JPH05115832A - 金属薄帯の連続絶縁塗膜制御方法 - Google Patents
金属薄帯の連続絶縁塗膜制御方法Info
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- JPH05115832A JPH05115832A JP31191791A JP31191791A JPH05115832A JP H05115832 A JPH05115832 A JP H05115832A JP 31191791 A JP31191791 A JP 31191791A JP 31191791 A JP31191791 A JP 31191791A JP H05115832 A JPH05115832 A JP H05115832A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 商用周波数帯トランス用非晶質合金薄帯等の
金属薄帯に形成する絶縁塗膜の厚さを一定に制御する。 【構成】 ペイオフリール10から送り出される薄帯S
に塗布装置12で絶縁被膜形成材料である塗膜液Lを塗
布し、該薄帯の乾燥機24へ導き塗布された塗膜液Lを
乾燥して絶縁被膜を形成した後、巻取ロール26で巻き
取って絶縁被膜で被覆された薄帯S′を製造するに際
し、乾燥機24の出側に設置した赤外線分光器28で絶
縁被膜の赤外線分光分析を行い、その特定吸収の強さか
ら絶縁被膜の厚さを算出し、その厚さと目標値との誤差
を制御信号として前記塗布装置12の操業条件を制御す
る。
金属薄帯に形成する絶縁塗膜の厚さを一定に制御する。 【構成】 ペイオフリール10から送り出される薄帯S
に塗布装置12で絶縁被膜形成材料である塗膜液Lを塗
布し、該薄帯の乾燥機24へ導き塗布された塗膜液Lを
乾燥して絶縁被膜を形成した後、巻取ロール26で巻き
取って絶縁被膜で被覆された薄帯S′を製造するに際
し、乾燥機24の出側に設置した赤外線分光器28で絶
縁被膜の赤外線分光分析を行い、その特定吸収の強さか
ら絶縁被膜の厚さを算出し、その厚さと目標値との誤差
を制御信号として前記塗布装置12の操業条件を制御す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属薄帯の連続絶縁塗
膜制御方法、特に、商用周波数帯トランス用非晶質合金
薄帯に絶縁塗膜を塗布・形成する際に、その塗膜厚を一
定に制御することにより、工業製品として安定的に高品
質な絶縁被覆された金属薄帯を製造することができる金
属薄帯の連続絶縁塗膜制御方法に関する。
膜制御方法、特に、商用周波数帯トランス用非晶質合金
薄帯に絶縁塗膜を塗布・形成する際に、その塗膜厚を一
定に制御することにより、工業製品として安定的に高品
質な絶縁被覆された金属薄帯を製造することができる金
属薄帯の連続絶縁塗膜制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】変圧機用の鉄心材料等の用途に好適な金
属薄帯として、非晶質合金薄帯が用いられている。この
非晶質合金薄帯としては、例えばFe −B−Si 系等の
溶融合金を超急冷凝固させることにより、板厚30μm
前後の非晶質合金帯としたものがある。この非晶質合金
薄帯は軟磁性に優れ、特に超低鉄損を示すことから鉄心
材料として有用である。
属薄帯として、非晶質合金薄帯が用いられている。この
非晶質合金薄帯としては、例えばFe −B−Si 系等の
溶融合金を超急冷凝固させることにより、板厚30μm
前後の非晶質合金帯としたものがある。この非晶質合金
薄帯は軟磁性に優れ、特に超低鉄損を示すことから鉄心
材料として有用である。
【0003】従来、上記非晶質合金薄帯は、絶縁被膜を
施すことなく、変圧機の鉄心に用いられていたが、近年
の製造技術の進歩に伴い、その表面を平滑に形成できる
ようになった。その結果、そのままでは層間積層抵抗の
減少を招き、鉄心に加工した場合には渦流損が増加する
傾向にある。従って、上記非晶質合金薄帯は、その占積
率を低下させることなく、渦流損引いては全鉄損を減少
させるために、絶縁被膜を形成することが不可欠となっ
てきている。
施すことなく、変圧機の鉄心に用いられていたが、近年
の製造技術の進歩に伴い、その表面を平滑に形成できる
ようになった。その結果、そのままでは層間積層抵抗の
減少を招き、鉄心に加工した場合には渦流損が増加する
