JPH0512075A - 故障記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業用機械の使用中に生ずる過負荷、異常状
態等のデータを記録し、メンテナンス時の修理の資料と
し、点検修理の効率化を計る。 【構成】 揮発性自己メモリ（ＲＡＭ１１）を備えた処
理部１と、前記自己メモリ内の内容を表示する表示部２
と、複数の不揮発性メモリ部３を備え、自己メモリ１１
に機器の諸所に配したセンサ部４からの信号による故障
内容と、その故障発生時間とを順次書き込み、定時的に
前記書き込みデータをメモリ部３に書き込み、電源オフ
時に自己メモリのデータが消滅しても、電源オン時にメ
モリ部のデータより最初データを検索して自己メモリ
（ＲＡＭ）１１に転記し、常に表示部２で最新の故障デ
ータを知ることができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フォークリフト等の作
業用機械に於ける、過負荷その他特に直ちに修理を要し
ないような状態が発生した際のデータ（以下故障データ
と称す）をメモリしておき、メンテナンス時に修理の資
料に供するための故障記録装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】フォー
クリフトのような作業用機械に於いては、定時的メンテ
ナンスがなされる。このメンテナンス作業に於いて予め
定められた部品の変換並びに、所定個所の点検補修がな
されるが、機械は使用状態の如何によって部品の消耗等
は大きく変化し、メンテナンスに於いてもより効率的且
つ効果的な整備点検を行うには、機械がどのような状態
下で使用されていたか知ることができると便利である。
特にどのような故障が発生したかを知ることができると
便利である。しかし補修を必要とするような大きな故障
は機械を直ちに補修するので問題でないが、一過性の故
障（過負荷も含めて）は何等記録されることがない。

【０００３】フォークリフトを例にとると、走行系では
エンジンの水温上昇、油温上昇、電池の電圧低下、排気
温度の上昇、更に油圧系ではポンプの油圧低減、油量減
少、更には配管系における目詰まり（油圧の一部的上
昇）、操作系に在っては被運搬物の過重、操作ミス等数
多く存在する。この様な機械の故障状態は使用者が特に
意識してメンテナンス時に要望しないと見過ごされる。
そこで本発明は異常状態の故障データをメンテナンス時
の資料に供せるようにした故障記録装置を提案したもの
である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明に係る故障記録装
置は、揮発性自己メモリを備えた処理部と、前記処理部
の複数のメモリデータを表示する表示部と、複数の不揮
発性メモリを備えたメモリ部とからなり、特に処理部に
故障通知信号を受け、自己メモリへの故障内容と故障発
生時間からなる故障データを書き込む処理手段と、所定
時間毎に自己メモリに少なくとも新規に書き込んだ故障
データをメモリ部に書き込む処理手段と、スタート時に
メモリ部内の故障データ中複数の最新データを検索して
自己メモリに書き込む処理手段とを備えることを特徴と
するものである。

【０００５】

【作用】機械の諸所に設置したセンサ部より異常を知ら
せる故障信号を受けると、処理部では自己メモリに故障
内容（コード化したもの）と発生時間を書き込み、常時
自己メモリには最新の複数の故障コードとその発生時間
が記録されており、表示部でその内容を確認できる。ま
た定時的に処理部の自己メモリ内のデータの内、少なく
とも所定時間に書き換えられた、故障データをメモリ部
に順次記録しておく。機械の作動を停止した際即ちイグ
ニションオフの際に処理部の揮発性メモリの記録は消滅
するが、スタート時にメモリ部（不揮発性メモリ）から
最新のデータを選択して処理部のメモリに転記する。従
って表示部で常に最新の故障データ（複数）が表示され
ることになる。

【０００６】

【実施例】次に本発明の実施例について説明する。本発
明装置は、処理部１、表示部２、メモリ部３からなり、
処理部１はマイコンで自己メモリとしてＲＡＭ１１を備
え、且つ後述する処理手段のプログラムを内蔵してい
る。表示部２はＲＡＭ１１内のデータを表示できるもの
であれば具体的には全く任意である。メモリ部３は書き
込み可能な複数の不揮発性メモリ（ＥＥＰＲＯＭ）から
なる。

