JPH05117764A - 高強度ビードワイヤの製造方法 - Google Patents
高強度ビードワイヤの製造方法Info
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- JPH05117764A JPH05117764A JP27807491A JP27807491A JPH05117764A JP H05117764 A JPH05117764 A JP H05117764A JP 27807491 A JP27807491 A JP 27807491A JP 27807491 A JP27807491 A JP 27807491A JP H05117764 A JPH05117764 A JP H05117764A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、過共析鋼における粒界初析
セメンタイトの生成を完全に阻止し、かつ熱処理材の組
織を改良することによりビードワイヤ用高強度鋼線の製
造方法を提供することにある。 【構成】 重量比で C :0.90〜1.25%、 Si:0.15〜1.5%、 Mn:0.3〜1.0%、 Cr:0.1〜1.0%、 残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼線を加熱して
オーステナイト化した後、350〜400℃に保持され
た冷媒中で焼入れし、引き続き該冷媒中で恒温変態を完
了させることによりベイナイト組織とし、次いで加工度
80〜85%で伸線加工を施し、さらに伸線加工後の鋼
線を350〜450℃でブルーイングすることを特徴と
する高強度ビードワイヤの製造方法。
セメンタイトの生成を完全に阻止し、かつ熱処理材の組
織を改良することによりビードワイヤ用高強度鋼線の製
造方法を提供することにある。 【構成】 重量比で C :0.90〜1.25%、 Si:0.15〜1.5%、 Mn:0.3〜1.0%、 Cr:0.1〜1.0%、 残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼線を加熱して
オーステナイト化した後、350〜400℃に保持され
た冷媒中で焼入れし、引き続き該冷媒中で恒温変態を完
了させることによりベイナイト組織とし、次いで加工度
80〜85%で伸線加工を施し、さらに伸線加工後の鋼
線を350〜450℃でブルーイングすることを特徴と
する高強度ビードワイヤの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車タイヤ用高強度
ビードワイヤ、さらに詳しくは引張強さ250kgf/
mm2 以上の高強度ビードワイヤの製造方法に関する。
ビードワイヤ、さらに詳しくは引張強さ250kgf/
mm2 以上の高強度ビードワイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビードワイヤは、通常、高炭素鋼線にパ
テンティング処理を施して微細パーライト組織としたの
ち、伸線加工およびブルーイング処理工程を経て製造さ
れている。ビードワイヤ等の高炭素鋼線の強度を上げる
方策として、C含有率を上げることは、安価で高い効果
が得られるため工業的には最も望ましい方法である。し
かし、過共析領域、すなわち、通常、Cが0.9%を超
える領域では、パテンティング時に旧オーステナイト粒
界に沿って脆い初析セメンタイトがネットワーク状に生
成する。このため、伸線加工時、初析セメンタイトに沿
った粒界割れが発生しやすくなり、高減面率の伸線加工
は不可能となる。
テンティング処理を施して微細パーライト組織としたの
ち、伸線加工およびブルーイング処理工程を経て製造さ
れている。ビードワイヤ等の高炭素鋼線の強度を上げる
方策として、C含有率を上げることは、安価で高い効果
が得られるため工業的には最も望ましい方法である。し
かし、過共析領域、すなわち、通常、Cが0.9%を超
える領域では、パテンティング時に旧オーステナイト粒
界に沿って脆い初析セメンタイトがネットワーク状に生
成する。このため、伸線加工時、初析セメンタイトに沿
った粒界割れが発生しやすくなり、高減面率の伸線加工
は不可能となる。
【0003】従来、過共析鋼の伸線加工性を向上させる
