JPH05115184A - 振動型モーターの駆動装置 - Google Patents

振動型モーターの駆動装置

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JPH05115184A
JPH05115184A JP3273966A JP27396691A JPH05115184A JP H05115184 A JPH05115184 A JP H05115184A JP 3273966 A JP3273966 A JP 3273966A JP 27396691 A JP27396691 A JP 27396691A JP H05115184 A JPH05115184 A JP H05115184A
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vibration
driving
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 振動型モーターの駆動周波数を簡単な構成で
適正周波数にセットする駆動装置を提供する。 【構成】 モーター110の回転数は、回転数検出装置
106により検出されマイコン100に入力される。マ
イコン100はモータ110を制御するマイクロコンピ
ュータである。VCO電圧発振器102の出力は2つに
分岐され、一方は増巾器104に他方は移相器103に
入力される。移相器103は、入力信号をモータ110
の回転方向に応じて位相を+90゜あるいは−90゜の
いづれかにずらした後増巾器105に出力する。増巾器
104及び105は、入力信号をモータ110の駆動に
適した大きさに増巾し出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波等の振動を利用
した超音波モーター等の振動型モーターの駆動装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】超音波モーターを効率良く駆動するため
には、モーターを機械的共振周波数で駆動することが望
まれており、モーターの振動状態を検出する素子を設
け、この素子からの信号と駆動信号との位相差が一定と
なるように、駆動周波数を制御する方法が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、上記従来
例では、モーターの振動状態を検出するための素子を設
け、この素子からの信号と駆動信号との位相差を用いて
駆動周波数を制御するために、振動状態検出素子と位相
差検出回路を必要とし、コストアップ及び電気回路が複
雑になるという欠点があった。
【0004】更に、振動子に振動状態検出素子を設けて
いるために、この素子と振動子の間で機械的損失を生
じ、振動型モーターの効率を低下させるという欠点があ
った。
【0005】特に以下に述べる棒状振動型モーターの場
合は、従来の円環型の振動型モーターで実施されてい
た。振動発生用圧電素子の一部を振動状態検出素子に用
いることが不可能なために、振動状態検出のために、振
動発生用圧電素子と同一の圧電素子を更に加える必要が
あり、大幅なコストアップと振動状態検出素子による大
きな機械的損失による効率の低下を招いていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、駆動用電源
周波数変更手段と、回転数検出手段を設け、回転数検出
周波数における回転数に基づいて、駆動用電源周波数を
制御することにより、振動状態検出素子及び位相差検出
回路を廃止して駆動制御を可能となし、もってコストダ
ウンをはかれるとともに、振動状態検出素子による機械
的損失をなくすことができ、効率の高い振動型モーター
を実現するものである。
【0007】
【実施例】図1は、本発明の実施例を示すブロック図で
ある。図1において、100は振動型モーターを制御す
るマイクロコンピューター(以下マイコンと称す。)で
あり制御信号を出力する。101はD/Aデジタルアナ
ログコンバーター(8ビット)であり、図2のようにマ
イコン100からの入力に応じた電圧Vを出力する。1
02はVCO電圧制御発振器であり、図3のように、D
/Aデジタルアナログコンバーター101からの入力電
圧Vに応じた周波数fの交流電圧を出力する。
【0008】VCO電圧制御発振器102の出力は2つ
