JPH0512522B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0512522B2 JPH0512522B2 JP61074855A JP7485586A JPH0512522B2 JP H0512522 B2 JPH0512522 B2 JP H0512522B2 JP 61074855 A JP61074855 A JP 61074855A JP 7485586 A JP7485586 A JP 7485586A JP H0512522 B2 JPH0512522 B2 JP H0512522B2
- Authority
- JP
- Japan
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- relief hole
- valve
- relief
- hole
- piston
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 239000010720 hydraulic oil Substances 0.000 claims description 25
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 claims description 17
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 claims description 6
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 claims description 6
- 230000004323 axial length Effects 0.000 claims description 5
- 238000013016 damping Methods 0.000 description 3
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 3
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 239000012809 cooling fluid Substances 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
技術分野
本発明は往復動内燃機関に用いられる油圧によ
つて駆動される給気弁および排気弁に関する。
つて駆動される給気弁および排気弁に関する。
背景技術
典型的な先行技術は第4図に示される。油圧駆
動弁装置の弁体1は弁座2に着座するようになつ
ており、上方に延びる弁棒3は弁箱6によつて案
内され油圧ピストン5に連結されている。カム7
によつて駆動される2位置4ポート切換弁8が図
示の位置8aにあるときには、油圧シリンダ4内
の油圧ピストン5によつて区画された上下の圧力
室9,10に作動油が供給される。油圧ピストン
5は下部圧力室9に臨む受圧面積S1が上部の圧
力室10に臨む受圧面積S2よりも大きく形成さ
れているため、その差圧により油圧ピストン5は
図の上方に押しあげられ、弁体1は弁座2に着座
し閉弁状態となつている。
動弁装置の弁体1は弁座2に着座するようになつ
ており、上方に延びる弁棒3は弁箱6によつて案
内され油圧ピストン5に連結されている。カム7
によつて駆動される2位置4ポート切換弁8が図
示の位置8aにあるときには、油圧シリンダ4内
の油圧ピストン5によつて区画された上下の圧力
室9,10に作動油が供給される。油圧ピストン
5は下部圧力室9に臨む受圧面積S1が上部の圧
力室10に臨む受圧面積S2よりも大きく形成さ
れているため、その差圧により油圧ピストン5は
図の上方に押しあげられ、弁体1は弁座2に着座
し閉弁状態となつている。
次にカム7が回転して切換弁8を位置8bに切
換ると、上部圧力室10に作動油が作用した状態
で下部圧力室9の作動油がタンクに開放され、油
圧ピストン5が下方に変位し、弁体1が弁座2か
ら離れて開弁状態となる。
換ると、上部圧力室10に作動油が作用した状態
で下部圧力室9の作動油がタンクに開放され、油
圧ピストン5が下方に変位し、弁体1が弁座2か
ら離れて開弁状態となる。
このような油圧駆動弁装置で、開弁時には弁体
1が弁座2に、また開弁時には油圧ピストン5が
ストツパ12に衝撃的に当たらないようにするた
めのダンピング機構13,14がそれぞれ設けら
れている。
1が弁座2に、また開弁時には油圧ピストン5が
ストツパ12に衝撃的に当たらないようにするた
めのダンピング機構13,14がそれぞれ設けら
れている。
第5図はこのダンピング機構13の断面を示し
ている。いま、油圧ピストン5が第4図に示す状
態となると、上部圧力室10に閉込まれた作動油
は、通路60,61を経て油孔15からポペツト
弁16と、ポペツト弁座17との間のすき間を経
てさらにポペツト弁16に形成された油孔18を
経て流れ、これによつて弁体1が弁座2に軟着座
するのに必要な絞り作用が発揮されるようになつ
ている。また、接続孔19に作動油が供給される
ときには、その作動油はポペツト弁16をばね1
1のばね力に抗して第5図の上方に変位させ、油
孔15から通路61,60を経て圧力室10に速
やかに供給される。
ている。いま、油圧ピストン5が第4図に示す状
態となると、上部圧力室10に閉込まれた作動油
は、通路60,61を経て油孔15からポペツト
弁16と、ポペツト弁座17との間のすき間を経
てさらにポペツト弁16に形成された油孔18を
経て流れ、これによつて弁体1が弁座2に軟着座
するのに必要な絞り作用が発揮されるようになつ
ている。また、接続孔19に作動油が供給される
ときには、その作動油はポペツト弁16をばね1
1のばね力に抗して第5図の上方に変位させ、油
孔15から通路61,60を経て圧力室10に速
やかに供給される。
発明が解決しようとする問題点
油圧駆動弁装置では、熱効率の向上を図るため
