JPH05125274A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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JPH05125274A
JPH05125274A JP28762591A JP28762591A JPH05125274A JP H05125274 A JPH05125274 A JP H05125274A JP 28762591 A JP28762591 A JP 28762591A JP 28762591 A JP28762591 A JP 28762591A JP H05125274 A JPH05125274 A JP H05125274A
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polyamide resin
weight
acid
resin composition
ethylene
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JP28762591A
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Yoshinobu Kimura
吉延 木村
Yukihiro Hirono
幸洋 廣野
Akihiko Sunago
昭彦 砂子
Takeshi Honma
丈士 本間
Tadao Yoshikawa
忠雄 吉川
Fujio Kobayashi
二次男 小林
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Yamaha Motor Co Ltd
DuPont Japan Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
DuPont Japan Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L77/00Compositions of polyamides obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers

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  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い耐衝撃性および高いエネルギー吸収特性
を有するポリアミド樹脂組成物とその成型品の提供。 【構成】 非晶性ポリアミド樹脂82〜93重量%と、
エチレン−プロピレンターポリマー5〜12重量%と、
熱可塑性半結晶性ポリアミド樹脂2.5〜6重量%とを
混合したポリマーブレンドから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い耐衝撃性および高
いエネルギー吸収特性を有し、成形性、塗装性に優れ、
しかして低比重であって、かかる特性が求められる成型
物の製造分野に有用なポリアミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでに、半結晶性または非結晶性ポ
リアミドをベースとし、これにその耐衝撃性を向上させ
るためにエチレン−プロピレンターポリマー(以下これ
を単にEPDMと略称する)を20重量%以上の量で配
合してなる耐衝撃性ポリアミド樹脂組成物が知られてお
り(例えば特公昭55−44108号公報参照)、耐衝
撃性が求められる成型品の用途、例えば、自動車バンパ
ー、自動車、オートバイまたはスノーモービルのフェン
ダー、旅行カバンまたはトランク、ヘルメットなどに利
用することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、半結
晶性または非結晶性ポリアミドをベースとし、これにE
PDMを配合して成るポリアミド樹脂組成物はその高い
耐衝撃性のために耐衝撃性が求められる成型品の用途に
好適するものであるが、この成型品においてその重量を
削減する目的で成型品を薄肉化した場合に外力による成
型品の破断時の伸びが小さくわずかな外力によって破断
するに至ることから、破断時の伸びが大きいにも拘らず
なお高い剛性を有し、従って外力が加わった場合のエネ
ルギー吸収性が優れたポリアミド樹脂組成物の解明が求
められていたのである。かかるポリアミド樹脂の解明に
よって、薄肉化による成型品重量の削減を可能としなが
