JPH0512673U - 往復動式圧縮機のピストン - Google Patents
往復動式圧縮機のピストンInfo
- Publication number
- JPH0512673U JPH0512673U JP5945991U JP5945991U JPH0512673U JP H0512673 U JPH0512673 U JP H0512673U JP 5945991 U JP5945991 U JP 5945991U JP 5945991 U JP5945991 U JP 5945991U JP H0512673 U JPH0512673 U JP H0512673U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- bore
- lubricating oil
- double
- outer peripheral
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- Pending
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- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピストン及びボア間の焼付を防止する。
【構成】 ピストン頭部1a(1b)の外周部に、先端
に向かうに連れて縮径し、くさび効果を有する微小なテ
ーパ面11を形成し、テーパ面11の基部に環状の油溜
凹部12を刻設する。圧縮行程中に、微小なテーパ面1
1のくさび効果によって潤滑油を引き込み、油溜凹部1
2に保持する。ピストン頭部1a(1b)とボアとの間
に潤滑油が積極的に供給されるので、両者の焼付を効果
的に防止できる。
に向かうに連れて縮径し、くさび効果を有する微小なテ
ーパ面11を形成し、テーパ面11の基部に環状の油溜
凹部12を刻設する。圧縮行程中に、微小なテーパ面1
1のくさび効果によって潤滑油を引き込み、油溜凹部1
2に保持する。ピストン頭部1a(1b)とボアとの間
に潤滑油が積極的に供給されるので、両者の焼付を効果
的に防止できる。
Description
【0001】
本考案は、往復動式圧縮機のピストンに関する。
【0002】
車両空調用に供して好適な斜板式圧縮機は、例えば図4に示す如く一対のシリ ンダブロック5a、5bに形成された複数のボア6内に両頭ピストン1が収容さ れるとともに、ボア6と平行な軸線上に駆動軸7が配設されている。該駆動軸7 には斜板2が固着され、斜板2の周縁部がシュー3及びボール4を介して両頭ピ ストン1と係留している。内部中央に斜板室8が形成されたシリンダブロック5 a、5bの前後両端面は、それぞれ弁板9、10を介してフロントハウジング1 1、リヤハウジング12により閉塞されている。なお、両頭ピストン1は、ピス トン頭部1a、1b、及び斜板2を跨ぐ中央部1cによって構成されている。
【0003】 この圧縮機では、駆動軸7と共に斜板2が回転すると、斜板2の周縁部が揺動 してシュー3にすべりながら押圧力を与え、これにより両頭ピストン1がボア6 内を往復動して圧縮作用が行われる。
【0004】
ところで、圧縮機における各摺動部位の潤滑性は冷媒ガス中に含まれる冷媒と 相溶性のある潤滑油によって確保されている。そして、圧縮機の起動時などは冷 媒ガスが各摺動部位に供給されにくくなり、潤滑不良が問題となる。 このような潤滑不良状態時に、上記両頭ピストン1とボア6との間で焼付が発 生するという問題がある。
【0005】 本考案は上記した実情に鑑みてなされたものであり、ピストン及びボア間にお ける潤滑不良による焼付を防止することを解決すべき技術課題とするものである 。
【0006】
本考案は上記課題解決のために、ピストン頭部の外周部に、先端に向かうにつ れて縮径し、くさび効果を有する微小なテーパ面を形成し、該テーパ面の基部に 環状の油溜凹部を刻設するという新規な手段を採用する。 上記テーパ面は、くさび効果によりピストンの外周面とボアとの間に潤滑油を 導引し得る程度に微小なものである。このテーパ面は、例えばテーパ角度を0. 2〜1度にすることが好ましい。また、テーパ面の長さはピストン頭部の軸方向 長さにもよるが、3〜10mm程度とすることができる。複数のテーパ面を軸方 向に連続的に設けることもでき、この場合2段目以降のテーパ面により形成され る凹部が上記油溜凹部を構成する。
【0007】
本考案の往復動式圧縮機のピストンは、圧縮行程中に、微小なテーパ面により 発生するいわゆるくさび効果によって、ピストン頭部の外周面とボアとの間に潤 滑油を引き込む。そして、この引き込んだ潤滑油をテーパ面の基部に刻設された 油溜凹部に溜めて保持する。このため、ピストン頭部の外周面とボアとの間に潤 滑油が積極的に供給されるので、両者の焼付を効果的に防止することができる。
【0008】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。なお、本実施例にかかる圧 縮機は図4に示した従来の圧縮機と基本的な構成においては変わるところがない ので、共通する部材等は符号を援用し、本考案を特徴付ける両頭ピストン部分を 除き詳しい説明は省略する。 (第1実施例) 本実施例にかかる両頭ピストン1は、図1に示すように、左右両側にピストン 頭部1a、1bを有し、これらピストン頭部1a、1bが中央部1cで連結され て構成されている。この両頭ピストン1が駆動軸7回りに等間隔に配置された5 個のボア6内に往復動可能に収容されている。そして、各両頭ピストン1の中央 部1cの斜板2側は斜板の周縁部を跨ぐように抉られ、この抉られた部分の両側 の対向する面に一対のボール4、4が嵌められている。
【0009】 上記両頭ピストン1の各頭部1a、1bの外周部には、それぞれ先端に向かう に連れて縮径し、くさび効果を有する微小なテーパ面11が設けられている。こ のテーパ面11は、テーパ角度が1度、テーパ長さが6mmに形成されたもので あるが、図1では実際の角度よりも大きく示されている。そして、テーパ面11 の基部には、幅3mm、深さ0.2mmの環状の油溜凹部12が刻設されている 。なお、油溜凹部12から中央部1c側のピストン頭部1a、1bの外周面は、 所定長さにわたってボア6と有効に摺動する摺動面13となっている。
