JPH05125498A - バルブシ−ト用焼結合金 - Google Patents
バルブシ−ト用焼結合金Info
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- JPH05125498A JPH05125498A JP29342291A JP29342291A JPH05125498A JP H05125498 A JPH05125498 A JP H05125498A JP 29342291 A JP29342291 A JP 29342291A JP 29342291 A JP29342291 A JP 29342291A JP H05125498 A JPH05125498 A JP H05125498A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】燃焼温度が低温となるメタノール燃料を使用す
る内燃機関においても、耐摩耗性に優れ、バルブに対す
る攻撃性の少ないバルブシ−ト用焼結合金を提供するこ
と。 【構成】全体を100%としたとき重量%で第1の硬質
粒子を9〜26%、FeMoまたはMo2 Cからなる第
2の硬質粒子を6〜10%をベイナイト系の基地組織中
に均一に分散させた焼結合金に、Pbを5〜22%溶浸
させて構成したものである。基地組織は、基地組織を1
00%としたとき重量%でC:0.5〜1.5%、C
o:5〜13%を含有し、残部がFeで、Niを含有し
ない組成をもつ。第1の硬質粒子は、第1の硬質粒子を
100%としたとき重量%でCr:2〜10%、Mo2
5〜35%、Si:1〜5%、C:0.08%以下、N
iおよび/またはFe:3%以下を含有し、残部がCo
の組成をもつ。
る内燃機関においても、耐摩耗性に優れ、バルブに対す
る攻撃性の少ないバルブシ−ト用焼結合金を提供するこ
と。 【構成】全体を100%としたとき重量%で第1の硬質
粒子を9〜26%、FeMoまたはMo2 Cからなる第
2の硬質粒子を6〜10%をベイナイト系の基地組織中
に均一に分散させた焼結合金に、Pbを5〜22%溶浸
させて構成したものである。基地組織は、基地組織を1
00%としたとき重量%でC:0.5〜1.5%、C
o:5〜13%を含有し、残部がFeで、Niを含有し
ない組成をもつ。第1の硬質粒子は、第1の硬質粒子を
100%としたとき重量%でCr:2〜10%、Mo2
5〜35%、Si:1〜5%、C:0.08%以下、N
iおよび/またはFe:3%以下を含有し、残部がCo
の組成をもつ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバルブシ−ト用焼結合金
に関する。このバルブシ−ト用焼結合金は、燃焼温度が
低温となる内燃機関、例えばアルコール燃料、特にメタ
ノール燃料を燃料として用いる内燃機関に利用できる。
に関する。このバルブシ−ト用焼結合金は、燃焼温度が
低温となる内燃機関、例えばアルコール燃料、特にメタ
ノール燃料を燃料として用いる内燃機関に利用できる。
【0002】
【従来の技術】近年、ガソリン燃料用内燃機関は益々高
出力化し、燃焼温度が高温化する傾向にある。そのため
バルブフェースは耐熱性に優れた盛金材で形成し、バル
ブシ−トはより耐熱性、耐摩耗性の高い焼結合金で形成
している。一方、近年、内燃機関ではメタノール燃料が
使用されつつある。メタノール燃料を燃料として用いた
内燃機関では、燃焼温度はガソリン燃料の場合と比較し
て例えば50〜60°C程度低く、排気ガス温度も低
く、このため、バルブシ−ト及びバルブの温度も低いと
いう事情、また、メタノール燃料は腐食物を生成し易い
という事情等がある。従って、メタノール燃料を用いる
内燃機関のバルブシ−ト、バルブとして、ガソリン燃料
用の内燃機関で使用していたバルブシ−ト、バルブと同
一のものを使用すると、バルブシ−ト、バルブが過大摩
耗する傾向にある。この対策として、バルブについて
は、内燃機関の高温化に対応するためにつけた盛金材を
用いないこととするのが有効である。また、バルブシ−
トについては、内燃機関の高温化対応で開発する前の材
料に変更することが考えられる。しかしこの場合にはバ
ルブシ−トの摩耗を減らすことができない。
出力化し、燃焼温度が高温化する傾向にある。そのため
バルブフェースは耐熱性に優れた盛金材で形成し、バル
ブシ−トはより耐熱性、耐摩耗性の高い焼結合金で形成
している。一方、近年、内燃機関ではメタノール燃料が
使用されつつある。メタノール燃料を燃料として用いた
内燃機関では、燃焼温度はガソリン燃料の場合と比較し
