JPH05121148A - セラミツクスヒータ装置の製造方法 - Google Patents

セラミツクスヒータ装置の製造方法

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JPH05121148A
JPH05121148A JP3156699A JP15669991A JPH05121148A JP H05121148 A JPH05121148 A JP H05121148A JP 3156699 A JP3156699 A JP 3156699A JP 15669991 A JP15669991 A JP 15669991A JP H05121148 A JPH05121148 A JP H05121148A
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heating element
molding die
core metal
shaft
molten steel
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JP3156699A
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Yoichi Mizutani
洋一 水谷
Kikuo Ariga
喜久雄 有賀
Yoshinari Kato
吉成 加藤
Eizo Kojima
榮藏 小島
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Aichi Steel Corp
TYK Corp
Original Assignee
Aichi Steel Corp
TYK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】セラミックス製の発熱体2の均厚化、発熱体2
と電極部との偏芯防止を図り、発熱体2の発熱の暴走を
回避すること。 【構成】軸状部69をもつ芯金62を成形型74のキャ
ビティ70に配置し、軸部66を成形型74の位置決め
孔73に挿入し軸状部69を位置決めする。次にスラリ
をキャビティ79に装填し筒状の発熱体2を成形する。
次に芯金62を装備したまま発熱体2を成形型74から
離型し、芯金62の軸状部69を第1チャック部材でチ
ャックすると共に、芯金62の他端部を第2チャック部
材でチャックし、その状態で発熱体2を表面研削する。
次に発熱体2のうち芯金62を外して形成した電極挿入
孔に棒状の電極部を挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックスヒータ装置
の製造方法に関する。このセラミックスヒータ装置は、
例えば、連続鋳造工程で使用されるタンディシュ内に保
持された溶鋼を加熱して、その溶鋼の温度調整を行う際
に使用できる。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造法で使用するセラミックスヒー
タ装置を例にとって説明する。連続鋳造法では、とりべ
から例えば1450〜1600℃程度の溶鋼をタンディ
シュに1次的にうけ、タンディシュの吐出口から溶鋼を
水冷鋳型に注入して冷却固化し、冷却スプレ−帯による
冷却の後、冷却固化した部分をピンチロールで引張り、
所定の長さに切断し、これによりスラブやビレットなど
を製造している。上記した連続鋳造方法では、分塊圧延
法に比較して製造される製品の品質は向上しており、歩
留も向上している。しかし、近年、鉄鋼製品では一層の
高品質化が要求されているため、連続鋳造方法でも鉄鋼
製品の高品質化のため開発が鋭意進められている。
【0003】ところで上記した連続鋳造方法では、鉄鋼
の溶鋼をタンディシュに1次的に受ける関係上、タンデ
ィシュ内で鉄鋼の溶鋼の温度が低下しがちであった。特
に連続鋳造する際、鋳造開始から時間が例えば50〜8
0分間経過した鋳造末期では溶鋼の温度が数〜数10℃
程度場合によってはそれ以上低下する。ここで、タンデ
ィシュは溶鋼が凝固する直前の最終容器であるため、タ
ンディシュ内の溶鋼温度は鉄鋼製品の表層下介在物指
数、炭素の中心偏析指数に大きな影響を与え、従って、
鉄鋼製品の高品質化に大きな影響を与える。故に、タン
ディシュ内の溶鋼が数〜数10℃程度低下する場合であ
っても、品質管理上好ましくない。
【0004】そこで、鋭意研究の結果、本発明者は、近
年、図10に示すような溶鋼に浸漬される溶鋼浸漬用セ
ラミックスヒ−タ装置を開発した。この溶鋼浸漬用セラ
ミックスヒ−タ装置100は、マグネシアが常温域では
電気絶縁材料であるが、鋼の融点付近の1500°C程
度では導電性をもつこと、溶鋼温度域での必要な固有抵
抗値が得られること、マグネシアが溶鋼に侵入したとき
における鋼への影響性が少ないこと、価格、毒性等の要
因に着目したものであり、図10に示す様に、マグネシ
アを主成分とする筒状の発熱体200と、発熱体200
の中央孔に装備された電極部300とで構成されてい
る。そして、図6に示す様にヒ−タ装置100を2個用
い、2個1組のヒ−タ装置100をタンディシュ400
内の溶鋼に浸漬した状態で、ヒ−タ装置100と溶鋼W
との間に電圧を印加し、発熱体200の発熱で溶鋼Wを
加熱する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セラミ
ックスヒータ装置100において内部の熱が局部的に溜
まり、局部的な高温部分が生じることがある。この様な
局部的な高温部分が一旦発生すると、高温部分はますま
す高温となり、発熱の暴走現象が発生する。即ち、発熱
体200を構成するマグネシアは1500°C付近にお
いて温度が高くなると、固有抵抗値が低下する特性をも
つので、高温化により電流が多く流れる様になり、これ
によりQ=KRI2 の関係式に従い、ますます局部的な
高温部分が高温化するものである。
【0006】本発明は上記した実情に鑑みなされたもの
であり、その目的は、セラミックス製の発熱体の発熱の
暴走を回避するのに有効なセラミックスヒータ装置の製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的のも
とに鋭意開発を進め、そして、セラミックス製の発熱体
と電極部との偏芯を少なくすること、発熱体の肉厚の均
一化を図ることが、発熱体の発熱暴走の抑制に有効であ
ることを知見した。例えば、偏芯量や肉厚変動量が0.