ら、なお高い耐衝撃性を備えた成型品が入手しうること
になるのである。かかる理由から高い耐衝撃性を備える
とともに、高い破断時の伸び及び高い剛性を有しエネル
ギー吸収特性に優れたポリアミド樹脂組成物が求められ
ていたのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために本発明者らは鋭意研究の結果、非晶性ポリアミド
樹脂をベースとし、これに特定量のEPDMおよび熱可
塑性半結晶性ポリアミド樹脂を混合したポリマーブレン
ドであるポリアミド樹脂組成物が高い耐衝撃性を有する
と共に高いエネルギー吸収特性をも有することを見出し
て本発明を完成したのである。
【0005】すなわち、本発明は、非晶性ポリアミド樹
脂82〜93重量%とEPDM 2〜12重量%と熱可
塑性半結晶性ポリアミド樹脂2.5〜6重量%とを混合
したポリマーブレンドから成る高い耐衝撃性および高い
エネルギー吸収特性を有するポリアミド樹脂組成物に関
する。
【0006】また本発明は、かかるポリアミド樹脂組成
物をエネルギー吸収特性が要求される成型品の製造に用
いてなるポリアミド樹脂成型品にも関するものである。
【0007】すなわち、上記した従来より用いられてい
る非晶性ポリアミドをベースとし、これにEPDMおよ
び熱可塑性半結晶性ポリアミド樹脂を20重量%以上の
量で配合してなる耐衝撃性ポリアミド樹脂組成物におい
て、耐衝撃性向上のために配合したEPDMおよび熱可
塑性半結晶性ポリアミド樹脂の量を7.5〜18重量%
に減少させることによって驚くべきことに従来の耐衝撃
性ポリアミド樹脂が有するノッチ付きアイゾットに代表
される耐衝撃性を保持しながら、なおかつ高い破断時伸
び及び高い剛性を有し、エネルギー吸収特性に優れたポ
リアミド組成物が得られるという全く新しい知見に基づ
いて本発明が完成されたのである。そしてかかる新知見
に基づいて、薄肉化による成型品重量を削減しながらも
なお高い耐衝撃性を備え、しかも著しい破断時伸びおよ
び高い剛性を有しエネルギー吸収特性に優れたポリアミ
ド樹脂成型品が得られたのである。
【0008】本発明のポリアミド樹脂組成物の主要成分
である非晶性ポリアミド樹脂は、透明ナイロンとも呼ば
れるポリマーの結晶化がほとんど起らないかまたは結晶
化速度が非常に小さい一群の特殊なポリアミドであっ
て、非晶性であることに由来して透明性を有することで
特徴づけられ、通常の溶融成形条件下で透明な成形品を
与え、その成形品が熱処理、吸水処理時にも後結晶化に
よって失透を起さないものであり、そして明確な融点も
測定可能な融解熱をも有しないものを指すものとする。
この融解熱は示差走査熱量計(DSC)の使用によって
測定することが便宜的で、適当な熱量計はデュポン社製
の990熱分析装置である。そしてこの装置で測定して
1cal/g未満の融解熱を有するものを本発明において
非晶性ポリアミド樹脂と定義することにする。
【0009】このような非晶性ポリアミド樹脂を製造す
る方法としては、特殊なモノマーの使用によるもの、共
重合によるもの、およびこれらの両方の組合わせによっ
て製造する方法を挙げることができる。
【0010】非晶性ポリアミド樹脂を製造するためには
生成したポリアミドがホモポリマーであるか共重合体で
あるかにかかわらず結晶化を阻害する構造部分すなわ
ち、重合体鎖に不規則性をもたらす側鎖やシクロヘキサ
ン環やフェノール環のような環構造を有するモノマー成
分を用いることが必要である。
【0011】このような非晶性ポリアミド樹脂を製造す
るために用いられるジカルボン酸成分、アミノカルボン
酸またはその分子内アミドである成分、およびジアミン
成分の夫々の具体例としては、アジピン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸、シクロヘキサン−1,4−ジカ
ルボン酸、などのジカルボン酸、カプロラクタム、ラウ
ロラクタムまたはこれらの開環生成物であるα,ω−ア
ミノカルボン酸、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ト
リメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,3−ま
たは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビ
ス(p−アミノシクロヘキシル)メタン(すなわち4,
4′−ジアミノ−ジシクロヘキシレンメタン)、4,
4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−ジシクロヘキシ