て例えば50〜60°C程度低く、排気ガス温度も低
く、このため、バルブシ−ト及びバルブの温度も低いと
いう事情、また、メタノール燃料は腐食物を生成し易い
という事情等がある。従って、メタノール燃料を用いる
内燃機関のバルブシ−ト、バルブとして、ガソリン燃料
用の内燃機関で使用していたバルブシ−ト、バルブと同
一のものを使用すると、バルブシ−ト、バルブが過大摩
耗する傾向にある。この対策として、バルブについて
は、内燃機関の高温化に対応するためにつけた盛金材を
用いないこととするのが有効である。また、バルブシ−
トについては、内燃機関の高温化対応で開発する前の材
料に変更することが考えられる。しかしこの場合にはバ
ルブシ−トの摩耗を減らすことができない。
【0003】また従来より、特開昭62ー10244号
には、燃焼温度が高温となるガソリンエンジン・ディー
ゼルエンジン用バルブシ−ト用焼結合金として、高温で
の耐摩耗性を向上させたものが提案されている。この焼
結合金は、Ni:0.3〜2.9%、Mo:1.7〜
9.8%、Co:8〜22%、C:0.4〜1.2%、
Cr:0.3〜2.3%、Si:0.1〜0.7%、残
部鉄の組成をもつ基地に、Co−Mo−Si系の硬質粒
子を5〜25%均一に分散させたものである。
には、燃焼温度が高温となるガソリンエンジン・ディー
ゼルエンジン用バルブシ−ト用焼結合金として、高温で
の耐摩耗性を向上させたものが提案されている。この焼
結合金は、Ni:0.3〜2.9%、Mo:1.7〜
9.8%、Co:8〜22%、C:0.4〜1.2%、
Cr:0.3〜2.3%、Si:0.1〜0.7%、残
部鉄の組成をもつ基地に、Co−Mo−Si系の硬質粒
子を5〜25%均一に分散させたものである。
【0004】ところが、この特開昭62ー10244号
にかかる焼結合金は、燃焼温度が低温となるメタノール
燃料用内燃機関のバルブシ−トとして使用すると、バル
ブシ−トの摩擦面に酸化膜があまり形成されず、従っ
て、バルブシ−トの耐摩耗性が充分でなく、また、相手
材としてのバルブに対する攻撃性も大きい問題がある。
にかかる焼結合金は、燃焼温度が低温となるメタノール
燃料用内燃機関のバルブシ−トとして使用すると、バル
ブシ−トの摩擦面に酸化膜があまり形成されず、従っ
て、バルブシ−トの耐摩耗性が充分でなく、また、相手
材としてのバルブに対する攻撃性も大きい問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した実情
に鑑みなされたものであり、燃焼温度が低温となる燃
料、例えばメタノール燃料の様なアルコール燃料を用い
る内燃機関においても、耐摩耗性に優れ、相手材として
のバルブに対する攻撃性の少ないバルブシ−ト用焼結合
金を提供することを目的とする。
に鑑みなされたものであり、燃焼温度が低温となる燃
料、例えばメタノール燃料の様なアルコール燃料を用い
る内燃機関においても、耐摩耗性に優れ、相手材として
のバルブに対する攻撃性の少ないバルブシ−ト用焼結合
金を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者はメタノール燃
料を使用する内燃機関のバルブシ−ト用焼結合金につい
て鋭意研究を重ね、その結果、本発明組成の第1の硬質
粒子、第2の硬質粒子をベイナイト系の基地組織に均一
に分散させたバルブシ−ト用焼結合金において、基地組
成をC:0.5〜1.5%、Co:5〜13%、残部F
eとし、基地においてNiを積極的元素として含まない
こととすれば、メタノール燃料を使用する内燃機関のバ
ルブシ−トの耐摩耗性を高め得、また、相手材としての
バルブに対する攻撃性も少なくできることを知見し、確
認し、本発明を完成させたものである。
料を使用する内燃機関のバルブシ−ト用焼結合金につい
て鋭意研究を重ね、その結果、本発明組成の第1の硬質
粒子、第2の硬質粒子をベイナイト系の基地組織に均一
に分散させたバルブシ−ト用焼結合金において、基地組
成をC:0.5〜1.5%、Co:5〜13%、残部F
eとし、基地においてNiを積極的元素として含まない
こととすれば、メタノール燃料を使用する内燃機関のバ
ルブシ−トの耐摩耗性を高め得、また、相手材としての
バルブに対する攻撃性も少なくできることを知見し、確
認し、本発明を完成させたものである。
【0007】かかる点が得られる理由は、基地にNiを
積極的には含まないため、メタノール燃料を使用する内
燃機関の様に燃焼温度がガソリン燃料の場合に比較して
低温(一般的に800から850°C程度と推定され
る)の場合においても、耐摩耗性が高く表面を保護する
