JPH0512026U - スローアウエイ式サイドカツタ - Google Patents
スローアウエイ式サイドカツタInfo
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- JPH0512026U JPH0512026U JP4279391U JP4279391U JPH0512026U JP H0512026 U JPH0512026 U JP H0512026U JP 4279391 U JP4279391 U JP 4279391U JP 4279391 U JP4279391 U JP 4279391U JP H0512026 U JPH0512026 U JP H0512026U
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- JP
- Japan
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- cutting
- tip
- mounting seat
- cutting edge
- cutter
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 カッタ本体11の外周に被削面切削用チップ
取付座12Aと面取り用チップ取付座12Bとが形成さ
れ、これらのチップ取付座12に、多角形平板状に成形
されて該多角形を形成する端面13Aと周面13Bとが
なす交差稜線部に第1の切刃15Aが、また互いに隣合
う周面12B同志がなす交差稜線部には第2の切刃15
Bが形成されたスローアウェイチップ13を、被削面切
削用チップ取付座12Aにあっては第1の切刃15Aを
切削切刃とし、面取り用チップ取付座12Bにあっては
第2の切刃15Bを切削切刃とし、さらにチップ厚さ方
向がカッタ本体11の周方向に交差するようにして装着
する。 【効果】 切削効率の向上、チップ寿命の延長、および
切削精度の悪化の防止が可能となり、さらにチップの有
効使用が可能となって安価なスローアウェイ式サイドカ
ッタを提供することができる。
取付座12Aと面取り用チップ取付座12Bとが形成さ
れ、これらのチップ取付座12に、多角形平板状に成形
されて該多角形を形成する端面13Aと周面13Bとが
なす交差稜線部に第1の切刃15Aが、また互いに隣合
う周面12B同志がなす交差稜線部には第2の切刃15
Bが形成されたスローアウェイチップ13を、被削面切
削用チップ取付座12Aにあっては第1の切刃15Aを
切削切刃とし、面取り用チップ取付座12Bにあっては
第2の切刃15Bを切削切刃とし、さらにチップ厚さ方
向がカッタ本体11の周方向に交差するようにして装着
する。 【効果】 切削効率の向上、チップ寿命の延長、および
切削精度の悪化の防止が可能となり、さらにチップの有
効使用が可能となって安価なスローアウェイ式サイドカ
ッタを提供することができる。
Description
【0001】
本考案は、円盤状のカッタ本体の外周に形成されたチップ取付座に、切刃を有 するスローアウェイチップ(以下、チップと称する。)が装着されたサイドカッ タに関するものであり、特に上記チップ取付座が、ワークの被削面を切削するチ ップが装着される被削面切削用チップ取付座と、この被削面に連なる角部等を面 取りするチップが装着される面取り用チップ取付座とから構成されているスロー アウェイ式サイドカッタに関するものである。
【0002】
このようなスローアウェイ式のサイドカッタとしては、例えば図6ないし図8 に示すようなものが知られている。 このサイドカッタは、ほぼ円盤状のカッタ本体1の外周面に複数のチップ取付 座2が形成され、これらのチップ取付座2のそれぞれにチップ3が装着された構 成となっている。ここで、これらのチップ取付座2は、切削の主目的とされるワ ークの被削面切削用のチップ3Aが装着される被削面切削用チップ取付座2Aと 、このワークの被削面に連なる角部の面取り用のチップ3Bが装着される面取り 用チップ取付座2Bとから構成されている。 そして、被削面切削用チップ取付座2Aはカッタ本体1外周面の幅方向中央部 に2列交互に形成され、また面取り用チップ取付座2Bは該カッタ本体1外周面 の両端面1A,1B両側に被削面切削用チップ取付座2Aに干渉しないように、 やはり交互に形成されている。