1mm程度でも、発熱の均一性が不均衡となり、局部的
な高温部分が生じることがある。
【0008】本発明のセラミックスヒータの製造方法
は、セラミックス製の発熱体と電極部との偏芯を少なく
するのに、また発熱体の均厚化に有利なものである。即
ち、本発明のセラミックスヒータの製造方法は、先端部
に軸状部をもち外面が成形型面を形成する棒状の芯金
と、芯金が挿入されるキャビティを区画する成形型面と
底部に位置決め孔とをもつ成形型とを用い、芯金を成形
型のキャビティに配置し、かつ、軸状部を成形型の位置
決め孔に挿入し芯金を位置決めして保持する配置工程
と、セラミックススラリを成形型のキャビティに装填し
芯金の成形型面と成形型の成形型面とで芯金の回りに筒
状の発熱体を成形する装填工程と、芯金を装備したまま
発熱体を成形型から離型することにより、芯金と芯金の
回りの発熱体と発熱体から突き出た軸状部とを備えた中
間体を得るとともに、中間体の芯金に連結された軸状部
を第1チャック部材でチャックすると共に、中間体の芯
金の他端部を第2チャック部材でチャックし、その状態
で中間体と処理具との少なくとも一方を周方向へ相対回
転させ、発熱体の表面を処理具で表面処理する処理工程
と、チャック解除した中間体の発熱体と芯金とを分離す
るとともに、発熱体のうち芯金を外して形成した電極挿
入孔に棒状の電極部を挿入する挿入工程とを順に実施す
ることを特徴とするものである。
【0009】本発明方法にかかる配置工程では、先端部
に軸状部をもち外面が成形型面を形成する棒状の芯金
と、芯金が挿入されるキャビティを区画する成形型面と
底部に位置決め孔とをもつ成形型とを用いる。軸状部は
芯金と別体でも一体でも良い。後述の実施例の様に、軸
状部は、その外周部に雄螺子部を有するものでも良い。
そして配置工程では、芯金を成形型のキャビティに配置
し、かつ、軸状部を成形型の位置決め孔に挿入し軸状部
を保持する。これにより芯金は成形型に位置決めされて
保持される。
【0010】本発明方法にかかる装填工程では、セラミ
ックスを成形型のキャビティに装填し芯金の成形型面と
成形型の成形型面とで芯金の回りに筒状の発熱体を成形
する。セラミックススラリはマグネシア(MgO)、ジ
ルコニア(ZrO2 )、アルミナ(Al2 3 )、マグ
ネシアとジルコニアとの混合体、マグネシアとジルコニ
アとアルミナとの混合体で構成できる。ここで、マグネ
シアとジルコニアとアルミナとの混合体を用いる場合に
は、アルミナは、マグネシアの熱衝撃性を抑制するのに
有効であり、また、抵抗値を制御するのに有効であり、
また、ジルコニアは耐熱性、衝撃性、熱間特性及び抵抗
値の制御に有効である。更に、マグネシアとジルコニア
とアルミナとの混合体を用いる場合には、熱衝撃性、熱
膨張性、固有抵抗値等を考慮すると、その配合割合は例
えば、重量%で、マグネシアが60〜100%、特に8
5〜95%が好ましく、ジルコニアが0〜40%。特に
5〜2.5%が好ましく、アルミナが0〜40%、特に
2.5〜15%が好ましい。溶鋼の加熱において、発熱
体の固有抵抗値は1500℃付近で、20Ωcm以上で
あることが望ましく、特に200Ωcm以上であること
が望ましく、例えば一例として、その固有抵抗値が36
0Ωcm程度のものを採用することができる。発熱体を
形成するセラミックスの粒度は抵抗値、電流の偏流化に
影響を与えることがあり、そのため最大粒径は0.5m
m〜5mm程度が望ましく、特に0.7mm〜3mm程
度が望ましい。
【0011】本発明方法にかかる処理工程では、芯金を
外すことなく、芯金を装備したまま発熱体を成形型から
離型する。そして、芯金と芯金の回りの発熱体と発熱体
から突き出た軸状部とを備えた中間体を得る。更に処理
工程では、中間体の芯金に連結されている軸状部を第1
チャック部材でチャックすると共に、中間体の芯金の他
端部を第2チャック部材でチャックし、その状態で中間
