【図12】本発明の第6の実施例の斜視図
【図13】本発明の第7の実施例における、片持ち梁構
造の移動体の断面図
【図14】従来の複合バイモルフ構造のヘッドアクチュ
エータの斜視図
【図15】図14のアクチュエータの駆動原理の説明図
【図16】従来の平行バネ型バイモルフ構造のヘッドア
クチュエータの駆動原理の説明図
【符号の説明】
1 弾性体 2a、2a’ 第1の圧電体 2b、2b’ 第2の圧電体 3 振動体 6 移動体 7 ガイド軸 9、20 位置検出器 10 ヘッド 22 平行バネ 24 平行バネ 25 三角形状の弾性体 26 移動体 27 移動体 28 バイモルフ構造圧電体 35 ヘッド 39 フレキシブルヘッドホルダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面形状が四角形である棒状の弾性体と、
    少なくとも1組の交差する前記弾性体の平面の1面に第
    1の圧電体と他の面に第2の圧電体を設けた振動体と、
    前記振動体の少なくとも1つの稜線部には接触しガイド
    軸に沿って移動する移動体と、前記移動体と前記振動体
    を加圧する加圧機構部と、前記移動体上に設けられた信
    号検出部と、前記移動体の位置を光学的に検出する位置
    検出部からなることを特徴とするヘッドアクチュエー
    タ。
  2. 【請求項2】断面形状が四角形である棒状の弾性体と、
    少なくとも1組の交差する前記弾性体の平面の1面に第
    1の圧電体と他の面に第2の圧電体を設けた振動体と、
    前記振動体の少なくとも1つの稜線部には接触しガイド
    軸に沿って移動する移動体と、前記移動体に固定した位
    置検出素子を設けた板バネと、前記移動体と前記振動体
    を加圧する加圧機構部と、前記移動体上に設けられた信
    号検出部からなることを特徴とするヘッドアクチュエー
    タ。
  3. 【請求項3】断面形状が四角形である棒状の弾性体と、
    少なくとも1組の交差する前記弾性体の平面の1面に第
    1の圧電体と他の面に第2の圧電体を設けた振動体と、
    前記振動体の少なくとも1つの稜線部には接触し平行バ
    ネで挟持された移動体と、前記平行板バネに設けた位置
    検出部と、前記移動体と前記振動体を加圧する加圧機構
    部と、前記移動体上に設けられた信号検出部とからなる
    ことを特徴とするヘッドアクチュエータ。
  4. 【請求項4】第1と第2の圧電体の交流電圧の印加によ
    り励振される合成振動により駆動する請求項1から3の
    いずれかに記載のヘッドアクチュエータ。
  5. 【請求項5】第1と第2の圧電体に印加する交流電圧を
    前記圧電体ごとに切り替えることにより各振動の移動体
    の移動方向成分により駆動する請求項1から3のいずれ
    かに記載のヘッドアクチュエータ。
  6. 【請求項6】弾性体の断面形状が三角形であり、少なく
    とも2面に第1と第2の圧電体を設けた請求項1から5
    のいずれかに記載のヘッドアクチュエータ。
  7. 【請求項7】振動体の稜線部において、少なくとも移動
    体と接触する部分に丸みを設けた請求項1から6の何れ
    かに記載のヘッドアクチュエータ。
  8. 【請求項8】平行バネの一部に半円筒形の曲げ部を設け
    た請求項3から7の何れかに記載のヘッドアクチュエー
    タ。
  9. 【請求項9】移動体を片持ちまたは両持ち梁構造として
    バネ性を付与した請求項1から8の何れかに記載のヘッ
    ドアクチュエータ。
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