JPH05111972A - 複合断熱パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】 表裏面に縞状の凹凸部を交互に有する単板１
を前記単板の凹凸部が互いに嵌合しないように適宜枚数
積層接着させ、その積層体の一方の面又は両面に断熱層
２を設けるか、あるいはその積層体の中間に少なくとも
一層の断熱層２を挟持接着させるか、更にその一方の面
又は両面に必要に応じて断熱層２を設けた複合断熱パネ
ル。 【効果】 軽量で断熱性に優れ、高い圧縮及び曲げ強度
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は家屋の床、壁、屋根下地
等に利用できる複合断熱パネルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の断熱パネルは、表面化粧材および
裏面シートの間に発泡倍率の異なる硬質発泡ウレタン樹
脂層を断面横方向に層状に介在した建材（特開昭５６−
３７４３）、透質性板状物からなる表面材と、板状物か
らなる裏面材物の上下両端で外部と連通した通気溝に形
成した複合材（実開昭５７−１０５７３８）、窯業製品
からなり、少なくとも片面に複数本のリブが一体に形成
され、該リブの上面にリブの長手方向に、面に直角で、
細長い切込みを一条ないし二条以上設けた複合体成形用
の板体（特開昭６２−１６１４１）などが知られてい
る。

【０００３】上記従来の断熱パネルにおいて、合成樹脂
発泡体を中間層として用いているものは強度、特に耐圧
縮性の点において劣り、窯業製品からなるものは重いの
で取り扱いが困難であるという問題点があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解消した、軽量でしかも強度及び断熱性に優れた複合
断熱パネルを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、表裏面
に縞状の凹凸部を交互に有する単板を適宜枚数とその中
間に少なくとも一層の断熱層を挟持接着させて、前記単
板の凹凸部が互いに嵌合しないように積層接着したこと
を特徴とする複合断熱パネル、あるいはその一方の面又
は両面に更に断熱層を設けたことを特徴とする複合断熱
パネル、又は前記単板を積層接着したものの一方の面あ
るいは両面に断熱層を設けたことを特徴とする複合断熱
パネル、更に、これら複合断熱パネルにおいて、該断熱
層が無機発泡体、有機発泡体、無機質繊維、有機質繊
維、無機質粒状物、又は有機質粒状的よりなる層状物、
又はこれらの積層体よりなることを特徴とする複合断熱
パネルが提供される。

【０００６】本発明者等は上記従来の断熱パネルの問題
点に鑑み鋭意検討した結果、本発明に到達したものであ
る。即ち、本発明は、表裏面に縞状の凹凸部を交互に有
する単板を適宜枚数、該単板の凹凸部が互いに嵌合しな
いように積層接着する際に、前記したように該単板の中
間、及び／又は積層接着したものの一方の面あるいは両
面に断熱層を設けたものである。

【０００７】以下、具体的に説明する。本発明の複合断
熱パネルを構成する表裏面に縞状の凹凸部を交互に有す
る単板の材料としては、アガチス、アピトン、カポー
ル、トドマツ、エゾマツ、スギ、ヒノキ等が挙げられ
る。

【０００８】該単板の表裏に形成されている凹凸部のピ
ッチ、凸部の高さは断熱パネルの使用場所等により適宜
決定されるものであるが、単板の積層接着に際し接着面
の不陸、不整合が生じないようにする必要がある。又、
単板の作製方法については、切削刃により原木等を切削
する方法がより経済的であるが、この方法に限定される
ものではなく、厚手の基板から凹部に該当する部分を削
り取るか、薄手の基板に凸部と同形状の長尺体を貼着す
る方法でもよい。この場合基板と長尺体とは材質が異な
っていてもよい。

【０００９】単板を、該単板の凹凸部が互いに嵌合しな
いように積層接着するには、各単板の凸部が例えば平行
又は直交するように積層すればよい。

【００１０】又、断熱層の材料としては発泡セメント等
の無機質発泡体、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタ
ン、発泡ポリスチレン等の有機質発泡体、ロックウー
ル、ガラス繊維等の無機質繊維、木質繊維、合成樹脂繊
維等の有機質繊維、シリカライト、パーライト等の無機
質粒状物あるいは木質粒状物等が用いられ、必要に応じ
て熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は硬化性無機物をバイ
ンダーとして層状に形成する。

