JPH05127429A - 磁性体分散型キヤリア、静電荷像現像用二成分系現像剤及び磁性体分散型キヤリアの製造方法 - Google Patents

磁性体分散型キヤリア、静電荷像現像用二成分系現像剤及び磁性体分散型キヤリアの製造方法

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JPH05127429A
JPH05127429A JP3315236A JP31523691A JPH05127429A JP H05127429 A JPH05127429 A JP H05127429A JP 3315236 A JP3315236 A JP 3315236A JP 31523691 A JP31523691 A JP 31523691A JP H05127429 A JPH05127429 A JP H05127429A
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JP
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resin
carrier
magnetic
ferrite
core material
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JP3315236A
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Takeshi Ikeda
武志 池田
Yasuko Amano
靖子 天野
Yoshihiro Sato
祐弘 佐藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐スペント性や耐衝撃性を改良し、更に磁気
ブラシの高密化を改良し、トナー劣化も少なく、高品質
の画像を長期に渡って安定して得ることができる磁性体
分散型キャリアを提供することにある。 【構成】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させてなる
コア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆してなる
磁性体分散型キャリアにおいて、(1)該磁性体微粒子
は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライトま
たは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期律表I
A、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、IB、
IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII族
の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は1wt
%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場10K
エルステッドのもとで300Gauss以上であり、
(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、グラフト変性ポ
リアミド樹脂を有することを特徴とする磁性体分散型キ
ャリアである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁性体分散型キャリア及
びその製造方法に関する。また、本発明はトナーとキャ
リアとを有する静電荷像を現像するための二成分系現像
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真法を用いた静電記録装置
においては、セレン、OPC(有機光導電体)、α−S
i等の光導電性物質を感光体として用い、種々の手段に
より該感光体を一様に帯電した後、該感光体表面に光像
を照射せしめ、該光像に対応した電気的潜像を感光体表
面上に形成し、該潜像に磁気ブラシ現像法等を用いてト
ナーを付着させ、顕像化する方式が一般に採用されてい
る。
【0003】この現像方法においては、上記潜像を顕像
化するトナーと、キャリアと呼ばれる磁性体を有した担
体粒子が使用され、該キャリアは摩擦帯電により適当量
の正または負の電気量をトナーに付与し、また、該摩擦
帯電の静電引力により、その表面にトナーを担持する。
【0004】上記トナーとキャリアを有する現像剤は、
磁石を内包する現像スリーブ上に現像剤層厚規制部材に
より所定の層厚にコートされ、磁気力を利用することに
よって、上記感光体と該現像スリーブとの間に形成され
る現像領域に搬送される。
【0005】上記感光体と現像スリーブとの間にはある
所定の現像バイアス電圧が印加されており、上記トナー
は、該現像領域において、上記感光体上に現像される。
【0006】上記キャリアに対して要求される特性は種
々あるが、特に重要な特性として適当な帯電性、印加電
界に対する耐圧性、耐衝撃性、耐摩耗性、耐スペント
性、現像性、生産性等が挙げられる。
【0007】例えば、現像剤を長期使用した場合には、
キャリアの表面にスペントトナーと呼ばれる現像に寄与
せぬトナーが融着するトナーフィルミングが起こり、そ
の結果、現像剤の劣化と、それに伴う現像画像の画質劣
化が生じる。
【0008】一般に、(1)キャリアの真比重が大きす
ぎると、現像剤を上記現像剤層厚規制部材でスリーブ上
に所定の層厚にする際に、現像剤にかかる負荷が大きく
なる為に、現像剤の長期使用において、 (a)上記トナーフィルミング (b)キャリア破壊 (c)トナーの劣化 が、生じ易くなり、その結果、現像剤の劣化と、それに
伴う現像画像の画質劣化が生じ易くなる。また、(2)
キャリアの粒径が大きくなると、上記(1)と同様に現
像剤にかかる負荷が大きくなる為に、上記(a)〜
(c)が生じ易くなり、その結果、現像剤の劣化が生じ
易くなる。また、 (d)現像画像の細線再現性が悪い、すなわち、現像性
に劣る ということも、良く知られている。
【0009】従って、上記(a)から(c)が生じ易い
キャリアにおいては、定期的に現像剤を交換する手数を
要し、かつ、不経済である為に、現像剤にかかる負荷を
減少させる、或いは、キャリアの耐衝撃性、耐スペント
性を改良することにより、上記(a)から(c)を防止
し現像剤寿命を延ばすことが必要である。
【0010】また、上記(d)の現像性の問題に対して
は、キャリアの粒径を小粒径化する等により、対処する
必要がある。
【0011】上記(a)〜(d)の問題に対して、結着
樹脂中に磁性粒子を分散せしめた小粒径キャリア、例え
ば特開昭54−66134号公報に開示された、粉砕法
による磁性体分散型小粒径キャリアにより対処すること
も可能である。
【0012】また、特開昭61−9659号公報におい
て開示された、重合法による磁性体分散型小粒径キャリ
アにより対処することも可能である。
【0013】しかしながら、上記磁性体分散型小粒径キ
ャリアは、キャリア粒子中に磁性体を多量に含有せしめ
ない場合には、キャリアとしての磁気特性が十分でな
く、現像時に感光体上にキャリア付着が生じてしまう、
あるいは、現像スリーブ上において現像剤の搬送性が十
分でない等の問題がある。
【0014】よって、上記磁性体分散型小粒径キャリア
においては、磁性体を多量に含有せしめることが重要と
なるが、その際結着樹脂に対して磁性体の量が増加する
ために、耐衝撃性が弱くなり、現像剤を上記現像剤層厚
規制部材でスリーブ上に所定の層厚にする際に、現像器
ないでの撹拌等により、キャリアからの磁性体の欠落が
生じ易く、結果として、現像剤の劣化が生じ易くなる為
に、この場合においても、現像剤寿命の延命対策として
は、抜本的なものとはなり得ないという欠点を有してい
る。
【0015】また、上記磁性体分散型小粒径キャリアに
おいて、磁性体を多量に含有せしめた場合には、比抵抗
の低い磁性体の量が増加する為にキャリアの比抵抗が下
がり、その結果、 (e)現像時に印加するバイアス電圧のリークによる画
像不良 も生じ易くなるという欠点も有している。
【0016】従って、上記磁性体増量の磁性体分散型小
粒径キャリアにおいても、現像性の改良及び現像剤寿命
の延命対策としては、抜本的なものとはなり得ないとい
う欠点を有している。
【0017】これに対して、特開昭58−21750号
公報等において開示された、キャリアを樹脂で被覆する
技術により対処することも可能である。上記樹脂により
被覆されたキャリアによれば、耐スペント性、耐衝撃
性、印加電圧に対する耐圧性を改良することができる。
また、被覆する樹脂の帯電特性によりトナーの帯電特性
を制御することが可能である為、被覆する樹脂を選択す
ることによりトナーに所望の帯電電荷を付与することが
できる。
【0018】しかし、このような絶縁性の樹脂で被覆し
たキャリアを用いた現像剤の帯電量は一般に、低温低
湿、高温高湿の如き環境条件の変動に伴い変化し易い。
その結果、例えば低温低湿下ではチャージアップによる
画像濃度低下等を発生させ、また高温高湿下ではトリボ
低下によるカブリ、飛散といった問題を発生させてしま
う。
【0019】また、被覆樹脂によっては、該樹脂で被覆
されたキャリアの比抵抗が測定上適正比抵抗と考えられ
るものでも、現像バイアス電圧のリークによる画像不良
が生じ易い、或いは、低湿環境下でのチャージアップ現
象が生じ易いものもあり、上記樹脂による被覆キャリア
も、現像性を考慮した場合、その制御が難しいという問
題を有している。
【0020】特に、近年においては、高画質化の立場か
らトナー粒径を微小化する傾向にあり、それゆえに、環
境の温湿度変化に伴うトナーの帯電量の変動がさらに大
きなものとなりやすく、高湿環境下での帯電量低下に伴
うトナー飛散、カブリ等の防止と低湿環境下でのチャー
ジアップによる画像濃度薄防止を両立させることがさら
に難しいという問題が有る。
【0021】一方、コア材に分散させる磁性体微粒子と
して、特開昭59−501840号公報に開示された様
にハードフェライトを用いることも可能である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キャリ
アに対する上記要求特性を考慮すると、従来使用されて
きたキャリアは依然として改善すべき問題を残してお
り、さらなる改良を加えたキャリアが待望されている。
【0023】特に、結着樹脂中に磁性粒子を分散せし
め、かつ、該表面を樹脂によって被覆された磁性体分散
型キャリアにおいて、 (1)耐スペント性 (2)耐衝撃性(キャリア破壊の防止) (3)トナー劣化防止 (4)現像性 (5)感光体上へのキャリア付着の防止 (6)キャリアの抵抗の制御 (7)ランニング時、湿度変動時におけるトナーの帯電
性の安定化 (8)高精細画像を得るための磁気ブラシの高密度化 をさらに改良することが望まれる。
【0024】従って、本発明の主な目的は、前述の如き
表面を樹脂によって被覆された磁性体分散型キャリアの
有していた問題点を解消し、その結果、ランニング時に
キャリアの補給が不必要で、かつ、ランニング時、湿度
変動時におけるトナーの帯電性を安定化させることによ
り、現像性、現像剤寿命に優れた新規の磁気ブラシ現像
用キャリアを提供することにある。
【0025】更に詳しくは、前述の如き磁性粒子と結着
樹脂を含むコア材の表面が樹脂によって被覆された磁性
体分散型キャリアにおいて、該キャリアの耐衝撃性、抵
抗値、トナーへの帯電付与安定性を、被覆する樹脂の特
性により改良し、現像性、現像剤寿命に優れた新規の磁
気ブラシ現像用キャリアを提供することにある。
【0026】更に、本発明の目的は、適度な抵抗を有
し、バイアス電圧の印加に対しても、電流のクリーク、
あるいはキャリアの感光体上への付着の少ない磁性体分
散型キャリアを提供するものである。
【0027】本発明の他の目的は、トナーに対するシェ
アを軽減し、トナー劣化を抑制し、長期に渡って安定し
て高画質を与えることのできる磁性体分散型キャリアを
提供するものである。
【0028】本発明の他の目的は、上記のような問題点
を解決し得る磁性体分散型キャリアの製造方法を提供す
ることにある。
【0029】本発明の他の目的は、体積平均粒径10μ
m以下の小粒径のトナーを用いた場合においても環境変
動の小さい静電荷像現像用二成分系現像剤を提供するも
のである。
【0030】本発明の他の目的は、スリーブ上におい
て、単位面積あたりの磁気ブラシの「穂立ち」の密度が
大きく高精細な画像の得られる静電荷像現像用二成分系
現像剤を提供するものである。
【0031】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、結着
樹脂中に磁性体微粒子を分散させてなるコア材を有し、
該コア材表面を樹脂により被覆してなる磁性体分散型キ
ャリアにおいて、(1)該磁性体微粒子は、ストロンチ
ウムフェライト、バリウムフェライトまたは鉛フェライ
トを含み、該フェライトは、周期律表IA、IIA、I
IIA、IVA、VA、VIA、IB、IIB、IV
B、VB、VIB、VIIB、VIII族の元素を含ん
でもよく、その他の元素の含有量は1wt%未満であ
り、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場10Kエルステッ
ドのもとで300Gauss以上であり、(2)該コア
材表面を被覆する樹脂が、少なくとも下記(a)〜
(e)のいずれかを有することを特徴とする磁性体分散
型キャリアである。 (a)グラフト変性ポリアミド樹脂 (b)アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂 (c)グラフト変性アルコキシアルキル化ポリアミド樹
脂 (d)架橋されたアルコキシアルキル化ポリアミド樹脂 (e)架橋型グラフト変性アルコキシアルキル化ポリア
ミド樹脂であって、該ポリアミド樹脂を構成するグラフ
ト部分が、一般式(A)
【0032】
【化4】 (式中R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2 ,R
3 は水素原子、置換または未置換のアルキル基、置換ま
たは未置換のアリール基を表し、同一でも互いに異なっ
ていてもよく、またR2 ,R3 は互いに環を形成してい
てもよい。)で示される単位成分を含む重合体又は共重
合体である、架橋型グラフト変性アルコキシアルキル化
ポリアミド樹脂 また、本発明は、上記磁性体分散型キャリアとトナーと
を有する静電荷像現像用二成分系現像剤である。
【0033】また、本発明は、上記樹脂材料を含有する
キャリア被覆溶液を、結着樹脂中に上記磁性体微粒子を
分散させてなるコア材に塗布し乾燥してコア材の表面を
樹脂で被覆する磁性体分散型キャリアの製造方法であっ
て、該キャリアの被覆溶液は、上記被覆樹脂材料と該樹
脂材料を分散或は溶解する溶媒を有する磁性体分散型キ
ャリアの製造方法である。
【0034】本発明者らは、上記の如き構成とした磁性
体分散型キャリアを用いれば、該磁性体分散型キャリア
の耐衝撃性、比抵抗、トナーへの帯電付与安定性及び環
境安定性が良好になり、かつ、それにより該磁性体分散
型キャリアの現像性、現像剤寿命が優れていることを見
出し、本発明を完成した。
【0035】また本発明者らは、キャリアコア材を構成
する磁性体微粒子に特定な磁性材料を使用し、それによ
りキャリアが特定な抵抗値、磁気特性等を有することに
より、現像バイアス印加時のリークおよびキャリア付着
が防止され、さらに現像剤が緻密な磁気ブラシを形成す
る結果、高精細画像が得られるものと推察している。
【0036】以下、本発明のキャリア被覆樹脂として用
いる上記(a)〜(e)のポリアミド樹脂を順次詳述す
る。
【0037】(a)グラフト変性ポリアミド樹脂 上記キャリアの表面を走査型電子顕微鏡により観察する
と、本発明に用いたグラフト変性ポリアミド樹脂は、上
記キャリアのコア材の表面に均一にコーティングされて
いた。
【0038】従って、上記均一コーティング性が、本発
明に用いられた磁性体分散型キャリアの、耐衝撃性、比
抵抗、トナーへの帯電付与安定性を良好にしている理由
であると考えられる。
【0039】すなわち、該キャリア表面を微小部分に区
切ってみた場合、コーティングが均一である場合には、
耐衝撃性、抵抗値、及びトナーへの帯電付与性は、どの
部分においても同等の特性を示すと考えられる。
【0040】本発明でコア材の被覆樹脂として用いたグ
ラフト変性されたポリアミド樹脂は、一般のポリアミド
樹脂と異なり有機溶剤に可溶であり、コア材に対する該
樹脂の均一な被覆が可能である。
【0041】すなわち、一般に、6ナイロン等に代表さ
れるポリアミド樹脂は耐摩耗性、及び弾力性に富んでお
り、良好なキャリア被覆用樹脂と考えられていたが、一
般的な有機溶剤に対して溶けにくく、流動床によるスプ
レー法等で樹脂溶液を被覆させるのが一般的であるキャ
リアの被覆樹脂としては難点があった。本発明において
は、ナイロン共重合体をグラフト変性し、グラフト鎖の
特性をもさらに樹脂に付与することにより、最適なキャ
リアの被覆樹脂としうるものである。
【0042】さらに、上記のような特性を持つポリアミ
ド樹脂をグラフト化することで、グラフト鎖が有する機
械的強度、吸湿性、帯電性等の諸特性を樹脂にさらに付
与することが可能となる。
【0043】また、このグラフト化により得られる別の
大きな特徴は、上記樹脂の帯電特性が温湿度の影響を受
けにくいということである。
【0044】グラフト化ポリアミド樹脂の帯電性が何故
に環境変動に対して優れているのか、理由は定かではな
いが、以下のような構造要因が考えられる。
【0045】すなわち、本来直線構造を有するアミド樹
脂に側鎖となるグラフト鎖を導入することで皮膜形成時
にアモルファス化しやすく、分子内部に水またはイオン
等の導電物質を保持しやすいこと。特にグラフト部分が
極性基を有することにより、水又はイオン性物質等が吸
着、保持されやすいこと。これらの点より低温低湿下で
も抵抗が大きく上がらず、またアモルファスに形成され
た網目構造が分子内部への過剰の水分子等の取り込みを
防止することで、高温高湿下でも抵抗が大きく低下しな
いものと推察される。
【0046】上記のような被覆樹脂の特性により、本発
明における磁性体分散型キャリアの耐摩耗性、耐久性、
トナーの帯電性の環境安定化の向上が可能となった。
【0047】本発明に用いることのできるグラフト変性
ポリアミド樹脂は、主鎖に用いるポリアミド樹脂に適宜
選択されたモノマーを高分子反応によりグラフト化させ
ることによって作製される。本発明においてポリアミド
樹脂をグラフト化する上でその母体となるポリアミド樹
脂は、分子内に活性度合の高い官能基を有することが必
要である。
【0048】一般にアミド結合のN原子の接するメチン
又はメチレン基は活性度合がかなり強く、ラジカル化を
起こしやすいので本発明に用いられるポリアミド樹脂を
選択する上では、主鎖のアミド結合のN原子に接する主
鎖上の炭素原子に水素を有するものが好ましい。
【0049】グラフト化を行なう高分子反応は、主鎖と
なるポリアミド樹脂及びグラフト成分となるモノマーを
ポリアミド樹脂、及びモノマーともに溶解する適当な溶
媒に溶かし、アゾビスイソブチルニトリル(AIB
N),過酸化ベンゾイル等のラジカル開始剤又は金属N
aのようなイオン重合開始剤を投入することによりグラ
フト化ポリアミド樹脂を合成することができる。
【0050】また、合成後のグラフト化ポリアミド樹脂
は開始剤残分等の不純物が残っている場合が多いので再
沈、洗浄などの精製工程を入れることが好ましい。
【0051】グラフト成分となるモノマーとしては例え
ばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−
フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジク
ロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブ
チルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オ
クチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デ
シルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、等のスチレ
ン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、
イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニ
ルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ド
デシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸フェニルなどのメタクリ
ル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル
酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエ
ーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、
ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンな
どのビニルケトン類;ビニルナフタリン類;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのア
クリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などがある。
【0052】これらを単独或いは2種以上用いても良い
が、前述の様に、極性基を有するモノマーを用いること
が特に好ましい。例えば、ハロゲン化ビニル類、ビニル
エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸エス
テル類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、アクリル
酸もしくはメタクリル酸誘導体などがある。
【0053】なお、グラフト部分の含有量は、主鎖に用
いるポリアミド樹脂100重量部に対して、5〜70重
量部が好ましい。5重量部未満では、本発明の効果が十
分でなく、70重量部より多い場合は、主鎖たるポリア
ミド樹脂の特徴が顕著でなくなる。
【0054】以下にグラフト変性ポリアミド樹脂の具体
的合成例を示す。
【0055】(合成例)6,66,610共重合ナイロ
ン(共重合比1:1:1、重量平均分子量180,00
0)11.0g,アクリルアミド4.3g,AIBN
0.0002gをメタノール120g中に溶解し、40
℃で3時間加熱撹拌し、グラフト化反応を行なった。次
