JPH0512417U - 鶏卵の分散供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不規則に群を成して供給される鶏卵を渋滞さ
せることなく、複数列に分散させる。 【構成】 搬送路５の鶏卵の入口側に当たる区画部材４
の先端部６を供給コンベア３の搬送面から鶏卵短軸ｈの
１／２以下の高さで位置づけた鶏卵の分散供給装置１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は不規則に群を成し供給される鶏卵を順次列単位に整列させる鶏卵の分 散供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば不規則に搬入されてくる産卵後の鶏卵を、洗卵、乾燥等処理する選別処 理装置への導入部で振り分け、規則正しく整列させるための、一般に利用されて いる分散供給装置としては、図１０に示したごとく、各翼状のガイド部材１７を 振動させ、入り口部で渋滞した鶏卵を列毎に分散させるもの、前記翼状ガイド部 材が前記供給装置の搬送に対して左右に揺動するものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来の振り分け部材としての翼状ガイド部材を振動させる分散供給装置で は、前記翼状ガイド部材の先端で搬送を妨げられ、鶏卵が一〜二個重なって渋滞 している場合には、多少の時間がかかっても解消されるが、渋滞した鶏卵が多数 重なって塊になってしまうと、前記翼状カイド部材の振動だけでは解消できず、 作業者の手に頼らざるをえなかった。また翼状ガイド部材を左右に揺動させて鶏 卵の渋滞を解消させようとする分散供給装置では、前記翼状ガイド部材の左右へ の往復運動に対し、このガイド部材の先端に当接した鶏卵も同様に往復するため 、鶏卵の渋滞を解消しにくいという問題があった。このように本考案は不規則に 群を成して供給される鶏卵を渋滞させることなく、効率よく列毎に搬送させるこ とを課題としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は、不規則に群を成して供給される鶏卵を渋滞させることなく、 複数列整然と整列させるために、鶏卵を供給する供給装置の搬送方向に対し平行 に配設された区画部材によって形成された搬送路を通過させて、不規則に供給さ れた鶏卵を複数列整然と整列させる鶏卵の分散供給装置において、前記搬送路の 鶏卵入り口側に当たる前記区画部材の先端部を、前記供給装置の搬送面から鶏卵 短軸の１／２以下の高さで位置づけ設けた鶏卵の分散供給装置を提供する。

【０００５】

【実施例】

本考案の一実施例を図面に基づき説明する。図１に図示された鶏卵の分散供給 装置１は下記のものから構成されている。すなわち鶏舎から集卵コンベア(図示 せず)によって搬送されてきた鶏卵２を供給する供給コンベア３と、矢印Ａ方向 に搬送している供給コンベア３上で不規則に群を成して搬送している鶏卵２を、 それぞれ一列づつ整列させる板状の区画部材４と、この区画部材４によって前記 供給コンベア３排出側の搬送面に形成された搬送路５と、前記供給コンベア３の 搬送方向である矢印Ａ方向に対して上流に当たる前記区画部材４の先端部６を前 記搬送路５に対して平行に延出させ、またこの先端部６は図２、図３、及び図４ に図示するように供給コンベア３の搬送面から鶏卵２短軸ｈの１／２以下の高さ を維持して前記供給コンベア３に橋渡されたブリッジ７に固定して吊下してある 。

【０００６】 ところで前記区画部材４は鶏卵一個が充分に通過できるように五枚等間隔にか つ平行に設けてあり、これによって前記搬送路５は六つ形成される。すなわち、 不規則に供給された鶏卵２は整然と規則正しく六列になって前記搬送路５を通過 する。

【０００７】 また前記搬送路５の排出端には６列になった鶏卵群を、その状態で移送するロ ーラコンベア８が連結してある。

【０００８】 集卵コンベア(図示せず)で運ばれてきた鶏卵２は供給コンベア３に乗り移り、 順次搬送される。このときの鶏卵２は不規則に群を成して搬送されてくる。群を 成した鶏卵２は図２、図３、及び図４に図示するように、鶏卵が有する楕円とい う形状により、隣合って接触した鶏卵２の接触点ａと搬送面との間に隙間ｂが生 じる。その隙間ｂの搬送面からの高さは短軸ｈの１／２以下である。

【０００９】 群を成した鶏卵はまず区画部材４の先端部６に接触し、その行く手を遮られる ことから、鶏卵２の搬送を邪魔しないように先端部６を前記搬送面から鶏卵短軸 ｈの１／２の高さまでとし、前記隙間ｂを通過する形状にする。これによって搬 送されてきた鶏卵群は前記区画部材４に遮られて滞ることはなく、前記隙間ｂを 充分通過できる区画部材４の先端部６によって隣合って接触した鶏卵２の間に分 け入り（図５のイ及びロに図示）、矢印Ａ方向の搬送によって、それら一個ずつ が前記区画部材４で形成された隣合った搬送路５に送り込まれる（図５のハに図 示）。

【００１０】 既述の実施例では、本考案の区画部材が振動あるいは揺動することについては 、すでに公知の技術であるため改めて開示してない。しかし、本考案がこの公知 の技術を利用できることをさまたげるものではないことは言うまでもない。また 開示された図面等で充分説明することができ、本考案の区画部材を揺動等させる ことによって、この先端部が隣合って接した鶏卵間の隙間に、より効率よく割り 込む。

【００１１】 本考案の他の実施例を図面に基づき説明する。 図６に図示した区画部材９の形状は鶏卵の短軸ｈの１／２以下の高さの形状を有 する先端部１０から上り勾配の傾斜を設けてつくられている。図７に図示した区 画部材１１の先端部１２は搬送面１３から浮上しているが、その高さは同じく鶏 卵の短軸ｈの１／２以下である。また図８に図示した区画部材１４は鉄棒で形作 られている。また図９に図示した区画部材１５の形状は先端部１６から階段状に 高くしたものである。いずれの形状の区画部材においても、同様な効果が得られ ることはいうまでもない。

【００１２】

【考案の効果】

このように従来の供給装置では達成できなかった鶏卵の渋滞に対する解消を、 搬送路の鶏卵入口側に当たる区画部材の先端部を、前記供給装置の搬送面から、 鶏卵の短軸の１／２以下の高さの形状にすることによって解決することができた 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を図示した斜視図である。

【図２】図１に図示した先端部の説明図である。

【図３】図１に図示した先端部の説明図である。

【図４】図１に図示した先端部の説明図である。

【図５】図１に図示した先端部における鶏卵の働きを図
示した説明図である。

【図６】本考案の他の実施例を図示した区画部材の側面
図である。

【図７】本考案の他の実施例を図示した区画部材の側面
図である。

【図８】本考案の他の実施例を図示した区画部材の側面
図である。

【図９】本考案の他の実施例を図示した区画部材の側面
図である。

【図１０】従来の技術を図示した平面図である。

【符号の説明】

１ 分散供給装置 ２ 鶏卵 ３ 供給コンベア ４ 区画部材 ５ 搬送路 ６ 先端部 ７ ブリッジ ８ ローラーコンベア ９，１１，１４，１５ 区画部材 １０，１２，１６ 先端部 １３ 搬送面 １７ 翼状ガイド部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鶏卵を供給する供給装置の搬送方向に対
   し平行に配設された区画部材によって形成された搬送路
   を通過させて、不規則に供給された鶏卵を複数列整然と
   整列させる鶏卵の分散供給装置において、 前記搬送路の鶏卵入り口側に当たる前記区画部材の先端
   部を、前記供給装置の搬送面から鶏卵短軸の１／２以下
   の高さで位置づけ設けたことを特徴とする鶏卵の分散供
   給装置。