【0003】 一方、これらのチップ取付座2に装着されるチップ3は、超硬合金等が略正方 形平板状に成形されて構成されたものであり、この正方形をなす端面とこの端面 に交差する周面との交差稜線部には切刃4が形成されている。 このような構成のチップ3は、上記端面に垂直な方向、すなわち当該チップ3 の厚さ方向がカッタ本体1の周方向を向くようにして、サポータ5とクサビ部材 6とによって狭装された状態でチップ取付座2に着座せしめられる。そして、ク サビ部材6に挿通されたクランプネジ7をチップ取付座2の底面に螺設されたネ ジ穴(図示略)に螺合せしめて締め付けることにより、上記切刃4をカッタ本体 1外周面より突出させた状態で該カッタ本体1に装着・固定される。 そして、この状態でチップ3は図8に示すように、被削面切削用チップ取付座 2Aに装着されたチップ3Aにあっては、その切刃4がカッタ本体1の軸線Cを 含む断面視に該軸線Cに平行になるように、また面取り用チップ取付座2Bに装 着されたチップ3Bにあっては、その切刃4が上記断面視に上記軸線Cに対して 略45°の角度で交差する方向に沿うように設定されている。すなわち、図8に 示す断面において上記チップ3Aの切刃4とチップ3Bの切刃4とがなす狭角θ が45°になるように設定されており、これによってワークの角部も45°に削 り取られることになる。 なお、図中の符号8は切削によって生成される切屑を排出するためのチップポ ケットである。
【0004】 このようなスローアウェイ式サイドカッタによれば、上記被削面切削用チップ 取付座2Aに装着されたチップ3Aの切刃4と、面取り用チップ取付座2Bに装 着されたチップ3Bの切刃4とが切削切刃としてワークの切削を行うため、一回 の切削作業によってワーク被削面の切削とこれに連なる角部の面取りとを同時に 行うことが可能である。
【0005】
ところが、このような構成のスローアウェイ式サイドカッタでは、チップ3は サポータ5およびクサビ部材6とともにチップ取付座2に着座せしめられた上で 、クサビ部材6をクランプボルト7によって締結することにより、カッタ本体1 に固定される構造となっている。従って、このクサビ部材6やサポータ5を装入 するための空隙やチップポケット8の大きさを考慮すると、カッタ本体1に装着 可能なチップ3の数は自ずと限られたものとならざるを得なかった。
【0006】 また、上記サイドカッタではチップ取付座2は、チップ3がその厚さ方向がカ ッタ本体1の周方向に沿うようにして着座されるように、カッタ本体1の径方向 内側に凹む凹溝状に成形されている。このため、カッタ本体1にはその外周が比 較的深く削られてチップ取付座2が成形されることになり、カッタ本体1の外周 部分が剛性不足になることは避けられず、これによって切削作業中にカッタ本体 1にビビリが発生し、切削精度の劣化を引き起こすおそれがあった。
【0007】 さらに、このようなサイドカッタに装着されるチップ3は、上述のようにその 厚さ方向をカッタ本体1の周方向に向けて装着されるため、当該チップ3は上記 端面と周面とがなす交差稜線部に形成された切刃4のみが使用に供されることに なる。従って、上記従来例のようにチップ3が正方形平板状の場合には、ネガ型 のチップであっても、1つのチップにおいて端面と周面との交差稜線部に形成可 能な切刃の数は最大8つであり、よって1つのチップ3で可能な切刃の使い回し は8回が限度であった。
【0008】
本考案は、このような課題を解決するためになされたもので、円盤状のカッタ 本体の外周に被削面切削用チップ取付座と面取り用チップ取付座とが形成され、 これらのチップ取付座のそれぞれに、切削切刃を突出させてチップが装着されて なるスローアウェイ式サイドカッタにおいて、上記チップを多角形平板状に成形 し、該多角形を形成する端面とこの端面に交差する周面とがなす交差稜線部に第 1の切刃を形成するとともに、互いに隣合う周面同志がなす交差稜線部には第2 の切刃を形成し、かつ当該チップを、上記被削面切削用チップ取付座にあっては 上記第1の切刃を切削切刃とし、また上記面取り用チップ取付座にあっては上記 第2の切刃を切削切刃とし、さらに該チップの厚さ方向がカッタ本体の周方向に 交差するようにしてチップ取付座に装着したことを特徴とするものである。
【0009】