に弁開閉の高速化が要望されている。そこで開閉
ストロークの終点における衝撃を緩和するための
弁体1の着座時における速度の時間経過に伴なう
変化パターンを希望するように調整すること、す
なわち自由度を大きくすることが必要となる。上
記先行技術では、弁体1の速度の変化パターンを
調整するには、弁を駆動する油圧シリンダ4の油
圧ピストン5によつて区画された上下の圧力室
9,10の容積を変化させなければならず、速度
の減衰を各種に調整する自由度に欠ける。
に弁開閉の高速化が要望されている。そこで開閉
ストロークの終点における衝撃を緩和するための
弁体1の着座時における速度の時間経過に伴なう
変化パターンを希望するように調整すること、す
なわち自由度を大きくすることが必要となる。上
記先行技術では、弁体1の速度の変化パターンを
調整するには、弁を駆動する油圧シリンダ4の油
圧ピストン5によつて区画された上下の圧力室
9,10の容積を変化させなければならず、速度
の減衰を各種に調整する自由度に欠ける。
本発明の目的は、弁体の時間経過に伴なう速度
の変化パターンを希望するように調整して自由度
を大きくするようにした往復動内燃用油圧駆動弁
装置を提供することである。
の変化パターンを希望するように調整して自由度
を大きくするようにした往復動内燃用油圧駆動弁
装置を提供することである。
問題点を解決するための手段
本発明は、往復動内燃機関用油圧駆動給気弁に
おいて、 給気弁の上下に延びる弁棒23に油圧ピストン
24を連結し、 この油圧ピストン24で区画される油圧シリン
ダには、上圧力室29の上ストローク端95に第
1接続孔33を形成するとともに、その下ストロ
ーク端54寄りから上ストローク端95寄りに上
下に間隔をあけて上圧力室29に臨む第1逃し孔
43と第2逃し孔44とを形成し、 第1逃し孔43には第1絞り47を接続し、第
2逃し孔44には第2絞り48を接続し、 この油圧シリンダにはまた、下圧力室30の下
ストローク端54に第2接続孔34を形成すると
ともに、その上ストローク端95寄りから下スト
ローク端54寄りに上下に間隔をあけて下圧力室
30に臨む第3逃し孔45と第4逃し孔46とを
形成し、 第3逃し孔45には第3絞り49を接続し、第
4逃し孔46には第4絞り50を接続し、 第1管路37からの作動油を第1接続孔33に
供給する第1逆止弁35を設けるとともに、第1
および第2絞り47,48を第1管路37に接続
し、 第2管路38からの作動油を第2接続孔34に
供給する第2逆止弁36を設けるとともに、第3
および第4絞り49,50を第2管路38に接続
し、 油圧源40からの作動油を切換弁39の第1位
置39aによつて第1管路37に供給するととも
に第2管路38をタンクに接続し、また油圧源4
0からの作動油をその切換弁39の第2位置39
bによつて第2管路38に供給するとともに第1
管路37をタンクに接続し、 ピストン24の軸線方向の長さL1は、 下ストローク端54と第1逃し孔43との間隔
L2よりも小さく、かつ 上ストローク端95と第3逃し孔45との間隔
L3よりも小さく、さらに 第1および第2逃し孔43,44の間隔L4よ
りも大きく、かつ 第3および第4逃し孔45,46の間隔L5よ
りも大きく選ばれ、 ピストン24が第1および第2逃し孔43,4
4を同時に塞いでいるとき、閉弁状態にあり、 ピストン24が第3および第4逃し孔45,4
6を同時に塞いでいるとき、開弁状態にあり、 第1絞り47の絞り量を小さくしまたは第1逃
し孔43の断面積を大きくし、かつ第2絞り48
の絞り量を大きくしまたは第2逃し孔44の断面
積を小さく設定し、 油圧ピストン24の上下の各圧力室29,30
における受圧面積はほぼ等しく選ぶことを特徴と
する往復動内燃機関用油圧駆動給気弁である。
おいて、 給気弁の上下に延びる弁棒23に油圧ピストン
24を連結し、 この油圧ピストン24で区画される油圧シリン
ダには、上圧力室29の上ストローク端95に第
1接続孔33を形成するとともに、その下ストロ
ーク端54寄りから上ストローク端95寄りに上
下に間隔をあけて上圧力室29に臨む第1逃し孔
43と第2逃し孔44とを形成し、 第1逃し孔43には第1絞り47を接続し、第
2逃し孔44には第2絞り48を接続し、 この油圧シリンダにはまた、下圧力室30の下
ストローク端54に第2接続孔34を形成すると
ともに、その上ストローク端95寄りから下スト
ローク端54寄りに上下に間隔をあけて下圧力室
30に臨む第3逃し孔45と第4逃し孔46とを
形成し、 第3逃し孔45には第3絞り49を接続し、第
4逃し孔46には第4絞り50を接続し、 第1管路37からの作動油を第1接続孔33に
供給する第1逆止弁35を設けるとともに、第1
および第2絞り47,48を第1管路37に接続
し、 第2管路38からの作動油を第2接続孔34に
供給する第2逆止弁36を設けるとともに、第3
および第4絞り49,50を第2管路38に接続
し、 油圧源40からの作動油を切換弁39の第1位
置39aによつて第1管路37に供給するととも
に第2管路38をタンクに接続し、また油圧源4
0からの作動油をその切換弁39の第2位置39
bによつて第2管路38に供給するとともに第1
管路37をタンクに接続し、 ピストン24の軸線方向の長さL1は、 下ストローク端54と第1逃し孔43との間隔
L2よりも小さく、かつ 上ストローク端95と第3逃し孔45との間隔
L3よりも小さく、さらに 第1および第2逃し孔43,44の間隔L4よ
りも大きく、かつ 第3および第4逃し孔45,46の間隔L5よ
りも大きく選ばれ、 ピストン24が第1および第2逃し孔43,4
4を同時に塞いでいるとき、閉弁状態にあり、 ピストン24が第3および第4逃し孔45,4
6を同時に塞いでいるとき、開弁状態にあり、 第1絞り47の絞り量を小さくしまたは第1逃
し孔43の断面積を大きくし、かつ第2絞り48
の絞り量を大きくしまたは第2逃し孔44の断面
積を小さく設定し、 油圧ピストン24の上下の各圧力室29,30
における受圧面積はほぼ等しく選ぶことを特徴と