に分岐され、一方は増幅器104に、他方は移相器10
3にそれぞれ入力される。移相器103は、入力信号を
モーター110の回転方向に応じて、位相を+90°あ
るいは−90°のいずれかにずらした後に、増幅器10
5に出力する。
【0009】増幅器104及び105は、入力信号をモ
ーター110の駆動に適した大きさに増幅し、モーター
110に出力する。
【0010】以上の構成になっているために、振動型モ
ーター110はマイコン100の制御信号に応じた周波
数で駆動される。
【0011】なお、振動型モーター110の構成は後に
詳しく述べる。
【0012】106は、回転数検出装置であり、フォト
トランジスタ107、パルス盤108、発光ダイオード
109により構成されている。
【0013】パルス盤108は、モーター110の回転
に対応して回転するよう構成されており、モーター11
0の回転数は、回転数検出装置106により検出されマ
イコン100に入力される。
【0014】図4は、本発明の振動型モーター110の
実施例の断面図である。全長は取り付け用フランジ部材
をいれて28mm、振動子の直径は10mmである。
【0015】図5は、振動型モーター110の振動子の
分解図である。圧電素子3−A、3−Bは中心軸を境界
線(3−A−a、3−B−a)として一枚の圧電素子の
中で分極方向を逆転させている。
【0016】図のように、4枚の圧電素子を配置し、電
極板2、金属部材1、押え用金属部材4の間に図6の様
な電圧を印加することにより、圧電素子3−A(以下A
相用圧電素子と記す)による振動と、前記境界線が、直
角な圧電素子3−B(以下B相用圧電素子と記す)によ
る振動により、図7に示すように振動子9にその軸心l
を中心とした縄飛び振動を与える。
【0017】図4に戻り振動子の端面には45°のテー
パになっている摩擦摺動部1−eがあり、該摩擦摺動部
の任意の1点は該テーパ面と略垂直な方向に運動し振動
子の軸心方向から見てそれは円運動で、KN−SiCメ
ッキした該摩擦摺動部と接する硬質アルマイト処理した
ロータ8に回転運動を与える。13はポリアセタール樹
脂製のギア部材で、ロータの回転力は摩擦クラッチ部8
−aを介してギア部材に伝達される仕組みになってい
る。該摩擦クラッチ部で発生する最大の摩擦回転力は、
振動静止時に前記摩擦摺動部が発生する摩擦回転力より
小さく設定されているため、ロータが振動子の縄飛び運
動によって回転する時の起動トルクは、前記摩擦クラッ
チ部の最大の摩擦回転力によって決まる。逆に、振動静
止時にギヤ部材13側から回転力を受けると、該摩擦ク
ラッチ部で滑りが起こる構造になっている。ベアリング
部材14は、ギア部材13の相手ギヤ(不図示)とのか
み合いによって発生するラジアル方向の力と、前記摩擦
摺動部1−eに適切な圧接力を与えるよう設けられたバ
ネ部材15の圧縮力に応じたスラスト方向の反力を同時
に受けている。離隔接触用部材はポリアセタール樹脂製
で、ベアリング部材の内径にかん合されて配置され、バ
ネ部材の反力を受けると同時に黄銅製金属ブロック1の
内径側に20μm程度のクリアランスでかん合されてい
る。該離隔接触用部材の役割はロータの軸心を略決める
もので、本実施例の場合それ自身は回転しない。つま
り、前記摩擦摺動部1−eは円錐のテーパ形状を呈して
いるわけであるが、この狭いテーパ部分だけで接してい
ては、ロータの軸心はすりこぎ運動(=円錐の母線形状
を軌跡とする運動)を起こしてしまい、ロータは安定し
た回転をしない。そのため、該離隔接触用部材の離隔接
触部16−aが本実施例の場合、金属ブロックの内径側
に接触することで、ロータの倒れに応じて復元力を与
え、ロータの軸心が振動子の軸心に対して大きく倒れる
ことを防止し、その結果すりこぎ運動も極力抑えるよう
になっている。更に、取り付け用フランジ17はかしめ
用軸部材7の先端の軸ねじ部7−bでしめ付けられてお
り、該かしめ用軸部材7には小径軸部7−cが設けられ
て、振動子の振動をこの小径軸部で絶縁し、前記取り付
け用フランジ部材には振動がほとんど伝達されない様に
なっている。また、該かしめ用軸部材の軸ねじ部の反対
側の端面にはスリット7−dが、軸方向に見て十文字に
入れてあり、かしめ用ブッシュ部材6を圧入しやすくし
ている。スプリングワッシャ部材5は厚さ0.5mmの
圧電素子に適切な圧接力を与えるためと、振動によって