体の発熱体及び処理具を周方向へ相対回転させ、発熱体
の表面を処理具で表面処理する。表面処理としては、発
熱体の外周表面を研磨、研削する形態がある。
【0012】本発明方法にかかる挿入工程では、中間体
の発熱体と芯金とを分離する。そして、発熱体のうち芯
金を外して形成した電極挿入孔に棒状の電極部を挿入す
る。電極部は発熱体に電気を流すためのものである。電
極部の材質は導電率、熱伝達率等を考慮して選択する。
この場合、導電率を高くし熱伝達率を小さくすることが
できる。但し、物質は一般的には、導電率が高くなる
と、熱伝達率も高くなる傾向にあるので、単一の材料で
電極部を形成するよりも導電率の高い材料と熱伝達率の
小さい材料とを適宜組合せて、電極部の導電性を確保し
つつ、電極部の見掛けの熱伝達度合を小さくすることが
できる。
【0013】
【作用】本発明方法では、装填工程においては、芯金の
軸状部が成形型の位置決め孔に挿通されて位置決め状態
で保持されているので、セラミックススラリを成形型の
キャビティに装填する際において、芯金のずれ、偏りを
回避するのに有利である。また、処理工程では、芯金を
発熱体から外すことなく、中間体の芯金に連結された軸
状部を第1チャック部材でチャックすると共に、中間体
の芯金の他端部を第2チャック部材でチャックするの
で、発熱体の表面処理の際において発熱体の外周径を均
一化するのに有利である。
【0014】
【実施例】本発明にかかるセラミックスヒータの製造方
法の一実施例について説明する。 (セラミックスヒータ装置)先ず、説明の便宜上、本実
施例にかかるセラミックスヒ−タ装置1を図1を参照し
て説明する。
【0015】このセラミックスヒ−タ装置1はシリンダ
タイプであり、円筒状の発熱体2と、丸棒状の電極部3
とで構成されている。発熱体2は、重量%で、マグネシ
ア90%、ジルコニア5%、アルミナ5%、不可避の不
純物を含有する混合セラミックスで形成されている。発
熱体2は、フランジ状の基端部20と、基端部20につ
ながる中央部21と、中央部21につながる3次元曲面
形状つまり半球状の先端部22とから構成されている。
中央部21の肉厚は実質的に一定である。ここで本実施
例では、発熱体2の軸方向の全体の長さL1が800m
m程度、中央部21の長さL2が635mm程度、先端
部22の長さL3が35mm程度、中央部21の外径が
70mm、中央部21の内径が50mm、従って中央部
21の半径方向における肉厚が10mmである。なお基
端部20がフランジ状であるのはホルダで保持するため
である。発熱体2の先端部22の貫通状態の螺孔27に
はモルタル部28が装入されている。
【0016】棒状電極部3は炭素質で形成されており、
その全長が850mm程度である。電極部3は、ほぼ下
半分の大径部30(外径d347mm)と、溶鋼液面と
してスラグライン付近よりも上方に位置する小径部31
(外径d427mm)とで構成されており、更に、軸方
向にのびる中央孔35をもつ。中央孔35はガス抜け、
亀裂防止として機能する。また発熱体2の内周部と棒状
電極部3の外周部との間には、炭素粉末を装填した薄肉
状の導電層40が介在している。導電層40は発熱体2
の内周部と棒状電極部3の外周部との間において電気的
接触性、熱的接触性を確保するのに役立つ。導電層40
は、小径部31の外周側に位置するリング状の厚肉層4
0aと、大径部30の外周側に位置するリング状の薄肉
層40bとで構成されている。導電層40の固有抵抗値
(粒子間の接触抵抗を含む)は1500°において66
00Ωcmである。炭素粉末は平均粒径が40μm〜6
0μmであり、発熱体2と電極部3とを周方向に相対回
転させつつ両者間の隙間に炭素粉末を装填して、導電層
40を構成した。なお、導電層40のうち電極部3の下
方の底部位44は比較的厚くされている。 (製造方法)さて本実施例の溶鋼浸漬用ヒ−タ装置1の
製造方法を説明する。即ち、図2に示す様に先端部に螺
