JPH0511638U - 原稿読取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 書籍や冊子などの複葉の原稿や厚みの大きな
原稿の読取りが可能で、かつ単葉で厚みの小さい一般の
原稿に対しては筐体の移動操作を伴うことなく読取を行
うことができる原稿読取装置を提供することにある。 【構成】 筐体（８）内に原稿（１）の搬送手段（５）
を備え、この搬送手段（５）で搬送される原稿（１）の
記録内容を読取ヘッド（１４）で読取る原稿読取装置に
おいて、読取ヘッド（１４）を筐体（８）の内方と外方
に選択的に位置させるヘッド位置変更手段（１３，１
５，１６，１７）を設けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【従来の技術】

本考案は、ポ―タブル型ファクシミリ装置等に用いて好適な原稿読取装置に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

図４は、従来のポ―タブ型ファクシミリ装置を例示している。このファクシ ミリ装置の送信時において、原稿１はガイド板２、３で案内されながら読取ヘッ ド４の位置まで送給され、その後、プラテンローラ５によって読取ヘッド４の読 取面４ａに圧接されながら搬送される。そして、読取ヘッド４によって記録内容 が読取られた原稿１は、ガイド板６、７で案内されながら移送されて筐体８の外 部に排出される。 なお、このファクシミリ装置の受信時においては、記録紙９がプラテンローラ １０によって記録ヘッド１１に圧接されながら搬送される。そして受信した画情 報は、この記録紙９の搬送中に記録ヘッド１１によって記録紙９に記録される。 図５は、従来のポ―タブ型ファクシミリ装置の他の例を示しており、このファ クシミリ装置の読取ヘッド４は、その読取面４ａが筐体８の外側方に向けられて いる。このファクシミリ装置で原稿１２を読取るさいには、筐体を図４における 上下方向に移動操作して該原稿１２の面上を読取ヘッド４で走査する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

図４に示したファクシミリ装置は、単葉で厚みの小さい一般の原稿の読取り は行えるものの、例えば、書籍や冊子などの複葉の原稿や厚みの大きな原稿につ いての読取りは不可能である。

【０００４】 一方、図５に示したファクシミリ装置は、書籍や冊子などの複葉の原稿や厚み の大きな原稿の読取りが可能である反面、上記一般の原稿を読取る場合において も筐体８の移動操作が必要であるという不便がある。

【０００５】 本考案の目的は、かかる状況に鑑み、書籍や冊子などの複葉の原稿や厚みの大 きな原稿の読取りが可能で、かつ単葉で厚みの小さい一般の原稿に対しては筐体 の移動操作を伴うことなく読取を行うことができる原稿読取装置を提供すること にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案では、筐体内に原稿の搬送手段を備え、この搬送手段で搬送される上 記原稿の記録内容を読取ヘッドで読取る原稿読取装置において、上記読取ヘッド を上記筐体の内方と外方に選択的に位置させるヘッド位置変更手段を設けるよう にしている。

【０００７】

【作用】

単葉で厚みの小さな一般の原稿を読取る場合には、読取ヘッドを上記筐体の 内方に位置させる。この場合には、該原稿が筐体内で搬送されながら読取ヘッド で読取られる。一方、書籍や冊子などの複葉の原稿や厚みの大きな原稿を読取る 場合には、読取ヘッドを筐体の外方に位置させた状態で原稿の面上を読取ヘッド で走査する。

【０００８】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。

【０００９】 図１は、ポ―タブル型ファクシミリ装置に適用した本考案に係る原稿読取装置 の一実施例を示している。なお、図１において、図４に示した要素と同一の要素 には同一の符号を付してある。

【００１０】 この実施例では、筐体８の右端部に円柱状のヘッド保持体１３が配設されてい る。このヘッド保持体１３には、該ヘッド保持体１３の中心軸線に沿う態様で、 かつ読取面１４ａが該保持体１３の周面に合致する態様で読取ヘッド１４が埋設 保持されている。

【００１１】 上記ヘッド保持体１３は、筐体８の右壁８ａに設けた開口１５内に位置され、 その右半部は該右壁８ａの外面側に露出している。また、このヘッド保持体１３ は、その中心軸線を通る軸１６が左右に突設されており、これらの軸１６は上記 開口１５の両側に突設した図２に示す軸受１７によってそれぞれ回動可能に支承 されている。したがって、ヘッド保持体１３は上記中心軸線を中心として回動可 能である。

