JPH0511046B2 - - Google Patents

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JPH0511046B2
JPH0511046B2 JP20443988A JP20443988A JPH0511046B2 JP H0511046 B2 JPH0511046 B2 JP H0511046B2 JP 20443988 A JP20443988 A JP 20443988A JP 20443988 A JP20443988 A JP 20443988A JP H0511046 B2 JPH0511046 B2 JP H0511046B2
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JP
Japan
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hydrogen
sulfur
gas
reactor
reaction
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JP20443988A
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Nobuhiro Yamada
Koji Tamura
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JGC Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 この発明は硫黄と水素を反応させて硫化水素を
製造する方法に関する。 「従来の技術およびその課題」 硫黄と水素とを気相で反応させて硫化水素を製
造する方法はよく知られているが、硫黄と水素を
反応させる際には反応熱による温度上昇が大き
く、そのため反応器の温度制御が必要となる。 従来、その対策として、水素を大過剰とし、硫
黄を少量にして両者の反応量を制限して温度上昇
を抑える方法が一般に知られている。 しかしながらこのような方法では、水素の利用
率が低く硫化水素の製造効率が悪かつた。また、
硫化水素生産量当たりの装置の装置の大きさが大
きくなるとともに、大量の水素の循環とこれに伴
う吸収、再生工程等の過大な設備が必要となり、
製造装置が大型かつ高価になつてしまう問題があ
つた。 そこで、上述の方法の改良法として、気相反応
室を2つ以上連設し、これに硫黄を気化させるに
十分な温度にまで加熱した水素を直列に通じなが
ら、各反応室の入口に設けた硫黄導入気化室に硫
黄を分割供給して反応させる方法が提案されてい
る。(特公昭46−5572号公報) しかし、この方法においても、1段で温度上昇
を100℃以内に抑えるには、約1モル%分のS8(硫
黄蒸気)しか反応できないので、硫化水素を高濃
度にするためには段数が多く必要となり、したが
つて不経済である。 更に、液相部の硫黄と水素ガスを反応させる方
法において、触媒を加えて接触的に硫化水素を製
造する方法が提案されているが(特願昭63−
86086号、特開平1−257109号公報参照)、この方
法では触媒の性能維持、管理に手間がかかる問題
があつた。例えば、反応器に蓄積した原料硫黄中
の灰分を排出する際、触媒もロスするので補充す
る必要があつたり、また、反応中に硫化された触
媒は空気に触れると発火する恐れがあるので、反
応器のメンテナンスが容易でないという問題があ
つた。 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、硫
黄と水素の反応温度を効率的にコントロールし、
同時に無触媒で高濃度の硫化水素を得ることので
きる製造方法の提供を目的としている。 「課題を解決するための手段」 上記目的達成のために、本発明では、硫黄と水
素を反応させて硫化水素を製造する方法におい
て、250℃以上の温度の硫黄の液相部に水素ガス
を吹き込み、無触媒の状態で硫黄と水素とを反応
させて硫化水素を製造する方法である。 「作用」 250℃以上の温度の硫黄の液相部に水素ガスを
吹き込むことによつて、硫黄と水素とが無触媒の
状態で反応を起こし、硫化水素が生成する。この
ときに生じる反応熱により該硫黄の一部が気化
し、反応熱を吸収することによつて反応器の温度
上昇が抑えられる。 以下、本発明の硫化水素の製造方法の一例を詳
細に説明する。 第1図は本発明の硫化水素の製造方法を実施す
るに好適な装置の1例を示す図であつて、図中符
号1は反応器、2は液体硫黄、3は水素の供給ラ
インである。 この装置を用いて硫化水素を製造するには、ま
ず、反応器1内に挿入された加熱・冷却兼用の熱
