JPH0512586B2 - - Google Patents

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JPH0512586B2
JPH0512586B2 JP58083493A JP8349383A JPH0512586B2 JP H0512586 B2 JPH0512586 B2 JP H0512586B2 JP 58083493 A JP58083493 A JP 58083493A JP 8349383 A JP8349383 A JP 8349383A JP H0512586 B2 JPH0512586 B2 JP H0512586B2
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JP
Japan
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cylinder
hardened
area
hardening
wear
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JP58083493A
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Yoshio Naruse
Masafumi Nakazawa
Yoichi Shimizu
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TPR Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Piston Ring Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/08Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for tubular bodies or pipes
    • C21D9/14Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for tubular bodies or pipes wear-resistant or pressure-resistant pipes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J10/00Engine or like cylinders; Features of hollow, e.g. cylindrical, bodies in general
    • F16J10/02Cylinders designed to receive moving pistons or plungers
    • F16J10/04Running faces; Liners

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  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は内周摺動面にレーザ焼入れ処理層を設
けたシリンダ、特に内燃機関に用いられるシリン
ダ、シリンダライナ、シリンダスリーブ、或いは
シリンダブロツク(以下、これらを総称して単に
シリンダと言う)に関する。 本発明は特に、長期間苛酷な条件下で使用され
ても耐摩耗性に優れ、オイル消費量の悪化あるい
はブローバイガス量の増大を起こすことなく、し
かも優れた耐スカツフイング性を有するデイーゼ
ル内燃機関用シリンダ、特にそのレーザ焼入処理
パターンの改良に関する。 従来技術 近年大出力の炭酸ガスレーザの開発進歩に伴い
レーザを用いた表面硬化処理技術が急速に進みつ
つある。レーザ焼入は必要箇所のみへの部分焼入
れが可能となる為、焼入歪を減少させることがで
きる等優れた特徴を有している。 このレーザ焼入の特徴を生かして焼入部を螺旋
状、点状あるいは環状にパターン成形した部分焼
入れが試みられ、ある程度の効果を発揮してい
る。これらのパターンは焼入部と非焼入部を共存