上記構成のスローアウェイ式サイドカッタでは、まずチップがその厚さ方向を カッタ本体の周方向に交差するようにした状態で、つまりチップ端面をカッタ外 周側に向けた状態でカッタ本体に装着されているため、このチップの厚さ方向に クランプネジを挿通してカッタ本体に螺着することにより、チップを直接的にカ ッタ本体に装着することができる。このため、1つのチップを装着するには、こ のチップの上記端面の大きさとチップポケットの大きさのみを考慮すればよく、 クサビ部材やサポータを装入する空隙の分だけチップの装着に必要とされるカッ タ本体の周方向の長さを短くすることができてカッタ本体に装着可能なチップの 数を増やすことができる。 また、チップがその厚さ方向をカッタ本体の周方向に交差するようにして装着 されるため、チップ取付座を形成するにはチップの厚さ分だけカッタ本体の外周 を内側に削ればよい。このため、チップ取付座形成の際にカッタ本体の外周部が 削られる部分を小さくすることが可能となり、カッタ本体の剛性の向上を図るこ とができる。
【0010】 さらに、チップの上記端面と周面とがなす交差稜線部に第1の切刃を形成する とともに、互いに隣合う周面同志がなす交差稜線部には第2の切刃を形成し、か つ当該チップを、被削面切削用チップ取付座に装着する際には第1の切刃を切削 切刃とし、また面取り用チップ取付座に装着する際には第2の切刃を切削切刃と することにより、1つのチップで使い回し可能な回数を多くすることができる。 例えば正方形平板状のネガ型のチップでは、8つの第1の切刃と4つの第2の切 刃が形成可能であり、合計12回の使い回しが可能となる。
【0011】
図1ないし図3は本考案の一実施例を示すものであり、略円盤状のカッタ本体 11の外周面に形成された複数のチップ取付座12のそれぞれに、チップ13が 装着されてクランプネジ14によって固定された構成となっている。 カッタ本体11は鋼材等から一体的に成形されており、その外周面は、当該カ ッタ厚さ方向の中央部分が該カッタ本体11の軸線Cを中心とする円筒面に成形 され、また、この中央部分よりも上記カッタ厚さ方向外側の部分、すなわちカッ タ本体11の両側面11A,11B側の両側縁部分は、カッタ厚さ方向外側に向 かうに従ってカッタ本体11の径方向内側に向かう円錐面状に成形されている。 さらに、このカッタ本体11の径方向中心部にはカッタ厚さ方向に、カッタ軸線 Cを中心として当該カッタ本体11を工作機械の主軸先端部等に取り付ける際の 取付穴11Cが穿設されている。
【0012】 このカッタ本体11に装着されるチップ13は超硬合金等からなる正方形平板 状のネガ型のチップであって、上記正方形をなす両端面13A,13Aと、これ らの両端面13A,13Aに直交する4つの周面13Bのそれぞれとがなす合計 8つの交差稜線部には、それぞれ第1の切刃15Aが形成されている。 また上記4つの周面13Bの、互いに隣合う周面13B同志がなす交差稜線部 には第2の切刃15Bが形成されていて、結局1つのチップに合計12の切刃1 5が形成されている。さらに、このチップ13の上記端面13A中央からは、上 記クランプネジ14が挿通される取付穴16が該チップの厚さ方向に貫設されて いる。
【0013】 一方、このチップ13が着座するチップ取付座12は、ワークの被削面を切削 する被削面切削用チップ取付座12Aと、この被削面に連なる角部を面取りする 面取り用チップ取付座12Bとから構成されている。 これらのチップ取付座12のうち、まず被削面切削用チップ取付座12Aは、 カッタ本体11外周面の上記中央部分に周方向に等間隔に、かつカッタ本体11 の一方の側面11Aと他方の側面11B側とに交互に、いわゆる千鳥状に形成さ れている。また、これらの被削面切削用チップ取付座12Aはカッタ本体11の 径方向内側に凹む凹溝状に成形されており、この凹溝はカッタ本体11外周側か らの径方向視にチップ13の上記端面13Aの形状に係合する形状に形成されて いて該チップ13がその厚さ方向に嵌入可能とされている。 さらに、この被削面切削用チップ取付座12Aは、チップ13を装着した状態 で該チップ13に形成された第1の切刃15Aの1つが、図1に白抜き矢線で示 すカッタ回転方向の前方側にカッタ厚さ方向に沿って配置されるとともに、この 第1の切刃15Aがカッタ本体11の径方向外側に突出して当該サイドカッタの 被削面切削用切刃を構成するようになっている。なお、これらの被削面切削用チ ップ取付座12Aの底面には、上記チップ13の取付穴16に対応する位置にカ ッタ本体11の径方向に向かって、上記クランプネジ14が螺着されるネジ穴( 図示略)が螺設されている。
