JP2617451B2 - シリンダライナ摺動面の仕上げ構造 - Google Patents
シリンダライナ摺動面の仕上げ構造Info
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- JP2617451B2 JP2617451B2 JP61154241A JP15424186A JP2617451B2 JP 2617451 B2 JP2617451 B2 JP 2617451B2 JP 61154241 A JP61154241 A JP 61154241A JP 15424186 A JP15424186 A JP 15424186A JP 2617451 B2 JP2617451 B2 JP 2617451B2
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- Japan
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- cylinder liner
- laser
- sliding surface
- piston ring
- circumferential direction
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/18—Other cylinders
- F02F1/20—Other cylinders characterised by constructional features providing for lubrication
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/025—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は主として舶用2サイクルディーゼル機関等の
シリンダライナに適用される摺動面の仕上げ構造に関す
る。
シリンダライナに適用される摺動面の仕上げ構造に関す
る。
〔従来の技術〕 従来のシリンダライナ摺動面の仕上げは、シリンダラ
イナ1とピストンリング6との潤滑条件を良好に保持す
るため、シリンダ潤滑油の拡がり性と保油性との両面を
狙った所謂ダブルホーニング(第4〜5図)またはウエ
ーブカット仕上げ(第6〜7図)〔コルゲート加工仕上
げともいう〕を行っている。またシリンダライナの耐摩
耗性向上のために施されているレーザ焼入れのものとし
ては、第8〜10図に示すようなものが行われている。
イナ1とピストンリング6との潤滑条件を良好に保持す
るため、シリンダ潤滑油の拡がり性と保油性との両面を
狙った所謂ダブルホーニング(第4〜5図)またはウエ
ーブカット仕上げ(第6〜7図)〔コルゲート加工仕上
げともいう〕を行っている。またシリンダライナの耐摩
耗性向上のために施されているレーザ焼入れのものとし
ては、第8〜10図に示すようなものが行われている。
第4〜5図に示すものはいわゆるダブルホーニングと
称されるもので、荒目ホーニングによって保油性と拡が
り性の両方の役目を持った荒目の溝が形成されており、
細目ホーニングによってピストンリング6との摺動面
(プラトー面)10が形成されている。第4図ではいわゆ
るクロスハッチング角θ0によりオイルの上方への拡が
りと、オイル上りとを制御している。
称されるもので、荒目ホーニングによって保油性と拡が
り性の両方の役目を持った荒目の溝が形成されており、
細目ホーニングによってピストンリング6との摺動面
(プラトー面)10が形成されている。第4図ではいわゆ
るクロスハッチング角θ0によりオイルの上方への拡が
りと、オイル上りとを制御している。
第6〜7図に示すものは、舶用大型2サイクルディー
ゼル機関のシリンダライナ摺動面の仕上げ方法として常
用されているウエーブカット仕上げまたはコルゲート
(浪状)加工仕上げと称されているものである。この方
法は一般には旋盤上にてヘールバイトを用い、リング幅
のBの1/2以下のピッチPでら旋状の溝12が、ライナ摺
動面に削設されている。この溝12がシリンダ油の保持お
よび円周方向への拡がりの効果を有している。ピストン
リング6はいわゆるプラトー部11と称される面を摺動す
ることになる。この面は第6図に示すように機械加工の