に室温に冷却した反応混合物溶液をメタノール160g
で希釈し、これをメチルエチルケトン(MEK)2.0
kg,n−ヘキサン1.2kgの混合溶剤中に滴下し、
グラフト化ポリアミドの自己沈殿物を得た。この沈殿物
を濾取した後、濾紙上でMEK600gを用いて3回洗
浄後、濾別し、35℃で6時間減圧乾燥を行ない、1
3.7gの樹脂(I)(グラフト部分含有率28.7重
量部)を得た。同様の方法で合成した本発明に用いるグ
ラフト変性ポリアミド樹脂の例を表1に示す。
【0056】
【表1】 *グラフト部分含有量は、主鎖となる樹脂100重量部
に対して、添加するグラフト成分量をA、グラフト化反
応後溶液から回収した未反応のグラフト成分量をBとす
る時、次式で表される。
【0057】グラフト部分含有率=A−B (重量部) (b)アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂 既に上述したポリアミド樹脂の溶剤への溶解性やキャリ
アコア材との接着性を改良すべく、ナイロンを原料とし
てナイロンのアミド結合−NHCO−の水素原子をアル
コキシアルキル基で置換することにより、アルコール等
の溶剤に可溶とし、かつ、アルコキシアルキル基の特性
によるキャリアコア材との優れた接着性の付与されたキ
ャリアコア材被覆樹脂を得ることができる。
【0058】また、ポリアミド樹脂をアルコキシアルキ
ル基で置換することにより得られる新たな性能として、
樹脂の抵抗をコントロールできることがある。
【0059】すなわち、6ナイロン等通常のナイロン
は、比抵抗が1014Ω・cm以上と非常に高く、このま
まキャリアコア材を完全に被覆してしまうと、上述した
ように、キャリアの高抵抗化のために、トナーのチャー
ジアップに伴う画像濃度の低下等が生ずる。
【0060】しかしながら、本発明におけるアルコキシ
アルキル化処理を施したポリアミドを用いれば、該樹脂
の比抵抗が108 〜1013Ω・cmに制御することが可
能となり、上述の問題を解決することができるようにな
る。
【0061】本発明におけるアルコキシアルキル化ポリ
アミド樹脂とは、上述したように主鎖に用いるポリアミ
ド樹脂を高分子反応によって、アルコキシアルキル化し
たものである。主鎖であるポリアミド樹脂は、特に限定
されるものではないが、例えば、表2に示すナイロン等
が挙げられる。
【0062】
【表2】 本発明に用いる上記被覆樹脂中のアミド結合−NHCO
−の水素原子を置換するアルコキシアルキル基とは、下
記の構造式を有するものである。
【0063】
【化5】 1 は好ましくは炭素数10以下のアルキル基である。
また、R2 、R3 は、好ましくは炭素数5以下のアルキ
ル基または水素であり、さらに好ましくはR2、R3
少なくとも一方が水素である。
【0064】また、本発明に用いるアルコキシアルキル
化ポリアミド樹脂において、アルコキシアルキル化率
は、アミドの−NHCO−に対して10〜50mol
%、好ましくは20〜40mol%が適切である。10
mol%未満では、本発明の効果が充分でなく、溶剤に
も溶解しづらくなる。また、アルコキシアルキル化率が
高くなるにつれて溶剤に対する溶解性は増加し、ゴム弾
性が増す傾向にあるが、50mol%を超えると、柔ら
かすぎてキャリアの被覆材としては不適となる。
【0065】アルコキシアルキル基の種類にもよるが、
上記アルコキシアルキル化率を調整することで、キャリ
ア表面の比抵抗をコントロールすることができ、本発明
において上述のアルコキシアルキル化率10〜50mo
l%の範囲内で、キャリアの比抵抗が108 〜1013Ω
・cmの範囲に制御でき、本発明の特徴のひとつであ
る、高すぎない適当な値の、比抵抗が得られるのであ
る。
【0066】アルコキシアルキル化率の測定は、例えば
以下のようなViebock−Schwappach法
(Berichteder DeutschenChe
mischen Gesellschaft,63,2
318(1930))を用いて測定する。
【0067】
【化6】 上式で示すようにアルコキシル基は、ヨウ化水素酸とと
もに加熱すると、容易に分解してヨウ化アルキルを生成
する。生成したヨウ化アルキルは微量の臭素を含む酢酸
ナトリウムと酢酸の混合液に吸収されて臭化アルキルと
臭化ヨウ素となる。後者は更にヨウ素酸と臭化水素に酸
化されるが、余分な臭素はギ酸で分解し、臭化水素は酢
酸ナトリウムで中和した後ヨウ化カリウムを加えて、遊
離したヨウ素をチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。
【0068】上記の化学反応式から分かるように1mo
lのアルコキシル基が存在すると、3molのヨウ素が
遊離し、このヨウ素は6molのチオ硫酸ナトリウムで
滴定されるのである。今、滴定に用いるチオ硫酸ナトリ
ウムの濃度を0.1(N)、滴定量をx(ml)とする
と、これはチオ硫酸ナトリウム0.1×x/1000
(mol)に相当するので、この量に相当するアルコキ
シル基のモル量は
【0069】
【数1】 である。従ってアルコキシル基を含んだサンプル(分子
量M)の全量をS[g]とすると、
【0070】
【数2】 となる。
【0071】以上の様にしてアルコキシアルキル化率が
求められる。
【0072】アルコキシアルキル化ナイロンは、例えば
下記方法で調製できる。
【0073】(合成例)ナイロン−6樹脂50gをギ酸
250g、無水酢酸250gの混合溶媒中に入れ撹拌溶
解する。これにパラホルムアルデヒド15g、メタノー
ル15gを加え、60℃に加熱し5時間反応させる。次
に反応物溶液を室温まで冷却後アセトン5リットル中に
開け、再沈濾過し白色の反応生成物を得る。この生成物
を大量の水中で撹拌洗浄し、濾過後40℃、10〜20
mmHgの条件下で減圧乾燥して、54.1gのメトキ
シメチル化ナイロン6(アルコキシアルキル化率:3
0.6mol%)を得ることができる。
【0074】(c)グラフト変性アルコキシアルキル化
ポリアミド樹脂 本発明に用いることのできるグラフト変性アルコキシア
ルキル化ポリアミド樹脂によれば、アルコキシアルキル
化することで比抵抗を108 〜1013Ω・cmにコント
ロールすることが可能となり、且つ溶媒に可溶となるこ
とでコア材への被覆性が向上する。さらにグラフト化を
行なうことでグラフト鎖の有する耐摩耗性、機械的強
度、耐吸湿性、帯電性等の諸特性を同時に樹脂に付与す
ることも可能になる。また、このグラフト化により帯電
特性が温度、湿度の影響を受けにくくなり、環境安定性
にも優れる。
【0075】グラフト変性アルコキシアルキル化ポリア
ミド樹脂は、主鎖に用いるポリアミド樹脂を置換反応に
よって、アルコキシアルキル化し、さらに適当に選択さ
れたモノマーを高分子反応によりグラフト化させること
によって作製される。アルコキシアルキル化及びグラフ
ト化は、各々、既に前述した手法によってなされる。
【0076】以下にグラフト変性アルコキシアルキル化
ポリアミド樹脂の具体的合成例を示す。
【0077】(合成例)前述の方法で合成したメトキシ
メチル化ナイロン6(メトキシメチル基の置換率30.
6mol%,重量平均分子量105,000)11.0
g、アクリルアミド4.3g,AIBN0.0002g
をメタノール120g中に溶解し、40℃で3時間加熱
撹拌し、グラフト化反応を行なった。次に室温に冷却し
た反応混合物溶液をメタノール160gで希釈し、これ
をメチルエチルケトン(MEK)2.0kg,n−ヘキ
サン1.2kgの混合溶剤中に滴下し、グラフト化ポリ
アミドの自己沈殿物を得た。この沈殿物を濾取した後、
濾紙上でMEK600gを用いて3回洗浄後、濾別し、
35℃で6時間減圧乾燥を行ない、13.7gの樹脂
(1)(グラフト部分含有率30.1重量部)を得た。
同様の方法で合成した本発明に用いるグラフト変性アル
コキシアルキル化ポリアミド樹脂の例を表3に示す。
【0078】
【表3】 *グラフト部分含有量は、表1と同様の意である。
【0079】(d)架橋されたアルコキシアルキル化ポ
リアミド樹脂 この樹脂は、上記(b)のアルコキシアルキル化ポリア
ミド樹脂に架橋構造を付与したものである。このため、
上記のアルコキシアルキル化ポリアミド樹脂で述べた特
長に加え、樹脂に架橋構造を付与することで耐摩耗性、
機械的強度、耐吸湿性、帯電性等の諸特性を格段に向上
させることが可能となる。
【0080】本樹脂被覆キャリアを得る工程としては、
先ず、母体となるポリアミド樹脂において、その主鎖中
の官能基を置換反応によってアルコキシアルキル化す
る。次にこの樹脂をキャリアに塗布し、塗布形成後に任
意に選択された酸を触媒として架橋させる。
【0081】架橋構造が本発明において如何なる効果を
もたらしているかというと、架橋することで三次元の複
雑な立体的な網状構造となるため、未架橋時に比べ硬化
し、安定となる。従って、耐摩耗性、耐衝撃性などの機
械的強度がその重要な特性として要求されるキャリアの
被覆材として、望ましい形態をとっているといえる。未
架橋のポリアミド樹脂はややタックを有し、キャリアに
被覆した際、キャリアの流動性がやや低下するが架橋体
となることで表面が硬化し、キャリア間の摩擦抵抗が低
下して流動性が向上する。また、架橋体となることで耐
水性も向上する。
【0082】ここで、本発明に用いられる架橋されたア
ルコキシアルキル化ポリアミド樹脂の主鎖となるアルコ
キシアルキル化ポリアミド樹脂を例示する。
【0083】
【表4】 本発明において用いられる被覆樹脂は上記の如くアルコ
キシアルキル化ポリアミドをさらに架橋化して得られる
ものである。
【0084】次に、アルコキシアルキル化ポリアミド樹
脂の架橋化について説明する。
【0085】前述の方法で合成したアルコキシアルキル
化ポリアミド樹脂とクエン酸、アジピン酸、酒石酸、マ
レイン酸などの有機酸或いは次亜リン酸などを同一溶媒
中に溶解させ、キャリアに被覆形成時に熱処理を施し、
酸を触媒とした自己架橋反応を進行せしめ、架橋体を形
成させるのである。架橋反応が分子内部の如何なる部位
で起こるかと言うと、酸を触媒としてアルコキシアルキ
ル基が分解して自己架橋して架橋体を形成する。従って
本発明のポリアミド樹脂がその本来の特性を発揮するた
めにはアルコキシアルキル基を所定量保持していること
が必須であり、また、そうするためには部分的に架橋す
るように反応を制御する必要がある。
【0086】その方法として、架橋反応の触媒となる酸
の種類を選択したり、或いは反応温度を制御することで
架橋率を変えたり、或いは架橋による損失を見越して、
予めアルコキシアルキル基含有量を高めるなどの調節方
法がある。
【0087】(e)グラフト部分が一般式(A)で示さ
れる単位成分を含む(共)重合体である、架橋型グラフ
ト変性アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂 この樹脂は、上記(c)のグラフト変性アルコキシアル
キル化ポリアミド樹脂のグラフト部分が一般式(A)で
示される単位成分を含む重合体又は共重合体であり、更
に樹脂に架橋構造を付与したものである。
【0088】即ち、一般式(A)で示される単位成分を
含む重合体または共重合体でグラフト化し、グラフト鎖
の特性を樹脂に付与し、更に架橋剤あるいは酸などの触
媒を用いて分子内部に架橋構造を持たせ、機械的強度を
向上させたことを特徴とする樹脂をキャリア被覆樹脂に
用いるものである。
【0089】グラフト化することでグラフト鎖が有する
耐摩耗性、機械的強度、吸湿性、帯電性等の諸特性を樹
脂に付与することが可能となるが、このグラフト化によ
り得られる別の大きな特徴は帯電特性が温湿度の影響を
受けにくいという環境安定性にある。一般式(A)のグ
ラフト化ポリアミド樹脂の帯電性が何故に環境変動に対
して優れているのか理由は定かではないが、以下のよう
な構造要因が考えられる。
【0090】すなわち、本来線状構造を有するアミド樹
脂に側鎖となる一般式(A)のグラフト鎖を導入するこ
とで被膜形成時にアモルファス化しやすく、分子内部に
水又はイオン等の導電物質を保持しやすい。特にグラフ
ト部分が極性基を有することにより、水又はイオン性物
質等が吸着、保持されやすい。
【0091】これらの点より低温低湿下でも、抵抗が大
きく上がらず、又アモルファスに形成された網目構造が
分子内部への過剰の水分子等の取込みを防止すること
で、高温高湿下でも抵抗が大きく低下しない為と推察さ
れる。
【0092】本樹脂被覆キャリアを得る工程としては、
まず、母体となるポリアミド樹脂において、その主鎖中
の官能基を置換反応によってアルコキシアルキル化し、
さらに、適当に選択されたモノマーを高分子反応により
グラフト化させる。こうして得られたポリアミド樹脂を
キャリアに塗布し、塗膜形成後に、架橋剤あるいは酸を
触媒として架橋させて作製される。
【0093】架橋構造が本発明において如何なる効果を
もたらしているかというと、架橋することで三次元の複
雑な立体的な網状構造となる為、未架橋時に比べ硬化
し、安定となる。従って、耐摩耗性、耐衝撃性などの機
械的強度がその重要な特性として要求されるキャリアの
被覆材として、望ましい形態をとっているといえる。未
架橋のポリアミド樹脂はややタックを有しキャリアに被
覆した際キャリアの流動性がやや低下するが、架橋体と
なることで表面が硬化し、キャリア間の摩擦係数が低下
して流動性が向上する。また、架橋体となることで耐水
性も向上する。
【0094】本発明に用いられる架橋型グラフト変性ポ
リアミド樹脂の主鎖となるアルコキシアルキル化ポリア
ミド樹脂を例示する。
【0095】
【表5】 本発明において用いられる被覆樹脂は上記の如くのアル
コキシアルキル化ポリアミド樹脂を更にグラフト化、架
橋化して得られるものである。
【0096】次にグラフト化について説明する。
【0097】グラフト化を行なう高分子反応は主鎖とな
るポリアミド樹脂及びグラフト成分となるモノマーをポ
リアミド樹脂、モノマーとも溶解する適当な溶媒に溶か
し、アゾビスイソブチルニトリル(AIBN),過酸化
ベンゾイル等のラジカル開始剤又は金属Naの様なイオ
ン重合開始剤を投入する事によりグラフト化ポリアミド
樹脂を合成する事ができる。
【0098】また合成後のグラフト化ポリアミド樹脂は
開始剤残分等の不純物が残っている場合が多いので再
沈、洗浄などの精製工程を入れる事が好ましい。
【0099】以下、実際に本発明に用いられるグラフト
化アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂の例を示す。
【0100】表中のグラフト部分含有量は主鎖のポリア
ミド樹脂100部に対する含有量(重量基準)を示す。
【0101】
【表6】
【0102】
【表7】
【0103】
【表8】 また、グラフト側鎖を構成する成分は、前述一般式の単
位成分単独の重合体でも、他の共重合し得る化合物との
共重合体であってもかまわない。
【0104】なお、グラフト部分の含有量は、主鎖に用
いるポリアミド樹脂100重量部に対して、5〜70重
量部が好ましい。5重量部未満では、本発明の効果が十
分でなく、70重量部より多い場合は、主鎖たるポリア
ミド樹脂の特徴が顕著でなくなる。
【0105】また本発明のグラフト変性アルコキシアル
キル化ポリアミド樹脂は架橋して使用する。
【0106】また、キャリア被覆樹脂として、本発明の
グラフト変性アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂を単
独で用いることはできるのはもちろんであるが、他のキ
ャリア被覆用に使われている樹脂と混合して用いること
もできる。
【0107】更にまた、本発明に用いられるポリアミド
樹脂はグラフト化についで架橋構造を形成させて生成さ
れる。架橋はエポキシ化合物、メラミン化合物などの如
き架橋剤を介して行なうが、また架橋剤を用いずにクエ
ン酸、アジピン酸、酒石酸、マレイン酸、次亜リン酸な
どの酸触媒を用いて、加熱による自己架橋により、架橋
体を形成することもできる。更にまた、架橋剤と酸触媒
を併用して架橋させることもできる。架橋反応が分子内
部のいかなる部位で起こるかと言うと、架橋剤を用いて
架橋させる場合はグラフト鎖のアミド基部分が架橋点と
なり架橋剤を介して架橋体を形成し、また酸触媒を用い
た場合はアルコキシアルキル基が分解して自己架橋して
架橋体を形成する。従って本発明のポリアミド樹脂がそ
の本来の特性を発揮する為にはアルコキシアルキル基及
びグラフト鎖双方を所定量保持していることが必須であ
り、部分的に架橋するように反応を制御する必要があ
る。その方法として架橋剤の仕込量を調整するか、ある
いはグラフト部分の含有量を予め高めておいて、架橋に
よっての損失を見越して調節する方法が挙げられる。ま
た、酸を触媒として自己架橋させる場合には用いる酸を
選択したり、あるいは反応温度を制御することで架橋の
程度を変えたり、あるいはアルコキシアルキル基含有量
を予め高めておいて自己架橋によっての損失を見越して
調節する方法がある。
【0108】なお、キャリア被覆樹脂として、本発明の
上記(a)〜(e)に係るポリアミド樹脂を単独で用い
ることができるのはもちろんであるが、他のキャリア被
覆用に使われている樹脂と混合して用いることもでき
る。
【0109】本発明による被覆樹脂のキャリアのコア材
に対する塗布量は、被覆樹脂固型分が0.05〜30重
量%であり、0.05重量%未満では、キャリア芯材の
被覆効果が十分でない。また、30重量%を超えても効
果が変わらず無意味である。
【0110】次にキャリアコア材を説明する。
【0111】本発明において、キャリアコア材を構成す
る結着樹脂に用いられる樹脂としては、ビニル系モノマ
ーを重合して得られる全ての樹脂が挙げられる。ここで
言うビニル系モノマーとしては例えば、スチレン、o−
メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、
3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−
ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン誘導
体と、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソ
ブチレンなどのエチレン及び不飽和モノオレフィン類;
ブタジエン、イソプレンなどの不飽和ジオレフィン類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニ
ル等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類;メタ
クリル酸及びメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、
メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル
などのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;
アクリル酸及びアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ド
デシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ス
テアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フ
ェニル等のアクリル酸エステル類;マレイン酸、マレイ
ン酸ハーフエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエ
ーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;
N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビ
ニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル
化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸もしく
はメタクリル酸誘導体;アクロレイン類などが挙げら
れ、これらの中から1種または2種以上使用して重合さ
せたものが用いられる。
【0112】本発明におけるキャリアコア材を構成する
磁性体微粒子に用いられる磁性材料としては、Srフェ
ライト、Baフェライト、Pbフェライトのいずれか一
種以上を含むことが必須である。他の成分として周期律
表IIIA、IVA、VA、VIA、IB、IIB、I
VB、VB、VIB、VIIB、VIII族の元素を含
んでもよいが、他の元素は1wt%未満であることが好
ましい。
【0113】これは、先述した様に、コア材の抵抗を最
適値にコントロールするため、およびスリーブ上での磁
気ブラシの「穂立ち」の密度を密にし、キャリア付着を
防ぐため重要である。
【0114】同様の理由で、本発明のキャリアの磁場1
0Kエルステッドにおける保磁力は300Gauss以
上、好ましくは500Gauss以上であることが好ま
しい。また、磁場1Kエルステッドにおける磁気力は、
5emu/g〜59emu/gが好ましく、より好まし
くは10emu/g〜19emu/gである。
【0115】なお、後述のキャリアの磁気特性は、東英
工業社製のVSMにより測定した値である。
【0116】また、本発明にかかわる上記磁性体微粒子
は一次平均粒子径が2.0μm以下であることが望まし
い。上記一次平均粒子径が2.0μmを超えた場合に
は、コア材の表面が緻密とはならず、本発明に用いた上
記キャリアコア材の被覆樹脂による被覆が、均一な状態
とならない傾向にあった。更にまた、本発明にかかわる
磁性体微粒子のキャリア総量に対する含有量は30重量
%以上、好ましくは50重量%以上であることが必要で
ある。30重量%未満であると所望の磁気特性が得られ
なくなる。
【0117】上記磁性体微粒子の比抵抗は、バイアス印
加時におけるキャリアのリークを防ぐために107 Ω・
cm以上であることが必須である。なお、上記磁性体微
粒子の比抵抗の測定は、後述するキャリアの比抵抗の測
定方法に準じた。
【0118】本発明のキャリア粒子の平均粒径は10〜
60μmの範囲で用いることが好ましい。キャリア粒径
が10μm未満であると感光体へのキャリア付着が生じ
易く、また60μmを超えると、現像器内において現像
剤にかかるシェアが大きくなり、現像剤の劣化、特にト
ナー粒子の外添剤の剥離、形状変化を引き起こし画像劣
化の原因となる。更にまた、粒径が大きいと非表面積的
に小さくなるため、現像剤として構成する上で保持でき
るトナー量が少なくなり、精細性を欠いた画像となって
しまう。なお本発明に用いたキャリアの粒径は、水平方
向最大弦長で示し、測定法は顕微鏡によりキャリア50
0個以上をランダムに選び、その径を実測することによ
って本発明のキャリア粒径とした。
【0119】本発明のキャリアの真比重は1.5〜5.