作用を奏するFe系の表面酸化膜がバルブシ−トに生成
され易いこと、また、基地中において耐摩耗性に優れた
ベイナイトが増すこと、によると推察される。
積極的には含まないため、メタノール燃料を使用する内
燃機関の様に燃焼温度がガソリン燃料の場合に比較して
低温(一般的に800から850°C程度と推定され
る)の場合においても、耐摩耗性が高く表面を保護する
作用を奏するFe系の表面酸化膜がバルブシ−トに生成
され易いこと、また、基地中において耐摩耗性に優れた
ベイナイトが増すこと、によると推察される。
【0008】換言すると、Niは基地の耐食性、耐熱性
の向上に役立つものの、Feよりも酸化されにくい金属
である。そのため、基地にNiが多く含まれていると、
燃焼温度が低温の場合では、表面酸化膜がバルブシ−ト
表面に形成されにくい。この場合、バルブシ−トの硬質
粒子が相手バルブを攻撃し易く、また、バルブシ−ト表
面が摩耗し易くなるといった不具合が生じるものと推察
される。
の向上に役立つものの、Feよりも酸化されにくい金属
である。そのため、基地にNiが多く含まれていると、
燃焼温度が低温の場合では、表面酸化膜がバルブシ−ト
表面に形成されにくい。この場合、バルブシ−トの硬質
粒子が相手バルブを攻撃し易く、また、バルブシ−ト表
面が摩耗し易くなるといった不具合が生じるものと推察
される。
【0009】即ち、本発明のバルブシ−ト用焼結合金
は、全体を100%としたとき重量%で第1の硬質粒子
を9〜26%、FeMo及びMo2 Cの少なくとも1種
からなる第2の硬質粒子を6〜10%を基地組織中に均
一に分散させた焼結合金に、Pbを5〜22%溶浸させ
て構成したものであり、基地組織は、基地組織を100
%としたとき重量%でC:0.5〜1.5%、Co:5
〜13%、不可避の不純物を含有し、残部がFeの組成
であり、第1の硬質粒子は、第1の硬質粒子を100%
としたとき重量%でCr:2〜10%、Mo25〜35
%、Si:1〜5%、C:0.08%以下、Niおよび
/またはFe:3%以下、不可避の不純物を含有し、残
部がCoの組成をもつことを特徴とするものである。
は、全体を100%としたとき重量%で第1の硬質粒子
を9〜26%、FeMo及びMo2 Cの少なくとも1種
からなる第2の硬質粒子を6〜10%を基地組織中に均
一に分散させた焼結合金に、Pbを5〜22%溶浸させ
て構成したものであり、基地組織は、基地組織を100
%としたとき重量%でC:0.5〜1.5%、Co:5
〜13%、不可避の不純物を含有し、残部がFeの組成
であり、第1の硬質粒子は、第1の硬質粒子を100%
としたとき重量%でCr:2〜10%、Mo25〜35
%、Si:1〜5%、C:0.08%以下、Niおよび
/またはFe:3%以下、不可避の不純物を含有し、残
部がCoの組成をもつことを特徴とするものである。
【0010】本発明合金にかかる基地組織は、一般的
に、ベイナイトとオーステナイトと微細パーライトとの
混合組織であり、その他にマルテンサイトを混合組織と
して含んでいることもある。本発明にかかるバルブシー
ト用焼結合金を用いた内燃機関では、燃焼温度がガソリ
ン燃料よりも低温となる燃料、一般的には、メタノール
燃料等のアルコール燃料が使用される。なお、メタノー
ル燃料はメタノールのみの燃料、メタノールとガソリン
との混合燃料を含む。
に、ベイナイトとオーステナイトと微細パーライトとの
混合組織であり、その他にマルテンサイトを混合組織と
して含んでいることもある。本発明にかかるバルブシー
ト用焼結合金を用いた内燃機関では、燃焼温度がガソリ
ン燃料よりも低温となる燃料、一般的には、メタノール
燃料等のアルコール燃料が使用される。なお、メタノー
ル燃料はメタノールのみの燃料、メタノールとガソリン
との混合燃料を含む。
【0011】
【作用】以下、本発明の作用について説明する。第1の
硬質粒子は該硬質粒子のCo系マトリックスに硬質相
(Co−Cr−Mo−Si系)が生成されているもので
ある。第1の硬質粒子の組成の限定理由について説明す
る。
硬質粒子は該硬質粒子のCo系マトリックスに硬質相
(Co−Cr−Mo−Si系)が生成されているもので
ある。第1の硬質粒子の組成の限定理由について説明す
る。
【0012】Cr:第1の硬質粒子のベ−スとなるCo
およびSiと化合して硬質相を形成すると共に、Coお
よびMoと固溶して第1の硬質粒子の基地を形成し、耐
熱性、耐食性を向上させている。含有量が2%未満では
耐熱性の向上が充分でなく、10%を越えても、耐熱性
向上効果はほとんど変わらないが、硬質粒子が硬くなり
過ぎて相手攻撃性が増すので、含有量は2〜10%とし