交換器4によつて液体硫黄2を所定の反応温度に
加熱する。この反応温度は250℃以上に設定され
る。反応温度がこれよりも低いと反応速度が小さ
くなるばかりでなく、液体硫黄2の粘度が上昇し
てしまう。一方、反応温度が高すぎると硫黄蒸気
圧が高くなり、生成するガス中に同伴する硫黄蒸
気量が多くなつて効率が悪くなるとともに、反応
器1の器材が腐食する等の不都合が生じるのでこ
の点は操作圧力との関係で決定する必要がある。
このようなことから、反応温度は250〜600℃(好
ましくは300℃以上)、反応圧力は0.3〜30Kg/cm2
G(ゲージ圧)(好ましくは3Kg/cm2G以上)の範
囲が適当である。 次に、供給ライン3を通して反応器1内に水素
ガスを供給し、反応器1内の下部に配設されたノ
ズル5から液体硫黄2中に水素ガスを吹き出す。
水素ガスとしては、LPG、ナフサ等の水蒸気改
質水素、電解水素、別プラントからの回収水素等
が使用される。 反応器1内に吹き込まれた水素ガスは、反応器
1内の液体硫黄2と接触し、無触媒の状態で硫黄
と反応を起こして硫化水素(H2S)ガスを生じ
る。 このときの反応器1内の温度は、水素と液体硫
黄2の反応によつて生じる反応熱と液体硫黄2の
気化とによつて均衡し、ほぼ一定の温度に保持さ
れるが、反応熱が過剰となつて、反応器1内の温
度が所定の反応温度以上となつた場合には、上記
熱交換器4によつて反応器1内の冷却を行い、反
応器1内の温度を所定のレベルに低下させる。 反応器1より流出するガスは、硫化水素の他、
硫黄蒸気、未反応水素および水素に同伴して供給
されるメタンや不純ガスを含んでおり、反応器1
からライン6を通つて凝縮器7に送られる。この
凝縮器7では、ライン6を通つて送られたガスを
冷却して、混入する硫黄蒸気を凝縮して液体硫黄
2の回収を行う。この凝縮器7におけるガスの冷
却方法としては、水冷による熱交換、原料水素や
空気などの気体との熱交換による方法、原料液体
硫黄と直接接触させる方法等により行なわれる。
この冷却温度は、生成ガス中の硫黄蒸気をできる
だけ凝縮し、かつその固化を防ぐために150〜130
℃程度とするのが好ましい。 また、場合によつては、生成ガスに同伴される
硫黄蒸気を更に反応させるために、反応器1から
流出したガスの全部または一部を、凝縮器7に送
出する途中で水添触媒が充填された水添反応器8
に供給して加熱し、硫黄蒸気と水素とを気相接触
反応させて、生成ガス中に混入する硫黄蒸気を硫
化水素としても良い。この場合において、水素ガ
スをライン15から供給することにより、硫黄蒸
気の濃度を下げて反応熱による過度の温度上昇を
抑えることができる。 凝縮器7において液体硫黄2を分離した後の分
離ガスは、ライン9を通つて凝縮器7より取り出
される。 ライン9より取り出される分離ガスは、主とし
て硫化水素、未反応水素、原料水素中の不純ガス
(メタンなど)の他、凝縮器7での飽和硫黄蒸気
を含むので、更に精製を行うことによつて高純度
の硫化水素ガスを得ることができる。この分離ガ
スの精製操作の一例として、第1図に示す装置に
おいては、凝縮器7からライン9を通して取り出
された分離ガスを水添反応器10に送り、硫黄蒸
気と水素を反応させるようになつている。この
際、分離ガス中に水素が含まれない場合はライン
11を通して水素ガスを供給して混合し、この混
合ガスを水添触媒が充填された水添反応器10内
に導入して加熱し、混合ガス中の水素と硫黄蒸気
を気相接触反応させて硫化水素を生成させる。こ
れによつて、分離ガス中の硫黄蒸気を減少させる
と同時に、硫化水素を増加させることができる。 なお、反応器1内の液体硫黄2は、ライン12
を通して供給されるが、この反応器1に供給する
液体硫黄2として、上記凝集器7から回収された
液体硫黄2をライン13から供給しても良い。 また、メンテナンス時などにおいて反応器1内
の液体硫黄2を排出する場合には、反応器1の下
部に取り付けられた排出ライン14から排出操作
を行う。 この例による硫化水素の製造方法では、液体硫
黄2と水素との反応熱を、反応器1に供給される
液体硫黄2および水素の加熱と液体硫黄の気化に
利用することによつて反応温度の上昇が抑えられ
るとともに、気化した硫黄は生成ガスを冷却する
ことによつて容易に分離できるので、1段の反応
器で高濃度の硫化水素を生産することができる。 また、反応温度の制御のために、従来のように
大過剰の水素を使用する必要がなく、硫化水素の
生産に使用する水素の量を削減させることができ
る。 さらに、生成した硫化水素の一部が液体硫黄中
でポリ硫化水素(H2Sx)を生成して、反応系の
粘度を低下させる。 また、気相法では硫黄蒸気圧の関係によつて、
生成するガス中の硫化水素濃度が制限されてしま
