JPH05113179A

JPH05113179A - ポンプの交互運転方法

Info

Publication number: JPH05113179A
Application number: JP27401991A
Authority: JP
Inventors: Yoichi Yamamoto; 陽一山本
Original assignee: Torishima Pump Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Torishima Pump Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1991-10-22
Filing date: 1991-10-22
Publication date: 1993-05-07

Abstract

(57)【要約】【目的】交互運転されるポンプの運転時間の均一化、
運転操作性の向上を図る。【構成】ポンプの台数を追加して運転すべき流量と、
ポンプの台数を減少して運転すべき流量を検出する流量
検出手段と、前モードで第１位のポンプが次モードでは
最終位となるようにポンプの運転順序を順次ずらして設
定した複数のモードとを設け、流量増加時には前記流量
検出手段からの信号に基づき、あるモードにしたがって
ポンプを順次起動して追加運転し、流量減少時には前記
流量検出手段からの信号に基づいて自動的に次モードに
切り換え、この新モードに従ってポンプを停止して台数
減少運転をする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ポンプの交互運転方法
に関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
に、排水、中継、配水、給水、または送水設備において
は、ポンプの経済的な運転を行なうため、流量の変動に
応じて必要な稼働台数を選択できるように、複数台のポ
ンプが設置されている。かかるポンプ場では、例えば３
台目のポンプを運転中に流量が４台目運転必要流量まで
増加すると、４台目のポンプを自動的に起動して運転台
数を追加し、流量が４台目運転不要流量まで低下する
と、４台目のポンプを自動的に停止して３台のポンプを
運転するようになっている。

【０００３】しかしながら、このようなポンプの運転方
法では、運転順序がより先のポンプほど運転時間が長
く、第１位のポンプは常に運転されることになる。これ
に対して、運転順序がより後のポンプほど運転時間が短
くなり、最終位のポンプは殆ど運転されることがないと
いうことも有り得る。そのため、各ポンプの運転時間が
著しく異なり、一部のポンプだけに故障、部品の消耗等
が生じ易くなる、という問題点があった。

【０００４】そこで、各ポンプの運転時間が均一になる
ようにするために、ポンプの運転順序が異なる複数のモ
ードと、これらのモードを手動で随時選択できるセレク
タースイッチとを設け、このセレクタースイッチにより
モード１が選択されているときには、必要流量が増加し
ていくと、Ｎｏ．１→Ｎｏ．２→Ｎｏ．３→Ｎｏ．４→
Ｎｏ．５の順序でポンプが起動し、必要流量が減少して
いくと、逆にＮｏ．５→Ｎｏ．４→Ｎｏ．３→Ｎｏ．２
→Ｎｏ．１の順に停止し、また、セレクタースイッチに
よりモード２に切り換えると、ポンプの起動順序を、Ｎ
ｏ．２→Ｎｏ．３→Ｎｏ．４→Ｎｏ．５→Ｎｏ．１、停
止順序を、Ｎｏ．１→Ｎｏ．５→Ｎｏ．４→Ｎｏ．３→
Ｎｏ．２に設定する方法が提案されている。この運転方
法によれば、モードを切り換えることによって、モード
１で最も運転時間の長かったＮｏ．１のポンプがモード
２では最終位に設定されるので、確かに特定のポンプの
運転が継続するという問題は解消される。

【０００５】しかしながら、前記セレクタースイッチに
より定期的にモード切換を行なう運転方法では、オペレ
ータの操作が極めて複雑になるうえ、必要流量の変動が
激しい場合には必ずしも各ポンプの運転時間が均一にな
るものではないという問題があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係るポンプの交
互運転方法は、前記問題点を解決するためになされたも
ので、ポンプの台数を追加して運転すべき流量と、ポン
プの台数を減少して運転すべき流量を検出する流量検出
手段と、前モードで第１位のポンプが次モードでは最終
位となるようにポンプの運転順序を順次ずらして設定し
た複数のモードとを設け、流量増加時には前記流量検出
手段からの信号に基づき、あるモードにしたがってポン
プを順次起動して追加運転し、流量減少時には前記流量
検出手段からの信号に基づいて自動的に次モードに切り
換え、この新モードに従ってポンプを停止して台数減少
運転をする、ものである。