【0010】 本実施例のピストンは、圧縮行程中に、テーパ面11のくさび効果によって潤 滑油を引き込み、これをテーパ面11の基部に刻設された油溜凹部12に溜めて 保持する。そして、油溜凹部12に保持された潤滑油の一部は、両頭ピストン1 の往復動中に摺動面13へ供給される。このため、ピストン頭部1a、1bの外 周面とボア6との間に潤滑油が良好に供給されるので、両者の焼付を効果的に防 止することができる。 (第2実施例) 図2に示す第2実施例の両頭ピストンは、上記第1実施例の両頭ピストン1に おいて、テーパ面11を軸方向に連続的に2段設け、2段目のテーパ面14によ り形成された凹部を本考案の油溜凹部12としたものである。
【0011】 この実施例では、圧縮行程中に、先端側のテーパ面11のくさび効果によって 潤滑油を引き込み、これをテーパ面11の基部に形成された油溜凹部12に溜め て保持する。そして、両頭ピストン1の往復動中に、油溜凹部12から2段目の テーパ面14に沿って摺動面13に多くの潤滑油が供給され、ピストン頭部1a 、1bの外周面とボア6との焼付をより効果的に防止することが可能となる。 (第3実施例) 図3の一部断面図に示す第3実施例の両頭ピストン1は、環状の樹脂製ピスト ンリング15をピストン頭部1a(1b)に穿設された環状溝部16に嵌め込み 、このピストンリング15の外周面をテーパ面11としたもので、その他の構成 及び作用、効果は上記第2実施例のピストンと同様である。
【0012】
以上詳述したように、本考案の往復動式圧縮機のピストンは、ピストン頭部の 外周面とボアとの間に潤滑油を積極的に導入することにより、ピストン及びボア の焼付を効果的に防止することができ、圧縮機の耐久性が向上する。
【図1】第1実施例に係る両頭ピストンの正面図であ
る。
る。
【図2】第2実施例に係る両頭ピストンの正面図であ
る。
る。
【図3】第3実施例に係る両頭ピストンの一部断面正面
図である。
図である。
【図4】従来の斜板式圧縮機の断面図である。
1は両頭ピストン、1a、1bはピストン頭部、11は
テーパ面、12は油溜凹部である。
テーパ面、12は油溜凹部である。
フロントページの続き (72)考案者 伊藤 浩一 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内
Claims (1)
- 【請求項1】 ボア内に往復動可能に嵌挿された往復動
式圧縮機のピストンにおいて、 前記ピストン頭部の外周部に、先端に向かうにつれて縮
径し、くさび効果を有する微小なテーパ面を形成し、該
テーパ面の基部に環状の油溜凹部を刻設したことを特徴
とする往復動式圧縮機のピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5945991U JPH0512673U (ja) | 1991-07-29 | 1991-07-29 | 往復動式圧縮機のピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5945991U JPH0512673U (ja) | 1991-07-29 | 1991-07-29 | 往復動式圧縮機のピストン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0512673U true JPH0512673U (ja) | 1993-02-19 |
Family
ID=13113915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5945991U Pending JPH0512673U (ja) | 1991-07-29 | 1991-07-29 | 往復動式圧縮機のピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0512673U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001066945A1 (fr) * | 2000-03-07 | 2001-09-13 | Zexel Valeo Climate Control Corporation | Compresseur du type a cylindree variable |
JP2010025053A (ja) * | 2008-07-23 | 2010-02-04 | Sanden Corp | ピストン式圧縮機 |
KR101402760B1 (ko) * | 2007-11-27 | 2014-06-11 | 주식회사 두원전자 | 사판식 압축기의 피스톤 |
US8991300B2 (en) | 2012-02-01 | 2015-03-31 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Variable displacement swash plate type compressor |
-
1991
- 1991-07-29 JP JP5945991U patent/JPH0512673U/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001066945A1 (fr) * | 2000-03-07 | 2001-09-13 | Zexel Valeo Climate Control Corporation | Compresseur du type a cylindree variable |
KR101402760B1 (ko) * | 2007-11-27 | 2014-06-11 | 주식회사 두원전자 | 사판식 압축기의 피스톤 |
JP2010025053A (ja) * | 2008-07-23 | 2010-02-04 | Sanden Corp | ピストン式圧縮機 |
US8991300B2 (en) | 2012-02-01 | 2015-03-31 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Variable displacement swash plate type compressor |
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