0の範囲が好適である。より好ましくは1.5〜4.5
である。真比重5.0を超えると、現像器内において現
像剤にかかる負荷が大きくなるために、現像剤の劣化と
いう観点から好ましくない。真比重1.5未満では所望
の磁気特性を得ることは現実的に無理である。なお、本
発明に用いたキャリアの真比重は、トルーデンサー(セ
イシン企業製)により測定した。
【0120】本発明のキャリアの比抵抗は108 〜10
13Ω・cmの範囲が適当である。108 Ω・cm未満で
は、バイアス電圧を印加する現像方法では現像領域にお
いてスリーブから感光体表面へと電流がリークし、良好
な画像が得られない。また1013Ω・cmを超えると、
低湿のごとき条件下でチャージアップ現象を引き起こ
し、濃度ウス、転写不良、カブリなどの画像劣化の原因
となる。
【0121】なお、本発明において、比抵抗の測定に
は、図1の如き測定方法を用いた。すなわち、セルA
に、キャリアを充填し、該充填キャリアに接するように
電極1、及び、2を配し該電極間に電圧を印加し、その
とき流れる電流を測定することにより比抵抗ρ(Ω・c
m)を求める方法を用いた。上記測定方法においては、
キャリアが粉体であるために充填率に変化が生じ、それ
に伴い比抵抗が変化する場合があり、注意を要する。本
発明における比抵抗の測定条件は、充填キャリアと電極
との接触面積S=約2.3cm2 ,厚みd=約1mm,
上部電極2の荷重275g,印加電圧100Vとした。
【0122】本発明におけるキャリアの球形度(長軸/
短軸)は2以下が望ましい。本発明におけるキャリア
は、上記球形度が2を超えると、現像剤にかかるシェア
の軽減効果と、現像剤としての流動性向上の効果が低減
する傾向があった。従って、本発明におけるキャリアに
よって成し得ることの出来る現像剤の劣化防止と、現像
特性の向上という効果が損なわれるために、上記球形度
は2以下が望ましい。
【0123】本発明におけるキャリアにおいて上記球形
度2以下を達成する手段としては、コア材を加熱し表面
を熱溶融させ球形化する方法、或いは、機械的に球形化
する方法等がある。或いは、コア材の生成方法を、コア
材に用いられる結着樹脂のモノマー溶液中に磁性体微粒
子、重合開始剤、懸濁安定剤などを添加し、分散せしめ
た後、造粒重合してコア材を得る通常の懸濁重合法を用
いれば、上記コア材に対する処理を施すこと無く上記キ
ャリアの球形度2以下を達成することが出来る。
【0124】次に、本発明におけるキャリアの製造方法
について述べる。
【0125】本発明のキャリアの製造方法は、コア材を
作製後、樹脂被覆を施すという2つの工程から成り立
つ。
【0126】先ずコア材の作製方法としては、前記結着
樹脂と磁性体微粒子とを所望の量比で混合し、例えば、
3本ロールまたは押出機などの加熱溶融混合装置を用い
て適当な温度で混練し、冷却後、粉砕分級することによ
り製造する方法、あるいは結着樹脂を可溶性の溶剤に溶
解せしめ、これに磁性体微粒子を混合してスラリー状と
した後、スプレードライヤーを用いて造粒、乾燥する方
法、或いは、コア材用結着樹脂のモノマー溶液中に磁性
体微粒子、重合開始剤、懸濁安定剤などを添加し、分散
せしめた後、造粒重合する懸濁重合法等がある。特に、
上記重合法によれば、上記球形度を2以下に制御するこ
とが容易であるため、本発明の効果を得るためのコア材
の生成方法としては、より好ましい方法である。
【0127】次にコア材を樹脂被覆する方法としては、
コア材が樹脂より構成されていることを考慮すると、コ
ア材同士が接着しないように被覆樹脂が迅速に被覆され
る処理法が望ましく、被覆樹脂を溶解する溶剤の選択及
び処理温度、時間等の条件を十分に制御し且つ、コア材
を常に流動せしめる様な方法でコーティングと乾燥を同
時に進行させる処理方法が好ましく用いられる。なお、
被覆樹脂量はコア材の真比重によって異なり、キャリア
の真比重をXとおくと被覆樹脂量の最適値は以下の関係
式を満足する必要がある。
【0128】 1/2X≦被覆樹脂量≦50/X(重量%) より好ましくは、 1/X≦被覆樹脂量≦25/X(重量%) である。
【0129】被覆樹脂量が1/2X重量%より少ないと
コア材表面を均一に被覆することが難しく、たとえ被覆
できたとしても強度的に十分なキャリアとはいえない。
また、50/X重量%を超えると、かえって均一に被覆
することが困難となり、また、余剰の被覆樹脂が単独で
キャリア中に存在する傾向が生じてき、現像剤中の余剰
被覆樹脂の感光体への付着による現像剤の劣化が生じて
しまう。
【0130】本発明の静電荷像現像用二成分系現像剤
は、前記の磁性体分散型キャリアをトナー10重量部に
対して、10〜1000重量部、好ましくは30〜50
0重量部混合させて用いるのが良い。
【0131】本発明に係るトナーとしては、重量平均粒
径1〜20μm、好ましくは4〜13μm、より好まし
くは4〜10μmが良い。
【0132】さらに、本発明に係るトナーは、解像性及
びトナー消費量の点においては、トナーの粒度分布が、
次の範囲内であることが好ましい。
【0133】すなわち、5μm以下の粒径のトナー粒子
が全粒子の17〜60個数%であり、8〜12.7μm
の範囲の粒径のトナー粒子が、全粒子数の1〜30個数
%であり、16μm以上の粒径の範囲の粒子が全粒子数
の2.0体積%未満であることが好ましい。
【0134】本発明に係るトナーの好ましい構成につい
て、さらに詳しく説明をする。
【0135】5μm以下の粒径のトナー粒子は前記の通
り全粒子数の17〜60個数%であることが良く、好ま
しくは25〜50個数%が良く、さらに好ましくは30
〜50個数%が良い。5μm以下の粒径のトナー粒子が
17個数%未満であると、高画質に有効なトナー粒子が
少なく、特に、コピーまたはプリントアウトを続けるこ
とによってトナーが使われるに従い、有効なトナー粒子
成分が減少して、トナーの粒度分布のバランスが悪化
し、画質が次第に低下してくる。60個数%を超える場
合であると、トナー粒子相互の凝集状態が生じやすく、
本来の粒径以上のトナー塊となるため、荒れた画質とな
り、解像性を低下させ、潜像のエッジ部と内部との濃度
差が大きくなり、中ぬけ気味の画像となりやすい。
【0136】8〜12.7μmの範囲の粒径のトナー粒
子は、前記の通り1〜30個数%、好ましくは1〜23
個数%であることが良く、さらに好ましくは8〜20個
数%が良い。23個数%より多いと、特に、30個数%
を超える場合、画質が悪化すると共に、必要以上の現像
(すなわち、トナーののりすぎ)が起こり、トナー消費
量の増大を招く。一方、1個数%未満であると、高画像
濃度が得られにくくなる。5μm以下の粒径のトナー粒
子群の個数%(N%),体積%(V%)の間に、N/V
=−0.04N+kなる関係があり、4.5≦k≦6.
5の範囲の正数を示す。好ましくは4.5≦k≦6.
0、さらに好ましくは4.5≦k≦5.5である。先に
示したように、17≦N≦60、好ましくは25≦N≦
50、さらに好ましくは30≦N≦50である。
【0137】k<4.5では、5.0μmより小さな粒
径のトナー粒子数が少なく、画像濃度、解像性、鮮鋭さ
で劣ったものとなる。従来、不要と考えがちであった微
細なトナー粒子の適度な存在が、現像において、トナー
の最密充填化を果たし、粗れのない均一な画像を形成す
るのに貢献する。特に細線および画像の輪郭部を均一に
埋めることにより、視覚的にも鮮鋭さをより助長するも
のである。k<4.5では、この粒度分布成分の不足に
起因して、これらの特性の点で劣ったものとなる。
【0138】別の面からは、生産上もk<4.5の条件
を満足するには分級の如き手段によって、多量の微粉を
カットする必要があり、収率及びトナーコストの点でも
不利なものとなる。k>6.5では、必要以上の微粉の
存在によって、繰り返しコピーを続けるうちに、画像濃
度が低下する傾向がある。このような現象は、必要以上
の荷電をもった過剰の微粉状非磁性トナー粒子が現像ス
リーブまたは/及びキャリア上に帯電付着して、正常な
非磁性トナーの現像スリーブまたはキャリアへの担持及
び荷電付与を阻害することによって発生すると考えられ
る。
【0139】16μm以上の粒径のトナー粒子は、前記
の通り、2.0体積%未満であることが良く、さらに好
ましくは1.0体積%以下であり、さらに好ましくは
0.5体積%以下である。2.0体積%より多いと、細
線再現における妨げになるばかりでなく、転写におい
て、感光体上に現像されたトナー粒子の薄層面に16μ
m以上の粗めのトナー粒子が突出して存在することで、
トナー層を介した感光体と転写紙間の微妙な密着状態を
不規則なものとして、転写条件の変動を引き起こし、転
写不良画像を発生する要因となる。
【0140】トナーの重量平均粒径及び粒度分布は種々
の方法によって測定できるが、本発明においてはコール
ターカウンターを用いて行った。
【0141】測定装置としてはコールターカウンターT
A−II型(コールター社製)を用い、個数分布,体積
分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX
−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し、
電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶
液を調製する。測定法としては前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはア
ルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加えさら
に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解
液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前
記コールターカウンターTAII型により、アパチャー
として100μmアパチャーを用いて、個数を基準とし
て2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、それから
本発明に係わるところの値を求めた。
【0142】本発明に係るトナーに使用される結着樹脂
としては、オイル塗布する装置を有する加熱加圧ローラ
定着装置を使用する場合には、下記トナー用結着樹脂の
使用が可能である。
【0143】例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロル
スチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン及びその
置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重
合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−
ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポ
キシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テル
ペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂が使用で
きる。
【0144】オイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定
着方式においては、トナー像支持体部材上のトナー像の
一部がローラに転移するオフセット現象、及びトナー像
支持部材に対するトナーの密着性が重要な問題である。
より少ない熱エネルギーで定着するトナーは、通常保存
中もしくは現像器中でブロッキングもしくはケーキング
しやすい性質があるので、同時にこれらの問題も考慮し
なければならない。それゆえ、本発明においてオイルを
殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方式を用いる時に
は、結着樹脂の選択がより重要である。好ましい結着樹
脂としては、架橋されたスチレン系共重合体もしくは架
橋されたポリエステルがある。
【0145】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如き二重
結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例え
ば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチルの如き二重結合を有するジカル
ボン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニルの如きビニルエステル類;例えばエ
チレン、プロピレン、ブチレンの如きエチレン系オレフ
ィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケ
トンの如きビニルケトン類;例えばビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル
の如きビニルエーテル類;の如きビニル単量体が単独も
しくは2つ以上用いられる。
【0146】ここで架橋剤としては主として2個以上の
重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンの如き芳香
族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3
−ブタンジオールジメタクリレートの如き二重結合を2
個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビ
ニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン
ジビニル化合物;および3個以上のビニル基を有する化
合物;が単独もしくは混合物として用いられる。架橋剤
は、結着樹脂を基準にした場合、0.01〜10重量%
(好ましくは0.05〜5重量%)を結着樹脂を合成時
に使用することが、耐オフセット性及び定着性の点で好
ましい。
【0147】加圧定着方式を用いる場合には、圧力定着
トナー用結着樹脂の使用が可能であり、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエ
ラストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、線状飽和ポリエステル、パラフィンがある。
【0148】本発明に係るトナーには荷電制御剤をトナ
ー粒子に配合(内添)またはトナー粒子と混合(外添)
して用いることが好ましい。荷電制御剤によって、現像
システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能とな
り、特に本発明では粒度分布と荷電とのバランスをさら
に安定したものとすることが可能であり、荷電制御剤を
用いることで先に述べたところの粒径範囲毎による高画
質化のための機能分離及び相互補完性をより明確にする
ことができる。正荷電制御剤としては、ニグロシン及び
脂肪酸金属塩による変成物;トリブチルベンジルアンモ
ニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、
テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如
き四級アンモニウム塩;ジブチルスズオキサイド、ジオ
クチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイ
ドの如きジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレ
ート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズ
ボレートを単独で或いは2種類以上組み合わせて用いる
ことができる。これらの中でもニグロシン系、四級アン
モニウム塩の如き荷電制御剤が特に好ましく用いられ
る。
【0149】一般式
【0150】
【化7】 で表わされるモノマーの単重合体:または前述したよう
なスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルの如き重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤
として用いることができる。この場合これらの荷電制御
剤は、結着樹脂(の全部または一部)としての作用をも
有する。
【0151】本発明に用いることのできる負荷電性制御
剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効で、その例としてはアルミニウムアセチルアセトナー
ト、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジ−t
ert−ブチルサリチル酸クロムがある。特にアセチル
アセトン金属錯体(モノアルキル置換体及びジアルキル
置換体を包含する)、サリチル酸系金属錯体(モノアル
キル置換体及びジアルキル置換体を包含する)または塩
が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体またはサリチル
酸系金属塩が好ましい。
【0152】上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作
用を有しないもの)は、微粒子状として用いることが好
ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、
具体的には、4μm以下(さらには3μm以下)が好ま
しい。
【0153】トナーに内添する際、このような荷電制御
剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量
部(さらには0.2〜10重量部)用いることが好まし
い。
【0154】本発明に係るトナーにはシリカ微粉末を添
加することが好ましい。トナーとシリカ微粉末を組み合
わせると、トナー粒子とキャリアまたはスリーブ表面の
間にシリカ微粉末が介在することで摩耗は著しく軽減さ
れる。これによって、トナー及びキャリア又は/および
スリーブの長寿命化がはかれると共に、安定した帯電性
も維持することができ、長期の使用にも、より優れたト
ナー及びキャリアを有する二成分系現像剤とすることが
可能である。
【0155】特に重量平均粒径が10μm以下のトナー
の場合には、比表面積が、重量平均粒径が10μmより
大きいトナーに比べて大きくなり、摩擦帯電のためにト
ナー粒子とキャリアを接触せしめた場合、重量平均粒径
が10μmより大きいトナーよりトナー粒子表面とキャ
リアとの接触回数が増大しトナー粒子の摩耗やキャリア
の汚染が発生しやすくなるが、このような場合において
も前記の如くシリカ微粉末の添加により良好な二成分系
現像剤とすることが可能となる。
【0156】シリカ微粉体としては、乾式法および湿式
法で製造したシリカ微粉体をいずれも使用できるが、耐
フィルミング、耐久性の点からは乾式法によるシリカ微
粉体を用いることが好ましい。
【0157】ここで言う乾式法とは、例えばケイ素ハロ
ゲン化合物の蒸気相酸化により生成するシリカ微粉体の
製造法である。
【0158】一方、本発明に用いられるシリカ微粉体を
湿式法で製造する方法は、従来公知である種々の方法が
適用できる。
【0159】ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化
ケイ素(コロイダルシリカ);ケイ酸アルミニウム、ケ
イ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウ
ム、ケイ酸亜鉛の如きケイ酸塩を適用できる。
【0160】上記シリカ微粉体のうちで、BET法で測
定した窒素吸着による比表面積が30m2 /g以上(特
に50〜400m2 /g)の範囲内のものが良好な結果
を与える。トナー100重量部に対してシリカ微粉体
0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜5重量部使用
するのが良い。
【0161】本発明に係るトナーを正荷電性トナーとし
て用いる場合には、トナーの摩耗防止、キャリア,スリ
ーブ表面の汚損防止のために添加するシリカ微粉体とし
ても、負荷電性であるよりは、正荷電性シリカ微粉体を
用いた方が帯電安定性を損なうこともなく好ましく、ま
た負荷電性トナーとして用いる場合には、同様の理由に
より、負荷電性のシリカ微粉体を用いることが好まし
い。
【0162】シリカ微粉体は一般的には負荷電性である
ので、正荷電性シリカ微粉体を得る方法としては、上述
した未処理のシリカ微粉体を、側鎖に窒素原子を少なく
とも1つ以上有するオルガノ基を有するシリコンオイル
で処理する方法、あるいは窒素含有のシランカップリン
グ剤で処理する方法、またはこの両者で処理する方法が
ある。
【0163】本発明において正荷電性シリカとは、ブロ
ーオフ法で測定した時に、鉄粉キャリアに対しプラスの
トリボ電荷を有するものをいう。
【0164】シリカ微粉体の処理に用いる、側鎖に窒素
原子を有するシリコンオイルとしては、少なくとも下記
式で表わされる部分構造を具備するシリコンオイルが使
用できる。
【0165】
【化8】 (式中、R1 は水素、アルキル基、アリール基またはア
ルコキシ基を示し、R2はアルキレン基またはフェニレ
ン基を示し、R3 及びR4 は水素、アルキル基、または
アリール基を示し、R5は含窒素複素環を示す。)上記
式中において、アルキル基、アリール基、アルキレン
基、フェニレン基は窒素原子を有するオルガノ基を有し
ていても良いし、また帯電性を損ねない範囲で、ハロゲ
ンの置換基を有していても良い。上記シリコーンオイル
は、シリカ微粉末を基準にして1〜50重量%、好まし
くは5〜30重量%を使用するのが良い。
【0166】本発明で用いる含窒素シランカップリング
剤は、一般に下記式で示される構造を有する。
【0167】Rm−Si−Yn (Rは、アルコキシ基またはハロゲンを示し、Yはアミ
ノ基または窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガ
ノ基を示し、m及びnは1〜3の整数であってm+n=
4である。)窒素原子を少なくとも1つ以上有するオル
ガノ基としては、有機基を置換基として有するアミノ
基、または含窒素複素環基、または含窒素複素環基を有
する基が例示される。含窒素複素環基としては、不飽和
複素環基または飽和複素環基があり、それぞれ公知のも
のが適用可能である。不飽和複素環基としては、例えば
下記のものが例示される。
【0168】
【化9】 飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示され
る。
【0169】
【化10】 本発明に使用される複素環基としては、安定性を考慮す
ると五員環または六員環のものが良い。
【0170】そのような処理剤の例としてはアミノプロ
ピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシ
シラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピ
ルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノ
プロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピ
ルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリ
メトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、
ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチル
アミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリ
ル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル
−γ−プロピルベンジルアミンがある。さらに含窒素複
素環としては前述の構造のものが使用でき、そのような
化合物の例としては、メトキシシリル−γ−プロピルピ
ペリジン、トリメトキシシリル−γ−プロピルモルホリ
ン、トリメトキシシリル−γ−プロピルイミダゾールが
ある。上記シランカップリング剤は、シリカ微粉末を基
準にして1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%使
用するのが良い。
【0171】これらの処理された正又は負のシリカ微粉
体の適用量は、トナー100重量部に対して、0.01
〜8重量部のときに効果を発揮し、特に好ましくは0.