始めより削設される場合と、第7図のようにすり合わせ
運転により形成させることを期待して機械仕上げされる
場合とがある。
ゼル機関のシリンダライナ摺動面の仕上げ方法として常
用されているウエーブカット仕上げまたはコルゲート
(浪状)加工仕上げと称されているものである。この方
法は一般には旋盤上にてヘールバイトを用い、リング幅
のBの1/2以下のピッチPでら旋状の溝12が、ライナ摺
動面に削設されている。この溝12がシリンダ油の保持お
よび円周方向への拡がりの効果を有している。ピストン
リング6はいわゆるプラトー部11と称される面を摺動す
ることになる。この面は第6図に示すように機械加工の
始めより削設される場合と、第7図のようにすり合わせ
運転により形成させることを期待して機械仕上げされる
場合とがある。
第8図はシリンダライナ上方域において密にレーザー
焼入縞を多くしており、焼入縞13はクロスハッチ角αを
45゜前後としている。
焼入縞を多くしており、焼入縞13はクロスハッチ角αを
45゜前後としている。
第9図はレーザー焼入縞14はクロスすることなく、シ
リンダライナ軸方向との傾き角βを小さく(<30゜)し
ており銃砲の線条に似ている。
リンダライナ軸方向との傾き角βを小さく(<30゜)し
ており銃砲の線条に似ている。
第10図は第6図のウエーブカット仕上げのプラトー部
分11のまわり15をレーザー焼入れして、シリンダライナ
摺動面の耐摩耗性の向上を計ったものである。
分11のまわり15をレーザー焼入れして、シリンダライナ
摺動面の耐摩耗性の向上を計ったものである。
ところが耐摩耗性の向上のために発明されたシリンダ
ライナ摺動面をレーザー焼入れしたものは硬度上昇と云
う単純な面からみれば好ましいが、ピストンリング、シ
リンダライナといった機能面全体から見ると従来例では
次のような欠点を有している。
ライナ摺動面をレーザー焼入れしたものは硬度上昇と云
う単純な面からみれば好ましいが、ピストンリング、シ
リンダライナといった機能面全体から見ると従来例では
次のような欠点を有している。
シリンダライナにレーザー焼入れをほどこした場合、
必然的にシリダライナ側の硬度が上昇するが、これによ
ってピストンリングの摩耗がレーザー焼入れをほどこし
てない従来形シリンダライナの場合に比らべて多くなる
傾向がある。このために第8〜10図に示す例においても
ピストンリングの摺動面側に特別な高硬度材16を溶射し
たものを採用している。
必然的にシリダライナ側の硬度が上昇するが、これによ
ってピストンリングの摩耗がレーザー焼入れをほどこし
てない従来形シリンダライナの場合に比らべて多くなる
傾向がある。このために第8〜10図に示す例においても
ピストンリングの摺動面側に特別な高硬度材16を溶射し
たものを採用している。
ところがレーザー焼入れライナに対して高硬度材のピ
ストンリング摺動面を適用する必要性があるかどうかに
ついて研究した結果、シリンダライナ側及びピストンリ
ング側両方の摩耗に対してシリンダライナのレーザー焼
入れパターンが非常に関与していることが発見された。
即ちレーザー焼入れパターンの基本的なものから実用に
供することのできるものまでの摩耗比較試験の結果、概
略次の点が確認された。
ストンリング摺動面を適用する必要性があるかどうかに
ついて研究した結果、シリンダライナ側及びピストンリ
ング側両方の摩耗に対してシリンダライナのレーザー焼
入れパターンが非常に関与していることが発見された。
即ちレーザー焼入れパターンの基本的なものから実用に
供することのできるものまでの摩耗比較試験の結果、概
略次の点が確認された。
(1) レーザー焼入れ縞が軸方向要素のみ、または円
周方向要素のみの場合、従来形シリンダライナの場合と
比べてシリンダライナの摩耗が多くなる。
周方向要素のみの場合、従来形シリンダライナの場合と
比べてシリンダライナの摩耗が多くなる。
(2) レーザー焼入れを重複して行った部分のシリン
ダライナ摩耗は焼入れしていない部分と同程度に摩耗が
多くなる。
ダライナ摩耗は焼入れしていない部分と同程度に摩耗が
多くなる。
(3) レーザー焼入れ縞が軸方向要素と円周方向要素
の両方に連続して有しているシリンダライナでは、その
他のものと比べてシリンダライナ及びピストンリングと
もに摩耗が少なくなり、又ピストンリングの摩耗もレー
