JPH05126039A - 往復動型圧縮機 - Google Patents

往復動型圧縮機

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Publication number
JPH05126039A
JPH05126039A JP4016776A JP1677692A JPH05126039A JP H05126039 A JPH05126039 A JP H05126039A JP 4016776 A JP4016776 A JP 4016776A JP 1677692 A JP1677692 A JP 1677692A JP H05126039 A JPH05126039 A JP H05126039A
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JP
Japan
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suction
chamber
bore
discharge
valve
Prior art date
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Application number
JP4016776A
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English (en)
Inventor
Kenji Takenaka
健二 竹中
Hiroaki Kayukawa
浩明 粥川
Kazuya Kimura
一哉 木村
Toru Takeichi
亨 竹市
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】往復動型圧縮機において、振動・異音の発生を
防止するとともに充分な性能を発揮しうるようにする。 【構成・作用】リアハウジング4の内周側に吸入室1
7、外周側に吐出室18を隔設し、吸入室17の外側壁
には駆動軸6と同心上に整合する冷媒導入孔13aを貫
設する。冷媒導入孔13aから各ボア1bに至る吸入経
路が均等かつ最短になり、全ボア1bが好適に冷媒を吸
入・圧縮するとともに、冷媒は吸入室17と吐出室18
とを隔てる隔壁と短時間接触するのみで、高温の吐出室
18により加熱されにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両空調用に供して好
適な往復動型圧縮機の改良に関する。
【0002】
【従来技術】従来の往復動型圧縮機として、図15、1
6に示す揺動斜板式圧縮機が知られている。この揺動斜
板式圧縮機では、シリンダブロック90には軸心の周り
に軸心と平行な複数のボア91が形成されており、各ボ
ア91内にはピストン92が収納されている。シリンダ
ブロック90の前端にはクランク室93を有してフロン
トハウジング94が通しボルト90aにより固着され、
シリンダブロック90の後端には吸入弁95、弁板96
及び吐出弁97を挟持してリアハウジング98が同通し
ボルト90aにより固着されている。なお、89は弁板
96に固着されたリテーナである。
【0003】シリンダブロック90の軸心孔1a内には
フロントハウジング94及びシリンダブロック90に軸
封装置99a、ラジアル軸受99b、99cを介して駆
動軸80が軸支されており、この駆動軸80にはフロン
トハウジング94との間にスラスト軸受81aを介して
ロータ81が固着されているとともに、この駆動軸80
には図示しないコイルばねにより前方に付勢されたスリ
ーブ82が摺動可能に遊嵌されている。ロータ81に形
成された長孔81bにピン83aが変位可能に嵌入され
た斜板83は、スリーブ82にトラニオン形式で突設さ
れた枢軸82aに揺動可能に軸支されている。こうし
て、斜板83は所定の傾角及びデッドスペースの下で駆
動軸80とともに回転可能になされている。
【0004】斜板83にはスラスト軸受84a等を介し
て揺動板85が係留され、案内部85aが通しボルト9
0aと係合することにより自転が拘束されることによ
り、斜板83の揺動運動のみが揺動板85に伝達される
ようになされている。揺動板85にはコンロッド86の
一端が係留されており、コンロッド86の他端が前記ピ
ストン92に係留されている。こうして、各ピストン9
2は、駆動軸80の回転により各ボア91内を往復動
し、これにより各ボア91に容積変化を生じしめる。