その圧接力が変化しない様にするため設けられている。
また、厚さ0.1mmで燐青銅製の4枚の電極板のうち
図中下から3番目の電極板は内径側でボルトに接してお
り、図中1番下側の電極板と共に接地となっている。な
お、くびれ1−fは振動子の1次曲げ振動モードの共振
動周波数を低下させ、摩擦摺動部の変位を拡大する効果
がある。
【0018】また、ロータ8にはパルス盤108が接着
固定されており、発光ダイオード109、フォトトラン
ジスタ107とにより、回転数検出装置106を形成し
ている。
【0019】上記振動型モーター駆動装置の動作を図
8、図9を用いて説明する。なお、図9のフローは図1
のマイコン100に内蔵されたROMにプログラムされ
ているものとする。不図示のスタートスイッチをオンと
することでステップ1から実行される。 ステップ1:スタート。 ステップ2:周波数の設定を初期化するf(FF)。 ステップ3:増幅器104、105をオンとする。 ステップ4:MN=MN−1とし周波数を−ステップ分
(Δf)低くする。今初期周波数はFFであるので、M
N=FF−1となる。 ステップ5:MNがK0になったかチェックする。周波
数f(MN)がf(K0)となるまでステップ4、5が
繰り返される。 ステップ6:上記検出装置106にて検出される。振動
型モーターの回転数NがN0より大きいかチェックする
(回転数N0でモーターを駆動する周波数を切り換え
る。なお、N0はあらかじめ実験により求められてい
る。)。 ステップ7:周波数f(K0)での回転数がN0よりも高
い時、K=K1とする(f(K1)は負荷が軽い場合にモ
ーターを駆動するのに最も適した周波数であり、あらか
じめ実験により求められている。)。 ステップ8:周波数f(K0)での回転数がN0よりも低
い時、K=K2とする(f(K2)は負荷が重い場合にモ
ーターを駆動するのに最も適した周波数であり、あらか
じめ実験により求められている。)。 ステップ9:MN=MN−1とし、周波数をΔf低くす
る。 ステップ10:MNがKになったかチェックする。周波
数f(MN)がf(K1)またはf(K2)となるまでス
テップ9、10を繰り返す。 ステップ11:終わり。
【0020】図8は周波数fと回転数Nの関係を示した
図である。
【0021】(1)は負荷が小さい場合である。周波数
1より高い周波数ではモーターは回転しない。周波数
1から周波数を下げていくと、それに伴い回転数Nは
増加する。更に、周波数を下げていき、周波数fAのA
点に達すると、回転数は急激に減少し0に下がってしま
う。
【0022】(2)は、(1)より負荷が大きくこのモ
ーターの最大負荷の場合である。(2)の場合、(1)
に比べ回転し始める周波数f1′は(1)に比べ低く回
転数が0に下がってしまう周波数fA′は(1)に比べ
高くなっている。また、同一周波数における回転数は低
い。
【0023】例えば、(1)について最適な周波数fK1
で駆動すると、(2)の場合回転は0になり、一方
(2)について最適な周波数fK2で駆動すると、(1)
の場合十分な回転数を得られない。したがって、それぞ
れの負荷に応じた駆動周波数を設定する必要がある。
【0024】前記図9のフローチャートを図8の負荷の
小さい(1)に適用した場合を考える。
【0025】ステップ1で周波数をf1(FF)に初期
設定し、増幅器104、105をオンする。これにて圧
電素子3A、3Bには上記周波数の駆動信号が印加され
る。
【0026】以後フローチャートに従い(ステップ
4)、周波数を下げていくとそれに伴い回転数Nは増加
する。
【0027】周波数fK0の時に、回転数NがN0より大
きいかチェックする(ステップ5、6)。
【0028】上記(1)の場合の周波数N1はN0より大
きいので、K=K1とする(ステップ7)。
【0029】更に、周波数を下げていき(ステップ
9)、周波数fK1を駆動周波数とする。この駆動周波数
K1は、周波数fK0の時のモーター回転数NがN0より
大きくなる負荷の場合に、回転数が0に下がってしまわ
ないようにあらかじめ実験により求めてある。
【0030】次に、最大負荷(2)の場合について考え
る。(2)の場合、初期周波数f1で駆動してもモータ
ーは回転せず、前記フローチャートに従い周波数を下げ
ていき、周波数f1′でモーターは回転を始める。更
に、周波数を下げていくと、それに伴い回転数Nは増加