孔60をもち外面が成形型面61を形成する芯金62
(材質SKD、焼入鋼)と、図3に示す様に軸部66と
螺子部67と螺子部68とを備えた金属製の軸状部69
とを用いる。軸部66には突部66aと孔66bとが形
成されている。螺子部67の螺子山67aのピッチはP
1である。また螺子部68の螺子山のピッチはP2(P
1>P2)である。そして図3に示す様に、芯金62の
螺孔60に軸状部69の螺子部68を螺合し、両者をほ
ぼ同軸的に連結する。更に配置工程では、図4に示す様
に円筒形状のキャビティ70を区画する成形型面71と
底部に貫通する位置決め孔73とをもつ成形型74とを
用い、そして、芯金62を成形型74のキャビティ70
の中央部に挿入するとともにし、軸状部69の軸部66
を成形型74の位置決め孔73に挿入して位置決めした
状態で保持する。これにより芯金62は変位したり、偏
ることなく、キャビティ70の中央部にセットされる。
【0017】次に装填工程を実施する。装填工程では、
原料セラミックス粉末(最大粒径3mm)を所定の配合
割合で調整した後、水を加えて形成したセラミックスス
ラリを用い、そして、図5に示す様に、セラミックスス
ラリを成形型74のキャビティ70に装填し、芯金62
の成形型面61と成形型74の成形型面71とで、芯金
62の回りに筒状の発熱体2を形成する。尚、発熱体2
の成形法についてはラバープレス法、機械加工も可能で
ある。
【0018】次に処理工程を実施する。処理工程では、
芯金62を装備したまま発熱体2を成形型74から離型
し、図6から理解できる様な芯金62と芯金62の回り
の発熱体2と発熱体2から突き出た軸部66とを備えた
中間体Hを得る。そして図6に示す様に、中間体Hの芯
金62に連結された軸状部69の軸部66を旋盤の第1
チャック部材77でチャックすると共に、中間体Hの芯
金62の他端部62fを旋盤の第2チャック部材78で
チャックする。即ち、発熱体2の両端を両端支持する。
このとき軸部66には突部66aが形成されているの
で、チャック度が向上し、発熱体2の垂れを防止する。
このようにチャックした状態で、中間体Hをその周方向
に回転速度70〜100回/分で回転させつつつ、中間
体Hの発熱体2の表面に研削具79を宛てがい発熱体2
の外周面を表面研削する。これにより発熱体2の外周面
2cは均径化される。
【0019】次に挿入工程を実施する。挿入工程では、
図7に示す様に芯金62をゆっくりと周方向に相対回転
させ、軸状部69の螺子部67の螺子山67aを発熱体
2から外す。この結果、発熱体2の底部には、軸状部6
7の螺子山67aに対応する螺子山27aをもつ螺孔2
7が形成される。更に、発熱体2の螺孔27にモルタル
を装填してモルタル部28で螺孔27を閉じる。ここ
で、発熱体2のうち芯金62を外して形成した空間部分
は電極挿入孔2hとされる。次に発熱体2を養生し、更
に150℃で15時間乾燥する。その後、乾燥した発熱
体2を1650℃で10時間加熱して焼結する。焼結
後、発熱体2を縦向きにした状態で、発熱体2の電極挿
入孔2hに棒状の電極部3を挿入する。このとき発熱体
3と電極部3とを周方向に相対回転させつつ、導電層4
0を構成する炭素粉末を両者間の隙間に装填するもので
ある。
【0020】以上説明した様に本実施例にかかる製造方
法では、装填工程においては、図4、図5に示す様に芯
金62の軸状部69の軸部66が成形型74の位置決め
孔73に挿通されて位置決め状態で保持されているの
で、セラミックススラリを成形型74のキャビティ70
に装填する際において、芯金62のずれ、偏りを回避す
るのに有利である。更に発熱体2の半径方向における肉
厚も均一化するのに有利である。また、処理工程では、
図6に示す様に、中間体Hの芯金62に連結された軸状
部69を第1チャック部材77でチャックすると共に、
中間体Hの芯金62の他端部62fを第2チャック部材
78でチャックするので、発熱体2の外周面2cの表面
