JPH05127003A - 反射鏡 - Google Patents

反射鏡

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JPH05127003A
JPH05127003A JP28656091A JP28656091A JPH05127003A JP H05127003 A JPH05127003 A JP H05127003A JP 28656091 A JP28656091 A JP 28656091A JP 28656091 A JP28656091 A JP 28656091A JP H05127003 A JPH05127003 A JP H05127003A
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JP
Japan
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film
metal film
metal
reflecting mirror
deposited
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Pending
Application number
JP28656091A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Oka
徹 雄 岡
Takashi Amano
野 隆 天
Jiyunichi Mita
多 淳 一 三
Masami Ishii
井 正 巳 石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板1上に成膜された第一金属膜2と、第一
金属膜2の表面上に成膜された干渉膜3と、干渉膜3の
表面上に成膜された第二金属膜4と、更に第二金属膜4
の表面上に成膜された膜厚が150Å以上のクロム保護
膜5とを備えたことを特徴とする反射鏡。 【効果】 第二金属膜の表面にCr膜を形成しているた
め、第一金属膜及び第二金属膜及び干渉膜の酸化や劣化
を防ぐことができ、耐熱性にも優れている。また、高温
条件下で長時間放置しても反射鏡の光反射率はほとんど
変化しないので、本発明による反射鏡は防眩効果を維持
できる。更に、本発明は、同チャンバー内で全ての薄膜
を成膜できるため、短時間,低コストで処理することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防眩ミラー,ファッシ
ョンミラー,建築用及び車両用の外装板等に利用される
反射鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に関する従来技術としては、特開
平2−232210号公報に示されるものが知られてい
る。図3は、この公知の反射鏡の断面図を示しており、
同図に示すように、反射鏡50は、ガラス基板10の表
面上にスパツタリングにより第一金属膜20を付着し、
次いで第一金属膜20の表面上にスパツタリングにより
干渉膜30を付着し、さらに干渉膜30の表面上にスパ
ツタリングにより第二金属膜40を付着したものであ
る。ここで、金属膜20,40には、Al,Ni,C
u,Ag,Au,Pt,Coまたはこれらの合金が用い
られ、干渉膜30には、Ta2 5 ,SiO2 ,ZrO
2 ,Y2 3 ,TiO2 ,LiNbO3 ,LiTa
3 ,ZnO,MgF,PLZTまたはこれらの混合物
が用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の反射
鏡が高温条件下で長時間使用された場合、第一金属膜2
0及び第二金属膜40が空気中の酸素により酸化されて
しまうため、薄膜の密着性を低下し、剥がれやすくな
る。また、干渉膜30も酸化によつて、酸素含有量が変
化して結晶構造の変化を引き起こす恐れがある。したが
つて、上記の反射鏡50は、酸化により各薄膜面が劣化
して、光反射率に変化を生じてしまうため、防眩効果が
維持されなくなる。
【0004】故に、本発明は、上記の問題点を解決する
ことをその技術的課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
するための技術的手段は、基板上に成膜された第一金属
膜と、第一金属膜の表面上に成膜された干渉膜と、干渉
膜の表面上に成膜された第二金属膜と、更に第二金属膜
の表面上に成膜された膜厚が150Å以上のクロム保護
膜とを備えたことである。
【0006】
【作用】第二金属膜の表面に形成されたCr膜は、第一
金属膜及び第二金属膜及び干渉膜の酸化や劣化を防ぎ、
