JPH05123535A - 炭酸ガス用吸収液の劣化防止方法 - Google Patents

炭酸ガス用吸収液の劣化防止方法

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JPH05123535A
JPH05123535A JP3291303A JP29130391A JPH05123535A JP H05123535 A JPH05123535 A JP H05123535A JP 3291303 A JP3291303 A JP 3291303A JP 29130391 A JP29130391 A JP 29130391A JP H05123535 A JPH05123535 A JP H05123535A
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JP
Japan
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amine
solution
absorbing
carbon dioxide
absorbing solution
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JP3291303A
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English (en)
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Toru Seto
徹 瀬戸
Shigeaki Mitsuoka
薫明 光岡
Michiyasu Honda
充康 本田
Masaki Iijima
正樹 飯島
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
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  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃焼排ガス中に含まれる炭酸ガスを除去する
吸収液の劣化防止方法に関する。 【構成】 燃焼排ガス中に含まれる炭酸ガスをアミン溶
液で吸収・除去する方法において、該アミン溶液にオキ
シアミン及び/又は脂肪族アミンを添加して炭酸ガス吸
収液の劣化を防止する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃焼排ガス中に含まれる
炭酸ガス(以下CO2 と記す)を除去するCO2 吸収液
の劣化防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、地球温暖化問題が提起され、わけ
てもCO2 の寄与度が大きく、その排出量の低減が世界
的な課題となってきている。大気中に排出されるCO2
の大部分は化石燃料の燃焼に起因するところが大きく、
これら燃焼ガス中のCO2 を除去する排出量の低減が重
要である。しかし、重質油、石炭、天然ガスなどを燃焼
させる事業用や自家発電用ボイラ等において、排ガス中
のNOxやSOxを除去する技術は実用化されている
が、公害防止としてCO2 を除去する排煙処理装置は実
用化されていなかった。
【0003】一方、排煙中のCO2 を原料として回収
し、炭酸ガス含有飲料やさらには2次回収の終了した油
層内へCO2 を圧入し、残原油を回収する、いわゆるE
OR(Enhanced Oil Recoverly) プラント原料として用
いる方法が発表されている。(文献名:「 Process to
recover CO2 from flue gas gets first large-scale t
ryout in Texas」Oil & Journal, Feb. 14, 1983 )
【0004】これらのCO2 の回収としては、アミン系
化合物、炭酸カリウムのようなアルカリ性水溶液中にC
2 を化学的に吸収させる方法、メタノール、ポリエチ
レングリコールメチルエーテル、プロピレンカーボネイ
ト等を溶剤として物理的に吸収させる方法等各種手段が
とられ得るが、代表的な方法は、吸収剤としてモノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミンなどのアミン系化合物の水溶液を用いる吸収方法で
ある。モノエタノールアミンを化学吸収剤として用いた
場合のCO2 ガスの吸収反応式は下記(1)式のとおり
である。 OHCH2 CH2 NH2 +H2 O+CO2 →OHCH2 CH2 CH3 HCO3 ・・・・・(1)
【0005】このモノエタノールアミン等アミン類は水
との溶解性が非常によく、自由な濃度で均一水溶液を形
成するが、通常、20〜30%程度で使用される。さら
に(1)式からもわかるようにモノエタノールアミンと
CO2 は当モル的に反応する。このことからモノエタノ
ールアミンのCO2 吸収容量はかなり大きく、温度にも
よるが50℃程度であれば0.50CO2 /モノエタノ
ールアミン(モル比)に達する。
【0006】またCO2 を吸収したアミン系水溶液は熱
をかけることによって、(1)式の左方向の反応が容易
に進みCO2 を放出し再生できる。このようにアミン系
吸収液はCO2 の吸収と放出が容易に行え、繰り返し使
用できることからCO2 の吸収液として広く使用されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吸収と
再生を繰り返しながら長時間使用し続けると、副反応に
よる生成物が徐々に増加し、CO2 吸収作用のある活性
なアミンの濃度が減少するために、CO2 吸収性能が低
下する。また、同時に、これら副反応生成物は装置材料
の腐食を助長するとされている。
【0008】このCO2 吸収性能の低下を防ぐために、
新しい吸収液を補給し、アミン濃度を一定に保つ方法が
一般的に採用される。従って、副反応生成物ができやす
く劣化の激しい吸収液ほど補給量が増加し、ランニング
コストの上昇につながる。コスト低減を計るためには、
補給量を低減することが必須であるが、このためにはC
2 吸収液の劣化を抑え、耐久性を向上させることが重
要である。