【0005】また、リアハウジング98には、外周側に
環状の吸入室87が形成され、内周側に吐出室88が形
成されている。吸入室87は冷媒を導入する冷媒導入孔
87aにより冷凍回路と接続されており、吐出室88は
冷媒を導出する冷媒導出孔88aにより冷凍回路と接続
されている。吐出弁97と弁板96との外周側には整合
する複数の吸入ポート96aが貫設され、吸入室87
は、ピストン92が下死点に向かう吸入行程にあると
き、冷媒導入孔87aから吸入室87内に導入した冷媒
が吸入弁95の吸入弁部95aを押し開くことにより、
各吸入ポート96aを介して容積拡大途上の各ボア91
と連通される。また、弁板96と吸入弁95との内周側
には整合する複数の吐出ポート96bが貫設され、各ボ
ア91は、ピストン92が上死点に向かう吐出行程にあ
るとき、容積縮小途上のボア91内の冷媒が吐出弁97
の吐出弁部97aをリテーナ89(図16では図示せ
ず)に規制されて押し開くことにより、各吐出ポート9
6bを介して吐出室88と連通される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の往復動
型圧縮機では、上記揺動斜板式圧縮機で説明すれば、図
15、16に示すように、吸入室87がリアハウジング
98の外周側に環状に形成され、この吸入室87はリア
ハウジング98の外周側に貫設された冷媒導入孔87a
により冷凍回路と接続されている。
【0007】このように外周側に吸入室が環状に形成さ
れ、この吸入室に冷媒導入孔が形成されたこの種の往復
動型圧縮機では、冷媒導入孔から各吸入ポートを介して
各ボアに至る吸入経路が不均衡になっている。このた
め、この種の往復動型圧縮機では、冷媒導入孔に近いボ
アでは好適に冷媒を吸入・圧縮するものの、冷媒導入孔
から遠いボアでは圧力損失から不足した冷媒を吸入・圧
縮することとなり、各ボアをそれぞれ有効に活用でき
ず、充分な性能を発揮できないとともに、各ボアの圧縮
反力のアンバランスから振動・異音を生じることが明ら
かとなった。また、冷媒導入孔から導入した冷媒が冷媒
導入孔から遠いボアに吸入される場合、その冷媒が吸入
室と吐出室とを隔てる隔壁と長時間接触し、高温の吐出
室により加熱されて膨張することとなる。膨張により希
薄にされた冷媒を圧縮した場合、同一の圧縮仕事の下で
は例えば冷房能力に差を生じるため、やはり充分な性能
を発揮できない。
【0008】本発明は、往復動型圧縮機において、振動
・異音の発生を防止するとともに充分な性能を発揮しう
るようにすることを解決すべき課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】 (1)本発明の往復動型圧縮機は、上記課題を解決する
ため、ハウジングには内周側に吸入室、外周側に吐出室
を隔設し、前記吸入室の外側壁には前記駆動軸と同心上
に整合する冷媒導入孔を貫設するという新規な手段を採
用している。 (2)本発明の往復動型圧縮機において、前記吸入弁手
段として、前記駆動軸に一体回転可能に装着され、前記
吸入室と吸入行程時の前記吸入ポートとを連通させる吸
入通路をもつ回転弁を採用することができる。
【0010】
【作用】
(1)本発明の往復動型圧縮機では、ハウジングにおけ
る各ボアの内周側に吸入室が形成され、各吸入ポートを
介した各ボアまでの距離が均等かつ最短の位置に冷媒導
入孔が設けられている。このため、この往復動型圧縮機
では、冷媒導入孔から各ボアに至る吸入経路が均等かつ
最短になっており、全ボアが好適に冷媒を吸入・圧縮す
る。よって、各ボアをそれぞれ有効に活用して充分な性
能を発揮するとともに、各ボアの圧縮反力のバランスか
ら振動・異音を生じることがない。また、冷媒導入孔か
ら導入した冷媒は、最短距離で全ボアに吸入されるた
め、その冷媒は吸入室と吐出室とを隔てる隔壁と短時間
接触するのみで、高温の吐出室により熱影響を受けにく
い。 (2)本発明の往復動型圧縮機において、吸入弁手段と
して回転弁を採用した場合には、回転弁が駆動軸と同期
して回転すると、吸入行程にある各ボアの吸入ポートと
吸入室とが回転弁の吸入通路を介して所定時間連通され
ることにより、吸入室の冷媒が順次各ボア内に吸入され
る。このとき、冷媒導入孔から吸入室、吸入通路及び各
吸入ポートを介して各ボアに至る吸入経路はやはり均等
かつ最短になっており、全ボアが好適に冷媒を吸入・圧
縮し、かつ冷媒は吸入室と吐出室とを隔てる隔壁と最短