た。
およびSiと化合して硬質相を形成すると共に、Coお
よびMoと固溶して第1の硬質粒子の基地を形成し、耐
熱性、耐食性を向上させている。含有量が2%未満では
耐熱性の向上が充分でなく、10%を越えても、耐熱性
向上効果はほとんど変わらないが、硬質粒子が硬くなり
過ぎて相手攻撃性が増すので、含有量は2〜10%とし
た。
【0013】Mo:Crと同様に第1の硬質粒子のベ−
スとなるCoおよびSiと化合して硬質相を形成すると
共に、CoおよびCrと固溶して第1の硬質粒子の基地
を形成し耐熱性を向上させている。含有量が25%未満
では、耐熱性の向上が充分でなく、35%を越えると第
1の硬質粒子が硬くなり過ぎて、相手攻撃性が増すので
含有量は25〜35%とした。
スとなるCoおよびSiと化合して硬質相を形成すると
共に、CoおよびCrと固溶して第1の硬質粒子の基地
を形成し耐熱性を向上させている。含有量が25%未満
では、耐熱性の向上が充分でなく、35%を越えると第
1の硬質粒子が硬くなり過ぎて、相手攻撃性が増すので
含有量は25〜35%とした。
【0014】Si:Co、Mo、Crと化合して硬質相
を形成し、耐摩耗性を向上させている。含有量1%未満
では、耐摩耗性向上効果がなく、5%を越えると第1の
硬質粒子が硬くなり過ぎて相手攻撃性を増すので含有量
を1〜5%とした。 C:Cr、Mo、Si、Feと化合して炭化物を形成
し、耐摩耗性を向上させる効果があるが、量が多いと、
第1の硬質粒子が硬くなり過ぎて相手攻撃性が増すので
0.08%以下とした。
を形成し、耐摩耗性を向上させている。含有量1%未満
では、耐摩耗性向上効果がなく、5%を越えると第1の
硬質粒子が硬くなり過ぎて相手攻撃性を増すので含有量
を1〜5%とした。 C:Cr、Mo、Si、Feと化合して炭化物を形成
し、耐摩耗性を向上させる効果があるが、量が多いと、
第1の硬質粒子が硬くなり過ぎて相手攻撃性が増すので
0.08%以下とした。
【0015】Ni、Fe:主に靱性を向上させる効果が
あるが、高温での強度耐摩耗性を低下させるので3%以
下とした。 Co:耐熱性、耐食性に富む材料であり、第1の硬質粒
子の基地として耐熱性、耐食性の改善に寄与している。
又、一部が焼結時においてバルブシ−トの基地組織に拡
散して第1の硬質粒子と基地組織との接合性を向上さ
せ、第1の硬質粒子の脱落を防止する効果がある。
あるが、高温での強度耐摩耗性を低下させるので3%以
下とした。 Co:耐熱性、耐食性に富む材料であり、第1の硬質粒
子の基地として耐熱性、耐食性の改善に寄与している。
又、一部が焼結時においてバルブシ−トの基地組織に拡
散して第1の硬質粒子と基地組織との接合性を向上さ
せ、第1の硬質粒子の脱落を防止する効果がある。
【0016】以上の組成から形成される第1の硬質粒子
は一般的にビッカース硬さ(Hv)1000未満で相手
攻撃性が低い。この第1の硬質粒子を分散させた理由
は、主として、相手攻撃性をさほど高めることなく該合
金の硬さの低い部分を補うことにある。バルブシ−ト用
焼結合金全体を100%としたとき第1の硬質粒子は、
9〜26%含まれている。第1の硬質粒子が10%未満
ではバルブシ−トの耐摩耗性が低くなり、25%を越え
ると成形性、圧縮性、被削性が低下するとともに、相手
攻撃性が大きくなる。
は一般的にビッカース硬さ(Hv)1000未満で相手
攻撃性が低い。この第1の硬質粒子を分散させた理由
は、主として、相手攻撃性をさほど高めることなく該合
金の硬さの低い部分を補うことにある。バルブシ−ト用
焼結合金全体を100%としたとき第1の硬質粒子は、
9〜26%含まれている。第1の硬質粒子が10%未満
ではバルブシ−トの耐摩耗性が低くなり、25%を越え
ると成形性、圧縮性、被削性が低下するとともに、相手
攻撃性が大きくなる。
【0017】第2の硬質粒子について説明する。第2の
硬質粒子はFeMoまたはMo2 Cからなり、ビッカー
ス硬さ(Hv)1400程度である。第2の硬質粒子
は、バルブシ−ト材料に硬さをもたせ、バルブシ−ト材
料の耐摩耗性を確保するために必要である。バルブシ−
ト用焼結合金全体を100%としたとき第2の硬質粒子
は、6〜10%含まれている。6%未満では耐摩耗性へ
の効果がなく、10%を越えると被削性が低下するとと
もに、相手攻撃性が大きくなる。
硬質粒子はFeMoまたはMo2 Cからなり、ビッカー
ス硬さ(Hv)1400程度である。第2の硬質粒子
は、バルブシ−ト材料に硬さをもたせ、バルブシ−ト材
料の耐摩耗性を確保するために必要である。バルブシ−
ト用焼結合金全体を100%としたとき第2の硬質粒子