【００１２】 図２に示すハンドル１８は、上記軸１６に連結されており、このハンドル１８ を矢印方向に回動操作することによってヘッド保持体１３を同方向に回動させる ことができる。なお、ハンドル１８が図２に示すように下方に向けられている状 態では、図１に示したように、読取ヘッド１４が筐体８内に位置されてその読取 面１４ａがプラテンローラ５に接する。また、ハンドル１８を図２に示す状態か ら１８０度回動操作した場合には、図３に示したように読取ヘッド１４が筐体８ の外方に位置される。そして、この実施例では、上記ハンドル１８の操作後に図 ２に示したロックネジ１９を締め付けて、ヘッド保持体１３を筐体８にロックさ せるようにしている。 なお、上記ロックネジ１９に代えて、いわゆるディテント機構などの適宜な回 動位置保持手段を用いても良い。

【００１３】 この実施例において、単葉で厚みの小さな原稿の記録内容を送信する場合には 、図１に示した位置に読取ヘッド１４をセットする。この状態で原稿１をガイド 板２、３に案内させながら読取ヘッド４の位置まで送給すると、該原稿１はプラ テンローラ５によって読取ヘッド４の読取面４ａに圧接されながら搬送され、そ の間に読取ヘッド４によってその記録内容が読取られる。そして、読取りを終了 した原稿１は、ガイド板６、７で案内されながら移送されて筐体８の外部に排出 される。

【００１４】 一方、書籍や冊子などの複葉の原稿や厚みの大きな原稿の記録内容を送信する 場合には、上記ハンドル１８を１８０度回動操作して、図３に示したように筐体 ８の外部に読取ヘッド１４をセットし、その後、原稿１２の面上で筐体８を図３ における上下方向に移動させる。この筐体８の移動操作によって読取ヘッド４が 原稿１２を走査し、この結果、該ヘッド４によって原稿１２の記録内容が読み取 られる。

【００１５】 なお、読取ヘッド４によって読取られた原稿８および１２の記録内容は、図示 していない送信制御部および電話回線を介して相手側ファクシミリ装置に送信さ れる。 また、ファクシミリ装置の受信時においては、記録紙９がプラテンローラ１０ によって記録ヘッド１１に圧接されながら搬送される。そして受信した画情報は 、この記録紙９の搬送中に記録ヘッド１１から記録紙９に記録される。

【００１６】 以上の説明から明らかなように、上記実施例に係る原稿読取装置によれば、１ つの読取ヘッド４を活用して、図４に示した従来装置の読取り機能と、図５に示 した従来装置の読取り機能の双方を得ることができる。

【００１７】 上記実施例の原稿読取装置は、ホ―タブル型ファクシミリ装置だけでなく、原 稿の読取りを必要とする複写機等の他の機器の読取り手段としても有効である。

【００１８】

【考案の効果】

本考案によれば、読取ヘッドを筐体内方と筐体外方に選択的に位置させるこ とができるので、単葉で厚みの小さい一般の原稿に対しては、読取ヘッドを筐体 内方に位置させることによって筐体の移動操作を伴うことなく原稿の読取を行う ことができ、また書籍や冊子などの複葉の原稿や厚みの大きな原稿に対しては、 読取ヘッドを筐体外方に位置させて原稿面上を走査することにより、原稿の読取 りを行うことができる。したがって、特にホ―タブル型ファクシミリ装置に用い る原稿読取手段として好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を概念的に示す断面図。

【図２】ヘッド保持体の外観形状と取付け態様を示した
斜視図。

【図３】読取ヘッドを筐体の外方に位置させた状態を示
す断面図。

【図４】従来のホ―タブル型ファクシミリ装置の一例を
概念的に示す断面図。

【図５】従来のホ―タブル型ファクシミリ装置の他の例
を概念的に示す断面図。

【符号の説明】

１，１２ 原稿 ２，３，６，７ ガイド板 ５ プラテンロ―ラ ８ 筐体 ９ 記録紙 １１ 記録ヘッド １３ ヘッド保持体 １４ 読取りヘッド １５ 開口 １６ 軸 １７ 軸受 １８ ハンドル １９ ロックネジ

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 筐体内に原稿の搬送手段を備え、この搬
   送手段で搬送される上記原稿の記録内容を読取ヘッドで
   読取る原稿読取装置において、 上記読取ヘッドを上記筐体の内方と外方に選択的に位置
   させるヘッド位置変更手段を設けたことを特徴とする原
   稿読取装置。