傾向にある。従って、上記非晶質合金薄帯は、その占積
率を低下させることなく、渦流損引いては全鉄損を減少
させるために、絶縁被膜を形成することが不可欠となっ
てきている。
【0004】上記非晶質金属薄帯に絶縁被膜を形成する
場合は、その絶縁被膜に歪みがなく、しかも焼鈍時に表
面結晶化により磁気特性を劣化させないものであること
が重要である。このような特性を備えた絶縁被膜の形成
方法としては、被膜形成材料としてリチウムシリケート
(特開昭62−57677)や、アルミナゾル(特開昭
62−56578)を用いるものが知られている。
場合は、その絶縁被膜に歪みがなく、しかも焼鈍時に表
面結晶化により磁気特性を劣化させないものであること
が重要である。このような特性を備えた絶縁被膜の形成
方法としては、被膜形成材料としてリチウムシリケート
(特開昭62−57677)や、アルミナゾル(特開昭
62−56578)を用いるものが知られている。
【0005】又、これら被膜形成材料を合金薄帯に塗布
した後、これを乾燥する有効な方法が、特開昭61−2
3770、61−9582等に開示されている。
した後、これを乾燥する有効な方法が、特開昭61−2
3770、61−9582等に開示されている。
【0006】上記絶縁被膜形成方法等により、絶縁被膜
を形成する場合は、確実に絶縁抵抗を付与すると共に、
占積率を極力抑えることが重要であり、そのためには、
絶縁被膜の厚さを、例えば0.05〜0.1μm 程度に
制御することが必要となる。
を形成する場合は、確実に絶縁抵抗を付与すると共に、
占積率を極力抑えることが重要であり、そのためには、
絶縁被膜の厚さを、例えば0.05〜0.1μm 程度に
制御することが必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記非
晶質合金薄帯に絶縁被膜を形成する場合の膜厚制御は、
従来ほとんど行われておらず、操業条件をプリセットし
て絶縁被膜を形成しているのが一般的である。
晶質合金薄帯に絶縁被膜を形成する場合の膜厚制御は、
従来ほとんど行われておらず、操業条件をプリセットし
て絶縁被膜を形成しているのが一般的である。
【0008】又、絶縁被膜の厚さを測定する方法として
は、上記非晶質合金薄帯とは板厚や被膜の厚さの異なる
珪素鋼板について、その入側と出側の板厚をX線で測定
し、その差から被膜厚を求めるものが知られているが、
この場合は設備が大掛かりである上に、精度的にも問題
がある。
は、上記非晶質合金薄帯とは板厚や被膜の厚さの異なる
珪素鋼板について、その入側と出側の板厚をX線で測定
し、その差から被膜厚を求めるものが知られているが、
この場合は設備が大掛かりである上に、精度的にも問題
がある。
【0009】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、金属薄帯に形成した絶縁被膜(塗
膜)の厚さを簡単な設備により容易且つ確実に測定でき
ると共に、その厚さに基づいて絶縁被膜を一定に制御す
ることができる、金属薄帯の連続絶縁塗膜制御方法を提
供することを課題とする。
くなされたもので、金属薄帯に形成した絶縁被膜(塗
膜)の厚さを簡単な設備により容易且つ確実に測定でき
ると共に、その厚さに基づいて絶縁被膜を一定に制御す
ることができる、金属薄帯の連続絶縁塗膜制御方法を提
供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続的に搬送
する金属薄帯に塗膜液を塗布し、該塗膜液を乾燥して絶
縁塗膜を形成するに際し、絶縁塗膜形成後の金属薄帯に
近接する位置に赤外線分光器を配置し、該赤外線分光器
で上記絶縁塗膜の特定吸収スペクトルを測定し、測定し
た上記特定吸収スペクトルの赤外線吸収量から上記絶縁
塗膜の厚さを算出し、算出した上記絶縁塗膜の厚さに基
づいて金属薄帯に対する塗膜液の塗布厚を制御すること
により、前記課題を達成したものである。
する金属薄帯に塗膜液を塗布し、該塗膜液を乾燥して絶
縁塗膜を形成するに際し、絶縁塗膜形成後の金属薄帯に
近接する位置に赤外線分光器を配置し、該赤外線分光器
で上記絶縁塗膜の特定吸収スペクトルを測定し、測定し
た上記特定吸収スペクトルの赤外線吸収量から上記絶縁
塗膜の厚さを算出し、算出した上記絶縁塗膜の厚さに基
づいて金属薄帯に対する塗膜液の塗布厚を制御すること