する往復動内燃機関用油圧駆動給気弁である。
また本発明は、往復動内燃機関用油圧駆動排気
弁において、 排気弁の上下に延びる弁棒23に油圧ピストン
24を連結し、 この油圧ピストン24で区画される油圧シリン
ダには、上圧力室29の上ストローク端95に第
1接続孔33を形成するとともに、その下ストロ
ーク端54寄りから上ストローク端95寄りに上
下に間隔をあけて上圧力室29に臨む第1逃し孔
43と第2逃し孔44とを形成し、 第1逃し孔43には第1絞り47を接続し、第
2逃し孔44には第2絞り48を接続し、 この油圧シリンダにはまた、下圧力室30の下
ストローク端54に第2接続孔34を形成すると
ともに、その上ストローク端95寄りから下スト
ローク端54寄りに上下に間隔をあけて下圧力室
30に臨む第3逃し孔45と第4逃し孔46とを
形成し、 第3逃し孔45には第3絞り49を接続し、第
4逃し孔46には第4絞り50を接続し、 第1管路37からの作動油を第1接続孔33に
供給する第1逆止弁35を設けるとともに、第1
および第2絞り47,48を第1管路37に接続
し、 第2管路38からの作動油を第2接続孔34に
供給する第2逆止弁36を設けるとともに、第3
および第4絞り49,50を第2管路38に接続
し、 油圧源40からの作動油を切換弁39の第1位
置39aによつて第1管路37に供給するととも
に第2管路38をタンクに接続し、また油圧源4
0からの作動油をその切換弁39の第2位置39
bによつて第2管路38に供給するとともに第1
管路37をタンクに接続し、 ピストン24の軸線方向の長さL1は、 下ストローク端54と第1逃し孔43との間隔
L2よりも小さく、かつ 上ストローク端95と第3逃し孔45との間隔
L3よりも小さく、さらに 第1および第2逃し孔43,44の間隔L4よ
りも大きく、かつ 第3および第4逃し孔45,46の間隔L5よ
りも大きく選ばれ、 ピストン24が第1および第2逃し孔43,4
4を同時に塞いでいるとき、閉弁状態にあり、 ピストン24が第3および第4逃し孔45,4
6を同時に塞いでいるとき、開弁状態にあり、 第1絞り47の絞り量を小さくしまたは第1逃
し孔43の断面積を大きくし、かつ第2絞り48
の絞り量を大きくしまたは第2逃し孔44の断面
積を小さく設定し、 油圧ピストン24の上圧力室29における受圧
面積S3を下圧力室30における受圧面積S4より
も大きくすることを特徴とする往復動内燃機関用
油圧駆動排気弁である。
弁において、 排気弁の上下に延びる弁棒23に油圧ピストン
24を連結し、 この油圧ピストン24で区画される油圧シリン
ダには、上圧力室29の上ストローク端95に第
1接続孔33を形成するとともに、その下ストロ
ーク端54寄りから上ストローク端95寄りに上
下に間隔をあけて上圧力室29に臨む第1逃し孔
43と第2逃し孔44とを形成し、 第1逃し孔43には第1絞り47を接続し、第
2逃し孔44には第2絞り48を接続し、 この油圧シリンダにはまた、下圧力室30の下
ストローク端54に第2接続孔34を形成すると
ともに、その上ストローク端95寄りから下スト
ローク端54寄りに上下に間隔をあけて下圧力室
30に臨む第3逃し孔45と第4逃し孔46とを
形成し、 第3逃し孔45には第3絞り49を接続し、第
4逃し孔46には第4絞り50を接続し、 第1管路37からの作動油を第1接続孔33に
供給する第1逆止弁35を設けるとともに、第1
および第2絞り47,48を第1管路37に接続
し、 第2管路38からの作動油を第2接続孔34に
供給する第2逆止弁36を設けるとともに、第3
および第4絞り49,50を第2管路38に接続
し、 油圧源40からの作動油を切換弁39の第1位
置39aによつて第1管路37に供給するととも
に第2管路38をタンクに接続し、また油圧源4
0からの作動油をその切換弁39の第2位置39
bによつて第2管路38に供給するとともに第1
管路37をタンクに接続し、 ピストン24の軸線方向の長さL1は、 下ストローク端54と第1逃し孔43との間隔
L2よりも小さく、かつ 上ストローク端95と第3逃し孔45との間隔
L3よりも小さく、さらに 第1および第2逃し孔43,44の間隔L4よ
りも大きく、かつ 第3および第4逃し孔45,46の間隔L5よ
りも大きく選ばれ、 ピストン24が第1および第2逃し孔43,4
4を同時に塞いでいるとき、閉弁状態にあり、 ピストン24が第3および第4逃し孔45,4
6を同時に塞いでいるとき、開弁状態にあり、 第1絞り47の絞り量を小さくしまたは第1逃
し孔43の断面積を大きくし、かつ第2絞り48
の絞り量を大きくしまたは第2逃し孔44の断面
積を小さく設定し、 油圧ピストン24の上圧力室29における受圧
面積S3を下圧力室30における受圧面積S4より
も大きくすることを特徴とする往復動内燃機関用
油圧駆動排気弁である。
作 用
本発明に従う給気弁および排気弁では、閉弁お
よび開弁時の初期の速度は、第1または第3逃し
孔43,45が塞がれていないので高速度でピス
トン24、したがつて弁棒23および弁体21が
移動し、次に第1または第3逃し孔43,45が
次第に塞がれてゆき、減速され、第1または第3
逃し孔43,45が塞がれた後には、第2または
第4逃し孔44,46が塞がれていない期間t2〜
t3が存在し、これによつてピストン24は一定速
度で移動し、その後、第2または第4逃し孔4
4,46が次第に塞がれてゆくことによつて、減
速され、第2または第4逃し孔44,46が塞が
れたとき、閉弁状態または開弁状態となり、こう
して閉弁状態の軟着座が可能になり、また全開時
ににおける弁棒23および弁体21などの振動を
抑制することができる。こうして燃焼室への燃焼
用空気を大量に供給し、また排ガスを速やかに排
出することが可能になる。
よび開弁時の初期の速度は、第1または第3逃し
孔43,45が塞がれていないので高速度でピス
トン24、したがつて弁棒23および弁体21が
移動し、次に第1または第3逃し孔43,45が
次第に塞がれてゆき、減速され、第1または第3