【0009】本発明は上記技術水準に鑑み、アミン溶液
の劣化防止方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明方法は燃焼排ガス
中のCO2 をアミン溶液を用いて吸収除去する方法にお
いて、該吸収液がCO2 を吸収する過程あるいはCO2
を放散する過程において、副反応によって生じると推定
されるアミン吸収液の酸化分解生成物や重合物質を抑制
することを目的に、アミン吸収液に第3物質としてオキ
シアルキルアミンおよび脂肪族アミンから選ばれた物質
を少なくとも1種類添加してなされるものである。
【0011】
【作用】本発明方法によって、生成を抑制する副反応生
成物、すなわち酸化分解生成物や重合物質としては、例
えばアミン吸収液としてモノエタノールアミンを用いる
場合グリコール酸、修酸、蟻酸やN−(2−ヒドロキシ
エチル)−エチレンジアミンなどが知られている。これ
らの化合物は、モノエタノールアミンがCO2 と反応す
る際、前記(1)式の主反応のほかに、例えば下記
(2)式のような副反応が生じ、生成した副反応生成物
を出発物質に脱アミン化やさらにモノエタノールアミン
との反応によって生成すると推定されている。
【化1】
【0012】本発明者らは副反応生成物の抑制の観点か
ら、種々のインヒビターを添加する実験を重ね、本発明
を提案するに到ったものであるが、本発明の吸収液の場
合、従来の吸収液に比べて副反応生成物は極端に低減す
るので、CO2 の吸収に作用する有効なアミンの損失を
抑えることができ、耐久性が向上することとなる。その
結果、有効なアミンの濃度を維持するための補給量が低
減できるので、経済性が向上する。さらに副反応生成物
量が低減するに伴い、腐食抑制に対しても効果があるこ
とが推定できる。
【0013】本発明によって劣化防止された吸収液によ
る副反応生成物抑制のメカニズムについては明確ではな
いが、アミン溶液のCO2 吸収反応はイオン反応である
ことから、インヒビターがアミン溶液の副反応をおこさ
せる電気的チャージを不活性化する役割を担っているも
のと推定される。
【0014】インヒビターとして選定したオキシアルキ
ルアミンとしては同一分子内にアミノ基とアルコール性
の水酸基を有するもので、メチルジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げ
られる。
【0015】一方脂肪族アミンとしては、エチレンジア
ミン、ジアミルアミン、メチルアミンなどがある。
【0016】これらの化合物を全溶液に対して5重量%
以上添加してもその効果に差がなく、母体のアミン溶液
に比べて高価なものが多いだけに、吸収液を大量に使用
する場合コスト高となり得るので5重量%以下、好まし
くは1重量%以下添加することが好ましい。
【0017】
【実施例】本発明の有効性を実施例にもとずいて説明す
る。モノエタノールアミン(MEA)30wt%水溶液
にジアミルアミンを溶液に対して0.1wt%になるよ
うにCO2 吸収液を調製し、その吸収液にCO2 を吸収
させる吸収装置とCO2 を放出させる再生装置からなる
実験装置を用いて、連続的に吸収と再生を行わせ、液中
の副反応生成物の濃度を経時的に追跡した。
【0018】吸収条件は温度60℃、CO2 濃度15v
ol%、O2 5vol%、N2 残であり、全ガス流量は
2リットル/minであった。一方再生は外部加熱方式
で充填材を充填した内部の温度が120℃になるように
制御して行った。
【0019】この結果を図1に、MEA30wt%に公
知のインヒビターが添加された吸収液とあわせて示し
た。本発明のCO2 吸収液は試験開始50時間において
副反応生成物は約1500ppmであり、公知の吸収液
の場合と比べて約1/6の生成量である結果を得た。
【0020】一方ジアミルアミンを添加することによる
吸収液のCO2 吸収容量に及ぼす影響を液中のCO2
炭酸分析計で分析し、その量を比較するやり方で調べた
が、ジアミルアミン添加によるCO2 吸収容量の有意差
は認められなかった。
【0021】上記と同様の試験をインヒビターの種類、
調合を変えて調製したCO2 吸収液を用いて実施した結
果、副反応生成物はジアミルアミンを添加した場合と同
様の挙動を示し、その生成量の抑制に効果を発揮するこ
とを実証できた。50時間における生成量を比較し、表
1に示した。
【0022】この実施例は本発明方法の効果を示す一例
であり、他の本発明における添加剤を添加した吸収液を
用いても同様の効果が得られる。
【表1】
【0023】
【発明の効果】従来法は、CO2 の吸収工程あるいは再
生工程時に再生工程で分解され得ない副反応生成物の生
成速度が大きく、CO2 吸収に寄与する有効なアミン濃
度の低下が早いために、アミン濃度の低下を防ぐ策とし
てフレッシュ吸収液を頻繁に補給する必要があった。本
発明方法では、副反応生成物を大幅に抑制できることか
らフレッシュ吸収液の補給頻度が極端に少なくなり、補
給回数増からくるコスト増の低減が計れ、実運用上その
メリットは大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のテスト結果を示す図表
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 正樹 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社本社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼排ガス中に含まれる炭酸ガスをアミ
    ン溶液で吸収、除去する方法において、該アミン溶液に
    第3物質としてオキシアルキルアミンおよび脂肪族アミ
    ンから選ばれた物質を少なくとも1種類添加することを
    特徴とする炭酸ガス用吸収液の劣化防止方法。
JP3291303A 1991-11-07 1991-11-07 炭酸ガス用吸収液の劣化防止方法 Withdrawn JPH05123535A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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