により、前記課題を達成したものである。
【0011】本発明は、又、前記金属薄帯の連続絶縁塗
膜制御方法において、金属薄帯に塗布する塗膜液をアル
ミナゾルを主成分とし、絶縁塗膜の厚さ測定に、波数7
50〜850cm-1の特定吸収スペクトルを使用すること
により、同様に前記課題を達成したものである。
膜制御方法において、金属薄帯に塗布する塗膜液をアル
ミナゾルを主成分とし、絶縁塗膜の厚さ測定に、波数7
50〜850cm-1の特定吸収スペクトルを使用すること
により、同様に前記課題を達成したものである。
【0012】本発明は、更に、金属薄帯の連続絶縁塗膜
制御方法において、金属薄帯に塗布する塗膜液をリチウ
ムシリケートを主成分とし、絶縁塗膜の厚さ測定に、波
数1200〜1300cm-1の特定吸収スペクトルを使用
することにより、同様に前記課題を達成したものであ
る。
制御方法において、金属薄帯に塗布する塗膜液をリチウ
ムシリケートを主成分とし、絶縁塗膜の厚さ測定に、波
数1200〜1300cm-1の特定吸収スペクトルを使用
することにより、同様に前記課題を達成したものであ
る。
【0013】
【作用】非晶質合金薄帯にリチウムシリケートやアルミ
ナゾルを主成分とする塗膜液を用いて絶縁被膜を形成す
ると、極めて電気絶縁等の特性の優れた絶縁被膜を形成
することができる。本発明者等は、種々検討した結果、
上記塗膜液を用いて形成する絶縁被膜は、赤外線分光ス
ペクトルにおいて特定吸収スペクトルを有し、その吸収
量と絶縁被膜の膜厚とは比例関係にあることを知見し
た。
ナゾルを主成分とする塗膜液を用いて絶縁被膜を形成す
ると、極めて電気絶縁等の特性の優れた絶縁被膜を形成
することができる。本発明者等は、種々検討した結果、
上記塗膜液を用いて形成する絶縁被膜は、赤外線分光ス
ペクトルにおいて特定吸収スペクトルを有し、その吸収
量と絶縁被膜の膜厚とは比例関係にあることを知見し
た。
【0014】本発明は、上記知見によりなされたもの
で、塗膜装置に赤外線分光器を設置し、オンラインで上
記特定吸収スペクトルを用いて塗膜厚さを測定すると共
に、その塗膜厚さを制御系へフィードバックすることに
より、目標の塗膜厚さに制御することを可能とするもの
である。
で、塗膜装置に赤外線分光器を設置し、オンラインで上
記特定吸収スペクトルを用いて塗膜厚さを測定すると共
に、その塗膜厚さを制御系へフィードバックすることに
より、目標の塗膜厚さに制御することを可能とするもの
である。
【0015】図1は、本発明に適用可能な非晶質合金薄
帯の絶縁被膜塗布システムの一例の全体構成を示す概略
構成図である。
帯の絶縁被膜塗布システムの一例の全体構成を示す概略
構成図である。
【0016】上記システムは、いわゆるグラビア方式を
採用したものであり、ペイオフリール10から送り出さ
れる薄帯Sは、塗布装置12へ搬送され、該塗布装置1
2により絶縁塗膜の形成材料である塗膜液が塗布される
ようになっている。
採用したものであり、ペイオフリール10から送り出さ
れる薄帯Sは、塗布装置12へ搬送され、該塗布装置1
2により絶縁塗膜の形成材料である塗膜液が塗布される
ようになっている。
【0017】この塗布装置12は、パン14に収容され
ている塗膜液Lを引き上げるグラビアロール16と、該
グラビアロールで引き上げられた塗膜液Lを受取り、薄
帯Sに転写するアプリケータロール18と、塗膜液Lを
転写する際に薄帯Sを押え付けるバックアップロール2
0とで構成されている。
ている塗膜液Lを引き上げるグラビアロール16と、該
グラビアロールで引き上げられた塗膜液Lを受取り、薄
帯Sに転写するアプリケータロール18と、塗膜液Lを
転写する際に薄帯Sを押え付けるバックアップロール2
0とで構成されている。
【0018】上記アプリケータロール18に供給される
塗膜液Lは、グラビアロール16に付着した液をドクタ
ーナイフ22により切り出すことにより、一定量の供給
が可能となっている。
塗膜液Lは、グラビアロール16に付着した液をドクタ
ーナイフ22により切り出すことにより、一定量の供給
が可能となっている。
【0019】上記薄帯Sに塗布される塗膜液Lの厚さ
は、上記ドクターナイフ22とグラビアロール16との
間のギャップを調整するか、又はロール周速を調整する
ことによって制御をすることができる。
は、上記ドクターナイフ22とグラビアロール16との
間のギャップを調整するか、又はロール周速を調整する