方法として、熱処理ないしは合金元素の添加により初析
セメンタイトの生成を抑制する方法、あるいは伸線方法
を工夫することにより初析セメンタイト起因の延性劣化
を防止する方法が開発されている。たとえば、特公昭5
6−8893号公報には、熱処理により組織を粒状セメ
ンタイトの分散したパーライト組織に変える方法が開示
されている。これは、過共析鋼線をオーステナイト化
後、油焼入れ処理してマルテンサイト組織とした後、7
70〜930℃の温度域に急速加熱して粒状セメンタイ
トを析出せしめ、目標加熱温度に到達後、直ちに535
〜660℃の温度でパテンティング処理する方法であ
る。この方法は、伸線加工限界を高める方法としてはす
ぐれているが、粒状化したセメンタイトは層状に発達し
たセメンタイトと異なり、強化への寄与が小さい(パテ
ンティング後の強度が低く、伸線時の加工硬化も小さ
い)ため、C含有率を高めた効果を生かすことができな
い。
方法として、熱処理ないしは合金元素の添加により初析
セメンタイトの生成を抑制する方法、あるいは伸線方法
を工夫することにより初析セメンタイト起因の延性劣化
を防止する方法が開発されている。たとえば、特公昭5
6−8893号公報には、熱処理により組織を粒状セメ
ンタイトの分散したパーライト組織に変える方法が開示
されている。これは、過共析鋼線をオーステナイト化
後、油焼入れ処理してマルテンサイト組織とした後、7
70〜930℃の温度域に急速加熱して粒状セメンタイ
トを析出せしめ、目標加熱温度に到達後、直ちに535
〜660℃の温度でパテンティング処理する方法であ
る。この方法は、伸線加工限界を高める方法としてはす
ぐれているが、粒状化したセメンタイトは層状に発達し
たセメンタイトと異なり、強化への寄与が小さい(パテ
ンティング後の強度が低く、伸線時の加工硬化も小さ
い)ため、C含有率を高めた効果を生かすことができな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来技術では、過共析鋼を高強度ビードワイヤの製造に供
することはできない。本発明の目的は、過共析鋼におけ
る粒界初析セメンタイトの生成を完全に阻止し、かつ熱
処理材の組織を改良することによりビードワイヤ用高強
度鋼線の製造技術を提供することにある。
来技術では、過共析鋼を高強度ビードワイヤの製造に供
することはできない。本発明の目的は、過共析鋼におけ
る粒界初析セメンタイトの生成を完全に阻止し、かつ熱
処理材の組織を改良することによりビードワイヤ用高強
度鋼線の製造技術を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】すなわち、本
発明の要旨とするところは、重量比で C :0.90〜1.25%、 Si:0.15〜1.5%、 Mn:0.3〜1.0%、 Cr:0.1〜1.0%、 残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼線を加熱して
オーステナイト化した後、350〜400℃に保持され
た冷媒中で焼入れし、引き続き該冷媒中で恒温変態を完
了させることによりベイナイト組織とし、次いで加工度
80〜85%で伸線加工を施し、さらに伸線加工後の鋼
線を350〜450℃でブルーイングすることを特徴と
する高強度ビードワイヤの製造方法にある。
発明の要旨とするところは、重量比で C :0.90〜1.25%、 Si:0.15〜1.5%、 Mn:0.3〜1.0%、 Cr:0.1〜1.0%、 残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼線を加熱して
オーステナイト化した後、350〜400℃に保持され
た冷媒中で焼入れし、引き続き該冷媒中で恒温変態を完
了させることによりベイナイト組織とし、次いで加工度
80〜85%で伸線加工を施し、さらに伸線加工後の鋼
線を350〜450℃でブルーイングすることを特徴と
する高強度ビードワイヤの製造方法にある。
【0006】以下に、本発明を詳細に説明する。はじめ
に、本発明の成分限定理由について説明する。Cはベイ
ナイトの強度を上げるための有効かつ経済的な元素であ
り、本発明の最も重要な元素の一つである。C含有率を
上げるに伴ない、ベイナイト組織の強度ならびに伸線時