【０００７】前記運転方法によれば、必要流量の増加時
には、あるモードの運転順序に従って台数が追加され
る。また、必要流量の減少時には、自動的に次モードに
切り換えられ、この新モードでは前モードで運転時間の
最も長かった第１位のポンプが最終位に設定される。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
て説明する。図１は本発明を適用したポンプ装置を示
し、１は図示しない貯水池等に連通する吸水槽である。
２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ，２ｅはそれぞれＮｏ．１，Ｎ
ｏ．２，Ｎｏ．３，Ｎｏ．４，Ｎｏ．５ポンプで、吸水
槽１内の貯水は並列運転により集合管３を介して配水さ
れるようになっている。４は流量計で、吐出集合管３の
流量に応じて電流値が変化する信号を発するようになっ
ており、ポンプの台数を追加して運転すべき起動流量、
すなわち、１台目起動流量から５台目起動流量までと、
ポンプの台数を減少して運転すべき停止流量、すなわ
ち、５台目停止流量から１台目停止流量までの、合計１
０個の流量が、例えば４ｍＡから２０ｍＡの範囲に入る
ように調整されている。なお、前記起動流量と対応する
停止流量は、起動流量の方が停止流量よりも大きく設定
してあり、例えば、３台目起動流量と３台目停止流量と
では、３台目起動流量の方が３台目停止流量よりも大き
くなっている。

【０００９】前記ポンプ装置には、図２に示すように、
セレクタースイッッチ５、押しボタンスイッチ６、プロ
グラマブルコントローラ７、表示灯８、メインコンタク
ター入，切操作回路９、からなる制御装置が設けてあ
る。前記セレクタースイッッチ５は、各ポンプの運転・
停止を手動で行なうか、自動で行なうかを選択するため
のもので、「自動」が選択されているときは、その選択
信号がプログラマブルコントローラ７に入力され、「手
動」が選択されているときは、その選択信号は押しボタ
ンスイッチ６に入力されるようになっている。押しボタ
ンスイッチ６は、手動操作により各ポンプ２ａ〜２ｅに
対する個別の起動信号を出力するようになっている。プ
ログラマブルコントローラ７は、流量変換回路１０、モ
ード切換回路１１、およびポンプ運転自動制御回路１
２、で構成されている。

【００１０】前記流量変換回路１０は、流量計４から流
量検出信号の入力を受け、その電流値が何台目の起動流
量信号か停止流量信号かを判断し、入力信号が例えば３
台目起動流量信号であれば、当該３台目起動流量信号を
ポンプ運転自動制御回路１２に出力し、その出力状態を
保持するようになっている。一方、入力信号が例えば３
台目停止流量信号であれば、３台目起動流量信号の出力
状態が保持されていることを条件に、１ショットのパル
ス信号をモード切換回路１１に出力すると同時に、当該
３台目起動流量信号の出力を解除するようになってい
る。したがって、必要流量が増加し、これが３台目停止
流量を越える際に流量計４が３台目停止流量信号を出力
しても、この時点では３台目起動信号は保持されていな
いので、流量変換回路１０はモード切換回路１１にパル
ス信号を出力することはなく、現状のモードが維持され
る。

【００１１】モード切換回路１１には５つの運転モード
が用意されており、流量変換回路１０からのパルス信号
の入力を受けて、運転モードを現在設定されているモー
ドから次のモードに切り換え、この切り換えられた新し
いモード信号を表示灯８およびポンプ運転自動制御回路
１２に出力するようになっている。ポンプ運転自動制御
回路１２は、前記モード切換回路１１からのモード信
号、および流量変換回路１０からの起動流量信号の入力
を受けて、図３に示すＡＮＤ回路、ＯＲ回路により各ポ
ンプ２ａ〜２ｅの起動信号を発するようになっている。