レンメタン、4,4′−ジアミノ−ジシクロヘキシレン
プロパン、1−アミノ−3−アミノ−メチル−3,5,5
−トリメチルシクロヘキサン(すなわちイソホロンジア
ミン)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミ
ン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンなど
のジアミン化合物を挙げることができる。
【0012】そしてこの非晶性ポリアミド樹脂の具体例
の幾つかを挙げると、 a) ヘキサメチレンジアミン並びに55〜100重量
%のイソフタル酸及び45〜0重量%のテレフタル酸
(酸の全重量に基づいて)の混合物から得られるポリア
ミド、 b) 70〜100重量%の2,2,4−及び/又は2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン及び30〜
0重量%のヘキサメチレンジアミン(ジアミンの全重量
に基づいて)の混合物(ジアミンの全重量に基づいて)
並びに0〜100重量%のテレフタル酸及び100〜0
重量%のイソフタル酸(酸の全重量に基づいて)の混合
物から得られるポリアミド、 c) i)少なくとも1種のシクロヘキシル成分を有す
る8〜20個の炭素原子を有する脂環式ジアミン及び、
ii)50〜100重量%のイソフタル酸及び50〜0重
量%のテレフタル酸と、10〜50重量%(ポリアミド
の全重量に基づいて)の4〜12個の炭素原子を有する
ラクタム、ω−アミノ酸、または4〜12個の炭素原子
を有する脂肪族ジカルボン酸と、2〜12個の炭素原子
を有する脂肪族ジアミンの塩、から得られるポリアミ
ド、 d) i)存在する全酸に基づいて40〜98モル%の
イソフタル酸、ii)存在する全酸に基づいて2〜60モ
ル%のテレフタル酸、iii)存在する全アミンに基づい
て50〜98モル%のヘキサメチレンジアミン、および
iv)存在する全アミンに基づいて2〜50モル%の6〜
20個の炭素原子を有し且つ少くとも1個のシクロヘキ
サン環を含有する少くとも1種の脂肪族ジアミンから得
られるポリアミドなどがある。
【0013】これらの非晶性ポリアミドは単独で使用し
てポリアミド組成物とすることもできるが、また任意の
複数個を混合して使用しても良い。
【0014】本発明のポリアミド樹脂組成物を構成する
2番目の成分のEPDMとは、エチレンとプロピレンを
含む3〜6個の炭素原子を有するα−オレフィンの系に
第3成分としてジエン類を存在せしめて立体特異性重合
を行って得られる三元共重合体を指す。この三元共重合
体にはエチレンとプロピレンを含む3〜6個の炭素原子
を有するα−オレフィンと第3成分の比率および第3成
分の種類に応じて種々のものがあるが、これらのうち、
エチレンが30〜70%、プロピレンを含む3〜6個の
炭素原子を有するα−オレフィンが60〜25%、ジエ
ン類が10〜5%のゴム状の弾性体である共重合体が好
ましい。
【0015】EPDMの第3成分のジエン類としては、
具体的にはジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサジ
エン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、エ
チリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ブタジ
エン、イソプレンなどが挙げられるが、これらの成分に
限らず、他のジエン類であって、エチレンおよびプロピ
レンまたは上記したプロピレン以外のα−オレフィンと
共重合させた場合にゴム状の弾性体である共重合体を生
成せしめるもののすべてが使用可能である。
【0016】これらのEPDMの具体例としては、エチ
レン/プロピレン/ジビニルベンゼン共重合体、エチレ
ン/プロピレン/1,4−シクロヘキサジエン共重合
体、エチレン/プロピレン/シクロオクタジエン共重合
体、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエン共重
合体、エチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネン
共重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエ
ン共重合体、エチレン/プロピレン/1,3−ブタジエ
ン共重合体、エチレン/プロピレン/イソプレン共重合
体などを挙げることができる。
