JPH05126165A - 回転差感応継手 - Google Patents

回転差感応継手

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JPH05126165A
JPH05126165A JP29008991A JP29008991A JPH05126165A JP H05126165 A JPH05126165 A JP H05126165A JP 29008991 A JP29008991 A JP 29008991A JP 29008991 A JP29008991 A JP 29008991A JP H05126165 A JPH05126165 A JP H05126165A
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JP
Japan
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accumulator
piston
oil
chamber
insertion hole
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Application number
JP29008991A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Niikura
靖博 新倉
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油の温度上昇に伴う体積増加を補償し、作動
油が高温となる厳しい条件下においても回転差感応継手
の使用を可能とする。 【構成】 軸方向に2カ所設けた第1リリーフ孔18、
第2リリーフ孔22から油を排出しながら挿入孔16に
アキュムレータピストン6を挿入し、アキュムレータピ
ストン6のシールリング7で第1リリーフ孔18が塞が
れると、第1リリーフ孔18に盲栓19を施し、アキュ
ムレータ室90の体積が増加しても第1リリーフ孔から
油が漏れないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動系に適用さ
れ、適用箇所の入出力部材の相対回転差に応じた継手伝
達トルクを得る回転差感応継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の回転差感応継手としては、特開平
3−24329号公報に開示されるものがある。
【0003】これは図7に示した如く、同軸上に相対回
転可能に配置されたハウジング94及びロータ126
と、該ハウジング94とロータ126との相対回転差に
よるピストン96の往復動に応じて流体室98よりアキ
ュムレータ室102へ油が吐出され、この時の流体量を
オリフィス116による流出規制で流体圧に変換し、更
にこの流体圧を両軸間の伝達トルクに変換するものであ
る。
【0004】又、モータアクチュエータ122駆動によ
り軸方向にストロークするスプール124とオリフィス
116との相対位置関係でオリフィス116開口面積を
変換し、上記伝達トルクを変更することができる。
【0005】上記アキュムレータ室102は、ロータ1
26に設けた挿通孔130に摺動するアキュムレータピ
ストン106をリリーフ孔104より油を排出しながら
スプール124側に押し込んでいき、アキュムレータピ
ストン106に設けたシール材114によってリリーフ
孔104が塞がれる位置(これ以上アキュムレータピス
トン106を押し込めなくなる)で、アキュムレータピ
ストン106の背面側にスプリング(押圧手段)112
を入れた後、スプリングリテーナ(押圧手段)108を
固定することによって形成している。即ち、スプリング
112によって所定圧が加えられていることから、上記
流体室98よりアキュムレータ室102へ吐出された油
はレギュレータ油路118より再び流体室98へ吸入さ
れる。
【0006】又、上記に述べた如くハウジング94とロ
ータ126とに回転差が生じると継手はトルクを発生さ
せるため、それに比例した熱が発生し、油の温度が上昇
してしまう。上記アキュムレータ室102は、温度上昇
によって油が熱膨張すると、それに伴ってアキュムレー
タピストン106がアキュムレータ室102体積増加の
方向へ摺動し、油の体積増加を補償していた。又、油の
温度が過度に上昇し継手内部の圧力が上がりすぎると、
継ぎ目からの油漏れや油の劣化が起こるが、アキュムレ
ータピストン106の働きでリリーフ孔104とアキュ
ムレータ室102とが連通し、アキュムレータ室102
から油を逃がすことにより継手内を所定圧以下に保つ構
造となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら作動条件
が厳しく油の温度が過度に上昇し、実際にリリーフ孔1
04から油が漏れるような時には、高圧状態から一気に