させたパターンで、このような共存パターンを形
成し得なかつた従来の手法、即ち高周波焼入やズ
ブ焼入からは得られない効果や特性を発揮してい
るが、それでも尚特に高負荷高性能デイーゼルエ
ンジンのシリンダに要求されるような耐摩耗性、
耐焼付性に優れしかもオイル消費量並びにブロー
バイガス量の低減といつた要求を全て満足する焼
入パターンはいまだ実現していない。 すなわち、焼入部を螺旋状・環状・あるいは点
状パターンに形成した場合、焼入を旋した硬化部
分と非焼入部とでは硬さが違う為に加工時に表面
に非焼入部が相対的に凹んだ凹凸ができやすい。 この凹みは保油性を良好にする油溜めとして有
益な反面オイル消費量を増大するという欠点を併
せ有している。従つてこの凹みの大きさや配列パ
ターンは非常に重要な要件となる。また螺旋状、
点状パターンの場合は機関運転の中期以後にあら
われる摩耗段差の凹み部即ち、非焼入部が連続し
ているためにオイル消費量あるいはブローバイガ
ス量が増大するということが判明した。また特に
環状パターンの場合には、焼入れ硬化層が円周方
向に平行になる為摩耗段差が一段と顕著となりそ
れにより当該シリンダ内を摺動するピストンリン
グの外周摩耗を促進し、やはり同様にオイル消費
量及びブローバイガス量の増大を招くという不具
合が明らかとなつている。 焼入部と非焼入部を混在させたシリンダの内周
摺動面は摩耗が進行するに伴い焼入れ硬化部が1
次摺動面として残り、非焼入部が2次摺動面を形
成するように摩耗段差が生じてくる。本願発明者
は、この摩耗段差の生じ方とシリンダとして要求
される耐摩耗性、耐焼付性および低オイル消費の
特性が密接な係り合いを持つていることを見い出
し、特定のレーザ焼入パターンを持つ優れた特性
を有するシリンダの開発に成功したものである。 発明の目的 本発明はシリンダに要求される耐摩耗性、耐焼
付性の確保、並びにオイル消費量及びブローバイ
ガス量の低減といつた諸要求にとつて焼入部のパ
ターン形状、即ち焼入部と非焼入部との大きさや
配列の関係が重要な要因となつているという事実
にもとづき、数多の実験を繰り返すことにより最
適のパターン形状を見出すことに成功したもので
ある。 即ち、本発明の目的は耐摩耗性、耐焼付性に優
れ、しかもオイル消費量・ブローバイガス量を低
減するシリンダの表面処理構造を提供しようとす
るものである。 発明の構成 本発明の要旨とするところは相互に独立した非
焼入れ面積部を多数残し油溜りとしての働きを持
たせることにある。 即ち、従来とは逆に非焼入部を相互に独立した
不連続状態で点在させることにより従来得られな
かつた耐摩耗、耐焼付性に優れしかもオイル消費
量・ブローバイガス量を増大させないシリンダ摺
動面が得られるものである。 尚、本発明で言う「相互に独立した非焼入面積
部」には後述の理由により2本以上の互いに交差
する螺旋状の焼入処理層により形成した非焼入部
パターン形状は含まない。 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について図面を参照
しながら詳細に説明する。 高周波焼入やズブ焼入の場合の如く全面焼入と
なる場合には機関運転の中期以降摺動面が鏡面状
態になつたときにオイルポケツト(油溜め)が非
常に少なくなり、スカツフイングが発生しやすい
状態となる。しかるにレーザ焼入の場合は部分焼
入が可能となるのでこのような欠点を解消でき
る。しかしながら従来の如く焼入部を螺旋状、点
状あるいは環状等のパターン形状にした部分焼入
の場合は前述の如く非焼入部が連続パターン形状
を呈する為オイル消費が悪化し、叉オイルを均一
に保持する能力も低下し耐焼付性の効果が得られ
ない。また特に環状パターンの場合焼入ピツチが
小さいものはある程度のオイル保持能力は得られ
るものの、硬化処理層が円周方向に平行になる
為、焼入れピツチに関係なく摩耗段差が過剰とな
りピストンリングの外周摩耗を促進して、やはり
オイル消費及びブローバイガス量増大を招くこと
は前述の通りである。本発明において非焼入れ部
を独立して多数設ける理由は以上の不具合を防止
する為に他ならない。即ち非焼入部を独立させ多