の加工硬化量が増大する。したがって、伸線加工により
高強度鋼線を得るためにはC含有量は高い方が有利であ
り、本発明では0.90%以上とする。一方、C含有率
が1.25%を超した場合、旧オーステナイト粒界にフ
ィルム状の初析セメンタイトが発生し、伸線加工性が著
しく劣化する。このため、C含有率の上限は1.25%
とする。
に、本発明の成分限定理由について説明する。Cはベイ
ナイトの強度を上げるための有効かつ経済的な元素であ
り、本発明の最も重要な元素の一つである。C含有率を
上げるに伴ない、ベイナイト組織の強度ならびに伸線時
の加工硬化量が増大する。したがって、伸線加工により
高強度鋼線を得るためにはC含有量は高い方が有利であ
り、本発明では0.90%以上とする。一方、C含有率
が1.25%を超した場合、旧オーステナイト粒界にフ
ィルム状の初析セメンタイトが発生し、伸線加工性が著
しく劣化する。このため、C含有率の上限は1.25%
とする。
【0007】Siは脱酸剤として0.15%以上添加す
る。一方、Siは合金元素として、フェライトに固溶し
て顕著な固溶強化作用を示す。また、フェライト中のS
iは伸線後の溶融亜鉛めっきやブルーイング時の強度低
下を低減させる効果を有するために、高強度鋼線の製造
には不可欠な元素である。しかし、Si含有率が1.5
%を超えると、伸線後の鋼線の延性が低下するため、
1.5%を上限とする。
る。一方、Siは合金元素として、フェライトに固溶し
て顕著な固溶強化作用を示す。また、フェライト中のS
iは伸線後の溶融亜鉛めっきやブルーイング時の強度低
下を低減させる効果を有するために、高強度鋼線の製造
には不可欠な元素である。しかし、Si含有率が1.5
%を超えると、伸線後の鋼線の延性が低下するため、
1.5%を上限とする。
【0008】Mnも脱酸剤として0.3%以上添加す
る。また、Mnは焼入れ性向上効果が大きいため、線径
が大きい場合には、Mn含有率を上げることにより断面
内の均一性を高めることが可能であり、伸線後の鋼線の
延性向上に有効である。しかし、1.0%を超えると、
中心偏析部にマルテンサイトが生成し伸線加工性が劣化
するため、1.0%を上限とする。
る。また、Mnは焼入れ性向上効果が大きいため、線径
が大きい場合には、Mn含有率を上げることにより断面
内の均一性を高めることが可能であり、伸線後の鋼線の
延性向上に有効である。しかし、1.0%を超えると、
中心偏析部にマルテンサイトが生成し伸線加工性が劣化
するため、1.0%を上限とする。
【0009】CrはTTT線図のノーズ温度を上昇させ
ることによりパーライトの生成を抑え、逆にベイナイト
の生成を促進させる効果を有する。このため、Cr含有
率を0.1%以上とする。Cr含有率が0.1%未満で
はその効果が十分でなく、一方、1.0%を超えるとベ
イナイト変態に要する時間が長くなり、生産性が著しく
低下するため、1.0%を上限とする。
ることによりパーライトの生成を抑え、逆にベイナイト
の生成を促進させる効果を有する。このため、Cr含有
率を0.1%以上とする。Cr含有率が0.1%未満で
はその効果が十分でなく、一方、1.0%を超えるとベ
イナイト変態に要する時間が長くなり、生産性が著しく
低下するため、1.0%を上限とする。
【0010】以上の組成の鋼線を加熱し、オーステナイ
ト化した後、350〜400℃に保持された冷媒中にて
焼入れし、ベイナイト変態させる。冷媒には、溶融鉛、
溶融塩、流動層等が使用される。冷媒温度が350℃未
満では、変態にきわめて長時間を要するため、工業的に
不利となるので、350℃を下限温度とする。一方、4
00℃を超えると、強度低下が大きく、伸線後、目標強
度を確保できないため、400℃を上限とする。
ト化した後、350〜400℃に保持された冷媒中にて
焼入れし、ベイナイト変態させる。冷媒には、溶融鉛、
溶融塩、流動層等が使用される。冷媒温度が350℃未
満では、変態にきわめて長時間を要するため、工業的に
不利となるので、350℃を下限温度とする。一方、4
00℃を超えると、強度低下が大きく、伸線後、目標強
度を確保できないため、400℃を上限とする。
【0011】次に、本発明における熱処理後の加工条件
について説明する。恒温変態によりベイナイト組織とし