1〜5重量部添加した時に優れた安定性を有する正又は
負の帯電性を示す。添加形態については好ましい態様を
述べれば、トナー100重量部に対して、0.1〜3重
量部の処理されたシリカ微粉体がトナー粒子表面に付着
している状態にあるのが良い。前述した未処理のシリカ
微粉体も、これと同様の適用量で用いることができる。
【0172】本発明に用いるシリカ微粉体は、必要に応
じてシランカップリング剤、疎水化の目的で有機ケイ素
化合物などの処理剤で処理されていても良く、シリカ微
粉体と反応あるいは物理吸着する上記処理剤で処理され
る。そのような処理剤としては、例えばヘキサメチルジ
シラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、
α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチル
トリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラ
ン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリ
ルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビ
ニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニル
テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラ
メチルジシロキサン、および1分子当り2から12個の
シロキサン単位を有し、末端に位置する単位にそれぞれ
1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリ
シロキサンがある。これら1種あるいは2種以上の混合
物で用いられる。上記処理剤は、シリカ微粉末を基準に
して1〜40重量%を使用するのが好ましい。
【0173】シリカ微粉末の代わりにBET比表面積5
0〜400m2/gの酸化チタン微粉末(TiO2 )を
用いても良い。さらに、シリカ微粉末と酸化チタン微粉
末の混合粉体を用いてもよい。
【0174】本発明に係るトナーには、フッ素含有重合
体の微粉末(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリ
ビニリデンフルオライドまたはテトラフルオロエチレン
−ビニリデンフルオライド共重合体の微粉末)を添加す
ることも可能である。特に、ポリビニリデンフルオライ
ド微粉末が流動性及び研磨性の点で好ましい。トナーに
対する添加量は0.01〜2.0wt%、特に0.02
〜1.5wt%(さらに好ましくは、0.02〜1.0
wt%)が好ましい。
【0175】着色剤としては従来より知られている染料
及び/または顔料が使用可能である。例えば、カーボン
ブラック,フタロシアニンブルー,ピーコックブルー,
パーマネントレッド,レーキレッド,ローダミンレー
キ,ハンザイエロー,パーマネントイエロー,ベンジジ
ンイエロー等を使用することができる。その含有量とし
て、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量
部、好ましくは0.5〜20重量部、さらにトナー像を
定着したOHPフィルムの透過性を良くするためには1
2重量部以下が好ましく、さらに好ましくは0.5〜9
重量部が良い。
【0176】本発明に係るトナーには、熱ロール定着時
の離型性を良くする目的で低分子量ポリエチレン、低分
子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、
カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワッ
クスの如きワックス状物質を0.5〜5wt%加えるこ
とも本発明の好ましい形態の1つである。
【0177】本発明に係るトナーには、さらに必要に応
じてその他の添加剤を使用しても良い。
【0178】本発明に係るトナーを作製するにはビニル
系、非ビニル系の熱可塑性樹脂、必要に応じて着色剤と
しての顔料又は染料、荷電制御剤、その他の添加剤をボ
ールミルの如き混合機により充分混合してから加熱ロー
ル、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用い
て溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた
中に顔料又は染料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉
砕及び厳密な分級をおこなってトナー粒子を得ることが
出来る。該トナー粒子をそのままトナーとして用いるこ
とも出来るが、さらに得られたトナー粒子に必要に応じ
てシリカ微粉体の如き外添剤を加え、ヘンシェルミキサ
ーの如き混合機を用いてトナー粒子と外添剤とを混合す
ることによりトナーを得ることが出来る。
【0179】ここで本発明におけるトナーのキャリアに
対する摩擦帯電量の測定法を図2を用いて詳述する。
【0180】図2が摩擦帯電量測定装置の説明図であ
る。図2において、底に400メッシュ(キャリア粒子
の通過しない大きさに適宜変更可能)の導電性スクリー
ン21のある金属製の測定容器22に摩擦帯電量を測定
しようとする現像剤担持体上の磁気ブラシ(トナーと磁
性粒子の混合物)を入れ金属製のフタ23をする。この
ときの測定容器22全体の重量を秤りW1 (g)とす
る。次に、吸引機24(測定容器22と接する部分は少
なくとも絶縁体)において、吸引口25から吸引し風量
調節弁26を調整して真空計27の圧力を70mmHg
とする。この状態で充分(約1分間)吸引を行ないトナ
ーを吸引除去する。このときの電位計28の電位をV
(ボルト)とする。ここで29はコンデンサーであり容
量をC(μF)とする。また、吸引後の測定容器全体の
重量を秤りW2 (g)とする。この摩擦帯電量Q(μc
/g)は下式の如く計算される。
【0181】 Q(μc/g)=C×V/(W1 −W2 ) ただし、測定条件は23℃、60%RHとする。
【0182】
【実施例】以下に実施例及び図面をもって本発明を説明
する。これは本発明を何ら限定するものではない。尚、
以下の配合における%及び部はすべて重量%及び重量部
を示す。
【0183】ここで、実施例1A〜実施例5は(a)グ
ラフト変性ポリアミド樹脂、実施例6A〜実施例10は
(b)アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂、実施例1
1A〜実施例15は(c)グラフト変性アルコキシアル
キル化ポリアミド樹脂、実施例16A〜実施例20は
(d)架橋されたアルコキシアルキル化ポリアミド樹
脂、実施例21A〜実施例25は(e)グラフト部分が
一般式(A)の単位成分を含む架橋型グラフト変性アル
コキシアルキル化ポリアミド樹脂に係るものである。
【0184】(実施例1A) スチレン 13.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 4.0% Sr−フェライト 83.0% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料を容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単量
体混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始剤
アゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物を
調製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入っ
た2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイザ
ーにより4500rpmで10分撹拌し、組成物を造粒
した。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、1
0時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を冷
却し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリーを
洗浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子を
得た。
【0185】得られた磁性体分散樹脂粒子の表面に前述
した表1中の樹脂例(I)を被覆樹脂量が前出の計算式
から0.8%になるように、4%をメタノールに溶解
し、キャリア被覆溶液を調製した。
【0186】次にこのキャリア被覆溶液を塗布機(岡田
精工社製:スピラコーター)により、上記磁性体分散樹
脂粒子に塗布した。得られた塗布後の磁性体分散樹脂キ
ャリアを温度90℃で1時間乾燥して溶剤を除去し、磁
性体分散微粒子表面を樹脂被覆層で被覆した樹脂コート
磁性体分散型樹脂キャリアを得た。電子顕微鏡による観
察によれば、コア材が樹脂で均一にコートされているこ
とが確認された。
【0187】得られたキャリア物性を表9及び表10に
まとめて示す。
【0188】得られたキャリアを常温常湿(23℃/6
0%RH),低温低湿(15℃/10%RH),高温高
湿(32.5℃/90%RH)の各環境に4日間放置
後、比抵抗を測定したところ、8.3×1011Ω・c
m、2.8×1012Ω・cm、9.1×1010Ω・cm
であった。
【0189】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで3回溶融混練し、冷却後ハン
マーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。
次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕し
た。更に、得られた微粉砕物を分級して重量平均径が
8.3μmである負帯電性のシアン色の粉末(トナー)
を得た。
【0190】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0191】このシアントナーと、上記キャリアを温度
/湿度がL/L(温度15℃/湿度10%RH),N/
N(温度23℃/湿度60%RH),H/H(温度30
℃/湿度90%RH)の各環境に4日間放置した後、ト
ナー濃度5%で混合し、図2の方法により帯電量を測定
した。以上の結果は表12に示すように環境変動に対す
る帯電量の変化の少ないことがわかる。
【0192】また、シアントナーと上記樹脂キャリアを
温度/湿度がL/L(15℃/10%RH)環境下でト
ナー濃度5%となる様に混合し現像剤を得た。これを同
環境下でキヤノン製フルカラーレーザー複写機CLC−
500用改造現像器の中に入れ、外部モーター駆動(周
速300rpm)により空回転を30分行った。この
後、CLC−500改造機を用い、現像コントラスト3
50Vとして画像出しを行った。この結果、ベタ画像の
濃度も十分であり、また、ハーフトーン部の再現性も良
好であった。
【0193】次に上記キャリアと、上記シアントナーを
N/N環境下でトナー濃度5%で混合し、現像剤を作製
し、現像コントラストを350Vに固定したフルカラー
レザー複写機CLC−500(キヤノン社製)の現像器
のブレードを非磁性とする等の改造を加えた改造機を用
い、前記の種々の環境下で3万枚の複写耐久テストを行
った。以上の結果は表11及び表12に示す様に、耐久
性に優れ、環境変動に対する変化の少ないことがわか
る。また、感光体上へのキャリア付着もみとめられず、
現像剤の穂は密であり、従来と比較してより高画質を達
成している。
【0194】次に、上記シアントナーとキャリアを温度
/湿度がN/N(23℃/60%RH)環境下でトナー
濃度5%となる様に混合し現像剤を得た。得られた現像
剤100gを250ccポリ瓶に入れ、ターブラミキサ
ーによる振とうを1時間行った。その後で現像剤を取り
出し、電子顕微鏡で現像剤の観察を行った。この結果、
表11に示すようにキャリアからの磁性体の脱離、被覆
剤のはがれ、トナーによるフィルミング等認められなか
った。また、トナーの外添剤の脱離、埋没等も認められ
なかった。
【0195】(比較例1)実施例1Aで用いた磁性体分
散樹脂粒子に樹脂コートを施さずにキャリアとした。
【0196】このキャリアの物性を表9及び表10に示
す。また、このキャリアを実施例1Aと同様のテストを
行った。
【0197】振とう試験の結果、電子顕微鏡による観察
で、キャリアからの磁性体の脱離が見られた。
【0198】(比較例2)実施例1Aで用いた磁性体分
散樹脂粒子の代わりに45μmの還元鉄粒子を用いて、
実施例1Aと同様に実施例1Aで用いた被覆樹脂を被覆
した。得られたキャリアの物性を表9及び表10に示
す。このキャリアを用いて実施例1Aと同様の測定ある
いはテストを行った。
【0199】振とう試験の結果、キャリアは振とう前と
変化はなかったが、トナー表面の外添剤の埋没が若干観
察された。また、現像剤の穂は粗く、画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部に若干のガサツキが見られた。
更に1万枚の耐久試験を行った結果、ライン画像の乱れ
を生じた。
【0200】(比較例3) スチレン 13.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 4.0% Cu−Zn・フェライト粒子 83.0% (モル% Fe23 :CuO:ZnO=60:17:23) 実施例1Aと同様に造粒し、磁性体分散樹脂粒子を得
た。得られた粒子の表面に、実施例1Aと同様の樹脂被
覆層を被覆した。電子顕微鏡による観察によれば、コア
材が樹脂で均一にコートされていることが確認された。
【0201】また、実施例1Aと同様のシアントナーと
上記キャリアとを実施例1Aと同様に混合し、テストを
行ったところ、環境変動に対する帯電量の変動は少なか
ったものの、現像剤の穂は粗く画像にガサツキが見られ
た。更に、感光体へのキャリア付着もみとめられた。
【0202】(比較例4)実施例1Aで用いた被覆溶液
の代わりに、6,66,610共重合ナイロン(重量平
均分子量175,000,重量組成比6/66/610
=2/1/1)を被覆樹脂量が1.0%となる様に2%
をメタノールに溶解し、この溶液を塗布機(スピラコー
ター、岡田精工社製)を用いて、実施例1Aで用いたコ
ア材に実施例1Aと同様の工程を経て塗布した。電子顕
微鏡によるキャリア表面の観察を行なったところ、均一
に被覆されていないことが認められた。
【0203】得られたキャリアを常温常湿(温度23℃
/湿度60%RH)、低温低湿(15℃/10%R
H)、高温高湿(32.5℃/90%RH)の各環境に
4日間放置後、比抵抗を測定したところ、各々4.9×
1014Ω・cm、9.1×1015Ω・cm、8.7×1
10Ω・cmであった。
【0204】このキャリアを用いて、実施例1Aと同様
の現像剤を作製し、実施例1Aと同様の評価を行なっ
た。その結果、画像反射濃度は常温常湿(23℃/60
%RH)下で1.30、低温低湿(15℃/10%R
H)下で1.11、高温高湿(32.5℃/90%R
H)下で1.68と濃度差が著しく、特に高温高湿下で
は画像にカブリも認められた。また、3環境におけるト
ナーの帯電量の変動幅も大きく、常温常湿下で−27.