ことによって制御をすることができる。
【0020】上記塗布装置12により、塗膜液Lが塗布
された薄帯Sは乾燥機24へ搬送され、該乾燥機24を
通過する間に塗膜液Lが乾燥され、薄帯Sに固着されて
絶縁塗膜が形成される。その後、該薄帯Sは巻取ロール
26へ搬送され、該巻取ロール26に巻き取られて製品
の薄帯S′となる。
された薄帯Sは乾燥機24へ搬送され、該乾燥機24を
通過する間に塗膜液Lが乾燥され、薄帯Sに固着されて
絶縁塗膜が形成される。その後、該薄帯Sは巻取ロール
26へ搬送され、該巻取ロール26に巻き取られて製品
の薄帯S′となる。
【0021】上記絶縁被膜塗布システムでは、上記乾燥
機24の出側に赤外線分光器28が設置され、該赤外線
分光器28で測定した情報が解析装置30へ入力され、
絶縁塗膜の厚さに換算されると共に、その厚さを目標厚
と比較されるようになっている。
機24の出側に赤外線分光器28が設置され、該赤外線
分光器28で測定した情報が解析装置30へ入力され、
絶縁塗膜の厚さに換算されると共に、その厚さを目標厚
と比較されるようになっている。
【0022】従って、この解析装置30で絶縁塗膜の厚
さを目標値と比較した結果、誤差がある場合には、その
誤差信号32を上記塗布装置12へ出力し、該塗布装置
12のドクターナイフとグラビアロール16との間のギ
ャップを制御し、又グラビアロール16の周速を制御す
ることにより、上記薄帯Sに対して常に一定の厚さで塗
膜液Lを塗布することが可能となる。その結果、上記薄
帯に形成される絶縁塗膜の厚さをも常に一定に制御する
ことが可能となる。
さを目標値と比較した結果、誤差がある場合には、その
誤差信号32を上記塗布装置12へ出力し、該塗布装置
12のドクターナイフとグラビアロール16との間のギ
ャップを制御し、又グラビアロール16の周速を制御す
ることにより、上記薄帯Sに対して常に一定の厚さで塗
膜液Lを塗布することが可能となる。その結果、上記薄
帯に形成される絶縁塗膜の厚さをも常に一定に制御する
ことが可能となる。
【0023】次に、上記絶縁塗膜の厚さ測定の基本とな
った赤外線分光スペクトルについて説明する。
った赤外線分光スペクトルについて説明する。
【0024】図2は、アルミナゾルで形成した絶縁塗膜
の赤外線反射スペクトルであり、図3は同様にリチウム
シリケートで形成した絶縁塗膜の赤外線反射スペクトル
である。図2及び図3により、アルミナゾルの場合は波
数約800cm-1に、又、リチウムシリケートの場合は、
波数約1200cm-1に吸収が見られる。
の赤外線反射スペクトルであり、図3は同様にリチウム
シリケートで形成した絶縁塗膜の赤外線反射スペクトル
である。図2及び図3により、アルミナゾルの場合は波
数約800cm-1に、又、リチウムシリケートの場合は、
波数約1200cm-1に吸収が見られる。
【0025】上記特定吸収スペクトルについて、絶縁塗
膜の厚さと赤外線吸収量との間には、図4に示すよう
に、膜厚0.1μm まではほぼ直線的な関係があること
が認められる。従って、上記赤外線分光器28で特定吸
収スペクトルを測定すると共に、上記解析装置30によ
り、膜厚と赤外線吸収量との間の上記関係を利用するこ
とにより、瞬時に絶縁塗膜の膜厚を測定することが可能
となり、その測定値と目標値との誤差をフィードバック
制御信号として用いることにより、迅速に且つ高精度に
前記塗膜液Lの厚さ、即ち絶縁塗膜の厚さを常に所望値
に制御することが可能となる。
膜の厚さと赤外線吸収量との間には、図4に示すよう
に、膜厚0.1μm まではほぼ直線的な関係があること
が認められる。従って、上記赤外線分光器28で特定吸
収スペクトルを測定すると共に、上記解析装置30によ
り、膜厚と赤外線吸収量との間の上記関係を利用するこ
とにより、瞬時に絶縁塗膜の膜厚を測定することが可能
となり、その測定値と目標値との誤差をフィードバック
制御信号として用いることにより、迅速に且つ高精度に
前記塗膜液Lの厚さ、即ち絶縁塗膜の厚さを常に所望値
に制御することが可能となる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について説明す
る。
る。
【0027】(実施例1)前記図1に示したと同様の絶
縁被膜塗布システムを用い、Fe 78B13Si9(原
子%)の組成からなる幅200mmの非晶質合金薄帯に、
