JPH0512249A - 文書作成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、部首変換機能を有する文書作
成装置において、目的の漢字の部首名が不明で、その部
首名の一部しか分からない場合でも、同一の部首名を有
する漢字に基づいて目的の漢字を得ることができる装置
を提供することにある。 【構成】表示器４の画面に表示された漢字が指定される
と、ＣＰＵ１は部首解析ルーチン６ａ及び部首解析用テ
ーブル７ａに基づいて、指定された漢字の部首名および
その部首の位置を解析する。この部首解析結果を使用し
て、ＣＰＵ１は部首辞書検索ルーチン６ｂ及び部首辞書
７ｂにより、指定された漢字の部首名及びその部首の位
置に対応する全ての漢字一覧表を出力して表示する。こ
の漢字一覧表から同一部首の目的の漢字を指定すること
により、目的の漢字を文書中に取り入れることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、仮名漢字変換機能を有
する文書作成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、日本語ワードプロセッサには、文
書作成時に、部首変換モードにより必要な漢字を得る機
能を備えた文書作成装置がある。この部首変換モードで
は、文書中に取り入れたい漢字の部首名を平仮名文字で
入力して、例えばキーボードの部首変換キー（機能キー
の一種）が操作されると、入力された部首名を有する漢
字の一覧表が画面に表示される。

【０００３】オペレータは表示された一覧表の中から、
カーソルにより必要な漢字を指定することになる。これ
により、漢字の音訓読みが分からない場合でも、部首名
を入力することにより、必要な漢字を得ることができ
る。

【０００４】ここで、部首変換モードを有する装置に
は、部首名と漢字とからなるテーブルを有する部首辞書
が用意されている。この部首辞書は、一つの漢字に対し
て一つの部首名が割り当てられたテーブルからなる。言
い換えれば、一つの漢字は複数の部首グループには存在
しない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の部首変換モード
では、漢字の部首名を平仮名文字で入力する必要があ
り、その部首名が不明な場合には、目的の漢字を得るこ
とはできない。また、部首変換モードに必要な部首辞書
は、一つの漢字に対して一つの部首名が割り当てられた
テーブルからなる。このため、部首辞書に目的の漢字が
例えば「偏」の部首名で登録されている場合に、「旁」
の部首名を入力しても、目的の漢字を得ることはできな
い。

【０００６】具体例としては、漢字「村」は部首名
「き」で登録されているため、部首変換モード時に「す
ん」の部首名を入力しても、漢字「村」に変換すること
はできない。

【０００７】本発明の目的は、目的の漢字の部首名が不
明な場合または目的の漢字を構成する部首名の一部しか
分からない場合でも、簡単な入力操作により、目的の漢
字を得ることができる文書作成装置を提供することにあ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、各漢字を構成
する部首名及びその部首の位置に関するデータからなる
部首解析用テーブルを格納したテーブルメモリ手段、部
首名及びその部首の位置別に分類した漢字コード群を格
納した部首辞書メモリ手段、表示された漢字パターンの
中で指定された漢字データの部首名およびその部首の位
置を部首解析用テーブルに基づいて解析する部首解析処
理手段、及びこの部首解析処理手段により解析された部
首名及びその部首の位置に対応する漢字コードを部首辞
書メモリ手段から検索し、この検索結果により得られる
各漢字パターンを表示する検索出力手段を備えた文書作
成装置である。

【０００９】

【作用】本発明では、文書作成時に画面に表示された漢
字パターンを例えばカーソルで指定すると、部首解析処
理手段は部首解析用テーブルに基づいて、指定された漢
字の部首名およびその部首の位置を解析する。検索出力
手段は、部首解析処理手段による解析結果に基づいて、
指定された漢字の部首名及びその部首の位置に対応する
全ての漢字コードを部首辞書メモリ手段から検索する。
検索出力手段は、検索結果である漢字の一覧表を表示す
る。

【００１０】これにより、部首名が分からない場合で
も、同一の部首名を有する漢字を指定するだけで、目的
の漢字を得ることができる。また、目的の漢字を構成す
る部首名の一部しか分からない場合でも、その部首名に
基づいて目的の漢字を得ることができる。

【００１１】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１２】図１は同実施例に係わる文書作成装置の要
部を示すブロック図である。本装置は装置全体の制御を
実行するマイクロプロセッサ（ＣＰＵ）１、キーボード
２、キー入力制御部３及び表示器４を備えている。

【００１３】ＣＰＵ１は、文書作成処理および本発明に
係わる部首変換処理を実行する。キーボード２は通常の
文字キー，記号キー以外に、次候補キー２ａ，数字キー
２ｂ及び部首変換キー２ｃを有する。キー入力制御部３
は、キーボード２からの入力信号をキーコードに変換す
る。表示器４は例えば液晶ディスプレイからなり、入力
文字パターン及び漢字変換処理後の漢字パターンを表示
する。

