JPH0510858A - 遮断手段の遮断機能自動確認装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】管路の流体或は電線路の電流に異常が発生した
際に、流体或は電流を遮断する遮断手段の遮断機能を定
期的に自動チェックする装置である。 【構成】ガス管路３に設けられたガス遮断用電磁弁１
は、ガスの異常をセンサ２と制御回路６によって検知さ
れたとき作動する。本発明は、さらに、タイマ５で設定
された時刻に、制御回路６で電磁弁１を強制的に遮断さ
せ、電磁弁１の遮断機能を動作確認回路７で確認し、こ
の確認信号とタイマ５からの復帰信号の両信号が制御回
路６に入力されたときのみ電磁弁１を開に復起させる。
これら一連の操作は自動的に実施される。４は電源電池
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、管路に流れる流体或は
電線路の電流の異状を検知して、管路への流体或は電線
路への電流の供給を自動的に遮断する遮断手段の遮断機
能を、定期的に自動チェックする自動確認装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近来、都市ガスメータ等にガス遮断弁を
設け、ガス流量の異状を検知して、ガス遮断弁を作動さ
せて自動的にガス供給を停止して災害を防止する設備が
普及している。また、家庭用の電線路の回路にも漏電対
策として漏電遮断器が用いられている。

【０００３】しかし、このような遮断手段はガス器具或
は負荷となる電気機器の信頼度が向上したために、遮断
手段は殆ど使用されることがなく、長期間放置されてい
るのが現状である。従って、若しも、遮断手段の経年変
化に伴う動作機能の劣化があったとしても発見できず、
遮断手段の機能不良時に、ガス管路或は電気回路に異常
があっても遮断されない恐れがあるという問題があっ
た。

【０００４】勿論、家庭用の配電線回路には、漏電遮断
器の上流に、さらに多重にブレーカが設置されているの
で、ガスの漏洩事故のように深刻ではないにしても、家
電製品のメーカーにおいても、例えば水まわりの洗濯機
やトイレ器具に使用する漏電遮断器はユーザー側におい
て定期的にその遮断機能をチェックするよう推奨してい
る所がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の欠点を除去して、遮断手段を定期的に強制
的にオン・オフさせて遮断手段の機能を自動チェックす
る自動確認装置を提供することを課題とするものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するもので、管路の流体流量或は電線路の電流量を
検知するセンサと、該センサの出力信号によって管路の
流体流量或は電線路の電流量の異常を判断して流体或は
電流を遮断する制御回路を備えた遮断手段に適用され、
次の技術手段を採った。すなわち、（１）遮断手段を、
設定時刻に強制的に作動させるよう制御回路に遮断信号
を送出すると共に所定時間径過後遮断手段を復帰させる
よう制御回路に復帰信号を送出するタイマと、（２）タ
イマによる遮断手段の強制遮断を確認する確認回路を設
け、（３）制御回路に、確認回路の遮断確認信号及び復
帰信号の２信号が入力されたときのみ遮断手段を復帰さ
せる制御機能を備えたことを特徴とする遮断手段の遮断
機能自動確認装置である。

【０００７】タイマは、流体流量或は負荷電流が所定値
以下の場合に、かつ、所定の設定間隔毎に出力信号を発
生させるようにすることが望ましい。本装置の所要電源
を電池電源とすることができる。

【０００８】

【作用】所定周期、例えば毎月１回、例えばガス管路の
場合は、ガス流量が僅少である早朝、深夜に、必要であ
れば管路の流量が零（ガスが使用されていない）である
ことを確認して、まず、ガス遮断弁を閉動作させ、閉を
確認後直ちに開動作を自動的に実施し復旧する。配電線
回路の場合も同様に、遮断器を作動、復旧させればよ
い。

【０００９】自動チェックの結果、遮断弁或は遮断器の
作動が不完全であれば復旧させず警報を発生するように
しておけばよい。

【００１０】

【実施例】本発明の一実施例の系統説明図を図１に示
す。図１はガス管路に適用した例であり、通常はガス管
路３に設けたセンサ２と制御回路６によって、ガスの異
常を検出して遮断用電磁弁１を閉作動させている。本願
では、さらに遮断用電磁弁１を定期的に、強制的に閉作
動させて電磁弁１が正常に閉作動するか否かを自動的に
チェックするものである。