研削の際において発熱体2の外周径を均一化するのに有
利である。また、発熱体2の螺子山27aをもつ螺孔2
7にモルタルを装填してモルタル部28を形成するの
で、螺子山27aの係合力により、モルタル部28の取
付強度は増加するし、モルタル部28は外れにくくな
る。そのため、モルタル部28と発熱体2との間に溶鋼
が差し込むことを回避するのに有利である。殊に本実施
例では、図6からも理解できる様に、成形の際に使用し
た芯金62を発熱体2から外すことなく、芯金62を処
理工程でも使用するため、装填工程における軸芯と処理
工程における軸芯とを合致させることができるので、発
熱体2と電極部3との間の偏芯防止に有利である。
【0021】(使用方法)そして、上記のように製造し
たセラミックスヒータ置1の棒状電極部3の上端部に導
線をバンドで固定して電源につなぐと共に、ヒ−タ装置
1を容器内の溶鋼Wに浸漬した。この状態で2個の電極
部3と溶鋼Wとの間に電圧を印加し、周波数60Hzの
電流を流す。この場合、溶鋼の温度に応じて、電圧は0
Vから440Vまで適宜印加し、電流は0A/cmから
67A/cmまで適宜流した。この結果、ヒ−タ装置1
の発熱体2が発熱して溶鋼Wが加熱される。なお、溶鋼
の容量が増した場合には、発熱体2の軸方向における長
さを長くし、発熱体2の溶鋼への浸漬長さを増加すれ
ば、前述同様に、電流値25A/cmから67A/cm
流がせば、発熱量を増加できるので、溶鋼の増量化に対
処できる。
【0022】本実施例では、発熱体2の中央部21の半
径方向における肉厚は一定であるため、発熱体2から溶
鋼へと流れる電流の偏流化防止に有効である。また本実
施例では、発熱体2の先端部22は3次元曲面形状とし
ての半球状であり、他の部分よりも肉厚であり、抵抗値
も大きい。又、モルタル部28は抵抗値が大きい。故
に、発熱体2の先端部22の発熱を抑え得る。 (適用例)次に、連続鋳造工程について適用した例を説
明する。まず、連続鋳造工程で使用する連続鋳造装置に
ついて説明する。この連続鋳造装置は、図9に示すよう
に、鉄鋼溶鋼を保持する容器としてのタンディシュ50
と、タンディシュ50よりも下方に配置された水冷鋳型
51と、冷却スプレ−帯52と、ピンチロール53と、
整直ロ−ル54とで構成されている。なお、タンディシ
ュ50は、溶鋼を5t程度保持する容量である。次に連
続鋳造する際について説明する。まず、図1に示すヒ−
タ装置1を2個用い、各ヒ−タ装置1の発熱体2をバー
ナーで加熱して800〜1200℃程度に予熱する。こ
のようにヒ−タ装置1を予熱した状態で、とりべ55か
ら移されてタンディシュ50に保持されている1500
〜1600℃程度の高温の溶鋼に2個のヒ−タ装置1を
先端部22から浸漬する。とりべから移されたタンディ
シュ50内の溶鋼は図9に示すように吐出口50aに向
けて流れ、水冷鋳型51に落下する。前記のように溶鋼
を浸漬する前にヒ−タ装置1を予熱すれば、発熱体2の
急熱を防止でき、発熱体2に亀裂が生じることを極力抑
制することができる。なお発熱体2に亀裂が生じた場合
には、溶鋼と電極部3とが直接に導通し、発熱体2の発
熱量が小さくなり、ヒ−タ装置1を有効に利用できない
不具合が生じる。上記した予熱により、マグネシアを主
成分とする高温度領域で導電性を帯びる発熱体2の導電
性を確保できる。上記のようにヒ−タ装置1を浸漬した
状態で、2個の電極部3の端子を交流電源に接続し、端
子間について100〜600Vの電圧を印加する。これ
によりタンディシュ50に保持されている溶鋼を介して
ヒ−タ装置1の発熱体2の間で、周波数60Hzの電流
を流す。発熱体への電流量は25A/cm〜67A/c
m程度である。このとき発熱体2は高温に発熱する。し
たがってタンディシュ50内に保持された溶鋼は、加熱
されて約1〜30℃昇温し、温度調節される。このよう
にタンディシュ50内で温度調整された溶鋼は、タンデ