【0014】 他方、上記チップ取付座12のうち面取り用チップ取付座12Bは、カッタ本 体11外周面の円筒面をなす上記中央部分と円錐面をなす上記両側縁部分との交 差稜線部に、該円錐面に対して垂直方向に凹む凹溝状に成形されている。 そして、この凹溝は上記円錐面に対する垂直方向視に、上記被削面切削用チッ プ取付座12Aと同様、チップ13の端面13A形状に係合して該チップ13が その厚さ方向に嵌入可能な形状となっており、チップ13を装着した状態で該チ ップ13の4つの第2の切刃15Bの1つが、上記カッタ回転方向前方側かつカ ッタ厚さ方向内側に配置されるとともに、カッタ厚さ方向外側に向かうに従いカ ッタ本体11の径方向外側に突出する方向に配置されて、当該サイドカッタの面 取り用切刃を構成するようになっている。ここで、図3に示すカッタ軸線Cを含 む断面視において、この面取り用チップ取付座12Bに装着されたチップ13の 第2の切刃15Bと、上記被削面切削用チップ取付座12Aに装着されたチップ 13の第1の切刃15Aとがなす狭角φは、本実施例では30°に設定されてい る。なお、この面取り用チップ取付座12Bの底面にもチップ13の取付穴16 に対応する位置に、上記円錐面に垂直な方向にネジ穴(図示略)が螺設されてい る。 さらに、この面取り用チップ取付座12Bは、千鳥状に配列された上記被削面 切削用チップ取付座12Aに対し、カッタ厚さ方向の中心について略対称な千鳥 状に配列されていて、一の被削面切削用チップ取付座12Aに対して略対称位置 にある一の面取り用チップ取付座12Bは、この一の被削面切削用チップ取付座 12Aよりも僅かにカッタ回転方向後方側に形成されている。
【0015】 さらにまた、これらのチップ取付座12のうち、カッタ本体11の一方の側面 11A側に形成された被削面切削用チップ取付座12Aと、この被削面切削用チ ップ取付座12Aに対して略対称位置にある、カッタ本体11の他方の側面11 B側に形成された面取り用チップ取付座12Bとは、上記一方の側面11A側か ら他方の側面11B側に向かうに従ってカッタ回転方向後方側に向かうように、 カッタ軸線Cに対して僅かに傾いて成形されている。そして、これによって上記 被削面切削用チップ取付座12Aに装着されるチップ13の上記被削面切削用切 刃、および上記面取り用チップ取付座12Bに装着されるチップ13の上記面取 り用切刃には、上記カッタ軸線Cに対して正のアキシャルレーキ角が与えられて いる。 また、これらのチップ取付座12とはそれぞれ逆の位置にある被削面切削用チ ップ取付座12Aおよび面取り用チップ取付座12Bは、上記上記一方の側面1 1A側から他方の側面11B側に向かうに従ってカッタ回転方向前方側に向かう ように、カッタ軸線Cに対して上記一方の側面11A側の被削面切削用チップ取 付座12Aおよび他方の側面11B側の面取り用チップ取付座12Bとは逆の方 向に僅かに傾いて成形されている。そして、これによってこれらの被削面切削用 チップ取付座12Aに装着されたチップ13の被削面切削用切刃、および面取り 用チップ取付座12Bに装着されたチップ13の面取り切刃には、上記カッタ軸 線Cに対して負のアキシャルレーキ角が与えられている。
【0016】 また、これらのチップ取付座12のカッタ回転方向前方側には、カッタ本体1 1外周面の上記中央部分および両側縁部分に開口するチップポケット17が、上 述したチップ取付座12の傾斜方向に合わせてカッタ軸線Cに対して僅かに傾斜 する方向に形成されている。なお、このチップポケット17は、上記一の被削面 切削用チップ取付座12Aに装着されたチップ13と、この一の被削面切削用チ ップ取付座12Aに対して対称位置にある面取り用チップ取付座12Bに装着さ れたチップ13とで共用となる。
【0017】 このようなスローアウェイ式サイドカッタによれば、カッタ本体11外周面の 上記中央部分に被削面切削用切刃が形成されるとともに、この被削面切削用切刃 の両側に面取り用切刃が形成されるので、ワークの被削面の切削とこの被削面に 連なる角部の面取りとを同時に行うことができる。ここで本実施例では、これら 被削面切削用切刃と面取り用切刃とがカッタ軸線Cを含む断面視になす狭角φが 、上述したように30°に設定されているため、上記ワークの角部は被削面に対 して30°の角度に面取りされることになる。 例えば図4および図5は、4サイクルエンジン等に用いられるカムシャフト2 0に成形されたカム21のカム面22(被削面)を切削する場合を示す図である が、これらの図に示されるようにカム面22が上記被削面切削用切刃によって切 削されるとともに、このカム面22と上記カム21の端面23,23とがなす角 部24,24が上記面取り用切刃によりカム面22に対して30°の角度に削り 落とされるので、カム面22の切削と面取りを同時に行うことが可能となる。