【0017】上記したEPDMには、エチレンとプロピ
レンまたはプロピレン以外のα−オレフィンとジエン類
との共重合体の他に、これら共重合体に対して小割合の
フマル酸、マレイン酸、エステル中のアルキル基が1〜
3個の炭素原子を有しているこれら酸のモノアルキルエ
ステル、または無水マレイン酸がグラフトされたグラフ
ト共重合体も含まれる。
【0018】これらのグラフトされた成分をも有するE
PDMの具体例には、エチレン/プロピレン/1,4−
ヘキサジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン
/プロピレン/1,4−ヘキサジエン−g−フマル酸共
重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン
/ノルボルナジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エ
チレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン/ノルボル
ナジエン−g−マレイン酸モノエチルエステル共重合
体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン/ノ
ルボルナジエン−g−フマル酸共重合体、エチレン/プ
ロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン−g−フ
マル酸共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペン
タジエン−g−マレイン酸モノエチルエステル共重合
体、エチレン/プロピレン/5−プロペニル−2−ノル
ボルネン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プ
ロピレン/1,4−ヘキサジエン/5−エチリデン−2
−ノルボルネン−g−フマル酸共重合体などを挙げるこ
とができる。ここで−g−は次に記載の化合物がグラフ
トされた成分であることを表わすものとする。
【0019】これらのEPDMはそれを単独で使用して
非晶性ポリアミド樹脂に配合しても良いが、2つまたは
それ以上の別個のEPDMを混合して使用しても良い。
【0020】さらにこれらのEPDMは、小割合の他の
重合体または共重合体、例えばブタジエン/アクリロニ
トリル共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、
エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/無水マレイ
ン酸共重合体、ポリエチレン、ブチルアクリレート/フ
マル酸モノエチル共重合体、エチレン/メタクリル酸メ
チル共重合体、エチレン/イソブチルアクリレート/メ
タクリル酸共重合体、およびそれらの金属塩のような成
分を混合して用いることも可能である。
【0021】本発明のポリアミド樹脂組成物を構成する
3番目の成分の熱可塑性半結晶性ポリアミド樹脂は、測
定可能な融解熱を有する明確な融点を有するものである
ことで特徴づけられるものである。そしてその融解熱が
上記した示差走査熱量計で測定して1cal/gを越える
融解熱を有するものを本発明において熱可塑性半結晶性
ポリアミド樹脂と定義する。参考として、約17,00
0の分子量を有する半結晶性66ナイロンポリアミド
は、約10cal/gの融解熱を有している。
【0022】半結晶性ポリアミド樹脂は公知である。こ
れは10,000を越える分子量を有し、等モル量の4
〜12炭素原子を含有する飽和脂肪族ジカルボン酸と2
〜12炭素原子を含有する脂肪族ジアミンとの縮合によ
って製造することができるが、この場合に、所望に応じ
て、ポリアミド中にカルボキシ末端基よりも過剰のアミ
ン末端基を与えるようにジアミンを使用してもよい。ま
た逆に、過剰の酸末端基を与えるようにジカルボン酸を
用いることもできる。これらのポリアミドを、たとえば
エステル、酸塩化物、アミン塩などのような該酸及びア
ミンの酸生成及びアミン生成誘導体から製造することも
同様に可能である。ポリアミドを製造するために用いる
代表的な脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、ピ
メリン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバチン酸及び
ドデカンジオン酸が含まれ、一方、代表的な脂肪族ジア
ミンとしては、ヘキサメチレンジアミン及びオクタメチ