ザー焼入れしていない従来形シリンダライナの場合に比
べても少なくなった。
の両方に連続して有しているシリンダライナでは、その
他のものと比べてシリンダライナ及びピストンリングと
もに摩耗が少なくなり、又ピストンリングの摩耗もレー
ザー焼入れしていない従来形シリンダライナの場合に比
べても少なくなった。
以上の結果より従来技術の問題点を解析した結果、第
8図の場合はレーザー焼入れの重複があるため、その部
分の硬度低下により引続いて早期摩耗を起こし、その結
果ピストンリングに対し非連続的な摺動面を形成するた
め、これが研削面となってピストンリングの摩耗を早め
てしまうものと考えられる。
8図の場合はレーザー焼入れの重複があるため、その部
分の硬度低下により引続いて早期摩耗を起こし、その結
果ピストンリングに対し非連続的な摺動面を形成するた
め、これが研削面となってピストンリングの摩耗を早め
てしまうものと考えられる。
第9図の場合はレーザー焼入れ縞14がいく分傾斜して
いるため、シリンダライナの軸方向に平行な場合のよう
に顕著な縦摩耗疵はつかないが、やはりレーザー焼入れ
部とのきわが切削刃となり、ピストンリングの摩耗を早
めてしまうものと考えられる。
いるため、シリンダライナの軸方向に平行な場合のよう
に顕著な縦摩耗疵はつかないが、やはりレーザー焼入れ
部とのきわが切削刃となり、ピストンリングの摩耗を早
めてしまうものと考えられる。
又第10図の場合は、ウエーブカット仕上げのプラトー
部分11が数個にわたってピストンリングの摺動面と対面
しているので、レーザー焼入れしたプラトー部のきわが
ピストンリングに対して切削面として作用し、ピストン
リングの摩耗を早めてしまう。
部分11が数個にわたってピストンリングの摺動面と対面
しているので、レーザー焼入れしたプラトー部のきわが
ピストンリングに対して切削面として作用し、ピストン
リングの摩耗を早めてしまう。
本発明の目的は従来装置の欠点を解消し、シリンダラ
イナ及びピストンリングの双方に対して共に耐摩耗性の
大きいシリンダライナ摺動面の仕上げ構造を提供するに
ある。
イナ及びピストンリングの双方に対して共に耐摩耗性の
大きいシリンダライナ摺動面の仕上げ構造を提供するに
ある。
本発明に係るシリンダライナ摺動面の仕上げ構造は、
シリンダライナ摺動面の上部一定区域をレーザー焼入れ
したものにおいて、円周方向に連続してレーザー焼入れ
された縞部分と、円周方向に断続してレーザー焼入れさ
れた縞部分とを軸方向に交互に組み合せてシリンダライ
ナ軸方向に連続した焼入れ縞を形成するとともに、前記
各縞部分の幅をピストンリング幅の1/3ないし1/2に構成
したことを特徴とするものである。
シリンダライナ摺動面の上部一定区域をレーザー焼入れ
したものにおいて、円周方向に連続してレーザー焼入れ
された縞部分と、円周方向に断続してレーザー焼入れさ
れた縞部分とを軸方向に交互に組み合せてシリンダライ
ナ軸方向に連続した焼入れ縞を形成するとともに、前記
各縞部分の幅をピストンリング幅の1/3ないし1/2に構成
したことを特徴とするものである。
レーザー焼入れにより硬化したシリンダライナは、そ
の焼入れパターンおよび焼入れ方法により、シリンダラ
イナ摺動面の潤滑性能(シリンダライナ摺動面の平滑度
と保油性)の上昇をはかり、シリンダライナ及びピスト
ンリングの耐摩耗性を向上させることができる。
の焼入れパターンおよび焼入れ方法により、シリンダラ
イナ摺動面の潤滑性能(シリンダライナ摺動面の平滑度
と保油性)の上昇をはかり、シリンダライナ及びピスト
ンリングの耐摩耗性を向上させることができる。
以上第1〜3図を参照して本発明の一実施例について
説明する。
説明する。
第1図はシリンダライナの内面展開図でレーザー焼入
部分を示し、第2図、第3図はそれぞれ第1,第2実施例
のレーザー焼入れパターン図である。
部分を示し、第2図、第3図はそれぞれ第1,第2実施例
のレーザー焼入れパターン図である。
図で1はシリンダライナ、2はシリンダ油性油孔、3
は掃気孔、4はレーザー焼入れ域、5は連続レーザー焼
入れ縞、6はピストンリング、7〜8は断続したレーザ
ー焼入れ縞で7は非焼入れ部分である保油池である。
は掃気孔、4はレーザー焼入れ域、5は連続レーザー焼
入れ縞、6はピストンリング、7〜8は断続したレーザ
ー焼入れ縞で7は非焼入れ部分である保油池である。