【0018】 そして、上記構成のスローアウェイ式サイドカッタにおいては、まずチップ1 3がクランプネジ14によってチップ取付座12に直接的に固定されてカッタ本 体11に装着されており、従来のようにクサビ部材やサポータを必要とせず、よ ってこれらクサビ部材やサポータを装入するための空隙も不要となるため、一つ のチップ取付座12におけるカッタ本体11の周方向の長さを短くすることがで きる。これによってカッタ本体11に装着可能なチップの数を従来よりも多くす ることができ、切削効率の向上を図ることが可能となるとともに一つ一つのチッ プにかかる負荷を低減せしめてチップの寿命の延長をなすことができる。
【0019】 また、クサビ部材等を廃してチップ13をクランプネジ14で直接的に固定す ることにより、カッタ本体11にクサビ部材による押圧力が作用しなくなるため 、この押圧力によるカッタ本体11の歪みや変形の発生が防止され、切削精度の 劣化が抑えられるとともに工具寿命が短縮されるのを防ぐことができる。 さらにチップ13は、その厚さ方向がカッタ本体11の周方向に交差する方向 に沿った状態でチップ取付座12に着座せしめられるため、該チップ取付座12 の深さを、従来のチップが厚さ方向をカッタ本体の周方向に沿わせた状態で装着 される場合に比べて浅くすることができ、カッタ本体11の外周面が削り取られ る部分を平均的に小さくすることができる。これにより、カッタ本体11の外周 部の剛性を向上させることが可能となるため、切削時のビビリ等の発生を抑える ことができ、切削精度の劣化を防止することが可能となる。
【0020】 さらにまた、上記構成のサイドカッタにおいては、多角形平板状のチップ13 の端面13Aと周面13Bとがなす交差稜線部に第1の切刃15Aが形成される とともに、隣合う周面13B同志がなす交差稜線部には第2の切刃15Bが形成 され、この第1の切刃15Aが被削面切削用切刃として、また第2の切刃15B が面取り用切刃として使用に供される。従って、従来のスローアウェイ式サイド カッタに比べて第2の切刃15Bが面取り用切刃として使用される分だけ、チッ プ13の使い回しが可能な回数を増やすことができる。 例えば、本実施例のようにチップ13が正方形平板状の場合、従来は上述した ように合計8回の使い回しが限度であったのに対し、本実施例では被削面切削用 切刃として8回使用可能なのに加えて、面取り用切刃として4回の使用が可能で あり、合計12回の使い回しが可能となる。 このように、1つのチップで使用可能な回数が増加することによってチップの 有効利用を図ることができ、結果的に安価なスローアウェイ式サイドカッタを提 供することが可能となる。
【0021】 なお、本実施例では被削面切削用切刃と面取り用切刃とがカッタ軸線Cを含む 断面視になす狭角φを30°に設定したが、本考案はこれに限定されるようなこ とはなく、該狭角φは必要に応じて適宜設定されるべきである。しかしながら、 チップ取付座12の加工性やチップ13の着座安定性等を勘案すると上記狭角φ は30°〜45°程度の範囲内に納まるように設定されるのが好ましい。
【0022】
以上説明したように本考案によれば、カッタ本体に装着可能なチップの数を増 やすことができるため、切削効率の向上が図られるとともに、個々のチップに切 削時に作用する負荷が低減されてチップ寿命の延長を図ることができる。 また、クサビ部材による押圧がなくなってカッタ本体の歪みや変形が防止され るとともに、かつチップをその厚さ方向をカッタ本体の径方向に沿わせて装着す ることにより、チップ取付座形成のためにカッタ本体を削り取る深さが浅くてす むのでカッタ本体の剛性が劣化することを防ぐことができる。そしてこれらによ り、切削時にカッタ本体にビビリ等が発生して切削精度が悪化するような事態を 未然に防止することができる。
【0023】 さらに本発明によれば、1つのチップについて使い回し可能な回数を増やすこ とができるため、チップを有効に使用することが可能となって安価なスローアウ ェイ式サイドカッタを提供することができるという利点も得ることができる。
【図1】本考案の一実施例を示すスローアウェイ式サイ
ドカッタの一方の側面11A側からの側面図である。
ドカッタの一方の側面11A側からの側面図である。
【図2】図1に示す実施例のX方向視の周面図である。
【図3】図1に示す実施例のYY断面図である。
