JPH05112414A - グリホスフエート除草剤配合物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、グリホスフェートと水不混和性溶
剤（アルキルベンゼン誘導体）と乳化剤（ポリオキシエ
チレンスチリルフェニルエーテルとポリオキシエチレン
スチリルエーテルポリマーとポリオキシエチレンアルキ
ルアミンとの混合物）と残部の水とを含有する除草性エ
マルジョン配合物に関するものである。 【効果】 保存安定性があり施用箇所が確認しうる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、グリホスフェートと水
不混和性溶剤（たとえばアルキルベンゼン誘導体）と乳
化剤（たとえばポリオキシエチレンスチリルフェニルエ
ーテルとポリオキシエチレンスチリルエーテルポリマー
とポリオキシエチレンアルキルアミンとの混合物）と残
部の水とを含有し保存安定性で、施用箇所の確認しうる
(locusvisible) 新規なエマルジョン除草剤配合物に関
するものである。

【０００２】さらに本発明は、死滅もしくは抑制すべき
雑草生育箇所に本発明の組成物を施して雑草を死滅させ
たり抑制する除草剤方法に関するものである。

【０００３】

【従来の技術】グリホスフェート（Ｎ−ホスホノメチル
グリシン）は効果的な除草剤として当業界で周知されて
いる。グリホスフェート（は有機酸であるが）比較的水
に不溶性であることが当業界で知られている。したがっ
て、グリホスフェートは一般に水溶性塩として、特にイ
ソプロピルアミン塩（ＩＰＡ塩）として配合され施され
る。各種のグリホスフェートの配合物が米国特許第4,40
5,531 号および第3,799,758 号に開示されている。グリ
ホスフェートのＩＰＡ塩からなるラウンドアップ（登録
商標）除草剤が水溶性配合物としてモンサント・カンパ
ニー社により販売されている。これは施す前に水で希釈
され、噴霧器を用いて使用者により容易に施される。

【０００４】グリホスフェートおよびその水溶性塩を含
有し保存安定性で、施用箇所の確認しうるエマルジョン
配合物を提供することが望ましい。

【０００５】

【発明の開示】本発明は、グリホスフェートと水不混和
性溶剤（たとえばアルキルベンゼン誘導体）と乳化剤
（たとえばポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテ
ルとポリオキシエチレンスチリルエーテルポリマーとポ
リオキシエチレンアルキルアミンとの混合物）と残部の
水とを含有し保存安定性で、施用箇所の確認しうる新規
なエマルジョン除草剤配合物である。さらに本発明は、
死滅もしくは抑制すべき雑草生育箇所にこの発明の組成
物を施して雑草を死滅もしくは抑制する除草方法に関す
るものである。

【０００６】好ましくは、グリホスフェートは水溶性グ
リホスフェート塩、たとえばグリホスフェートのイソプ
ロピルアミン塩、グリホスフェートのアンモニウム塩、
ナトリウム塩もしくはトリメチルスルホニウム塩または
その混合物であるが、グリホスフェートの任意の水溶性
塩またはこれらグリホスフェートの任意の水溶性塩の混
合物も使用することができる。

【０００７】本発明の配合物は保存安定性であって、ワ
ンパッケージ混合物としてその市販流通を可能にする。
配合物は、たとえば噴霧器を用いて使用者により希釈す
ることなく容易に施すことができるし、所望ならば使用
前に容易に水で希釈される。

【０００８】たとえば回転円盤型のような超低容量施用
法により施される或る種の従来技術の配合物において
は、二酸化チタンが標識として使用された。二酸化チタ
ンは多くの点で極めて効果的であるが、しばしば二酸化
チタンは次のような幾つかの欠点を有する。(1) 配合物
は沈降して硬いケーキを形成し、および／または(2) 二
酸化チタンによりたとえば石材および道路のような噴霧
区域の望ましくない汚れが生じ、および／または(3) 二
酸化チタンでのグリホスフェートの吸着によりグリホス
フェート効力の低下が生ずる。

【０００９】超低容量噴霧については、次の理由でその
施用箇所を確認しうることが必要である。

【００１０】不均一な噴霧を回避するため、二重の噴霧
を回避するため、望ましくない区域の噴霧を回避するた
め。

【００１１】従来、施した区域箇所を確認しうるよう、
染料／顔料と二酸化チタンとを含有した形態のスプレー
ノズルまたは配合物を使用することが必要であった。

【００１２】しかしながら、超低容量噴霧の場合にスプ
レーノズルを用いて生育地を可視的にするのは容易でな
く、染料／顔料および二酸化チタンは噴霧された区域を
汚すことがある。

