JPH05107995A - 電子写真装置のクリーニング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 〔目的〕ファーブラシ上のトナーが感光体に再付着する
のを防止し、クリーニングブレードによって除去しなけ
ればならない残留トナーが極端に多くなるのを防止して
黒スジ等のコピー汚れの発生を防ぐことができる電子写
真装置のクリーニング装置を提供する。 〔構成〕ファーブラシローラ４には電源１０が接続さ
れ、、電源１０には電源制御手段６０が接続されてい
る。クリーニング装置６２によるクリーニング動作時に
おいて、電源１０は＋３５０Ｖの電圧をファーブラシロ
ーラ４に印加しており、また、クリーニング動作時以外
の間においては、電源制御手段６０による制御によって
電源１０は＋１５０のＶ電圧をファーブラシローラ４に
印加に印加する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複写機などの電子写真装
置のクリーニング装置にかかり、特にファーブラシとク
リーニングブレードとを備えるクリーニング装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図２に複写機の主要部を示す。同図にお
いて符号１は感光体ドラムを示し、この感光体ドラム１
は時計方向へ回転する。感光体ドラム１の周囲には、帯
電チャージャー５１、現像装置５２、転写チャージャー
５３およびクリーニング装置２が感光体ドラム１の回動
方向順に配置されている。

【０００３】クリーニング装置２内には、感光体ドラム
１の感光面３に摺接するファーブラシローラ４と、この
ファーブラシローラ４に当接するバイアスローラ（回収
ローラ）５と、このバイアスローラ５の外周に当接する
スクレーパ６と、回収されたトナーをクリーニング装置
２外へ搬送するトナー回収コイル７が設けられている。

【０００４】一方、ファーブラシローラ４及びバイアス
ローラ５にはそれぞれ電源１０、１１によってバイアス
電圧が印加されており、電源１０、１１の感光体ドラム
１の表面電位と同極性側の端子がそれぞれファーブラシ
ローラ４及びバイアスローラ５に接続され、異極性側の
端子が接地されている。

【０００５】感光体ドラム１の感光体はセレンによって
構成され、プラス極性を、トナー８はマイナス極性を有
している。電源１０によりファーブラシ４に印加される
バイアス電圧は感光体ドラムより印加される電圧より高
く、また電源１１によりバイアスローラ５に印加される
バイアス電圧はファーブラシローラ４に印加されるバイ
アス電圧より高くなっている。

【０００６】また、クリーニング装置２には、ウレタン
ゴムによって構成されたクリーニングブレードが２５が
備えられており、このクリーニングブレード２５の端縁
部は感光体ドラム１の周面に圧接している。符号１２は
感光体ドラム１の表面に残留しているトナー８の電荷を
除去する除電装置を示す。

【０００７】この複写機では、コピーボタンを押すと、
感光体ドラム１が時計方向（矢印Ａ）へ回転する。次い
で帯電チャージャー５１によって感光体ドラム１が一様
に帯電され、図示しない露光装置によって露光光６０が
感光体ドラム１に照射され、静電潜像が形成される。そ
して現像装置５２によってトナーが静電潜像に供給さ
れ、感光体ドラム１上にトナー像が形成される。

【０００８】一方、図示しない給紙装置によって感光体
ドラム１と転写チャージャー５３との対向領域へ記録紙
Ｓが供給され、感光体ドラム１上のトナー像が転写チャ
ージャー５３によって記録紙Ｓに転写される。そして、
この記録紙Ｓは、図示しない定着装置へ搬送され、記録
紙Ｓ上のトナー像が定着された後、機外に排出される。
なお、この記録紙Ｓが機外に排出されるまで、感光体ド
ラム１は時計方向へ回転しつづける。

【０００９】記録紙Ｓに転写されず、感光体ドラム１の
感光面３に残留している未転写のトナー８は、除電装置
１２によって除電された後、ファーブラシローラ４に植
設された毛体２０に摺擦される。このとき、毛体２０は
電源１０によってプラス極性に帯電されており、感光面
３とトナー８との間に作用する静電引力よりも強い静電
引力を毛体２０とトナー８との間に作用させて、トナー
８を毛体２０に吸着する。