逃し孔43,45が塞がれた後には、第2または
第4逃し孔44,46が塞がれていない期間t2〜
t3が存在し、これによつてピストン24は一定速
度で移動し、その後、第2または第4逃し孔4
4,46が次第に塞がれてゆくことによつて、減
速され、第2または第4逃し孔44,46が塞が
れたとき、閉弁状態または開弁状態となり、こう
して閉弁状態の軟着座が可能になり、また全開時
ににおける弁棒23および弁体21などの振動を
抑制することができる。こうして燃焼室への燃焼
用空気を大量に供給し、また排ガスを速やかに排
出することが可能になる。
さらに第1絞り47の絞り量を小さくまたは第
1逃し孔43の断面積を大きく、かつ第2絞り4
8の絞り量を大きくしまたは第2逃し孔44の断
面積を小さく設定することによつて、給気弁の場
合には給気量を大きくし、また排気弁では排ガス
を速やかに排出することが可能である。
1逃し孔43の断面積を大きく、かつ第2絞り4
8の絞り量を大きくしまたは第2逃し孔44の断
面積を小さく設定することによつて、給気弁の場
合には給気量を大きくし、また排気弁では排ガス
を速やかに排出することが可能である。
さらに本発明に従えば、給気弁では油圧ピスト
ン24の上下の各圧力室29,30における受圧
面積をほぼ等しく選ぶけれども、排気弁では油圧
ピストン24の上圧力室29における受圧面積
S3を下圧力室30における受圧面積S4よりも大
きくすることによつて、油圧ピストン24に開弁
動作のために大きな力を作用させることができ
る。
ン24の上下の各圧力室29,30における受圧
面積をほぼ等しく選ぶけれども、排気弁では油圧
ピストン24の上圧力室29における受圧面積
S3を下圧力室30における受圧面積S4よりも大
きくすることによつて、油圧ピストン24に開弁
動作のために大きな力を作用させることができ
る。
実施例
以下、第1図により本発明の一実施例を説明す
る。デイーゼル機関などの往復動内燃機関に設け
られる油圧駆動弁の弁体21は、弁座22に着座
する。弁体21に連なる弁棒23は周囲に冷却液
通路25を有する弁棒26に案内され、その上方
に油圧ピストン24が連結されている。弁箱26
の上端には、その上部に設けられた油圧シリンダ
27の下蓋を兼ねており、油圧シリンダ27の上
端は上蓋28により閉塞される。こうして油圧シ
リンダ27内には、油圧ピストン24により上下
の圧力室29,30が形成される。油圧ピストン
24には、圧力室29,30に臨んで段差31,
32を有する小径部63,64が形成されてい
る。
る。デイーゼル機関などの往復動内燃機関に設け
られる油圧駆動弁の弁体21は、弁座22に着座
する。弁体21に連なる弁棒23は周囲に冷却液
通路25を有する弁棒26に案内され、その上方
に油圧ピストン24が連結されている。弁箱26
の上端には、その上部に設けられた油圧シリンダ
27の下蓋を兼ねており、油圧シリンダ27の上
端は上蓋28により閉塞される。こうして油圧シ
リンダ27内には、油圧ピストン24により上下
の圧力室29,30が形成される。油圧ピストン
24には、圧力室29,30に臨んで段差31,
32を有する小径部63,64が形成されてい
る。
上下の圧力室29,30にそれぞれ連通する接
続孔33,34は、逆止弁35,36から管路3
7,38経て2位置4ポート電磁切換弁39に接
続されている。この切換弁39には、ポンプ40
からアキユムレータ42が接続されている管路4
1を経て作動油が供給される。油圧ピストン24
の小径部63,64は、弁体21の閉弁時および
開弁時において、接続孔33,34から作動油が
供給されたときに、油圧ピストン24がその油圧
を受けることを確実にする。
続孔33,34は、逆止弁35,36から管路3
7,38経て2位置4ポート電磁切換弁39に接
続されている。この切換弁39には、ポンプ40
からアキユムレータ42が接続されている管路4
1を経て作動油が供給される。油圧ピストン24
の小径部63,64は、弁体21の閉弁時および
開弁時において、接続孔33,34から作動油が
供給されたときに、油圧ピストン24がその油圧
を受けることを確実にする。
油圧シリンダ27の上部圧力室29に臨んで油
圧ピストン24の移動方向(第1図の上下方向)
に間隔をあけて複数個(この実施例では2)の逃
し孔43,44が形成されている。同様に下部圧
力室30にも逃し孔45,46が形成されてい
る。これらの逃し孔43,44;45,46に
は、それぞれ絞り47,48;49,50が接続
されている。上部圧力室29に連なる絞り47,
48は、管路51を経て管路37に接続される。
下部圧力室30に連なる絞り49,50は、管路
52を経て管路38に接続される。
圧ピストン24の移動方向(第1図の上下方向)
に間隔をあけて複数個(この実施例では2)の逃
し孔43,44が形成されている。同様に下部圧
力室30にも逃し孔45,46が形成されてい
る。これらの逃し孔43,44;45,46に
は、それぞれ絞り47,48;49,50が接続
されている。上部圧力室29に連なる絞り47,
48は、管路51を経て管路37に接続される。
下部圧力室30に連なる絞り49,50は、管路
52を経て管路38に接続される。
第2図は弁体21が弁座22に着座するときの
速度の時間経過に伴なう変化パターンを示し、第
3図はその閉弁となる際におけるストロークの時
間経過を示す。第1図において切換弁39が第1
切換え位置39aとなつているときには、ポンプ
40からの作動油は切換弁39から管路38、逆
止弁36を通り接続孔34を経て、下部圧力室3
0に供給される。段差32が下部圧力室30に臨
む下蓋の当接面54に当接している状態で、接続
孔34から下部圧力室30に作動油が供給される
と、油圧ピストン24は第1図の上方に変位す
る。こうして油圧ピストン24は第2図において
時刻t1まで時間経過とともに速度を増して移動
する。これにともない弁体21は、弁座22に接
近していくが、時刻t1以前においては油圧ピス
トン24によつて逃し弁43,44が塞がれるこ
とはなく、上部圧力室29に連通している。した