0μc/g、低温低湿下で−39.9μc/g、高温高
湿下で−10.2μc/gであった。
【0205】(実施例1B)実施例1Aと同様な処方を
用いて、容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単量体
混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始剤ア
ゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物を調
製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入った
2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイザー
により2500rpmで10分撹拌し、組成物を造粒し
た。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、10
時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を冷却
し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリーを洗
浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子を得
た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は74μmであ
った。この磁性体分散樹脂粒子の表面に実施例1Aと同
様にして被覆を行い、キャリアを得た。得られたキャリ
アの物性を表9及び表10に示す。また、このキャリア
を用いて実施例1Aと同様なテストを行った。
【0206】低湿下での空回転後の画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部で若干のガサツキが見られたが
実用上特に問題にはならなかった。
【0207】(実施例2) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 27% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=45:35:20) Sr−フェライト 73% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約49μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工製)に投入し、機械
的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに分
級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分散
樹脂粒子の粒径は50μmであった。
【0208】その得られた磁性体分散樹脂粒子の表面に
実施例1Aと同様にして被覆層を設けて樹脂コートキャ
リアを得た。
【0209】このキャリアの物性を表9及び表10に示
す。また、このキャリアを実施例1Aと同様のテストを
行った。
【0210】その結果、実施例1Aと同様に環境変動時
の帯電量の変化が少なく、また、振とう試験、画像出し
試験においても良好であった。
【0211】更に、L/L(15℃/10%RH),N
/N(23℃/60%RH),H/H(32.5℃/9
0%RH)の各環境に4日間放置後、比抵抗を測定した
ところ、4.2×1012Ω・cm、6.1×1011Ω・
cm、9.8×1010Ω・cmであり、変動幅は小さか
った。
【0212】(実施例3A) エトキシ化ビスフェノール−フマル酸−トリメリット酸 17% (50/40/10)を縮合して得られたポリエステル樹脂 Ba−フェライト 83% (モル% Fe23 :BaO=85:15) 上記材料を実施例2と同様にして、球形化された磁性体
分散樹脂粒子を得た。この粒子の粒径は53μmであっ
た。
【0213】上記粒子に、実施例1Aの被覆溶液の代わ
りに前述の表1の樹脂例(IV)を被覆樹脂量が0.9
%となるように8%をメタノールに溶解し、この溶液を
塗布機(スピラコーター、岡田精工社製)を用いて、実
施例1Aのコア材に実施例1Aと同様の工程を経て塗布
した。電子顕微鏡によるキャリア表面の観察を行なった
ところ、被覆樹脂はコア材に均一に被覆されていること
が分かった。
【0214】得られたキャリアを常温常湿(23℃/6
0%RH)、低温低湿(15℃/10%RH)、高温高
湿(32.5℃/90%RH)の各環境に4日間放置
後、比抵抗を測定したところ、各々1.4×1011Ω・
cm、9.5×1011Ω・cm、7.6×109 Ω・c
mであった。
【0215】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
なった後、3本ロールミルで3回溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕し
た。次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕
した。更に、得られた微粉砕物を分級して重量平均径が
12.3μmである負帯電性シアン色の粉体(トナー)
を得た。
【0216】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0217】上記キャリア、及びトナーを用いて、トナ
ー濃度を8%とする以外は実施例1Aと同様の方法で評
価を行った。
【0218】その結果、画像反射濃度は各環境下におい
てそれぞれ高く、鮮明な画像が得られた。また、ハーフ
トーンの再現性も良好であった。
【0219】この時のトナーの帯電量を測定したとこ
ろ、環境の変化に実質的に依存せず安定していた。
【0220】更に3万枚の耐久試験においても表11及
び表12に示すように良好な結果が得られた。
【0221】(実施例3B)実施例3AのBa−フェラ
イト量を30%(残りはポリエステル樹脂)にする以外
は実施例3Aと同様に磁性体分散樹脂粒子を作製した。
これに実施例3Aで用いた被覆樹脂を用いて実施例3A
と同様に被覆を行い、磁性体分散樹脂キャリアを得た。
このキャリアの物性を表9及び表10に示す。また、こ
のキャリアを実施例1Aと同様にテストを行った。振と
う試験の結果は、実施例3Aと同様に良好であったが、
感光ドラム上へのキャリア付着が若干見られ、また、低
湿下における画像出し試験において、ベタ画像の濃度が
実施例3Aに比べて若干低くなったが実用上特に問題に
はならなかった。
【0222】(実施例4) フェノール 7.0% ホルムアルデヒド 3.0% (ホルムアルデヒド約37%,メタノール約10%,残りは水) Sr−フェライト 90.0% 上記材料を塩基性触媒としてアンモニア、重合安定化剤
としてフッ化カルシウムを用いて、水相中で撹拌を行い
つつ、徐々に温度80℃まで加温し、2時間重合を行っ
た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は41μmであ
った。この樹脂粒子に実施例3Aで用いた被覆樹脂を8
%溶解したメタノール溶液を用いて実施例3Aと同様に
して被覆を行った。得られた樹脂被覆キャリアの物性を
表9及び表10に示す。また、このキャリアを用いて実
施例1Aと同様なテストを行ったところ、実施例1Aと
同様に、環境変動に対する抵抗値、帯電量の変動は小さ
く、耐久試験においても良好な結果が得られた。
【0223】
【表9】
【0224】
【表10】
【0225】
【表11】
【0226】
【表12】 (実施例5) プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記の各処方量を充分ヘンシェルミキサーにより予備混
合を行い、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混
練し、冷却後カッターミルにて粗粉砕した後、ジェット
気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉
砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成し
た。さらに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用した
多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)
で超微粉および粗粉を同時に厳密に分級除去して重量平
均粒径6.0μmのシアン色の粉末(トナー)を得た。
このトナーの粒度分布を表13に示す。
【0227】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0228】実施例1Aで用いたトナーに代えて、上記
の如く得られたシアントナーを用いる以外は実施例1と
同様にしてテストを行なったところ実施例1Aと同様の
結果が得られ、特に解像性及びトナー消費量の点が実施
例1Aよりさらに優れていた。
【0229】
【表13】 (実施例6A) スチレン 16.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 4.0% Sr−フェライト 80.0% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料を容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単量
体混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始剤
アゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物を
調製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入っ
た2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイザ
ーにより4500rpmで10分撹拌し、組成物を造粒
した。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、1
0時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を冷
却し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリーを
洗浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子を
得た。
【0230】また、前述の方法で合成したメトキシメチ
ル化ナイロン6(メトキシメチル基の置換率30.6m
ol%)を上記コア材への被覆樹脂量が、前出の計算式
から1.0%になるように、5%をメタノールに溶解
し、キャリア被覆溶液を調製した。
【0231】このキャリア被覆溶液を塗布機(岡田精工
社製:スピラコーター)により、塗布しながら乾燥させ
つつ上記コア材に塗布した。得られた塗布後の磁性体分
散樹脂キャリアを温度40℃で1時間乾燥して溶剤を除
去後、温度110℃で3時間加熱してコア材表面を樹脂
被覆層で被覆した樹脂被覆磁性体分散型樹脂キャリアを
得た。得られた樹脂被覆磁性体分散型樹脂キャリアを電
子顕微鏡による観察を行ったところ、コア材が樹脂で均
一に被覆されていることが確認された。
【0232】得られたキャリアの粒径は47μmであっ
た。上記キャリアの物性を表14及び表15にまとめて
示す。
【0233】更に、上記キャリアを常温常湿(23℃/
60%RH),低温低湿(15℃/10%RH),高温
高湿(32.5℃/90%RH)の各環境に4日間放置
後、比抵抗を測定したところ、9.2×1011Ω・c
m、1.3×1012Ω・cm、1.0×1011Ω・cm
であった。
【0234】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで3回溶融混練し、冷却後ハン
マーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。
次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕し
た。更に、得られた微粉砕物を分級して重量平均径が
8.6μmである負帯電性のシアン色の粉末(トナー)
を得た。
【0235】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0236】このシアントナーと、上記キャリアを温度
/湿度がL/L(温度15℃/湿度10%RH),N/
N(温度23℃/湿度60%RH),H/H(温度30
℃/湿度90%RH)の各環境に4日間放置した後、ト
ナー濃度5%で混合し、図2の方法により帯電量を測定
した。以上の結果は表17に示すように環境変動に対す
る帯電量の変化の少ないことがわかる。
【0237】次に上記キャリアと、上記シアントナーを
N/N環境下でトナー濃度5%で混合し、現像剤を作製
し、現像コントラストを350Vに固定したフルカラー
レーザー複写機CLC−500(キヤノン社製)の現像
器のブレードを非磁性にする等の改造を加えた改造機を
用い、前記の種々の環境下で3万枚の複写耐久テストを
行った。以上の結果は表16及び表17に示す様に、耐
久性に優れ、環境変動に対する変化の少ないことがわか
る。また、感光体上へのキャリア付着もみとめられず、
現像剤の穂は密であり、従来と比較してより高画質を達
成している。
【0238】また、シアントナーと上記樹脂キャリアを
温度/湿度がL/L(15℃/10%RH)環境下でト
ナー濃度5%となる様に混合し現像剤を得た。これを同
環境下でキヤノン製フルカラーレーザー複写機CLC−
500用改造現像器の中に入れ、外部モーター駆動(周
速300rpm)により空回転を30分行った。この
後、CLC−500改造機を用い、現像コントラスト3
50Vとして画像出しを行った。この結果、ベタ画像の
濃度も十分であり、また、ハーフトーン部の再現性も良
好であった。また、上記現像剤100gを250ccポ
リ瓶に入れ、ターブラミキサーによる振とうを1時間行
った。その後で現像剤を取り出し、電子顕微鏡で現像剤
の観察を行った。この結果、キャリアからの磁性体の脱
離、被覆剤のはがれ、トナーによるフィルミング等認め
られなかった。また、トナーの外添剤の脱離、埋没等も
認められなかった。
【0239】(比較例5)実施例6Aで用いた磁性体分
散樹脂粒子に樹脂コートを施さずにキャリアとした。
【0240】このキャリアの物性を表14及び表15に
示す。また、このキャリアを実施例6Aと同様のテスト
を行った。
【0241】振とう試験の結果、電子顕微鏡による観察
で、キャリアからの磁性体の脱離が見られた。
【0242】(比較例6)実施例6Aで用いた磁性体分
散樹脂粒子の代わりに45μmの還元鉄粒子を用いて、
実施例6Aと同様に実施例6Aで用いた被覆樹脂を被覆
した。得られたキャリアの物性を表14及び表15に示
す。このキャリアを用いて実施例6Aと同様の測定ある
いはテストを行った。
【0243】振とう試験の結果、キャリアは振とう前と
変化はなかったが、トナー表面の外添剤の埋没が若干観
察された。また、現像剤の穂は粗く、画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部に若干のガサツキが見られた。
更に1万枚の耐久試験を行った結果、ライン画像の乱れ
を生じた。
【0244】(比較例7) スチレン 16.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 4.0% Cu−Zn・フェライト粒子 80.0% (モル% Fe23 :CuO:ZnO=60:17:23) 実施例6Aと同様に造粒し、磁性体分散樹脂粒子を得
た。得られた粒子の表面に、実施例6Aと同様の樹脂被
覆層を被覆した。電子顕微鏡による観察によれば、コア
材が樹脂で均一にコートされていることが確認された。
【0245】また、実施例6Aと同様のシアントナーと
上記キャリアとを実施例6Aと同様に混合し、テストを
行ったところ、環境変動に対する帯電量の変動は少なか
ったものの、現像剤の穂は粗く画像にガサツキが見られ
た。更に、感光体へのキャリア付着もみとめられた。
【0246】(比較例8)実施例6Aで用いた被覆溶液
の代わりに、6,66,610共重合ナイロン(重量平
均分子量180,000,重量組成比6/66/610
=1/2/1)を被覆樹脂量が1.0%となる様に2%
をメタノールに溶解し、この溶液を塗布機(スピラコー
ター、岡田精工社製)を用いて、実施例6Aで用いたコ
ア材に実施例6Aと同様の工程を経て塗布した。電子顕
微鏡によるキャリア表面の観察を行なったところ、均一
に被覆されていないことが認められた。
【0247】得られたキャリアを常温常湿(温度23℃
/湿度60%RH)、低温低湿(15℃/10%R
H)、高温高湿(32.5℃/90%RH)の各環境に
4日間放置後、比抵抗を測定したところ、各々4.1×
1014Ω・cm、8.6×1015Ω・cm、9.8×1
10Ω・cmであった。
【0248】このキャリアを用いて、実施例6Aと同様
の現像剤を作製し、実施例6Aと同様の評価を行なっ
た。その結果、画像反射濃度は常温常湿(23℃/60
%RH)下で1.35、低温低湿(15℃/10%R
H)下で1.23、高温高湿(32.5℃/90%R
H)下で1.53と濃度差が著しく、特に高温高湿下で
は画像にカブリも認められた。また、3環境におけるト
ナーの帯電量の変動幅も大きく、常温常湿下で−29.
2μc/g、低温低湿下で−40.5μc/g、高温高
湿下で−11.3μc/gであった。
【0249】(実施例6B)実施例6Aと同様な処方を
用いて、容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単量体
混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始剤ア
ゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物を調
製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入った
2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイザー
により2500rpmで10分撹拌し、組成物を造粒し
た。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、10
時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を冷却
し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリーを洗
浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子を得
た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は71μmであ
った。この磁性体分散樹脂粒子の表面に実施例6Aと同
様にして被覆を行い、キャリアを得た。得られたキャリ
アの物性を表14及び表15に示す。また、このキャリ
アを用いて実施例6Aと同様なテストを行った。
【0250】低湿下での空回転後の画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部で若干のガサツキが見られたが
実用上特に問題にはならなかった。
【0251】(実施例7) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 30% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=40:40:20) Sr−フェライト 70% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約54μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工社製)に投入し、機
械的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに
分級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分
散樹脂粒子の粒径は53μmであった。
【0252】その得られた磁性体分散樹脂粒子の表面に
実施例6Aと同様にして被覆層を設けて樹脂コートキャ
リアを得た。
【0253】このキャリアの物性を表14及び表15に
示す。また、このキャリアを実施例6Aと同様のテスト
を行った。
【0254】その結果、実施例6Aと同様に環境変動時
の帯電量の変化が少なく、また、振とう試験、画像出し
試験においても良好であった。
【0255】(実施例8A) エトキシ化ビスフェノール−フマル酸−トリメリット酸 30% (50/40/10)を縮合して得られたポリエステル樹脂 Ba−フェライト 70% (モル% Fe23 :BaO=85:15) 上記材料を実施例7と同様にして、球形化された磁性体
分散樹脂粒子を得た。この粒子の粒径は50μmであっ
た。
【0256】実施例6Aの被覆溶液の代わりにエトキシ
メチル化ナイロン6(エトキシメチル基の置換率:2
3.5mol%)を被覆樹脂量が0.9%となるように
8%をメタノールに溶解し、この溶液を塗布機(スピラ
コーター、岡田精工社製)を用いて、実施例6Aのコア
材に実施例6Aと同様の工程を経て塗布した。電子顕微
鏡によるキャリア表面の観察を行なったところ、被覆樹
脂はコア材に均一に被覆されていることが分かった。
【0257】得られたキャリアを常温常湿(23℃/6
0%RH)、低温低湿(15℃/10%RH)、高温高
湿(32.5℃/90%RH)の各環境に4日間放置
後、比抵抗を測定したところ、各々1.8×1012Ω・
cm、6.9×1012Ω・cm、9.7×1010Ω・c
mであった。
【0258】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
なった後、3本ロールミルで3回溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕し
た。次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕
した。更に、得られた微粉砕物を分級して重量平均径が
12.4μmである負帯電性シアン色の粉体(トナー)
を得た。
【0259】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0260】上記キャリア及びトナーを用いて、トナー
濃度を8%とする以外は実施例6Aと同様の方法で評価
を行なった。その結果、画像反射濃度は常温常湿(23
℃/60%RH)下で1.41、低温低湿(15℃/1
0%RH)下で1.42、高温高湿(32.5℃/90
%RH)下で1.50とそれぞれ高く、鮮明な画像が得
られた。また、ハーフトーンの再現性はいずれの環境に
おいても良好であった。この時のトナーの帯電量を測定
したところ、常温常湿下で−28.1μc/g、低温低
湿下で−30.0μc/g、高温高湿下で−26.0μ
c/gであり、環境の変化に実質的に依存せず、安定し
ていた。さらに、この現像剤を用いて、常温常湿下で3
万枚の複写耐久試験を行なったところ、3万枚後でも画
像反射濃度1.42と十分高く、かつハーフトーン部の
ガサツキも見られず、鮮明な画像が得られた。耐久後の
現像剤の電子顕微鏡観察の結果、キャリア表面はトナー
のスペント化もなく、被覆樹脂の被覆状態も良好であっ
た。
【0261】(実施例8B)実施例8AのBa−フェラ
イト量を35%(残りはポリエステル樹脂)にする以外
は実施例8Aと同様に磁性体分散樹脂粒子を作製した。
これに実施例6Aで用いた被覆樹脂を用いて実施例8A
と同様に被覆を行い、磁性体分散樹脂キャリアを得た。
このキャリアの物性を表14及び表15に示す。また、
このキャリアを実施例6Aと同様にテストを行った。振
とう試験の結果は、実施例8Aと同様に良好であった
が、感光ドラム上へのキャリア付着が若干見られ、ま
た、低湿下における画像出し試験において、ベタ画像の
濃度が実施例8Aに比べて若干低くなったが実用上特に
問題にはならなかった。
【0262】(実施例9) フェノール 7.0% ホルムアルデヒド 3.0% (ホルムアルデヒド約37%,メタノール約10%,残りは水) Sr−フェライト 90.0% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料を塩基性触媒としてアンモニア、重合安定化剤
としてフッ化カルシウムを用いて、水相中で撹拌を行い
つつ、徐々に温度80℃まで加温し、2時間重合を行っ
た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は42μmであ
った。この樹脂粒子に実施例6Aで用いた被覆樹脂を1
0%溶解したメタノールを用いて実施例6Aと同様にし
て被覆を行った。得られた樹脂被覆キャリアの物性を表
14及び表15に示す。また、このキャリアを用いて実
施例6Aと同様なテストを行ったところ、実施例6Aと
同様な良好な結果が得られた。
【0263】
【表14】
【0264】
【表15】
【0265】
【表16】
【0266】
【表17】 (実施例10) プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記の各処方量を充分ヘンシェルミキサーにより予備混
合を行い、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混
練し、冷却後カッターミルにて粗粉砕した後、ジェット
気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉
砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成し
た。さらに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用した
多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)
で超微粉および粗粉を同時に厳密に分級除去して重量平
均粒径7.0μmのシアン色の粉末(トナー)を得た。
このトナーの粒度分布を表18に示す。
【0267】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0268】実施例6Aで用いたトナーに代えて、上記
の如く得られたシアントナーを用いる以外は実施例6A
と同様にしてテストを行なったところ実施例6Aと同様
の結果が得られ、特に解像性及びトナー消費量の点が実
施例6Aよりさらに優れていた。
【0269】
【表18】 (実施例11A) スチレン 12.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 4.0% Sr−フェライト 84.0% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料を容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単量
体混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始剤
アゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物を
調製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入っ
た2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイザ
ーにより4500rpmで10分撹拌し、組成物を造粒
した。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、1
0時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を冷
却し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリーを
洗浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子を
得た。
【0270】前述した表3中の樹脂例(I)を上記コア
材への被覆樹脂量が前出の計算式から0.9%になるよ
うに15%をメタノールに溶解し、キャリア被覆溶液を
調製した。
【0271】このキャリア被覆溶液を塗布機(岡田精工