Al 2 O3 :10.32、CH3 COOH:3.05、
残部H2 O(重量%)のアルミナゾル塗膜液を粘度21
8c P(20℃)で塗布した。
縁被膜塗布システムを用い、Fe 78B13Si9(原
子%)の組成からなる幅200mmの非晶質合金薄帯に、
Al 2 O3 :10.32、CH3 COOH:3.05、
残部H2 O(重量%)のアルミナゾル塗膜液を粘度21
8c P(20℃)で塗布した。
【0028】上記アルミナゾルの塗布に際し、目標膜厚
0.1μm で制御しながら塗布した結果、5%の誤差範
囲内で絶縁被膜の厚さを制御することができた。形成さ
れた絶縁塗膜は十分な絶縁抵抗を備えており、又塗膜形
成後の薄帯をトロイダルに巻き、焼鈍した結果、鉄損で
0.06(W/Kg )の特性向上が見られた。
0.1μm で制御しながら塗布した結果、5%の誤差範
囲内で絶縁被膜の厚さを制御することができた。形成さ
れた絶縁塗膜は十分な絶縁抵抗を備えており、又塗膜形
成後の薄帯をトロイダルに巻き、焼鈍した結果、鉄損で
0.06(W/Kg )の特性向上が見られた。
【0029】(実施例2)実施例1と同様な方法によ
り、Si O2 :20、Li 2 O:1.3、残部H2 O
(重量%)のリチウムシリケート塗膜液を粘度6c P
(25℃)で用い、実施例1と同一の非晶質合金薄帯に
塗布した。その結果、膜厚の誤差は実施例1とほぼ同一
で、鉄損で0.05(W/Kg )の特性向上が認められ
た。
り、Si O2 :20、Li 2 O:1.3、残部H2 O
(重量%)のリチウムシリケート塗膜液を粘度6c P
(25℃)で用い、実施例1と同一の非晶質合金薄帯に
塗布した。その結果、膜厚の誤差は実施例1とほぼ同一
で、鉄損で0.05(W/Kg )の特性向上が認められ
た。
【0030】(比較例1)前記実施例1と同様の絶縁被
膜塗布システムを用い、赤外線分光器28による測定・
制御を行わずに、塗布装置12の操業条件をプリセット
するだけで同様の塗布実験を行った。その結果、膜厚の
誤差は長手方向に50%にも達し、占積率の低下が大き
くなると共に、塗膜液の不必要な消費が増大した。その
結果、占積率の低下と絶縁抵抗の向上が相殺され、結果
として鉄損の向上を認められなかった。
膜塗布システムを用い、赤外線分光器28による測定・
制御を行わずに、塗布装置12の操業条件をプリセット
するだけで同様の塗布実験を行った。その結果、膜厚の
誤差は長手方向に50%にも達し、占積率の低下が大き
くなると共に、塗膜液の不必要な消費が増大した。その
結果、占積率の低下と絶縁抵抗の向上が相殺され、結果
として鉄損の向上を認められなかった。
【0031】以上、本発明を具体的に説明したが、本発
明は、前記実施例に示したものに限られるものでなく、
その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
明は、前記実施例に示したものに限られるものでなく、
その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0032】例えば、本発明に適用可能な絶縁被膜塗布
システムは、前記実施例に示したものに限られるもので
ないことは言うまでもない。
システムは、前記実施例に示したものに限られるもので
ないことは言うまでもない。
【0033】又、非晶質合金薄帯も実施例に示したもの
に限られるものでなく、絶縁塗膜の形成材料も前記アル
ミナゾル又はリチウムシリケートに限定されるものでな
い。
に限られるものでなく、絶縁塗膜の形成材料も前記アル
ミナゾル又はリチウムシリケートに限定されるものでな
い。
【0034】又、アルミナゾル又はリチウムシリケート
の成分組成も、前記実施例に示したものに限られるもの
でなく、任意に変更可能である。
の成分組成も、前記実施例に示したものに限られるもの
でなく、任意に変更可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、非
晶質合金薄帯等の金属薄帯に形成する絶縁塗膜の厚さ
を、簡単な装置構成により高精度に制御することが可能
となる。
晶質合金薄帯等の金属薄帯に形成する絶縁塗膜の厚さ
を、簡単な装置構成により高精度に制御することが可能
となる。
【0036】従って、絶縁被膜付鋼帯を安定した製品品
質の下で大量生産することが可能となり、製品のコスト