がつて上部圧力室29の作動油は、逃し孔43,
44から絞り47,48を経て管路51,37か
ら切換弁39に至り、タンクに戻される。逆止弁
35は、上部圧力室29から接続孔33を経て作
動油が管路37に戻ることを阻止する。
速度の時間経過に伴なう変化パターンを示し、第
3図はその閉弁となる際におけるストロークの時
間経過を示す。第1図において切換弁39が第1
切換え位置39aとなつているときには、ポンプ
40からの作動油は切換弁39から管路38、逆
止弁36を通り接続孔34を経て、下部圧力室3
0に供給される。段差32が下部圧力室30に臨
む下蓋の当接面54に当接している状態で、接続
孔34から下部圧力室30に作動油が供給される
と、油圧ピストン24は第1図の上方に変位す
る。こうして油圧ピストン24は第2図において
時刻t1まで時間経過とともに速度を増して移動
する。これにともない弁体21は、弁座22に接
近していくが、時刻t1以前においては油圧ピス
トン24によつて逃し弁43,44が塞がれるこ
とはなく、上部圧力室29に連通している。した
がつて上部圧力室29の作動油は、逃し孔43,
44から絞り47,48を経て管路51,37か
ら切換弁39に至り、タンクに戻される。逆止弁
35は、上部圧力室29から接続孔33を経て作
動油が管路37に戻ることを阻止する。
時刻t1〜時刻t2では油圧ピストン24が逃
し孔43の位置まで上昇し、この油圧ピストン2
4が上昇するに伴なつて逃し孔43の上部圧力室
29との開口面積が次第に小さくなる。このため
油圧ピストン24、したがつて弁体21の速度
は、ラインl1で示されるように低下していく。
し孔43の位置まで上昇し、この油圧ピストン2
4が上昇するに伴なつて逃し孔43の上部圧力室
29との開口面積が次第に小さくなる。このため
油圧ピストン24、したがつて弁体21の速度
は、ラインl1で示されるように低下していく。
時刻t2〜時刻t3では油圧シリンダ24は逃
し孔43を塞いでおり、もう1つの逃し孔44は
塞がれていない。したがつて上部圧力室29内の
作動油は、逃し孔44のみから絞り48を経て管
路51に排出される。このとき油圧ピストン24
の速度はほぼ一定である。
し孔43を塞いでおり、もう1つの逃し孔44は
塞がれていない。したがつて上部圧力室29内の
作動油は、逃し孔44のみから絞り48を経て管
路51に排出される。このとき油圧ピストン24
の速度はほぼ一定である。
時刻t3〜時刻t4では、油圧ピストン24が
さらに上方に変位するに伴なつて逃し孔44を塞
いでいき、逃し孔44の圧力室29に臨む開口面
積が次第に小さくなつていく。したがつて油圧ピ
ストン24の速度がさらに低下する。時刻t4で
は、油圧ピストン24は逃し孔44をも塞ぎ、弁
体21は弁座22に着座し閉弁状態となる。これ
によつて弁体21が弁座22に着座する際にその
速度は小さくなり、衝撃が生じることなく、また
騒音が発生しない。速度がラインl1のように変
化するときにおけるストロークの時間経過は第3
図において参照符l1aのように示される。この
ようにして第1図において絞り47,48の絞り
量または逃し孔43,44の断面積を変化するこ
とによつて、弁体21の速度の時間経過に伴なう
変化のパターンが調整される。
さらに上方に変位するに伴なつて逃し孔44を塞
いでいき、逃し孔44の圧力室29に臨む開口面
積が次第に小さくなつていく。したがつて油圧ピ
ストン24の速度がさらに低下する。時刻t4で
は、油圧ピストン24は逃し孔44をも塞ぎ、弁
体21は弁座22に着座し閉弁状態となる。これ
によつて弁体21が弁座22に着座する際にその
速度は小さくなり、衝撃が生じることなく、また
騒音が発生しない。速度がラインl1のように変
化するときにおけるストロークの時間経過は第3
図において参照符l1aのように示される。この
ようにして第1図において絞り47,48の絞り
量または逃し孔43,44の断面積を変化するこ
とによつて、弁体21の速度の時間経過に伴なう
変化のパターンが調整される。
絞り47の絞り量を大きく設定し、あるいは逃
し孔44の断面積を大きく設定したときには、油
圧ピストン24は大きな速度で上昇することが可
能になるが、第2図の参照符l2で示すように、
弁体21が弁座22に着座する近傍において上部
圧力室29内の作動油の圧力が高くなりすぎて、
油圧ピストン24、したがつて弁体21が振動し
てしまうおそれがある。このような振動が生じな
いように絞り47,48の絞り量または逃し孔4
3,44の断面積を設定する必要がある。
し孔44の断面積を大きく設定したときには、油
圧ピストン24は大きな速度で上昇することが可
能になるが、第2図の参照符l2で示すように、
弁体21が弁座22に着座する近傍において上部
圧力室29内の作動油の圧力が高くなりすぎて、
油圧ピストン24、したがつて弁体21が振動し
てしまうおそれがある。このような振動が生じな
いように絞り47,48の絞り量または逃し孔4
3,44の断面積を設定する必要がある。
また、逃し孔43の位置を変更して弁体21の
速度の変化パターンを調整するようにしてもよ
い。
速度の変化パターンを調整するようにしてもよ
い。
逃し孔43を第1図の上方にずらしたときに
は、第3図の参照符l3で示されるストロークの
時間変化が得られる。このようにしてもまた、弁
体21の速度の変化パターンを調整することが可
能である。
は、第3図の参照符l3で示されるストロークの
時間変化が得られる。このようにしてもまた、弁
体21の速度の変化パターンを調整することが可
能である。
第1図において切換弁39を位置39bとした
ときには、作動油は管路37、逆止弁35を通り
接続孔33から上部圧力室29に供給され、油圧
ピストン24が下降し、弁体21が弁座22から
離間して開弁状態となる。この開弁状態におい
て、油圧ピストン24の段差32が下蓋の当り面
54に大きな衝撃力で当たることを防ぐために、
絞り49,50の絞り量または逃し孔45,46
の断面積を前述と同様に調整する。