低圧状態となるため、油が気化しながら大量に漏れる。
この結果、アキュムレータ室102の油が少なくなり、
油の熱容量が少なくなるため、油の温度が高温度まで上
昇し油の劣化が促進するおそれがあったが、前記従来の
回転差感応継手ではアキュムレータピストン106をリ
リーフ孔104が塞がれる位置から更に深く押し込むこ
とができなかったため、油の体積増加を補償する容量が
少なかった。
【0008】このため従来の制御型回転差感応継手にお
いては、リリーフ孔104から油が漏れる体積まで増加
しないような作動条件で制御していたが、アキュムレー
タ室102の少しの体積増加でリリーフ孔104と連通
するため、リリーフ孔104から油が漏れないような作
動条件は限定され、制御の幅が狭められていたという問
題があった。
【0009】もちろんオリフィス開口面積を固定した回
転差感応継手においても、リリーフ孔から油が漏れない
ような条件下でしか使用できないため、使用できる条件
が限定されてしまっていた。
【0010】本発明は上記に鑑み、その目的は従来に比
べ作動条件のより厳しいところまで継手の使用を可能と
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は同軸上に配置された相対回転する第1回転
部材及び第2回転部材と、前記第1回転部材に設けら
れ、内面にカム面を有するハウジング部材と、前記第2
回転部材に設けられ、前記ハウジング部材との相対回転
により前記カム面に摺接しながら径方向に往復動する放
射状配置のピストンを有するロータ部材と、該ロータ部
材に形成され、前記ピストンの往復動に伴い体積変化す
る流体室と、前記第2回転部材に設けられた挿通孔と、
該挿通孔内に設けられ、該挿通孔の軸方向に摺動可能な
アキュムレータピストンと、該アキュムレータピストン
と前記挿通孔とで形成されアキュムレータピストンの摺
動に伴い体積変化するアキュムレータ室と、前記アキュ
ムレータピストンを押圧し前記アキュムレータ室内の油
に所定圧を与える押圧手段と、前記挿通孔に設けられ、
前記アキュムレータ室の体積増加による前記アキュムレ
ータピストン摺動時にアキュムレータ室内部と外部とを
連通するリリーフ孔と、前記アキュムレータ室と前記流
体室とを連通する連通路に設けられたオリフィスと、を
備える回転差感応継手において、前記アキュムレータピ
ストンが前記アキュムレータ室と前記リリーフ孔との連
通を断つ位置に在る状態でアキュムレータ室内部と外部
とを連通して油を排出可能な油排出孔を前記ロータ部
材、ピストン及びアキュムレータピストンの少なくとも
1つに設け、前記アキュムレータピストンの前記挿通孔
内への組み付け時に、該アキュムレータピストンを前記
連通が断たれる位置よりも更に深く挿入した後前記油排
出孔を閉鎖する閉鎖手段を設けるものとする。
【0012】
【作用】上記構成の回転差感応継手は、第1回転部材と
第2回転部材とに相対回転差が生じると、ピストンの往
復動に伴い流体室よりアキュムレータ室へ吐出される流
量がオリフィスによる流出規制で流体圧に変換され、こ
の流体圧はピストンがハウジング部材に圧接されること
によって第1回転部材と第2回転部材との伝達トルクに
変換される。この時、相対回転差及び伝達トルクによっ
て決まる熱量が発生し、油の温度が上昇し、油の体積が
増す。このため押圧手段の押圧に抗してアキュムレータ
ピストンは増加する方向へ摺動する。従来、アキュムレ
ータピストンの少しの摺動で油が漏れだしていたが、本
発明の回転差感応継手にあっては、アキュムレータピス
トンを挿通孔に組み付ける時に、アキュムレータピスト
ンをアキュムレータ室とリリーフ孔との連通が立たれる
位置よりも更に深く挿入しその後油排出孔を閉鎖してい
るため、油の体積増加を補償する容量が増える。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0014】図1は本発明の実施例である制御型回転差
感応継手の要部断面図、図2はこの実施例の軸直行方向
断面図、図3はこの実施例をトルク配分装置として適用
したトランスファを示す断面図、図4は図3に示すトラ
ンスファを適用したエンジン駆動系及び制御系を示す概
略図である。
【0015】図4に示す如く、本実施例のエンジン駆動
系においてはエンジン76で発生したトルクを、トラン
スミッション74を介してトランスファ53に伝達し、
トルクの一部を該トランスファ53からプロペラシャフ
ト81、リアデファレンシャル82を介して左後輪9
2、右後輪88に伝達する。一方、残りのトルクをトラ
ンスファ53からフロントデファレンシャル32を介し
て左前輪86、右前輪84に伝達する。
【0016】前記フロントデファレンシャル32は、ト
ランスファケース38に内蔵されており、左前輪86側
にトルク配分機能を持つ制御型回転差感応継手25を設
けている。このため前後輪に相対回転差が生じた場合に