時間接触するのみである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例1、2及び変形例1〜
6を図面に基づき説明する。 (実施例1)図1は本実施例に係る揺動斜板式圧縮機の
断面図である。図において、1は軸方向に貫通する軸心
孔1a及び5個のボア1bを有するシリンダブロックで
あって、このシリンダブロック1の一端面には通しボル
ト16によりフロントハウジング2が接合され、他端面
には弁板3、吐出弁18b及びリテーナ20を介して同
通しボルト16によりリアハウジング4が接合されてい
る。フロントハウジング2内のクランク室5には、駆動
軸6がフロントハウジング2及びシリンダブロック1の
軸心孔1aに嵌挿され軸封装置6a、ラジアル軸受6
b、6cを介して回転可能に支承されている。この駆動
軸6上にはフロントハウジング2との間にスラスト軸受
7aを介してロータ7が固着され、該ロータ7の後面側
に延出した支持アーム8の先端部には長孔8aが貫設さ
れている。そして、該長孔8aにはピン8bが摺動可能
に嵌入されており、同ピン8bには斜板9が傾動可能に
連結されている。
【0012】ロータ7の後端に隣接して駆動軸6上には
スリーブ10が遊嵌され、コイルばね11により常にロ
ータ7側へ付勢されるとともに、スリーブ10の左右両
側に突設された枢軸10a(一方のみ図示)が斜板9の
図示しない係合孔に嵌入されて、該斜板9は枢軸10a
の周りを揺動しうるように支持されている。斜板9の後
面側にはスラスト軸受9a等を介して揺動板12が相対
回転可能に支持され、かつ外縁部に設けた案内部12a
が通しボルト16と係合することにより自転が拘束され
るとともに、シリンダブロック1に貫設されたボア1b
内のピストン15と該揺動板12とはコンロッド14に
より連節されている。
【0013】さらに、リアハウジング4には内周側に弁
板3の中央孔3aを介してシリンダブロック1の軸心孔
1aと連通する吸入室17が形成されており、吸入室1
7はリア側端面中央に開口し冷媒を導入する冷媒導入孔
13aにより冷凍回路と接続されている。また、弁板3
には、図2に示すように、中央孔3aから放射状に延在
し各ボア1bの頂部と導通する吸入ポート21が設けら
れている。そして、図1に示すように、軸心孔1a内に
延出した駆動軸6の後端には、軸心孔1a及び中央孔3
aと滑合する円柱状の回転弁22がキー23により装着
されており、回転弁22のリア側は、吸入室17の隔壁
に形成された段部にスラスト軸受24を介して支持され
ている。この回転弁22には、図3及び図4に示すよう
に、吸入室17側の軸心中央から径方向に屈曲貫通する
円孔25aと、該円孔25aに連なって外周面の約半周
部分にわたって延在する溝部25bとによって吸入通路
25が形成されており、この溝部25bが吸入行程にあ
る各ボア1bの吸入ポート21と対向する間、吸入通路
25を介して吸入室17と吸入ポート21とが連通する
ようになされている。また、リアハウジング4の吸入室
17の外周側には冷媒導出孔13bが開口する環状の吐
出室18が隔設されており、この吐出室18は、弁板3
の吐出ポート18a及び吐出弁18bを介して各ボア1
bと連通している。したがって、駆動軸4の回転運動が
斜板9を介して揺動板12の前後揺動に変換され、ピス
トン15がボア1b内を往復動することにより吸入室1
7からボア1b内へ吸入された冷媒が圧縮されつつ吐出
室18へ吐出される。そして、クランク室5内の圧力と
ボア1b内の吸入圧力とのピストン15を介した差圧に
応じてピストン15のストロークが変動し、揺動板12
の傾角が変化する。なお、クランク室5内の圧力はリア
ハウジング4の後端突出部内に配設された図示しない電
磁制御弁機構により冷房負荷に基づいて制御される。
【0014】以上のように構成された揺動斜板式圧縮機
は、車両空調用冷凍装置としてその回路中に配設され、
使用に供される。この揺動斜板式圧縮機が運転されて駆
動軸6が回転すると、斜板9は駆動軸6とともに回転し
つつ揺動運動する。揺動板12は斜板9に対して回転規
制状態とされて揺動運動のみを行い、これによりピスト
ン15がボア1b内で往復動する。そして、ボア1b内
でピストン15が下死点に向かって移動を開始して吸入
行程に入ると、駆動軸6と同期して回転する回転弁22
の吸入通路25の溝部25b先端側がそのボア1bの吸
入ポート21と対向し、吸入通路25を介して吸入室1
7と吸入ポート21とが連通する。これにより、吸入室
17からそのボア1bに冷媒が吸入される。その後、ボ