【００１２】すなわち、Ｎｏ．１のポンプに関する切換
回路は、モード１信号および１台目起動流量信号を入力信号とするＡＮＤ回路Ａ１ａと、モ
ード２信号および５台目起動流量信号を入力信号とするＡＮＤ回路Ａ１ｂと、モ
ード３信号および４台目起動流量信号を入力信号とするＡＮＤ回路Ａ１ｃと、モ
ード４信号および３台目起動流量信号を入力信号とするＡＮＤ回路Ａ１ｄと、モ
ード５信号および２台目起動流量信号を入力信号とするＡＮＤ回路Ａ１ｅと、各
ＡＮＤ回路Ａ１ａ〜Ａ１ｅの出力信号を入力信号とし、
Ｎｏ．１ポンプ起動信号を出力するＯＲ回路Ｏ１で構成
されている。Ｎｏ．２〜Ｎｏ．５ポンプについても同様
な回路構成で、各モードでの運転順序が表１に示す順序
となるように構成されている。

【００１３】

【表１】ポンプの運転順序モード１台目２台目３台目４台目５台目１Ｎｏ．１Ｎｏ．２Ｎｏ．３Ｎｏ．４Ｎｏ．５２Ｎｏ．２Ｎｏ．３Ｎｏ．４Ｎｏ．５Ｎｏ．１３Ｎｏ．３Ｎｏ．４Ｎｏ．５Ｎｏ．１Ｎｏ．２４Ｎｏ．４Ｎｏ．５Ｎｏ．１Ｎｏ．２Ｎｏ．３５Ｎｏ．５Ｎｏ．１Ｎｏ．２Ｎｏ．３Ｎｏ．４

【００１４】前記ポンプ運転制御回路１２から出力され
る各ポンプの起動信号は、図２に示すように、セレクタ
ースイッチ５からの自動運転信号と共にＡＮＤ回路Ａに
入力され、さらに、このＡＮＤ回路Ａの出力信号は、押
しボタンスイッチ６からの起動信号と共にＯＲ回路Ｏに
入力されて、このＯＲ回路Ｏの出力信号がメインコンタ
クター入，切操作回路９に入力されるようになってい
る。

【００１５】表示灯８は、前記モード切換回路１１から
モード信号の入力を受けて当該モード信号に対応するモ
ード表示灯を点灯するようになっている。これにより、
現在の運転モードを確認することができる。前記メイン
コンタクター入，切操作回路９は、前記プログラマブル
コントローラ７からの各ポンプ２ａ〜２ｅに対する起動
信号の入力を受けて、各ポンプ２ａ〜２ｅの駆動モータ
への電源回路をオンし、当該起動信号の入力の消滅でオ
フするようになっている。

【００１６】以上の構成からなるポンプ装置の制御装置
において、現在セレクタースイッチ５が自動位置にあ
り、運転モードがモード１で、吐出集合管の流量が２台
目起動流量になっているとする。この場合、モード切換
回路１１はモード１信号を表示灯８およびポンプ運転自
動制御回路１２に出力し、流量変換回路１０は流量計４
からの流量検出信号に基づいてポンプ運転自動制御回路
１２に２台目起動信号および１台目起動信号を出力して
おり、さらにポンプ運転自動制御回路１２は図３に示す
ＡＮＤ回路Ａ１ａ、ＯＲ回路Ｏ１を介してＮｏ．１ポン
プ起動信号を出力し、ＡＮＤ回路Ａ２ａ、ＯＲ回路Ｏ２
を介してＮｏ．２ポンプ起動信号を出力している。この
結果、Ｎｏ．１ポンプ２ａおよびＮｏ．２ポンプ２ｂが
運転中、表示灯８はモード１を表示している。

【００１７】この状態から吐出集合管の必要水量が増加
して、３台目起動流量に達したとすると、流量計４はそ
の流量に応じた電流値の検出信号を出力し、プログラマ
ブルコントローラ７の流量変換回路１０はこの検出信号
を受けてポンプ運転自動制御回路１２に３台目起動水位
信号を出力する。これにより、ポンプ運転自動制御回路
１２は、前記３台目起動水位信号とモード１信号を受
け、ＡＮＤ回路Ａ３ａ、ＯＲ回路Ｏ４を介してＮｏ．３
ポンプ起動信号を出力する。そして、既に運転中のＮ
ｏ．１ポンプ２ａおよびＮｏ．２ポンプ２ｂに加えてＮ
ｏ．３ポンプ２ｃが追加運転される。したがって、この
モード１では、Ｎｏ．１ポンプの運転時間が最も長くな
っている。