【００１０】ファーブラシローラ４が、感光体ドラム１
の回転方向に対し矢印Ｂで示す方向に回転すると、ファ
ーブラシローラ４の毛体２０に吸着されたトナー８が矢
印Ｃで示す方向へ回転するバイアスローラ５の表面に当
接する。バイアスローラ５はファーブラシローラ４より
高いバイアス電圧でプラス極性に帯電されているので、
ファーブラシローラ４に吸着されていたトナー８はバイ
アスローラ５に吸着される。なおファーブラシローラ４
に吸着されたトナー８は完全には回収しきれず、ある程
度ファーブラシローラ４上に残った状態となる。

【００１１】バイアスローラ５に吸着されたトナー８は
スクレーパ６によって機械的に摺擦除去され、矢印Ｄで
示す方向に回転するトナー回収コイル７によって搬送回
収される。また、ファーブラシ４によって除去しきれな
かった感光体ドラム１上の残留トナーは、クリーニング
ブレード２５によって掻き取られる。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】感光体ドラム１は、コ
ピーボタンを押すと、すぐに回転し帯電チャージャー５
１による帯電が開始されるまでに数回転する。また記録
紙Ｓにトナー像が転写された後、記録紙Ｓが機外に排出
されるまで回転しつづける。すなわち感光体ドラム１
は、クリーニング装置２によるクリーニング動作時以外
の間にも回転していることになる。クリーニング動作時
以外の間において、感光体ドラム１は図示しない除電ラ
ンプ等によって除電されているので、感光体ドラム１の
電位は０Ｖから僅かにプラス極性側にかたむいた状態と
なっている。

【００１３】また、電源１０は、上記クリーニング動作
時以外の間もファーブラシローラ４に電圧を印加しつづ
けている。したがってファーブラシローラ４の毛体２０
に吸着されているトナー８に電荷が注入され、トナー８
の極性はプラス側にかたむいた状態となる。したがって
トナー８は毛体２０に対して静電的に反発し、トナー８
は毛体２０から離脱して、感光体ドラム１に再付着す
る。

【００１４】トナー８が感光体ドラム１に再付着する
と、クリーニングブレード２５が掻き取らなければなら
ないトナー量が著しく多くなり、感光体ドラム１上のト
ナー８を完全に除去できなくなってしまう。かかる場
合、コピーに黒スジなどが表れるコピー汚れが発生する
ことになる。このようなコピー汚れは、地肌部が白く、
しかも文字等がある画像部の濃度が高い、高コントラス
トの原稿の場合は比較的目立たないが、地肌部と画像部
との濃度差が小さい、低コントラストの原稿の場合は、
コピー汚れがかなり目立つものとなり、特に問題とな
る。本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたも
のであり、ファーブラシ上のトナーが感光体に再付着す
るのを防止できる電子写真装置のクリーニング装置を提
供することを目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明は、感光体表面に
接触し感光体上の残留トナーを除去するファーブラシ
と、感光体表面に摺接し感光体上の残留トナーを除去す
るクリーニングブレードと、前記ファーブラシが感光体
上の残留トナーを静電気的に吸着するためファーブラシ
に電圧を印加する電圧印加手段とを有する電子写真装置
のクリーニング装置において、感光体上の残留トナーを
除去するクリーニング動作時以外の間、前記電圧印加手
段によってファーブラシに印加する電圧をクリーニング
動作時より低くする電圧印加制御手段を具備したことを
特徴とする電子写真装置のクリーニング装置である。

【００１６】

【作用】本発明では、電圧印加制御手段を具備したの
で、電子写真装置のクリーニング動作時以外と間、電圧
印加手段によってファーブラシに印加される電圧がクリ
ーニング動作時より低くなるように制御される。したが
ってファーブラシに吸着されているトナーに電荷が注入
されることはなく、トナーとファーブラシが静電的に反
発し、トナーがファーブラシから離脱するのが防止され
て、トナーが感光体に再付着するのを防ぐことができる
ようになる。