第1図は舶用2サイクルディーゼル機関用シリンダラ
イナにおけるレーザー焼入部分4が示されたシリンダラ
イナ摺動面の展開図であり、通常はPV値(ピストン面圧
×ピストン速度)が高く、また腐食摩耗の危険の高いシ
リンダライナの上方部をレーザー焼入れをしている。
イナにおけるレーザー焼入部分4が示されたシリンダラ
イナ摺動面の展開図であり、通常はPV値(ピストン面圧
×ピストン速度)が高く、また腐食摩耗の危険の高いシ
リンダライナの上方部をレーザー焼入れをしている。
第2図,第3図は共にレーザー焼入れパターンの実施
例を示し、両方とも円周方向に連続した焼入れ縞部分と
円周方向に不連続に焼入れした縞部分とを交互に繰返し
て設けたパターンとなっている。第2〜3図で各レーザ
ー焼入れ縞の幅はリング6の幅Bの1/3〜1/2としてお
り、又円周方向に不連続な焼入れ縞7,8の焼入れ割合は4
0〜70%とする。焼入れ深さtはライナ径等により決定
される。
例を示し、両方とも円周方向に連続した焼入れ縞部分と
円周方向に不連続に焼入れした縞部分とを交互に繰返し
て設けたパターンとなっている。第2〜3図で各レーザ
ー焼入れ縞の幅はリング6の幅Bの1/3〜1/2としてお
り、又円周方向に不連続な焼入れ縞7,8の焼入れ割合は4
0〜70%とする。焼入れ深さtはライナ径等により決定
される。
以上のシリンダライナのレーザー縞のピッチ幅と焼入
れ割合により十分にピストンリング6に対する悪影響を
抑えることができると共に非焼入部の保油能力により、
ピストンリングがレーザー焼入れ部のハードエッジによ
り削られることなく、従来形シリンダライナ(例えばウ
エーブカット仕上げライナ)の場合に比べてもピストン
リングの摩耗率を低減できる。これらの保油溝7は上下
方向または斜めに連続していないので、ガス圧(リング
間差圧)等による吹払いの影響が小さくこの点保油性能
が高い。
れ割合により十分にピストンリング6に対する悪影響を
抑えることができると共に非焼入部の保油能力により、
ピストンリングがレーザー焼入れ部のハードエッジによ
り削られることなく、従来形シリンダライナ(例えばウ
エーブカット仕上げライナ)の場合に比べてもピストン
リングの摩耗率を低減できる。これらの保油溝7は上下
方向または斜めに連続していないので、ガス圧(リング
間差圧)等による吹払いの影響が小さくこの点保油性能
が高い。
第3図の場合の大きい特長は、第2の場合には円周方
向に不連続なレーザー焼入れ縞の非焼入れ部の上下の相
対位置が変化しないのに対して、第3図は相対的に円周
方向に僅かにずらしている点である。これによりピスト
ンリングの上下運動(スクレープ作用)により、保油溝
の油をレーザー焼入れ部にも給油することができるとと
もに、円周方向にも油を拡げることができる。さらにこ
れにより注油孔2からシリンダ油が円周方向への拡がり
効果を期待でき、又縦方向レーザー焼入れ部(円周方向
不連続焼入部を含む)への油の供給が確実に行われ、ピ
ストンリングとシリンダライナレーザー焼入れ部との間
にシリンダ油を十分に供給することができ、さらに摩設
が低減することができる。
向に不連続なレーザー焼入れ縞の非焼入れ部の上下の相
対位置が変化しないのに対して、第3図は相対的に円周
方向に僅かにずらしている点である。これによりピスト
ンリングの上下運動(スクレープ作用)により、保油溝
の油をレーザー焼入れ部にも給油することができるとと
もに、円周方向にも油を拡げることができる。さらにこ
れにより注油孔2からシリンダ油が円周方向への拡がり
効果を期待でき、又縦方向レーザー焼入れ部(円周方向
不連続焼入部を含む)への油の供給が確実に行われ、ピ
ストンリングとシリンダライナレーザー焼入れ部との間
にシリンダ油を十分に供給することができ、さらに摩設
が低減することができる。
またレーザー焼入れしているシリンダライナの上部域
以外、即ちシリンダライナ下方の摺動面仕上げをウエー
ブカット仕上げにすることにより、シリンダライナの摺
動面全体の保油性とシリンダ油の円周方向への展開がさ
らに増進されることは言うまでもない。
以外、即ちシリンダライナ下方の摺動面仕上げをウエー
ブカット仕上げにすることにより、シリンダライナの摺
動面全体の保油性とシリンダ油の円周方向への展開がさ
らに増進されることは言うまでもない。