【０００７】処理手段はＲＡＭ１１の書き換え、メモリ
部３への書き込み、スタート時の検索からなり、ＲＡＭ
１１への書き換えについて説明すると、ＲＡＭ１１は図
２に示すように故障コードＤ１〜Ｄｎと故障発生時間Ｔ
１〜Ｔｎを５項目書き込むことができるもので、今Ｄ１
〜Ｄ５の故障コードとそれと対応する発生時間Ｔ１〜Ｔ
５が書き込まれているとし、機械のセンサ部４から故障
信号ａ（故障コードＤ６、発生時間Ｔ６）が入力すると
ＲＡＭ１１内の内最も古い時間Ｔ１の項目部分を（Ｄ
１，Ｔ１）→（Ｄ６，Ｔ６）に書き換える。また更に故
障信号ｂ（故障コードＤ４、発生時間Ｔ７）が入力する
と、同一故障コードの項目（Ｄ４，Ｔ４）→（Ｄ４，Ｔ
７）に書き換える。

【０００８】メモリ部３への書き込みは、図３に示すよ
うに所定時毎に行うもので、所定時間に書き換えられた
データ（Ｄ６，Ｔ６）、（Ｄ４，Ｔ７）のみを書き込む
ものである。但しＥＥＰＲＯＭの容量が大きい場合は、
ＲＡＭ１１のデータを総て書き込んでも良いが、その場
合はＥＥＰＲＯＭに同一故障データが多数記録されるこ
とになり、非合理的である。尚メモリ部３のアドレス全
部が故障データで満たされているときは、最も古い時間
データのアドレスでの書き換えを行う。

【０００９】次にスタート時の検索は、ＲＡＭ１１は電
源オフ時に記録内容が消滅するので、メモリ部３に格納
されたデータから行うもので、メモリ部３内のデータ
中、時間データの最も新しいもので且つ故障コードがだ
ぶらないものを５項目を検索し、その故障コードと時間
データをＲＡＭ１１に書き込むものである。従ってＲＡ
Ｍ１１には常に最新の故障内容とその発生時間が記録さ
れていることになり、表示部２でその内容を確認するこ
とができるものである。

【００１０】尚故障コードの種類、ＲＡＭの項目数、メ
モリ部のメモリ容量等は任意であり、またデータの処理
手段は所定の目的が達せられものであればＲＡＭ１１へ
の書き換え、メモリ部３への書き込み、スタート時の検
索の手法は任意にプログラミングできるものである。

【００１１】

【発明の効果】本発明は以上のように自己メモリを有す
る処理部と、前記メモリの内容を表示する表示部と複数
の不揮発性のメモリ部とを備え、故障内容及びその発生
時間の最初データを複数項目を常に処理部の自己メモリ
に記録し、表示部で確認できるようにしたもので、メン
テナンスに際して当該機械の使用状態を把握することが
でき、点検整備の効率化が達成されるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明装置のブロック図である。

【図２】ＲＡＭの記録内容の書き換えを示す説明図であ
る。

【図３】メモリ部の格納データの説明図である。

【符号の説明】

１ 処理部 １１ ＲＡＭ（自己メモリ） ２ 表示部 ３ メモリ部

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 揮発性自己メモリを備えた処理部と、前
   記処理部の複数のメモリデータを表示する表示部と、複
   数の不揮発性メモリを備えたメモリ部とからなり、特に
   処理部に故障通知信号を受け、自己メモリへの故障内容
   と故障発生時間からなる故障データを書き込む処理手段
   と、所定時間毎に自己メモリに少なくとも新規に書き込
   んだ故障データをメモリ部に書き込む処理手段と、スタ
   ート時にメモリ部内の故障データ中複数の最新データを
   検索して自己メモリに書き込む処理手段とを備えること
   を特徴とする故障記録装置。