ア1b内のピストン15が下死点に到達すると、回転弁
22の回転に伴って吸入通路25の溝部25b後端側が
吸入ポート21を通過し、吸入室17と吸入ポート21
とが遮断される。そして、ピストン15が上死点に向か
って移動を開始すると、冷媒が圧縮されそのボア1b内
の圧力が高圧になるのに伴って吐出弁18bがリテーナ
20に規制されて開弁し、その冷媒は吐出ポート18a
から吐出室18へ吐出される。このように回転弁22が
駆動軸6と同期して回転することにより、各ボア1b内
では冷媒を吸入室17から吸入し、圧縮し、吐出室18
へ吐出する動作が繰り返し行われる。
【0015】このとき、この揺動斜板式圧縮機では、冷
媒導入孔13aから吸入室17、吸入通路25及び各吸
入ポート21を介して各ボア1bに至る吸入経路は均等
かつ最短になっている。このため、この往復動型圧縮機
では、全ボア1bが好適に冷媒を吸入・圧縮する。よっ
て、各ボア1bをそれぞれ有効に活用して充分な性能を
発揮するとともに、各ボア1bの圧縮反力のバランスか
ら振動・異音を生じることがない。また、冷媒導入孔1
3aから導入した冷媒は、最短距離で全ボア1bに吸入
されるため、その冷媒は吸入室17と吐出室18とを隔
てる隔壁と短時間接触するのみで、高温の吐出室18に
より加熱されにくく、膨張しにくい。
【0016】したがって、この揺動斜板式圧縮機では、
振動・異音の発生を防止するとともに充分な性能を発揮
することができる。 (変形例1)図5に示すように、上記のような回転弁2
2を用いることにより、吐出ポート18aをボア1bの
中央に位置させて形成することが可能となる。これによ
り、ピストン15のヘッド部に吐出ポート18aと符合
する突起15aを設けることによって、デッドスペース
に残留する冷媒の量を減少させ、体積効率を向上させる
ことができる。 (変形例2)図6に示すように、上記実施例において弁
板3に設けられている吸入ポート21は、シリンダブロ
ック1に設けてもよい。この場合には、吸入ポート21
の長さを短くすることができるため、吸入ポート21内
に残留する圧縮冷媒の量を減少させ、体積効率を向上さ
せることができる。 (変形例3)図7に本変形例の要部の断面図を示す。本
変形例は、駆動軸6の先端部近傍に形成されたフランジ
部61と回転弁22との間にばね26を介装し、このば
ね26によって回転弁22をリア側方向に常時付勢する
ようにしたものである。これにより回転弁22の軸方向
の組付寸法精度が緩和され、同時に回転弁22のがたつ
き、異常摩耗、焼付等の発生が防止される。 (変形例4)図8に示すように、駆動軸6とシリンダブ
ロック1との間にラジアル軸受63を介装させ、そのラ
ジアル軸受63によってばね26の一端を支持するよう
にすれば、駆動軸6にフランジ部を形成する必要がない
ため、組付け性が良好となる。 (変形例5)図9に示すように、シリンダブロック1の
軸心孔1aに張出部1cを設け、その張出部1cに支持
されるスラスト軸受65によってばね25の一端を支持
するようにしても、変形例4と同様に組付け性が良好と
なる。 (変形例6)図10は本変形例に係る揺動斜板式圧縮機
の要部を示す断面図であり、図11は回転弁の斜視図で
あり、図12はリアハウジングの斜視図である。
【0017】本変形例は、上記実施例1の圧縮機におけ
る回転弁22に、吸入弁及び吐出弁の両機能を有するよ
うに構成し、いずれにもフラッパ型の吸入弁及び吐出弁
を使用しないようにしたものである。ここでは、実施例
1と共通する基本的構成部分の説明は省略し、異なる部
分を中心に説明する。なお、共通する部材の符号は同じ
ものを使用する。
【0018】回転弁22の外周面には、周方向に延在す
る吸入通路25の溝部25b先端側と隣接し所定距離離
間した位置で軸方向に延在する溝状の吐出通路27が形
成されている。この吐出通路27は、回転弁22のリア
側端面近傍から弁板3に形成された吸入・吐出ポート2
1と対向する位置まで延在している。一方、リアハウジ
ング4には、吐出通路27のリア側端部と対向して管状
溝41が形成されているとともに、この管状溝41には
吐出室18に貫通する適数個の吐出孔42が形成されて
いる。これにより、吐出通路27が吐出行程にある各ボ
ア1bの吸入・吐出ポート21と対向したときには、吐
出通路27を介して吐出室18と吸入・吐出ポート21
とが連通するようになっている。
【0019】以上のように構成された揺動斜板式圧縮機
において、駆動軸6が回転すると図示しないピストンが