【００１４】さらに、本装置は、本発明の部首変換処理
に必要な各種メモリ５〜８を有する。メモリ５はバッフ
ァメモリであり、文書バッファエリア以外に漢字入力部
５ａ、表示用の漢字構成パターンを格納するエリア５ｂ
及び部首変換処理の結果を格納する結果出力部５ｃを有
する。メモリ６はプログラム格納用メモリであり、部首
解析ルーチンを格納したエリア６ａ及び部首辞書検索ル
ーチンを格納したエリア６ｂを有する。メモリ７はテー
ブル用メモリであり、部首解析用テーブルを格納したエ
リア７ａ及び部首辞書を格納したエリア７ｂを有する。
次に、同実施例の動作を説明する。

【００１５】まず、文書作成モードにおいて、ＣＰＵ１
は、キーボード２から入力された平仮名文字列に対する
漢字変換処理を実行し、漢字混じり文を作成する（図２
のステップＳ１）。ＣＰＵ１は漢字変換処理により得ら
れる漢字データをメモリ８に格納し（ステップＳ２）、
表示器４の画面に表示する（ステップＳ３）。これによ
り、表示器４の画面には、入力した文字列に応じた漢字
混じり文が作成されて、表示される。

【００１６】ここで、作成した文書中にある漢字を取り
入れたいが、その目的の漢字の音訓読み及び部首名が不
明であるとする。一方、目的の漢字が、作成した文書中
の特定の漢字を構成する部首を有する場合に、画面上で
特定の漢字をカーソルで指定し、キーボード２の部首変
換キー２ｃを操作すると、ＣＰＵ１は部首変換処理を開
始する（ステップＳ４のＹＥＳ）。

【００１７】ＣＰＵ１は、カーソルで指定された１文字
分の漢字データを漢字入力部５ａに格納し、部首解析処
理を開始する（ステップＳ６）。ＣＰＵ１はメモリ６に
格納された部首解析ルーチンを実行し、メモリ７に格納
された部首解析用テーブルに基づいて、指定された漢字
データに対する部首解析処理を実行する（ステップＳ
７）。

【００１８】ここで、部首解析用テーブルは、図４の
（Ａ）に示すように、ディレクトリと部首データからな
る。ディレクトリは、ＪＩＳコードの順に格納された部
首データへのポインタからなる。部首データにおいて、
「部首名コード」は漢字を構成している部首名に対応し
ているコードである。部首名コードは、例えば画数の少
ない順に格納されており、「一…０００１Ｈ」、「人…
０００２Ｈ」、「口…０００３Ｈ」、「木…０００４
Ｈ」、「糸…０００５Ｈ」等である。「漢字構成パター
ン」は、漢字がどの様な形で組み合わされているかを示
す値である（図４の（Ｂ）を参照）。「部首の位置」
は、部首が漢字のどこに位置しているかを示す値であ
る。「Ｅ」は、一つの漢字の部首データの終了を示すエ
ンドフラグである。

【００１９】部首解析処理の結果、解析対象の漢字が複
数の部首から成立している場合に（ステップＳ８のＹＥ
Ｓ）、ＣＰＵ１は該当する漢字構成パターンを表示器４
の画面に表示する（ステップＳ９）。具体的には、図５
の（Ｂ）に示すように、漢字を構成する部首の位置を番
号で示したパターンが、表示器４の画面に表示される。

【００２０】具体的には、部首解析対象が漢字「村」で
ある場合、ＣＰＵ１は、部首解析用テーブルのディレク
トリを検索し、、「村（４２３ＣＨ）」に対応したポイ
ンタを取り出す。このポインタにより、「村」を構成す
る部首名「木」、漢字構成パターン「１」、部首の位置
「１」および部首名「寸」、漢字構成パターン「１」、
部首の位置「２」の各部首データを取り出す。

【００２１】次に、図５の（Ｂ）に示す画面に対して、
部首の位置（ここでは１又は２）がキーボード２のカー
ソル又は数字キー２ｂにより選択指定されると（ステッ
プＳ１０のＹＥＳ）、ＣＰＵ１は、部首名と部首の位置
が同一の候補漢字を検索する処理を実行する。即ち、Ｃ
ＰＵ１は、メモリ６に格納された部首辞書検索ルーチン
を実行し、メモリ７に格納された部首辞書に基づいて候
補漢字を選択指定する（ステップＳ１１）。

【００２２】ここで、部首辞書は、図５の（Ａ）に示す
ように、ディレクトリと部首辞書本体からなる。ディレ
クトリは、部首名コード順に格納された部首辞書本体へ
のポインタからなる。部首辞書本体において、「部首名
コード」は部首名に対応しているコードである。「Ｅ」
は、同一の部首を有するグループの終了フラグである。
「漢字構成パターン」は、漢字がどの様な形で組み合わ
されているかを示す値である。「部首の位置」は、部首
が漢字のどこに位置しているかを示す値である。「Ｆ」
は、部首名、部首の位置が共に等しい漢字の終了フラグ
である。「漢字ＪＩＳコード」は、部首名、部首の位置
が共に等しい漢字のＪＩＳコードである。