ときには、作動油は管路37、逆止弁35を通り
接続孔33から上部圧力室29に供給され、油圧
ピストン24が下降し、弁体21が弁座22から
離間して開弁状態となる。この開弁状態におい
て、油圧ピストン24の段差32が下蓋の当り面
54に大きな衝撃力で当たることを防ぐために、
絞り49,50の絞り量または逃し孔45,46
の断面積を前述と同様に調整する。
第1図に示された実施例が往復動内燃機関の給
気弁として用いられるときには、第3図で示され
るl1aに関して、斜線で示される面積SAが大
きいことが望ましく、これによつて燃焼室に供給
される吸気量が大きくなる。このためには、油圧
ピストン24が上昇する速度が大きいことが望ま
しい。絞り47の絞り量を小さくしまたは逃し孔
43の断面積を大きくし、かつ絞り48の絞り量
を大きくしまたは逃し孔44の断面積を小さく設
定してラインl1aで示される特性を得ることが
望ましいことが判る。
気弁として用いられるときには、第3図で示され
るl1aに関して、斜線で示される面積SAが大
きいことが望ましく、これによつて燃焼室に供給
される吸気量が大きくなる。このためには、油圧
ピストン24が上昇する速度が大きいことが望ま
しい。絞り47の絞り量を小さくしまたは逃し孔
43の断面積を大きくし、かつ絞り48の絞り量
を大きくしまたは逃し孔44の断面積を小さく設
定してラインl1aで示される特性を得ることが
望ましいことが判る。
この吸気弁において、油圧ピストン24の上移
動時に、ます第1および第2逃し孔43,44は
塞がれておらず、次に、第1逃し孔43が次第に
塞がれてゆき、第1逃し孔43が塞がれた後に、
第2逃し孔44は塞がれていない期間t2〜t3が存
在し、その後、第2逃し孔44が次第に塞がれて
ゆき、第2逃し孔44が塞がれたとき弁体21は
弁座22に着座し、閉弁状態になり、 油圧ピストン24の下移動時に、まず第3およ
び第4逃し孔45,46は塞がれておらず、次
に、第3逃し孔45が次第に塞がれてゆき、第3
逃し孔45が塞がれた後に、第4逃し孔46は塞
がれていない期間t2〜t3が存在し、その後、第4
逃し孔46が次第に塞がれてゆき、第4逃し孔4
6が塞がれたとき開弁状態になる。このような動
作を達成するために、第1図に示されるように、
ピストン24の軸線方向の長さL1は、 下ストローク端54と第1逃し孔43との間隔
L2よりも小さく、かつ 上ストローク端95と第3逃し孔45との間隔
L3よりも小さく、さらに 第1および第2逃し孔43,44の間隔L4よ
りも大きく、かつ 第3および第4逃し孔45,46の間隔L5よ
りも大きく選ばれ、 ピストン24が第1および第2逃し孔43,4
4を同時に塞いでいるとき、閉弁状態にあり、 ピストン24が第3および第4逃し孔45,4
6を同時に塞いでいるとき、開弁状態にある。こ
のような動作と、それを達成するための構成は、
次に述べる排気弁においても全く同様である。
動時に、ます第1および第2逃し孔43,44は
塞がれておらず、次に、第1逃し孔43が次第に
塞がれてゆき、第1逃し孔43が塞がれた後に、
第2逃し孔44は塞がれていない期間t2〜t3が存
在し、その後、第2逃し孔44が次第に塞がれて
ゆき、第2逃し孔44が塞がれたとき弁体21は
弁座22に着座し、閉弁状態になり、 油圧ピストン24の下移動時に、まず第3およ
び第4逃し孔45,46は塞がれておらず、次
に、第3逃し孔45が次第に塞がれてゆき、第3
逃し孔45が塞がれた後に、第4逃し孔46は塞
がれていない期間t2〜t3が存在し、その後、第4
逃し孔46が次第に塞がれてゆき、第4逃し孔4
6が塞がれたとき開弁状態になる。このような動
作を達成するために、第1図に示されるように、
ピストン24の軸線方向の長さL1は、 下ストローク端54と第1逃し孔43との間隔
L2よりも小さく、かつ 上ストローク端95と第3逃し孔45との間隔
L3よりも小さく、さらに 第1および第2逃し孔43,44の間隔L4よ
りも大きく、かつ 第3および第4逃し孔45,46の間隔L5よ
りも大きく選ばれ、 ピストン24が第1および第2逃し孔43,4
4を同時に塞いでいるとき、閉弁状態にあり、 ピストン24が第3および第4逃し孔45,4
6を同時に塞いでいるとき、開弁状態にある。こ
のような動作と、それを達成するための構成は、
次に述べる排気弁においても全く同様である。
第1図で示される構成が排気弁として用いられ
るときには、第3図の面積SAが大きい程燃焼室
からの排ガスを速やかに排出することが可能とな
る。
るときには、第3図の面積SAが大きい程燃焼室
からの排ガスを速やかに排出することが可能とな
る。
このために上述の給気弁の場合と同様に、絞り
47の絞り量を小さくしまたは逃し孔43の断面
積を大きくし、かつ絞り48の絞り量を大きくし
または逃し孔44の断面積を小さく設定する。
47の絞り量を小さくしまたは逃し孔43の断面
積を大きくし、かつ絞り48の絞り量を大きくし
または逃し孔44の断面積を小さく設定する。
さらにまたこの構成が排気弁として用いられる
とき、油圧ピストン24の上部圧力室29におけ
る受圧面積S3を下部圧力室30における受圧面
積S4よりも大きくする。これによつて高圧力の
燃焼室内で、弁体21を弁座22から離間して開
弁状態とするために、油圧ピストン24に大きな
力を作用させられる。なお、第1図の構成が給気
弁として用いられるときには、油圧ピストン24
の上下の圧力室29,30における受圧面積はほ
ぼ等しく選ぶ。
とき、油圧ピストン24の上部圧力室29におけ
る受圧面積S3を下部圧力室30における受圧面
積S4よりも大きくする。これによつて高圧力の
燃焼室内で、弁体21を弁座22から離間して開
弁状態とするために、油圧ピストン24に大きな
力を作用させられる。なお、第1図の構成が給気
弁として用いられるときには、油圧ピストン24
の上下の圧力室29,30における受圧面積はほ
ぼ等しく選ぶ。
効 果
以上のように本発明によれば、給気弁および排
気弁において、第1〜第4逃し孔43〜46が塞
がれていない初期の状態では高速度で移動し、次