レンジアミンが含まれる。更に、これらのポリアミド
は、ラクタムの自己縮合によって製造することもでき
る。ポリアミドの例は、ポリヘキサメチレンアジパミド
(66ナイロン)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(6
9ナイロン)、ポリヘキサメチレンセバカミド(610
ナイロン)、及びポリヘキサメチレンドデカノアミド
(612ナイロン)、ポリビス(p−アミノシクロヘキ
シル)メタンドデカノアミドまたはラクタムの開環重合
によって製造するポリアミド;すなわち、ポリカプロラ
クタム(6ナイロン)及びポリラウリルラクタムを包含
する。上記の重合体を製造するために用いる少なくとも
1種のアミンまたは酸の重合によって製造したポリアミ
ド、たとえばアジピン酸とセバチン酸及びヘキサメチレ
ンジアミンから成る重合体を用いることもまた可能であ
る。たとえば66ナイロンと6ナイロンの混合物のよう
な、ポリアミドのブレンドもまた含まれ、たとえばナイ
ロン66/6のような共重合体も同様である。
【0023】本発明のポリアミド樹脂組成物には、上記
非晶性ポリアミドEPDMおよび熱可塑性半結晶ポリア
ミド樹脂の他に必要によって安定剤、着色剤、充填剤そ
の他のかかる樹脂組成物に通常使用される添加剤を添加
しうる。
【0024】本発明のポリアミド樹脂組成物は、上記し
た非晶性ポリアミド樹脂EPDMおよび熱可塑性半結晶
ポリアミド樹脂を上記した所定の割合で混合し、必要に
より添加剤を添加し、二軸スクリューエクストルーダー
などを用いて混練して製造することができる。混練は使
用する非晶性ポリアミド樹脂の溶融温度以上の温度条件
下で行なわれ、通常200°〜300℃の範囲の温度が
用いられる。
【0025】このようにして混練して得られたポリアミ
ド樹脂組成物はそのまま直ちに成型されるか、チップに
された後で適当な射出成型機または押出成型機を用いて
所望の成型物に成型される。またこのポリアミド樹脂組
成物は場合によっては圧縮成型の手段によって成型して
も良い。
【0026】実施例1 i) 非晶性ポリアミド樹脂 本実施例において使用した非晶性ポリアミド樹脂は6I
/6T/RACM I/PACM T=66.8/26.6
/3.2/1.4重量%の組成を有するもので、ここで6
Iはヘキサメチレンジアミン(HMD)及びイソフタル
酸(I)単位を意味し、6TはHMD及びテレフタル酸
(T)単位を意味し、PACM Iはビス(p−アミノ
シクロヘキシル)メタン(PACM)及びIの単位を意
味し、PACM TはPACM及びTの単位を意味する
ものとする。
【0027】このポリアミド樹脂は次のようにして調製
されたものである。すなわち、9958ポンドの水に対
して、80% HMDの濃度を有する2185ポンドの
含水HMD及び約59〜60%のシス,トランス異性体
を含有する115ポンドのPACMを加えた。この混合
物を60℃に加熱し、1215ポンドのIと778ポン
ドのTを加えた。次いでこの塩溶液のpHをHMDによっ
て8.6±0.1に調節した。pHの調節後に4.68ポン
ドのフェニルスルホン酸ナトリウムを加えた。6000
ポンドの塩溶液(1800ポンドの塩含有)を予備蒸発
器中に仕込み、そして溶液を20psigの圧力と120〜
140℃の温度において約80%に濃縮した。次いで濃
縮した溶液をオートクレーブに移し、7.2ポンドの氷
酢酸とポリエチレンオキシドを加えた。次いで塩溶液を
加熱して圧力を250psigに上げ、その圧力に保ちなが
ら余分の水を徐々に流し出した。バッチ温度が約280
℃に達したとき圧力を90分以内に徐々に常圧まで低下
させ、常圧で約45分間保った。次いで重合体を窒素圧
力によってオートクレーブから押出し、冷却したのちペ
レット状に切断した。そのインヘレント粘度は0.73
であった。この重合体を0.09重量%のジステアリン
酸アルミニウム潤滑剤で被覆した。
【0028】ii) EPDM 本実施例において使用したEPDMは次のとおりのもの
である。このEPDMは(a)エチレン/プロピレン/
ヘキサジエン/ノルボルナジエンの重量比で66〜70
/35〜29/4.1/0.4の共重合体に1.8%のフ
マル酸グラフトを与えるようにフマル酸でグラフトした
121℃で50〜60のASTM D1646ML−2
のムーニー粘度を有するグラフト共重合体10%と、
(b)上記した共重合体であってフマル酸によってグラ
フトしていないもの90%との混合物である。
【0029】iii) 熱可塑性半結晶性ポリアミド樹脂 本実施例において使用した熱可塑性半結晶性ポリアミド