本発明は前記のとおり構成したので、シリンダライナ
の円周方向には連続した焼入れ縞部分、及び焼入れ硬化
部と保油部である非焼入れ部とが断続的に配置された縞
部分とを交互に組合せることによって円周方向には断続
的に保油部が形成され、かつ軸方向には連続した焼入れ
部が形成されることとなって、シリンダライナ摺動面に
機械的摩耗および腐食摩耗に強い面を形成することがで
きるとともに、従来のレーザー焼入れパターンのものに
比べて、保油性とピストンリングに対する平滑度とを併
せて向上させることができる。従って本発明に係るシリ
ンダライナとピストンリングとを組合せることにより、
PV値および腐食的環境の激しい使用条件下においても、
摩耗率を従来のものに較べて大幅に低減させることがで
きる。
の円周方向には連続した焼入れ縞部分、及び焼入れ硬化
部と保油部である非焼入れ部とが断続的に配置された縞
部分とを交互に組合せることによって円周方向には断続
的に保油部が形成され、かつ軸方向には連続した焼入れ
部が形成されることとなって、シリンダライナ摺動面に
機械的摩耗および腐食摩耗に強い面を形成することがで
きるとともに、従来のレーザー焼入れパターンのものに
比べて、保油性とピストンリングに対する平滑度とを併
せて向上させることができる。従って本発明に係るシリ
ンダライナとピストンリングとを組合せることにより、
PV値および腐食的環境の激しい使用条件下においても、
摩耗率を従来のものに較べて大幅に低減させることがで
きる。
第1〜3図は本発明の実施例で第1図はシリンダライナ
の内面展開図でレーザー焼入域を示しており、第2〜3
はそれぞれ第1,第2実施例のレーザー焼入れパターン
図、第4〜10図は従来例で、第4図はダブルホーニング
仕上げのシリンダ内面展開図、第5図は同シリンダライ
ナの縦断面図、第6〜7図はウエーブカット仕上げのシ
リンダに関するもので、第6図は摺動面の仕上げを機械
加工して削設したものの説明図、第7図は摺動面がすり
合せ運転により形成されることを期待して機械仕上げさ
れたものの説明図、第8〜9図はそれぞれレーザー焼入
れした従来形シリンダライナの内面展開図、第10図はウ
エーブカット仕上げのプラトーブ11のまわり15をレーザ
ー焼入れした従来例の説明図である。 1……シリンダライナ、5……円周方向に連続してレー
ザー焼入れした縞部分、6……ピストンリング、7,8…
…円周方向に断続してレーザー焼入れした縞部分。
の内面展開図でレーザー焼入域を示しており、第2〜3
はそれぞれ第1,第2実施例のレーザー焼入れパターン
図、第4〜10図は従来例で、第4図はダブルホーニング
仕上げのシリンダ内面展開図、第5図は同シリンダライ
ナの縦断面図、第6〜7図はウエーブカット仕上げのシ
リンダに関するもので、第6図は摺動面の仕上げを機械
加工して削設したものの説明図、第7図は摺動面がすり
合せ運転により形成されることを期待して機械仕上げさ
れたものの説明図、第8〜9図はそれぞれレーザー焼入
れした従来形シリンダライナの内面展開図、第10図はウ
エーブカット仕上げのプラトーブ11のまわり15をレーザ
ー焼入れした従来例の説明図である。 1……シリンダライナ、5……円周方向に連続してレー
ザー焼入れした縞部分、6……ピストンリング、7,8…
…円周方向に断続してレーザー焼入れした縞部分。
Claims (1)
- 【請求項1】シリンダライナ摺動面の上部一定区域をレ
ーザー焼入れしたものにおいて、円周方向に連続してレ
ーザー焼入れされた縞部分と、円周方向に断続してレー
ザー焼入れされた縞部分とを軸方向に交互に組み合せて
シリンダライナ軸方向に連続した焼入れ縞を形成すると
ともに、前記各縞部分の幅をピストンリング幅の1/3な
いし1/2に構成したことを特徴とするシリンダライナ摺
動面の仕上げ構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61154241A JP2617451B2 (ja) | 1986-07-02 | 1986-07-02 | シリンダライナ摺動面の仕上げ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61154241A JP2617451B2 (ja) | 1986-07-02 | 1986-07-02 | シリンダライナ摺動面の仕上げ構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6312867A JPS6312867A (ja) | 1988-01-20 |