する。周波数fK0の時に、回転数NがN0より大きいか
チェックする。(2)の場合の回転数N2はN0より小さ
いので、K=K2とする。さらに、周波数を下げてい
き、周波数fK2を駆動周波数とする。この駆動周波数f
K2は、周波数fK0の時のモーターの回転数Nが、N0
り小さくなる負荷の場合に回転数が0に下がってしまわ
ないように、あらかじめ実験により求めている。
【0031】以上説明した様に、本実施例による振動型
モーター駆動装置を用いると負荷の大小によらず、それ
ぞれの負荷に最も適した駆動周波数の設定が行えモータ
ーから大きな機械的出力を得ることができる。
【0032】なお、本実施例では、周波数fK0の時のモ
ーターの周波数により、駆動周波数を2つに設定してい
るが、もっと多くの周波数に分割設定しても同様の効果
か得られ、この場合より細く最適化を行うことができ
る。
【0033】また、上記実施例では駆動周波数がf(K
0)の時の回転数に応じてKをK1またはK2にセットし
ているが、モーターが回転を開始した時の周波数f1
1′(図8)を検知してfS<f1の時にKを、K1
た、fS>f1′の時にK2にセットしても良い。また更
に回転数がN0となった時の周波数がf(K0)よりも高
いか低いかを検知し、高い時にはK1を低い時にはK2
セットする様にしても良い。
【0034】図10は、本発明による振動型モーターの
駆動装置を用いたモーターをカメラのフィルム巻上に実
施した例である。
【0035】図において、200はカメラ、201は振
動型モーターの駆動装置、202は伝達装置、203は
フィルム巻上スプール、110は振動型モーターであ
る。
【0036】モーター110は、前述した様に駆動装置
201により制御され出力は伝達装置202によりフィ
ルム巻上スプール203に伝えられ、巻上スプール20
3の回転により、不図示のフィルムが巻き上げられる。
この場合、本発明による駆動装置201を用いるため
に、モーター110はフィルム負荷の大小によらず最適
な周波数で駆動されているため大きな出力を出すことが
できる。
【0037】また、位相差検出回路及び振動状態検出素
子が不要なため低コストを実現している。
【0038】そして、モーターの特徴である、低回転、
高トルク、低騒音を生かし、従来に電磁モーターを用い
た物に比べ、格段の静粛性を実現できる。
【0039】なお、本発明を円環型超音波モーターに用
いても同様の効果が得られる。
【0040】
【発明の効果】以上述べた様に本発明では、駆動用電源
周波数変更手段と回転数検出手段を設け、回転数検出周
波数における回転数に基づいて、駆動用電源周波数を制
御することにより、振動状態検出素子及び位相差検出回
路を廃止できコストダウンをはかれるとともに、振動状
態検出素子による機械的損失をなくすことができ、効率
の高い振動型モーターを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図。
【図2】D/Aデジタルアナログコンバーターの説明
図。
【図3】VCO電圧制御発振器の説明図。
【図4】本発明の振動型モーターの断面図。
【図5】図4に示した振動型モーターの振動子の分解
図。
【図6】図4に示した振動型モーターに印加する電圧を
示す説明図。
【図7】図4に示した振動型モーターの振動の様子を示
す説明図。
【図8】本発明の実施例を説明するf−N線図。
【図9】本発明の実施例を説明するフローチャート。
【図10】本発明のモーターをカメラに組み込んだ実施
例を示す構成図。
【符号の説明】
100 マイコン 101 D/Aデジタルアナログコンバーター 102 VCO電圧制御発振器 103 移送器 104、105 増幅器 106 回転数検出装置 110 超音波モーター

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動型モーターの駆動装置において、モ
    ーター駆動用電源周波数を変更する変更手段と、モータ
    ーの回転数を検出する回転数検出手段と、前記変更手段
    で変更される周波数とその時の回転数の関係または検出
    手段にて検出される回転数と、その時の周波数の関係に
    応じて上記電源周波数を設定することを特徴とする振動
    型モーターの駆動装置。
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