数点在させることにより2次摺動面が独立するこ
とになり、過剰なオイル消費を防止する上に均一
に分布されたオイルポケツトとしての役割も果た
す為、耐スカツフイング性に顕著な効果をあらわ
し、ひいてはシリンダの摩耗および相手ピストン
リングの摩耗低減にも結びつく。以上のことは後
述の如く実験的に確認されている。尚、焼入れ方
法としは現在のところ部分焼入が可能なほどエネ
ルギ密度が高く、大気中で処理可能な方法はレー
ザビームを利用したレーザ焼入以外にない。 非焼入面積部1の個々の大きさ及び形状を均一
にした場合にはその大きさは好ましくは以下の如
き範囲にある。即ち、非焼入面積部のシリンダ軸
方向寸法H(第1図)をシリンダ内面10内をピ
ストン運動するピストン11のピストンリング1
3の幅Bの1/5未満にすると、油溜り部分(即ち、
非焼入部分1)が少なくなり耐スカツフイング性
の面で不具合が生じ易く、また3倍を越えると油
溜り部分が過大となりオイル消費量が増大する可
能性がある為に1/5〜3倍が好ましい(B/5≦H≦ 3B)。 叉、非焼入部1の円周方向寸法Lが1/2H未満
だと同様に油溜り部分が小さくなり過ぎ耐スカツ
フイング性が不足し易く、他方シリンダ内円周長
さPの1/5を超えると焼入部2と非焼入部1との
間隔が長くなる為に爆発背圧を受けたピストンリ
ングの張り出しにより過大な摩耗段差が生じがち
でありオイル消費量の増大、ピストンリングの摩
耗増大を招き易い。よつて1/2H≦1/5Pが好まし い。 独立した非焼入面積部1の1ケ当たりの大きさ
を上述の如く限定した場合は硬化部2と非硬化部
1の加工時における凹凸、あるいは機関運転の中
期以降にでてくる摩耗段差をほゞ2μ以内に抑え
ることが可能となり過大なオイル消費を防止し得
ると共に適度な油溜りが確保できる為、耐スカツ
フイング性、耐摩耗性を向上させることができ
た。 また、非焼入れ面積部1の面積率をレーザ焼入
処理部の全面積、即ち焼入部2の全面積に対して
10〜70%に限定するのが好ましい。その理由は前
記条件を満足していても面積率で10%を下廻ると
耐スカツフイング性の点で不具合発生のおそれが
増大しまた70%を越えるとオイル消費が過大とな
る傾向が出るためである。 以下実施例および比較例をあげて説明する。 実施例 1: TC3.18%、Si2.10%、Mn0.76%、P0.17%、
S0.03%、Cr0.31%、残部Feの片状黒鉛鋳鉄製の
シリンダライナ内周面にCO2ガスレーザ装置を使
用して、出力1000W、ビーム送り速度1000mm/
minで本発明品として第3図のA〜Eに示すよう
なパターンのものを作製した。また比較材(従来
技術)として、上記と同一成分のシリンダ内周面
に焼入処理を施さなかつたもの(比較例)、全
面に高周波焼入をしたもの(比較例)、全面に
ズブ焼入れしたもの(比較例)、全面にレーザ
ビームによる焼入れしたもの(比較例)、およ
び第3図F〜Hに示すようなパターンでレーザ焼
入したシリンダライナ(比較例F〜H)を作製し
た。 尚、第3図A〜Hにおいて、いずれも1は非焼
入部、2は焼入処理部を示す。当然のことながら
比較例〜においては非焼入部は混在していな
い。また、比較例F〜Hにおいては非焼入部1が
第3図A〜Eに示す本発明の如く相互に独立した
パターン配列とはなつていない点で本発明品とは
全く異なる。 前記試料を水冷4サイクルV型8気筒130〓mm
(口径)×125mm(ストローク)、13300c.c.のデイーゼ
ルエンジン(265ps/2500rpm)に組み込み、ス
カツフイングテストを実施した。このときの相手
ピストンのトツプリング(ピストンリング)には
B寸法(第2図)4mmのクロムめつきリングを使
用した。尚、各シリンダライナ試料は同一試料を
2気筒づつに組み込み各試料ともに2回の繰返し
テストを実施した。尚、各試料の各部寸法は次の
通りである。Rは焼入部に対する非焼入部の面積
率を示す。
【表】
【表】 尚、試料F,G,Hについては添字1,2,3
で示す如く同一パターンについて夫々3種類の大
きさのものを実験した。 本テストに供試したシリンダライナは全て内周
仕上げホーニング面の面あらさを1μRZ以下にし