【００１３】本発明はこれら問題を解消すると共に、希
釈なしに超低容量噴霧を可能にしかつ効果的にする。

【００１４】さらに本発明の超低容量噴霧は、地上に滴
下する容積を最小化する。

【００１５】このことは環境上穏やかな施用を意味す
る。

【００１６】標識として二酸化チタンを使用しない配合
物は、極めて限られた施用箇所確認性（可視性）しか示
さない。

【００１７】本発明の水性エマルジョン組成物はこれら
従来技術の問題を解消する。これらエマルジョンは、一
般にエマルジョンが電解溶液において安定でないため開
発するのが困難である。本発明者は安定なグリホスフェ
ートのエマルジョンを開発するのに成功した。その配合
物は施用箇所確認可能、すなわち配合物は好ましくは雑
草の生育箇所に噴霧した際に人間の肉眼でその箇所を確
認できる。施用した区域は、本発明の配合物を施さなか
った区域から容易に区別することができる。一般に施用
箇所確認性は直ちに得られ、約1/2 〜約１日の範囲また
は恐らくそれ以上の期間で持続する。

【００１８】特定の理論によると（それに拘束されるも
のでないが）、電解溶液においてエマルジョン粒子間の
電気析力は減少する。したがって、或る種のエマルジョ
ンは凝集する傾向を示す。分散物を安定化させるべく、
本発明者はエマルジョン上に厚い吸着層を形成する高分
子表面活性剤を使用するのがよいことを突き止めた。吸
着層は粒子間の空間的析力を与え、分散物を安定化させ
る。

【００１９】以下、一層詳細に本発明を開示する。

【００２０】本発明は、グリホスフェートと水不混和性
溶剤（たとえばアルキルベンゼン誘導体）と乳化剤（た
とえばポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルと
ポリオキシエチレンスチリルエーテルポリマーとポリオ
キシエチンアルキルアミンとの混合物）と残部の水とを
含有し保存安定性があり、施用箇所が確認しうる新規な
エマルジョン除草剤配合物である。

【００２１】さらに本発明は、死滅もしくは抑制すべき
雑草生育箇所に本発明の組成物を施すことにより雑草を
死滅もしくは抑制する除草方法である。

【００２２】本発明の配合物は、より低い周囲温度（た
とえば０℃以下の低い温度）にて長時間にわたり貯蔵し
た際に各成分が塩析を受けない点で保存安定性がある。
本発明による配合物はその保存安定性によりワンパッケ
ージ混合物としての使用が可能である。

【００２３】本発明の配合物はグリホスフェートの水溶
性塩を含有する。グリホスフェートを製造するための幾
つかの方法が特許文献および化学文献（たとえば米国特
許第3,977,860 号および第4,468,358 号）に開示されて
いる。本発明に有用なグリホスフェートの好適な水溶性
塩は米国特許第4,405,531 号に開示されている。グリホ
スフェートのイソプロピルアミン塩が本発明の配合物に
好適である。

【００２４】本発明のエマルジョン配合物は次の通りで
ある。

【００２５】

【表１】

【００２６】１．配合例 一般に本発明の配合物は選択された各成分をブレンダー
内で混合して製造することができる。さらに本発明の配
合物はたとえば尿素、増粘剤、消泡剤（たとえばシリコ
ーン）、揆水剤、保水剤、キレート化剤、染料、分散
剤、並びに（除草剤および殺菌剤のような）他の活性成
分など他の添加剤と混合することもできる。

【００２７】所望ならば本発明の配合物は使用前にタン
ク内で使用者により水で希釈することなく容易に使用し
うるが、水で希釈することもできる。

【００２８】グリホスフェートの適切な施用割合は植物
種類に依存するが、一般にグリフェート酸当量に基づき
（換算）１ha当り90〜360gが適している。

【００２９】

【実施例】本発明および各種の本発明の具体例を例示す
べく実施例につき以下説明する。この実施例は新規な配
合物の例示であって、本発明の範囲を限定することを意
図しない。