ボア1b内で往復動する。そして、ボア1b内でピスト
ンが吸入行程に入ると、回転弁22の吸入通路25の溝
部25b先端側がそのボア1bの吸入・吐出ポート21
と対向し、吸入通路25を介して吸入室17からそのボ
ア1bに冷媒が吸入される。その後、回転弁22の回転
に伴って吸入通路25の溝部25b後端側が吸入・吐出
ポート21を通過すると、吸入室17と吸入・吐出ポー
ト21とが遮断されて、そのボア1b内は圧縮行程に移
る。そして、回転弁22がさらに回転すると、そのボア
1bの吸入・吐出ポート21と吐出通路27が対向して
吐出室18と吸入・吐出ポート21とが連通し、ボア1
b内の圧縮冷媒が吐出室18へ吐出される。このように
回転弁22が駆動軸6と同期して回転することにより、
各ボア1b内では冷媒を吸入室17から吸入し、圧縮
し、吐出室18へ吐出する動作が繰り返し行われ、かつ
各ボア1bに対して連続的に行われる。
【0020】この揺動斜板式圧縮機では、複数のボア1
bに対する吸入弁及び吐出弁を一つの回転弁22で構成
することができるため、部品点数が激減し、その構造を
著しく簡略化することができる。 (実施例2)図13、14は本実施例に係る揺動斜板式
圧縮機の断面図である。この揺動斜板式圧縮機は、吸入
弁手段としての回転弁を採用してない点等について実施
例1のものと異なるが、他の構成は実施例1のものとほ
ぼ同一であるため、ほぼ同一の構成については同一符号
を付して説明を省略する。
【0021】シリンダブロック1の後端には吸入弁3
2、弁板31、吐出弁33及びリテーナ20を挟持して
リアハウジング4が通しボルト16により固着されてい
る。リアハウジング4には、各ボア1bの内周側に吸入
室17が形成され、この吸入室17の外周側に環状の吐
出室18が隔設されている。吸入室17は駆動軸6と同
心上に整合する冷媒導入孔34aにより冷凍回路と接続
されており、吐出室18は冷媒導出孔34bにより同冷
凍回路と接続されている。吐出弁33と弁板31とリテ
ーナ20との内周側には整合する複数の吸入ポート31
bが貫設され、吸入室17は、ピストン15が下死点に
向かう吸入行程にあるとき、冷媒導入孔34aから吸入
室17内に導入した冷媒が吸入弁32の吸入弁部32a
を押し開くことにより、各吸入ポート31bを介して容
積拡大途上の各ボア1bと連通される。また、弁板31
と吸入弁32との外周側には整合する複数の吐出ポート
31aが貫設され、各ボア1bは、ピストン15が上死
点に向かう吐出行程にあるとき、容積縮小途上のボア1
b内の冷媒が吐出弁33の吐出弁部33aをリテーナ2
0(図14では図示せず)に規制されて押し開くことに
より、各吐出ポート31aを介して吐出室18と連通さ
れる。
【0022】この揺動斜板式圧縮機においても、リアハ
ウジング4における各ボア1bの内周側に吸入室17が
形成され、各吸入ポート31bを介した各ボア1bまで
の距離が均等かつ最短の位置に冷媒導入孔が設けられて
いる。このため、この揺動斜板式圧縮機においても、冷
媒導入孔34aから各ボア1bに至る吸入経路が均等か
つ最短になっており、全ボア1bが好適に冷媒を吸入・
圧縮する。よって、各ボア1bをそれぞれ有効に活用し
て充分な性能を発揮するとともに、各ボア1bの圧縮反
力のバランスから振動・異音を生じることがない。ま
た、冷媒導入孔34aから導入した冷媒は、最短距離で
全ボア1bに吸入されるため、その冷媒は吸入室17と
吐出室18とを隔てる隔壁と短時間接触するのみで、高
温の吐出室18により熱影響を受けにくい。
【0023】したがって、この揺動斜板式圧縮機におい
ても、振動・異音の発生を防止するとともに充分な性能
を発揮することができる。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の往復動型
圧縮機では、ハウジングの内周側に吸入室、外周側に吐
出室を隔設し、前記吸入室の外側壁には前記駆動軸と同
心上に整合する冷媒導入孔を貫設しているため、振動・
異音の発生を防止するとともに充分な性能を発揮するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の揺動斜板式圧縮機の縦断面図であ
る。
【図2】実施例1の揺動斜板式圧縮機に係る弁板の平面
図である。
【図3】実施例1の揺動斜板式圧縮機に係る回転弁の斜
視図である。
【図4】実施例1の揺動斜板式圧縮機に係る回転弁の平
面図である。
【図5】変形例1の揺動斜板式圧縮機に係る要部の縦断
面図である。