は、6〜10%含まれている。6%未満では耐摩耗性へ
の効果がなく、10%を越えると被削性が低下するとと
もに、相手攻撃性が大きくなる。
【0018】以上の2種類の硬質粒子の粒子形状は球状
が好ましい。また2種類の硬質粒子は、いずれも粒子径
が20〜200μmであることが好ましく、特に40〜
150μmであることが好ましい。粒子径が20μm未
満であると、耐摩耗性が低下し、200μmを越えると
成形性、圧縮性が低下し耐摩耗性がやや劣化する。次に
バルブシ−トの基地の組成限定理由について説明する。
が好ましい。また2種類の硬質粒子は、いずれも粒子径
が20〜200μmであることが好ましく、特に40〜
150μmであることが好ましい。粒子径が20μm未
満であると、耐摩耗性が低下し、200μmを越えると
成形性、圧縮性が低下し耐摩耗性がやや劣化する。次に
バルブシ−トの基地の組成限定理由について説明する。
【0019】C:Feと固溶して、ベイナイト、オース
テナイト、パーライトを形成し、基地の強度と硬さを向
上させている。基地組織を100%としたときCの含有
量は0.5〜1.5%である。含有量が0.5%未満で
は、基地強化の効果が少なくなく、1.5%を越すと、
グラファイトが析出し、かえって基地がもろくなる。 Co:オーステナイトに固溶して基地を強化し、耐食
性、耐熱性を向上させる効果がある。基地組織を100
%としたときCo含有量は5〜13%である。含有量が
5%未満では耐食性、耐熱性に効果がなく、13%を越
えると、基地が軟化して耐摩耗性が低下する。
テナイト、パーライトを形成し、基地の強度と硬さを向
上させている。基地組織を100%としたときCの含有
量は0.5〜1.5%である。含有量が0.5%未満で
は、基地強化の効果が少なくなく、1.5%を越すと、
グラファイトが析出し、かえって基地がもろくなる。 Co:オーステナイトに固溶して基地を強化し、耐食
性、耐熱性を向上させる効果がある。基地組織を100
%としたときCo含有量は5〜13%である。含有量が
5%未満では耐食性、耐熱性に効果がなく、13%を越
えると、基地が軟化して耐摩耗性が低下する。
【0020】次に含浸材について説明する。Pbはバル
ブとバルブシ−トとの接触部に介在して、潤滑材として
作用し、バルブ及びバルブシ−トの耐摩耗性を向上させ
る。バルブシ−ト用焼結合金全体を100%としたとき
Pbの含浸量は5〜22%である。含浸量が5%未満で
は、潤滑材としての充分の効果が得られず、22%を越
えると、スケルトン状のバルブシ−ト基地が弱化するの
で、摩耗量が多くなる。
ブとバルブシ−トとの接触部に介在して、潤滑材として
作用し、バルブ及びバルブシ−トの耐摩耗性を向上させ
る。バルブシ−ト用焼結合金全体を100%としたとき
Pbの含浸量は5〜22%である。含浸量が5%未満で
は、潤滑材としての充分の効果が得られず、22%を越
えると、スケルトン状のバルブシ−ト基地が弱化するの
で、摩耗量が多くなる。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例と共に説明し、
比較例との対比において本発明の効果を明らかにする。
基地組織用粉末として、Cを2%含有するFe粉末(−
200メッシュ、還元鉄粉)と、Co粉末(−200メ
ッシュ、純度99.9%、アトマイズ粉末)とを用意し
た。また、表1に示す組成の第1の硬質粒子の粉末(−
100メッシュ、アトマイズ粉末)と、表1に示す組成
の第2の硬質粒子の粉末(−100メッシュ、アトマイ
ズ粉末)を用意した。
比較例との対比において本発明の効果を明らかにする。
基地組織用粉末として、Cを2%含有するFe粉末(−
200メッシュ、還元鉄粉)と、Co粉末(−200メ
ッシュ、純度99.9%、アトマイズ粉末)とを用意し
た。また、表1に示す組成の第1の硬質粒子の粉末(−
100メッシュ、アトマイズ粉末)と、表1に示す組成
の第2の硬質粒子の粉末(−100メッシュ、アトマイ
ズ粉末)を用意した。
【0022】
【表1】
【0023】そして、表1に示す組成となる様に基地組
織用粉末を調合する。そして基地組織用粉末と第1の硬
質粒子の粉末と第2の硬質粒子の粉末とを表1に示す添
加割合で調合し、これに潤滑材としてステアリン酸亜鉛
0.8%を混合して混合粉末とした。混合は、V型混合
機により行った。その後、この混合粉末を金型のキャビ
ティ内に充填して、常温において成形圧7t/cm2 で
圧縮成形してバルブシ−ト粗形状の粉末圧粉体を得た。
織用粉末を調合する。そして基地組織用粉末と第1の硬
質粒子の粉末と第2の硬質粒子の粉末とを表1に示す添