制御型回転差感応継手25において発生する継手伝達ト
ルクが前輪側へ配分するトルクとなる。尚、制御型回転
差感応継手25は、左サイドギア位置にのみ設けられて
いるが、デファレンシャル32によるトルク等配分伝達
作用により左前輪86、右前輪84に同じトルクが伝達
される。
【0017】又、制御型回転差感応継手25の継手伝達
トルク特性を変更するモータアクチュエータ62を設け
ており、該モータアクチュエータ62はコントローラ7
8により駆動制御される。
【0018】このコントローラ78には、図外の右前輪
速センサ、左前輪速センサ、右後輪速センサ、左後輪速
センサ、横Gセンサ、アクセル開度センサからの信号及
びエンジン回転数信号、ABS制御信号等が入力され、
これらの信号を入力情報とし、各車輪の回転速度差やア
クセル開度等に応じて継手伝達トルク特性の変更制御を
行ったり、ABS作動時に解除制御を行うようにしてい
る。
【0019】前記前記トランスファ53は図3に示す如
く、トランスファハウジング54に回転可能に支持され
るトランスファケース38を有し、該トランスファケー
ス38内に制御型回転差感応継手25を内蔵するフロン
トデファレンシャル32が設けられる。トランスファケ
ース38には図外のトランスミッション出力ギアと噛合
するリングギア28をボルト29で固定しており、図外
のトランスファギアを介してプロペラシャフトに連結さ
れている。
【0020】又、前記フロントデファレンシャル32
は、トランスファケース38に支持されるピニオンシャ
フト34と、該ピニオンシャフト34に回転自在に支持
されるピニオン36と、該ピニオン36に噛合する一対
のサイドギア46、48とよりなる。
【0021】該サイドギア48は、前記制御型回転差感
応継手25を介して左前輪軸42にスプライン結合さ
れ、サイドギア46は、右前輪軸44にスプライン結合
される。
【0022】又、モータアクチュエータ62をトランス
ファハウジング54に設けており、これはモータアクチ
ュエータ62のモータ軸64に設けられたフォーク66
と、該フォーク66に接するアウタースリーブ68と、
該アウタースリーブ68にベアリング58を介して設け
られたインナースリーブ56と、該インナースリーブ5
6に固定されたクロスロッド72と、該クロスロッド7
2に一端が固定されると共に左前輪軸の軸心位置に配置
されたプッシュロッド52によってスプール69の位置
を変化させるものである。尚、モータアクチュエータ6
2とモータ軸64は断面を90゜変えて描いている。
【0023】図1乃至図2に示すように、制御型回転差
感応継手25は、前記サイドギア48が一体に形成され
ると共に内面にカム面31が形成されたハウジング(第
1回転部材)4と、左前輪軸42にスプライン結合され
たロータ(第2回転部材)2と、前記ハウジング4とロ
ータ2との相対回転差により前記カム面31に摺接しな
がらロータ2に設けたシリンダ孔41を径方向に往復動
する放射状配置のドライビングピストン(ピストン)5
0と、該ドライビングピストン50の往復動に伴って体
積変化するシリンダ室(流体室)60と、ロータ2の軸
心位置に設けられたスプール室70と、該スプール室7
0と前記シリンダ室60とを連通するオリフィス8を持
つ吐出路(連通路)71、前記スプール室70に軸方向
ストローク可能に設けられ、前記オリフィス8面積を変
化させるスプール69と、該スプール69の端部位置に
形成されたアキュムレータ室90を有する。又、前記ド
ライビングピストン50の周りには、シリンダ孔41と
の摺動面から油が漏れないようにシール材51を設けて
いる。
【0024】前記ロータ2には、アキュムレータ室90
とシリンダ室60とをワンウェイバルブ81を介して連
通するレギュレータ油路80が形成されている。前記ア
キュムレータ室90はロータ2に同軸上に設けられた円
筒状の挿通孔16と、該挿通孔16内を摺動するアキュ
ムレータピストン6とで形成される。又、前記ロータ2
には挿通孔16内部と外部とを連通する第1リリーフ孔
(油排出孔)18と第2リリーフ孔22とを軸方向に2
カ所、合計4個設けており、アキュムレータピストン6
を組み付け時に第1リリーフ孔18、第2リリーフ孔2
2より油を排出しながらアキュムレータピストン6をス
プール69側へ挿入し、アキュムレータピストン6のシ
ールリング7で第1リリーフ孔18が塞がれると、第1
リリーフ孔18に盲栓19(閉鎖手段)を施し、アキュ
ムレータピストン6と挿通孔16に固定したスプリング
リテーナ(押圧手段)14との間にスプリング(押圧手
段)12を介在させ、アキュムレータピストン6をアキ
ュムレータ室90の方向へ押圧する事によりアキュムレ
ータ室90に所定圧を与えている。
【0025】次に、作用に付いて説明する。
【0026】ハウジング4とロータ2とに相対回転差が
生じると、軸心方向にストロークするドライビングピス