て機関運転の中期以降に現れる鏡面状態が早い時
期に現出するようにした。本スカツフイングテス
ト結果を第1表に示す。 表中の(〇)印は全くスカツフイングを起こさ
なかつたもの、(△)印は明らかなスカツフイン
グまでは至らないがキズの発生の多いもの、(×)
印は明らかなスカツフイングを起こしたものであ
る。
【表】 エンジンテスト条件 2500rpm×4/4負荷×50Hr 水温110℃ 油温110℃(吸気加熱47℃) 本テスト結果から45℃螺旋パターン(F1
F3)、点状パターン(G1〜G3)、環状パターン
(H1〜H3)、のものは非焼入部が小さくなるほど
耐スカツフイング性が向上する傾向を示している
もののレーザビームによる全面焼入材を超える性
能は得られなかつた。これらのものに較べ本発明
の焼入れパターンのものは優れた耐スカツフイン
グ性能を有することがわかる。 実施例 2: 実施例1と同一材質のシリンダライナ母材を使
用して本発明のパターン(第3図A)のもののシ
リンダ軸方向寸法と円周方向寸法とを種々変えて
スカツフイングテストを実施した。供試した試料
の仕様及びその結果を第2表に示す。尚、供試し
たエンジンは実施例1で使用したものと同一であ
るが、テスト条件についてはさらに苛酷な条件で
実施した。このときのトツプリングは実施例1と
同一のB寸法4mmのクロームめつきリングを使用
した。また本テストの供試ライナも全て円周仕上
げホーニング面の面あらさを1μRZ以下にして機
関運転の中期以降に現れる鏡面状態が早期に現出
するようにした。
【表】 本テスト結果から軸方向寸法Hおよび円周方向
寸法LがそれぞれH=1/5B未満、L=1/2H
未満では非焼入れ部の面積率が10〜70%の範囲を
満足していてもスカツフイングが発生した。ま
た、H=1/5Bよりも大きくL=1/2Hを超え
ていても非焼入部の面積率が10%未満ではスカツ
フイングが発生した。H=1/5BでL=1Hであ
り非焼入部面積率が10%のものはほゞ良好な耐ス
カツフ性能を示した。これらのことから非焼入部
の1ケ当たりの大きさおよび面積率がある程度以
上確保できなければ耐スカツフ性能が低下するこ
とが判る。 H方向寸法が3B以内であつても非焼入部の面
積率が70%を超えると耐スカツフ性能が低下する
ことがわかる。またH=3B以内であり面積率が
70%以内であつてもL方向寸法が大きすぎると耐
スカツフ性能が低下することも判る。面積率が70
%以内であつてもB方向寸法が、3Bを超えると
耐スカツフ性能が低下する。 以上のことから非焼入部の1ケ当たりの大きさ
および面積率が耐スカツフイング性能に重大な影
響を及ぼすことがわかる。 実施例 3: 次に実施例1で使用したものと同一成分の片状
黒鉛鋳鉄製のシリンダライナ内周面におなじく
CO2ガスレーザ装置を使用して第3図Aに示すパ
ターンの試料(4種類X1〜X4)を作製した。前
記試料を水冷4サイクル4気筒2350c.c.ターボチヤ
ージヤ付デイーゼルエンジン91.1〓mm(口径)×
90.0mm(ストローク)に組付け500Hr耐久テスト
を実施した(テスト条件;4200rpm×4/4負荷
×500Hr)。尚、比較材として上記と同一成分の
無処理材(第4図S1)、レーザビームによる全面
焼入れ材(第4図S2)、H=5mm(=2B)、L=
10mm、面積率R=80%のもの(第4図S3)、及び
H=1/2B≒1.3mm、L=1/2H≒0.6mm、R=5% のもの(第4図S4)を作製した。このときの相手
トツプリングにはB寸法2.5mmのFe−Cr溶射リン
グを使用した。尚、本発明の試料X1〜X4の各寸
法は第3表に示す通りである。
【表】 耐久運転中のオイル消費量の推移を第4図に示
す。また500時間運転後のシリンダ摩耗およびピ
ストンリング(トツプリング)外周面摩耗量を第
5図に示す。 第4図に示すごとく本発明の焼入パターンのも
のは比較材に比べ、優れたオイル消費性能を示し
た。また第4図から非焼入部の面積率が少なすぎ
ても(S4)多すぎても(S3)オイル消費性能は悪
化することがわかる。 第5図にシリンダ内周面の摩耗量とトツプリン
グ外周面の摩耗量を示す。第5図に示すごとく本