【図4】図1に示す実施例によってカムシャフト20の
カム面22を切削する場合を示す図である。
カム面22を切削する場合を示す図である。
【図5】図4のZZ方向視の図である。
【図6】従来のスローアウェイ式サイドカッタの一例を
示す、一方の側面1A側からの側面図である。
示す、一方の側面1A側からの側面図である。
【図7】図6に示す従来例のV方向視の側面図である。
【図8】図6に示す従来例のWW断面図である。
11 カッタ本体 11A,11B カッタ本体側面 12 チップ取付座 12A 被削面切削用チップ取付座 12B 面取り用チップ取付座 13 チップ 14 クランプネジ 15 切刃 15A 第1の切刃(被削面切削用切刃) 15B 第2の切刃(面取り用切刃) 17 チップポケット C カッタ本体11の軸線
Claims (1)
- 【請求項1】 円盤状のカッタ本体の外周に被削面切削
用チップ取付座と面取り用チップ取付座とが形成され、
これらのチップ取付座のそれぞれに、切削切刃を突出さ
せてスローアウェイチップが装着されてなるスローアウ
ェイ式サイドカッタにおいて、 上記スローアウェイチップが多角形平板状をなし、該多
角形を形成する端面とこの端面に交差する周面とがなす
交差稜線部には第1の切刃が形成されるとともに、互い
に隣合う周面同志がなす交差稜線部には第2の切刃が形
成され、 かつ当該スローアウェイチップが、上記被削面切削用チ
ップ取付座にあっては上記第1の切刃を切削切刃とし、
また上記面取り用チップ取付座にあっては上記第2の切
刃を切削切刃とし、さらに該スローアウェイチップの厚
さ方向が上記カッタ本体の周方向に交差するようにして
上記チップ取付座に装着されていることを特徴とするス
ローアウェイ式サイドカッタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4279391U JP2524099Y2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | スローアウェイ式サイドカッタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4279391U JP2524099Y2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | スローアウェイ式サイドカッタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0512026U true JPH0512026U (ja) | 1993-02-19 |
JP2524099Y2 JP2524099Y2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=12645844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4279391U Expired - Fee Related JP2524099Y2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | スローアウェイ式サイドカッタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2524099Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20240097419A (ko) * | 2022-12-20 | 2024-06-27 | (주)세아제강 | 클래드 강관 가공장치 |
-
1991
- 1991-06-07 JP JP4279391U patent/JP2524099Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20240097419A (ko) * | 2022-12-20 | 2024-06-27 | (주)세아제강 | 클래드 강관 가공장치 |
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---|---|
JP2524099Y2 (ja) | 1997-01-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960910 |
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