社製:スピラコーター)により、塗布しながら乾燥させ
つつ上記コア材に塗布した。得られた塗布後の磁性体分
散樹脂キャリアを温度40℃で1時間乾燥して溶剤を除
去後、温度110℃で3時間加熱してコア材表面を樹脂
被覆層で被覆した樹脂被覆磁性体分散型樹脂キャリアを
得た。得られた樹脂被覆磁性体分散型樹脂キャリアを電
子顕微鏡による観察を行ったところ、コア材が樹脂で均
一に被覆されていた。
【0272】得られたキャリア物性を表19及び表20
に示す。
【0273】得られたキャリアを常温常湿(23℃/6
0%RH),低温低湿(15℃/10%RH),高温高
湿(32.5℃/90%RH)の各環境に4日間放置
後、比抵抗を測定したところ、8.3×1011Ω・c
m、9.8×1011Ω・cm、4.5×1011Ω・cm
であった。
【0274】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで3回溶融混練し、冷却後ハン
マーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。
次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕し
た。更に、得られた微粉砕物を分級して重量平均径が
8.7μmである負帯電性シアン色の粉体(トナー)を
得た。
【0275】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0276】このシアントナーと、上記キャリアを温度
/湿度がL/L(温度15℃/湿度10%RH),N/
N(温度23℃/湿度60%RH),H/H(温度30
℃/湿度90%RH)の各環境に4日間放置した後、ト
ナー濃度5%で混合し、図2の方法により帯電量を測定
した。以上の結果は表22に示すように環境変動に対す
る帯電量の変化の少ないことがわかる。
【0277】次に上記キャリアと、上記シアントナーを
N/N環境下でトナー濃度5%で混合し、現像剤を作製
し、現像コントラストを350Vに固定したフルカラー
レーザー複写機CLC−500(キヤノン社製)の現像
器のブレードを非磁性にする等の改造を行った改造機を
用い、前記の種々の環境下で3万枚の複写耐久テストを
行った。以上の結果は表21及び表22に示す様に、耐
久性に優れ、環境変動に対する変化の少ないことがわか
る。また、感光体上へのキャリア付着もみとめられず、
現像剤の穂は密であり、従来と比較してより高画質を達
成している。
【0278】次に、上記シアントナーとキャリアを温度
/湿度がN/N(23℃/60%RH)環境下でトナー
濃度5%となる様に混合し現像剤を得た。得られた現像
剤100gを250ccポリ瓶に入れ、ターブラミキサ
ーによる振とうを1時間行った。その後で現像剤を取り
出し、電子顕微鏡で現像剤の観察を行った。この結果、
キャリアからの磁性体の脱離、被覆剤のはがれ、トナー
によるフィルミング等認められなかった。また、トナー
の外添剤の脱離、埋没等も認められなかった。
【0279】また、シアントナーと上記樹脂キャリアを
温度/湿度がL/L(15℃/10%RH)環境下でト
ナー濃度5%となる様に混合し現像剤を得た。これを同
環境下でキヤノン製フルカラーレーザー複写機CLC−
500用改造現像器の中に入れ、外部モーター駆動(周
速300rpm)により空回転を30分行った。この
後、CLC−500改造機を用い、現像コントラスト3
50Vとして画像出しを行った。この結果、ベタ画像の
濃度も十分であり、また、ハーフトーン部の再現性も良
好であった。
【0280】(比較例9)実施例11Aで用いた磁性体
分散樹脂粒子に樹脂コートを施さずにキャリアとした。
【0281】このキャリアの物性を表19及び表20に
示す。また、このキャリアを実施例11Aと同様のテス
トを行った。
【0282】振とう試験の結果、電子顕微鏡による観察
で、キャリアからの磁性体の脱離が見られた。
【0283】(比較例10)実施例11Aで用いた磁性
体分散樹脂粒子の代わりに45μmの還元鉄粒子を用い
て、実施例11Aと同様に実施例11Aで用いた被覆樹
脂を被覆した。得られたキャリアの物性を表19及び表
20に示す。このキャリアを用いて実施例11Aと同様
の測定あるいはテストを行った。
【0284】振とう試験の結果、キャリアは振とう前と
変化はなかったが、トナー表面の外添剤の埋没が若干観
察された。また、現像剤の穂は粗く、画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部に若干のガサツキが見られた。
更に1万枚の耐久試験を行った結果、ライン画像の乱れ
を生じた。
【0285】(比較例11) スチレン 12.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 4.0% Cu−Zn・フェライト粒子 84.0% (モル% Fe23 :CuO:ZnO=60:17:23) 実施例11Aと同様に造粒し、磁性体分散樹脂粒子を得
た。得られた粒子の表面に、実施例11Aと同様の樹脂
被覆層を被覆した。電子顕微鏡による観察によれば、コ
ア材が樹脂で均一にコートされていることが確認され
た。
【0286】また、実施例11Aと同様のシアントナー
と上記キャリアとを実施例11Aと同様に混合し、テス
トを行ったところ、環境変動に対する帯電量の変動は少
なかったものの、現像剤の穂は粗く画像にガサツキが見
られた。更に、感光体へのキャリア付着もみとめられ
た。
【0287】(比較例12)実施例11Aで用いた被覆
溶液の代わりに、6,66,610共重合ナイロン(重
量平均分子量185,000,重量組成比6/66/6
10=1/1/2)を被覆樹脂量が1.0%となる様に
2%をメタノールに溶解し、この溶液を塗布機(スピラ
コーター、岡田精工社製)を用いて、実施例11Aで用
いたコア材に実施例11Aと同様の工程を経て塗布し
た。電子顕微鏡によるキャリア表面の観察を行なったと
ころ、均一に被覆されていないことが認められた。
【0288】得られたキャリアを常温常湿(温度23℃
/湿度60%RH)、低温低湿(15℃/10%R
H)、高温高湿(32.5℃/90%RH)の各環境に
4日間放置後、比抵抗を測定したところ、各々3.9×
1014Ω・cm、9.2×1015Ω・cm、1.3×1
11Ω・cmであった。
【0289】このキャリアを用いて、実施例11Aと同
様の現像剤を作製し、実施例11Aと同様の評価を行な
った。その結果、画像反射濃度は常温常湿(23℃/6
0%RH)下で1.30、低温低湿(15℃/10%R
H)下で1.18、高温高湿(32.5℃/90%R
H)下で1.69と濃度差が著しく、特に高温高湿下で
は画像にカブリも認められた。また、3環境におけるト
ナーの帯電量の変動も大きく、常温常湿下で−29.6
μc/g、低温低湿下で−42.8μc/g、高温高湿
下で−12.5μc/gであった。
【0290】(実施例11B)実施例11Aと同様な処
方を用いて、容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単
量体混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始
剤アゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物
を調製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入
った2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイ
ザーにより2500rpmで10分撹拌し、組成物を造
粒した。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、
10時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を
冷却し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリー
を洗浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子
を得た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は73μm
であった。この磁性体分散樹脂粒子の表面に実施例11
Aと同様にして被覆を行い、キャリアを得た。得られた
キャリアの物性を表19及び表20に示す。また、この
キャリアを用いて実施例11Aと同様なテストを行っ
た。
【0291】低湿下での空回転後の画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部で若干のガサツキが見られたが
実用上特に問題にはならなかった。
【0292】(実施例12) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 16% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=40:40:20) Sr−フェライト 84% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約49μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工製)に投入し、機械
的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに分
級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分散
樹脂粒子の粒径は54μmであった。
【0293】その得られた磁性体分散樹脂粒子の表面に
実施例11Aと同様にして被覆層を設けて樹脂コートキ
ャリアを得た。
【0294】このキャリアの物性を表19及び表20に
示す。また、このキャリアを実施例11Aと同様のテス
トを行った。
【0295】その結果、実施例11Aと同様に環境変動
時の帯電量の変化が少なく、また、振とう試験、画像出
し試験においても良好であった。
【0296】(実施例13A) エトキシ化ビスフェノール−フマル酸−トリメリット酸 16% (50/40/10)を縮合して得られたポリエステル樹脂 Ba−フェライト 84% (モル% Fe23 :BaO=85:15) 上記材料を実施例12と同様にして、球形化された磁性
体分散樹脂粒子を得た。この粒子の粒径は52μmであ
った。
【0297】実施例11Aの被覆溶液の代わりに前述の
表3中の樹脂例(V)を被覆樹脂量が0.9%となるよ
うに25%をメタノールに溶解し、この溶液を塗布機
(スピラコーター、岡田精工社製)を用いて、実施例1
1Aのコア材に実施例11Aと同様の工程を経て塗布し
た。電子顕微鏡によるキャリア表面の観察を行なったと
ころ、被覆樹脂はコア材に均一に被覆されていることが
分かった。
【0298】得られたキャリアを常温常湿(温度23℃
/湿度60%RH)、低温低湿(15℃/10%R
H)、高温高湿(32.5℃/90%RH)の各環境に
4日間放置後、比抵抗を測定したところ、各々2.1×
1011Ω・cm、5.7×1011Ω・cm、1.3×1
11Ω・cmであった。
【0299】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
なった後、3本ロールミルで3回溶融混練し、冷却後ハ
ンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕し
た。次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕
した。更に、得られた微粉砕物を分級して重量平均径が
12.1μmである負帯電性シアン色の粉体(トナー)
を得た。
【0300】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0301】上記キャリア及びトナーを用いて、トナー
濃度を8%とする以外は実施例11Aと同様の方法で評
価を行なった。その結果、画像反射濃度は常温常湿(2
3℃/60%RH)下で1.48、低温低湿(15℃/
10%RH)下で1.46、高温高湿(32.5℃/9
0%RH)下で1.49とそれぞれ高く、鮮明な画像が
得られた。また、ハーフトーンの再現性はいずれの環境
においても良好であった。この時のトナーの帯電量を測
定したところ、常温常湿下で−25.2μc/g、低温
低湿下で−26.4μc/g、高温高湿下で−24.7
μc/gであり、環境の変化に対する帯電量の変動幅は
小さかった。さらに、この現像剤を用いて、常温常湿下
で3万枚の複写耐久試験を行なったところ、3万枚後で
も画像反射濃度1.46と十分高く、かつハーフトーン
部のガサツキも見られず、鮮明な画像が得られた。耐久
後の現像剤の電子顕微鏡観察の結果、キャリア表面はト
ナーのスペント化もなく、被覆樹脂の被覆状態も良好で
あった。
【0302】(実施例13B)実施例13AのBa−フ
ェライト量を42%(残りはポリエステル樹脂)にする
以外は実施例13Aと同様に磁性体分散樹脂粒子を作製
した。これに実施例13Aで用いた被覆樹脂を用いて実
施例13Aと同様に被覆を行い、磁性体分散樹脂キャリ
アを得た。このキャリアの物性を表19及び表20に示
す。また、このキャリアを実施例11Aと同様にテスト
を行った。振とう試験の結果は、実施例13Aと同様に
良好であったが、感光ドラム上へのキャリア付着が若干
見られ、また、低湿下における画像出し試験において、
ベタ画像の濃度が実施例13Aに比べて若干低くなった
が実用上特に問題にはならなかった。
【0303】(実施例14) フェノール 7.0% ホルムアルデヒド 4.0% (ホルムアルデヒド約37%,メタノール約10%,残りは水) Sr−フェライト 89.0% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料を塩基性触媒としてアンモニア、重合安定化剤
としてフッ化カルシウムを用いて、水相中で撹拌を行い
つつ、徐々に温度80℃まで加温し、2時間重合を行っ
た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は43μmであ
った。この樹脂粒子に実施例13Aで用いた被覆樹脂を
10%溶解したメタノールを用いて実施例13Aと同様
にして被覆を行った。得られた樹脂被覆キャリアの物性
を表19及び表20に示す。また、このキャリアを用い
て実施例11Aと同様なテストを行ったところ、実施例
11Aと同様な良好な結果が得られた。
【0304】
【表19】
【0305】
【表20】
【0306】
【表21】
【0307】
【表22】 (実施例15) プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記の各処方量を充分ヘンシェルミキサーにより予備混
合を行い、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混
練し、冷却後カッターミルにて粗粉砕した後、ジェット
気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉
砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成し
た。さらに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用した
多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)
で超微粉および粗粉を同時に厳密に分級除去して重量平
均粒径6.2μmのシアン色の粉末(トナー)を得た。
このトナーの粒度分布を表23に示す。
【0308】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0309】実施例11Aで用いたトナーに代えて、上
記の如く得られたシアントナーを用いる以外は実施例1
1Aと同様にしてテストを行なったところ実施例11A
と同様の結果が得られ、特に解像性及びトナー消費量の
点が実施例11Aよりさらに優れていた。
【0310】
【表23】 (実施例16A) スチレン 11.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 3.0% Sr−フェライト 86.0% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料を容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単量
体混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始剤
アゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物を
調製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入っ
た2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイザ
ーにより4500rpmで10分撹拌し、組成物を造粒
した。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、1
0時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を冷
却し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリーを
洗浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子を
得た。
【0311】前述した表4中の樹脂例(I)を上記コア
材への被覆樹脂量が前出の計算式から1.5%になるよ
うに15ぶを予めクエン酸0.3部を溶解させたメタノ
ール85部に溶解し、キャリア被覆溶液を調製した。
【0312】このキャリア被覆溶液を塗布機(岡田精工
社製:スピラコーター)により、塗布しながら乾燥させ
つつ上記コア材に塗布した。得られた塗布後の磁性体分
散樹脂キャリアを温度40℃で1時間乾燥して溶剤を除
去後、温度110℃で2時間加熱してコア材表面を樹脂
被覆層で被覆した樹脂被覆磁性体分散型樹脂キャリアを
得た。得られた樹脂被覆磁性体分散型樹脂キャリアを電
子顕微鏡による観察を行ったところ、コア材が樹脂で均
一に被覆されていることが確認された。
【0313】得られたキャリアの物性を表24及び表2
5にまとめて示す。
【0314】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで3回溶融混練し、冷却後ハン
マーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。
次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕し
た。更に、得られた微粉砕物を分級して重量平均径が
8.5μmである負帯電性のシアン色の粉末(トナー)
を得た。
【0315】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0316】このシアントナーと、上記キャリアを温度
/湿度がL/L(温度15℃/湿度10%RH),N/
N(温度23℃/湿度60%RH),H/H(温度30
℃/湿度90%RH)の各環境に4日間放置した後、ト
ナー濃度5%で混合し、図2の方法により帯電量を測定
した。以上の結果は表27に示すように環境変動に対す
る帯電量の変化の少ないことがわかる。
【0317】次に上記キャリアと、上記シアントナーを
N/N環境下でトナー濃度5%で混合し、現像剤を作製
し、現像コントラストを350Vに固定したフルカラー
レーザー複写機CLC−500(キヤノン社製)の現像
器のブレードを非磁性とする等の改造を加えた改造機を
用い、前記の種々の環境下で3万枚の複写耐久テストを
行った。以上の結果は表26,27に示す様に、耐久性
に優れ、環境変動に対する変化の少ないことがわかる。
更に現像剤の流動性が良い上に、感光体上へのキャリア
付着もみとめられず、現像剤の穂は密であり、従来と比
較してより高画質を達成している。
【0318】次に、上記シアントナーとキャリアを温度
/湿度がN/N(23℃/60%RH)環境下でトナー
濃度5%となる様に混合し現像剤を得た。得られた現像
剤100gを250ccポリ瓶に入れ、ターブラミキサ
ーによる振とうを1時間行った。その後で現像剤を取り
出し、電子顕微鏡で現像剤の観察を行った。この結果、
キャリアからの磁性体の脱離、被覆剤のはがれ、トナー
によるフィルミング等認められなかった。また、トナー
の外添剤の脱離、埋没等も認められなかった。
【0319】また、シアントナーと上記樹脂キャリアを
温度/湿度がL/L(15℃/10%RH)環境下でト
ナー濃度5%となる様に混合し現像剤を得た。これを同
環境下でキヤノン製フルカラーレーザー複写機CLC−
500用改造現像器の中に入れ、外部モーター駆動(周
速300rpm)により空回転を30分行った。この
後、CLC−500改造機を用い、現像コントラスト3
50Vとして画像出しを行った。この結果、ベタ画像の
濃度も十分であり、また、ハーフトーン部の再現性も良
好であった。更にこの現像剤を用いて、3万枚の複写耐
久試験を行ったところ、表26,27に示すとおりの良
好な結果が得られた。
【0320】(比較例13)実施例16Aで用いた磁性
体分散樹脂粒子に樹脂コートを施さずにキャリアとし
た。
【0321】このキャリアの物性を表24及び表25に
示す。また、このキャリアを実施例16Aと同様のテス
トを行った。
【0322】振とう試験の結果、電子顕微鏡による観察
で、キャリアからの磁性体の脱離が見られた。
【0323】(比較例14)実施例16Aで用いた磁性
体分散樹脂粒子の代わりに45μmの還元鉄粒子を用い
て、実施例16Aと同様に実施例16Aで用いた被覆樹
脂を被覆した。得られたキャリアの物性を表24及び表
25に示す。このキャリアを用いて実施例16Aと同様
の測定あるいはテストを行った。
【0324】振とう試験の結果、キャリアは振とう前と
変化はなかったが、トナー表面の外添剤の埋没が若干観
察された。また、現像剤の穂は粗く、画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部に若干のガサツキが見られた。
更に1万枚の耐久試験を行った結果、ライン画像の乱れ
を生じた。
【0325】(比較例15) スチレン 11.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 3.0% Cu−Zn・フェライト粒子 86.0% (モル% Fe23 :CuO:ZnO=60:17:23) 実施例16Aと同様に造粒し、磁性体分散樹脂粒子を得
た。得られた粒子の表面に、実施例16Aと同様の樹脂
被覆層を被覆した。電子顕微鏡による観察によれば、コ
ア材が樹脂で均一にコートされていることが確認され
た。
【0326】また、実施例16Aと同様のシアントナー
と上記キャリアとを実施例16Aと同様に混合し、テス
トを行ったところ、環境変動に対する帯電量の変動は少
なかったものの、現像剤の穂は粗く画像にガサツキが見
られた。更に、感光体へのキャリア付着もみとめられ
た。
【0327】(比較例16)6,66,610共重合ナ
イロン(重量平均分子量155,000,重量組成比6
/66/610=2/2/1)を被覆樹脂量が0.9%
となるように5部をメタノール95部に溶解し、キャリ
ア被覆溶液を作製した。この溶液を実施例16Aで用い
た磁性体分散樹脂粒子に実施例16Aと同様にして塗布
し、乾燥工程を経て樹脂被覆キャリアを得た。
【0328】このキャリアを電子顕微鏡にり表面を観察
したところ、芯材の突起部分の塗膜が薄くなっており、
均一に被覆されていないことが判明した。得られたキャ
リアを常温常湿、低温低湿、高温高湿の各環境下に4日
間放置後、比抵抗を測定したところ、各々3.6×10
14Ω・cm、7.9×1015Ω・cm、9.1×1010
Ω・cmであった。
【0329】このキャリアを用いて、実施例16Aと同
様の試験を行なった。その結果、CLC−500改造機
を用いた画像形成テストにおいては、画像反射濃度が常
温常湿下で1.12、低温低湿下で1.09、高温高湿
下で1.25といずれの環境においても低く、ガサつい
た画像が得られた。また、このときのトナーの帯電量を
測定したところ、、常温常湿下で−55.1μc/g、
低温低湿下で−64.0μc/g、高温高湿下で−3
8.2μc/gと環境によってトナーの帯電量が大きく
変動していた。次にターブラミキサーによる振とう試験
を行ない電子顕微鏡で現像剤を観察したところキャリア
表面にトナーのフィルミングが認められ、また、キャリ
ア被覆樹脂の一部が剥離していた。次にまたCLC−5
00用の改造現像器を用いた空回転試験においては、ベ
タ画像が初期に比べかなり薄れて濃度低下しており、ま
たハーフトーン部においてはガサつきが目立ち、画質が
劣化していた。
【0330】(実施例16B)実施例16Aと同様な処
方を用いて、容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単
量体混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始
剤アゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物
を調製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入
った2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイ
ザーにより2500rpmで10分撹拌し、組成物を造
粒した。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、
10時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を
冷却し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリー
を洗浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子
を得た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は74μm
であった。この磁性体分散樹脂粒子の表面に実施例16
Aと同様にして被覆を行い、キャリアを得た。得られた
キャリアの物性を表24及び表25に示す。また、この
キャリアを用いて実施例16Aと同様なテストを行っ
た。
【0331】低湿下での空回転後の画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部で若干のガサツキが見られたが
実用上特に問題にはならなかった。
【0332】(実施例17) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 27% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=40:40:20) Sr−フェライト 73% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約49μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工社製)に投入し、機
械的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに
分級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分
散樹脂粒子の粒径は52μmであった。
【0333】その得られた磁性体分散樹脂粒子の表面に
実施例16Aと同様にして被覆層を設けて樹脂コートキ
ャリアを得た。
【0334】このキャリアの物性を表24及び表25に
示す。また、このキャリアを実施例16Aと同様のテス
トを行った。
【0335】その結果、実施例16Aと同様に環境変動
時の帯電量の変化が少なく、また、振とう試験、画像出
し試験においても良好であった。
【0336】(実施例18A) エトキシ化ビスフェノール−フマル酸−トリメリット酸 27% (50/40/10)を縮合して得られたポリエステル樹脂 Ba−フェライト 73% (モル% Fe23 :BaO=85:15) 上記材料を実施例17と同様にして、球形化された磁性
体分散樹脂粒子を得た。この粒子の粒径は55μmであ
った。
【0337】次に前述した表4中の樹脂例(II)を被
覆樹脂量が1.2%となるように15部をクエン酸0.