ィシュ50の吐出口50aから吐出され、水冷鋳型51
で冷却固化され、さらに冷却スプレ−帯52からの冷却
水の噴出で冷却され、冷却固化したものはピンチロール
53で下方に引張られる。その後は切断機により所定の
長さに切断される。上記のように本適用例では、ヒ−タ
装置1でタンディシュ50内に保持した溶鋼を加熱して
溶鋼の温度調整できるので、タンディシュ50に保持し
た溶鋼の温度を適切に確保することができ、連続鋳造方
法で製造したブルーム、ビレットなどの製品の品質を向
上するのに有利である。
【0023】
【発明の効果】本発明にかかるセラミックスヒータ装置
の製造方法によれば、発熱体の外周面の均径化、発熱体
の半径方向における肉厚の均一化、発熱体と電極部との
間の偏芯防止に有利である。殊に本発明方法では、成形
の際に使用した芯金を発熱体から外すことなく、芯金を
処理工程でも使用するため、装填工程における軸芯と処
理工程における軸芯とを合致させることができるので、
一層有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒータ装置の断面図である。
【図2】芯金の断面図である。
【図3】芯金に軸状部を連結した状態の拡大断面図であ
る。
【図4】配置工程を示す断面図である。
【図5】装填工程を示す断面図である。
【図6】処理工程を示す断面図である。
【図7】発熱体から芯金を外す状態の断面図である。
【図8】発熱体の螺孔にモルタルを装填した状態の断面
図である。
【図9】連続鋳造工程を示す構成図である。
【図10】従来のヒータ装置を用い、溶鋼を加熱してい
る状態の断面図である。
【符号の説明】
図中、1はヒータ装置、2は発熱体、3は電極部、62
は芯金、69は軸状部、66は軸部、70はキャビテ
ィ、73は位置決め孔、74は成形型を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 吉成 岐阜県瑞浪市寺河戸町1113の2 (72)発明者 小島 榮藏 愛知県東海市加木屋町小家の脇

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端部に軸状部をもち外面が成形型面を形
    成する棒状の芯金と、該芯金が挿入されるキャビティを
    区画する成形型面と底部に位置決め孔をもつ成形型とを
    用い、該芯金を該成形型のキャビティに配置し、かつ、
    該軸状部を該成形型の位置決め孔に挿入し該芯金を位置
    決めして保持する配置工程と、 セラミックススラリを該成形型のキャビティに装填し該
    芯金の成形型面と該成形型の成形型面とで該芯金の回り
    に筒状のセラミックス製の発熱体を成形する装填工程
    と、 該芯金を装備したまま該発熱体を該成形型から離型する
    ことにより、該芯金と該芯金の回りの該発熱体と該発熱
    体から突き出た該軸状部とを備えた中間体を得るととも
    に、該中間体の該芯金の該軸状部を第1チャック部材で
    チャックすると共に、該中間体の該芯金の他端部を第2
    チャック部材でチャックし、その状態で該中間体と処理
    具との少なくとも一方を周方向へ相対回転させ、該発熱
    体の表面を処理具で表面処理する処理工程と、 チャック解除した該中間体の該発熱体と該芯金とを分離
    するとともに、該発熱体のうち該芯金を外して形成した
    電極挿入孔に棒状の電極部を挿入する挿入工程とを順に
    実施することを特徴とするセラミックスヒータ装置の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010079729A1 (ja) * 2009-01-06 2010-07-15 日本碍子株式会社 成形型、及び、その成形型を用いた成形体の製造方法

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