樹脂は66−ナイロンである。
【0030】iv) ポリアミド樹脂組成物の調製とその
物性 上記した非晶性ポリアミド樹脂91重量%、EPDM
6重量%、66ナイロン 3重量%の組成物を乾燥した
後、射出成形により試験片を作成し、23℃絶乾にて引
張り強度、伸び率、曲げ弾性率、曲げ強度、アイゾット
値、比重、収縮率、および熱変形温度を測定した。試験
法は下記に示す通りである。
【0031】 (1) 引張り強度 ASTM試験法 D638 (2) 伸び率 ASTM試験法 D638 (3) 曲げ弾性率 ASTM試験法 D790 (4) 曲げ強度 ASTM試験法 D790 (5) アイゾット値 ASTM試験法 D256 (6) 比重 ASTM試験法 D792 これらの測定結果を表1に示す。
【0032】また、エネルギー吸収特性については高速
面衝撃試験機(RHEOMETRICS製RIT 8000)による試験を
行った。
【0033】まず、上記試験片(100mm×100mm×
3.2mm)を試験機に取り付け衝撃芯(先端形状:5/
8インチ半球状)を7.66m/secのスピードで試験片
に衝突させその際の変位量および応力をロードセルにて
測定しこれらの値から破壊時のエネルギー量を計算し
た。
【0034】測定結果については表2に示す。
【0035】実施例2 実施例1で使用したのと同じ非晶性ポリアミド樹脂、E
PDMおよび66ナイロンを実施例1とは異なった比率
で用いた。すなわち、非晶性ポリアミド樹脂85重量
%、EPDM 10重量%、66ナイロン 5重量%の組
成物とし、これを用いて実施例1と同様に試験片を作成
し、この試験片についてその物性を測定した。測定結果
は表1に示す。
【0036】またエネルギー吸収特性についても実施例
1と同様の試験を行ったところ、表2に示す通りの結果
が得られた。
【0037】比較例1 実施例1で使用したのと同じ非晶性ポリアミド樹脂、E
PDMおよび66ナイロンを実施例1とは異なった比率
で、すなわち非晶性ポリアミド樹脂95重量%、EPD
M 3重量%、66ナイロン 2重量%としたものを用い
て実施例1と同様に試験片を作成した。この試験片につ
いて実施例1と同様の物性を測定した。測定結果は表1
に示す。
【0038】またエネルギー吸収特性についても実施例
1と同様の試験を行ったところ、表2に示す通りの結果
が得られた。
【0039】比較例2 実施例1で使用したのと同じ非晶性ポリアミド樹脂、E
PDMおよび66ナイロンを実施例1とは異なった比率
で、すなわち非晶性ポリアミド樹脂81重量%、EPD
M 13重量%、66ナイロン 6重量%の組成物を用い
て実施例1と同様に試験片を作成した。この試験片につ
いて実施例1と同様の物性を測定した。測定結果は表1
に示す。
【0040】またエネルギー吸収特性についても実施例
1と同様の試験を行ったところ、表2に示す通りの結果
が得られた。
【0041】比較例3 ここで用いた比較例はナイロン66 80重量%と、E
PDM 20重量%から成る樹脂組成物である。
【0042】この樹脂組成物を用い実施例1と同様に試
験片を作成した。この試験片について実施例1と同様の
物性を測定した。測定結果は表1に示す。
【0043】またエネルギー吸収特性についても実施例
1と同様の試験を行ったところ表2に示す通りの結果が
得られた。
【0044】比較例4 非晶性ポリアミド樹脂100%を用いて実施例1と同様
に試験片を作成した。この試験片について実施例1と同
様の物性を測定した。測定結果は表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】上記した実施例1および2、並びに比較例
1、2および3のエネルギー吸収特性についてのデータ
を、ポリアミド樹脂組成物中のEPDM及び66ナイロ
ンの含量変化に対する破壊エネルギーの変化で捉えて、
これを半対数グラフ中にプロットして図1のグラフを得
た。これらのポリアミド樹脂組成物において日本工業規
格に規定されたヘルメット性能試験において最も厳しい
基準とされるJISC種を満足する基準を大幅に超えた
水準である好ましい破壊エネルギー(J)の範囲を10
0以上とした場合、EPDM及び66ナイロンの含量の
範囲は7%〜18%となることが分る。
【0048】次に本発明のポリアミド樹脂組成物を用い
てヘルメットを成型品として製造した一例を参考例とし
て示すことにする。
【0049】参考例 図2及び図3は本発明によるヘルメットの一例を示すも
のである。1はシェル帽体であり、その下部に頭部挿入