に第1または第3逃し孔43,45が次第に塞が
れてゆくことによつて減速され、第1または第3
逃し孔43,45が塞がれた後に第2または第4
逃し孔44,46が塞がれていない期間t2〜t
3が存在することによつて一定速度でピストン2
4が移動し、その後、第2または第4逃し孔4
4,46が次第に塞がれてゆくことによつて減速
され、第2または第4逃し孔44,46が塞がれ
ることによつて閉弁または開弁状態となつて減速
された状態でピストン24が停止することにな
る。
気弁において、第1〜第4逃し孔43〜46が塞
がれていない初期の状態では高速度で移動し、次
に第1または第3逃し孔43,45が次第に塞が
れてゆくことによつて減速され、第1または第3
逃し孔43,45が塞がれた後に第2または第4
逃し孔44,46が塞がれていない期間t2〜t
3が存在することによつて一定速度でピストン2
4が移動し、その後、第2または第4逃し孔4
4,46が次第に塞がれてゆくことによつて減速
され、第2または第4逃し孔44,46が塞がれ
ることによつて閉弁または開弁状態となつて減速
された状態でピストン24が停止することにな
る。
さらに上述のようにピストン24が一定速度で
移動する期間t2〜t3が存在し、さらにまた第1絞
り47の絞り量を小さくしまたは第1逃し孔43
の断面積を大きく、かつ第2絞り48の絞り量を
大きくしまたは第2逃し孔44の断面積を小さく
設定することによつて、給気弁による吸気量を大
きくし、あるいは排ガスを速やかに排出すること
を可能にする。
移動する期間t2〜t3が存在し、さらにまた第1絞
り47の絞り量を小さくしまたは第1逃し孔43
の断面積を大きく、かつ第2絞り48の絞り量を
大きくしまたは第2逃し孔44の断面積を小さく
設定することによつて、給気弁による吸気量を大
きくし、あるいは排ガスを速やかに排出すること
を可能にする。
さらに給気弁では、油圧ピストン24の上下の
各圧力室29,30における受圧面積はほぼ等し
く選び、これに対して排気弁では、上圧力室29
における受圧面積S3を下圧力室30における受
圧面積よりも大きくすることによつて、排ガスを
排出するときのピストン24、したがつて弁体2
1を燃焼室内に大きな力で移動をさせて排ガスを
速やかに排出することが可能である。
各圧力室29,30における受圧面積はほぼ等し
く選び、これに対して排気弁では、上圧力室29
における受圧面積S3を下圧力室30における受
圧面積よりも大きくすることによつて、排ガスを
排出するときのピストン24、したがつて弁体2
1を燃焼室内に大きな力で移動をさせて排ガスを
速やかに排出することが可能である。
特に本発明によれば、圧力室には、油圧ピスト
ンの移動方向に間隔をあけて複数の逃し孔を形成
し、各逃し孔には、絞りをそれぞれ接続したので
その絞り量を調整し、これによつて油圧ピストン
の速度パターン、すなわち速度の時間経過に伴う
変化を調整することが容易である。
ンの移動方向に間隔をあけて複数の逃し孔を形成
し、各逃し孔には、絞りをそれぞれ接続したので
その絞り量を調整し、これによつて油圧ピストン
の速度パターン、すなわち速度の時間経過に伴う
変化を調整することが容易である。
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図は
第1図の実施例の速度の時間経過に伴なう変化パ
ターンを示すグラフ、第3図は第1図の実施例の
ストロークの時間経過を示すグラフ、第4図は先
行技術の構成を示す断面図、第5図はダンピング
機構13の断面図である。 21……弁体、22……弁座、23……弁棒、
24……油圧ピストン、26……弁箱、27……
油圧シリンダ、29,30……圧力室、35,3
6……逆止弁、39……切換弁、40……ポン
プ、43,44;45,46……逃し孔、47,
48;49,50……絞り。
第1図の実施例の速度の時間経過に伴なう変化パ
ターンを示すグラフ、第3図は第1図の実施例の
ストロークの時間経過を示すグラフ、第4図は先
行技術の構成を示す断面図、第5図はダンピング
機構13の断面図である。 21……弁体、22……弁座、23……弁棒、
24……油圧ピストン、26……弁箱、27……
油圧シリンダ、29,30……圧力室、35,3
6……逆止弁、39……切換弁、40……ポン
プ、43,44;45,46……逃し孔、47,
48;49,50……絞り。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 往復動内燃機関用油圧駆動給気弁において、
給気弁の上下に延びる弁棒23に油圧ピストン2
4を連結し、 この油圧ピストン24で区画される油圧シリン
ダには、上圧力室29の上ストローク端95に第
1接続孔33を形成するとともに、その下ストロ
ーク端54寄りから上ストローク端95寄りに上
下に間隔をあけて上圧力室29に臨む第1逃し孔
43と第2逃し孔44とを形成し、 第1逃し孔43には第1絞り47を接続し、第
2逃し孔44には第2絞り48を接続し、 この油圧シリンダにはまた、下圧力室30の下
ストローク端54に第2接続孔34を形成すると
ともに、その上ストローク端95寄りから下スト
ローク端54寄りに上下に間隔をあけて下圧力室
30に臨む第3逃し孔45と第4逃し孔46とを
形成し、 第3逃し孔45には第3絞り49を接続し、第
4逃し孔46には第4絞り50を接続し、 第1管路37からの作動油を第1接続孔33に
供給する第1逆止弁35を設けるとともに、第1
および第2絞り47,48を第1管路37に接続
し、 第2管路38からの作動油を第2接続孔34に
供給する第2逆止弁36を設けるとともに、第3
および第4絞り49,50を第2管路38に接続
し、 油圧源40からの作動油を切換弁39の第1位
置39aによつて第1管路37に供給するととも
に第2管路38をタンクに接続し、また油圧源4
0からの作動油をその切換弁39の第2位置39
bによつて第2管路38に供給するとともに第1
管路37をタンクに接続し、 ピストン24の軸線方向の長さL1は、 下ストローク端54と第1逃し孔43との間隔