加割合で調合し、これに潤滑材としてステアリン酸亜鉛
0.8%を混合して混合粉末とした。混合は、V型混合
機により行った。その後、この混合粉末を金型のキャビ
ティ内に充填して、常温において成形圧7t/cm2 で
圧縮成形してバルブシ−ト粗形状の粉末圧粉体を得た。
【0024】その後、各粉末圧粉体をアンモニア分解ガ
ス雰囲気中で1150℃の温度にて、60分間焼結し、
実施例1〜3、比較例1〜9にかかる焼結体を得た。な
お各焼結体の焼結密度(JIS Z2505−196
6)は6.8g/cm3 である。次にこの焼結体の上面
にPb塊を置いて焼結体とPb塊とを接触させ、その状
態で再度、アンモニア分解ガス雰囲気中で1050℃の
温度にて30分間加熱して、焼結体の空孔中にPbを含
浸させた。Pbの含浸量は表1に示す様な値とした。
ス雰囲気中で1150℃の温度にて、60分間焼結し、
実施例1〜3、比較例1〜9にかかる焼結体を得た。な
お各焼結体の焼結密度(JIS Z2505−196
6)は6.8g/cm3 である。次にこの焼結体の上面
にPb塊を置いて焼結体とPb塊とを接触させ、その状
態で再度、アンモニア分解ガス雰囲気中で1050℃の
温度にて30分間加熱して、焼結体の空孔中にPbを含
浸させた。Pbの含浸量は表1に示す様な値とした。
【0025】そして、得られたPb含浸後の焼結体を、
図2に示す様な所定寸法をもつエキゾーストバルブシ−
ト形状に機械加工により加工し、以て実施例1〜3、比
較例1〜9にかかるバルブシ−トを得た。なお、比較例
で添加しているFeWの硬質粒子はビッカース硬さ(H
v)1100程度の粒子である。表1において比較例
3、5、6はガソリン燃料用内燃機関で実績のある材料
を示し、比較例7は特開昭62ー10244号公報に示
された材料を示す。
図2に示す様な所定寸法をもつエキゾーストバルブシ−
ト形状に機械加工により加工し、以て実施例1〜3、比
較例1〜9にかかるバルブシ−トを得た。なお、比較例
で添加しているFeWの硬質粒子はビッカース硬さ(H
v)1100程度の粒子である。表1において比較例
3、5、6はガソリン燃料用内燃機関で実績のある材料
を示し、比較例7は特開昭62ー10244号公報に示
された材料を示す。
【0026】ここで、実施例1〜3の基地組織は、ベイ
ナイト、オーステナイト、微細パーライトの混合組織で
あった。また比較例1、2、3、4の基地組織は微細パ
ーライト、オーステナイト、ベイナイトの混合組織であ
り、比較例5、6、7の基地組織は微細パーライト、オ
ーステナイトの混合組織であった。比較例は基地中にN
iが含まれるか含まれないかで区分けすることもでき
る。
ナイト、オーステナイト、微細パーライトの混合組織で
あった。また比較例1、2、3、4の基地組織は微細パ
ーライト、オーステナイト、ベイナイトの混合組織であ
り、比較例5、6、7の基地組織は微細パーライト、オ
ーステナイトの混合組織であった。比較例は基地中にN
iが含まれるか含まれないかで区分けすることもでき
る。
【0027】(評価)メタノール燃料使用時におけるバ
ルブシートの温度は一般的に200〜300°Cとな
る。そこで、図1に示す様に、ガスバーナ100でバル
ブ200を加熱し、バルブシ−ト300の温度を250
℃とし、摺動数2160cpm、荷重5kgf/cm2
でバルブ200を矢印方向に摺動させ、これによりバル
ブ200とバルブシ−ト300との摩耗試験を行った。
そして、バルブシ−ト当り幅増加量及びバルブのフェー
ス摩耗量を測定した。図2にバルブシ−ト300におけ
るバルブシ−ト当り幅増加量の測定方法を示す。図2に
示す様に、バルブシート300の初期面302と耐久試
験後の摩耗面304との差から、つまり、バルブシ−ト
当り幅増加量は、{バルブシ−ト当り幅増加量=a+b
(mm)}から算出した。また図3にバルブ200のフ
ェース摩耗量の測定方法を示す。図3に示す様に、バル
ブ200の初期面202と耐久試験後の摩耗面204と
の差C(μm)からフェース摩耗量は算出とした。な
お、バルブシ−ト300の相手材としてのバルブ200
は、盛金をはずした一般的な耐熱鋼(具体的には、SU
H35)を使用した。
ルブシートの温度は一般的に200〜300°Cとな
る。そこで、図1に示す様に、ガスバーナ100でバル
ブ200を加熱し、バルブシ−ト300の温度を250
℃とし、摺動数2160cpm、荷重5kgf/cm2
でバルブ200を矢印方向に摺動させ、これによりバル
ブ200とバルブシ−ト300との摩耗試験を行った。
そして、バルブシ−ト当り幅増加量及びバルブのフェー