【００１１】すなわち、タイマ５でチェックする時刻、
チェック間隔を設定しておく。この場合、チェックする
時刻はガスが使用されていない時刻に設定することが好
適である。タイマ５により設定された時刻となり、ガス
が使用されていない条件で制御回路６を介して電磁弁１
を強制的に閉作動させる。電磁弁１が閉作動したか否か
は動作確認回路７によって確認される。

【００１２】動作確認回路７は、本発明者が先に、電磁
アクチュエータの動作確認（検知）装置として特開昭６
２−８６７０２号公報及び特開昭６２−９８０７９号公
報で提案しているので、詳細な説明は避けるが、特開昭
６２−８６７０２号は、固定鉄心、可動鉄心、固定鉄心
に巻回したコイル、可動鉄心の端部に設けた弁体、弁
座、鉄心変位検出装置等を備え、コイルに直流電流を印
加することにより、固定鉄心に対する可動鉄心の変位終
了時点を直流電流の過渡的変動波形により検出して動作
確認するものである。

【００１３】また、特開昭６２−９８０７９号は、可動
鉄心の磁極面が接離する固定鉄心の磁極面の一部に凹部
を設け、この凹部内に両磁極面の接離を検知する非接触
型センサを備えたものである。電磁弁１が完全に閉作動
したことを動作確認回路７が確認すると、確認信号が制
御回路６に送出される。制御回路６では、この確認信号
とタイマ５から復起信号をＡＮＤ回路に導き、両信号が
存在するときのみ電磁弁１を開状態に復起させる。

【００１４】４は本装置の電源で、リチューム電池等の
長寿命電池を使用すれば、商用電源を使用した時の停電
等による電源断の心配もなく、設備も単純化され好適で
あるる。電磁弁１を開状態に復起できないときの警報発
生装置を付加してもよい。なお、センサ２によって、電
磁弁１が遮断されている時、すなわち事故が発生してい
る場合は、この確認装置の機能は停止させるように構成
されている。

【００１５】タイマ５、制御回路６、動作確認回路７は
集積回路（マイコンコントローラー）に一体化して小型
に製造することができる。図１はこれらを一体化した状
態を示したものであるが、タイマ５は遠隔地に別個に設
置してもよい。以上、ガス管路に適用した例を説明した
が、本発明は勿論配電線回路の遮断器にも適用すること
ができる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は、遮断手段の遮断機能を定期的
に自動チェックすることができるので、ガスや水等の流
体の漏洩或は漏電時には確実に遮断弁又は遮断器を閉作
動させることが可能となり、これらの漏洩或は漏電によ
る事故を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例であり、ガス管路の電磁弁に
適用した系統説明図である。

【符号の説明】

１ 電磁弁 ２ センサ ３ ガス管路 ４ 電池 ５ タイマ ６ 制御回路 ７ 動作確認回路

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 管路の流体流量或は電線路の電流量を検
   知するセンサと、該センサの出力信号によって管路の流
   体流量或は電線路の電流量の異常を判断して流体或は電
   流を遮断する制御回路を備えた遮断手段において、 該遮断手段を、設定時刻に強制的に作動させるよう該制
   御回路に遮断信号を送出すると共に所定時間径過後該遮
   断手段を復帰させるよう該制御回路に復帰信号を送出す
   るタイマと、該タイマによる遮断手段の強制遮断を確認
   する確認回路を設け、該制御回路に、該確認回路の遮断
   確認信号及び該復帰信号の２信号が入力されたときのみ
   該遮断手段を復帰させる制御機能を備えたことを特徴と
   する遮断手段の遮断機能自動確認装置。
2. 【請求項２】 該タイマを、流体流量或は負荷電流が所
   定値以下の場合に、かつ、所定の設定間隔毎に作動させ
   る請求項１記載の遮断手段の遮断機能自動確認装置。
3. 【請求項３】 所要電源を電池電源とした請求項１又は
   ２記載の遮断手段の遮断機能自動確認装置。