い装置を高圧化してコンパクトにする利点がない
のに対し、本発明によれば、硫黄蒸気圧の制限を
受けずに高濃度の硫化水素が得られるので高圧化
が可能となり、これによつて製造装置をコンパク
トにすることができる。また生成した硫化水素が
加圧状態にあるので、後の吸収、反応に有利であ
る。 さらに、触媒を使用せずに液体硫黄と水素とを
反応させて硫化水素を得るので、製造装置の保
守、管理を容易化することができる。 「実施例 1」 内径155mm、高さ3000mmのステンレス製反応器
内に、液体硫黄を入れ、反応器底部より水素ガス
5.3Nm3/hr送入し、温度を360℃に維持した。こ
のときの反応圧力は3.0Kg/cm2G(ゲージ圧)と
した。続いて、反応器の出口のガスを140〜150℃
に冷却し、硫黄蒸気を凝縮除去した後、圧力調整
弁を介して常圧に落とし、更に40℃まで冷却して
H2S/H2混合ガスを得た。そして、液体硫黄の
液深を、500mm、1000mmおよび1500mmとしたとき
のH2S%を測定した。結果を第1表に示した。
【表】 この結果、液体硫黄の液深を大きくして液体硫
黄と水素との接触を増加させると、H2S濃度が
増加することが確認された。 「実施例 2」 液体硫黄の液深を1000mmとし、反応温度を280
℃、300℃、326℃、351℃、398℃と変えて、先の
実施例1と同様にH2Sの製造を行つた。各反応
温度におけるH2S濃度を第2表に示した。
【表】 この結果、反応温度を高くするとH2Sの濃度
が高くなることが確認された。 「実施例 3」 液体硫黄の液深を1000mmとし、反応圧力を、
1Kg/cm2G、3Kg/cm2G、5Kg/cm2G、10Kg/cm2
G、20Kg/cm2Gと変えた他は実施例1と同様の条
件でH2Sの製造を実施した。各反応圧力におけ
るH2Sの濃度を第3表に示した。
【表】 この結果、反応圧力を高めることにより、H2
Sの濃度を増加できることが確認された。 「発明の効果」 以上説明したように、本発明による硫化水素の
製造方法は、硫黄と水素の反応によつて生じる反
応熱が反応器内の液体硫黄の気化によつて吸収さ
れ、これによつて反応温度の上昇が抑えられると
ともに、気化した硫黄は生成ガスを冷却すること
によつて容易に分離するこができるので、1段の
反応器によつて高濃度の硫化水素を極めて効率良
く生産することができる。 また、反応温度の制御のために、従来のように
大過剰の水素を使用する必要がなく、硫化水素の
生産に使用する水素の流量を削減させることがで
きる。 また、硫黄蒸気圧の制限を受けずに高濃度の硫
化水素が得られるので高圧化が可能となり、これ
によつて製造装置をコンパクトにすることができ
る。 さらに、触媒を使用せずに液体硫黄と水素とを
反応させて硫化水素を得るので、製造装置の保
守、管理を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による硫化水素の製造方法を実
施するに好適な製造装置の一例を示す概略構成図
である。 1……反応器、2……液体硫黄。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 硫黄と水素を反応させて硫化水素を製造する
    方法において、250℃以上の温度の硫黄の液相部
    に水素ガスを吹き込み、無触媒の状態で硫黄と水
    素とを反応させることを特徴とする硫化水素の製
    造方法。
JP20443988A 1988-04-07 1988-08-17 硫化水素の製造方法 Granted JPH0255210A (ja)

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JP20443988A JPH0255210A (ja) 1988-08-17 1988-08-17 硫化水素の製造方法
DE1989620358 DE68920358T2 (de) 1988-04-07 1989-04-07 Verfahren zur Herstellung von Schwefelwasserstoff.
EP19890303466 EP0339818B1 (en) 1988-04-07 1989-04-07 Process for the manufacture of hydrogen sulfide
US07/779,127 US5173285A (en) 1988-04-07 1991-10-16 Process for the manufacture of hydrogen sulfide

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