ス摩耗量を測定した。図2にバルブシ−ト300におけ
るバルブシ−ト当り幅増加量の測定方法を示す。図2に
示す様に、バルブシート300の初期面302と耐久試
験後の摩耗面304との差から、つまり、バルブシ−ト
当り幅増加量は、{バルブシ−ト当り幅増加量=a+b
(mm)}から算出した。また図3にバルブ200のフ
ェース摩耗量の測定方法を示す。図3に示す様に、バル
ブ200の初期面202と耐久試験後の摩耗面204と
の差C(μm)からフェース摩耗量は算出とした。な
お、バルブシ−ト300の相手材としてのバルブ200
は、盛金をはずした一般的な耐熱鋼(具体的には、SU
H35)を使用した。
【0028】シ−ト当り幅増加量及びフェース摩耗量の
測定結果を図5に示す。図5から理解できる様に、実施
例1ではシ−ト当り幅増加量が0.05〜0.075m
m、フェース摩耗量が8〜10μm、実施例2ではシ−
ト当り幅増加量が0.067〜0.08mm、フェース
摩耗量が6〜8μm、実施例3ではシ−ト当り幅増加量
が0.044〜〜0.072mm、フェース摩耗量が9
〜13μmと少ない量であった。従って本発明にかかる
実施例1〜3ではバルブシートの耐摩耗性が良好である
ことがわかる。
測定結果を図5に示す。図5から理解できる様に、実施
例1ではシ−ト当り幅増加量が0.05〜0.075m
m、フェース摩耗量が8〜10μm、実施例2ではシ−
ト当り幅増加量が0.067〜0.08mm、フェース
摩耗量が6〜8μm、実施例3ではシ−ト当り幅増加量
が0.044〜〜0.072mm、フェース摩耗量が9
〜13μmと少ない量であった。従って本発明にかかる
実施例1〜3ではバルブシートの耐摩耗性が良好である
ことがわかる。
【0029】一方、図5に示す様に、比較例1では、シ
−ト当り幅増加量が0.1〜0.155mm、フェース
摩耗量が5〜7μmとシ−トの摩耗量が多く、比較例2
ではシ−ト当り幅増加量が0.02〜0.052mm、
フェース摩耗量が18〜25μmとフェースの摩耗量が
多くなる。又第1の硬質粒子を含まない比較例3では、
シ−ト当り幅増加量が0.2〜0.24mm、フェース
摩耗量が17〜22μmであり、バルブシ−ト、フェー
ス共に摩耗量が多い。また、硬質粒子FeWを加えた比
較例4では、シ−ト当り幅増加量が0.122〜0.1
44mm、フェース摩耗量が26〜35μmとなり、バ
ルブシ−トの摩耗量は少なくなるがフェースの摩耗量が
多くなってしまう。また、図5に示す様に比較例5〜9
ではシ−ト当り幅増加量及びフェース摩耗量が大きい。
−ト当り幅増加量が0.1〜0.155mm、フェース
摩耗量が5〜7μmとシ−トの摩耗量が多く、比較例2
ではシ−ト当り幅増加量が0.02〜0.052mm、
フェース摩耗量が18〜25μmとフェースの摩耗量が
多くなる。又第1の硬質粒子を含まない比較例3では、
シ−ト当り幅増加量が0.2〜0.24mm、フェース
摩耗量が17〜22μmであり、バルブシ−ト、フェー
ス共に摩耗量が多い。また、硬質粒子FeWを加えた比
較例4では、シ−ト当り幅増加量が0.122〜0.1
44mm、フェース摩耗量が26〜35μmとなり、バ
ルブシ−トの摩耗量は少なくなるがフェースの摩耗量が
多くなってしまう。また、図5に示す様に比較例5〜9
ではシ−ト当り幅増加量及びフェース摩耗量が大きい。
【0030】更に、得られた実施例1〜3、比較例1〜
4にかかるバルブシ−トを排気量1500cc、4気筒
のメタノール燃料使用のオットーサイクルエンジンにエ
キゾースト用として装着し、全負荷で180時間の台上
耐久試験を実施し、バルブ200のバルブ沈み量を測定
した。バルブ沈み量は、図4に示す様にバルブ200の
面206の初期における位置と耐久試験後における位置
との差dで算出した。この場合、バルブ200は耐熱鋼
(具体的にはSUH35)を使用した。また用いたメタ
ノール燃料は体積%でメタノールが85%、ガソリンが
15%のものである。
4にかかるバルブシ−トを排気量1500cc、4気筒
のメタノール燃料使用のオットーサイクルエンジンにエ
キゾースト用として装着し、全負荷で180時間の台上
耐久試験を実施し、バルブ200のバルブ沈み量を測定
した。バルブ沈み量は、図4に示す様にバルブ200の
面206の初期における位置と耐久試験後における位置
との差dで算出した。この場合、バルブ200は耐熱鋼
(具体的にはSUH35)を使用した。また用いたメタ
ノール燃料は体積%でメタノールが85%、ガソリンが
15%のものである。
【0031】バルブ沈み量の測定結果を表2に示す。表
2に示す様にバルブ沈み量は実施例1で最も小さく0.