た鋼線に、加工度(断面減少率)80〜85%の伸線加
工を施す。加工度が80%未満では、加工硬化量が不足
し目標とする強度が得られないため、80%を下限と
し、一方、85%を超えると延性が低下し、ブルーイン
グ後の鋼線(ビードワイヤ)の伸びが不足するため、8
5%を上限とする。
について説明する。恒温変態によりベイナイト組織とし
た鋼線に、加工度(断面減少率)80〜85%の伸線加
工を施す。加工度が80%未満では、加工硬化量が不足
し目標とする強度が得られないため、80%を下限と
し、一方、85%を超えると延性が低下し、ブルーイン
グ後の鋼線(ビードワイヤ)の伸びが不足するため、8
5%を上限とする。
【0012】伸線後の鋼線にはブルーイングを行う。ブ
ルーイングの目的は、鋼線に必要な伸びを付与すること
であり、通常、鋼線を溶融鉛ないしは流動層中を連続的
に通過させる方法で行われる。ブルーイング温度は、3
50℃未満では必要な伸びが得られず、一方、450℃
を超えると強度が低下するのみならず、捻回値も低下す
る。このため、ブルーイング温度の下限および上限は、
それぞれ350℃および450℃とする。
ルーイングの目的は、鋼線に必要な伸びを付与すること
であり、通常、鋼線を溶融鉛ないしは流動層中を連続的
に通過させる方法で行われる。ブルーイング温度は、3
50℃未満では必要な伸びが得られず、一方、450℃
を超えると強度が低下するのみならず、捻回値も低下す
る。このため、ブルーイング温度の下限および上限は、
それぞれ350℃および450℃とする。
【0013】
【実施例】以下、250kgf/mm2 以上の引張強さ
を有する高強度ビードワイヤの製造結果について説明す
る。なお、ビードワイヤの目標とする延性は、伸びが7
%以上、捻回値が30回以上である。表1に示す化学成
分の直径2.10〜2.70mmの鋼線を、鉛浴中で恒
温変態後、伸線加工により直径1.00mmの細線とし
た。次に、これらを340〜460℃に保持した鉛浴中
で15秒ブルーイングし、その後、置換めっき法により
ブロンズめっきを行って高強度ビードワイヤを製造し
た。
を有する高強度ビードワイヤの製造結果について説明す
る。なお、ビードワイヤの目標とする延性は、伸びが7
%以上、捻回値が30回以上である。表1に示す化学成
分の直径2.10〜2.70mmの鋼線を、鉛浴中で恒
温変態後、伸線加工により直径1.00mmの細線とし
た。次に、これらを340〜460℃に保持した鉛浴中
で15秒ブルーイングし、その後、置換めっき法により
ブロンズめっきを行って高強度ビードワイヤを製造し
た。
【0014】表1、表2(表1のつづき)には、鋼の化
学成分、恒温変態温度、伸線加工度、ブルーイング温度
およびビードワイヤの機械的性質を示す。A、B、C、
Dの各群は、主として、それぞれC、Si、Mn、Cr
含有率の影響を示したものである。C含有率が0.87
%(A−1)では目標強度が得られず、一方、1.35
%(A−7)では初析セメンタイトが生成し、伸線でき
なかった。
学成分、恒温変態温度、伸線加工度、ブルーイング温度
およびビードワイヤの機械的性質を示す。A、B、C、
Dの各群は、主として、それぞれC、Si、Mn、Cr
含有率の影響を示したものである。C含有率が0.87
%(A−1)では目標強度が得られず、一方、1.35
%(A−7)では初析セメンタイトが生成し、伸線でき
なかった。
【0015】Si含有率の増加により強度は増大する
が、1.63%(B−4)では延性不足となり、めっき
鋼線の伸びおよび捻回値が低下した。Mnが1.06%
(C−3)の場合は、中心偏析部に生成したマルテンサ
イトにより、めっき鋼線の伸びおよび捻回値は著しく低
下した。Cr含有率は0.05%(D−1)ではその効
果が小さく、目標とする伸びが得られない。一方、1.
20%(D−7)では、変態時間不足のためパテンティ
ング組織にマルテンサイトが発生したため、断線が頻発
し、伸び、捻回値も著しく劣化した。
が、1.63%(B−4)では延性不足となり、めっき
鋼線の伸びおよび捻回値が低下した。Mnが1.06%
(C−3)の場合は、中心偏析部に生成したマルテンサ
イトにより、めっき鋼線の伸びおよび捻回値は著しく低
下した。Cr含有率は0.05%(D−1)ではその効
果が小さく、目標とする伸びが得られない。一方、1.