高温条件下で長時間放置しても反射鏡の光反射率をほと
んど変化させない。
【0007】
【実施例】以下、本発明における実施例を図面を用いて
説明する。
【0008】図1は、本実施例による反射鏡の断面図を
示しており、同図に示すように、本実施例による反射鏡
6は、ガラス,金属,樹脂のいずれかからなる基板1
と、基板1の表面上に真空成膜された第一金属膜2と、
第一金属膜2の表面上に真空成膜された干渉膜3と、干
渉膜3の表面上に真空成膜された第二金属膜4と、第二
金属膜4の表面上に真空成膜されたクロム(Cr)保護
膜5を備えたものである。尚、入射光7は、基板1の露
出した表面上に照射されることにする。
【0009】第一金属膜2は、Al,Ni,Cu,A
g,Au,Pt,Coまたはこれらの合金のいずれかか
らなり、入射光7を部分的に反射する半透過性な薄膜で
あり、その膜厚を変えることにより光の明るさを調節す
ることができる。また、第二金属膜4は、Al,Ni,
Cu,Ag,Au,Pt,Coまたはそれらの合金から
なり、干渉膜3を通過した光を部分的に反射するもので
ある。
【0010】干渉膜3は、Ta2 5 ,SiO2 ,Zr
2 ,Y2 3 ,TiO2 ,LiNbO3 ,LiTaO
3 ,ZnO等の金属酸化物やMgF,PLZTやこれら
の混合物のいずれかからなり、第一金属膜2と第二金属
膜4との間における光の反射を干渉するものであり、そ
の膜厚を変えることにより色相を調整することができ
る。つまり、干渉膜3は、ある範囲の波長を有する入射
光7を第二金属膜4へ透過し、その他の範囲の波長を有
する入射光7を反射している。
【0011】Crは、酸素と反応しにくく、金属膜4と
の密着性も極めてよいため、膜構成内部の保護に最も適
したものである。したがつて、本発明は、金属膜2,4
及び干渉膜3の酸化を防止するために、第二金属膜4の
表面上にCr保護膜5を備えている。また、Cr膜5の
表面は50〜150Å酸化されるため、Cr膜5の膜厚
を150Å以上にする必要がある。
【0012】ところで、保護膜に樹脂を用いることも可
能であるが、樹脂を用いた場合、チャンバー(図示せ
ず)内で第二金属膜4を成膜した後、チャンバーから試
料を取り出し、別の装置を用いて樹脂を塗布及び乾燥さ
せなければならないので、非常に手間がかかり、コスト
アツプしてしまう。これに対して、本発明のように保護
膜にCr膜5を用いれば、同一チャンバー内で全ての成
膜を行うことができるため、前者と比べて短時間で処理
でき、コストアツプも防ぐことができる。
【0013】本実施例では、第一金属膜2及び第二金属
膜4にAlを利用し、干渉膜3にTa2 5 を利用し
て、以下に示すように、反射鏡6を形成した。
【0014】〔実施例〕表面積200cm2 ,厚さ1.5
mmのガラス板1の表面上にスパツタリングにより、膜厚
30Åの第一Al膜2を真空成膜した。次いで、第一A
l膜2の表面上にスパツタリングにより、膜厚500Å
の透明なTa2 5 膜3を真空成膜した。次いで、Ta
2 5 膜3の表面上にスパツタリングにより、膜厚10
00Åの第二Al膜4を真空成膜した。最後に、。第二
Al膜4の表面上にスパツタリングにより、膜厚100
0ÅのCr膜5を真空成膜して、図1に示すような反射
鏡6を形成した。尚、スパツタリングは、ガラス板1の
温度を150℃以下、ガス圧を0.0005〜0.01
Torrに調整して行なわれ、全ての成膜は、同一チャンバ
ー内で行なわれた。
【0015】以上のように形成された本実施例による反
射鏡6における反射率と入射光7の波長との関係は図2
の特性Aの如くとなる。そして、この反射鏡6を80℃
の恒温槽内で1750時間放置試験を行つた後の、反射
率と入射光7の波長との関係は図2の特性Bの如くとな
る。また、放置時間と可視光線の範囲(図2中の領域
D)の各波長における反射鏡6の反射率の平均値(以
下、単に平均反射率と略称する。)の変化との関係は図
4の特性ロの如くとなる。
【0016】〔比較例〕表面積200cm2 ,厚さ1.5
mmのガラス板10の表面上にスパツタリングにより、膜
厚30ÅのAl膜20を真空成膜した。次いで、Al膜
20の表面上にスパツタリングにより、膜厚500Åの
透明なTa2 5 膜30を真空成膜した。次いで、Ta
2 5 膜30の表面上にスパツタリングにより、膜厚1
000ÅのAl膜40を真空成膜して、図3に示すよう
な反射鏡50を形成した。
【0017】以上のように形成された比較例による反射
鏡50を80℃の恒温槽内で1750時間放置試験を行
つた際の、放置時間と平均反射率の変化との関係は図4
の特性イの如くとなる。
【0018】図2に示すように、本実施例では、防眩効