052mmであり、実施例2では0.078mm、実施
例3では0.084mmと少ない量であった。
2に示す様にバルブ沈み量は実施例1で最も小さく0.
052mmであり、実施例2では0.078mm、実施
例3では0.084mmと少ない量であった。
【0032】
【表2】 一方、比較例1では0.122mm、比較例2では0.
105mm、比較例3では0.194mm、比較例4で
は0.110mmで前記した実施例の場合と比較すると
摩耗量が多い。なお、比較例の中で、最も耐摩耗性、相
手攻撃性のバランスの取れた材料は比較例3である。し
かし比較例3であっても、上記した様にバルブ沈み量が
大きく、メタノール燃料使用時における実機での許容性
を満足することができなかった。
105mm、比較例3では0.194mm、比較例4で
は0.110mmで前記した実施例の場合と比較すると
摩耗量が多い。なお、比較例の中で、最も耐摩耗性、相
手攻撃性のバランスの取れた材料は比較例3である。し
かし比較例3であっても、上記した様にバルブ沈み量が
大きく、メタノール燃料使用時における実機での許容性
を満足することができなかった。
【0033】以上の説明から理解できる様に、実施例1
〜3にかかる焼結合金は、メタノール燃料使用時でも、
優れた耐摩耗性と低い相手攻撃性を有していることが確
認された。
〜3にかかる焼結合金は、メタノール燃料使用時でも、
優れた耐摩耗性と低い相手攻撃性を有していることが確
認された。
【0034】
【発明の効果】本発明のバルブシ−ト用焼結合金は、C
およびCoを含有する鉄基地組織中に、所定組成の第1
の硬質粒子と、FeWまたはMo2 Cからなる第2の硬
質粒子を均一に分散させた焼結合金に、Pbを溶浸させ
たことを特徴とするものである。本発明のバルブシ−ト
用焼結合金によれば、メタノール燃料の様なアルコール
燃料を用いる等し内燃機関の燃焼温度が低温となる時で
も、バルブシ−トとしての耐摩耗性が確保され、また相
手材であるバルブに対する攻撃性も低いという効果が得
られる。
およびCoを含有する鉄基地組織中に、所定組成の第1
の硬質粒子と、FeWまたはMo2 Cからなる第2の硬
質粒子を均一に分散させた焼結合金に、Pbを溶浸させ
たことを特徴とするものである。本発明のバルブシ−ト
用焼結合金によれば、メタノール燃料の様なアルコール
燃料を用いる等し内燃機関の燃焼温度が低温となる時で
も、バルブシ−トとしての耐摩耗性が確保され、また相
手材であるバルブに対する攻撃性も低いという効果が得
られる。
【図1】摩耗試験を模式的に示した断面図である。
【図2】バルブシートにおけるシ−ト当り幅増加量の測
定方法を示す断面図である。
定方法を示す断面図である。
【図3】バルブにおけるフェース摩耗量の測定方法を示
す断面図である。
す断面図である。
【図4】バルブ沈み量の測定方法を示す断面図である。
【図5】シ−ト当り幅増加量とフェース摩耗量との測定
結果を示すグラフである。
結果を示すグラフである。
図中、200はバルブ、300はバルブシ−トを示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 全体を100%としたとき重量%で第1
の硬質粒子を9〜26%、FeMo及びMo2 Cの少な
くとも1種からなる第2の硬質粒子を6〜10%を基地
組織中に均一に分散させた焼結合金に、Pbを5〜22
%溶浸させて構成したものであり、 該基地組織は、該基地組織を100%としたとき重量%
でC:0.5〜1.5%、Co:5〜13%、不可避の
不純物を含有し、残部がFeの組成であり、 該第1の硬質粒子は、該第1の硬質粒子を100%とし
たとき重量%でCr:2〜10%、Mo25〜35%、
Si:1〜5%、C:0.08%以下、Niおよび/ま
たはFe:3%以下、不可避の不純物を含有し、残部が
Coの組成をもつことを特徴とするバルブシ−ト用焼結
合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29342291A JPH05125498A (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | バルブシ−ト用焼結合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29342291A JPH05125498A (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | バルブシ−ト用焼結合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05125498A true JPH05125498A (ja) | 1993-05-21 |
Family
ID=17794560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29342291A Pending JPH05125498A (ja) | 1991-11-08 | 1991-11-08 | バルブシ−ト用焼結合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05125498A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133046A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | トヨタ自動車株式会社 | 耐摩耗性鉄基焼結合金の製造方法、焼結合金用成形体、および耐摩耗性鉄基焼結合金 |
-
1991
- 1991-11-08 JP JP29342291A patent/JPH05125498A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017133046A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | トヨタ自動車株式会社 | 耐摩耗性鉄基焼結合金の製造方法、焼結合金用成形体、および耐摩耗性鉄基焼結合金 |
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