5部を溶解したメタノール85部に溶解し、キャリア被
覆溶液を調製した。この溶液を実施例16Aと同様にし
て上記コア材に塗布し、乾燥工程を経て樹脂被覆キャリ
アを得た。
【0338】得られたキャリアの物性を表24及び表2
5に示す。
【0339】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度
に粗粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕
機で微粉砕した。さらに、得られた微粉砕物を分級して
重量平均粒径が12.3μmである負摩擦帯電性のシア
ン色の粉体を得た。上記着色剤粉体100部と、ヘキサ
メチルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5
部とを混合してシアントナーとした。
【0340】上記トナー及びキャリアを用いて、トナー
濃度を8%とする以外は実施例16Aと同様なテストを
行ったところ、実施例16Aと同様に良好な結果が得ら
れた。
【0341】(実施例18B)実施例18AのBa−フ
ェライト量を32%(残りはポリエステル樹脂)にする
以外は実施例16Aと同様に磁性体分散樹脂粒子を作製
した。これに実施例18Aで用いた被覆樹脂を用いて実
施例18Aと同様に被覆を行い、磁性体分散樹脂キャリ
アを得た。このキャリアの物性を表24及び表25に示
す。また、このキャリアを実施例16Aと同様にテスト
を行った。振とう試験の結果は、実施例18Aと同様に
良好であったが、感光ドラム上へのキャリア付着が若干
見られ、また、低湿下における画像出し試験において、
ベタ画像の濃度が実施例18Aに比べて若干低くなった
が実用上特に問題にはならなかった。
【0342】(実施例19) フェノール 8.0% ホルムアルデヒド 4.0% (ホルムアルデヒド約37%,メタノール約10%,残りは水) Sr−フェライト 88.0% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料を塩基性触媒としてアンモニア、重合安定化剤
としてフッ化カルシウムを用いて、水相中で撹拌を行い
つつ、徐々に温度80℃まで加温し、2時間重合を行っ
た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は43μmであ
った。この樹脂粒子に実施例18Aで用いた被覆樹脂を
10%溶解したメタノールを用いて実施例18Aと同様
にして被覆を行った。得られた樹脂被覆キャリアの物性
を表24及び表25に示す。また、このキャリアを用い
て実施例16Aと同様なテストを行ったところ、実施例
16Aと同様な良好な結果が得られた。
【0343】
【表24】
【0344】
【表25】
【0345】
【表26】
【0346】
【表27】 (実施例20) プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記の各処方量を十分ヘンシェルミキサーにより予備混
合を行い、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混
練し、冷却後カッターミルにて粗粉砕した後、ジェット
気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉
砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成し
た。さらに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用した
多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)
で超微粉および粗粉を同時に厳密に分級除去して重量平
均粒径6.1μmのシアン色の微粉末(トナー)を得
た。このトナーの粒度分布を表28に示す。
【0347】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0348】実施例16Aで用いたシアントナーに代え
て、上記の如く得られたシアントナーを用いる以外は実
施例16Aと同様にしてテストを行ったところ実施例1
6Aと同様の結果が得られ、特に解像性及びトナー消費
量の点が実施例16Aよりさらに優れていた。
【0349】
【表28】 (実施例21A) スチレン 12.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 4.0% Sr−フェライト 84.0% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料を容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単量
体混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始剤
アゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物を
調製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入っ
た2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイザ
ーにより4500rpmで10分撹拌し、組成物を造粒
した。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、1
0時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を冷
却し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリーを
洗浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子を
得た。
【0350】前述した表6中の樹脂例(I)15部を予
めクエン酸0.5部を溶解させたメタノール85部に溶
解し、キャリア被覆溶液を調製した。
【0351】この被覆溶液中の被覆樹脂量が0.8%に
なるように上記コア材を用いて、塗布機(岡田精工社
製:スピラコーター)により塗布した。
【0352】得られた塗布後の磁性体分散樹脂キャリア
を温度70℃で1時間乾燥して溶剤を除去後、温度13
0℃で10分加熱してコア材表面を樹脂被覆層で被覆し
た樹脂被覆磁性体分散型樹脂キャリアを得た。得られた
樹脂被覆磁性体分散型キャリアを電子顕微鏡による観察
を行ったところ、コア材が樹脂で均一に被覆されている
ことが確認された。
【0353】得られたキャリアを常温常湿(温度23℃
/湿度60%RH),低温低湿(15℃/10%R
H),高温高湿(32.5℃/90%RH)の各環境に
4日間放置後、比抵抗を測定したところ、各々9.4×
1011Ω・cm、2.5×1012Ω・cm、6.2×1
11Ω・cmであった。
【0354】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで3回溶融混練し、冷却後ハン
マーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。
次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕し
た。更に、得られた微粉砕物を分級して重量平均径が
8.7μmである負帯電性のシアン色の粉体(トナー)
を得た。
【0355】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0356】このシアントナーと、上記キャリアを温度
/湿度がL/L(温度15℃/湿度10%RH),N/
N(温度23℃/湿度60%RH),H/H(温度30
℃/湿度90%RH)の各環境に4日間放置した後、ト
ナー濃度5%で混合し、図2の方法により帯電量を測定
した。以上の結果は表32に示すように環境変動に対す
る帯電量の変化の少ないことがわかる。
【0357】次に上記キャリアと、上記シアントナーを
N/N環境下でトナー濃度5%で混合し、現像剤を作製
し、現像コントラストを350Vに固定したフルカラー
レーザー複写機CLC−500(キヤノン社製)の現像
器のブレードを非磁性とする等の改造を加えた改造機を
用い、前記の種々の環境下で3万枚の複写耐久テストを
行った。以上の結果は表31,32に示す様に、耐久性
に優れ、環境変動に対する変化の少ないことがわかる。
また、現像剤の流動性が良い上に感光体上へのキャリア
付着もみとめられず、現像剤の穂は密であり、従来と比
較してより高画質を達成している。
【0358】次に、上記シアントナーとキャリアを温度
/湿度がN/N(23℃/60%RH)環境下でトナー
濃度5%となる様に混合し現像剤を得た。得られた現像
剤100gを250ccポリ瓶に入れ、ターブラミキサ
ーによる振とうを1時間行った。その後で現像剤を取り
出し、電子顕微鏡で現像剤の観察を行った。この結果、
キャリアからの磁性体の脱離、被覆剤のはがれ、トナー
によるフィルミング等認められなかった。また、トナー
の外添剤の脱離、埋没等も認められなかった。
【0359】また、シアントナーと上記樹脂キャリアを
温度/湿度がL/L(15℃/10%RH)環境下でト
ナー濃度5%となる様に混合し現像剤を得た。これを同
環境下でキヤノン製フルカラーレーザー複写機CLC−
500用改造現像器の中に入れ、外部モーター駆動(周
速300rpm)により空回転を30分行った。この
後、CLC−500改造機を用い、現像コントラスト3
50Vとして画像出しを行った。この結果、ベタ画像の
濃度も十分であり、また、ハーフトーン部の再現性も良
好であった。
【0360】(比較例17)実施例21Aで用いた磁性
体分散樹脂粒子に樹脂コートを施さずにキャリアとし
た。
【0361】このキャリアの物性を表29及び表30に
示す。また、このキャリアを実施例21Aと同様のテス
トを行った。
【0362】振とう試験の結果、電子顕微鏡による観察
で、キャリアからの磁性体の脱離が見られた。
【0363】(比較例18)実施例21Aで用いた磁性
体分散樹脂粒子の代わりに45μmの還元鉄粒子を用い
て、実施例21Aと同様に実施例21Aで用いた被覆樹
脂を被覆した。得られたキャリアの物性を表29及び表
30に示す。このキャリアを用いて実施例21Aと同様
の測定あるいはテストを行った。
【0364】振とう試験の結果、キャリアは振とう前と
変化はなかったが、トナー表面の外添剤の埋没が若干観
察された。また、現像剤の穂は粗く、画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部に若干のガサツキが見られた。
更に1万枚の耐久試験を行った結果、ライン画像の乱れ
を生じた。
【0365】(比較例19) スチレン 12.0% アクリル酸2−エチルヘキシル 4.0% Cu−Zn・フェライト粒子 84.0% (モル% Fe23 :CuO:ZnO=60:17:23) 実施例21Aと同様に造粒し、磁性体分散樹脂粒子を得
た。得られた粒子の表面に、実施例21Aと同様の樹脂
被覆層を被覆した。電子顕微鏡による観察によれば、コ
ア材が樹脂で均一にコートされていることが確認され
た。
【0366】また、実施例21Aと同様のシアントナー
と上記キャリアとを実施例21Aと同様に混合し、テス
トを行ったところ、環境変動に対する帯電量の変動は少
なかったものの、現像剤の穂は粗く画像にガサツキが見
られた。更に、感光体へのキャリア付着もみとめられ
た。
【0367】(比較例20)実施例21Aで用いた被覆
溶液の代わりに、6,66,610共重合ナイロン(重
量組成比2:1:1、重量平均分子量228,000)
を被覆樹脂量が1.0%となる様に2%をメタノールに
溶解し、この溶液を塗布機(スピラコーター、岡田精工
社製)を用いて、実施例21Aで用いたコア材に実施例
21Aと同様の工程を経て塗布した。電子顕微鏡による
キャリア表面の観察を行ったところ、均一に被覆されて
いないことが認められた。
【0368】得られたキャリアを常温常湿(温度23℃
/湿度60%RH)、低温低湿(15℃/10%R
H)、高温高湿(32.5℃/90%RH)の各環境に
4日間放置後、比抵抗を測定したところ、各々4.6×
1014Ω・cm、8.5×1015Ω・cm、8.7×1
10Ω・cmであった。
【0369】このキャリアを用いて、実施例21Aと同
様の現像剤を作製し、実施例21Aと同様の評価を行っ
た。その結果、画像反射濃度は常温常湿(23℃/60
%RH)下で0.98、低温低湿(15℃/10%R
H)下で1.02、高温高湿(32.5℃/90%R
H)下で1.19といずれの場合も濃度が低く、特に高
温高湿下では画像にカブリも認められた。また、3環境
におけるトナーの帯電量の変動も大きく、常温常湿下で
−65.2μc/g、低温低湿下で−56.2μc/
g、高温高湿下で−37.9μc/gであった。
【0370】(実施例21B)実施例21Aと同様な処
方を用いて、容器中で温度70℃に加温し、溶解させ単
量体混合物とした。さらに70℃に保持しながら、開始
剤アゾビスイソニトリルを加えて溶解し、単量体組成物
を調製した。これを1%PVA水溶液1.2リットル入
った2リットルフラスコに投入し、70℃でホモジナイ
ザーにより2500rpmで10分撹拌し、組成物を造
粒した。その後、パドル撹拌機で撹拌しつつ、70℃、
10時間重合を行った。重合反応終了後、反応生成物を
冷却し、得られた磁性体分散スチレンアクリルスラリー
を洗浄、濾過した。これを乾燥して磁性体分散樹脂粒子
を得た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は75μm
であった。この磁性体分散樹脂粒子の表面に実施例21
Aと同様にして被覆を行い、キャリアを得た。得られた
キャリアの物性を表29及び表30に示す。また、この
キャリアを用いて実施例21Aと同様なテストを行っ
た。
【0371】低湿下での空回転後の画像出し試験の結
果、特にハーフトーン部で若干のガサツキが見られたが
実用上特に問題にはならなかった。
【0372】(実施例22) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 30% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=40:40:20) Sr−フェライト 70% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約49μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工社製)に投入し、機
械的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに
分級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分
散樹脂粒子の粒径は50μmであった。
【0373】その得られた磁性体分散樹脂粒子の表面に
実施例21Aと同様にして被覆層を設けて樹脂コートキ
ャリアを得た。
【0374】このキャリアの物性を表29及び表30に
示す。また、このキャリアを実施例21Aと同様のテス
トを行った。
【0375】その結果、実施例21Aと同様に環境変動
時の帯電量の変化が少なく、また、振とう試験、画像出
し試験においても良好であった。
【0376】(実施例23A) エトキシ化ビスフェノール−フマル酸−トリメリット酸 30% (50/40/10)を縮合して得られたポリエステル樹脂 Ba−フェライト 70% (モル% Fe23 :BaO=85:15) 上記材料を実施例22と同様にして、球形化された磁性
体分散樹脂粒子を得た。この粒子の粒径は53μmであ
った。
【0377】前述した表6中の樹脂例(5)15部をメ
チロール化メラミン樹脂0.75部を溶解したメタノー
ル85部に溶解し、キャリア被覆溶液を調製した。この
溶液を塗布後の樹脂被覆キャリアの被覆樹脂量が0.7
%となるように実施例21Aと同様の方法で塗布し、乾
燥工程を経て、樹脂被覆キャリアを得た。電子顕微鏡に
よる該キャリア表面観察の結果、被覆樹脂層はコア材に
均一に被覆されていることが分かった。
【0378】得られたキャリアの物性を表29及び表3
0に示す。
【0379】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記の各処方量を充分ヘンシェルミキサーにより予備混
合を行い、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混
練し、冷却後カッターミルにて粗粉砕した後、ジェット
気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉
砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成し
た。さらに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用した
多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)
で超微粉および粗粉を同時に厳密に分級除去して重量平
均粒径12.0μmのシアン色の粉末(トナー)を得
た。
【0380】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0381】上記トナー及びキャリアを、トナー濃度8
%とする以外は実施例21Aと同様のテストを行ったと
ころ、実施例21Aと同様の良好な結果が得られた。
【0382】(実施例23B)実施例23AのBa−フ
ェライト量を30%(残りはポリエステル樹脂)にする
以外は実施例21Aと同様に磁性体分散樹脂粒子を作製
した。これに実施例23Aで用いた被覆樹脂を用いて実
施例23Aと同様に被覆を行い、磁性体分散樹脂キャリ
アを得た。このキャリアの物性を表29及び表30に示
す。また、このキャリアを実施例21Aと同様にテスト
を行った。振とう試験の結果は、実施例23Aと同様に
良好であったが、感光ドラム上へのキャリア付着が若干
見られ、また、低湿下における画像出し試験において、
ベタ画像の濃度が実施例23Aに比べて若干低くなった
が実用上特に問題にはならなかった。
【0383】(実施例24) フェノール 9.0% ホルムアルデヒド 4.0% (ホルムアルデヒド約37%,メタノール約10%,残りは水) Sr−フェライト 87.0% (モル% Fe23 :SrO=85:15) 上記材料を塩基性触媒としてアンモニア、重合安定化剤
としてフッ化カルシウムを用いて、水相中で撹拌を行い
つつ、徐々に温度80℃まで加温し、2時間重合を行っ
た。得られた磁性体分散樹脂粒子の粒径は42μmであ
った。この樹脂粒子に実施例21Aで用いた被覆樹脂を
10%溶解したメタノールを用いて実施例21Aと同様
にして被覆を行った。得られた樹脂被覆キャリアの物性
を表29及び表30に示す。また、このキャリアを用い
て実施例21Aと同様なテストを行ったところ、実施例
21Aと同様な良好な結果が得られた。
【0384】
【表29】
【0385】
【表30】
【0386】
【表31】
【0387】
【表32】 (実施例25) プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を 100部 縮合して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩 4部 上記の各処方量を充分ヘンシェルミキサーにより予備混
合を行い、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混
練し、冷却後カッターミルにて粗粉砕した後、ジェット
気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉
砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成し
た。さらに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用した
多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)
で超微粉および粗粉を同時に厳密に分級除去して重量平
均粒径6.7μmのシアン色の粉末(トナー)を得た。
このトナーの粒度分布を表33に示す。
【0388】上記シアントナー100部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と
をヘンシェルミキサーにより混合して、トナー粒子表面
にシリカ微粉体を有するシアントナーを調製した。
【0389】実施例21Aで用いたトナーに代えて、上
記の如く得られたシアントナーを用いる以外は実施例2
1Aと同様にしてテストを行ったところ実施例21Aと
同様の結果が得られ、特に解像性及びトナー消費量の点
が実施例21Aよりさらに優れていた。
【0390】
【表33】
【0391】
【発明の効果】上述した様に、本発明に用いた被覆樹脂
により被覆され、特定の磁気特性をもつ磁性キャリアを
用いれば、 (1)耐スペント性 (2)耐衝撃性(キャリア破壊の防止) (3)トナー劣化防止 (4)現像性 (5)感光体上へのキャリア付着の防止 (6)キャリアの抵抗の制御 (7)ランニング時、湿度変動時におけるトナーの帯電
性の安定化 を、十分に満足でき、かつ、スリーブ上の現像剤の「穂
立ち」の単位面積あたりの密度を密にし、高精細で高品
質の画像を長期に渡って、安定して提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気抵抗の測定装置を模式的に示した概略図で
ある。
【図2】本発明の二成分現像剤のトナーの摩擦電荷を測
定するための装置を模式的に示した概略図である。
【符号の説明】
1 下部電極 2 上部電極 3 絶縁物 4 電流計 5 電圧計 6 定電圧装置 7 キャリア 8 ガイドリング 21 導電性スクリーン 22 測定容器 23 フタ 24 吸引機 25 吸引口 26 風量調節弁 27 真空計 28 電位計 29 コンデンサー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0207
【補正方法】変更
【補正内容】
【0207】(実施例2) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 27% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=80:5:15) Sr−フェライト 73% (モル% Fe2 3 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約49μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工社製)に投入し、機
械的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに
分級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分
散樹脂粒子の粒径は50μmであった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0251
【補正方法】変更
【補正内容】
【0251】(実施例7) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 30% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=80:5:15) Sr−フェライト 70% (モル% Fe2 3 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約54μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工社製)に投入し、機
械的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに
分級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分
散樹脂粒子の粒径は53μmであった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0292
【補正方法】変更
【補正内容】
【0292】(実施例12) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 16% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=80:5:15) Sr−フェライト 84% (モル% Fe2 3 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約49μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工社製)に投入し、機
械的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに
分級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分
散樹脂粒子の粒径は54μmであった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0332
【補正方法】変更
【補正内容】
【0332】(実施例17) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 27% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=80:5:15) Sr−フェライト 73% (モル% Fe2 3 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約49μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工社製)に投入し、機
械的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに
分級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分
散樹脂粒子の粒径は52μmであった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0372
【補正方法】変更
【補正内容】
【0372】(実施例22) スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル 30% −アクリル酸ブチル共重合体 (モノマー組成比=80:5:15) Sr−フェライト 70% (モル% Fe2 3 :SrO=85:15) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