トン50の往復動に伴い、シリンダ室60から吐出路7
1を通りスプール室70からアキュムレータ室90へ吐
出される流量がオリフィス8による流出規制で流体圧に
変換され、この流体圧とピストン受圧面積とを掛け合わ
せた力によりドライビングピストン50がカム面31に
圧接し、ハウジング4とロータ2との相対回転差に応じ
た継手伝達トルクが発生する。
【0027】又、アキュムレータ室90に吐出された油
は、アキュムレータピストン6によって加えられる圧に
よりドライビングピストン50が半径方向にストローク
するときにレギュレータ油路80を通りシリンダ室60
へ戻る。
【0028】継手伝達トルクは、ハウジング4とロータ
2との相対回転差の2乗に比例し、オリフィス8の開口
面積の2乗に反比例して伝達され、図5に特性曲線を示
すように、設定されたオリフィス8開口面積に応じた制
御ゲインを持つ2次関数曲線的な継手伝達トルク特性が
オリフィス8全閉側で高ゲイン、全開側で低ゲインとい
うように決まり、車両走行時にはコントローラ78から
の制御信号により、所望の継手伝達トルクを得られるよ
うオリフィス8の開口面積を決定するスプール69の軸
方向位置がモータアクチュエータ62により決定され
る。
【0029】ところでドライビングピストン50がロー
タ2の径方向に1往復するときに油がドライビングピス
トン50に対して行う仕事Wは、シリンダ室60内の圧
力をP、体積をVとして、
【0030】
【数1】
【0031】で表される。数式1よりドライビングピス
トン50がシリンダ室60体積増加方向へ動く時に油は
ドライビングピストン50に対して仕事をし、ドライビ
ングピストン50がシリンダ室60体積減少方向へ動く
時に油はドライビングピストン50から仕事をされるこ
とが解る。上記に述べてきたように、ドライビングピス
トン50がシリンダ60体積減少方向へ動くときのシリ
ンダ室60内の圧力が、ドライビングピストン50がシ
リンダ60体積減少方向へ動くときのシリンダ室60内
の圧力よりも大きいため、油はドライビングピストン5
0から仕事をされることになる。この仕事は油の熱量と
なり油の温度が上昇する。単位時間に油に与えられる熱
量は、上記数式1にロータ2とハウジング4との相対回
転差に比例した値を乗じて得られ、又、継手伝達トルク
はシリンダ室60内の圧力にドライブピストン50の受
圧面積を乗じて得られる。即ち、油には相対回転差及び
継手伝達トルクに比例した熱が発生する。油の温度上昇
と共に油の体積が増すため、この体積増加を補償するた
めにアキュムレータピストン6がスプリング12に抗し
てアキュムレータ室90体積増加の方向、即ち図中右方
向へ摺動する。
【0032】アキュムレータピストン6が、図中右方向
へ摺動していき、シールリング7が挿通孔16にある第
2リリーフ孔22の開口部より図中右側へ行くと、アキ
ュムレータ室90内の油は第2リリーフ孔22よりアキ
ュムレータ室90外へ排出され、アキュムレータ室90
の室圧が所定以上にならないようにしている。
【0033】実際には、制御によって作動条件を制限し
て、第2リリーフ孔22から油が漏れるような体積増加
をしないようにしている。従来においては、油の温度が
上昇し体積が少し増加しただけで、アキュムレータピス
トンが体積増加方向に摺動し、油が漏れだしていた。こ
のため使用可能な作動条件が狭く、制御の幅が限定され
ていた訳だが、本実施例においては、従来に比べ(挿通
孔16の断面積)×(第1リリーフ孔18と第2リリー
フ孔19との距離)で得られる体積の分だけアキュムレ
ータ室90による油の体積増加を補償する容量が増加す
るため、従来第1リリーフ孔18から油が漏れだしてい
たような温度上昇でも、油が漏れることはなく、より厳
しい作動条件の所まで制御の幅を広げることが出来る。
【0034】図6に、相対回転差と継手伝達トルクから
決まる制御使用可能領域を表す特性図を示す。A,Bは
発熱量一定ラインであり相対回転差×継手伝達トルクで
求められ、Aは従来の制御型回転差感応継手の発熱量で
あり、Bは本実施例の制御型回転差感応継手の発熱量を
示し、AよりもBの方が発熱量が多いことを表す。即
ち、本実施例においては従来に比べ制御の幅が増大する
効果が得られ、より厳しい作動条件の所まで、制御型回
転差感応継手25の使用が可能となる。
【0035】ところで本実施例においては、アキュムレ
ータピストン6を組み付け時に、シールリング7が第1
リリーフ孔18を塞ぐと、第1リリーフ孔18に盲栓1
9を施していたが、シールリング7が第2リリーフ孔2
2を塞いだ後ならば、第1リリーフ孔18を塞がなくて
も第1リリーフ孔18に盲栓を施してもよい。又、第1
リリーフ孔18、即ち油排出孔は制御型回転差感応継手
25内部と外部とを連通し、且つ閉鎖できる位置ならば
どこでもよく、例えばロータ2又はドライブピストン5
0にシリンダ室60内部と外部とを連通するように設け