果が得られるように、放置試験前において、人間が最も
視感度の高いと感じる500〜550nmの範囲の波長に
おける反射率が50%前後に下げられているが、これは
比較例についても同様なことがいえる。図2に示す特性
A,Bから明らかなように、本実施例による反射鏡6
は、高温条件下で長時間放置しても各波長に対する反射
率が放置試験前とほとんど変わつていないことが分か
る。
【0019】図4を見ると、80℃で570時間放置し
た際、比較例による反射鏡50は、特性イに示す如く放
置前に対して反射率が1.9%も増加したが、本実施例
による反射鏡6は、特性ロに示す如く放置前に対して反
射率が0.9%しか増加していないことが分かる。さら
に、80℃で1750時間放置した際、比較例による反
射鏡50は、特性イに示す如く放置前に対して反射率が
3.2%も増加したが、本実施例による反射鏡6は、特
性ロに示す如く放置前に対して反射率が1.3%しか増
加していないことが分かる。したがつて、高温放置試験
をより長時間行うと、本実施例と比較例との反射率の変
化の差が歴然と現れることが予想される。
【0020】以上から、Cr膜5を有する本実施例によ
る反射鏡6は、Cr膜5を備えていない比較例による反
射鏡50に比べて耐熱性に優れており、薄膜の酸化によ
る劣化がしにくく、防眩効果が維持される。つまり、C
r膜5が薄膜への酸化を防いでいることが証明されたわ
けである。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以下の如く効果を有する。
【0022】第二金属膜の表面にCr膜を形成している
ため、第一金属膜及び第二金属膜及び干渉膜の酸化や劣
化を防ぐことができ、耐熱性にも優れている。また、高
温条件下で長時間放置しても反射鏡の光反射率はほとん
ど変化しないので、本発明による反射鏡は防眩効果を維
持できる。
【0023】更に、本発明は、同チャンバー内で全ての
薄膜を成膜できるため、短時間,低コストで処理するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例による反射鏡の断面図である。
【図2】80℃の恒温槽内で1750時間放置試験を行
つた際の、本実施例による反射鏡の反射率と入射光の波
長との関係を示す説明図である。尚、Aは放置試験前,
Bは放置試験後を示している。
【図3】従来例による反射鏡の断面図である。
【図4】80℃の恒温槽内で放置試験を行つた際の、放
置時間と本実施例及び従来例による反射鏡の平均反射率
の変化との関係を示す説明図である。尚、イは比較例に
よる反射鏡,ロは本実施例による反射鏡を示している。
【符号の説明】
1,10 ガラス板(基板) 2,20 第一Al膜(第一金属膜) 3,30 Ta2 5 膜(干渉膜) 4,40 第二Al膜(第二金属膜) 5 クロム保護膜 6,50 反射鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石 井 正 巳 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に成膜された第一金属膜と、該第
    一金属膜の表面上に成膜された干渉膜と、該干渉膜の表
    面上に成膜された第二金属膜と、更に該第二金属膜の表
    面上に成膜された膜厚が150Å以上のクロム保護膜と
    を備えたことを特徴とする反射鏡。
JP28656091A 1991-10-31 1991-10-31 反射鏡 Pending JPH05127003A (ja)

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JP28656091A JPH05127003A (ja) 1991-10-31 1991-10-31 反射鏡

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5699188A (en) * 1995-06-26 1997-12-16 Minnesota Mining And Manufacturing Co. Metal-coated multilayer mirror
CN102213781A (zh) * 2010-04-07 2011-10-12 盛玉林 反射板
WO2020194765A1 (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 大東プレス工業株式会社 鏡、及び鏡の製造方法

Cited By (4)

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