【００３０】この実施例は本発明による適する配合物を
示し従来技術より優る本発明の配合物の効果を示してい
る。

【００３１】

【表２】

【００３２】２．手順 溶剤と乳化剤とを先ず最初に混合し、次いでこの混合物
を水に添加して均質した。

【００３３】グリホスフェートのイソプロピルアミン塩
を添加し、室温にて高剪断ミキサで均質化した。

【００３４】ＵＬＶ（超低容量）（５Ｌ／10ａ）により
施されたエマルジョンの効果を市販ラウンドアップ（登
録商標）除草剤の施用（25Ｌ／10ａ）と比較して評価す
べく温室試験を行なった。

【００３５】施用割合（1.8kgac ／ha）および1/2 ×割
合のラウンドアップ除草剤および本発明のエマルジョン
を、２種の一年生草類雑草（Echinochroa c.:ECHCG,Dig
itaria a.:DIGAD）および２種の一年生広葉類雑草（Com
melina c.:COMCO,Polygonum l.:POLBL）［約30cm( 草類
雑草）および60cm（広葉類雑草）の草丈］に３反復で施
した。施してから６日、14日、21日、28日および41日の
後に観察を行なった。本発明のエマルジョンは、６ＤＡ
Ａにて、ラウンドアップよりも程度が高く迅速な枯落ち
（バーンダウン）症状（スポットクロロシス）を示し、
全ての試験雑草につき14〜41ＤＡＡにて、ラウンンドラ
ップとほぼ同じ最終効果を示した。これらの結果は、Ｕ
ＬＶの本発明例示エマルジョンがより程度が高く迅速な
枯落ち症状と共にラウンドラップに匹敵する効果をもた
らすことを示している。

【００３６】以上、特定実施例に関し本発明を説明した
が、これら詳細は限定を意味すると解釈すべきでなく、
本発明の思想および範囲を逸脱することなく種々の改変
および変更をなしうることは明らかであり、この種の変
更も本発明の範囲内に包含されると了解されたい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山根 精一郎 東京都大田区南雪ケ谷４−２−15

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 グリホスフェートもしくは水溶性グリホ
   スフェート塩と、水不混和性溶剤および乳化剤（たとえ
   ばポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルとポリ
   オキシエチレンスチリルエーテルポリマーとポリオキシ
   エチレンアルキルアミンとの混合物）と、残部の水とか
   らなり、施用箇所の確認しうる水性エマルジョン濃厚物
   の除草剤配合物。
2. 【請求項２】 水不混和溶剤がアルキルベンゼン誘導体
   である請求項１に記載のエマルジョン組成物。
3. 【請求項３】 乳化剤がＰＯＥスチリルフェニルエーテ
   ルとＰＯＥスチリルフェニルエーテルポリマーとＰＯＥ
   アルキルアミンとの混合物である請求項２に記載のエマ
   ルジョン組成物。
4. 【請求項４】 グリホスフェートの量がグリホスフェー
   ト酸当量に基づき約１〜約25％の範囲である請求項１に
   記載の組成物。
5. 【請求項５】 グリホスフェートの量がグリスフェート
   酸当量に基づき約１〜約10％の範囲である請求項４に記
   載の組成物。
6. 【請求項６】 溶剤の量が約１〜約65重量％の範囲であ
   る請求項２に記載の組成物。
7. 【請求項７】 乳化剤の量が約 0.5〜約25重量％の範囲
   である請求項６に記載の組成物。
8. 【請求項８】 除草剤として有効量の請求項１に記載の
   組成物を死滅もしくは抑制すべき雑草に施すことを特徴
   とする雑草の死滅もしくは抑制方法。
9. 【請求項９】 組成物が水不混和性溶剤アルキルベンゼ
   ン誘導体を含有する請求項８に記載の方法。
10. 【請求項１０】 請求項９に記載の組成物が乳化剤、た
    とえばＰＯＥスチリルフェニルエーテルとＰＯＥスチリ
    ルフェニルエーテルポリマーとＰＯＥアルキルアミンと
    の混合物を含有する請求項９に記載の方法。
11. 【請求項１１】 グリホスフェートの量がグリホスフェ
    ート酸当量重量に基づき約１〜約25重量％の範囲である
    請求項10に記載の方法。
12. 【請求項１２】 グリホスフェートの量が約２〜約20重
    量％の範囲である請求項11に記載の方法。
13. 【請求項１３】 水不混和性溶剤の量が約１〜約65重量
    ％の範囲である請求項12に記載の方法。
14. 【請求項１４】 乳化剤の量が約 0.5〜約25重量％の範
    囲である請求項13に記載の方法。