てもよく、又、アキュムレータピストン6自体に孔を開
けておき挿入後に閉鎖するといったことも可能である。
この場合、アキュムレータピストン6の強度を確保する
必要があるのはいうまでもないだろう。
【0036】又、上記実施例では制御型回転差感応継手
について説明してきたが、オリフィス開口面積を固定し
た固定型回転差感応継手の場合も、同様により厳しい作
動条件で使用が可能になる。
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の回転
差感応継手にあっては、油の温度が上昇しアキュムレー
タ室の体積が増加しても、従来よりアキュムレータピス
トンをリリーフ孔が塞がれる位置から更に挿通孔に深く
押し込んで組み付けているため、油の体積増加を補償す
る容量が増え、従来油がアキュムレータ室から漏れだし
ていたような温度上昇でも、漏れ出すことがなく、より
厳しい作動条件のところまで、回転差感応継手の使用が
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である制御型回転差感応継手の
要部断面図である。
【図2】図1の制御型回転差感応継手の軸直行方向断面
図である
【図3】図1及び図2の制御型回転差感応継手が適用さ
れたトランスファを示す全体断面図である。
【図4】図3のトランスファを用いたエンジン駆動系及
び制御系を示す概略図である。
【図5】実施例の制御型回転差感応継手における継手伝
達トルク特性図である。
【図6】実施例と従来の制御型回転差感応継手とにおけ
る制御使用可能領域を示す特性図である。
【図7】従来の制御型回転差感応継手を示す図である。
【符号の説明】
2…ロータ(第2回転部材)、4…ハウジング(第1回
転部材)、6…アキュムレータピストン、8…オリフィ
ス、12…スプリング(押圧手段)、14…スプリング
リテーナ(押圧手段)、16…挿通孔、18…第1リリ
ーフ孔(油排出孔)、22…第2リリーフ孔(リリーフ
孔)、19…盲栓(閉鎖手段)、25…制御型回転差感
応継手(回転差感応継手)、31…カム面、50…ドラ
イビングピストン(ピストン)、60…シリンダ室(流
体室)、71…吐出路(連通路)、90…アキュムレー
タ室。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同軸上に配置された相対回転する第1回転
    部材及び第2回転部材と、 前記第1回転部材に設けられ、内面にカム面を有するハ
    ウジング部材と、 前記第2回転部材に設けられ、前記ハウジング部材との
    相対回転により前記カム面に摺接しながら径方向に往復
    動する放射状配置のピストンを有するロータ部材と、 該ロータ部材に形成され、前記ピストンの往復動に伴い
    体積変化する流体室と、 前記第2回転部材に設けられた挿通孔と、 該挿通孔内に設けられ、該挿通孔の軸方向に摺動可能な
    アキュムレータピストンと、 該アキュムレータピストンと前記挿通孔とで形成されア
    キュムレータピストンの摺動に伴い体積変化するアキュ
    ムレータ室と、 前記アキュムレータピストンを押圧し前記アキュムレー
    タ室内の油に所定圧を与える押圧手段と、 前記挿通孔に設けられ、前記アキュムレータ室の体積増
    加による前記アキュムレータピストン摺動時にアキュム
    レータ室内部と外部とを連通するリリーフ孔と、 前記アキュムレータ室と前記流体室とを連通する連通路
    に設けられたオリフィスと、を備える回転差感応継手に
    おいて、 前記アキュムレータピストンが前記アキュムレータ室と
    前記リリーフ孔との連通を断つ位置に在る状態でアキュ
    ムレータ室内部と外部とを連通して油を排出可能な油排
    出孔を前記ロータ部材、ピストン及びアキュムレータピ
    ストンの少なくとも1つに設け、 前記アキュムレータピストンの前記挿通孔内への組み付
    け時に、該アキュムレータピストンを前記連通が断たれ
    る位置よりも更に深く挿入した後前記油排出孔を閉鎖す
    る閉鎖手段を設けたことを特徴とする回転差感応継手。
JP29008991A 1991-11-06 1991-11-06 回転差感応継手 Pending JPH05126165A (ja)

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JPH05126165A true JPH05126165A (ja) 1993-05-21

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JP29008991A Pending JPH05126165A (ja) 1991-11-06 1991-11-06 回転差感応継手

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