ダウンに寄与することも可能となる。
質の下で大量生産することが可能となり、製品のコスト
ダウンに寄与することも可能となる。
【図1】図1は、本発明に適用可能な絶縁被膜塗布シス
テムの全体を示す概略構成図である。
テムの全体を示す概略構成図である。
【図2】図2は、アルミナゾルで形成した絶縁塗膜の赤
外線反射スペクトルを示す線図である。
外線反射スペクトルを示す線図である。
【図3】図3は、リチウムシリケートで形成した絶縁塗
膜の赤外線反射スペクトルを示す線図である。
膜の赤外線反射スペクトルを示す線図である。
【図4】図4は、赤外線吸収量と被膜厚との関係を示す
線図である。
線図である。
10…ペイオフリール、 S…薄帯、 L…塗膜液、 12…塗布装置、 14…パン、 16…グラビアロール、 18…アプリケータロール、 20…バックアップロール、 22…ドクターナイフ、 24…乾燥機、 26…巻取ロール、 28…赤外線分光器、 30…解析装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01B 11/06 Z 7625−2F
Claims (3)
- 【請求項1】連続的に搬送する金属薄帯に塗膜液を塗布
し、該塗膜液を乾燥して絶縁塗膜を形成するに際し、 絶縁塗膜形成後の金属薄帯に近接する位置に赤外線分光
器を配置し、 該赤外線分光器で上記絶縁塗膜の特定吸収スペクトルを
測定し、 測定した上記特定吸収スペクトルの赤外線吸収量から上
記絶縁塗膜の厚さを算出し、 算出した上記絶縁塗膜の厚さに基づいて金属薄帯に対す
る塗膜液の塗布厚を制御することを特徴とする金属薄帯
の連続絶縁塗膜制御方法。 - 【請求項2】請求項1において、 金属薄帯に塗布する塗膜液がアルミナゾルを主成分と
し、 絶縁塗膜の厚さ測定に、波数750〜850cm-1の特定
吸収スペクトルを使用することを特徴とする金属薄帯の
連続絶縁塗膜制御方法。 - 【請求項3】請求項1において、 金属薄帯に塗布する塗膜液がリチウムシリケートを主成
分とし、 絶縁塗膜の厚さ測定に、波数1200〜1300cm-1の
特定吸収スペクトルを使用することを特徴とする金属薄
帯の連続絶縁塗膜制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31191791A JPH05115832A (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 金属薄帯の連続絶縁塗膜制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31191791A JPH05115832A (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 金属薄帯の連続絶縁塗膜制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05115832A true JPH05115832A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=18022979
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31191791A Pending JPH05115832A (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 金属薄帯の連続絶縁塗膜制御方法 |
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JP (1) | JPH05115832A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1991
- 1991-10-30 JP JP31191791A patent/JPH05115832A/ja active Pending
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KR20170051661A (ko) | 2015-10-30 | 2017-05-12 | 주식회사 포스코 | 강판의 후처리 검사 장치 및 방법 |
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