【００２３】例えば図５の（Ｂ）に示す画面において、
部首の位置「１」が選択指定されると、ＣＰＵ１は、デ
ィレクトリを検索し、部首名「木」に対応するポインタ
を取り出す。このポインタにより、漢字構成パターン
「１」、部首の位置「１」が共に等しい漢字を辞書本体
から選択する。ＣＰＵ１は、選択した候補漢字をメモリ
５の結果出力部５ｂに格納し、検索結果として表示器４
の画面に表示する（ステップＳ１２）。

【００２４】具体的には、例えば「１札、２机、３朽、
４朴」のような漢字の一覧表が表示される。ここで、次
候補キー２ａが操作されると（ステップＳ１４のＹＥ
Ｓ）、一画面では表示されない次の一覧表（１杉、２
村、３杜…）が表示される。表示された一覧表の中に目
的の漢字が存在し、その漢字に対応する数字を数字キー
２ｂにより入力すると（図３のステップＳ１７のＹＥ
Ｓ）、ＣＰＵ１は指定された目的の漢字を作成中の文書
中に入力する（ステップＳ１８）。これにより、例えば
漢字「村」と同一の部首名「木」、部首の位置を有する
目的の漢字である例えば「松」を文書中に取り出すこと
ができる。

【００２５】ここで、検索結果である漢字の一覧表が表
示された後に、再度、部首変換キー２ｃが操作されると
（ステップＳ１３のＹＥＳ）、ＣＰＵ１は、同一の部首
名で、漢字構成パターンと部首の位置が異なる候補漢字
を指定する（ステップＳ１５のＹＥＳ、Ｓ１６）。ＣＰ
Ｕ１は、指定した候補漢字を辞書本体から検索し、漢字
一覧表として表示器４の画面に表示する。具体的には、
漢字構成パターン「０」，部首の位置「１」の漢字
「木」、漢字構成パターン「１」，部首の位置「２」の
漢字「休，林」、漢字構成パターン「２」，部首の位置
「１」の漢字「杏」等の候補漢字の一覧表が表示され
る。

【００２６】このようにして、漢字変換処理により得ら
れる漢字の中で、目的の漢字と同一の部首名を有する漢
字を指定し、この漢字の部首名、漢字構成パターンおよ
び部首の位置の各データに基づいて、目的の漢字に対応
する候補漢字の一覧表を表示することができる。したが
って、オペレータは表示された候補漢字の一覧表から目
的の漢字を選択し、文書中に取り入れることが可能とな
る。

【００２７】言い換えれば、部首名が分からなくても、
その部首を含む漢字を指定すれば、同一の部首名を有す
る目的の漢字を得ることが可能となる。この場合、指定
した漢字の部首と目的の漢字の部首の各位置が一致しな
ても、目的の漢字に対応する部首の位置を指定すること
により、目的の漢字を得ることができる。

【００２８】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、部
首変換機能を有する文書作成装置において、目的の漢字
の部首名が分からず、その部首名を平仮名文字で入力す
ることなく、同一の部首名を有する漢字に基づいて目的
の漢字を得ることができる。また、目的の漢字が複数の
部首から構成されており、その部首名の一部しか分から
ない場合でも、同一の部首名を有する漢字に基づいて目
的の漢字を得ることができる。

【００２９】したがって、結果的に簡単な入力操作によ
り部首変換機能を実行して、目的の漢字を容易に得るこ
とができるため、文書作成処理の効率の向上を図ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係わる文書作成装置の要部を
示すブロック図。

【図２】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図３】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。

【図４】同実施例の動作を説明するための概念図。

【図５】同実施例の動作を説明するための概念図。

【符号の説明】

１…ＣＰＵ、２…キーボード、４…表示器、５〜８…メ
モリ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 入力された文字コードを漢字データに変
   換して、この漢字データに対応する漢字パターンを表示
   する文書作成装置において、 各漢字を構成する部首名及びその部首の位置に関するデ
   ータからなる部首解析用テーブルを格納したテーブルメ
   モリ手段と、 前記部首名及びその部首の位置別に分類した漢字コード
   群を格納した部首辞書メモリ手段と、 表示された前記漢字パターンの中で指定された漢字デー
   タの部首名およびその部首の位置を前記部首解析用テー
   ブルに基づいて解析する部首解析処理手段と、 この部首解析処理手段により解析された部首名及びその
   部首の位置に対応する漢字コードを前記部首辞書メモリ
   手段から検索し、この検索結果により得られる各漢字パ
   ターンを表示する検索出力手段とを具備したことを特徴
   とする文書作成装置。