粒径約49μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物
をメカノミルMM−10(岡田精工社製)に投入し、機
械的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに
分級して磁性体分散樹脂粒子を得た。得られた磁性体分
散樹脂粒子の粒径は50μmであった。

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させて
    なるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆して
    なる磁性体分散型キャリアにおいて、(1)該磁性体微
    粒子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライ
    トまたは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期律
    表IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、I
    B、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VII
    I族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は1
    wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場1
    0Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、グラフト変
    性ポリアミド樹脂を有する、ことを特徴とする磁性体分
    散型キャリア。
  2. 【請求項2】 キャリアの真比重が、1.5〜5.0で
    あることを特徴とする請求項1に記載の磁性体分散型キ
    ャリア。
  3. 【請求項3】 キャリアの粒径が10μm〜60μmで
    あることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載
    の磁性体分散型キャリア。
  4. 【請求項4】 キャリアの比抵抗が108 Ω・cm〜1
    13Ω・cmであることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の磁性体分散型キャリア。
  5. 【請求項5】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させて
    なるコア材が、重合法によって生成されることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかに記載の磁性体分散型キ
    ャリア。
  6. 【請求項6】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させて
    なるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆して
    なる磁性体分散型キャリアと、トナーとを有する静電荷
    像現像用二成分系現像剤において、(1)該磁性体微粒
    子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト
    または鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期律表
    IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、I
    B、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VII
    I族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は1
    wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場1
    0Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、グラフト変
    性ポリアミド樹脂を有する、ことを特徴とする静電荷像
    現像用二成分系現像剤。
  7. 【請求項7】 樹脂材料を含有するキャリア被覆溶液
    を、結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させてなるコア材
    に塗布し乾燥してコア材の表面を樹脂で被覆する磁性体
    分散型キャリアの製造方法において、(1)該キャリア
    の被覆溶液は、樹脂材料と該樹脂材料を分散或は溶解す
    る溶媒を有し、(2)該磁性体微粒子は、ストロンチウ
    ムフェライト、バリウムフェライトまたは鉛フェライト
    を含み、該フェライトは、周期律表IA、IIA、II
    IA、IVA、VA、VIA、IB、IIB、IVB、
    VB、VIB、VIIB、VIII族の元素を含んでも
    よく、その他の元素の含有量は1wt%未満であり、該
    磁性体微粒子の保磁力が、磁場10Kエルステッドのも
    とで300Gauss以上であり、(3)該コア材表面
    を被覆する樹脂材料が、グラフト変性ポリアミド樹脂を
    有する、ことを特徴とする磁性体分散型キャリアの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させて
    なるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆して
    なる磁性体分散型キャリアにおいて、(1)該磁性体微
    粒子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライ
    トまたは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期律
    表IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、I
    B、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VII
    I族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は1
    wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場1
    0Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、アルコキシ
    アルキル化ポリアミド樹脂を有する、ことを特徴とする
    磁性体分散型キャリア。
  9. 【請求項9】 キャリアの真比重が、1.5〜5.0で
    あることを特徴とする請求項8に記載の磁性体分散型キ
    ャリア。
  10. 【請求項10】 キャリアの粒径が10μm〜60μm
    であることを特徴とする請求項8又は9のいずれかに記
    載の磁性体分散型キャリア。
  11. 【請求項11】 キャリアの比抵抗が108 Ω・cm〜
    1013Ω・cmであることを特徴とする請求項8乃至1
    0のいずれかに記載の磁性体分散型キャリア。
  12. 【請求項12】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材が、重合法によって生成されることを特徴
    とする請求項8乃至11のいずれかに記載の磁性体分散
    型キャリア。
  13. 【請求項13】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆し
    てなる磁性体分散型キャリアと、トナーとを有する静電
    荷像現像用二成分系現像剤において、(1)該磁性体微
    粒子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライ
    トまたは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期律
    表IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、I
    B、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VII
    I族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は1
    wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場1
    0Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、アルコキシ
    アルキル化ポリアミド樹脂を有する、ことを特徴とする
    静電荷像現像用二成分系現像剤。
  14. 【請求項14】 樹脂材料を含有するキャリア被覆溶液
    を、結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させてなるコア材
    に塗布し乾燥してコア材の表面を樹脂で被覆する磁性体
    分散型キャリアの製造方法において、(1)該キャリア
    の被覆溶液は、樹脂材料と該樹脂材料を分散或は溶解す
    る溶媒を有し、(2)該磁性体微粒子は、ストロンチウ
    ムフェライト、バリウムフェライトまたは鉛フェライト
    を含み、該フェライトは、周期律表IA、IIA、II
    IA、IVA、VA、VIA、IB、IIB、IVB、
    VB、VIB、VIIB、VIII族の元素を含んでも
    よく、その他の元素の含有量は1wt%未満であり、該
    磁性体微粒子の保磁力が、磁場10Kエルステッドのも
    とで300Gauss以上であり、(3)該コア材表面
    を被覆する樹脂材料が、アルコキシアルキル化ポリアミ
    ド樹脂を有する、ことを特徴とする磁性体分散型キャリ
    アの製造方法。
  15. 【請求項15】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆し
    てなる磁性体分散型キャリアにおいて、(1)該磁性体
    微粒子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェラ
    イトまたは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期
    律表IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、
    IB、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VI
    II族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は
    1wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場
    10Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、グラフト変
    性アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂を有する、こと
    を特徴とする磁性体分散型キャリア。
  16. 【請求項16】 キャリアの真比重が、1.5〜5.0
    であることを特徴とする請求項15に記載の磁性体分散
    型キャリア。
  17. 【請求項17】 キャリアの粒径が10μm〜60μm
    であることを特徴とする請求項15又は16のいずれか
    に記載の磁性体分散型キャリア。
  18. 【請求項18】 キャリアの比抵抗が108 Ω・cm〜
    1013Ω・cmであることを特徴とする請求項15乃至
    17のいずれかに記載の磁性体分散型キャリア。
  19. 【請求項19】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材が、重合法によって生成されることを特徴
    とする請求項15乃至18のいずれかに記載の磁性体分
    散型キャリア。
  20. 【請求項20】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆し
    てなる磁性体分散型キャリアと、トナーとを有する静電
    荷像現像用二成分系現像剤において、(1)該磁性体微
    粒子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライ
    トまたは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期律
    表IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、I
    B、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VII
    I族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は1
    wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場1
    0Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、グラフト変
    性アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂を有する、こと
    を特徴とする静電荷像現像用二成分系現像剤。
  21. 【請求項21】 樹脂材料を含有するキャリア被覆溶液
    を、結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させてなるコア材
    に塗布し乾燥してコア材の表面を樹脂で被覆する磁性体
    分散型キャリアの製造方法において、(1)該キャリア
    の被覆溶液は、樹脂材料と該樹脂材料を分散或は溶解す
    る溶媒を有し、(2)該磁性体微粒子は、ストロンチウ
    ムフェライト、バリウムフェライトまたは鉛フェライト
    を含み、該フェライトは、周期律表IA、IIA、II
    IA、IVA、VA、VIA、IB、IIB、IVB、
    VB、VIB、VIIB、VIII族の元素を含んでも
    よく、その他の元素の含有量は1wt%未満であり、該
    磁性体微粒子の保磁力が、磁場10Kエルステッドのも
    とで300Gauss以上であり、(3)該コア材表面
    を被覆する樹脂材料が、グラフト変性アルコキシアルキ
    ル化ポリアミド樹脂を有する、ことを特徴とする磁性体
    分散型キャリアの製造方法。
  22. 【請求項22】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆し
    てなる磁性体分散型キャリアにおいて、(1)該磁性体
    微粒子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェラ
    イトまたは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期
    律表IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、
    IB、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VI
    II族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は
    1wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場
    10Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、架橋された
    アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂を有する、ことを
    特徴とする磁性体分散型キャリア。
  23. 【請求項23】 キャリアの真比重が、1.5〜5.0
    であることを特徴とする請求項22に記載の磁性体分散
    型キャリア。
  24. 【請求項24】 キャリアの粒径が10μm〜60μm
    であることを特徴とする請求項22又は23のいずれか
    に記載の磁性体分散型キャリア。
  25. 【請求項25】 キャリアの比抵抗が108 Ω・cm〜
    1013Ω・cmであることを特徴とする請求項22乃至
    24のいずれかに記載の磁性体分散型キャリア。
  26. 【請求項26】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材が、重合法によって生成されることを特徴
    とする請求項22乃至25のいずれかに記載の磁性体分
    散型キャリア。
  27. 【請求項27】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆し
    てなる磁性体分散型キャリアと、トナーとを有する静電
    荷像現像用二成分系現像剤において、(1)該磁性体微
    粒子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライ
    トまたは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期律
    表IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、I
    B、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VII
    I族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は1
    wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場1
    0Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、架橋された
    アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂を有する、ことを
    特徴とする静電荷像現像用二成分系現像剤。
  28. 【請求項28】 樹脂材料を含有するキャリア被覆溶液
    を、結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させてなるコア材
    に塗布し乾燥してコア材の表面を樹脂で被覆する磁性体
    分散型キャリアの製造方法において、(1)該キャリア
    の被覆溶液は、樹脂材料と該樹脂材料を分散或は溶解す
    る溶媒を有し、(2)該磁性体微粒子は、ストロンチウ
    ムフェライト、バリウムフェライトまたは鉛フェライト
    を含み、該フェライトは、周期律表IA、IIA、II
    IA、IVA、VA、VIA、IB、IIB、IVB、
    VB、VIB、VIIB、VIII族の元素を含んでも
    よく、その他の元素の含有量は1wt%未満であり、該
    磁性体微粒子の保磁力が、磁場10Kエルステッドのも
    とで300Gauss以上であり、(3)該コア材表面
    を被覆する樹脂材料が、架橋されたアルコキシアルキル
    化ポリアミド樹脂を有する、ことを特徴とする磁性体分
    散型キャリアの製造方法。
  29. 【請求項29】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆し
    てなる磁性体分散型キャリアにおいて、(1)該磁性体
    微粒子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェラ
    イトまたは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期
    律表IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、
    IB、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VI
    II族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は
    1wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場
    10Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、架橋型グラ
    フト変性アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂であっ
    て、該ポリアミド樹脂を構成するグラフト部分が、一般
    式(A) 【化1】 (式中R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2 ,R
    3 は水素原子、置換または未置換のアルキル基、置換ま
    たは未置換のアリール基を表し、同一でも互いに異なっ
    ていてもよく、またR2 ,R3 は互いに環を形成してい
    てもよい。)で示される単位成分を含む重合体又は共重
    合体である、架橋型グラフト変性アルコキシアルキル化
    ポリアミド樹脂を有する、ことを特徴とする磁性体分散
    型キャリア。
  30. 【請求項30】 キャリアの真比重が、1.5〜5.0
    であることを特徴とする請求項29に記載の磁性体分散
    型キャリア。
  31. 【請求項31】 キャリアの粒径が10μm〜60μm
    であることを特徴とする請求項29又は30のいずれか
    に記載の磁性体分散型キャリア。
  32. 【請求項32】 キャリアの比抵抗が108 Ω・cm〜
    1013Ω・cmであることを特徴とする請求項29乃至
    31のいずれかに記載の磁性体分散型キャリア。
  33. 【請求項33】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材が、重合法によって生成されることを特徴
    とする請求項29乃至32のいずれかに記載の磁性体分
    散型キャリア。
  34. 【請求項34】 結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させ
    てなるコア材を有し、該コア材表面を樹脂により被覆し
    てなる磁性体分散型キャリアと、トナーとを有する静電
    荷像現像用二成分系現像剤において、(1)該磁性体微
    粒子は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライ
    トまたは鉛フェライトを含み、該フェライトは、周期律
    表IA、IIA、IIIA、IVA、VA、VIA、I
    B、IIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VII
    I族の元素を含んでもよく、その他の元素の含有量は1
    wt%未満であり、該磁性体微粒子の保磁力が、磁場1
    0Kエルステッドのもとで300Gauss以上であ
    り、(2)該コア材表面を被覆する樹脂が、架橋型グラ
    フト変性アルコキシアルキル化ポリアミド樹脂であっ
    て、該ポリアミド樹脂を構成するグラフト部分が、一般
    式(A) 【化2】 (式中R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2 ,R
    3 は水素原子、置換または未置換のアルキル基、置換ま
    たは未置換のアリール基を表し、同一でも互いに異なっ
    ていてもよく、またR2 ,R3 は互いに環を形成してい
    てもよい。)で示される単位成分を含む重合体又は共重
    合体である、架橋型グラフト変性アルコキシアルキル化
    ポリアミド樹脂を有する、ことを特徴とする静電荷像現
    像用二成分系現像剤。
  35. 【請求項35】 樹脂材料を含有するキャリア被覆溶液
    を、結着樹脂中に磁性体微粒子を分散させてなるコア材
    に塗布し乾燥してコア材の表面を樹脂で被覆する磁性体
    分散型キャリアの製造方法において、(1)該キャリア
    の被覆溶液は、樹脂材料と該樹脂材料を分散或は溶解す
    る溶媒を有し、(2)該磁性体微粒子は、ストロンチウ
    ムフェライト、バリウムフェライトまたは鉛フェライト
    を含み、該フェライトは、周期律表IA、IIA、II
    IA、IVA、VA、VIA、IB、IIB、IVB、
    VB、VIB、VIIB、VIII族の元素を含んでも
    よく、その他の元素の含有量は1wt%未満であり、該
    磁性体微粒子の保磁力が、磁場10Kエルステッドのも
    とで300Gauss以上であり、(3)該コア材表面
    を被覆する樹脂材料が、架橋型グラフト変性アルコキシ
    アルキル化ポリアミド樹脂であって、該ポリアミド樹脂
    を構成するグラフト部分が、一般式(A) 【化3】 (式中R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2 ,R
    3 は水素原子、置換または未置換のアルキル基、置換ま
    たは未置換のアリール基を表し、同一でも互いに異なっ
    ていてもよく、またR2 ,R3 は互いに環を形成してい
    てもよい。)で示される単位成分を含む重合体又は共重
    合体である、架橋型グラフト変性アルコキシアルキル化
    ポリアミド樹脂変性ポリアミド樹脂を有する、ことを特
    徴とする磁性体分散型キャリアの製造方法。
JP3315236A 1991-11-05 1991-11-05 磁性体分散型キヤリア、静電荷像現像用二成分系現像剤及び磁性体分散型キヤリアの製造方法 Withdrawn JPH05127429A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013120281A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Sharp Corp 電子写真用キャリアおよびそれを含む2成分現像剤

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