20%(D−7)では、変態時間不足のためパテンティ
ング組織にマルテンサイトが発生したため、断線が頻発
し、伸び、捻回値も著しく劣化した。
【0016】従来法(E−1およびF−1)は、特公昭
56−8893号公報に開示された方法であり、過共析
鋼線をオーステナイト化後油焼入れし、その後、高周波
加熱により910℃に急速加熱して粒状化セメンタイト
を析出させ、直ちに600℃で鉛パテンティング処理を
行った。A−6は、鉛浴温度が350℃未満の場合、ま
たA−5は、鉛浴温度が400℃を超える場合である。
前者は伸びが不足し、一方、後者は強度が目標に未達で
ある。
56−8893号公報に開示された方法であり、過共析
鋼線をオーステナイト化後油焼入れし、その後、高周波
加熱により910℃に急速加熱して粒状化セメンタイト
を析出させ、直ちに600℃で鉛パテンティング処理を
行った。A−6は、鉛浴温度が350℃未満の場合、ま
たA−5は、鉛浴温度が400℃を超える場合である。
前者は伸びが不足し、一方、後者は強度が目標に未達で
ある。
【0017】A−3は、伸線加工度が80%未満の場
合、またD−4は伸線加工度が85%を超える場合であ
り、前者は強度、後者は伸びおよび捻回値が目標値を下
まわった。D−3は、ブルーイング温度が350℃未満
の場合、またB−2およびD−6はブルーイング温度が
450℃を超える場合であり、前者は伸びおよび捻回値
が不足し、一方、後者は強度が目標を下まわった。
合、またD−4は伸線加工度が85%を超える場合であ
り、前者は強度、後者は伸びおよび捻回値が目標値を下
まわった。D−3は、ブルーイング温度が350℃未満
の場合、またB−2およびD−6はブルーイング温度が
450℃を超える場合であり、前者は伸びおよび捻回値
が不足し、一方、後者は強度が目標を下まわった。
【0018】本発明に従って製造されたビードワイヤ
は、いずれも250kgf/mm2 以上の強度を有し、
従来法で製造されたものに比べて強度が高く、かつ高強
度であるにもかかわらず、延性、特に伸びが8%以上と
優れている。
は、いずれも250kgf/mm2 以上の強度を有し、
従来法で製造されたものに比べて強度が高く、かつ高強
度であるにもかかわらず、延性、特に伸びが8%以上と
優れている。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来より強度が高く、かつ伸びの優れたビードワイヤを
製造することが可能である。
従来より強度が高く、かつ伸びの優れたビードワイヤを
製造することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/18 7217−4K (72)発明者 川名 章文 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内
Claims (1)
- 【請求項1】 重量比でC :0.90〜1.25%、 Si:0.15〜1.5%、 Mn:0.3〜1.0%、 Cr:0.1〜1.0%、残部Feおよび不可避的不純
物からなる鋼線を加熱してオーステナイト化した後、3
50〜400℃に保持された冷媒中で焼入れし、引き続
き該冷媒中で恒温変態を完了させることによりベイナイ
ト組織とし、次いで加工度80〜85%で伸線加工を施
し、さらに伸線加工後の鋼線を350〜450℃でブル
ーイングすることを特徴とする高強度ビードワイヤの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3278074A JP2652099B2 (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 高強度ビードワイヤの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3278074A JP2652099B2 (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 高強度ビードワイヤの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05117764A true JPH05117764A (ja) | 1993-05-14 |
JP2652099B2 JP2652099B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=17592289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3278074A Expired - Lifetime JP2652099B2 (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 高強度ビードワイヤの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2652099B2 (ja) |
Cited By (4)
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JP2008038199A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-02-21 | Bridgestone Corp | 金属線材の延性回復方法 |
WO2015133614A1 (ja) * | 2014-03-06 | 2015-09-11 | 新日鐵住金株式会社 | 伸線加工性に優れた高炭素鋼線材とその製造方法 |
CN108060360A (zh) * | 2016-11-07 | 2018-05-22 | 株式会社Posco | 抗疲劳性优良的高强度钢丝及其制造方法 |
CN111050937A (zh) * | 2017-10-26 | 2020-04-21 | 弘德产业株式会社 | 高强度胎圈钢丝及其制造方法 |
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JPS5734333A (en) * | 1980-08-08 | 1982-02-24 | Hitachi Ltd | Proximity system double face exposure device |
JPS6365020A (ja) * | 1986-09-04 | 1988-03-23 | Daido Steel Co Ltd | 急速加熱焼入用表面硬化処理鋼の製造方法 |
JPH02125813A (ja) * | 1988-11-01 | 1990-05-14 | Sugita Seisen Kojo:Kk | ばね用オイルテンパー硬引丸鋼線並びにばねの製造方法 |
-
1991
- 1991-10-24 JP JP3278074A patent/JP2652099B2/ja not_active Expired - Lifetime
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