【００１７】

【実施例】以下本発明の実施例を図面にしたがって説明
する。図１に本発明の実施例にかかるクリーニング装置
６２を示す。実施例にかかるクリーニング装置６２は従
来例にかかるクリーニング装置２と、電源制御手段６
０、６１を具備した点を除き構成を同様とするので、従
来例と同様の構成にかかる部分について従来例と同じ符
号を付して、その説明は省略する。

【００１８】電源１０、１１には、それぞれ電源制御手
段６０、６１が接続されている。電源制御手段６０、６
１は電源１０、１１による電圧の印加を制御する。次
に、このクリーニング装置６２の動作について説明す
る。クリーニング装置２によるクリーニング動作時にお
いて、電源１０は＋３５０Ｖの電圧をファーブラシロー
ラ４に印加しており、また、電源１１は＋３５０Ｖより
高い電圧をバイアスローラ５に印加している。

【００１９】複写機のクリーニング動作時以外の間、例
えばコピーボタンを押した後、感光体ドラム１が回転し
はじめてから、帯電チャージャー５１による帯電が開始
されるまでの間、あるいは記録紙Ｓにトナー像が転写さ
れた後、記録紙Ｓが機外に排出されるまでの感光体ドラ
ム１が回転している間において、電源制御手段６０によ
る制御によって電源１０は＋１５０Ｖの電圧をファーブ
ラシローラ４に印加しており、また、電源１１は＋１５
０Ｖより若干高い電圧をバイアスローラ５に印加する。

【００２０】上記のようにクリーニング動作時以外の間
における印加電圧を制御するので、ファーブラシローラ
４の毛体２０に吸着されているトナー８に電荷が注入さ
れることはなく、トナー８がファーブラシローラ４に対
し静電気的に反発してファーブラシローラ４から離脱す
るのが防止される。したがってファーブラシ４上のトナ
ー８が感光体ドラム８に再付着するのを防ぐことができ
るようになる。なお上記実施例において、ファーブラシ
ローラ４に＋１５０Ｖの電圧を印加している間、ファー
ブラシローラ４の回転を停止するようにしてもよい。

【００２１】印加電圧は＋１５０Ｖに限定されるもので
はなく、諸条件によってクリーニング動作時に印加され
る電圧より約２００Ｖを基準に変動させるようにしても
よい。例えばクリーニング動作時以外の間、電源１０、
電源１１をオフにしてもよい。上記実施例では、電子写
真装置として複写機を示したが、本発明はこれに限られ
ず、ファクシミリ、各種プリンタのクリーニング装置に
適用することも可能である。

【００２２】

【発明の効果】以上のように本発明では、感光体上の残
留トナーを除去するクリーニング動作時以外の間、前記
電圧印加手段によってファーブラシに印加する電圧をク
リーニング動作時より低くする電圧印加制御手段を具備
したので、ファーブラシ上のトナーが感光体に再付着す
るのを防止できるようになる。よって黒スジ等のコピー
汚れの発生を防止することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例にかかる電子写真装置のクリー
ニング装置の構成を示す図である。

【図２】従来例にかかる電子写真装置のクリーニング装
置の構成を示す図である。

【符号の説明】

１ 感光体ドラム ４ ファーブラシローラ １０ 電源 ６０ 電源制御手段 ６２ クリーニング装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】感光体表面に接触し感光体上の残留トナー
   を除去するファーブラシと、感光体表面に摺接し感光体
   上の残留トナーを除去するクリーニングブレードと、前
   記ファーブラシが感光体上の残留トナーを静電気的に吸
   着するためファーブラシに電圧を印加する電圧印加手段
   とを有する電子写真装置のクリーニング装置において、
   感光体上の残留トナーを除去するクリーニング動作時以
   外の間、前記電圧印加手段によってファーブラシに印加
   する電圧をクリーニング動作時より低くする電圧印加制
   御手段を具備したことを特徴とする電子写真装置のクリ
   ーニング装置。