用の開口2を、また前部に覗き用の開口3をそれぞれ有
し、さらにこれら開口2、3の縁にそれぞれ厚肉の玉縁
1a、1bを形成している。このシェル帽体1は上述し
た非晶性ポリアミド樹脂組成物から一体成形されてい
る。さらにシェル帽体1の内側には発泡ポリスチレンな
どから成形されたライナー4が鎖線のように内貼りさ
れ、また図示してないが、ライナー4の内側にはポリウ
レタンなどの軟らかいクッションが設けられるようにな
っている。
【0050】上記シェル帽体は射出成形によって成形さ
れる。
【0051】シェル帽体を射出成形するときのゲートは
矢印G(図2参照)で示す部分にあり、このゲートから
溶融した非晶性ポリアミド樹脂組成物を注入するように
する。この射出成形において金型内での溶融樹脂の流れ
は実線矢印と破線矢印のようになる。すなわち、玉縁部
分などの横断面積の大きな領域に沿って後側から前側に
流れる実線矢印の流れと、シェル本体などの横断面積の
狭い領域を後側から前側へ流れる破線矢印の流れであ
る。このような二つの流れには流速差があり、横断面積
の大きな領域を流れる実線矢印の流れの方が、横断面積
の小さな領域を流れる破線矢印の流れよりも速くなって
いる。そのため、図2、図3に示すような構造からなる
シェル帽体では、前頭部のAの個所にガス溜まりを発生
しやすく、それが成形不良になることがある。
【0052】このような凸条1cを設けることにより、
図2、図3において破線矢印方向のように、シェル本体
を後側から前側に流れる溶融樹脂の速度を速くすること
ができ、実線矢印の樹脂が前側に到達する前に、その前
側を充填した状態にすることができる。したがって、上
記ガス溜まりの発生を防止するのである。
【0053】
【発明の効果】以上の測定結果から明らかなように、本
発明の非晶性ポリアミド樹脂組成物は単位重量当りのエ
ネルギー吸収特性に優れる為、製品のエネルギー吸収性
能を落とさずに成型品の肉厚を減らす事により成型品の
重量を約3分の2にすることができる。
【0054】また、機械的特性については、例えば従来
の耐衝撃性66ナイロンと同等の耐衝撃性を有し、なお
かつ、より高い剛性を有するので、約15%の薄肉化を
図っても従来品と同等の剛性を得ることができ、例えば
ヘルメットにおける成型品の軽量化に充分対応すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリアミド樹脂組成物中のEPDM及び66ナ
イロンの含量変化に対する破壊エネルギーの変化を示す
グラフである。
【図2】本発明のポリアミド樹脂組成物から成型された
ヘルメットを図3のI−I矢視断面で示す断面図。
【図3】本発明のポリアミド樹脂組成物から成型された
ヘルメットの正面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣野 幸洋 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機 株式会社内 (72)発明者 砂子 昭彦 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機 株式会社内 (72)発明者 本間 丈士 東京都港区虎ノ門2丁目10番1号 新日鉱 ビル・デユポンタワー デユポン・ジヤパ ン・リミテツド内 (72)発明者 吉川 忠雄 東京都港区虎ノ門2丁目10番1号 新日鉱 ビル・デユポンタワー デユポン・ジヤパ ン・リミテツド内 (72)発明者 小林 二次男 東京都港区虎ノ門2丁目10番1号 新日鉱 ビル・デユポンタワー デユポン・ジヤパ ン・リミテツド内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶性ポリアミド樹脂82〜93重量%
    と、エチレン−プロピレンターポリマー5〜12重量%
    と、熱可塑性半結晶性ポリアミド樹脂2.5〜6重量%
    とを混合したポリマーブレンドからなる、高い耐衝撃性
    および高いエネルギー吸収特性を有するポリアミド樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物
    を高いエネルギー吸収特性が要求される成型品の製造に
    用いてなるポリアミド樹脂成型品。
  3. 【請求項3】 高いエネルギー吸収特性が要求される成
    型品がヘルメットである、請求項2に記載のポリアミド
    樹脂成型品。
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