L2よりも小さく、かつ 上ストローク端95と第3逃し孔45との間隔
L3よりも小さく、さらに 第1および第2逃し孔43,44の間隔L4よ
りも大きく、かつ 第3および第4逃し孔45,46の間隔L5よ
りも大きく選ばれ、 ピストン24が第1および第2逃し孔43,4
4を同時に塞いでいるとき、閉弁状態にあり、 ピストン24が第3および第4逃し孔45,4
6を同時に塞いでいるとき、開弁状態にあり、 第1絞り47の絞り量を小さくしまたは第1逃
し孔43の断面積を大きくし、かつ第2絞り48
の絞り量を大きくしまたは第2逃し孔44の断面
積を小さく設定し、 油圧ピストン24の上下の各圧力室29,30
における受圧面積はほぼ等しく選ぶことを特徴と
する往復動内燃機関用油圧駆動給気弁。 2 往復動内燃機関用油圧駆動排気弁において、
排気弁の上下に延びる弁棒23に油圧ピストン2
4を連結し、 この油圧ピストン24で区画される油圧シリン
ダには、上圧力室29の上ストローク端95に第
1接続孔33を形成するとともに、その下ストロ
ーク端54寄りから上ストローク端95寄りに上
下に間隔をあけて上圧力室29に臨む第1逃し孔
43と第2逃し孔44とを形成し、 第1逃し孔43には第1絞り47を接続し、第
2逃し孔44には第2絞り48を接続し、 この油圧シリンダにはまた、下圧力室30の下
ストローク端54に第2接続孔34を形成すると
ともに、その上ストローク端95寄りから下スト
ローク端54寄りに上下に間隔をあけて下圧力室
30に臨む第3逃し孔45と第4逃し孔46とを
形成し、 第3逃し孔45には第3絞り49を接続し、第
4逃し孔46には第4絞り50を接続し、 第1管路37からの作動油を第1接続孔33に
供給する第1逆止弁35を設けるとともに、第1
および第2絞り47,48を第1管路37に接続
し、 第2管路38からの作動油を第2接続孔34に
供給する第2逆止弁36を設けるとともに、第3
および第4絞り49,50を第2管路38に接続
し、 油圧源40からの作動油を切換弁39の第1位
置39aによつて第1管路37に供給するととも
に第2管路38をタンクに接続し、また油圧源4
0からの作動油をその切換弁39の第2位置39
bによつて第2管路38を供給するとともに第1
管路37をタンクに接続し、 ピストン24の軸線方向の長さL1は、 下ストローク端54と第1逃し孔43との間隔
L2よりも小さく、かつ 上ストローク端95と第3逃し孔45との間隔
L3よりも小さく、さらに 第1および第2逃し孔43,44の間隔L4よ
りも大きく、かつ 第3および第4逃し孔45,46の間隔L5よ
りも大きく選ばれ、 ピストン24が第1および第2逃し孔43,4
4を同時に塞いでいるとき、閉弁状態にあり、 ピストン24が第3および第4逃し孔45,4
6を同時に塞いでいるとき、開弁状態にあり、 第1絞り47の絞り量を小さくしまたは第1逃
し孔43の断面積を大きくし、かつ第2絞り48
の絞り量を大きくしまたは第2逃し孔44の断面
積を小さく設定し、 油圧ピストン24の上圧力室29における受圧
面積S3を下圧力室30における受圧面積S4より
も大きくすることを特徴とする往復動内燃機関用
油圧駆動排気弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61074855A JPS62253911A (ja) | 1986-03-31 | 1986-03-31 | 往復動内燃機関用油圧駆動給気弁および排気弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61074855A JPS62253911A (ja) | 1986-03-31 | 1986-03-31 | 往復動内燃機関用油圧駆動給気弁および排気弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62253911A JPS62253911A (ja) | 1987-11-05 |
JPH0512522B2 true JPH0512522B2 (ja) | 1993-02-18 |
Family
ID=13559344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61074855A Granted JPS62253911A (ja) | 1986-03-31 | 1986-03-31 | 往復動内燃機関用油圧駆動給気弁および排気弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62253911A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Citations (3)
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JPS59170414A (ja) * | 1983-03-18 | 1984-09-26 | Nissan Motor Co Ltd | 油圧式弁駆動装置 |
JPS60252111A (ja) * | 1984-05-28 | 1985-12-12 | Yanmar Diesel Engine Co Ltd | 内燃機関用油圧動弁装置のダンピング機構 |
JPS6128708A (ja) * | 1984-07-17 | 1986-02-08 | Chukei Asada | 流体圧駆動式動弁制御装置 |
-
1986
- 1986-03-31 JP JP61074855A patent/JPS62253911A/ja active Granted
Patent Citations (3)
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JPS62253911A (ja) | 1987-11-05 |
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