JPH0510840Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は紐、綱等を体操、舞踊等の動作ともに
それ等に取り入れて使用する時、感触が良好であ
つて、人力により引張るも切断する虞れ全くな
く、然もこれを振り廻わして人の身体を打叩する
も疼痛、負傷をすることのない体操、舞踊用等器
具を得ることを目的とする。

本考案は絲束を撚り成した芯材を綿その他の繊
維集積層を以て包囲し、これをベンベルグ生地そ
の他感触良好な生地の外側布を以て被包して成る
体操、舞踊用等器具であつて、その実施の一例を
説明すれば次の通りである。１は普通の絲束、例
えば直径５糎内外の絲束を二条使用してそれ等を
撚り成した芯材で、二条の中一つを白色、他の紅
色の如くにして紅白その他適宜の多色状態に撚り
成してもよい。この際、左撚り（ｚ撚り）たると
右撚り（ｓ撚り）たるを問わない。また、絲束を
下撚りをすることを妨げない。材質も綿絲、絹
絲、麻絲、合成繊維絲たると、はたまた、混紡絲
たるとその他絲の材質は問わない。２は芯材１を
包囲した綿その他の繊維集積層で、繊維材質は生
糸、人絹、綿糸、毛糸、麻糸、化学繊維等その材
質を問わないが、ラツプ状にしたものがよい。然
し必ずしもラツプ状を構成していることを必要と
せず、要するに芯材１の周囲に繊維層を形成し得
る材質で足りる。そして場合により芯材１と繊維
集積層２間にキルテイング、結び着け、あるい
は、スポツト熔接適性を有する時はこれをなす等
して芯材１と繊維集積層２を定着することもあ
る。３は芯材１を包囲した繊維集積層２を被包す
る外側布で、通常、人絹で商品名ベンベルグの如
きがよい。４は外側布３の縫い目を示す。５，５
ａは芯材１の両端部に上記絲束を構成する絲の延
長状態に於て散らし垂らして作製した房である。
また、上記絲束とは別個に作製し、芯材１、及
び、外側布３の何れか一方、または、双方に縫着
その他の手段により定着してもよい。更に外側布
３に所求の着色をすることを妨げない。本考案器
具、即ち、紐、ないし、綱は通常長さ15米、直径
1.5糎、ないし、２糎各内外である。

本考案は体操、舞踊を行う時、本考案器具の両
端部を使用者の手掌を以て確固と握持し、その他
妥当性ある握持手段を講じ、例えば、舞踊を行う
際は本考案器具を目的適応性を有する状態に撓曲
し、これと然るべき律動、体動とを以て、或は行
く雲を、咲く花を表現し、または、水の流れ、波
動の如きを展開し、また、肩に廻わせば衣服の美
を実現する等恰も落語、講釈等の演芸に於て口演
に伴う一本の扇子を捌くことによつて千軍万馬の
状況を示すと同様の意欲、意思を表現し得るもの
である。

本考案は体操、舞踊等を行うに際し、それ等と
相俟つて使用者の意欲、意思等を表現することの
役割を果たし、然も使用者に感触良好であり、こ
れをたやすく自由に振り廻わすことが可能であ
り、かつ、本考案器具を以て身体を打叩すること
があるも疼痛、負傷を招来することのない効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施の一例を示すものであつて、
第１図は本考案体操、舞踊用等器具の正面図であ
つて、一部を切除したものを示す図、第２図は同
背面図、第３図は同一部を切截し内部の構成を示
す部分拡大図である。図中、主要部は実用新案登
録請求の範囲記載事項の相互補足関係に存する。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本文に詳記するように絲束を撚り成した芯材を
   綿その他の繊維集積層を以て包囲し、これをベン
   ベルグ生地その他感触良好な生地の外側布を以て
   被包して成る体操、舞踊用等器具。