JP2617451B2 true JP2617451B2 (ja) | 1997-06-04 |
Family
ID=15579921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61154241A Expired - Lifetime JP2617451B2 (ja) | 1986-07-02 | 1986-07-02 | シリンダライナ摺動面の仕上げ構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2617451B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110113954A1 (en) * | 2008-07-16 | 2011-05-19 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Swash Plate Type Liquid-Pressure Rotating Device |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107642429A (zh) * | 2017-10-13 | 2018-01-30 | 潍柴动力股份有限公司 | 无缸套缸体及发动机 |
DE102019205645A1 (de) * | 2019-04-17 | 2020-10-22 | Mtu Friedrichshafen Gmbh | Brennraumwandung für einen Brennraum einer Brennkraftmaschine, Brennraum mit einer solchen Brennraumwandung, Zylinderlaufbuchse für einen Brennraum, Brennkraftmaschine, und Verfahren zum Herstellen einer Brennraumwandung |
JP2021169798A (ja) | 2020-04-16 | 2021-10-28 | 三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社 | シリンダヘッド、シリンダブロック、内燃機関、及びシリンダヘッドの製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59212572A (ja) * | 1983-05-14 | 1984-12-01 | Teikoku Piston Ring Co Ltd | レ−ザ硬化処理した内周面を有するシリンダ |
JPS60124549U (ja) * | 1984-01-30 | 1985-08-22 | 三菱自動車工業株式会社 | 内燃機関 |
-
1986
- 1986-07-02 JP JP61154241A patent/JP2617451B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110113954A1 (en) * | 2008-07-16 | 2011-05-19 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Swash Plate Type Liquid-Pressure Rotating Device |
US9003952B2 (en) * | 2008-07-16 | 2015-04-14 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Swash plate type liquid-pressure rotating device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6312867A (ja) | 1988-01-20 |
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