【００１１】前記単板の積層接着、前記単板と前記断熱
層との接着に於いて、接着剤としては、水溶性接着剤、
溶剤タイプの接着剤、エマルジョンタイプの接着剤、ホ
ットメルトタイプの接着剤等各種タイプの接着剤が使用
でき、その原料としては、例えば尿素系樹脂、尿素メラ
ミン共重合樹脂、フェノール系樹脂、レゾルシノール系
樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、合成ゴム系樹
脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂、アクリル系樹脂等を挙げることができる。

【００１２】

【実施例】以下図面に基づいて説明する。まず、刃先か
ら見た刃形が山部と谷部を交互に有するように曲がった
切削刃で原木を切削して図１に示す縞状の山部と谷部よ
りなる凹凸部を表裏面に交互に有する単板１を得る。前
記単板は上記原木を切削する方法に限定されるものでは
なく、適宜厚さの板状体を切削して表裏面に凹凸部を交
互に形成する方法あるいは凸部を形成する長尺体を貼着
する方法等がある。次に図２ないし図４に示すように、
前記単板１を適宜枚数前記凹凸部が互いに勘合しないよ
うに積層し、図２の如く少なくとも一層の断熱層２を中
間に挟持させて前記単板及び断熱層を通常の合板用接着
剤を用いて接着し、更に図３の如く必要に応じその一方
の面又は両面に断熱層２あるいは平板３を形成し、又は
図４の如く前記単板１を適宜枚数積層接着したものの一
方の面あるいは両面に断熱層２を形成して本発明の複合
断熱パネル得る。

【００１３】

【発明の効果】上述の如く本発明の複合断熱パネルは、
表裏面に凹凸部を交互に有する単板を積層接着して積層
板を形成し、その中間及び／又は表面に断熱層を形成さ
せているので軽量で断熱性に優れるものである。しかも
上記単板の凹部で形成される中空部４が積層板の断面に
おいてジグザグ状に位置しているので更に高い断熱効果
をもたらすものである。又、前記積層板を構成する単板
の凸部が橋架け効果をしているので高い圧縮強度、曲げ
強度を示すものである。更に、表裏面に凹凸部を交互に
有する単板の見掛け状の厚みは単板の実質の厚みより凹
部の深さ分だけ厚くなるため歩留増になり単価の軽減に
寄与するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の複合断熱パネルを構成する単板の部分
斜視図である。

【図２】本発明の複合断熱パルプの部分拡大断面図であ
る。

【図３】本発明の他の複合断熱パルプの部分拡大断面図
である。

【図４】本発明の更に別の複合断熱パルプの部分拡大断
面図である。

【符号の説明】

１ 単板 ２ 断熱層 ３ 平板 ４ 中空部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表裏面に縞状の凹凸部を交互に有する単
   板の適宜枚数とその中間に少なくとも一層の断熱層を挟
   持接着させて、前記単板の凹凸部が互いに嵌合しないよ
   うに積層接着したことを特徴とする複合断熱パネル。
2. 【請求項２】 表裏面に縞状の凹凸部を交互に有する単
   板を適宜枚数とその中間に少なくとも一層の断熱層を挟
   持接着させて、前記単板の凹凸部が互いに嵌合しないよ
   うに積層接着し、更にその一方の面又は両面に断熱層を
   設けたことを特徴とする複合断熱パネル。
3. 【請求項３】 表裏面に縞状の凹凸部を交互に有する単
   板を、該単板の凹凸部が互いに嵌合しないように適宜枚
   数積層接着し、その一方の面又は両面に断熱層を設けた
   ことを特徴とする。
4. 【請求項４】 前記断熱層が無機質発泡体、有機質発泡
   体、無機質繊維、有機質繊維、無機質粒状物又は有機質
   粒状物よりなる層状物又はこれらの積層体よりなること
   を特徴とする請求項１、２又は３記載の複合断熱パネ
   ル。