【図6】変形例2の揺動斜板式圧縮機に係る要部の縦断
面図である。
【図7】変形例3の揺動斜板式圧縮機に係る要部の縦断
面図である。
【図8】変形例4の揺動斜板式圧縮機に係る要部の縦断
面図である。
【図9】変形例5の揺動斜板式圧縮機に係る要部の縦断
面図である。
【図10】変形例6の揺動斜板式圧縮機に係る要部の縦
断面図である。
【図11】変形例6の揺動斜板式圧縮機に係る回転弁の
斜視図である。
【図12】変形例6の揺動斜板式圧縮機に係るリアハウ
ジングの斜視図である。
【図13】実施例2の揺動斜板式圧縮機の縦断面図であ
る。
【図14】実施例2の揺動斜板式圧縮機に係り、図13
のA−A矢視断面図である。
【図15】従来の揺動斜板式圧縮機の縦断面図である。
【図16】従来の揺動斜板式圧縮機に係り、図15のB
−B矢視断面図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック 2…フロントハウジング 3
…弁板 4…リアハウジング 17…吸入室 1
8…吐出室 13a、34a…冷媒導入孔 1b…ボア 6…駆動軸 15…ピストン 21、31b…吸入ポート(21…吸入・吐出ポート) 22、32…吸入弁手段(22…回転弁、32…吸入
弁) 18b、33…吐出弁手段(吐出弁) 18a、31a
…吐出ポート 1a…軸心孔 25…吸入通路 27
…吐出通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹市 亨 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸心の周りに該軸心と平行な複数のボアを
    有するシリンダブロックと、該シリンダブロックの軸心
    孔内に嵌挿支承された駆動軸と、該駆動軸と共動する斜
    板に連係されて前記ボア内を直動するピストンと、前記
    シリンダブロックの外端を閉塞し、かつ内周側には吸入
    室、外周側には吐出室が隔設されたハウジングと、前記
    ボアに連通する各ポートを順次開閉する吸入及び吐出の
    各弁手段とを備え、前記吸入室の外側壁には前記駆動軸
    と同心上に整合する冷媒導入孔が貫設されていることを
    特徴とする往復動型圧縮機。
  2. 【請求項2】前記吸入弁手段は、前記駆動軸に一体回転
    可能に装着され、前記吸入室と吸入行程時の前記吸入ポ
    ートとを連通させる吸入通路をもつ回転弁であることを
    特徴とする請求項1記載の往復動型圧縮機。
JP4016776A 1991-09-11 1992-01-31 往復動型圧縮機 Pending JPH05126039A (ja)

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JP4016776A JPH05126039A (ja) 1991-09-11 1992-01-31 往復動型圧縮機
KR1019930000444A KR930016656A (ko) 1992-01-31 1993-01-15 왕복구동형 압축기
DE4302256A DE4302256A1 (en) 1992-01-31 1993-01-28 Swashplate compressor for vehicle air conditioning system - incorporates suction chamber surrounded by separate outlet chamber

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JP3-231853 1991-09-11
JP23185391 1991-09-11
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5362208A (en) * 1992-03-04 1994-11-08 Nippondenso Co., Ltd. Swash plate type compressor
US5478212A (en) * 1992-03-04 1995-12-26 Nippondenso Co., Ltd. Swash plate type compressor
JP2003193965A (ja) * 2001-12-26 2003-07-09 Seiko Epson Corp 複合型ポンプ

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