【００１８】なお、２台目起動流量から３台目起動流量
に流量が増加する間に、流量計４は３台目停止流量を検
出するが、このとき３台目起動流量信号の出力状態が保
持されていないので、流量変換回路１０はモード変換回
路１１にパルス信号を出力することなく、モード１が維
持される。

【００１９】吐出集合管の流量が減少して３台目停止流
量になったとすると、流量計４はその流量に応じた電流
値の検出信号を出力し、流量変換回路１０はこの検出信
号を受けてモード切換回路１１にパルス信号を出力する
と同時に、３台目起動流量信号の出力状態を解除する。
これにより、モード切換回路１１は運転モードをモード
２に切り換えて表示灯８にモード信号を点灯させると共
に、ポンプ運転自動制御回路１２にモード２信号を出力
する。

【００２０】なお、流量変換回路１０は１台目起動流量
信号および２台目起動流量信号の出力状態を保持してい
る。したがって、ポンプ運転自動制御回路１２は、ＡＮ
Ｄ回路Ａ２ｂ、ＯＲ回路Ｏ２を介してＮｏ．２ポンプ起
動信号を出力し、ＡＮＤ回路Ａ３ｂ、ＯＲ回路Ｏ３を介
してＮｏ．３ポンプ起動信号を出力するが、モード２信
号が入力されるＡＮＤ回路Ａ１ｂは、同時に５台目起動
流量信号が入力されなければ、Ｎｏ．１ポンプ起動信号
を出力しない。この結果、Ｎｏ．２ポンプ２ｂとＮｏ．
３ポンプ２ｃが運転を継続し、最も運転時間の長かった
Ｎｏ．１ポンプ２ａが運転を停止する。

【００２１】このように、モード１の追加起動・運転中
において最も運転時間が長いＮｏ．１ポンプ２ａが、モ
ード２になれば最先に停止して減少台数運転となるの
で、各ポンプ２ａ〜２ｅの運転時間が自動的に均一化さ
れる。

【００２２】ところで、セレクタースイッチ５を手動位
置に切り換えた場合には、各ポンプ２ａ〜２ｅに対応す
る個別の押しボタンスイッチ６を適宜選択して操作する
ことにより、前記自動の場合のモードとは異なる任意の
組み合わせでポンプを運転することができる。

【００２３】なお、前記実施例では、流量検出手段とし
て、電流値が例えば４〜２０ｍＡの連続信号を出力する
流量計を用いたが、検出すべきそれぞれの起動流量、停
止流量ごとにオン，オフ信号を出力する有接点式の流量
計を設けてもよい。

【００２４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、流量が増加するごとにモードが切り換わり、
前モードにおいて運転順序が第１位で最も運転時間の長
かったポンプが、新モードになると最終位になって停止
するので、必要流量の変動が激しい場合でも、各ポンプ
の運転時間が均一化される。また、モードの切換は自動
的に行われるので、操作性が向上するという効果を有し
ている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用するポンプ装置の斜視図であ
る。

【図２】ポンプ制御装置のブロック図である。

【図３】ポンプ運転自動制御回路の論理回路図であ
る。

【符号の説明】

１…吸水槽、２ａ，〜，２ｅ…ポンプ、４…流量計。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】吸水槽に配設した複数台のポンプ、また
は吸込み集合管に接続されている複数台のポンプが、吐
出集合管に接続されている排水、中継、配水、給水、あ
るいは送水の設備において、ポンプの吐出水量に応じて
運転台数を自動的に制御しつつ交互運転するポンプ交互
運転方法であって、ポンプの台数を追加して運転すべき
流量と、ポンプの台数を減少して運転すべき流量を検出
する流量検出手段と、前モードで第１位のポンプが次モ
ードでは最終位となるようにポンプの運転順序を順次ず
らして設定した複数のモードとを設け、流量増加時には
前記流量検出手段からの信号に基づき、あるモードにし
たがってポンプを順次起動して追加運転し、流量減少時
には前記流量検出手段からの信号に基づいて自動的に次
モードに切り換え、この新モードに従ってポンプを停止
して台数減少運転をする、ことを特徴とするポンプの交
互運転方法。