発明のレーザ焼入パターンのものはシリンダ摩
耗、トツプリング外周面摩耗ともに優れた耐摩耗
性能を発揮することがわかる。また、耐摩耗性能
についても非焼入部の面積すなわちオイルポケツ
トとなるべき第2次摺動面の面積率が重要なポイ
ントとなることがわかる。 第6図に500時間運転後の各回転域における全
負荷時のブローバイガス排出曲線を示す。本発明
の焼入れパターンのものは比較材に比べ各回転域
で少ない排出量を示したが、これはシリンダ摩耗
ピストンリング摩耗が少ない為である。 前述の如く本発明では、硬化処理層を2本以上
の交差した螺旋状帯により形成する場合を除いて
いる。それは硬化処理の交差部分があると、この
重なり部分は、1回目に焼入れされた部分が2回
目の処理で焼戻し処理を受け硬度が低下すると共
に微少な寸法歪を受けるためである。よつて硬化
処理層は重合焼入部を成さないような単一の焼入
処理によつて形成されるのが望ましい。 最後に、シリンダの上方部分、例えばピストン
のトツプリングに近接した部分(燃焼室に近い部
分)はシリンダ下方に比べ高熱を受けるのでオイ
ルが蒸発し燃焼する可能性が大きい。従つてシリ
ンダ上方部においてはオイルポケツトの総面積が
小さい方がよい。そのため非焼入部1の面積をシ
リンダ上方部と下方部とで不均一にして、上方部
程小さくするのが好ましい。尚、非焼入部の面積
率にしてシリンダ上方部では10〜40%、下方部
(スカート部)では50〜70%にするのが適当であ
る。 また、生産効率、経済性の面からレーザ焼入部
を例えばトツプリング摺動域に限定して施す等の
公知の手段を用いてもよい。更にまた、本発明は
シリンダに限定されることなく例えばロツカアー
ム、カムシヤフトのカム面、あるいはタペツト等
の動弁機構等にも適用し得るものである。 発明の効果 このように本発明の焼入パターンのシリンダは
長期間苛酷な条件下で使用されても耐摩耗性、耐
スカツフイング性に優れ、かつオイル消費、ブロ
ーバイガス特性を向上させるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るシリンダ摺動面の焼入パ
ターン形状を示す図、第2図は第1図の−線
断面図を示すものでエンジンテスト後のシリンダ
が摩耗した状態でのピストン及びピストンリング
の関係を示す図、第3図A〜Eは本発明に係る焼
入パターン形状の種々の実施例を示す図、第3図
F〜Hは従来技術の焼入パターン形状を示す図、
第4図は従来技術との比較において示す本発明の
オイル消費量の特性線図、第5図は同じくシリン
ダ及びトツプリング外周面の摩耗量の特性線図、
第6図は同じくブローバイガス排出量の特性線
図。 1…非焼入面積部、2…焼入処理部、10…シ
リンダ内周面。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重合焼入部を有しない単一の焼入処理により
    シリンダ内周面に形成したレーザ焼入処理部の間
    に、多数の非焼入面積部がシリンダ軸方向、及び
    シリンダ周方向ともに相互に独立して隔置、残存
    していることを特徴とする、レーザ硬化処理した
    内周面を有するシリンダ。 2 相互に独立した非焼入面積部の全面積を、残
    りのレーザ焼入処理部の面積に対して10〜70%の
    面積率にしたことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載のシリンダ。 3 非焼入面積部の上記面積率は、シリンダ上方
    部程小さいことを特徴とする特許請求の範囲第2
    項に記載のシリンダ。 4 シリンダ上方における非焼入部の面積率は10
    〜40%であり、シリンダ下方の面積率は50〜70%
    であることを特徴とする特許請求の範囲第3項に
    記載のシリンダ。
JP58083493A 1983-05-14 1983-05-14 レ−ザ硬化処理した内周面を有するシリンダ Granted JPS59212572A (ja)

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